説明

面光源装置及びそれを有するバックライトユニット

【課題】
工程数、工程労力及び製造原価の節減を達成しながら、輝度均一度の低下を伴わない構造の面光源装置を提供する。
【解決手段】
上部及び下部にそれぞれ配置する二枚の基板110、120、210、220、放電ガスを注入する複数個の放電空間160、260を形成する隔壁130、230、該隔壁に部分的に形成して該隔壁を前記基板に部分的に接合する第1接合部140、240、前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に形成して前記基板の縁を全体的に接合する第2接合部150、250、及び前記放電ガスに電圧を印加する電極170、270を含むことを特徴とする面光源装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面光源装置及びそれを有するバックライトユニットに関するものである。より詳細には、基板に隔壁を部分的に接合した面光源装置及び該面光源装置を光源として有するバックライトユニットに関するのである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、液晶の電気的特性及び光学的特性を利用して映像をディスプレーする。液晶表示装置は、陰極線管(cathode ray tube; CRT)等に比べて体積が非常に小さくて軽いという長所を有している。そのため、ポータブルコンピューター、通信機器、液晶テレビ(liquid crystal television receiver)及び宇宙航空産業などに広く使用されている。
【0003】
液晶表示装置は、液晶を制御する液晶制御部及び液晶に光を供給する後面光源を含んでいる。液晶制御部は、第1基板に配置された画素電極(pixel electrode)、第2基板に配置された共通電極(common electrode)及び画素電極と共通電極の間に介在する液晶を含んでいる。画素電極は、解像度に対応する多数個からなり、共通電極は画素電極と対向する1個からなる。各画素電極にはお互いに異なるレベルを有する画素電圧(pixel voltage)を印加するために薄膜トランジスター(thin film transistor; TFT)が連結され、共通電極には等しいレベルのレファレンス電圧(reference voltage)が印加される。画素電極及び共通電極は導電性を有する透明な物質からなっている。
【0004】
後面光源から供給される光は、画素電極、液晶及び共通電極を順次通過する。ここで、液晶を通過した映像の表示品質は、後面光源の輝度及び輝度の均一性によって大きく左右される。一般的に輝度及び輝度の均一性が高いほど表示品質は良好になる。
【0005】
従来の液晶表示装置の後面光源は、棒形状を有する冷陰極線管方式ランプ(cold cathode fluorescent lamp; CCFL)または、ドット形状を有する発光ダイオード(light emitting diode; LED)が主に使われた。冷陰極線管方式ランプは、輝度が高くて寿命が長く、白熱燈に比べて非常に発熱量が非常に小さいという長所がある。一方、発光ダイオードは消費電力が多いが輝度が高いという長所がある。しかし、冷陰極線管方式ランプまたは発光ダイオードは、輝度の均一性において劣っている。
【0006】
したがって、冷陰極線管方式ランプまたは発光ダイオードを光源に有する後面光源は、輝度均一性を増加させるために導光板(light guide panel; LGP)、拡散部材(diffusion member)及びプリズムシート(prism sheet)等の光学部材(optical member)を必要とする。これにより冷陰極線管方式ランプまたは発光ダイオードを使用する液晶表示装置は、光学部材による体積及び重さが大きく増加する問題点を有している。
【0007】
このような問題点を解消するために、平板形態の面光源装置が提示された。面光源装置は、隔壁分離型と隔壁一体型に分けることができる。
【0008】
隔壁分離型面光源装置は、相互に対向して上下に配置する二枚の基板、放電ガスを注入する複数個の放電空間を形成する隔壁及び前記放電ガスに電圧を印加する電極からなっている。
【0009】
一方、隔壁一体型面光源装置は、隔壁が前記上部の基板に一体に形成された構造である。
【0010】
このような平板形態の面光源装置は、前述したように、薄型軽量化の長所のために最近その需要が大きく増加している。しかし、需要の増加に比例して製造社間の競争が激しくなっている。それによって各製造会社は製造原価と工程数及び工程労力を節減する一方、輝度及び輝度均一度向上に研究開発労力を集中している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、平板形態の面光源装置において、製造原価と工程数及び工程労力を節減する一方、均一な輝度で全面放電が可能な構造の面光源装置を提供することに目的がある。
【0012】
