説明

靴の回内運動を調整する方法

本発明は、靴(1)、とりわけ運動靴の回内運動を調整する方法であって、a)回内運動に関連する少なくとも1つのパラメータ(φ,dφ/dt)が測定され、b)測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)が制御ユニット(3)に送信され、c)制御ユニット(3)が、アクチュエータ(4)に回内運動を調整する起動信号(S)を出力し、d)アクチュエータ(4)が回内運動に関連する靴の特性を変更する。本発明は、回内運動をより良好に調整するために、上記ステップa)で測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータ処理が基準時点(t)から行われ、基準時点(t)が地面に対する靴(1)の接地により決定されることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴、とりわけ運動靴の回内運動を調整する方法に関し、その方法は、
a)回内運動に関連する少なくとも1つのパラメータが測定され、
b)測定されたパラメータが制御ユニットに送信され、
c)制御ユニットが、アクチュエータに回内運動を調整する起動信号を出力し、
d)アクチュエータが回内運動に関連する靴の特性を変更し、
上記方法は、上記ステップa)で測定されたパラメータのデータ処理が基準時点から行われ、基準時点が地面に対する靴の接地により決定されることを特徴とするものである。
【背景技術】
【0002】
回内運動に影響を与える(回内運動を調整する)ために靴の特性を積極的に調整(変更)することができる、とりわけ運動靴などの靴に組み込まれたシステムが従来技術において知られている。こうしたシステムは、一般的な手法により操作することができる。たとえば靴の弾性特性および緩衝特性を調整することができる。そのためには、所定の靴の運動状態が測定されて、作用可能部品を用いて、靴の弾性特性および緩衝特性が選択的に調節される。このタイプの解決手段が米国特許第5,813,142号に記載されている。
【0003】
前掲の特許文献において、チャンバ内の圧力を計測するためのセンサシステムが設けられ、このチャンバは靴のソール内に組み込まれ、流体で充填することができる。制御デバイスは、計測した圧力に基づいて流体チャンバ内に供給する媒体を制御する。
【0004】
一般に、こうしたシステムを用いて、靴が地面に接地する際の靴の回内運動を制御する効果を調整することができ、これは極めて好ましいことである。
【0005】
回内運動とは、足が下方足関節の軸の周りで回転することであり、これにより足の外側端部が上昇し、足の内側端部が下降する。回内運動は、いわゆる内側回転(inward-rotation)または内側端部移動(inward-edging)である。
【0006】
通常の足の回内運動とは、足が接地する際の自然な緩衝機構および自然な内側移動である。しかしながら、いわゆる過回内運動があった場合には、足の端部は強く内側に屈曲し、靱帯、腱および間接にストレスを与える。この過回内運動は、足の位置の不具合、体重超過、または極度の疲労などのさまざまな原因がある。また過回内運動は、足を保護する機能が十分に訓練されていないことから、ランニング初心者にもときどき見られる。強い着用者は、靴の中央領域において見ることができる。
【0007】
回内運動とは反対のメカニズム(いわゆる回外運動)は、ランニング中にほとんど起こらない。回外運動の場合、負荷は反対方向に向かう。これは、より高度な着用者によるランニング靴の側方領域(すなわち外側)において見られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,813,142号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明は、前掲の特許文献に記載されたシステムとともに、ソール内に組み込まれるものとして知られた、過回内運動を積極的に調整することができる最新スポーツ靴を提供することを目的とする。
【0010】
既知のシステムは、要求があったときにスイッチが入り、必要な限り、靴の使用期間中ずっと連続的に作動する。したがってスイッチが入った全期間において、データは測定され、プロセッサで処理され、そしてアクチュエータは作動する。すなわちこのシステムは、ランニング中、足が接地していない時にも作動状態にある。
【0011】
したがって、回内運動を調整する上で実際に関連するデータを測定または特定して、回内運動を効果的に調整するには問題がある。ランニング運動力学を特定するパラメータから、これらのデータを簡便な手法で分離抽出することができない。
【0012】
