説明

非水電解液二次電池電極用バインダー。

【課題】 結着力、耐ブロッキング性、耐粉落ち適性に優れた非水電解液二次電池電極用組成物の作製が可能となる非水電解液二次電池電極用バインダーの提供。
【解決手段】 グリシジル基含有不飽和単量体0.1〜15重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体15〜89.8重量%から構成される単量体を乳化重合して得られた共重合体ラテックスからなることを特徴とする非水電解液二次電池電極用バインダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水電解液二次電池電極用バインダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
非水電解液二次電池やニッケル水素二次電池などの二次電池は、小型電子機器の電源として、その重要性が認識されて以来、その社会的重要性は日々増加の一途をたどっている。今後は、ハイブリッドカーや家庭用の大型二次電池の開発が加速度的に進むと予想される。
【0003】
中でも非水電解液二次電池の電極では、電極用活物質(正極活物質及び負極構成材)がバインダーを介して集電体金属箔に固着される。当初、フッ素系有機重合体に代表される有機重合体を溶媒に溶解し、バインダーとして利用されていたが、特開平4−51459(特許文献1)にて水系の合成ゴムラテックスをバインダーとして使用することが提案されて以降、急速に発展してきた。以下にその例を示す。
ブタジエン含量とゲル含量を規定した特開平5−74461(特許文献2)
ブタジエン結合含量と電極作成時の乾燥温度を規定した特開平8−250122(特許文献3)
ブタジエン結合含量とゲル含量を規定した特開平8−250123(特許文献4)
特定組成のラテックスと有機溶媒系バインダーを併用する事を規定した特開平9−87571(特許文献5)
特殊樹脂の存在下で重合する特定組成のラテックスを規定した特開平9−199135(特許文献6)
ブタジエン含量とゲル含量と特定のカーボンを規定した特開平9−320604(特許文献7)
シアン化ビニルを含有し、コアシェル構造を有しコアとシェルのガラス転移温度を規定した特開平10−302797(特許文献8)
酸性モノマーを用いて重合した複合ポリマーと規定した特開平11−149929(特許文献9)
特定の構成比率のラテックスでコアシェル構造を有しコアとシェルのガラス転移温度を規定した特開平11−25989(特許文献10)
エチレン系不飽和カルボン酸含量を規定した特開平17−190747(特許文献11)
特定組成のラテックスと有機溶媒系バインダーを併用する事を規定した特開平18−66400(特許文献12)
などにて電池用バインダーの改善による電池性能アップが提案されており、すでに酸変性スチレン−ブタジエン系ラテックスがバインダーとして利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−51459号公報
【0005】
【特許文献2】特開平5−74461号公報
【0006】
【特許文献3】特開平8−250122号公報
【0007】
【特許文献4】特開平8−250123号公報
【0008】
【特許文献5】特開平9−87571号公報
【0009】
【特許文献6】特開平9−199135号公報
【0010】
【特許文献7】特開平9−320604号公報
【0011】
【特許文献8】特開平10−302797号公報
【0012】
【特許文献9】特開平11−149929号公報
【0013】
【特許文献10】特開平11−25989号公報
【0014】
【特許文献11】特開平17−190747号公報
【0015】
【特許文献12】特開平18−66400号公報
【0016】
しかしながら、二次電池の用途拡大に伴い、非水電解液二次電池においては、電池性能ならびにそこに用いられるバインダー性能の改善が求められている。例えば、以下のような特性である。
(1)バインダーによる電極用活物質(正極活物質及び負極構成材)同士の結合および電極用活物質と集電体金属箔との接着(以下、結着力と称する)。
(2)電極用組成物を塗布乾燥した後の電極を巻き取る工程での耐ブロッキング性(以下、耐ブロッキング性と称する)。
(3)電極を巻き取る工程での擦れやその後の裁断などで塗布された電極用組成物層から電極用活物質の微粉などが発生しない耐粉落ち適性(以下、耐粉落ち適性と称する)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の課題は、非水電解液二次電池の電極としての結着力、耐ブロッキング性、耐粉落ち適性に優れた非水電解液二次電池電極用バインダーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者らは、かかる課題を解決すべくブタジエン系共重合体の組成および構造に関して鋭意検討した結果、非水電解液二次電池電極用バインダーとして、特定の官能基を特定量導入したブタジエン系共重合体ラテックスを使用することにより上記の要望に対応できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グリシジル基含有不飽和単量体0.1〜15重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体15〜89.8重量%から構成される単量体を乳化重合して得られたブタジエン系共重合体ラテックスからなることを特徴とする非水電解液二次電池電極用バインダーを提供するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の非水電解液二次電池電極用バインダーは、結着力、耐ブロッキング性、耐粉落ち適性に優れた非水電解液二次電池電極用組成物の提供を可能にする。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明における共重合体ラテックスは、グリシジル基含有不飽和単量体0.1〜15重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体15〜89.8重量%から構成される単量体を乳化重合して得られたブタジエン系共重合体ラテックスである。