同時に、本発明は前記のような面光源装置を光源として有するバックライトユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するために本発明は、上部及び下部にそれぞれ配置する二枚の基板、放電ガスを注入する複数個の放電空間を形成する隔壁、該隔壁に部分的に形成して前記隔壁を前記基板に部分的に接合する第1接合部、前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に形成して前記基板の縁を全体的に接合する第2接合部、及び前記放電ガスに電圧を印加する電極を含むことを特徴とする面光源装置を提供する。
【0014】
前記第1接合部は、前記隔壁の両端部に形成することが好ましい。
【0015】
前記第1接合部の長さは、3〜5cmであることが好ましい。
【0016】
前記第1接合部及び前記第2接合部の材質は、ガラスまたはセラミックスであることが好ましい。
【0017】
隔壁分離型面光源装置では、前記第2接合部は接合層及び密封部材を具備し、前記密封部材は前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に介在し、前記接合層は前記密封部材と前記各基板の間に形成して前記密封部材を前記基板に全体的に接合することが好ましい。
【0018】
隔壁一体型面光源装置では、前記隔壁は前記二枚の基板の中で少なくともどちらか一つの基板に一体に形成したことを特徴とする面光源装置であることが好ましい。
【0019】
前記放電空間に露出した前記下部の基板の上部面に形成した反射層、該反射層の上に形成した第1蛍光層、及び前記放電空間に露出した前記上部の基板の下部面に形成した第2蛍光層をさらに含むことが好ましい。
【0020】
また、本発明は、前記面光源装置を有するバックライトユニットを提供する。前記バックライトユニットは、面光源装置、該面光源装置を収納する上部および下部ケース、前記面光源装置と前記上部ケースの間に介在する光学シート、及び前記面光源装置を駆動するための放電電圧を前記電極に印加するインバーターを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
塗布工程数、工程労力及び製造原価の節減を果たしながらも、輝度均一度の低下を伴わない構造の面光源装置を実現して、低い電流及び低温下ですべての放電空間が点灯する全面点灯を具現して、輝度均一度が向上した面光源装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
【実施例】
【0023】
第1及び第2比較実施例
前述したように製造原価及び工程労力を節減して、輝度及び輝度均一度の向上を達成するために多様な構造の面光源装置を設計して実験を遂行した。
【0024】
図1乃至図4は、図5乃至図10の本発明の実施例による面光源装置との比較のために、比較実施例による面光源装置を示した図面である。 図1乃至図4の面光源装置は、前述のように本出願人の開発過程の一環として本発明の実施例による面光源装置に先行して設計されたプロトタイプ(prototype)面光源装置である。
【0025】
図1は、第1比較実施例による面光源装置である。 図示したように、図1の面光源装置は隔壁分離型面光源装置である。 図1を参照すると、面光源装置は所定間隔を置いて対向配置された二枚の基板1、2を含む。
【0026】
多数個の隔壁3を、前記二枚の基板の間に配置する。隔壁3は、等間隔で一直線に配列し、前記二枚の基板1、2の間の空間を長い直方体形状を有する複数個の放電空間6に区切る。隔壁3は、前記二枚の基板1、2と第1接合部4を介して接合する。
【0027】
前記二枚の基板1、2の縁の間には第2接合部5を形成して放電空間6を外部と隔離する。隔離した放電空間6には放電ガスを注入する。第2接合部は、密封部材5a及び接合層5bを含む。密封部材5aは、接合層5bを介して基板1、2に接合する。
【0028】
放電ガスに電圧を印加するための電極7を、基板1、2の両側端外周面に配置する。
【0029】
放電ガスが多数の放電空間6に均一に注入されるように、放電空間6はお互いに連通するように形成する。例えば、放電空間6が蛇行(serpentine)構造を有するように隔壁3を交互的に配置したりまたは隔壁3に通孔を形成したりすることにより、放電ガスの移動通路を提供する。電極7から放電ガスに放電電圧が印加されると、放電空間6内部で障壁放電が発生することにより可視光が発生する。
【0030】
図2は、第2比較実施例による隔壁一体型面光源装置を示した断面図である。図2を参照すると、隔壁一体型面光源装置は、基板11、及び隔壁13を一体で有する基板12を含む。隔壁13を第1接合部14を介して基板11上に接合して、複数個の放電空間16を形成する。電極17を基板11、12の外周面に形成する。基板の縁は第2接合部15を介して接合する。第2接合部15としては、例えばフリット、アルミニウム酸化物等が使用できる。
【0031】
図1及び図2の面光源装置で、隔壁3、13及び密封部材5aを基板に接合させるため、第1接合部4を隔壁3、13の全面に塗布して基板と接合した。これによって、第1接合部4を隔壁3、13に塗布するための煩わしい工程を隋伴しなければならなかったし、製造原価が上昇する問題点を有していた。
