説明

音響機能付き仕切り部材

【課題】スピーカーの設置領域が不要で、隣接する部屋空間の両方に音響を提供できる音響設備を提供する。
【解決手段】脱衣室Xと浴室Yとの間に配置したドアDを構成する板状部材11の上下端部付近に振動発生器10を装着する。板状部材11を振動板として機能させ、ドアDを音響装置にできる。スピーカーを別途設置することなく音響設備の提供が可能であり、スピーカーを省略した分だけ室内の有効利用できる空間を拡大できる。ドアDの両面から音響が発生し、脱衣室Xへも浴室Yへも等しく提供されるので、どちらの部屋に居ても同じ音響を体験できる。脱衣室Xで音楽を聴いている人が浴室Yへ移動しても同じ音楽を継続して聴取できる。また、脱衣室Xと浴室Yとにそれぞれ人が居る場合、両者が同じ音響を同時体験できるから、話題の共通化・情報の共有化が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア・扉等の開閉部材や壁部材などの隣接する部屋空間を区画する仕切り部材に音響機能を持たせたものであって、詳しくは、仕切り部材を構成する板状部材を音声の発生手段とすることによりスピーカー不要で音響設備を構築すること、及び、仕切り部材が区画する隣接する部屋空間の双方へ音響を提供することを目的とする。
【背景技術】
【0002】
ドアにスピーカーを内蔵させて、ドアを音響装置とすることが、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2003−129768公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術は、ドアの片面側にしか音響を発生させないから、ドアで隔たられた二つの部屋両方で、同時に音楽等を観賞することは出来なかった。また、ドア内部にスピーカーユニットを取り付けることによってドアを音響装置としているため、スピーカーユニットから発生する音声を外部へ伝達させるための透孔を、ドアを構成する板状部材に形成しなくてはならない。従って、ドアを加工する必要があるから、製作の手間・コストがかかるという欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、前記従来の問題点に鑑み、音響機能を備える仕切り部材を提供するものであって、その特徴とするところは、請求項1に記載する如く、隣接する部屋空間を区画する壁,扉,ドア等の仕切り部材の板状部分に振動発生器を設け、当該仕切り部材の板状部分を振動させることにより前記隣接する部屋空間の双方へ向けて音を発生させるように構成したことである。
【0005】
前記において本発明が対象とする仕切り部材とは、隣接する部屋空間の通路に設置されるドア・扉・戸などの開閉部材や、隣接する部屋空間を隔てる壁パネル・パーティション等の壁部材や固定窓などが挙げられる。
【0006】
振動発生器には、アクチュエータ・エキサイターと呼ばれる振動素子を使用することができる。前者のアクチュエータとしては、超磁歪素子や圧電素子を用いるものがある。超磁歪アクチュエータの一例として、電磁コイルで生じる磁界変化で超磁歪ロッドを伸縮させる構造のものが挙げられる。これは、ケーシング内に、電磁コイルと、超磁歪素子で製作したロッドと、超磁歪ロッドに圧縮方向の付勢力を付与するスプリングと、超磁歪ロッドにバイアス磁界を付与する磁石とが収納され、電磁コイルに入力した音声信号に基づく磁界変化により超磁歪ロッドを伸縮させ、その変位で板状部材を振動させ音波を発生させるものである。
【0007】
他方、後者のエキサイターと呼ばれる振動素子は、ボイスコイルを利用するものであって、ボビン部に巻装したボイスコイルと、ボイスコイルとの間で磁気ギャップを形成する磁気回路とを備え、ボイスコイルに入力した音声信号に基づき、ボイスコイルを振動させることにより、これと連動してボビンをピストン運動させ、その結果、ボビンに当接させた板状部材を振動させて音を再生するものである。なお磁気回路としては、外磁型と、内磁気型とがある。
【0008】
本発明が適用対象とする仕切り部材が隣接する室空間の間に設置された扉、ドア等の開閉部材である場合、請求項2に記載する如く、当該開閉部材の表裏面を構成する板状部材に前記振動発生器を設ける構成が採用される。
【0009】
また、本発明を適用する開閉部材が蝶番によって揺動可能に支持されるものである場合は、請求項3に記載の如く、当該蝶番に前記振動発生器を覆い隠すカバー部を設けることが可能である。
【0010】
