説明

非アルコール性脂肪肝炎の治療および/または予防薬

【課題】新規な非アルコール性脂肪肝炎の予防および/または治療薬を提供すること。
【解決手段】コレスチミドに代表される薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂を含有する非アルコール性脂肪肝炎の予防および/または治療薬。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非アルコール性脂肪肝炎の治療分野に関する。
【背景技術】
【0002】
非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease(NAFLD))には、肝線維化や炎症細胞浸潤のない単純性脂肪肝(simple steatosis)と、それらを伴う非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis(NASH))が含まれる。
【0003】
NASHの発症機序として、肝細胞へのトリグリセリド沈着(脂肪肝)が起こり(first hit)、さらに肝細胞障害要因(second hit)が加わり発症するtwo-hit theoryが広く支持されている。first hitとしては、肝細胞における脂肪酸の取り込み、合成、異化、トリグリセリドの放出が、second hitとしては、酸化ストレス、エンドトキシン、アディポサイトカイン等が要因と想定されている(非特許文献1)。
【0004】
NASHは診断時に2〜28%が肝硬変を合併し、肝硬変を合併しないNASHでも約10年の経過で20%前後が肝硬変へ進展するとされる。肝硬変や肝癌の重要な原因であるB型慢性肝炎やC型慢性肝炎の診断および治療法は、近年確立されつつある。対照的に肝硬変や肝癌のもう1つの重要な原因であるNAFLDおよびNASHは、その病態の解明が始まったばかりであり、診断法や治療法の確立が急務となっている。非特許文献2では、肝細胞特異的Ptenノックアウトマウスを用いて、NASHの発症・進展メカニズムが考察されている。
【0005】
NAFLDは肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などの合併症を伴うことが多く、メタボリックシンドロームと考えられる。NASHでは背景に存在する肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などに対する薬物療法が重要である(非特許文献3)。
【0006】
しかし、糖尿病薬の中でも、α−グルコシダーゼ阻害剤、スルホニル尿素剤、速効型インスリン分泌促進剤などはNASHの予防および/または治療薬として報告がない。また、高脂血症治療薬の中でも、ニコチン酸誘導体はNASHの予防および/または治療薬としての報告がない。したがって、すべての肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などの治療薬がNASHに有効であるとは考えられない。
【0007】
コレスチミドは、コレステロール低下剤、抗肥満剤、食後過血糖改善剤、インスリン抵抗性改善剤として作用することが知られている(特許文献1〜4)が、NASHの予防や治療に有効であるか否かについては知られていない。
【特許文献1】特開昭60−209523号公報
【特許文献2】WO 02/43761
【特許文献3】WO 03/011308
【特許文献4】WO 2005/092349
【非特許文献1】NASH・NAFLDの診療ガイド(日本肝臓学会編)文光堂 p14〜23 2006年8月22日発行
【非特許文献2】肝臓 45巻11号 568〜580(2004)
【非特許文献3】NASH・NAFLDの診療ガイド(日本肝臓学会編)文光堂 p40〜42 2006年8月22日発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、新規なNASHの予防および/または治療薬(以下、単に「薬剤」とも称する)を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、コレスチミドに代表される陰イオン交換樹脂がNASHに対して安全かつ有効に作用することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、安全かつ有効なNASHの予防および/または治療薬を提供することが可能であり、特に生活指導と組み合わせた投与計画の薬剤として用いることにより更なる治療効果が期待できる。
【0011】
すなわち、本発明は
〔1〕 薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂を有効成分として含有する、非アルコール性脂肪肝炎の予防および/または治療薬、
〔2〕 薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂が胆汁酸吸着能を有する、〔1〕に記載の予防および/または治療薬、
〔3〕 薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がコレスチミド、コレスチラミンレジン、コレスチポール、セベラマーおよびコレセベラムから選ばれる、〔1〕または〔2〕に記載の予防および/または治療薬、
〔4〕 薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がエピクロロヒドリン誘導体とアミン類の重合反応にて合成される陰イオン交換樹脂である、〔1〕または〔2〕に記載の予防および/または治療薬、
〔5〕 薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がコレスチミドである、〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の予防および/または治療薬、
を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
「NASH・NAFLDの診療ガイド(日本肝臓学会編)」によると、病歴で明らかな飲酒歴がなく、肝組織で壊死・炎症や線維化を伴う脂肪性肝炎を認める症例をNASHと呼ぶ(特徴的な自覚障害はなく、肝機能検査では単純性脂肪肝に比べてALT、ASTの高値例が多く、5〜10年で5〜20%の症例が肝硬変に進行すると考えられている。)。肝疾患の進展は、炎症・壊死の活動度(grading of activity)および線維化の進行度(staging of fibrosis)を各々分類して決定する。炎症・壊死は、炎症や壊死のない状態から順にA0〜A3の4段階に分類し、線維化は、線維化のない状態から順にF0〜F4の5段階に分類する。F0〜F3が肝炎に相当し、F4が肝硬変に相当する。
【0013】
本発明において、薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂とは、医薬品として投与可能な陰イオン交換樹脂であり、好ましくは胆汁酸吸着能を有する陰イオン交換樹脂が挙げられる。
【0014】
その一例としては、コレスチミド(2−メチルイミダゾール−エピクロロヒドリン共重合体)が最も好ましいものとして挙げられる。コレスチミドは、不規則に入り乱れた複雑な立体構造を有するが、下記式(I)の基本構造で示され、また、その構造は部分的には下記式(II)で示され、エピクロロヒドリン誘導体とイミダゾール誘導体に代表されるアミン類の重合反応、すなわち、特開昭60−209523号公報に記載の製造方法によって得られる。
【0015】
【化1】