【0021】
グリシジル基含有不飽和単量体としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル、グリシジルイタコネートなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
グリシジル基含有不飽和単量体は、全単量体に対して0.1〜15重量%である。グリシジル基含有不飽和単量体が0.1重量%未満では、結着力と耐粉落ち適性が低下し、15重量%を超えると共重合体ラテックスを重合する際の安定性ならびに電極としての結着力と耐粉落ち適性が低下する。好ましくは0.2〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。
【0022】
脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特に1,3−ブタジエンが好ましい。
これらの脂肪族共役ジエン系単量体は、全単量体に対して10〜60重量%である。脂肪族共役ジエン系単量体が10重量%未満では、結着力と耐粉落ち適性が低下し、60重量%を超えると共重合体ラテックスを重合する際の安定性ならびに電極としての耐ブロッキング性が低下する。好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。
【0023】
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボン酸(無水物)を挙げることができ、これらを1種または2種以上使用することができる。特に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましい。
これらのエチレン系不飽和カルボン酸単量体は、全単量体に対して0.1〜10重量%である。エチレン系不飽和カルボン酸単量体が0.1重量%未満では共重合体ラテックスを重合する際の安定性が低下し粗大凝集物が増加し、結着力も低下するため問題である。10重量%を超えると共重合体ラテックス製造時に粘度が高くなりすぎて、撹拌不良となり、安定に重合工程を進めることが出来ない。好ましくは0.2〜10重量%、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
【0024】
これらと共重合可能な他の単量体としては、シアン化ビニル系単量体、芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体、不飽和カルボン酸アミド系単量体等が挙げられ、これらは、1種または2種以上用いることができる。特に、他の単量体としては、1)芳香族ビニル系単量体単独、2)シアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体の併用、3)芳香族ビニル系単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体の併用、または4)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体の併用が好ましい。
これらの共重合可能な他の単量体は、全単量体に対して15〜89.8重量%である。これらの範囲外では、上述の必須成分の適正範囲を逸脱し、本発明の目的を達成することができない。
【0025】
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にアクリロニトリルが好ましい。
【0026】
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にスチレンが好ましい。
【0027】
不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にメチルメタクリレート、ブチルアクリレートが好ましい。
【0028】
ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
【0029】
不飽和カルボン酸アミド系単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特にアクリルアミドが好ましい。
【0030】
さらに、上記単量体の他に、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等、通常の乳化重合において使用される単量体は何れも使用可能である。
【0031】
本発明の共重合体ラテックスの重合には、公知の乳化剤(界面活性剤)を使用することができる。例えば、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、デヒドロアビエチン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、非イオン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤、パーフルオロブチルスルホン酸塩、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル、
パーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物などのフッ素系界面活性剤が挙げられ、これらを1種又は2種以上使用することができる。
【0032】
本発明の共重合体ラテックスの重合には、公知の連鎖移動剤(分子量調整剤)を制限されることなく使用することができる。例えば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。
【0033】
本発明の共重合体ラテックスの重合には、公知の重合開始剤として、過硫酸リチウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等の油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。特に過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドの使用が好ましい。重合開始剤の量は特に制限されないが、単量体組成、重合反応系のpH、他の添加剤などの組み合わせを考慮して適宜調整される。
