説明

非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器

本発明は非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器に関し、より詳しくは、火災、災難、緊急状況の発生の時、呼吸しにくい暗い空間で安全に避難することができるようにするために、本発明は、非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器において、上部に凹入部が形成され、高圧の酸素が充填される酸素ボンベと;前記酸素ボンベ内部の酸素が所定長さに延長された流出通路を経て減圧された低圧の状態で放出させるための酸素排出手段と;前記排出手段の下部酸素出口側に付着されたノズルと;からなる酸素呼吸器と;前記凹入部に透明なカバーを有するケースを結合し、前記ケースの内側に発光ダイオード(LED)ランプを有する印刷回路基板が内装され、前記印刷回路基板の下部に内装型バッテリーが備えられ、前記ケースの外側に点灯スイッチが備えられた照明灯と;で構成されたことを特徴とする非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器を提案する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器に関し、より詳しくは火災、災難、緊急状況の発生の時、呼吸しにくい暗い空間で安全に避難することができるようにする非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、建物に火災が発生したり、暗い空間に閉じ込まれるなど、緊迫で危ない緊急状況に置かれるとパニックになったり恐怖感に包まれて安全に対応することができなくなる。
【0003】
これにより、従来には各種火災及び災難防止器具や安全装備が複数提案された。これに関する従来技術としては、各種消火器具を安全に保管するためのもので、韓国国内実用新案出願第2004−19397号の「消火安全器具箱」がある。これを概略的に説明すると、透明な蓋を有する本体の内部へ簡易消火器乃至非常照明、乾電池、防煙マスクを保管することができるようにしている。
【0004】
しかしながら、前記のような従来の技術は火災のような緊急状況で防煙マスクを着用することが難しく、煙による窒息事故の危険が非常に高いという欠点と、非常照明灯や乾電池などのような各種安全器具を上手に使うことが困難であるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は誰でも容易に酸素呼吸器を操作することができ、また、前記酸素ボンベの一側に非常照明灯を一体に装着することによって、煙の中でも安全に呼吸することができ、暗みの中で安全に避難することができるように非常照明灯が備えられた酸素呼吸器を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は酸素呼吸器から放出される酸素が十分な長さに延長された螺旋状の流出通路に沿って適切な圧力で吐出されることによって、安定的に呼吸することができるようにすることを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達するために本発明は、非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器において、上部に凹入部が形成され、高圧の酸素が充填される酸素ボンベと;前記酸素ボンベ内部の酸素が所定長さに延長された流出通路を経て減圧された低圧の状態で放出させるための酸素排出手段と;前記排出手段の下部酸素出口側に付着されたノズルと;からなる酸素呼吸器と;前記凹入部に透明なカバーを有するケースを結合し、前記ケースの内側に発光ダイオード(LED)ランプを有する印刷回路基板が内装され、前記印刷回路基板の下部に内装型バッテリーが備えられ、前記ケースの外側に点灯スイッチが備えられた照明灯と;で構成されたことを特徴とする非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器を提案する。
【0008】
また、本発明のよる前記酸素排出手段は、前記酸素ボンベの内側に挿入された管体と;前記管体に挿入して通路を遮断し、前記管体の上部孔から下部の開放部を連結する流出通路が設けられた棒体と;前記酸素ボンベの下端部に付着され、一側に設けられたボタンの作動によって前記流出通路の下部出口側を開閉する開閉バルブと;で構成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の前記流出通路は前記棒体の外側に螺旋状に形成されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい実施形態による非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の分離斜視図である。
【図2】本発明による非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の内部断面図である。
【図3】本発明による酸素呼吸器の作動状態を示す内部断面図である。