【0016】
なお、コレスチミドは、JANでは一般名colestimide (化学名:2-methylimidazole-epichlorohydrin copolymer)として登録されているが、INNでは一般名colestilan(化学名:2-methylimidazole polymer with 1-chloro-2,3-epoxypropane)として登録されている。
【0017】
その他の好ましい陰イオン交換樹脂としては、前述のコレスチラミンレジンやコレスチポール((クロロメチル)オキシランを付加したN−(2−アミノエチル)−N’−[2−[(2−アミノ−エチル)アミノ]エチル]−1,2−エタンジアミン重合体)等が挙げられ、これらはシグマ社から市販されている。なお、コレスチラミンレジンは4級アンモニウム基を付加したスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を含む強塩基性陰イオン交換樹脂で、その基本構造は下記式(III)で表される。
【0018】
【化2】

【0019】
また、セベラマーの基本構造は下記式で表され、米国特許第5496545号公報に記載の方法、またはそれに準ずる方法により製造することができる。なお、塩は塩酸塩に限定されるものではない。
【0020】
【化3】

【0021】
コレセベラムの基本構造は下記式で表され、米国特許第5607669号公報に記載の方法、またはそれに準ずる方法により製造することができる。なお、塩は塩酸塩に限定されるものではなく、炭酸塩でもよい。
【0022】
【化4】

