説明

面状照明装置および光学シート部材

【課題】光源の配置位置に応じて光源の配列密度または光源への供給電力に高低差を設けなくても、所望の面内輝度分布を実現すること。
【解決手段】光学シート部120は、光透過性を有する一つ以上の光学シートから成る。光源部110は、光学シート部120の入射面に対向する光源面上に配置された複数のLED111を含み、光学シート部120の入射面に向けて発光する。反射シート113は、光学シート部120の入射面からの反射光を反射により光学シート部120の入射面に再入射させる。光学シート部120の拡散板121は、拡散板121の中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられた透過率分布層を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状照明装置およびこれに用いる光学シート部材に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、製造技術の進展により価格が低下したため、また、液晶表示装置自体の薄型軽量化、及び、表示機能における高画質化技術の開発が進んだため、急速に普及している。液晶表示装置は、パーソナルコンピュータ(PC)のモニタ、携帯電話、およびテレビ(TV)受像機などに広く用いられている。
【0003】
上記のような液晶表示装置としては、主に反射型液晶表示装置と透過型液晶表示装置とがある。これらのうち一般的に用いられているのは透過型液晶表示装置である。透過型液晶表示装置は、バックライト装置(以下、単に「バックライト」という)と呼ばれる面状照明装置を備え、そこから照射される光を、液晶パネルにおいて空間変調して画像を形成する。
【0004】
バックライトとしては、導光板を用いてその端面に光源を配置して一方の主面から液晶パネルに向けて光を出射するエッジ型(例えば特許文献1参照)と、液晶パネルに向けて光を出射する光源を液晶パネルの直下に配置する直下型(例えば特許文献2参照)とがある。
【0005】
いずれも、従来、光源としては蛍光管が良く用いられているが、近年は、高効率化および低価格化の技術進展が著しい発光ダイオード(LED)も良く用いられるようになっている。また、いずれも、光学シート(プリズムシートおよび拡散シートなど)を用いることがある。例えば、エッジ型の場合、導光板の光出射側に光学シートが配置され、直下型の場合、液晶パネルと光源との間に光学シートおよび拡散板が配置される。
【0006】
直下型は、LEDのような点光源を、複数の発光領域が形成されるように例えばマトリクス状に配置することができる点で、各発光領域の発光強度を映像信号と同期して個別制御するローカルエリア制御を行うのに適している。ローカルエリア制御は、液晶テレビの光コントラストと省電力とを両立することができる照明方式として期待されている。
【0007】
液晶表示装置を主として動画観察に用いる場合、中央部が相対的に明るく周辺部が相対的に暗い輝度分布を形成することが有効となる。一般に観察者の視点は中央部に集中するので、中央部を相対的に明るくすると観察者が感じる明るさを増大させることができるからである。すなわち、バックライトの出射面内の輝度分布(以下「面内輝度分布」という)を上記のように形成すると、一定の明るさ感を達成するのに必要な総光量(電力)を低減させることができ、一定の総光量(電力)で明るさ感の高い表示を実現することができる。
【0008】
エッジ型の場合は、導光板に付与するパターンの設定により、上記のような面内輝度分布を実現することができる。
【0009】
直下型の場合は、上記のような面内輝度分布を実現するために、光源の配列を中央部では密にして周辺部では粗にする方法(方法A)(例えば特許文献3参照)、または光源に供給する電力を中央部では高く周辺部では低くする方法(方法B)などが、考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開1997−034370号公報
【特許文献2】特開2005−249942号公報
【特許文献3】特開2007−317423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
直下型のバックライトにおいて、所望の面内輝度分布の実現方法として、光源の配置位置に応じて光源の配列密度に高低差を設ける方法(上記方法A)を採用したとする。
【0012】
この場合は、光源を均等配置した場合に比べて光源間のピッチが部分的に大きくなるので、望ましくない輝度ムラを低減させるには最大ピッチを考慮して光源面から拡散板までの距離を拡大する必要がある。これは液晶表示装置の薄型化を阻害する要因となり得る。
【0013】
さらに、上記方法Aの場合、ローカルエリア制御の制御単位である発光領域の面積が不均等となり、ローカルエリア制御が複雑化し得るとともに、ローカルエリア制御による高コントラスト化効果が低減し得るという問題がある。
【0014】
また、直下型のバックライトにおいて、面内輝度分布の実現方法として、光源の配置位置に応じて光源への供給電力に高低差を設ける方法(上記方法B)を採用したとする。
【0015】
この場合は、光源の劣化速度が光源の配置位置に依存することとなるため、使用時間の増大に伴って輝度分布に経時変化が生じるという問題がある。LEDの寿命は供給電力からの影響が顕著であるため、光源にLEDを用いる場合はこの問題は顕著となる。
