説明

顕微鏡

【課題】厚みのある試料にも厚みのない試料にも対応可能な上下動機構を備えた顕微鏡を提供する。
【解決手段】対物レンズ73を備え、本体部に対して固定して用いるレボルバ76を取付けるための第1の取付け部22と、試料70を載置し、前記本体部に対して固定して用いるステージを取付けるための第2の取付け部34と、対物レンズを備え、前記本体部に対して上下方向に移動可能なレボルバと、試料を載置し、前記本体部に対して上下方向に移動可能なステージとを交換可能に取付けることが出来る第3の取付け部37とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ステージに載置された試料を顕微鏡で観察する際、対物レンズまたはステージを上下方向に移動させる上下動機構によって対物レンズとステージとの距離を調節し、試料面に対物レンズの焦点を合わせている。上下動機構による対物レンズまたはステージの移動は、例えば上下動ハンドル等を観察者が操作して行っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−142004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
正立顕微鏡において、対物レンズまたはステージを上下方向に移動させる上下動機構は、観察する試料の厚みによってタイプが異なる。図14に示すディッシュ標本394のように厚みのある試料では、対物レンズを上下させる上下動機構が用いられる。一方、図15に示すスライドガラス標本370のように厚みのない試料では、XYステージを上下させる上下動機構が用いられる。したがって顕微鏡の使用者は、観察形態に合わせて、それぞれ異なる上下動機構を備えた顕微鏡を2台用意する必要があり、コスト的に不利であった。なお、図14、15に示す顕微鏡において、符号367はコンデンサレンズであり、符号328はランプハウスに備えられたIRカットフィルタである。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、厚みのある試料にも厚みのない試料にも対応可能な上下動機構を備えた顕微鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る顕微鏡は、対物レンズを備え、本体部に対して固定して用いるレボルバを取付けるための第1の取付け部と、試料を載置し、前記本体部に対して固定して用いるステージを取付けるための第2の取付け部と、対物レンズを備え、前記本体部に対して上下方向に移動可能なレボルバと、試料を載置し、前記本体部に対して上下方向に移動可能なステージとを交換可能に取付けることが出来る第3の取付け部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、厚みのある試料にも厚みのない試料にも対応可能な上下動機構を備えた顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1実施形態に係る顕微鏡の側面図である。
【図2】(a)は第1のサブユニットの側面図であり、(b)は第2のサブユニットの側面図である。
【図3】第1実施形態に係る顕微鏡の側面図であり、上下動部に第1のサブユニットを接続し、明視野観察を行うのに必要な他のユニットを取付けた状態を示している。
【図4】第1実施形態に係る顕微鏡の側面図であり、上下動部に第2のサブユニットを接続し、明視野観察を行うのに必要な他のユニットを取付けた状態を示している。
【図5】第1実施形態に係る顕微鏡の上下動機構の構成を示すブロック図である。
【図6】(a)は、上下動部に取付けられるサブユニットのタイプに対応する観察方法およびアドレス基板から出力されるアドレス信号を示す表であり、(b)は、アドレス信号に対応するサブユニットと上下動部との接続状態を示す表である。
【図7】(a)は、ハンドルの回転方向を、(b)は、モータの出力軸の回転方向をそれぞれ示す図である。
【図8】第1実施形態に係る顕微鏡のハンドルおよび上下動部の動作を示すフロー図である。
【図9】(a)はハンドルの回転方向に対応する第1のサブユニットの移動方向を、(b)はハンドルの回転方向に対応する第2のサブユニットの移動方向をそれぞれ示す図である。