【0032】
第3及び4比較実施例
前記のような問題点を解消するために、隔壁に第1接合部を塗布することが制限された構造を有する他の面光源装置を図3及び図4に図示している。
【0033】
図3は、第3比較実施例による面光源装置を示し、密封部材5aの上下面に接合層5bは形成するが、隔壁3に第1接合部4は形成しない構造を有する。したがって、密封部材5aは、接合層5bを介して基板1、2に接合する一方、隔壁3は直接基板1、2に単純に突き合わせる。
【0034】
また、図4を参照すると、第2接合部15は二枚の基板の間に縁に沿って形成する。一方、隔壁13は基板11上に単純に突き合わせる。
【0035】
図3及び図4に図示した面光源装置では、たとえ隔壁3、13が第1接合部4、14を介して基板に接合しなくても、排気及び封着工程中の真空吸着によって隔壁3、13が基板に密着されることにより、お互いに隔離された放電空間が形成される。
【0036】
図3及び図4に図示した面光源装置は、第1接合部4、14を有していないので、工程数、工程労力及び製造原価の節減を達成することができる。
【0037】
ところが、前記の図3及び図4の面光源装置は、輝度均一度が良くない問題点を有している。
【0038】
面光源装置の輝度均一度向上のために優先的に解決しなければならない課題が、電流偏流現象を防止することである。電流偏流現象は、隣り合う放電空間の間に電位差が発生して、相対的に高い電圧が形成された放電空間内の電流が低い電圧を有する放電空間に傾く現象を意味する。このような偏流現象は面光源装置の輝度均一度を低下させる主な要因になっていた。
【0039】
これと関連して、図3及び図4に図示された面光源装置をよく見れば、隔壁3、13が基板に単純に突き合わされた状態なので、たとえ真空吸着によって隔壁3、13と基板が密着すると言っても、隔壁3、13と基板の間に微細な隙間が形成される可能性が高い。前記隙間を通じて前述した電流偏流現象が非常に深刻に起きるようになる。特に、前記隙間は、放電空間の両端部位置と対応する隔壁の両端部との間に主に形成される。
【0040】
一方、面光源装置を利用してLCD TVのような表示装置を駆動させるためには、面光源装置の明るさ調節が要求される。明るさ調節は、一般的に面光源装置に印加する電流値を調節することにより可能である。したがって、面光源装置は低い入力電流でも正常に全面放電をしなければならない。特に-20℃以下の低温下でも均一な全面放電が要求される。
【0041】
これと関連して、図3及び図4の面光源装置をよく見ると、図3及び4の面光源装置は低い入力電流及び低温下で輝度均一度が顕著に低下する問題点を有している。低い入力電流及び低温下で図4の面光源装置の輝度均一が低下する現象を、図12と関連して詳しく見てみることにする。
【0042】
実施例1
前述したように、図1及び図2の面光源装置は、製造原価及び工程労力の節減の側面で製品競争力が優秀ではない問題点を有する。一方、図3及び図4の面光源装置は、製造原価及び工程労力の節減を果たすことができるが、輝度均一度が極めて良くない問題点を有する。
【0043】
したがって、本発明は、前記の相反する二つの問題点をすべて解消することができる構造の面光源装置、すなわち製造原価及び工程労力の節減を達成しながらも輝度均一度の低下を伴わない面光源装置を提供する。
【0044】
図5は、本発明の第1実施例による面光源装置を示した斜視図で、図6は図5に図示された面光源装置で接合部の配列構造を示した平面図であり、図7は図5のVII-VII線に沿って切断した断面図で、図8は図5のVIII-VIII線に沿って切断した断面図である。
【0045】
図5乃至図8を参照すると、第1実施例による面光源装置100は、隔壁分離型である。よって、面光源装置100は、基板110、120、隔壁130、第1接合部140、第2接合部150及び電極170を含む。
【0046】
基板120は、基板110の上部に配置する。基板110、120は長方形の平板形状を有する。基板110、120は可視光は透過させて紫外線は遮断するガラス材質を含む。
【0047】
第1接合部140は、隔壁130に部分的に形成して、隔壁130を基板110、120に部分的に接合する役目をする。
【0048】
第2接合部150は、二枚の基板の縁に沿って全体的に形成して、外部と隔離された内部空間を形成する。第2接合部150は、密封部材150a及び接合層150bを含む。密封部材150aは、基板110、120の間で縁に沿って全体的に介在する。接合層150bは、密封部材150aと基板110、120の間に形成し、密封部材150aと基板110、120を全体的に接合する。
【0049】
隔壁130は、基板110、120と密封部材150aの間に形成された内部空間に第1方向に沿って配列され、内部空間を長方形の断面を有する複数個の放電空間160に区切る。各放電空間160に放電ガスが均一に注入されるように、隔壁130を蛇行構造に配したりまたは通孔(未図示)を隔壁130に貫通形成することができる。