【0034】
本発明において好ましく用いられる還元剤の具体例としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、ニチオン酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアルデヒドスルホン酸塩、ベンズアルデヒドスルホン酸塩、また、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、酒石酸、クエン酸などのカルボン酸類及びその塩、更にはデキストロース、サッカロースなどの還元糖類、更にはジメチルアニリン、トリエタノールアミンなどのアミン類が挙げられる。特にL−アスコルビン酸、エリソルビン酸、が好ましい。
【0035】
本発明の共重合体ラテックスの重合には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素化合物を使用することができる。特に、沸点が適度に低く、重合終了後に水蒸気蒸留などによって回収、再利用しやすいシクロヘキセンやトルエンが、本発明の目的とは異なるものの、環境問題の観点から好適である。
【0036】
本発明における共重合体ラテックスのゲル、粒子径にはなんら制限はないが、ゲル含量が40〜95重量%および数平均粒子径が50〜300nmであるラテックスが好ましい。ゲル含量が40重量%未満では結着力と耐粉落ち適性が、95重量%を超えると結着力が低下する傾向にある。特に好ましくは50〜95重量%である。また、数平均粒子径が50nm未満では、共重合体ラテックス自体の粘度が著しく高く、取り扱いづらくなるため問題となる。一方、300nmを超えると結着力と耐粉落ち適性が低下する傾向にある。好ましくは70〜250nmである。これらの構造は、共重合体ラテックスの重合において使用する各種乳化剤、重合開始剤、連鎖移動剤の種類およびその使用量や添加方法、重合水の使用割合等を適宜調整することにより調整することが可能である。なお、これらの測定方法については後述する。
【0037】
本発明の共重合体ラテックスの重合には、必要に応じて酸素補足剤、キレート剤、分散剤等の公知の添加剤を用いることも差し支えなく、これらは種類、使用量ともに特に限定されず、適宜適量使用することが出来る。更には消泡剤、老化防止剤、防腐剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤などの公知の添加剤を用いることも差し支えなく、これらも種類、使用量ともに特に限定されず、適宜適量使用することが出来る。また、本発明の共重合体ラテックスは、その使用目的に応じて他のラテックスと適宜適量ブレンドすることもできる。
【0038】
本発明の共重合体ラテックスの製造にあたって、単量体ならびにその他の成分の添加方法については特に制限されるものではなく、一括添加方法、分割添加方法、連続添加方法の何れでも採用することができ、また、本発明においては、一段重合、二段重合又は多段階重合等何れも採用することができる。
【0039】
本発明の共重合体ラテックスは正極用バインダーとしても負極用バインダーとしても使用可能である。本発明の共重合体ラテックスが適用される非水電解質二次電池正極用の活物質としては、特に限定されないが、例えば、MnO2、MoO3、V2O5、V6O13、Fe2O3、Fe3O4などの遷移金属酸化物、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiXCoYSnZO2などのリチウムを含む複合酸化物、LiFePO4などのリチウムを含む複合金属酸化物、例えば、TiS2、TiS3、MoS3、FeS2などの遷移金属硫化物、例えば、CuF2、NiF2などの金属フッ化物が挙げられ、1種あるいは2種以上用いることができる。
【0040】
本発明の共重合体ラテックスが適用される非水電解液二次電池負極用の負極構成材としては、特に限定されないが、黒鉛、炭素繊維、樹脂焼成炭素、リニア・グラファイト・ハイブリット、コークス、熱分解気層成長炭素、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン系有機半導体、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素、黒鉛ウィスカー、擬似等方性炭素、天然素材の焼成体、およびこれらの粉砕物などがあげられ、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0041】
本発明の共重合体ラテックスは、非水電解液二次電池用電極活物質(正極活物質及び負極構成材)のバインダーとして使用されるものであり、正極活物質の粒子同士および正極活物質と集電体金属箔とのバインダー、もしくは負極構成材の粒子同士および負極構成材と集電体金属箔とのバインダーとして作用するものである。その際、該共重合体ラテックスは、正極活物質もしくは負極構成材100重量部に対して固形分で0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で含有することにより電極用組成物として調製することができる。本発明の共重合体ラテックスの配合量が0.1重量部未満では結着力が低下、10重量部を超えると電池として組み立てた際の電池諸特性に悪影響をおよぼす傾向がある。
【0042】
本発明の共重合体ラテックスを用いて非水電解液二次電池電極用組成物を作成するに際しては、必要に応じて、水溶性増粘剤などの各種添加剤が添加されていてもよい。例としてはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼインなどの水溶性増粘剤、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダなどの分散剤、ラテックスの安定化剤としてのノニオン性、アニオン性界面活性剤などが挙げられる。
【0043】
本発明の共重合体ラテックスを用いて作製した非水電解液二次電池電極用組成物は、集電体金属箔に塗布、乾燥して非水電解液二次電池の電極として用いるものである。塗布する方法としては特に限定されないが、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることができる。また、塗布後の乾燥方法も特に限定されないが、放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。