【図10】第2実施形態に係る顕微鏡の側面図であり、上下動部に第1のサブユニットを接続し、明視野観察を行うのに必要な他のユニットを取付けた状態を示している。
【図11】第2実施形態に係る顕微鏡の上下動機構の構成を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態に係る顕微鏡のハンドルおよび上下動部の動作を示すフロー図である。
【図13】第2実施形態に係る顕微鏡における、レボルバの各穴の番地を示す図である。
【図14】厚みのあるディッシュ標本を示す図である。
【図15】厚みのないスライドガラス標本を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る顕微鏡の側面図である。
【0011】
第1実施形態に係る顕微鏡1は正立顕微鏡である。顕微鏡1の本体部4は、ベース部7と、ベース部7の上方に該ベース部7に対向して配置された片持ちアーム10と、ベース部7と片持ちアーム10とを連結する支柱部13とによって構成されている。片持ちアーム10の下面とベース部7の上面とは対向しており、本体部4は図1に示すように側方から見て略コ字形状をしている。図1に示すように、片持ちアーム10の上面には鏡筒16が設けられ、鏡筒16には接眼レンズ19が設けられている。片持ちアーム10の下面にはレボルバを取付けて固定するためのレボルバ取付け部22が形成されている。レボルバ取付け部22は、単一の対物レンズを備えたレボルバを取付けることも複数の対物レンズを備えたレボルバを取付けることもできるように形成されている。ベース部7にはランプハウス25が連結されている。ランプハウス25内には、可視光を透過して近赤外光(以後、IR光という)をカットするIRカットフィルタ28が配置されている。ベース部7にはランプハウス25からの光量を調節するための調光ボリューム31が設けられている。また、ベース部7の上面には、試料を載置するXYステージ(以後、単にステージと略記する)を取付けて固定するためのステージ固定部34が形成されている。
【0012】
支柱部13には、上下方向(Z方向)に移動可能な上下動部37が設けられている。上下動部37には、後述するように、第1または第2のサブユニットが取付けられる。本実施形態においては、ステージを取付けるタイプの第1のサブユニット40(図2(a)参照)と、レボルバを取付けるタイプの第2のサブユニット43(図2(b)参照)との2タイプが用意されている。上下動部37にはこれら2タイプのサブユニット40、43を選択的に取付けることができるようになっている。上下動部37は、ハンドル46を操作することにより、本体部4に備えられた上下動機構49によって上下方向に移動ができるようになっている。上下動機構49は、後述するように、第1のサブユニット40または第2のサブユニット43の何れかが取付けられた上下動部37を上下方向に移動することで、ステージに載置された試料と対物レンズとの間の距離を調節し、試料面に対物レンズの焦点を合わせるための機構である。
【0013】
図2(a)は第1のサブユニット40の側面図であり、(b)は第2のサブユニット43の側面図である。また、図3は顕微鏡1の側面図であり、上下動部37に第1のサブユニット40を接続し、明視野観察ができるように必要な他のユニットを取付けた状態を示し、図4は顕微鏡1の側面図であり、上下動部37に第2のサブユニット43を接続し、明視野観察ができるように必要な他のユニットを取付けた状態を示している。
【0014】
第1のサブユニット40はステージ52を取付けるタイプであり、図2(a)に示すように、平板部55と、上下動部37へ接続固定するための接続部58とから構成されている。接続部58は平板部55の一方側の端部に形成され、平板部55の上面よりも上方に突出して形成されている。接続部58にはマグネット61が備えられている。第1のサブユニット40は、平板部55の上面に、ステージ52を取付けるためのステージ取付け部64が形成されている。ステージ52は、図3に示すように、下部にコンデンサレンズ67を備えている。上下動部37に第1のサブユニット40が接続された場合はステージ52が上下に移動することとなり、ステージ52を上下動させての観察が可能となる。したがって、厚みのないスライドガラス標本70の観察に適した形態となる。この場合、対物レンズ73を備えたレボルバ76は、図3に示すように、片持ちアーム10のレボルバ取付け部22に取付けて固定する。なお、レボルバ76は、6個あるいは7個の対物レンズ73を備えている。