【0050】
放電ガスとしては、水銀(mercury)ガス、アルゴン(argon)ガス、ネオン(neon)ガス、キセノン(xenon)ガス等を使用できる。これらは、単独または混合して使用することができる。
【0051】
電極170は、基板110、120の両側端外面に第1方向と実質的に直交する第2方向に沿って形成する。電極170は、放電ガスに電圧を印加する。一方、電極170は、導電性が優秀な材質、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr) 等を含む。電極170は、前記のような材質からなる導電性テープを基板の外周面に付着させたりまたは前記材質の金属パウダーを基板の外周面にコーティングして形成することができる。
【0052】
第1接合部140及び接合層150bの材質としては、フリットのようなガラスまたはアルミニウム酸化物のようなセラミックスを例にあげることができる。第1接合部140及び接合層150bが暗部として作用することを抑制するため、第1接合部140及び接合層150bは白または灰色系列の物質を含むことが好ましい。
【0053】
接合層150bは、基板110、120にそれぞれ突き合わせる密封部材150aの上下面全体にかけて形成する。よって、密封部材150aの全面が、接合層150bを介して基板110、120に接合して、前記内部空間を外部と完璧に隔離する。
【0054】
第1接合部140は、基板110、120にそれぞれ突き合わせる隔壁130の上下面に部分的に形成する。特に、第1接合部140は、電極170で覆われた隔壁130の両端部から距離D程度形成する。第1接合部140の距離Dは、おおよそ3乃至5cm程度が好ましい。よって、隔壁130の両端部上下面は、第1接合部140を介して基板110、120に接合される。一方、隔壁130の中央部上下面と基板110、120の間には第1接合部140が存在しないので、隔壁130の中央部上下面は、基板110、120に接合されないで単純に突き合わせられる。
【0055】
隔壁130の両端部が第1接合部140を媒介して基板110、120に接合されるので、隔壁130の両端部と基板110、120の間に隙間が形成されない。よって、隔壁130と基板110、120の間を通じて、隣り合う放電空間160の間で電流が偏流する現象が抑制される。
【0056】
一方、反射層181を基板110の上部面に形成する。反射層181は、放電空間160で発生した光の中で下部の基板110方向に向かう光を上部の基板120方向に反射させる役目をする。反射層181は、チタン酸化物(TiO2)またはアルミニウム酸化物(Al2O3)からなり、化学気相蒸着方法、スプレー塗布法またはスパッタリング方法によって蒸着することができる。また、第1蛍光層182を反射層181の上部面に形成する。第2蛍光層183を上部の基板120の下部面に形成する。
【0057】
ここで、第1接合部140を塗布する方法といて、次の2例をあげることができる。まず、反射層181と第1及び第2蛍光層182、183は、放電空間160に露出した基板110、120部分にだけ形成する。すなわち、第1接合部140が形成された隔壁130と基板110、120の間には反射層181と第1及び第2蛍光層182、183を形成しない。より詳細には、反射層181は放電空間160に露出した下部の基板110の上部面にだけ形成し、第1蛍光層182は反射層181上にだけ形成する。第2蛍光層183は、放電空間160に露出した上部の基板120の下部面にだけ形成する。
【0058】
または、反射層181と第1及び第2蛍光層182、183を基板110、120の全面に塗布した状態で、浸透性を有するフリットのような第1接合部140を隔壁130と基板110、120の間に提供する。そうすると、接合剤が第1及び第2蛍光層182、183内に浸透して、隔壁130と基板110、120の間に位置した第1及び第2蛍光層182、183部分が強い接着性を有するようになる。よって、隔壁130の両端が接着剤が浸透した第1及び第2蛍光層の部分を介して基板110、120に接着される。
【0059】
実施例2
図9は、本発明の第2実施例による面光源装置を示した斜視図で、図10は図9のX-X線に沿って切断した断面図である。
【0060】
図9及び図10を参照すると、第2実施例による面光源装置200は隔壁一体型である。よって、面光源装置200は基板210、隔壁230を一体に有する基板220、第1接合部240、第2接合部250及び電極270を含む。
【0061】
基板220は、基板210の上部に配置する。第1方向に沿って配列した隔壁230が基板210に突き合わされて、アーチ型の断面を有する複数個の放電空間160を形成する。隔壁230は、おおよそ1乃至5mm程度の幅を有する。電極270は、基板210、220の両側端外面に第1方向と実質的に直交する第2方向に沿って形成する。
【0062】