【0044】
さらに、かかる電極用組成物を用いて作った電極を用いて非水電解液二次電池を製造する際に使用される集電体、セパレーター、非水系電解液、端子、絶縁体、電池容器等については既存のものが特に制限無く使用可能である。
【実施例】
【0045】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を変更しない限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割合を示す部および%は重量基準によるものである。また実施例における共重合体ラテックスの製造や諸物性の評価は次の方法に拠った。
【0046】
共重合体ラテックス(1)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水120部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し80℃で重合を開始した。重合開始後、グリシジルメタアクリレート5部、ブタジエン40部、アクリル酸1部、イタコン酸2部、メチルメタクリレート17部、スチレン35部、α−メチルスチレンダイマー0.1部、シクロヘキセン6.0部、t−ドデシルメルカプタン0.7部を10時間かけて重合反応機内に添加した。添加中は80℃で反応を行った。添加終了後さらに温度を85℃に上げ、重合転化率97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化リチウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(1)を得た。共重合体ラテックス(1)の数平均粒子径は0.11μm、ゲル含量は85%、粗大凝集物は0.007重量%であった。
【0047】
共重合体ラテックス(2)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水80部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.13部、グリシジルメタアクリレート1部、ブタジエン3部、メチルメタクリレート1部、スチレン6部、アクリル酸1部、フマル酸2部、t−ドデシルメルカプタン0.05部、シクロヘキセン2部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し65℃で重合を開始した。重合開始後、ブタジエン27部、メチルメタクリレート2部、スチレン57部、t−ドデシルメルカプタン0.35部、純水10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.12部を9時間かけて重合反応機内に添加した。添加中は65℃で反応を行った。添加終了後さらに温度を70℃に上げ、同時にt−ドデシルメルカプタン0.15部を0.5時間かけて添加し、重合転化率97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスをアンモニアでpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(2)を得た。共重合体ラテックス(2)の数平均粒子径は0.22μm、ゲル含量は80%、粗大凝集物は0.003重量%であった。
【0048】
共重合体ラテックス(3)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水110部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部、グリシジルメタアクリレート5部、ブタジエン4部、アクリロニトリル4部、スチレン3部、アクリル酸1部、メタクリル酸1部、イタコン酸5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、硫酸第一鉄0.003部、エチレンジアミン四酢酸0.005部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し30℃でエリソルビン酸0.05部、クメンハイドロパーオキサイド0.05部添加し重合を開始した。重合開始から60分かけて、重合温度を50℃に上昇させた。重合開始60分後から360分後までは、グリシジルメタアクリレート2部、ブタジエン20部、アクリロニトリル6部、スチレン12部、シクロヘキセン4部、t−ドデシルメルカプタン0.5部、純水5部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.15部を300分間連続添加するとともに、重合温度を50℃から70℃に徐々に上昇させながら重合を継続した。重合開始360分後から600分後までは、ブタジエン26部、スチレン11部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、純水10部、過硫酸カリウム0.3部を240分間連続添加しながら、重合温度を70℃に保って重合を継続した。重合開始600分後以降に重合転化率が97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化リチウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(3)を得た。共重合体ラテックス(3)の数平均粒子径は0.08μm、ゲル含量は55%、粗大凝集物は0.009重量%であった。
【0049】