【0015】
第2のサブユニット43はレボルバ88を取付けるタイプであり、図2(b)に示すように、平板部79と、上下動部37へ接続固定するための接続部82とから構成されている。接続部82は平板部79の一方側の端部に形成され、平板部79の下面よりも下方に突出して形成されている。第2のサブユニット43は、第1のサブユニット40とは異なり、接続部82にマグネットは備えられていない。第2のサブユニット43は、平板部79の下面に、レボルバ88を取付けるためのレボルバ取付け部85が形成されている。図4に示すように、レボルバ88は単一の対物レンズ91を備えている。上下動部37に第2のサブユニット43が接続された場合はレボルバ88が上下に移動する。レボルバ88が上下に移動すると、レボルバ88に備えられた対物レンズ91が上下に移動することとなり、対物レンズ91を上下動させての観察が可能となる。したがって、厚みのあるディッシュ標本94の観察に適した形態となる。この場合、試料を載置するステージ52は、図4に示すように、ベース部7のステージ固定部34に固定用アダプタ97を介して固定される。また、対物レンズ91を上下動させる観察方法で厚みのあるディッシュ標本94を評価するにはIR光を用いるため、図4に示すようにIRカットフィルタ28はランプハウス25から外され、鏡筒16にはカメラ100が接続されている。
【0016】
このように、本実施形態においては、上下動部37に第1のサブユニット40を取付けることによりステージ52を上下動させて観察することもでき、第2のサブユニット43を取付けることにより対物レンズ91を上下動させて観察することもできる。
【0017】
ここで、正立顕微鏡を用いて観察をする際、一般的には、まずステージと対物レンズとの間隔を大きく空けてステージに試料を載置し、その後、ステージ上の試料に対物レンズの焦点を合わせるためにステージと対物レンズとを近づけるという手順がとられる。一方、焦点が合っている状態から焦点が合っていない状態とするには、ステージと対物レンズとを離間させる。以下、本明細書においては、ステージと対物レンズとを近づける方向を焦点が合う方向とし、ステージと対物レンズとを離間させる方向を焦点が合わない方向とする。
【0018】
従来の正立顕微鏡において観察をする際の手順について具体的な例を挙げると、ステージを上下方向に移動させるための上下動部を備えた正立顕微鏡を用いて観察する場合は、まずステージを下方に移動させてステージと対物レンズとの間隔を空け、ステージに試料を載置する。その後、試料面に対物レンズの焦点を合わせるために、接眼レンズを覗きながら操作ハンドルを回転させて上下動部を上方に移動させる。するとステージが上方に移動して対物レンズに近づき、試料面に焦点が合う。一方、試料面に焦点が合っている状態から操作ハンドルを逆に回転させて上下動部を下方に移動させると、ステージが下方に移動して対物レンズから離れ、焦点は合わなくなる。また、対物レンズを上下方向に移動させるための上下動部を備えた正立顕微鏡においては、まず対物レンズが取付けられたレボルバを上部に移動させてステージと対物レンズとの間隔を空け、ステージに試料を載置する。その後、試料面に焦点を合わせるために、接眼レンズを覗きながら操作ハンドルを回転させて上下動部を下方に移動させる。すると対物レンズが下方に移動してステージに近づき、試料面に焦点が合う。一方、試料面に焦点が合っている状態から操作ハンドルを逆に回転させて上下動部を上方に移動させると、対物レンズが上方に移動してステージから離れる方向に移動し、焦点は合わなくなる。
【0019】
