説明

靴の製造方法ならびに本方法で製造された靴

以下の工程を含む靴の製造方法:靴の甲皮(2)ならびに少なくとも前記の靴の甲皮の中央前方部分の下縁に対向する部分に沿って同甲皮に固定された伸縮性のある構成部材で形成される組立部品(T、T1)を得るための工程;前記靴の甲皮のサイズに対応するサイズを有し、その上面に固定手段(50)を有し、同上面が少なくとも1つの前方固定部分(Z)と少なくとも1つの後方固定部分(Z1)を形づくるように少なくともその中央前方部分で結合した靴底(5)を得るための工程;靴底と組立部品のグループ(W、W1)を得るために、前記靴底(5)の前方固定部分(Z)とこれに対応する前記組立部品の前方部分、ならびに前記靴底(5)の後方固定部分(Z1)とこれに対応する前記組立部品の後方部分を互いに固定する工程;その後伸縮性のある構成部材(60)を横方向に伸長し、靴の甲皮(2)をユーザーの足の構造に適応させることで靴底と組立部品のグループ(W、W1)にユーザーの足を導入する工程;前記伸縮性のある構成部材にユーザーの足の圧力を加えてこの伸縮性のある構成部材を固定手段(50)に予め固定する工程;靴底と組立部品のグループ(W、W1)からユーザーの足を取外す工程;靴を得るために靴底と組立部品のグループ(W、W1)を結合する工程。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履き物の製造技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、靴を得るためには、より多くのパーツ、より正確には、少なくとも1つの靴の甲皮と1つの相対するボトム(または靴底)が結合されている。
いわゆる組立方式の靴を得るためには、複数の押し抜きされた部分又は押し抜きを互いに結合して内側を裏打してレザーなどで形成され、場合によっては靴の前部を増強させるための爪皮(toe cap)と靴の後部を補強するためのかかと革を含む靴の甲皮を製造する必要がある。
【0003】
靴の甲皮を形成するパーツ(押し抜き、裏張り、爪革及びかかと革)は、接着剤で互いに結合されることが多い。
相対する靴の甲皮のサイズと形状に調和・適合する中底も製造する必要がある。
一般的に、中底は靴型に載せられ、適切な固定手段で靴型に固定される。
【0004】
次の工程では、中底の縁に接着剤が層状に塗布され、靴の甲皮が靴型に取付けられ、靴の甲皮の縁が折曲げられ、周知の技術にしたがって下方に位置する中底に対して押しつけられ、甲皮と中底が結合される。
靴の甲皮と中底が結合された後、該当業者の周知の方式と技術により、甲皮は靴型にしっかりと付着させられる。
このようにして得られた組立部品は、縫い合わせ又は接着により、相対する靴底と結合される。
【0005】
このタイプの靴の甲皮は、あらかじめ決められた形状の靴型の上で伸長され、その結果、その伸長に用いられた靴型の形状を得る。このようにして作られた靴の、足を挿入する空間は、標準的な形状となる。
ユーザーの足に、例えば中足骨・指骨部分等の変形があった場合、靴の幅と形状が原因となり、靴に触れる部分に皮膚炎、痛み、場合によっては小さな擦り傷が生じるため、前述の靴は心地よいとは言えない。
足の変形が小さなものであった場合には、前記のような不快さを伴いながら使用するか、もしくは機械手段で靴の甲皮の後方部分を拡張するかの何れかによってのみ靴が変形する。
足の変形が大きい場合、または特別なものである場合は、この種の靴を履くことはできず、特別な足形を入手して靴を誂える必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ユーザーの足の形状に順応可能な靴の製造方法を提案することである。
本発明のもう一つの目的は、非常に快適な製品を容易に入手することを可能にする靴の製造方法を提案することである。
本発明のさらに別の目的は、その実施に専門的な人員を必要としないで実行できる靴の製造方法を提案することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の特性を、以下の実施するための最良の形態の説明において、特許請求の範囲の内容にしたがい、また添付図面に従い詳細に説明する。
靴の製造に関する提案方法にもとづき、例えば、外側層25、外側層の後部に縫いつけて結合されたかかと革(必要な場合。図示せず)、外側層25の寸法を補完するため、また前述のように入手した靴の甲皮の内部仕上げ処理を目的として外側層の内面に固定された裏張りと呼ばれる内側層26等の異なるパーツを組み立てて靴の甲皮2を得る。
【0008】
さらに、提案する靴は、予め定められた形状とサイズのかかと中底4又は中底、及び入手する靴のサイズに合わせて予め定められた形状とサイズの靴の底5を使用して得ることができる。
【0009】