すなわち本発明の目的は、改善された、より簡便な手法で、回内運動を測定する上で関連するデータを特定することができるようにした、上述のタイプの方法を提供することである。そしてデータを特定し、回内運動を調整すると、より良好な基準に帰着し、回内運動の改善された制御を実現することができる。これはとりわけ簡便な手法で実現される。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的の解決手段は、上記ステップa)で測定されたパラメータのデータ処理が基準時点から行われ、基準時点が地面に対する靴の接地により決定されることを特徴とするものである。
【0014】
したがって基準時点は、靴自体が地面に接地する時点であってもよいし、その時点に依存するものであってもよい。
【0015】
好適には、地面に対する靴の接地は、靴に組み込まれたセンサで検知され、センサは、接地したことを示す信号を制御ユニットに出力することができる。
【0016】
センサとして圧力センサまたは力センサを用いてもよく、これは靴の着用者の足から靴のソールに作用する圧力または力を測定するものである。
【0017】
択一的には、センサとして加速度センサを用いてもよく、これは靴が地面に接地する際の靴の加速度または減速度を測定できる。
【0018】
別の択一例によれば、センサは距離センサであってもよく、これは靴が地面に接地する際の靴の変形度を測定するものであり、これにより接地の開始時点を検知することができる。
【0019】
好適には、センサは、靴の踵領域内に配置される。またセンサは、着用者の足の底面と、ソールの地面の接地領域との間のソール内に配置してもよい。特に、センサは、靴の外側ソールと中間ソールの間に配置してもよい。
【0020】
上記ステップa)で測定されたパラメータのデータ処理は、靴が地面から持ち上げられたことを検知した時に終了してもよい。その結果、測定されたデータは、実質的に、靴が地面に接地している期間において使用される。
【0021】
択一的には、上記ステップa)で測定されたパラメータのデータ処理は、基準時点から所定時間経過した時に終了してもよい。たとえば靴が地面に接地した後、250m秒間、データを使用した後、データ処理を終了することができる。
【0022】
上記ステップa)で測定されたパラメータのデータ処理の終了後、アクチュエータが所定位置、基準位置またはゼロ位置に駆動され、適正または計算された位置に駆動されるようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、測定値の処理は常に行われない。ただし、上記ステップa)に記載の回内運動に関連するパラメータは、靴が地面に接地していない状態にあるときも、常に測定されるようにしてもよい。すなわちこの場合、所定の時間間隔においてのみ、測定値は使用され、常に入力される。
【0024】
本発明の別の実施形態によれば、この場合、制御ユニットは、アクチュエータに制御信号を出力し、アクチュエータは、靴が地面に接地する前の所定期間においてすでに測定されたパラメータのデータを取り込むものであってもよい。すなわち測定データが常に収集される場合、たとえば靴が地面に接地する前の10m秒の期間においてすでに測定されたデータを用いて、回内運動を制御してもよい。
【0025】
回内運動に関連するパラメータは、所定の軸の周りの靴の角度または角速度である。
【0026】
所定の軸の周りの靴の角度または角速度は、靴に設けられたジャイロセンサを用いて測定してもよい。
【0027】
好適には、接地領域上の軸の射影は、靴の長手方向軸との間で0°〜45°の角度をなし、とりわけ0°〜10°の角度をなす。一方、軸は、長手方向軸の方向から見て、接地領域との間で0°〜70°の角度をなし、とりわけ0°〜10°の角度をなす。
【0028】
回内運動に関連する靴の特性は、靴の長手方向軸と直交する方向の靴の幅の所定領域における、着用者の足の底面とソールの地面接地領域の間のソールの厚みであってもよい。ただし、回内運動に関連する靴の特性は、靴の長手方向軸と直交する方向の靴の幅の所定領域における、ソールの弾性的な硬さであってもよい。さらに、回内運動に関連する靴の特性は、ソールの上面および下面の間の角度位置であってもよい。
【0029】
提案された靴および回内運動を調整する上記方法の実施形態によれば、回内運動の調整に特に関連のある測定データを改善された手法で利用することができる。その基本は、靴が地面に接地する時点であり、接地している期間、または常に測定されるときは所定の期間、パラメータ値を利用して回内運動を制御する。
【0030】
さらに、歩幅サイクルの所定段階にあるときのみ、回内運動を制御すると、エネルギを節約した操作を行うことができる。
【0031】
すなわち上述のように、靴が地面に接触した時点が回内運動を調整する際のトリガとして機能する。たとえば接地信号は、回内運動の制御システムを起動するものであり、ただしこのとき、パラメータの測定は継続的に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は靴を履いたランナ(走者)の足を概略的に示すものであって、靴が地面に接地する直前の状態を示す。