また、従来は一般に、ステージを上下動させるタイプの正立顕微鏡において上下動部を上方に移動させる場合と、対物レンズを上下動させるタイプの正立顕微鏡において上下動部を上方に移動させる場合とでは、それぞれの顕微鏡において操作ハンドルの回転方向は同じ方向(例えば、観察者の右方側から操作ハンドルを見て時計周り方向)である。同様に、上下動部を下方に移動させる場合も、それぞれの顕微鏡において操作ハンドルの回転方向は同じ方向(例えば、観察者の右方側から操作ハンドルを見て反時計周り方向)である。つまり、これら2つのタイプの顕微鏡においてハンドルを同じ方向に回転させた場合、ステージを上下動させるタイプであればステージは上方へ移動して対物レンズの焦点位置へ近づくのに対し、対物レンズを上下動させるタイプであれば対物レンズは上方へ移動して焦点位置がステージから離れることとなる。このようにハンドルを同じ方向に回転させた場合、上下動部は両タイプの顕微鏡とも上方へ移動するが、一方は合焦位置へ近づくのに対し、他方は合焦位置から離れることとなる。言い換えると、これら2つのタイプの顕微鏡を用いて観察する際、それぞれの顕微鏡において焦点を合わせようとする場合、ハンドルを回転させる方向は互いに逆方向となる。このため、これら2つのタイプの顕微鏡を用いて観察を行うときは、観察者はハンドルを回転させる方向を誤らないように意識して操作する必要がある。
【0020】
そこで本実施形態では、ハンドル46の回転方向と上下動部37の移動方向とは次のような対応関係としている。すなわち、移動させる対象がステージ52または対物レンズ91の何れの場合であっても、ステージ52と対物レンズ91(または対物レンズ73)とが近づいて焦点が合う方向にステージ52または対物レンズ91を移動させる場合はハンドル46を一方向側に回転させる。同様に、焦点が合っている状態からステージ52と対物レンズ91(または対物レンズ73)とを離間させて焦点が合わない方向にステージ52または対物レンズ91を移動させる場合はハンドル46を他方向側に回転させる。
【0021】
例えば、図3を参照して、第1のサブユニット40を取付けた状態でステージ52上のスライドガラス標本70を対物レンズ73の焦点位置に近づかせる場合、すなわち上下動部37を上方に移動させる場合は、ハンドル46を一方向側に回転させる。そして図4を参照して、第2のサブユニット43を取付けた状態でレボルバ88に備えられた対物レンズ91の焦点位置をステージ52上のディッシュ標本94に近づかせる場合、すなわち上下動部37を下方に移動させる場合も、ハンドル46を一方向側に回転させる。一方、再度図3および図4を参照して、第1のサブユニット40を取付けた状態でステージ52上のスライドガラス標本70を対物レンズ73の焦点位置から遠ざける場合、すなわち上下動部37を下方に移動させる場合は、ハンドル46を他方向側に回転させる。そして第2のサブユニット43を取付けた状態でレボルバ88に備えられた対物レンズ91の焦点位置をステージ52上のディッシュ標本94から遠ざける場合、すなわち上下動部37を上方に移動させる場合も、ハンドル46を他方向側に回転させる。
【0022】
ハンドル46の回転方向と上下動部37の移動方向とをこのような対応関係とすることにより、観察者は上下動部37に第1のサブユニット40が取付けられた場合であっても第2のサブユニット43が取付けられた場合であっても、同じ方向にハンドル46の操作をすることで試料面に焦点を合わせることができ、あるいは焦点が合っている状態から焦点が合わない状態とすることができる。
【0023】
次に、ハンドル46の回転方向と上下動部37の移動方向とを上記のような対応関係とするための制御について説明する。
【0024】
図5は、上下動機構49(図1参照)の構成を示すブロック図である。
【0025】
上下動機構49は、図5に示すように、上下動部37を上下方向に移動操作するためのハンドル46と、ハンドル46の回転方向および回転量を検知するエンコーダ103と、上下動部37を駆動するためのモータ106と、ホールIC109を用いてマグネットの磁気を検知できるアドレス基板112と、これらの構成要素を制御するCPU115とを備えている。ホールIC109は、上下動部37に第1のサブユニット40が取付けられた状態において、接続部58のマグネット61(図2(a)参照)に対応する位置に設けられている。
【0026】