【図4】本発明の非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の他の実施形態によるノズルを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳しく説明するが、本発明の実施例は本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明をより容易に理解することができるように提供されるものである。また、本発明を説明する際に、関係する公知機能あるいは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にする虞があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0012】
図1は本発明の好ましい実施形態による非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の分離斜視図であり、図2は本発明による非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の内部断面図である。
【0013】
前記の図面によれば、本発明は、非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器において、上部に凹入部14が形成され、高圧の酸素が充填される酸素ボンベ12と;前記酸素ボンベ12内部の酸素が所定長さに延長された流出通路24を経て減圧された低圧の状態で放出させるための酸素排出手段20と;前記排出手段20の下部酸素出口側に付着されたノズル36と;で構成された酸素呼吸器10と;前記凹入部14に透明なカバー43を有するケース42が結合され、前記ケース42の内側に発光ダイオード(LED)ランプ45を有する印刷回路基板46が内装され、前記印刷回路基板46の下部に内装型バッテリー48が備えられ、前記ケース42の外側に点灯スイッチ47が備えられた照明灯40と;で構成されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明による前記酸素排出手段20は、前記酸素ボンベ12の内側に挿入された管体16と;前記管体16に挿入して通路を遮断し、前記管体16の上部孔17から下部の開放部を連結する流出通路24が設けられた棒体22と;前記酸素ボンベ12の下端部に付着され、一側に設けられたボタン32の作動によって前記流出通路24の下部出口側28を開閉する開閉バルブ30と;で構成されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の前記流出通路24は、前記棒体22の外側に螺旋状に形成されることを特徴とする。
【0016】
上記構成をさらに詳しく説明すれば次の通りである。
【0017】
本発明は、酸素呼吸器10と、前記酸素呼吸器10の一側に備えられた照明灯40とで構成される。前記酸素呼吸器10は、酸素ボンベ12の内部に酸素0が高圧に充填され、前記酸素ボンベ12の下部から内側へ管体16が挿入され、前記管体16には酸素を放出させるための酸素排出手段20が備えられる。また、前記酸素ボンベ12は内部に作用する酸素の高圧に耐えることができるように上部に凹んだ凹入部14が形成されている。
【0018】
前記酸素排出手段20は酸素ボンベの内部中心には棒体22が挿入された管体16が設置され、前記管体の下端部は酸素ボンベの下部に付着された開閉バルブ30によって開閉されるように構成される。また、前記開閉バルブ30の出口35に口で酸素を容易に吸い込むことができるようにノズル36が付着される。
【0019】
前記管体16は、上部一側に孔17が形成され、下端部は酸素ボンベの下端部に結合して開放され、前記管体の内側に棒体22が挿入されて通路が遮断される。この時、前記棒体22には流出通路24が形成され、前記流出通路24は上端の入口側26が孔17と連結され、下端の出口側28は下向きに開放されて開閉バルブ30の入口34と連結される。ここで、前記の棒体が管体に挿入される時流出通路の入口側26の孔17と一致するように案内する所定のガイドを構成することが好ましい。
【0020】
前記流出通路24は、所定の長さに延長され、酸素ボンベの内部に高圧に作用する酸素の圧力の排出圧力を減圧し、図面のように、棒体22の外側周辺に沿って螺旋状の溝を形成して管体との間に流出通路を設けることが好ましく、または横及び縦に交互にジグザグに延長して形成することもできる。
【0021】
前記開閉バルブ30はシリンダーの内部に弾性部材によって復帰されるスプールバルブ31及びボタン32で構成され、前記ボタン32を押せばスプールバルブ31が左/右に作動しながら出入口を変換することによって、前記流出通路24を開放または遮断する。前記ボタン32を放すと弾性部材の復元力によってスプールバルブが原状態に復位してバルブが遮断される。一方、前記開閉バルブ30は電子式で作動するソレノイドバルブで構成してより便利で且つ安全に使用することができるようにすることもできる。
【0022】
前記ノズル36は開閉バルブの出口35と連結された通孔38が形成され、排出される酸素を容易に吸い込むように構成され、人の体に有害でありながらも柔らかい材質の天然ゴム、合成樹脂などで構成されることが好ましい。