靴を形成するパーツを考慮に入れ、靴底5の前方中央部分と似ているがわずかに小さい形状、或いは靴底5の形状に似ているがわずかに小さい形状などの、所定形状の伸縮性のある帯状部材6を作成する。
【0010】
第2実施例にもとづき、伸縮性のある部材6には、並べて配置された複数の伸縮性帯状部材を含むことができる。
伸縮性のある帯状部材の形状とサイズに関連して、伸縮性のある帯状部材を受け入れて固定するために、該当業者周知の技法である皮の表面に付いている不要物を取りのぞく(フレッシング)を行ない、靴の甲皮の縁に擦り傷を付ける必要がある。
最初の行程において、伸縮性のある帯状部材6は靴の甲皮の縁のフレッシングされた部分に配置され、例えば縫い合わせ及び/又は接着剤により、例えば靴の甲皮2の中央前方部分の縁に面する部分に沿って靴の甲皮のフレッシングされた部分に伸縮性のある帯状部材6の縁Cが固定され、靴の甲皮と伸縮性のある帯状部材6で構成された管状の組立部品が形成される。
【0011】
あるいは、伸縮性のある帯状部材を靴の甲皮2の下部の周辺端部に固定することにより、異なる靴の甲皮と帯状部材の組立部品(図示せず)が形成される。
先の事例では、靴の甲皮と帯状部材の組立部品を靴型に取り付けることなく、靴底を靴の甲皮と帯状部材の組立部品に固定できる。
伸縮性のある帯状部材6が靴の甲皮の中央前方部分に接続されている場合、周知の技術により、靴型(図示せず)の後方部分に適合するよう、同後方部分にかかと中底4が配置・固定される。
かかと中底4が靴型に配置された後、靴の甲皮2がこの上に取り付けられる。
【0012】
次に、かかと中底4のかかと部分の外縁Bに接着剤層が塗布される。
全体中底が使用される場合、靴の甲皮が靴型に取付けられる前に、かかと部分の外縁Bと中底つま先部分の外縁に接着剤層が塗布される。
次いで、靴の甲皮とかかと中底4を固定するために、かかと中底4の縁B上に一部配置された靴の甲皮2の後方部分の縁Rが折曲げられ、所定時間にわたって押圧されて縁RとBとが結合される。こうして、靴の甲皮とかかと中底と帯状部材で構成された図1に示す組立部品Tを得る。
あるいは、靴の甲皮2の折曲げられた縁Rに複数の結合手段又は他の手段を適用し、下方に位置するかかと中底4の縁Bと接続させ、相互の結合を得ることができる。
【0013】
図5に示す第2実施例にもとづき、例えば、中底の中央前方部分に似ているが中底よりも小さく、予め定められた形状を有し、伸縮性のある単数の帯状部材(又は弾力性のある複数の帯状部材)などの伸縮性のある部材60を中央前方部分に持つ全体中底Sが使用される。
この第2実施例にもとづき、最初の工程において、靴の甲皮2は、周知の方法で靴型に予め配置されて固定された中底に固定される。
中底Sの外縁B1に接着剤層を塗布し、靴の甲皮2の縁R1を中底の外縁B1に折り重ね、縁R1とB1、靴の甲皮・中底の組立部品T1を押圧して結合すると、中底Sが靴の甲皮に固定される。接着剤の代わりに、結合手段又は他の手段を用いることもできる。
【0014】
あるいは、中底Sは、例えば、いわゆる「ボローニャ」ステッチ(図5A)により縫い合わせて靴の甲皮2に固定し、靴の甲皮と中底T1の組立部品を形成できる。
靴の甲皮・かかと中底・帯状部材による組立部品T、又は靴の甲皮・帯状部材の組立部品、または靴の甲皮・中底の組立部品T1が形成された後、例えば接着手段又は熱可塑性プラスチック素材からなる面ファスナー等の固定手段50が周知の技術により靴底5の表面59に固定され、それぞれ靴底のつま先部分と靴底のかかと部分に、および図1及び5に示すように固定手段に対して外側に、前方固定部分Zと後方固定部分Z1が靴底上に形成される。
【0015】
固定手段50の上面には、固定手段50の寸法に等しい寸法で、靴底5から出た舌革の側面に沿って提供される取外し可能な保護シート(図示せず)がある。
第2実施例にもとづき、固定手段50は、靴底5の製造時に、同靴底5の底部の中に挿入できる。
次の工程において、図2に示すように、靴底5は、靴の甲皮・かかと中底・帯状部材による組立部品T、または靴の甲皮・帯状部材の組立部品、又は靴の甲皮・中底の組立部品T1と接触して据え付けられる。
次いで、靴底と組立部品グループW,W1を得るために、靴底5の前方固定部分Z、ならびに靴型に取付けられた靴の甲皮・中底・帯状部材による組立部品T、または靴の甲皮・帯状部材の組立部品又は靴の甲皮・中底の組立部品T1の対応するつま先部分などの前方部分が靴底5の後方固定部分Z1ならびに靴の甲皮・かかと中底・帯状部材による組立部品T、または靴の甲皮・帯状部材の組立部品又は靴の甲皮・中底の組立部品T1などのかかと部分である対応する靴底の後方部分に固定される。
【0016】
伸縮性のある帯状部材6,60は、図2及び図2Aの断面図に示すように、固定手段50に固定されない。
実施例で図示していないが、靴底5の前方部分Zは、靴の甲皮・かかと中底・帯状部材による組立部品T、または靴の甲皮・帯状部材の組立部品又は靴の甲皮・中底の組立部品T1の中央前方部分の1点に固定される。