【0023】
なお、その他、特表平9−504782号、9−500368号、10−501264号、10−501842号、11−507093号、11−512074号及び5−512332号、並びに、特開平8−208750号、9−202732号、10−114661号及び11−228449号各号公報等に記載の陰イオン交換樹脂も、本発明の要旨を超えない限り、本発明において使用することができる。
【0024】
エピクロロヒドリン誘導体とは、エピクロロヒドリンの他に、2−メチルエピクロロヒドリン、2−エチルエピクロロヒドリンなどが挙げられる。
【0025】
アミン類とは、イミダゾール誘導体に代表されるアミン類が挙げられる。
【0026】
本発明の薬剤は、有効成分である前記化合物それ自体を用いても良いが、汎用の製剤用添加物を用いて前記有効成分を含む医薬組成物を製造して用いることがより好ましい。
【0027】
このような医薬組成物としては、錠剤、カプセル剤、細粒剤、丸剤、トローチ剤、液剤等を挙げることができ、これらは経口的(舌下投与を含む)に投与される。
【0028】
本発明の薬剤は、混合、充填または打錠等の従来汎用の方法により製造することができる。また反復配合操作を用いて、多量の充填剤を使用した薬剤中に有効成分であるコレスチミドを分布させても良い。
【0029】
例えば本発明の薬剤が固形剤であるとき、経口投与に用いられる錠剤またはカプセル剤は単位投与物として提供されることが好ましく、結合剤、充填剤、希釈剤、打錠剤、滑沢剤、崩壊剤、着色剤、香味剤および湿潤剤等の通常使用される製剤用担体を含有していても良い。錠剤は、当業界において周知の方法に従って、例えばコーティング剤を用いてコーティング錠としても良い。
好ましい充填剤としては、セルロース、マンニトール、ラクトース等が挙げられる。
好ましい崩壊剤としては、デンプン、ポリビニルピロリドン、ナトリウムデンプングリコラート等のデンプン誘導体等が挙げられる。
好ましい滑沢剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
経口用の液剤形態の医薬組成物は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップ剤もしくはエリキシル剤等の医薬組成物、あるいは使用前に水または適当な媒体により再溶解され得る乾燥医薬組成物として提供される。
【0030】
また、本発明の薬剤が液剤であるとき、通常液剤に使用する添加剤を使用することができる。添加剤は、例えば沈殿防止剤、乳化剤、油状エステル、非水性媒体、保存剤、香味剤、着色剤などが挙げられる。
好ましい沈殿防止剤としては、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、水素化食用脂肪等が挙げられる。
好ましい乳化剤としては、レシチン、ソルビタンモノオレエート、アラビアゴム等が挙げられる。
好ましい油状エステルとしては、アーモンド油、精留ココナッツ油、グリセリンエステル等が挙げられる。
好ましい非水性媒体としては、プロピレングリコール、エチルアルコール等が挙げられる。
好ましい保存剤としては、p−ヒドロキシ安息香酸のメチルエステル、エチルエステルもしくはプロピルエステル、またはソルビン酸等が挙げられる。
【0031】
本発明の薬剤中に含まれる有効成分は、固形剤の場合、通常5〜95重量%、好ましくは25〜90重量%、さらに好ましくは75〜85重量%含有される。液剤の場合は、本発明の効果を奏する限りにおいて、固形剤に準じて有効成分が含有される。
【0032】
なお、コレスチミドは田辺三菱製薬株式会社より商品名コレバイン(登録商標)として市販されており、本発明においては有効成分を含む医薬組成物の形態で投与する場合にも、コレバインをそのまま使用しても良い。
【0033】
本発明の薬剤の投与量は、患者の年齢、健康状態、体重、疾患の重篤度、同時に行う治療・処置の種類や頻度、所望の効果の性質等により適宜決定すればよい。一般的には、成人1日当たりコレスチミドを例にすると1〜10g、好ましくは1.5〜6g、さらに好ましくは3〜4.5g、1日あたり1回から数回に分けて投与すれば良い。
【0034】
また、本発明の薬剤を予防薬として使用する場合は、高脂血症または肥満患者で脂肪肝をもつ患者に対し、一般的には、成人1日当たりコレスチミドとして、1〜10g、好ましくは1.5〜6g、さらに好ましくは3〜4.5g、1日当たり1回から数回に分けて投与すれば良い。
【実施例】
【0035】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下で使用したコレスチミドは、田辺三菱製薬株式会社より市販されているコレバイン(登録商標)錠500mgまたはコレバイン(登録商標)ミニ83%を使用した。
【0036】
[実施例1]NASH患者に対するコレスチミドの効果
(1)対象
2005年3月から2006年5月に臨床病理学的に診断されたNASH患者であり、高脂血症またはBMI25以上の肥満を合併しており、かつ文書で試験参加同意を得た患者を試験対象とした。前記患者をコントロール群(生活指導のみ)とコレスチミド投与群(生活指導およびコレスチミド投与)とに、封筒法にて無作為に割り付けた。
【0037】
(2)方法
コレスチミド投与群にはコレスチミド1,500mgを朝食前、夕食前計2回投与し、両群で管理栄養士による食事・運動療法の指導を行った。
コントロール群:21名(男性13名、女性8名)、コレスチミド投与群:17名(男性11名、女性6名)を検討対象とし、試験前と試験開始6ヵ月後を比較した。
【0038】
(3)患者背景
コントロール群:コレスチミド投与群で試験前の両群の背景を比較すると、女性の割合は38%:35%、年齢中央値(最小値−最大値)は46歳(31−85):46歳(27−77)、BMI中央値は25.4(21.3−37.3):24.8(21.8−31.7)、肝生検はF1 62%、F3 5%:F1 59%、F3 6%、内臓脂肪面積は182cm(109−373):173cm(105−300)、肝脾CT値比は0.85(0.43−1.1):0.80(0.46−1.2)で差はなく、高脂血症の合併にも両群間に差はなかった。
【0039】
(4)成績
両群の試験結果を表1に示す。なお、表中、BWは体重を、T−Cは総コレステロールを、TGはトリグリセリドを、BSは血糖を、IRIはインスリンを、HOMAはインスリン抵抗性を、ASTはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼを、ALTはアラニンアミノトランスフェラーゼを示す。
【0040】
【表1】