【0016】
さらに、上記方法Bの場合、少なくとも最大電力の部分では、使用可能な定格電力の大きな光源を用いる必要があるため、光源単価が増加するという問題もある。
【0017】
本発明の目的は、光源の配置位置に応じて光源の配列密度または光源への供給電力に高低差を設けなくても、所望の面内輝度分布を実現することができる面状照明装置、およびこれに用いる光学シート部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の面状照明装置は、光透過性を有する一つ以上の光学シートから成る光学シート部と、前記光学シート部の入射面に対向する所定の面上に配置された複数の光源を含み、前記入射面に向けて発光する光源部と、前記入射面からの反射光を反射により前記入射面に再入射させる反射部材と、を有し、前記一つ以上の光学シートのうち所定の光学シートは、前記所定の光学シートの中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられた透過率分布層を有する。
【0019】
本発明の光学シート部材は、光透過性を有する一つ以上の光学シートから成る光学シート部材であって、前記一つ以上の光学シートのうち所定の光学シートは、前記所定の光学シートの中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられた透過率分布層を有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、光源の配置位置に応じて光源の配列密度または光源への供給電力に高低差を設けなくても、所望の面内輝度分布を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の構成を示す図
【図2】図1に示す光源部を正面から見た図
【図3】図1に示す拡散板の構成の一例を示す図
【図4】図1に示す拡散板の構成の他の例を示す図
【図5】本発明の実施の形態2に係る面状照明装置の構成を示す図
【図6】図5に示す追加拡散板の構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る面状照明装置の構成を示す図である。
【0024】
図1に示す面状照明装置は、光源部110および光学シート部(光学シート部材)120を有する。
【0025】
光源部110は、複数のLED111が基板112の主面上に実装された構成を有する。LED111が実装されている基板112の主面(以下「光源部110の光源面」という)は、光学シート部120の入射面に対向して配置され、LED111は、光学シート部120の入射面に向けて発光する。すなわち、光源部110の照射範囲が光学シート部120の入射面のほぼ全域をカバーするように、各LED111が発する光は、ある程度の拡散性をもって光源部110の光源面から光学シート部120の入射面に向かう方向(z方向として定義する)に伝播する。
【0026】
光源部110の光源面上には、反射部材としての反射シート113が設けられている。より具体的には、反射シート113は、各LED111の配置位置を除いて光源部110の光源面全体を覆うように、設けられている。これにより、光学シート部120の入射面から反射した光は、反射シート113により反射されて光学シート部120の入射面に向かって伝播し、光学シート部120の入射面に再入射する。
【0027】
図2は、光源部110を正面(光学シート部120の側)から見た図である(ただし、説明の便宜上、反射シート113は図示せず)。
【0028】
基板112は、x方向(横方向)において相対的に長く且つy方向(縦方向)において相対的に短い矩形形状を有し、これにより矩形の光源面が規定されている。なお、光学シート部120に含まれる各部材も同様に矩形形状を有している。
【0029】
LED111は、光源面の矩形の領域内で、x方向およびy方向のそれぞれにおいてほぼ一定のピッチで配列されている。すなわち、LED111の配列密度は、各LED111の配置位置に依存せず、光源面全域において一定である。
【0030】
LED111は、ローカルエリア制御の制御単位としての発光領域が形成されるように配列されている。図2の例では、図中の点線で区切られているように、各発光領域は2行3列のLED111(つまり6個のLED111)によって形成されている。前述のとおりLED111の配列密度は一定であるため、全LED111が同一の供給電力で駆動されれば、全発光領域が均一の輝度で発光することとなる。
【0031】
図1を再び参照する。光学シート部120は、拡散板121および光学シート類122を含む。
【0032】
光学シート類122は、光透過性を有する一枚以上の光学シート(例えば、拡散シート、プリズムシートおよび偏光反射シートなど)から成る。
【0033】
拡散板121は、光学シート類122と光源部110との間に配置されている。これにより、拡散板121の一方の主面に、光源部110からの光が入射するため、この主面は、光学シート部120の入射面を構成する。拡散板121に入射した光は拡散板121を透過し、拡散板の他方の主面から光学シート類122に向けて出射する。
【0034】