その後、靴底と組立部品のグループW,W1は靴型から取外される。
靴底と組立部品のグループW,W1を得た後、提案する方法の次の工程(靴の検査)において、ユーザーは足Pを靴底と組立部品のグループW,W1の靴の甲皮2に入れる;伸縮性のある帯状部材6,60は横方向に伸長し、靴の甲皮2はユーザーの足の形状に順応する。
次に、当該舌革を引いて固定手段50の上にあるシートが取り除かれ、伸縮性のある帯状部材6,60が取外し可能な状態でユーザーの足によって固定手段50に押しつけられると、伸縮性のある帯状部材6,60の伸長状態が安定し、靴の甲皮2の空間的構造が維持される。
【0017】
最終工程において、ユーザーが上記のように変形された靴底・組立部品のグループW,W1から足を取りだし、プレス等の圧縮手段及び/又は加熱手段(図示せず)がこの中に導入されると、靴底5が押圧されてグループW,W1の組立部品T、または靴の甲皮・帯状部材による組立部品又は靴の甲皮・中底の組立部品T1に結合・接着し、図4,5Aの断面図に示すような望ましい靴9,900を得ることができる。
靴9,900を得た後、仕上げの中底90が靴の中に導入され、かかと中底4及び/又は伸縮性のある帯状部材6の上、または中底Sと伸縮性のある帯状部材60の上に配置される。
【0018】
第3実施例にもとづき(図6,7)、前述のように、外側層25と内側層26又は裏皮を結合すると、靴の甲皮2を得ることができる。
この実施例では、外側層25の末端部分250が裏皮の末端部分260と分離しており、外側の1本の縫い目Uがこれらの部分の端から“d”の距離となるように作成されている。
伸縮性のある帯状部材6,60(単数の伸縮性のある帯状部材6、又は複数の伸縮性のある帯状部材、または伸縮性のある帯状部材60をともなう中底S)が裏皮の末端部分260に固定され、末端部分250の内側Lは接着剤で覆われる。
伸縮性のある帯状部材6,60が予め固定手段50に固定されているため、裏皮26の末端部分260は、靴の甲皮2の変形に関連して、全体的または部分的に靴底5に固定され、裏皮26の末端部分260と靴底5の端との間に間隙Jを形成する(図6)。
伸縮性のある帯状部材6,60が固定手段50に予め固定された後、または靴9,900が得られた後、外側層25の末端部分250は、適切な道具により間隙Jの中に押込められ、裏皮の末端部分260に接着され(図7A)、次いで、外側層25の末端部分250の過度の部分が切り取られて、形が整えられる(図7B)。
【産業上の利用可能性】
【0019】
上述した靴の製造方法によれば有益な特徴を有する。
この方法は、独特な足の変形を有するユーザーに適した、著しく快適な靴を得ることを可能にする。
伸縮性のある帯状部材6,60は、ユーザーの足を靴底と組立部品のグループW,W1の中に入れることにより、靴の甲皮をユーザーの足の構造に順応させることを可能にする。
固定手段50の上にある保護シートにより、固定手段50を「作動」させることなく靴の甲皮を着用し、甲皮の変形が足の形状に十分なものであるかどうかをチェックし、靴9,900を購入するか否かを自由に判断することができる。
靴底5上の固定手段50は、靴の甲皮を予め固定することを可能にする:ユーザーが靴の甲皮を正しく変形させることができなかった場合、靴の甲皮を手作業で当初の構造に修復できる。これは、伸縮性のある帯状部材6,60が、固定手段50から分離されているためである。
【0020】
靴底と組立部品のグループW,W1の固定により、足の形状に順応させた靴の甲皮2を靴底5予め固定することによって、個別の靴9,900を得ることを可能にする。
靴底5は、縫い合わせ又は接着剤を使用することでグループW,W1に固定できる。適切に靴底5に塗布された接着剤は適切な素材の熱による溶着又は融合を作動させる。これから、伸縮性のある帯状部材6,60、固定手段50、及び他の靴のパーツが作成される。そのため、靴底5とグループW,W1の間のシールが保証される。
【0021】
靴の甲皮2の末端部分から“d”の距離に作成されている縫い目Uの存在により、靴9,900が得られた後、靴底の縁と靴の甲皮2の末端部分の間の接合部を完璧に仕上げることが可能になる。
靴の製造に関する前述の方法は、その工程がシンプルで、専門的な人材を必要としないため、有益でもある。
上で説明されている内容は一例にすぎず、実施例に限定されるものでもない。したがって、実用から導かれ得る本発明の変形は、上に説明するように、また以下で主張するように、本文の技術的な解決法の保護範囲内にとどまると理解される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】提案する方法により入手可能な靴を形成する部品の斜視部分分解図である。
【図2】図1のパーツと中底を組み立てた部品の横断面図である。