さらに本発明を適用する開閉部材が把手が設けられたものである場合は、請求項4に記載の如く、当該把手に前記振動発生器を覆い隠すカバー部を設けることが可能である。
【0011】
ところで本発明が適用対象とする仕切り部材が、隣接する室空間を区画する壁部材である場合は、請求項5に記載の如く、当該壁部材を構成する板状部材に前記振動発生器を設ける構成が採用される。
【0012】
仕切り部材が、前記振動発生器が設けられる板状部材と、該板状部材の周囲に設けられる枠部材とから成る場合には、請求項6に記載の如く、当該枠部材で前記振動発生器を覆い隠すように構成することができる。
【0013】
さらに仕切り部材における表裏面の全体又は主要部が、間に適宜距離を置いて配置した二枚の板状部材から成る場合は、請求項7に記載の如く、前記振動発生器を、前記二枚の板状部材それぞれの裏面に設ける構成を採用することができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の本発明に係る音響機能付き仕切り部材は、振動発生器で板状部分を振動させることにより、隣接する部屋空間の双方へ向けて音を発生させるから、仕切り部材で区画された二つの部屋空間へ同時に同一の音響を提供する。従って、利用者が仕切り部材で区画された部屋間を移動しても、継続して同じ音楽・音声を同じ音質で聴取できるという効果が得られる。あるいは、仕切り部材で区画された二つの部屋空間それぞれに利用者が居た場合、両者は同一の音楽・音声を聴取する。すなわち、音響体験を共有できるので、コミュニケーションを図るのが容易になる。
【0015】
なお本発明は、仕切り部材を構成する板状部材に振動発生器を取り付けて、当該板状部材を振動板として利用するものであるから、板状部材に対し透孔形成等の加工が不要であるという利点が得られる。さらに、仕切り部材が音響装置となるから、スピーカーの設置スペースが不要となる。従って、室内にスピーカーの設置領域を確保するのが困難な場合でも、室空間へ音響を提供することが可能である。また。スピーカーの設置スペースを省略できた分だけ有効利用できる空間が拡大すると共に、美観性の向上を図れる。
【0016】
請求項2に記載の本発明は、扉・ドア等の開閉部材を適用対象とするから、既設の開閉部材を本発明品と交換することで、音響機能を与えることが可能となる。すなわち、リフォームにより、所望のドアや扉を容易に音響装置化することが可能となる。またメンテナンスも容易である。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、開閉部材を揺動可能に支持する蝶番に、振動発生器を覆い隠すカバー部を設けたから、見栄えがよい。また、開閉部材を支持するのに元々必要な蝶番を利用するから、部材点数をいたずらに増加させない。
【0018】
請求項4に記載した本発明も同様に、開閉部材の把手に設けたカバー部で振動発生器を覆い隠すから見栄えがよく、しかも、部材点数をいたずらに増加させないという利点が得られる。
【0019】
請求項5に記載した本発明によれば、隣接する室空間を区画する壁部材を音響装置とするから、スピーカーの設置スペースが不要となる。従って、室内の有効利用できる空間が拡大すると共に、美観性が向上する。
【0020】
請求項6に記載した本発明によれば、仕切り部材を構成する枠部材で振動発生器を覆い隠すから、見栄えが向上する。
【0021】
請求項7に記載した本発明によれば、仕切り部材における表裏面の全体又は主要部が二枚の板状部材から成る場合でも、振動発生器を二枚の板状部材それぞれに設けることによって、隣接する部屋空間それぞれに面する双方を、音響装置として機能させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[第1の実施形態]
本発明を、脱衣室と浴室とを区画するドア及び壁パネルに適用して、それらを音響機能付き仕切り材とした実施形態について説明する。図1に示す如く、一般に、脱衣室Xと浴室Yとは隣接して設置され、両者の間には仕切り材として、ドアDや扉等の開閉部材や、壁パネルWやパーティション等の壁部材や固定窓が配置される。
【0023】
図1のα−α線で断面視した図面に相当する図2に示すように、ドアDが中実の一枚の板状部材11で製作されている場合、振動発生器10をその上端部及び/又は下端部付近に装着する。これにより、当該板状部材11を振動板として機能させ、ドアDを音響装置とすることができる。すなわち、振動発生器10で板状部材11を音声信号に従って振動させることにより、スピーカーを別途設置することなく、音楽・音声等の音響をドアDから発生させることができる。従って、室内にスピーカーを設置するだけの充分な容積が無くても音響設備の提供が可能であり、またスピーカーを省略した分だけ、室内の有効利用できる空間を拡大できる。