【図2a】図2aは所定時間における靴の地面に対する接地を検出するセンサからの一連の測定値を示すものである。
【図2b】図2bは所定時間における回内運動を調整する一連の関連のシステムの所作、すなわち動作を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は添付図面に図示されている。
図1に、靴を履いたランナ(走者)の足の底部分が図示されている。一歩進む間および歩幅サイクルの間、所定期間、靴1は空中にある。その後、靴は、地面5に接地し、再び持ち上げられるまで地面上で横揺れする。靴1は、地面接地領域8を含むソール7を有する。図において、靴1が地面5に接地する直前の状態、すなわち靴1が依然として空中にある段階が示されている。
【0034】
靴1は、着用者の足の回内運動に影響を与える(回内運動を調整する)ためのシステム2,3,4,10を具備する。このシステムは、第1に、回内運動に関連するパラメータを検出することができるセンサ2を有する。ここでは、角度の時間微分である靴の角速度dφ/dtが関連パラメータに相当する。角速度dφ/dtは、靴1の長手方向軸Lおよび水平軸に対して所定の角度をなす軸9の周りで計測される。センサ2として、角速度に比例する信号を出力できるジャイロセンサが利用可能であることが確認されている。
【0035】
この信号(測定値)は、センサ2から、制御アルゴリズムおよび帰還制御アルゴリズムを記憶するマイクロプロセッサを有する制御ユニット3に出力される。制御ユニット3は、検出された測定値に基づき、記憶したアルゴリズムを用いて、アクチュエータ4への起動信号Sの出力を開始するものであり、このアクチュエータは、回内運動に関連する靴1のパラメータを、回内運動を選択的に調整できるように変更可能とするものである。
【0036】
そのため、特にアクチュエータ4は、ソール上の足の接触領域と、ソール7の水平領域にある地面接地領域との間のソール7の実効厚を変化させることができるように構成されている。すなわち、靴が地面に接地する際、および足が靴1の長手方向軸Lの周りで横揺れする際、足が地面に対して多少なりとも傾斜する。一般に、従来技術において知られているように、アクチュエータを用いて、靴の弾性特性または緩衝特性を調整することができる。
【0037】
このときアクチュエータ4は、それぞれの駆動動作を実施するために、電池10から電源供給される。
【0038】
パラメータφおよびdφ/dtのデータは、基準時刻tから処理する必要があり(図2b参照)、地面に対する接地時が、この時間の基準点(基準時点)に設定される。
【0039】
この基準時点tを設定するために、センサ6は、靴1の内部、すなわちソール7の内部に配設され、好適には外側ソールと中間ソールの間に配設される。このセンサは、着用者の足と地面5の間に作用する力F(または圧力p)を測定できる圧力センサまたは力センサであってもよい。靴が宙に浮いた状態にあるとき、靴は地面5に接地しておらず、センサが検出する力は実質的にゼロである。一方、靴が宙に浮いた状態から、靴が地面5に接地すると、センサ6は所定の値を検出する。
【0040】
センサ6の測定値は、接地信号Sとして制御ユニット3に送信される。閾値Sを越える信号値が検出されると、センサ2が検出するデータを用いて、システム2,3,4,10により回内運動を積極的に調整する。
【0041】
これは図2aおよび図2bに図示されている。図2aにおいて、センサ6の一連の測定値は時間の関数として表される。すなわち縦軸において、センサ信号の(定性的な)振幅がプロットされている。測定された力および圧力が閾値Sを越えると、測定データの利用が開始される。データ測定自体は、常に実施されるものであってもよい。
【0042】
これは図2bに図示されている。時点tにおいて閾値Sを越えたことを検出すると、測定データの使用が開始される(図2bに示す斜線領域において測定データが利用される。)。センサ値が再び所定の値Sより小さくなり(宙に浮いた状態の始まり)、これが制御ユニット3により特定され、その後においては測定データの利用が中止される。
【0043】
回内運動の制御システムの作動運動は、主として、靴が宙に浮いた状態にあるときに行われる。本発明によれば、測定データはこの期間において制御ユニットにより利用されることは一切ない。
【0044】
回内運動に関連するパラメータを評価するためのセンサ2は、ジャイロ測定システムとして設計され、軸9の周りの角速度dφ/dtを測定することができる。軸9は、靴の所定位置に配置され、靴および着用者の足の回内運動を特定するために特に重要なものである。軸9の地面に対する射影は、靴1の長手方向軸Lとの間で約0°〜10°の角度をなす。軸9が長手方向軸Lとみなされる場合、軸は同様に水平方向との間に0°〜10°の範囲の角度をなす。センサ2は、靴1の水平領域、すなわち靴の最頂部の下方領域に配置されている。