【図2A】図2の前部縦断面図である。
【図2B】次工程中における図2Aと同じ前部縦断面図である。
【図3】提案する方法で得た靴の側面図である。
【図4】図3の縦軸方向の面に沿った横断面図である。
【図4A】図4の詳細Kの拡大図である。
【図5】第2実施例にもとづいて提案する靴を形成する部品の斜視部分分解図である。
【図5A】第2実施例の部品を組み立てたもの(靴のパーツを異なる方法で固定したもの)の縦断面図である。
【図6】第3実施例にもとづき、続く2つの工程において提案する靴の部品を組み立てたものの縦断面図である。
【図7】第3実施例にもとづき、続く2つの工程において提案する靴の部品を組み立てたものの縦断面図である。
【図7A】図7の詳細H1の拡大図である。
【図7B】図7の詳細H2の拡大図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含むことを特徴とする靴の製造方法:
少なくとも靴の甲皮の中央前方部分の下縁に面する部分に沿って靴の甲皮に固定された靴の甲皮(2)および伸縮性のある部材(6、60)で形成される組立部品(T、T1)を得る工程;
前記の靴の甲皮のサイズに対応するサイズを有し、その上面に固定手段(50)を有し、同上面が少なくとも1つの前方固定部分(Z)と少なくとも1つの後方固定部分(Z1)を形づくるように少なくともその中央前方部分で結合した靴底(5)を得るための工程;
靴底と組立部品のグループ(W、W1)を得るために、前記靴底(5)の前方固定部分(Z)とこれに対応する前記組立部品の前方部分、ならびに前記靴底(5)の後方固定部分(Z1)とこれに対応する前記組立部品の後方部分を互いに固定する工程;
その後伸縮性のある構成部材(60)を横方向に伸長し、靴の甲皮2をユーザーの足の構造に適応させることで靴底と組立部品のグループ(W、W1)にユーザーの足を入れる工程;
前記の伸縮性のある構成部材にユーザーの足の圧力を加えてこの伸縮性のある構成部材を固定手段(50)に予め固定する工程;
靴底と組立部品のグループ(W、W1)からユーザーの足を取外す工程;
靴を得るために靴底と組立部品のグループ(W、W1)を結合する工程。
【請求項2】
前記靴底(5)に固定される前に前記組立部品(T、T1)が対応する靴型に取付けられ、この靴底と組立部品のグループ(W、W1)を得た後で前記靴型から前記組立部品(T、T1)を取り除くことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
次の工程で前記グループ(W1)を得ることを特徴とし:
前記伸縮性のある部材を対応する靴型の面に載せる工程;
靴の甲皮2を前記靴型に載せる工程;
前記伸縮性のある部材を少なくとも靴の甲皮の中央前方部分の下縁の対向部分に固定する工程;
さらに、前記グループ(W1)を得た後、これを靴型から取り除くことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記グループ(W)を靴型に載せる前に、かかと中底を靴型の表面の後方部分に設置し、その後、かかと中底を靴の甲皮に固定することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記グループ(W)を靴型に載せる前に、中底を靴型の表面の後方部分に設置し、その後、中底のかかと部分及びつま先部分を靴の甲皮に固定することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記伸縮性のある部材が対応する中底(S)の中央前方部分に位置し、中底(S)を靴の甲皮の下縁に固定することを特徴とする請求項1又は3に記載の方法。
【請求項7】
前記伸縮性のある部材が中底(S)の中央前方部分とよく似た形状を有し、そこに内接されていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも前記固定部分(Z)が固定手段(50)の外部にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記伸縮性のある部材が固定される前に靴の前記甲皮2の対向する縁がフレッシングされることを特徴とする請求項1、3又は6に記載の方法。
【請求項10】
前記靴の甲皮(2)が外側層(25)と内側層(26)又は裏皮で形成され、靴の甲皮が靴型に乗せられる前に、同外側層(25)と裏皮(26)の各々の端末部分(250、260)が分離され、同外側層(25)と裏皮(26)から距離“d”のところで縫い目(U)が作成されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記伸縮性のある部材が固定手段(50)に予め固定される前に、固定手段(50)の上部に接触している保護シートが取り除かれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記伸縮性のある部材が縫うことによって前記靴の甲皮2の下縁に固定されることを特徴とする請求項1、3又は6に記載の方法。