【0024】
しかも本発明では、ドアDの両面から音響が発生し、脱衣室Xへも浴室Yへも等しく提供されるので、どちらの部屋に居ても同じ音響を体験できる。従って、例えば脱衣室Xで音楽を聴いている人が浴室Yへ移動しても、同じ音楽を継続して聴取することができる。また、脱衣室Xと浴室Yとにそれぞれ人が居る場合、両者が同じ音響を同時体験できるから、話題の共通化・情報の共有化が可能であり、親密なコミュニケーションを図るのに有利である。
【0025】
前記振動発生器10は、例えばアクチュエータ・エキサイター(励振器)等の振動素子を用いて製作される。図3に、ボイスコイル24を利用したエキサイター20による振動発生器10の構成例を示す。同図(A)に示す如く、エキサイター20は、先端側に出力部21を有するボビン22、ボビン22の外周面に巻装したボイスコイル24、ボイスコイル24との間で磁気ギャップを形成するように配置されたヨーク25、ボビン22とヨーク25とを弾性的に連結するダンパー23、ヨーク25の中央部に配置された磁石26、この磁石26が取り付けられボビン22内に内嵌されたプレート27、ボビン22内においてこのプレート27に配置されたキャンセルマグネット28、及び、ボイスコイル24用端子29を備えている。
【0026】
上記エキサイター20は、板状部材11に固定した支持具に設けられた押圧具31によって取り付けられる。図3(B)に示す如く、押圧具31は、板バネやコイルバネ等からなり、エキサイター20の出力部21を、板状部材11へ適度の押圧力で押圧するように設定されている。本例では、押圧具31をバネ板材で製作し、同心円上に並列する複数の円弧状切欠き32を開設して、隣接する切欠き32,32の間に設けた連結部33,33により弾性力を発揮するよう構成されている。なおエキサイター20を、上述の如く支持具30及び押圧具31で弾性的に装着するのではなく、板状部材11の表面に接着剤等で接着することも可能である。また、前記出力部21は板状部材11に当接させるが、所望により、板状部材11と出力部21との間に、木質,セラミック質等の音質調整具40を配置することも可能である。
【0027】
上述のとおり構成された振動発生器10は、エキサイター20のボイスコイル24に音声信号が入力されると、それに基づいてボビン22がピストン運動を起こし、ボビン先端の出力部21が板状部材11を振動させ、その結果、音響を発生させる。
【0028】
[第2の実施形態]
図4は、ドアDに振動発生器10を取り付けて音響機能を付与する場合における、別態様の実施形態を示すものである。本例は、ドアDが備える把手12や蝶番14を利用して、振動発生器10を覆い隠すようにしたところを特色とする。すなわち、同図(A)(B)に示すように、振動発生器10を板状部材11における把手12の取付部位に装着し、把手12の基部に振動発生器10の表面を覆うカバー部13を設ける。なお、当該カバー部13は、把手12を板状部材11に取着するための固定部材を兼ねている。また、振動発生器10による板状部材11の振動が把手12へ伝達されるのを抑止するため、板状部材11とカバー部13との間にゴム・プラスチック等の防振材13aを介在させることが望ましい。さらに、この防振材13aは、シール材として防水機能を併せ持つことが望ましい。かかる構成により、振動発生器10は外見上覆い隠されることになるので、ドアDの見栄えが良い。しかも、音響機能が損なわれることは全くない。
【0029】
振動発生器10を、ドアDを揺動可能に支持する蝶番14の取付部位に装着するときは、同図(A)(C)に示すように、蝶番14の基部に振動発生器10の表面を覆うカバー部15を設け、これで振動発生器10を覆い隠すことが考えられる。本例では上記カバー部15が、蝶番14の板状部材11に対する取着部を兼ねている。また、カバー部15と板状部材11との間には、防振材15aを介装することが望ましい。さらに当該防振材15aが、防水性を有するシール材としての機能を併せ持てば、より一層望ましい。
【0030】
[第3の実施形態]
図5に示すように、ドアDの主要部が、間に適宜間隔を置いて配置された二枚の板状部材16a,16bから成る場合は、各板状部材16a,16bそれぞれの裏面側に振動発生器10を取着する。これにより、ドアDで隔てられる隣接空間の双方へ、同等の音響を提供することが可能である。
【0031】