拡散板121は、透過率が不均一に設定されている透過率分布層を有し、透過率分布層においては、その主面の中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられている。
【0035】
以下、透過率分布層について、2つの例を挙げ、より具体的に説明する。
【0036】
図3は、透過率分布層の第1の例を説明するための図である。
【0037】
図3に示す拡散板121は、透明層121aと拡散層121bとを含む2層が2層押出成形法によって一体に成形された構造(積層一体型の構造)を有する。なお、製造手法は2層押出成形法に限定されないが、製造の容易性から2層押出成形法が好ましい。
【0038】
一方、拡散層121bは、例えばアクリル(PMMA:Polymethyl methacrylate)樹脂のような透明材料内に、例えば拡散微粒子のような微小の光拡散体を分散させて成る。よって、拡散層121bの透過率は、透明材料のみから成る透明層121aに比べて制限されている。光拡散体は透明材料内に一様な密度で分散しているが、拡散層121bの厚みが不均一となるように拡散層121bが成形され、これにより、拡散層121bの透過率が、不均一に設定されている。すなわち、拡散層121bは透過率分布層を構成する。
【0039】
図示されているように、拡散板121の入射面となる一方の面は平坦面となっているが、透明層121aとの界面となる他方の面は部分的な円筒状に湾曲する凹面となっている。このため、拡散層121bは、y方向における中間部では相対的に薄く、且つ、y方向における外側部では相対的に厚くなっている。よって、拡散層121bの透過率、すなわち拡散板121の透過率は、y方向における中間部では相対的に高く(反射率が低い)、且つ、y方向における外側部では相対的に低く(反射率が高い)なっている。
【0040】
拡散板121の透過率の最大値は例えば80%であり、拡散板121の透過率の最小値は例えば50%である。
【0041】
なお、拡散層121bの厚みの変化はなだらかであるため、透過率の変化もなだらかである。
【0042】
そして、透明層121aは、前述のとおり透明材料(例えば、拡散層121bの透明材料と同一の材料)のみから成るため、その透過率はほぼ100%である。拡散板121の出射面となる一方の面は平坦面となっているが、拡散層121bとの界面となる他方の面は、拡散層121bに密着して拡散層121bを覆うように部分的な円筒状に湾曲する凸面となっている。これにより、拡散板121はほぼ直方体形状の薄板となる。
【0043】
上記のように構成された拡散板121は、光源部110からの光が拡散層121b側の主面(入射面)に入射して透明層121a側の主面(出射面)から出射するように配置されている。
【0044】
よって、光源部110からの光は、拡散板121の入射面に入射するとき、一部の光は拡散層121b内の光拡散体の作用により拡散板121から反射され、その他の光は拡散板121を透過する。拡散板121にて反射された光は、反射シート113によって反射され、再び拡散板121に入射する。このような反射および再反射が繰り返されることにより、最終的にはほぼ全ての光が拡散板121を透過することとなる。
【0045】
このとき、y方向における拡散板121の中間部では、透過率が相対的に高いため優先的に光が透過する。
【0046】
拡散板121から出射した光は、透過率分布層を有しない光学シート類122を透過し、光学シート部120から出射する光は、y方向における中間部では相対的に高輝度となり、且つ、y方向における外側部では相対的に低輝度となる。つまり、面状照明装置の出射面において中央部(特にy方向における中間部)が相対的に明るく且つ周辺部(特にy方向における外側部)が相対的に暗い所望の面内輝度分布を、実現することができる。
【0047】
このように、図3に示す構成を有する拡散板121を用いることにより、所望の面内輝度分布を、LED111の配置位置に応じてLED111の配列密度またはLED111への供給電力に高低差を設けなくても、実現することができる。
【0048】
なお、図3の例では、y方向において透過率の高低差が設けられるように、拡散板121が構成および配置されているが、x方向において透過率の高低差が設けられるように拡散板121を構成および配置してもよい。
【0049】
また、図3の例では、拡散層121bが部分的な円筒状に湾曲する凹面となるように、拡散板121が成形されているが、拡散層121bが椀状に湾曲する凹面となるように、拡散板121を成形してもよい。この場合、y方向だけでなくx方向においても、透過率の高低差を設けることができ、さらに望ましい面内輝度分布を実現することができる。ただし、2層押出成形法による製造を容易に実現できる点で、図3の例が有利である。
【0050】
図4は、透過率分布層の第2の例を説明するための図である。
【0051】
図4に示す拡散板121は、透明材料内に光拡散体を分散させて成る、ほぼ直方体の薄板であり、その一方の主面上には、例えば白色インクを用いたスクリーン印刷のような手法により、多数のドットを含むパターンが反射パターン121cとして形成されている。光拡散体は透明材料内に一様な密度で分散しているが、反射パターン121cの面積占有率が不均一となるように反射パターン121cが形成され、これにより、拡散板121の透過率が、不均一に設定されている。すなわち、反射パターン121cは透過率分布層を構成する。
【0052】