CPU115には、図5に示すように、サブユニット判別回路118とモータ駆動制御回路121とが内蔵されている。サブユニット判別回路118はアドレス基板112に接続されている。モータ駆動制御回路121はモータ106の回転を制御している。本実施形態では、上述したように、上下動部37には第1のサブユニット40と第2のサブユニット43とを選択的に取付けることができるようになっており、第1のサブユニット40が上下動部37に取付けられると、アドレス基板112のホールIC109が第1のサブユニット40の接続部58に取付けられたマグネット61の磁気を検知する。一方、第2のサブユニット43が上下動部に取付けられると、第2のサブユニット43はマグネットを備えていないのでホールIC109は磁気を検知しない。アドレス基板112は、ホールIC109が磁気を検知したか否かにより異なるアドレス信号を出力する。すなわち、磁気を検知するとアドレス信号1を出力し、磁気を検知しないとアドレス信号0(零)を出力する。
【0027】
図6(a)は、上下動部37に取付けられるサブユニットのタイプに対応する観察方法およびアドレス基板112から出力されるアドレス信号を示す表である。アドレス基板112から出力された信号は、CPU115のサブユニット判別回路118に入力される。サブユニット判別回路118は入力された信号により、第1のサブユニット40または第2のサブユニット43のどちらが上下動部37に取付けられたのかを判別する。つまり、アドレス信号1のときは第1のサブユニット40が取付けられたと判別し、アドレス信号が0(零)のときは第2のサブユニット43が取付けられたと判別する。さらに、CPU115は顕微鏡1の観察方法を決定する。第1のサブユニット40が取付けられたと判別したときはステージを上下動させて観察を行う観察方法であると決定し、上下動部37を最下部まで移動させる。また、第2のサブユニット43が取付けられたと判別したときはレボルバを上下動させて観察を行う観察方法であると決定し、上下動部37を最上部まで移動させる。このように、CPU115は出力されたアドレス信号により観察方法を決定している。
【0028】
ここで、ハンドル46の回転方向を、図7(a)に示すように、一方向側をCW方向、他方向側をCCW方向と定義する。また、図7(b)に示すように、上下動部37に取付けられた第1または第2のサブユニット40、43を上方に移動させる場合のモータ106の出力軸の回転方向をCW方向とし、下方に移動させる場合のモータ106の出力軸の回転方向をCCW方向とする。そして、ハンドル46の回転方向がCW方向のときに対物レンズ91または73とステージ52とが近づく方向とし、CCW方向のときに対物レンズ91または73とステージ52とが離間する方向とする。以下、図8に示すフロー図を参照してハンドル46および上下動部37の動作について説明する。
【0029】
電源投入後(ステップS101)、上下動部37に第1のサブユニット40が取付けられると、CPU115はサブユニット判別回路118によりこれが第1のサブユニット40であると判別する(ステップS102)。そしてCPU115は、観察方法はステージ52を上下動させる観察方法であると決定し、上下動部37を最下部に移動させる。ステージ52を上下動させる観察方法にあっては、対物レンズ73は片持ちアーム10のレボルバ取付け部22に取付けられたレボルバ76に備えられる。この状態から観察者がハンドル46をCW方向に回転操作すると、CPU115はエンコーダ103からハンドル46の回転量を読み込み(ステップS103)、モータ駆動制御回路121を介して、モータ106を回転量に応じてCW方向に回転させる。観察方法はステージ52を上下動させる観察方法であるので(ステップS104)、モータ106がCW方向に回転すると(ステップS105)上下動部37は上昇し、上下動部37に取付けられた第1のサブユニット40も上昇する(ステップS107)。その結果、第1のサブユニット40に取付けられたステージ52は焦点が合う方向すなわち対物レンズ73に近づく方向に移動することとなる。また、焦点が合っている状態からハンドル46をCCW方向に回転操作すると(ステップS103)、CPU115はモータ駆動制御回路121を介してモータ106をCCW方向に回転させ(ステップS105)、上下動部37は下降する(ステップS107)。その結果、ステージ52は焦点が合わない方向すなわち対物レンズ73と離間する方向に移動することとなる。