また、板状部材16a,16bの周囲を枠部材17で支持する構造の場合には、図5の(B)(C)において二点鎖線で示す如く、振動発生器10を、枠部材17の内部に配置する構成も可能である。かかる構成によれば、例えば板状部材16a,16bをガラス又はプラスチック製の透明板としたときに、振動発生器10が見えない位置に隠されるので、美観性が損なわれない。なお、板状部材16a,16bの周囲が枠部材17で支持される場合、板状部材16a,16bと枠部材17との間に、防振材17aを介装することが望ましい。
【0032】
さらに、図5(C)に例示する如く、枠部材17に通気用のがらり孔18が形成されている場合は、振動発生器10から発生する空気振動を、がらり孔18から放射することができ、しかもこの音響は、枠部材17との共鳴によるバスレフ効果により比較的低音の成分が増強されるので、音質の向上が見込まれる。
【0033】
[第4の実施形態]
図6は、折り戸構造のドアDに本発明を適用した実施形態を示すものである。図示するドアDは、二つの戸板部19a,19bを蝶番14bで折り曲げ可能に連結し、一方の戸板部19bの端部を蝶番14aで揺動可能に支持したものである。本例の如く、各戸板部19a,19bが中空パネル状の場合、振動発生器10を中空部に配置して、裏面側から各戸板部19a,19bに取着する。
【0034】
このとき振動発生器10を、各戸板部19a,19bにおける表裏両方の板状部分を同時に振動させるよう配置することが望ましいが、一方の板状部分だけしか振動させられないときは、振動発生器10の取着部位を、二つの戸板部19a,19bで異ならせることが望ましい。すなわち、一方の戸板部19aの脱衣室Xに面する部分に振動発生器10を取着したならば、他方の戸板部19bにあっては浴室Yに面する部分に振動発生器10を取着する。これにより、隣接する室空間の双方へ同時に同等の音響を提供することが出来る。
【0035】
[第5の実施形態]
図7に示すように、ドアDが折り戸構造である場合において、各戸板部19a,19bが、板状部材19cとその周囲を支持する枠部材19dとから成る場合は、枠部材19d内に形成した中空部において、振動発生器10を板状部材19cの端部付近に取着する構成が考えられる。その際、板状部材19cと枠部材19dとの間には、防振材19eを介装することが望ましい。これにより、振動発生器10は外から見えないように覆い隠せるから、板状部材19cを例えば半透明のプラスチックや磨りガラスにして、美観性及び採光性を向上させることができる。また本例では、板状部材19cからドアDが区画する二つの部屋空間(例えば脱衣室と浴室)双方へ、同時に同じ音響を提供できる。
【0036】
なお本例では、二つの振動発生器10,10が左右に配置されるから、一方の戸板部19aに取り付けた振動発生器10の再生音響と、もう一方の戸板部19bに取り付けた振動発生器10の再生音響とを、左右チャンネルに振り分けることによりステレオ効果を発揮させ、臨場感に優れた再生音を得ることが可能である。
【0037】
[第6の実施形態]
図8は、本発明を、脱衣室Xと浴室Yとを区画する壁部材としての壁パネルWに適用した実施形態を示すものである。同図(A)は、図1のβ−β線における断面図に相当するものであり、同図(B)は、図(A)におけるP部の拡大図である。図示するように、壁パネルWは、中実の一枚の板状部材50で製作され、該板状部材50の上端部を天井パネルEに固定する支持具51に中空部を設け、この中空部内において、振動発生器10を板状部材50に装着した。まお、板状部材50と支持具51との間には防振材52を介装することが望ましい。かかる構成により、板状部材11が振動板として機能し、壁パネルWは音響装置となる。しかも壁パネルWの両面から音響が発生するから、脱衣室Xへも浴室Yへも同じ音響を提供できる。
【0038】
[第7の実施形態]
図9は、脱衣室Xと浴室Yとを区画する壁部材としての壁パネルWの主要部が、間に適宜距離を置いて配置された二枚の板状部材50a,50bから成る場合に、本発明を適用した実施形態を示すものである。当該壁パネルWは、二枚の板状部材50a,50bの周囲が、間に挟んだフレーム材53で補強され、上端部は支持具54により天井パネルEに固定されている。本例では、図9(B)に示す如く、二枚の板状部材50a,50bの間に中空部において、各板状部材50a,50bそれぞれの裏面側へ、振動発生器10を取着した。