第1接合部240は、隔壁230を基板210に部分的に接合する役目をする。第1接合部240は、隔壁230の下面両端部に部分的に形成する。特に、第1接合部240は、電極270で覆われた隔壁230の両端部から距離D程度形成する。第1接合部240の距離Dは、おおよそ3乃至5cm程度が好ましい。
【0063】
第2接合部250は、二枚の基板の縁に沿って全体的に形成して、外部と隔離された内部空間を形成する。よって、二枚の基板の縁の全面は、第2接合部250を介して相互接合される。第2接合部250の材質としては、フリットのようなガラス、アルミニウム酸化物のようなセラミックを例に挙げることができる。
【0064】
一方、反射層281を下部の基板210の上部面に形成する。また、第1蛍光層282を反射層281の上部面に形成する。第2蛍光層283を上部の基板220の下部面に形成する。
【0065】
第1接合部240の塗布は、前述したように二つの方法により塗布することができる。
【0066】
実施例3
図11は、本発明の第3実施例によるバックライトユニットを示した分解斜視図である。
【0067】
図11を参照すると、本実施例によるバックライトユニット1000は、図9に図示した面光源装置200、上下部ケース1100、1200、光学シート900及びインバーター1300を含む。
【0068】
面光源装置200に対する説明は、実施例2で詳しく言及したので、面光源装置200に対する説明は省略する。一方、前述の実施例1による面光源装置100を、バックライトユニット1000として採用することもできる。
【0069】
下部ケース1200は、面光源装置200を収納するために底部1210及び底部1210の縁から収納空間を形成するために延長された複数の側壁部1220からなる。面光源装置200は、下部ケース1200の収納空間に収納する。
【0070】
インバーター1300は、下部ケース1200の背面に配置し、面光源装置200を駆動するための放電電圧を発生させる。インバーター1300から発生された放電電圧は、第1及び第2電源線1352、1354を通じて面光源装置200の電極270にそれぞれ印加される。
【0071】
光学シート900は、面光源装置200から出射される光を均一に拡散させるための拡散板(未図示)と、拡散した光に直進性を付与するためのプリズムシート(未図示)からなることができる。
【0072】
上部ケース1100は、下部ケース1200に結合して面光源装置200と光学シート900を支持する。上部ケース1100は、面光源装置200が下部ケース1200から離脱することを防止する。
【0073】
一方、映像を表示する液晶表示パネル(未図示)が上部ケース1100の上部に配置され得る。
【0074】
低い電流及び低温下での面光源装置の点灯実験
図4に図示した第4比較実施例の面光源装置と図9に図示した本発明の第2実施例による面光源装置に対して点灯実験を実施した。実験条件は各面光源装置に等しい1.348Aの低い電流を提供した状態で、面光源装置を-20℃の温度に24時間放置した。
【0075】
図12は、第4比較実施例の面光源装置の点灯結果を示した写真で、図13は本発明の第2実施例による面光源装置の点灯結果を示した写真である。
【0076】
図12に示されたように、第4比較実施例の面光源装置では複数個の放電空間が点灯しなかった。すなわち、低い電流と低温下で全面点灯が成立しなかった。このことから隔壁13の両端部と基板11の間に隙間が形成されて、その隙間を通じて電流が偏流した事実が間接的に証明されている。
【0077】
一方、図13に示されたように、本発明の第2実施例による面光源装置では放電空間全体が皆点灯した。すなわち、本発明による面光源装置では低い電流と低温下でも全面点灯が成された。よって、本発明のように隔壁の両端部と基板を第1接合部でお互いに接合させると、隔壁の両端部と基板の間に隙間が形成されず、電流偏流現象が防止されるという事実が証明されている。
【産業上の利用可能性】
【0078】
前記のように本発明によれば、お互いに相反した二つの利点を一緒に得ることができる。すなわち接合部の塗布工程数、工程労力及び製造原価の節減を果たしながらも、輝度均一度の低下を伴わない構造の面光源装置を提供することができる。
【0079】
第1接合部により、隔壁の両端と基板の間に隙間が形成されなくなることにより、放電空間の間の電流偏流現象が抑制されるからである。結果的に、低い電流及び低温下ですべての放電空間が点灯する全面点灯が具現され、面光源装置が向上した輝度均一度を有するようになる。
【0080】
以上説明した本発明の詳細な説明では、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当の技術分野の熟練した当業者または該当の技術分野に通常の知識を有する者なら特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】図5乃至図10の本発明の実施例による面光源装置を説明するために、比較実施例による面光源装置を示した断面図である。
【図2】図5乃至図10の本発明の実施例による面光源装置を説明するために、比較実施例による面光源装置を示した断面図である。