【請求項13】
前記伸縮性のある部材の対応部分に結合させることを目的として、少なくとも靴の甲皮2の縁の表面に接着手段を塗布することによって、前記伸縮性のある部材が前記靴の甲皮2の下縁に固定されることを特徴とする請求項1、3又は6に記載の方法。
【請求項14】
前記中底(S)が、縫うことによって伸縮性のある部材(60)と一緒に前記裏皮26の端末部分に固定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記中底(S)が、接着手段によって伸縮性のある部材(60)と一緒に前記裏皮26の端末部分に固定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記伸縮性のある部材(6)が、縫うことによって前記裏皮26の端末部分(260)に固定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記伸縮性のある部材(6)が、接着手段によって前記裏皮26の端末部分(260)に固定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項18】
靴底と組立部品のグループ(W、W1)が、同グループを加熱し、同組立部品(W、W1)を靴底(5)に押圧することで結合されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
靴(9、900)を得る前に、前記外側層(25)の端末部分(250)が前記裏皮26の端末部分(260)に結合されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項20】
靴(9、900)が得られた後、仕上げの中底(90)がその中に設置されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
靴の甲皮(2)と少なくとも靴の甲皮(2)の中央前方部分の対向する下の縁で後者に固定された伸縮性のある部材で形成された組立部品のグループ(W、W1)と、
固定手段(50)を有する靴底(5)とからなり、
前記組立部品と靴底を互いに固定するために靴底(5)と前記組立部品の対応する後方部分の間で形成された一つの固定、及び前記靴底(5)の前方部分と前記組立部品の対応する前方部分の間で形成された二つの固定構造を有し、横方向に伸長することを目的とした前記伸縮性のある部材により、前記組立部品内にユーザーが足を入れた後、前記固定手段(50)に取外し可能な状態で固定された時、前記足によって実行された前記靴底と組立部品の間の圧力をかけることにより製造される靴。
【請求項22】
前記伸縮性のある部材が対応する中底(S)の中央部分に位置し、中底(S)が前記靴の甲皮(2)の下縁に固定されている請求項21に記載の靴。
【請求項23】
前記伸縮性のある部材の形状が、対応する靴底(5)の中央前方部分の形状に似ているが同靴底よりも寸法がわずかに小さいことを特徴とする請求項21に記載の靴。
【請求項24】
前記伸縮性のある部材の形状が、対応する靴底(5)の底部の形状に似ているが同靴底よりも寸法がわずかに小さいことを特徴とする請求項21に記載の靴。
【請求項25】
前記伸縮性のある部材が伸縮性のある帯状部材である請求項22、23又は24に記載の靴。
【請求項26】
前記伸縮性のある部材が伸縮性のある複数の帯状部材で構成されていることを特徴とする請求項22、23又は24に記載の靴。
【請求項27】
靴を得る前に固定手段(50)が伸縮性のある部材に固定してしまうのを防止するために、靴の構造が決定づけられた後で取り除くことができるよう、固定手段(50)の上面に接触してシートが設置されていることを特徴とする請求項21に記載の靴。
【請求項28】
前記固定手段(50)に熱溶着可能な素材の面ファスナー(D)が含まれることを特徴とする請求項21に記載の靴。
【請求項29】
前記固定手段に接着手段が含まれることを特徴とする請求項21に記載の靴。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−512227(P2006−512227A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563483(P2004−563483)
【出願日】平成15年12月23日(2003.12.23)
【国際出願番号】PCT/IB2003/006140
【国際公開番号】WO2004/057991
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(505243537)
【出願人】(505243548)
【Fターム(参考)】