かかる構成により、相対する板状部材50a,50bから音響を発生させることができるから、脱衣室Xへも浴室Yへも同じ音響を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、例示した脱衣室と浴室との境界部に設置される仕切り部材に限らず、居室と居室との間、脱衣室・洗面所と居室との間、台所と居室との間、居室とベランダ・バルコニー・庭等の外部との間に設置される開閉部材や壁部材など、所望に応じ、様々な箇所の仕切り部材を適用対象とすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施形態に関するものであって、隣接する脱衣室と浴室とを例示する平面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に関するものであって、図1のα−α線における中間省略したドアの断面図である。
【図3】本発明に利用する振動発生器の一例を示すものであって、図(A)は右側半分を断面した平面図、図(B)は背面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用したドアの正面図、図(B)は図(A)のb−b線における断面図、図(C)は図(A)のc−c線における断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用したドアの正面図、図(B)は図(A)のd−d線における断面図、図(C)は図(A)のe−e線における断面図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に関するものであって、図(A)は本発明を適用した折り戸構造のドアを延ばした状態の平面断面図、図(B)は同折り戸構造のドアを折り曲げた状態の平面断面図である。
【図7】本発明の第5の実施形態に関するものであって、本発明を適用した折り戸構造のドアの一部省略した平面断面図である。
【図8】本発明の第6の実施形態に関するものであって、図(A)は図1のβ−β線における中間省略した壁パネルの断面図、図(B)は図(A)におけるP部の拡大した断面図である。
【図9】本発明の第7の実施形態に関するものであって、図(A)は図1のβ−β線における中間省略した壁パネルの断面図、図(B)は図(A)におけるQ部の拡大した断面図である。
【符号の説明】
【0041】
10…振動発生器 11…板状部材 12…把手 13…カバー部 14…蝶番 15…カバー部 20…エキサイター D…ドア W…壁パネル X…脱衣室 Y…浴室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する部屋空間を区画する壁,扉,ドア等の仕切り部材の板状部分に振動発生器を設け、当該仕切り部材の板状部分を振動させることにより前記隣接する部屋空間の双方へ向けて音を発生させるように構成したことを特徴とする音響機能付き仕切り部材。
【請求項2】
前記仕切り部材は隣接する部屋空間の間に設置された扉、ドア等の開閉部材であって、当該開閉部材の表裏面を構成する板状部材に前記振動発生器を設けた請求項1に記載の音響機能付き仕切り部材。
【請求項3】
前記開閉部材に把手が設けられ、当該把手に前記振動発生器を覆い隠すカバー部を設けた請求項2に記載の音響機能付き仕切り部材。
【請求項4】
前記開閉部材が蝶番によって揺動可能に支持され、当該蝶番に前記振動発生器を覆い隠すカバー部を設けた請求項2に記載の音響機能付き仕切り部材。
【請求項5】
前記仕切り部材は隣接する部屋空間を区画する壁部材であって、当該壁部材を構成する板状部材に前記振動発生器を設けた請求項1に記載の音響機能付き仕切り部材。
【請求項6】
前記振動発生器が設けられる板状部材と、該板状部材の周囲に設けられる枠部材とから成る仕切り部材であって、前記枠部材で前記振動発生器を覆い隠すように構成した請求項1,2又は5のいずれかに記載の音響機能付き仕切り部材。
【請求項7】
表裏面の全体又は主要部が、間に適宜距離を置いて配置した二枚の板状部材から成る仕切り部材であって、前記振動発生器が前記二枚の板状部材それぞれの裏面に設けられている請求項1,2又は5のいずれかに記載の音響機能付き仕切り部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−138149(P2006−138149A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−329959(P2004−329959)
【出願日】平成16年11月15日(2004.11.15)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】