【0023】
図3は本発明による酸素呼吸器の作動状態を示す内部断面図である。
【0024】
このように、本発明の酸素呼吸器10はノズル36を口にして前記開閉ベルブ30のボタン32を押せば酸素ボンベ12の内部酸素を適正圧力で排出及び吸い込むことができて、火災の時、煙による窒息事故を防止することができる。
【0025】
また、本発明の前記の照明灯40は、上部に透明なカバー44を有するケース42と、前記ケースに内装された発光ダイオード(LED)ランプ45乃至印刷回路基板(PCB)46と、電源用バッテリー48と、反射鏡49と、点灯スイッチ47とで構成される。
【0026】
前記ケース42は前記酸素ボンベ12の上部凹入部14にねじ15、43で組み立てられ、内側に発光ダイオードランプ45が備えられた印刷回路基板46が設置され、前記印刷回路基板の底面に内装型バッテリー48を結合して電源を供給する。
【0027】
このように、本発明は前記照明灯40が点灯スイッチ47をスイッチングすると、発光ダイオードランプ45の光が明るく照らして闇の中でも安全に脱出することができる。
【0028】
図4は本発明の非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器の他の実施例によるノズルを示した図面である。前記の図面によれば、前記ノズル36′は酸素ボンベから排出される酸素を容易に吸入するためにするもので、前記酸素ボンベを立てた状態でノズルが水平になるように90度に折曲げたり、または30度から45度の角度に斜めに構成する。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は火災などのような緊急状況でも酸素呼吸器によって速かに酸素を吸い込むことができて煙による窒息事故を防止することができ、且つ照明灯を用いて暗い空間を簡単に脱出することができるようにする効果を奏する。
【0030】
また、本発明は携帯や保管が便利であるという長所と、誰もが容易に操作することができて緊急な状況に速かに対応することができるなど卓越した安全性を提供する。
【0031】
また、本発明は発光ダイオードランプを利用した非常照明灯で、電力の消耗が極めて低く、且つ堅固な耐久性を有し、長時間使用することができて、不時の事故に安全に対応することができるという効果を奏する。
【0032】
さらに、本発明は酸素ボンベの内部に高圧に充填された酸素が螺旋状の流出通路を通じて適正な圧力に減圧されて排出されることによって人が吸い込むのに適切で、且つ楽に呼吸することができるようにする効果を奏する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器において、
上部に凹入部(14)が形成され、高圧の酸素が充填される酸素ボンベ(12)と;前記酸素ボンベ(12)内部の酸素が所定長さに延長された流出通路(24)を経て減圧された低圧の状態に放出させるための酸素排出手段(20)と;前記排出手段(20)の下部酸素出口側に付着されたノズル(36)と;で構成される酸素呼吸器(10)と;
前記凹入部(14)に透明なカバー(43)を有するケース(42)が結合され、前記ケース(42)の内側に発光ダイオード(LED)ランプ(45)を有する印刷回路基板(46)が内装され、前記印刷回路基板(46)の下部に内装型バッテリー(48)が備えられ、前記ケース(42)の外側に点灯スイッチ(47)が備えられた照明灯(40)と;で構成されることを特徴とする非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器。
【請求項2】
前記酸素排出手段(20)は、
前記酸素ボンベ(12)の内側に挿入された管体(16)と;
前記管体(16)に挿入して通路を遮断し、前記管体(16)の上部孔(17)から下部の開放部を連結する流出通路(24)が設けられた棒体(22)と;
前記酸素ボンベ(12)の下端部に付着され、一側に設けられたボタン(32)の作動によって前記流出通路(24)の下部出口側(28)を開閉する開閉バルブ(30)と;で構成されることを特徴とする請求項1に記載の非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器。
【請求項3】
前記流出通路(24)は前記棒体(22)の外側に螺旋状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非常照明灯が備えられた火災用酸素呼吸器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−533396(P2012−533396A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521575(P2012−521575)
【出願日】平成22年7月19日(2010.7.19)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004702
【国際公開番号】WO2011/010845
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(512014854)
【Fターム(参考)】