【0045】
センサ6は、上述のように、靴1の外側ソールと中間ソールの間、すなわち靴の後方端部(後端部領域)に直接的に配置されることが好ましい。
【0046】
詳細図示しないが、たとえば中足骨架橋部後方の踵部に、加速度センサであってもよい別のセンサ2を設け、水平方向であって、長手方向軸Lと直交する方向の加速度を測定してもよい。このように加速度センサは、中外側方向の水平加速度を検出する。
【0047】
一般に、移動の大きさおよび移動の速度を調整するための提案された方法は、特に靴の踵領域において適しており、回内運動の大きさおよび速度を調整する上で適当である。
【0048】
上述のようにセンサ6を用いて、靴1が最初に地面に接地したことを検知することができる。(図2の時点tにおける)センサ信号の出力により、靴、特に踵が地面に接地したことが分かる。やがて(図2の時点tにおいて)測定値の圧力が下がると、靴が地面5から持ち上げられたことを示す。
【0049】
踵部動作の回転速度を得るために、ジャイロ測定システム2を用いて角速度dφ/dtを測定する。最大の測定値が最大の回内運動の速度に対応する。
【0050】
ジャイロセンサ2で測定された角速度dφ/dtの信号を積分することにより、回内運動の角度の大きさを特定することができる。同様に、所定期間にわたって角速度の信号を積分することにより、一連の(回内)角度を求めることができる。最小値と最大値との間の差異により、回内運動の大きさを得ることができる。
【0051】
同様に、時点tの後の所定の期間、たとえば250m秒間、測定データの利用を実施することも可能である。さらに、測定データを常に収集される場合、時点tよりも前に(時点tより10m秒の間)すでにあった測定データを利用するために、データにアクセスすることができる。
【0052】
さらに複数の歩数について測定された値を収集して、それらの平均値を取り、その平均値で回内運動を制御することも可能である。
【0053】
好適には、
靴に組み込まれたシステムにおいて、提案された方法を用いて、回内運動を積極的に調整するとき、一般に、静的および動的な測定において提案された方法を利用することができ、たとえば(トレッドミル時などの)ランナの走行機能を分析するために利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1:靴
2:センサ(ジャイロセンサ)
3:制御ユニット
4:アクチュエータ
5:地面
6:センサ
7:ソール
8:地面接地領域
9:軸
10:電源(電池)
S:起動信号
:閾値
:靴の地面に対する接地信号
F:力
L:靴の長手方向軸
φ,dφ/dt:パラメータ
φ:角度
dφ/dt:角速度
:基準時点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴(1)、とりわけ運動靴の回内運動を調整する方法であって、
a)回内運動に関連する少なくとも1つのパラメータ(φ,dφ/dt)が測定され、
b)測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)が制御ユニット(3)に送信され、
c)制御ユニット(3)が、アクチュエータ(4)に回内運動を調整する起動信号(S)を出力し、
d)アクチュエータ(4)が回内運動に関連する靴の特性を変更し、
上記方法は、上記ステップa)で測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータ処理が基準時点(t)から行われ、基準時点(t)が地面に対する靴(1)の接地により決定されることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
地面(5)に対する靴(1)の接地は、靴に組み込まれたセンサ(6)で検知され、、
センサは、接地したことを示す信号(S)を制御ユニット(3)に出力することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
センサ(6)として圧力センサまたは力センサが用いられ、これは靴(1)の着用者の足から靴(1)のソール(7)に作用する圧力(p)または力を測定することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、
センサ(6)として加速度センサが用いられ、これは靴(1)が地面に接地する際の靴(1)の加速度または減速度を測定できることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1に記載の方法であって、
センサ(6)は、靴(1)の踵領域内に配置されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか1に記載の方法であって、