共重合体ラテックス(4)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水90部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部、グリシジルメタアクリレート0.5部、ブタジエン8部、メチルメタクリレート2部、スチレン25部、アクリロニトリル1部、イタコン酸5部、α−メチルスチレンダイマー0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し55℃で重合を開始した。重合開始3時間後、1時間かけて65℃に昇温し、重合開始4時間後、ブタジエン12部、メチルメタクリレート3部、アクリロニトリル2部、スチレン38.5部、ブチルアクリレート3部、t−ドデシルメルカプタン0.2部、純水5部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.2部を5時間かけて添加した。添加中は65℃で反応を行った。重合開始添加終了11時間後、純水5部とL−アスコルビン酸0.15部を1時間かけて添加した。その後、重合転化率が97%以上になった時点で、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化カリウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(4)を得た。共重合体ラテックス(4)の数平均粒子径は0.19μm、ゲル含量は75%、粗大凝集物は0.001重量%であった。
【0050】
共重合体ラテックス(5)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水90部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部、グリシジルメタアクリレート3部、ブタジエン2.5部、メチルメタクリレート1.5部、スチレン4.5部、アクリロニトリル1部、イタコン酸1部、フマル酸1部、アクリル酸1部、シクロヘキセン4部、t−ドデシルメルカプタン0.03部、過硫酸カリウム0.9部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し65℃で重合を開始した。重合開始0時間後、ブタジエン22.5部、メチルメタクリレート13.5部、アクリロニトリル9部、スチレン39.5部、t−ドデシルメルカプタン0.27部を9時間かけて添加した。添加中は65℃で反応を行った。添加終了後、さらに温度を70℃に上げ、重合転化率97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化ナトリウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(5)を得た。共重合体ラテックス(5)の数平均粒子径は0.15μm、ゲル含量は90%、粗大凝集物は0.001重量%であった。
【0051】
共重合体ラテックス(6)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水120部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム0.6部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し80℃で重合を開始した。重合開始後、ブタジエン40部、アクリル酸1部、イタコン酸2部、メチルメタクリレート17部、スチレン40部、α−メチルスチレンダイマー0.1部、シクロヘキセン6部、t−ドデシルメルカプタン0.7部を10時間かけて重合反応機内に添加した。添加中は80℃で反応を行った。添加終了後さらに温度を85℃に上げ、重合転化率97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化リチウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(6)を得た。共重合体ラテックス(6)の数平均粒子径は0.10μm、ゲル含量は85%、粗大凝集物は0.005重量%であった。
【0052】
共重合体ラテックス(7)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水80部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、グリシジルメタアクリレート20部、ブタジエン4部、メチルメタクリレート1部、スチレン4部、フマル酸2部、アクリル酸1部、シクロヘキセン2部、t−ドデシルメルカプタン0.04部、過硫酸カリウム1部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し65℃で重合を開始した。重合開始0時間後、ブタジエン31部、メチルメタクリレート2部、スチレン35部、t−ドデシルメルカプタン0.36部、純水10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部を9時間かけて添加した。添加中は65℃で反応を行った。添加終了後、さらに温度を70℃に上げ、重合転化率97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化リチウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(7)を得た。共重合体ラテックス(7)の数平均粒子径は0.2μm、ゲル含量は93%、粗大凝集物は0.550重量%であった。
【0053】
共重合体ラテックス(8)の製造方法
耐圧性の重合反応機に、純水70部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1部、グリシジルメタアクリレート8部、スチレン8部、ブチルアクリレート28部、アクリル酸1部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、撹拌しながら窒素ガスで気相部を十分置換した後、昇温し60℃で重合を開始した。重合開始0時間後、スチレン12部、ブチルアクリレート43部を5時間かけて添加した。添加中は60℃で反応を行った。添加終了後、重合転化率が97%以上になった後、重合を終了した。次いで、共重合体ラテックスを水酸化リチウム水溶液でpHを約7に調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(8)を得た。共重合体ラテックス(8)の数平均粒子径は0.4μm、ゲル含量は98%、粗大凝集物は0.010重量%であった。
【0054】
共重合体ラテックスの数平均粒子径の測定
共重合体ラテックスの数平均粒子径は動的光散乱法により測定した。尚、測定に際しては、FPAR−1000(大塚電子製)を使用した。