図示されているように、反射パターン121cに含まれるドットの径が、中央部では相対的に小さく、且つ、周辺部では相対的に大きいため、反射パターン121cの面積占有率は、中央部では相対的に低く、且つ、周辺部では相対的に高い。よって、拡散板121の透過率は、中央部では相対的に高く(反射率が低い)、且つ、周辺部では相対的に低く(反射率が高い)なっている。
【0053】
したがって、拡散板121から出射した光は、透過率分布層を有しない光学シート類122を透過するため、光学シート部120から出射する光は、中央部では相対的に高輝度となり、且つ、周辺部では相対的に低輝度となる。つまり、図3に示す例と同様、図4に示す例においても、面状照明装置の出射面において中央部が相対的に明るく且つ周辺部が相対的に暗い所望の面内輝度分布を、実現することができる。
【0054】
このように、図4に示す構成を有する拡散板121を用いることにより、所望の面内輝度分布を、LED111の配置位置に応じてLED111の配列密度またはLED111への供給電力に高低差を設けなくても、実現することができる。
【0055】
なお、このような反射パターンを、光学シート類122に含まれる拡散シートの表面に形成してもよい。
【0056】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る面状照明装置の構成を示す図である。
【0057】
なお、本実施の形態の面状照明装置は、実施の形態1で説明したものと同様の基本構成を有する。よって、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一の参照番号を付し、その詳細な説明を省略する。以下、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0058】
図5に示す面状照明装置は、実施の形態1で説明した拡散板121および光学シート類122のほかに追加拡散板221を含む光学シート部220を有する。
【0059】
追加拡散板221は、拡散板121と同様に、透明層221a(図6参照)と透過率分布層としての拡散層221b(図6参照)とを含む2層が2層押出成形法によって一体に成形された構造(積層一体型の構造)を有する。
【0060】
追加拡散板221において、構成上、拡散板121と異なる点は、図6に示すように、拡散層221bの厚みがx方向において変化する点である。
【0061】
よって、光源部110からの光は、まず追加拡散板221の入射面に入射する。このとき、一部の光は拡散層221b内の光拡散体の作用により追加拡散板221から反射され、その他の光は追加拡散板221を透過する。追加拡散板221にて反射された光は、反射シート113によって反射され、再び追加拡散板221に入射する。このような反射および再反射が繰り返されることにより、最終的にほぼ全ての光が追加拡散板221を透過することとなる。
【0062】
追加拡散板221から出射した光は、x方向における中間部では相対的に高輝度となり、且つ、x方向における外側部では相対的に低輝度となる。
【0063】
このような輝度分布を有する追加拡散板221からの光は、次に拡散板121の入射面に入射する。このとき、一部の光は拡散層121b内の光拡散体の作用により拡散板121から反射され、その他の光は拡散板121を透過する。拡散板121にて反射された光は、追加拡散板221の拡散層221b内の光拡散体の作用により追加拡散板221から反射され、再び拡散板121に入射する。あるいは、拡散板121にて反射された光は、追加拡散板221をz方向の逆方向に透過し、前述の反射および再反射の繰り返しを経て追加拡散板221をz方向の順方向に透過し、再び拡散板121に入射する。最終的には、ほぼ全ての光が拡散板121を透過することとなる。
【0064】
拡散板121から出射した光は、x方向における中間部では相対的に高輝度となり、且つ、x方向における外側部では相対的に低輝度となるのに加えて、y方向における中間部では相対的に高輝度となり、且つ、y方向における外側部では相対的に低輝度となる。
【0065】
このような輝度分布を有する拡散板121からの光は、透過率分布層を有しない光学シート類122を透過し、光学シート部220から出射する光は、x方向およびy方向の双方において、中間部では相対的に高輝度となり、且つ、外側部では相対的に低輝度となる。つまり、実施の形態1で実現した面内輝度分布よりもさらに望ましい面内輝度分布を、実施の形態1と同様の簡易な製造方法(2層押出成形法)によって、実現することができる。
【0066】
なお、拡散板121および追加拡散板221の位置を入れ替えても同じ作用効果を実現することができる。
【0067】
以上、本発明の各実施の形態について説明した。上記各実施の形態は、種々変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の面状照明装置は、光源の配置位置に応じて光源の配列密度または光源への供給電力に高低差を設けなくても、所望の面内輝度分布を実現する効果を有し、液晶表示装置などのバックライトに用いて好適である。
【符号の説明】
【0069】
110 光源部
111 LED
112 基板
113 反射シート
120、220 光学シート部
121 拡散板
121a、221a 透明層
121b、221b 拡散層