着用者の足の底面と、ソール(7)の地面の接地領域(8)との間のソール(7)内に配置されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、
センサ(6)は、靴(1)の外側ソールと中間ソールの間に配置されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1に記載の方法であって、
上記ステップa)で測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータ処理は、靴(1)が地面から持ち上げられたことを検知した時に終了することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1に記載の方法であって、
上記ステップa)で測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータ処理は、基準時点(t)から所定時間経過した時に終了することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の方法であって、
上記ステップa)で測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータ処理の終了後、アクチュエータ(4)が所定位置、基準位置またはゼロ位置に駆動されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1に記載の方法であって、
上記ステップa)に記載の回内運動に関連するパラメータ(φ,dφ/dt)が、靴が地面に接地していない状態にあるときも、常に測定されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
制御ユニット(3)は、アクチュエータ(4)に制御信号を出力し、
アクチュエータは、靴(1)が地面に接地する前の所定期間においてすでに測定されたパラメータ(φ,dφ/dt)のデータを取り込むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1に記載の方法であって、
回内運動に関連するパラメータは、所定の軸(9)の周りの靴(1)の角度(φ)または角速度(dφ/dt)であることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
所定の軸(9)の周りの靴(1)の角度(φ)または角速度(dφ/dt)は、靴(1)に設けられたジャイロセンサ(2)を用いて測定することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13または14に記載の方法であって、
接地領域上の軸(9)の射影は、靴(1)の長手方向軸(L)との間で0°〜45°の角度をなし、とりわけ0°〜10°の角度をなすことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項13〜15のいずれか1に記載の方法であって、
軸(9)は、長手方向軸(L)の方向から見て、接地領域との間で0°〜70°の角度をなし、とりわけ0°〜10°の角度をなすことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1に記載の方法であって、
回内運動に関連する靴(1)の特性は、靴(1)の長手方向軸(L)と直交する方向の靴(1)の幅の所定領域における、着用者の足の底面とソール(7)の地面接地領域(8)の間のソール(7)の厚みであることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項1〜16のいずれか1に記載の方法であって、
回内運動に関連する靴(1)の特性は、靴(1)の長手方向軸(L)と直交する方向の靴(1)の幅の所定領域における、ソール(7)の弾性的な硬さであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【公表番号】特表2011−507644(P2011−507644A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540044(P2010−540044)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010374
【国際公開番号】WO2009/083099
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(398049829)プーマ アクチエンゲゼルシャフト ルードルフ ダスレル シュポルト (18)
【氏名又は名称原語表記】Puma Aktiengesellschaft Rudolf Dassler Sport
【住所又は居所原語表記】Wuerzburger Strasse 13, D−91074 Herzogenaurach, Germany
【Fターム(参考)】