説明

非常用飲用水貯水システム

【課題】 災害時必要となる飲用水の確保を効果的に行う為の非常用飲用水貯水システム。
【解決手段】 外部水道水供給管は、に接続しジグザグ状配管貯水部3から水道蛇口接続口5までが通常は流水状態であるが外部水道水の供給が停止すると逆止弁(チャッキ弁)6により給水管接続口4から水道蛇口接続口5までのグザグ状配管貯水部3に貯水する当該グザグ状配管貯水部3の飲用水は給水管接続口4近くに設けた給水コック7より手動ポンプ8で取水し飲用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居に於ける非常用飲用水貯水システムに間するものである。
【背景技術】
【0002】
災害対策として、防災用品、食料、飲料水、日用品等の備蓄は、各関連機関を通し対策はとられ、各家庭でも最低で3日間程度の非常用食料、飲料水等の確保は必要とされている。
【0003】
中でも飲用水の確保は最重要であり、ペットボトルでの保存、又は保存用タンクの設置を家庭で行うなどの対策が取られている場合もある。
【0004】
しかしペットボトル及びタンクでの飲用水の保存には数々の問題点がある。いずれの場合も保存保管スペースが必要となり、その保管スペースが家庭内である場合が多いため、通常、そのスペースは利用できない事になる。又飲用水ペットボトル等の買いだめは良くない社会現象でもある。
【0005】
又、その災害の状況によっては家屋等の損傷も考えられ、飲用水を保管したペットボトル又はタンク等の破損、紛失等が予想される。さらに保存飲用水とはいえ、長期間の保存貯水は流水とは異なり、けっして衛生的とは言えず万一の際飲用水として役に立たない事もあり得る。飲用水は生命維持に重要であり、災害等の非常時には衛生が保たれた状態で供給されなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非常用飲用水の貯水及び確保を、家屋に特別な保管スペースを設ける事なく貯水し、長期に保存しても飲用水の衛生が確保され、災害時に起こり易い家屋倒壊等による保存飲用ボトル、タンクの破損紛失等が少ない貯水設置場所を設ける必要がある。
【課題を解決する手段】
【0007】
本発明は、家屋内のキッチンスペースに於いて、キッチン台下部、台輪部、及びシンク下内部、又調理スペース下部内部は通常使用しない空間スペースを利用し、当該空間スペースにジグザグ状の配管を設置し貯水タンクとする。
【0008】
又前記と同様の目的のため床下収納スペース近辺に配管を円柱状に巻き設置する事で貯水タンクとする事も可能にしている
【0009】
又、貯水タンクとしての配管は家屋の給水配管と給湯設備又蛇口との間に設ける為、常に流水状態が保たれ、保存水と異なり衛生問題は起こらない。
【0010】
又、災害時、家屋倒壊等の場合でも、シンクの箱部で瓦礫を受けるため配管状貯水部分は破壊されにくい、火災を想定した場合も床下部分になる為、全焼しなければ確保される部分であり、前記したボトルやタンクに比べ格段に損傷、紛失は少ない
【発明の効果】
【0011】
本発明の非常用飲用水貯水システムは流水効果による衛生管理が出来、特別な設置場所を必要とせず、破壊されにくいシンク箱部の効果的な空きスペースの利用により効率的な非常用飲用水貯水システムが構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】非常用飲用水貯水部を設けたキッチン台を示す正面断面図。
【図2】非常用飲用水貯水部を設けたキッチン台を示す側面断面図。
【図3】非常用飲用水貯水部を設けたキッチン台を示す底部平面図。
【図4】非常用飲用水貯水部を床下に設けた場合を示す底部平面図。
【図5】ジグザグ状配管貯水部にヘッダーを使用した場合を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の構成を図1〜図5に依って説明する。
キッチン台1下部、及びシンク部14下内部、又調理スペース16下内部にそれぞれ配管スペース2を設け当該配管スペース2にジグザグ状配管3を設け給水管接続口4、水栓蛇口接続口5を配管の両端に設ける。又前記給水管接続口4近辺に逆止弁(チャッキ弁)6を設け非常時の飲用水の流出を確保すると共に給水コック7と手動ポンプ8を設け、非常時の貯水の出水に使用する。前記したキッチン台1下部に設置したジグザグ配管3の貯水スペース2には、結露防止及び凍結防止ため断熱材9で、当該ジグザグ配管3を囲い保護するように構成している。
【0014】
又、前記と同様の目的のため床下部における貯水に於いては、軟性ポリエチレン管10を縦状の筒に巻き貯水する。この場合、給水コック7を最下部とし、給水管接続口4を最上部に設け、非常時の貯水の出水を容易にする。
【実施例】
【0015】
本発明の実施例を図1〜図5に依って説明する。
外部よりの水道水供給管は、給水管接続口4に接続されジグザグ状配管3を経由し、水栓蛇口接続口5より水栓蛇口へと通常の場合には飲用水は流れ出水される。
【0016】
災害時飲用水の外部供給が止まり断水した場合逆止弁(チャッキ弁)6の操作により水栓蛇口接続口5までの配管貯水は流出する事なく一般家庭キッチンサイズでおよそ10数リットルは貯水される。当該配管に貯水された飲用水は断水前まで流水状態であり衛生状態には問題はなく利用できる状態にあり配管部に設けられた給水コック7より手動式ポンプ8の使用で取水し飲用水として供給できる。
【0017】
ジグザグ状配管3の折り返し部はU字管12を使用するが他に同様の目的で一般的に使用されているヘッダー13で同様の目的を達する事が出来る。
【符号の説明】
【0018】
1:キッチン台
2:貯水スペース
3:ジグザグ状配管
4:給水管接続口
5:水栓蛇口接続口
6:逆止弁(チャッキ弁)
7:給水コック
8:手動式ポンプ
9:断熱材
10:軟性ポリエチレン
11:床
12:U字管
13:ヘッダー
14:シンク
15:床下収納部
16:調理スペース
17:排水口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住居キッチン台部に於いて、空間となっているキッチン下部台輪部内部、シンク下内部及び調理スペース下部内部に、非常用飲用水の貯水部を設けた事を特徴とする非常用飲用水貯水システム。
【請求項2】
非常用飲用水を、キッチン台部を設置した床下に、貯水部を設けた事を特徴とする請求項1記載の非常用飲用水貯水システム。
【請求項3】
前記記載の請求項1及び2に於いて、飲用貯水部の水は、常に水道水使用に水流となるパイプ形状の貯水タンクである事を特徴とする請求項1及び2記載の非常用飲用水貯水システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−229597(P2012−229597A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109881(P2011−109881)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(510242598)有限会社小澤建装 (3)
【Fターム(参考)】