【0055】
共重合体ラテックスのゲル含量の測定
室温雰囲気にて共重合体ラテックスフィルムを作成する。その後ラテックスフィルム約1gを秤量しXgとする。これを400mlのトルエンに入れ48時間膨潤溶解させる。その後、これを秤量済みの300メッシュの金網で濾過し、その後トルエンを蒸発乾燥させ、その乾燥後重量からメッシュ重量を減じて、試料の乾燥後重量を秤量しYgとする。 ゲル含量(%)=Y/X*100
【0056】
共重合体ラテックスの粗大凝集物の測定
固形分重量濃度測定済みの共重合体ラテックス500gを重量既知の200メッシュステンレス金網でろ過し、120℃で60分乾燥する。メッシュ上に捕捉された粗大凝集物の重量を秤量し、試料重量の固形分重量で除した重量%を200メッシュオンコアギュラムとして測定した。
【0057】
非水電解液二次電池負極用組成物および負極の作成
負極構成材として、粒子径が1〜35nmの人造黒鉛を使用し、人造黒鉛100部に対してスラリー増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを2部、共重合体ラテックス(1)4部とを全固形分が50%となるように適量の水を加えて混練し、負極用組成物を作製した。また、負極用組成物を集電体となる厚さ20μmの銅箔の両面に塗布。120℃で5時間乾燥し、負極を作製した。
同様にして、共重合体ラテックス(2)〜(5)を用いて実施例2〜5の負極用組成物を、また共重合体ラテックス(6)〜(8)を用いて比較例1〜3の負極用組成物を作成した。
【0058】
非水電解液二次電池正極用組成物の作成
正極活物質として、LiCoOを100部、導電剤としてアセチレンブラックを5部、結着剤として共重合体ラテックス(1)4部とを全固形分が40%となるように適量の水を加えて混練し、正極用組成物スラリーを調製した。
同様にして、共重合体ラテックス(2)〜(5)を用いて実施例2〜5の正極用組成物を、また共重合体ラテックス(6)〜(8)を用いて比較例1〜3の正極用組成物を作成した。
【0059】
結着力の評価
電極より10cm四方のサンプル5枚を切り出し、120℃の熱プレスで5分間圧縮し成型した。その電極表面にナイフを用いて、活物質層から集電体に達する深さまでの切り込みを2mm間隔で縦横それぞれ6本入れて碁盤目状に25マスの切り込みをいれた。この切り込みを入れた部分の表面に粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質層が銅箔より剥離したマス目の数をカウントした。
1サンプル(片面)について1回実施して、計5サンプルの合計125マスの内、剥離したマス目の個数をカウントし、この個数により次のように評価した。結果を表1及び表2に示した。
◎:脱落したマスが無く優秀。
○:脱落したマスが1個〜20個で良好。
△:脱落したマスが21個〜50個でやや不良。
×:脱落したマスが51個以上で不良。
【0060】
耐ブロッキング性の評価
電極より5cm×5cmのサンプルを5枚切り出し、5枚重ねて80℃の熱プレスで48時間圧縮した。圧縮から開放した際の様子から、官能的に次のように評価した。結果を表1及び表2に示した。
◎:指で軽く弾かなくても5枚全部がバラバラになる。優秀。
○:指で軽く弾けば5枚全部がバラバラになる。良好。
△:指で軽く弾いても5枚全部がバラバラにならない。やや不良。
×:指で軽く弾いても1枚もバラバラにならない。不良。
【0061】
耐粉落ち適性の評価
電極より10cm×5cmのサンプル5枚切り出し5枚重ねた。実験台の上に市販の上質紙を置き、その上に100メッシュのステンレスメッシュを置いた。そのメッシュ上で5枚重ねた電極試験片をハサミで長辺方向より1cm間隔で9回切断し、その際にステンレスメッシュを通過し上質紙上にこぼれ落ちた活物質粉末の状態を観察した。その観察結果によって次のように評価した。結果を表1及び表2に示した。
◎:まったく粉落ちが無い。優秀。
○:ごくわずかに粉落ちが観察される。良好。
△:少し多く粉落ちが観察される。やや不良。
×:多量の粉落ちが観察される。不良。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の非水電解液二次電池電極用バインダーは、電極としての結着力、耐ブロッキング性、耐粉落ち適性に優れた高性能な非水電解液二次電池電極の作製を可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリシジル基含有不飽和単量体0.1〜15重量%、脂肪族共役ジエン系単量体10〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の単量体15〜89.8重量%から構成される単量体を乳化重合して得られた共重合体ラテックスからなることを特徴とする、非水電解液二次電池電極用バインダー。
【請求項2】
グリシジル基含有不飽和単量体が、グリシジル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池電極用バインダー。
【請求項3】
共重合可能な他の単量体が、1)芳香族ビニル系単量体、2)シアン化ビニル系単量体と芳香族ビニル系単量体、3)芳香族ビニル系単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、または4)芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体であることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解液二次電池電極用バインダー。
【請求項4】
ゲル含量が40〜95重量%および数平均粒子径が50〜300nmであることを特徴とする請求項1、2または3記載の非水電解液二次電池電極用バインダー。

【公開番号】特開2010−205722(P2010−205722A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21743(P2010−21743)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(399034220)日本エイアンドエル株式会社 (186)
【Fターム(参考)】