121c 反射パターン
122 光学シート類
221 追加拡散板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性を有する一つ以上の光学シートから成る光学シート部と、
前記光学シート部の入射面に対向する所定の面上に配置された複数の光源を含み、前記入射面に向けて発光する光源部と、
前記入射面からの反射光を反射により前記入射面に再入射させる反射部材と、を有し、
前記一つ以上の光学シートのうち所定の光学シートは、前記所定の光学シートの中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられた透過率分布層を有する、
面状照明装置。
【請求項2】
前記透過率分布層は、透明材料内に光拡散体を分散させて成る拡散層を含み、前記拡散層は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に厚い、
請求項1記載の面状照明装置。
【請求項3】
前記透過率分布層は、前記所定の光学シートの主面上に形成された反射パターンを含み、前記反射パターンの面積占有率は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に低く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に高い、
請求項1記載の面状照明装置。
【請求項4】
前記所定の光学シートは、拡散板を含み、
前記拡散板は、透明材料内に光拡散体を分散させて成る前記透過率分布層としての第1の層と、前記第1の層を覆う透明材料から成る第2の層と、を含む積層一体型の構造を有し、
前記第1の層は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に厚い、
請求項1記載の面状照明装置。
【請求項5】
前記所定の光学シートは、第1および第2の拡散板を含み、
前記第1および第2の拡散板はそれぞれ、透明材料内に光拡散体を分散させて成る前記透過率分布層としての第1の層と、前記第1の層を覆う透明材料から成る第2の層と、を含む積層一体型の構造を有し、
前記第1の拡散板における前記第1の層は、前記所定の光学シートの縦方向中間部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの縦方向外側部では相対的に厚く、
前記第2の拡散板における前記第1の層は、前記所定の光学シートの横方向中間部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの横方向外側部では相対的に厚い、
請求項1記載の面状照明装置。
【請求項6】
光透過性を有する一つ以上の光学シートから成る光学シート部材であって、
前記一つ以上の光学シートのうち所定の光学シートは、前記所定の光学シートの中央部と周辺部との間で透過率に高低差が設けられた透過率分布層を有する、
光学シート部材。
【請求項7】
前記透過率分布層は、透明材料内に光拡散体を分散させて成る拡散層を含み、前記拡散層は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に厚い、
請求項6記載の光学シート部材。
【請求項8】
前記透過率分布層は、前記所定の光学シートの主面上に形成された反射パターンを含み、前記反射パターンの面積占有率は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に低く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に高い、
請求項6記載の光学シート部材。
【請求項9】
前記所定の光学シートは、拡散板を含み、
前記拡散板は、透明材料内に光拡散体を分散させて成る前記透過率分布層としての第1の層と、前記第1の層を覆う透明材料から成る第2の層と、を含む積層一体型の構造を有し、
前記第1の層は、前記所定の光学シートの中央部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの周辺部では相対的に厚い、
請求項6記載の光学シート部材。
【請求項10】
前記所定の光学シートは、第1および第2の拡散板を含み、
前記第1および第2の拡散板はそれぞれ、透明材料内に光拡散体を分散させて成る前記透過率分布層としての第1の層と、前記第1の層を覆う透明材料から成る第2の層と、を含む積層一体型の構造を有し、
前記第1の拡散板における前記第1の層は、前記所定の光学シートの縦方向中間部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの縦方向外側部では相対的に厚く、
前記第2の拡散板における前記第1の層は、前記所定の光学シートの横方向中間部では相対的に薄く且つ前記所定の光学シートの横方向外側部では相対的に厚い、
請求項6記載の光学シート部材。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−18879(P2012−18879A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156817(P2010−156817)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】