【図3】図5乃至図10の本発明の実施例による面光源装置を説明するために、比較実施例による面光源装置を示した断面図である。
【図4】図5乃至図10の本発明の実施例による面光源装置を説明するために、比較実施例による面光源装置を示した断面図である。
【図5】本発明の第1実施例による面光源装置を示した斜視図である。
【図6】図5に図示された面光源装置で接合部の配列構造を示した平面図である。
【図7】図5のVII-VII線に沿って切断した断面図である。
【図8】図5のVIII-VIII線に沿って切断した断面図である。
【図9】本発明の第2実施例による面光源装置を示した斜視図である。
【図10】図9のX-X線に沿って切断した断面図である。
【図11】本発明の第3実施例によるバックライトユニットを示した分解斜視図である。
【図12】図4に図示した第4比較実施例による面光源装置の点灯実験結果を示した写真である。
【図13】図9に図示した本発明の第2実施例による面光源装置の点灯実験結果を示した写真である。
【符号の説明】
【0082】
100、200:面光源装置 110、120、210、220:基板
130、230:隔壁 140、240:第1接合部
150、250:第2接合部 150a:密封部材
150b:接合層 160、260:放電空間
170、270:電極 181、281:反射層
182、282:第1蛍光層 183、283:第2蛍光層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部及び下部にそれぞれ配置する二枚の基板、放電ガスを注入する複数個の放電空間を形成する隔壁、該隔壁に部分的に形成して前記隔壁を前記基板に部分的に接合する第1接合部、前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に形成して前記基板の縁を全体的に接合する第2接合部、及び前記放電ガスに電圧を印加する電極を含むことを特徴とする面光源装置。
【請求項2】
前記第1接合部が、前記隔壁の両端部に形成することを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項3】
前記第1接合部の長さが、3〜5cmであることを特徴とする、請求項2に記載の面光源装置。
【請求項4】
前記第1接合部及び前記第2接合部の材質が、ガラスまたはセラミックスであることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項5】
前記第2接合部が、接合層及び密封部材を具備し、該密封部材は前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に介在して、前記接合層は前記密封部材と前記各基板の間に形成して前記密封部材を前記基板に全体的に接合させることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項6】
前記隔壁が、前記二枚の基板の中で少なくともどちらか一方の基板に一体に形成したことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項7】
前記放電空間に露出した前記下部の基板の上部面に形成した反射層、該反射層の上に形成した第1蛍光層、及び前記放電空間に露出した前記上部の基板の下部面に形成した第2蛍光層をさらに含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の面光源装置。
【請求項8】
上部及び下部にそれぞれ配置する二枚の基板、放電ガスを注入する複数個の放電空間を形成する隔壁、該隔壁に部分的に形成して前記隔壁を前記基板に部分的に接合する第1接合部、前記二枚の基板の間で縁に沿って全体的に形成して前記基板の縁を全体的に接合する第2接合部、及び前記放電ガスに電圧を印加する電極を含む面光源装置、該面光源装置を収納する上部および下部ケース、前記面光源装置と前記上部ケースの間に介在する光学シート、及び前記面光源装置を駆動するための放電電圧を前記電極に印加するインバーターを含むバックライトユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−318914(P2006−318914A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132780(P2006−132780)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(506168484)サムスン コーニング カンパニー リミテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Corning Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】472, Sin−dong, Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 443−732,Republic of Korea
【Fターム(参考)】