【0041】
コントロール群では、体重、総コレステロール、トリグリセリド、ASTの項目において試験前後で有意な効果が見られた。コレスチミド投与群では、体重、総コレステロール、AST、ALTの項目において試験前後で有意な効果が見られた。試験前後の変化率においてコントロール群とコレスチミド投与群との間で有意差を認めたのは、総コレステロール、ASTであった(図1、2)。図中、CLBはコレスチミド投与群を示す。
【0042】
(5)結論
高脂血症または肥満合併NASH症例に対し、コレスチミド投与群はコントロール群で見られなかったALTで有意な低下を認め、また、試験前後の群間解析で総コレステロール、ASTで有意差を認めた。したがって、生活指導にコレスチミドを追加することにより、更なる治療効果が期待できる。
NASHの改善は、ALT等の肝マーカーまたは線維化を指標にしており(NASH・NAFLDの診療ガイド(日本肝臓学会編)文光堂 p40〜42 2006年8月22日発行)、本実施例においてALT、AST値が低下したことによってNASHが改善されたと考えられる。
【0043】
[実施例2]NASH患者に対するコレスチミドの効果
実施例1と同一の対象に対して、表2に示す測定項目を追加し、コレスチミドの効果をさらに検討した。
コントロール群とコレスチミド投与群の結果を表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】
コントロール群では、BMI、内臓脂肪の項目において試験前後で有意な効果が見られた。コレスチミド投与群では、BMI、LDLコレステロール、HDLコレステロール、内臓脂肪、ヒアルロン酸、HbA1Cの項目において試験前後で有意な効果が見られた。
【0046】
また、BMIが25以上の肥満患者におけるコントロール群とコレスチミド投与群の結果を表3に示す。
【0047】
【表3】

【0048】
コントロール群では、試験前後で有意な効果は全項目で見られなかった。コレスチミド投与群では、試験前後で全項目で有意な効果が見られた。試験前後の群間解析では、ヒアルロン酸と高分子量アディポネクチンの項目において有意差を認めた。
【0049】
(5)結論
高脂血症または肥満合併NASH症例に対し、コレスチミド投与群はコントロール群で見られなかったLDL−コレステロールの低下、HDL−コレステロールの上昇、線維化の指標であるヒアルロン酸の低下で有意差を認め、また、試験前後間の群間解析でLDL−コレステロールの低下に有意差を認めた。また、コレスチミドを投与したBMI25以上の肥満患者では、アディポサイトカイン(アディポネクチン、高分子量アディポネクチン)の値が試験前に比べ、試験後では上昇していた。アディポサイトカインは、NASH発症機序のsecond hit要因であり、NASH発症患者ではその血中濃度が健常者よりも低い。したがって、生活指導のみに比べ、コレスチミドの投与を治療時に併用したほうが治療効果が増大することが期待される。
以上より、コレスチミドは、脂質低下作用(first hit要因)に加え、アディポサイトカイン等のsecond hit要因にも作用し、AST、ALTや線維化を改善すると考えられる。
【0050】
考察
コレスチミドの作用機序は、消化管内での胆汁酸吸着排泄促進作用による胆汁酸の腸肝循環を阻害することによって、肝におけるコレステロールから胆汁酸への異化を亢進することである。その結果、肝のコレステロールプールが減少するため、この代償作用として、肝LDL受容体の増加による血中LDLの取り込み亢進が生じ、血清総コレステロールが減少する。なお、外因性コレステロールの直接の吸着あるいは胆汁酸ミセル形成阻害によるコレステロール吸収阻害も血清総コレステロールの減少に寄与するものと考えられている。したがって、NASHに対するコレスチミドの作用機序は、first hit要因のみならず、アディポサイトカイン等のsecond hit要因に作用し、AST、ALTや線維化を改善すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】コントロール群とコレスチミド投与群における、試験前後の総コレステロール値の変化を示す図である。
【図2】コントロール群とコレスチミド投与群における、試験前後のAST値の変化を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂を有効成分として含有する、非アルコール性脂肪肝炎の予防および/または治療薬。
【請求項2】
薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂が胆汁酸吸着能を有する、請求項1に記載の予防および/または治療薬。
【請求項3】
薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がコレスチミド、コレスチラミンレジン、コレスチポール、セベラマーおよびコレセベラムから選ばれる、請求項1または2に記載の予防および/または治療薬。
【請求項4】
薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がエピクロロヒドリン誘導体とアミン類の重合反応にて合成される陰イオン交換樹脂である、請求項1または2に記載の予防および/または治療薬。
【請求項5】
薬学的に許容し得る陰イオン交換樹脂がコレスチミドである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の予防および/または治療薬。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−120597(P2009−120597A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273387(P2008−273387)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年4月25日 社団法人日本肝臓学会発行の第43回日本肝臓学会総会講演要旨において「Nonalcoholic steat ohepatitisに対するコレスチミドの効果に関する検討」を発表、平成19年5月31日及び6月1日 社団法人日本循環器学会主催の第43回日本肝臓学会総会において文書をもって発表
【出願人】(000002956)田辺三菱製薬株式会社 (225)
【Fターム(参考)】