【0030】
一方、上下動部37に第2のサブユニット43が取付けられると、CPU115はサブユニット判別回路118によりこれが第2のサブユニット43であると判別する(ステップS102)。そしてCPU115は、観察方法は対物レンズ91を上下動させる観察方法であると決定し、上下動部37を最上部に移動させる。対物レンズ91を上下動させる観察方法にあっては、ステージ52はベース部7のステージ固定部34に固定用アダプタ97を介して取付けられる。この状態から観察者がハンドル46をCW方向に回転操作すると、CPU115はエンコーダ103からハンドル46の回転量を読み込む(ステップS103)。観察方法は対物レンズ91を上下動させる観察方法であるのでステップS104でNoの方へ進む。そして、この場合CPU115は、モータ駆動制御回路121を介して回転量に応じてモータ106をCCW方向に回転させる(ステップS106)。すなわち、上下動部37に第2のサブユニット43が取付けられた場合は、CPU115は第1のサブユニット37が取付けられた場合とはモータ106の回転方向が反対となるように制御している。モータ106がCCW方向に回転すると上下動部37は下降し、上下動部37に取付けられた第2のサブユニット43も下降する(ステップS107)。その結果、第2のサブユニット43に取付けられたレボルバ88およびレボルバ88に取付けられた対物レンズ91は焦点が合う方向すなわちステージ52に近づく方向に移動することとなる。また、焦点が合っている状態からハンドル46をCCW方向に回転操作すると(ステップS103)、CPU115はモータ駆動制御回路121を介してモータ106をCW方向に回転させ(ステップS106)、上下動部37は上昇する(ステップS107)。その結果、レボルバ88およびレボルバ88に取付けられた対物レンズ91は焦点が合わない方向すなわちステージ52と離間する方向に移動することとなる。
【0031】
以上に説明したハンドル46の回転方向に対応する第1のサブユニット40および第2のサブユニット43の移動方向をそれぞれ図9(a)と図9(b)とに図示する。
【0032】
上下動部37に第1のサブユニット40が取付けられた場合、図9(a)に示すように、ハンドル46をCW方向に回転させると上下動部37は上昇し、上下動部37に取付けられた第1のサブユニット40は上昇する。また、ハンドル46をCCW方向に回転させると上下動部37は下降し、第1のサブユニット40は下降する。一方、上下動部37に第2のサブユニット43が取付けられた場合、図9(b)に示すように、ハンドル46をCW方向に回転させると上下動部37は下降し、上下動部37に取付けられた第2のサブユニット43は下降する。また、ハンドル46をCCW方向に回転させると上下動部37は上昇し、第2のサブユニット43は上昇する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態では、ステージ52を上下動させる場合の第1のサブユニット40と対物レンズ91を上下動させる場合の第2のサブユニット43とを上下動部37に選択的に取付けられるように構成したので、1台の顕微鏡1で厚みのある試料と厚みのない試料とをそれぞれ適した形態で観察することができる。その結果、観察形態に合わせてそれぞれ異なる上下動機構を備えた顕微鏡を2台用意する必要がなくなり、コスト面で有利となる。さらに、上下動部37に第1のサブユニット40または第2のサブユニット43のどちらが取付けられても、ハンドル46をCW方向に回転すると対物レンズ91(または対物レンズ73)とステージ52とが近づき、ハンドル46をCCW方向に回転すると対物レンズ91(または対物レンズ73)とステージ52とは離間する。その結果、ステージ52を上下動させる観察方法の場合と対物レンズ91を上下動させる観察方法の場合とのいずれの場合であっても、ハンドル46の操作方向と合焦方向とが統一され、観察者はハンドル46の操作方向と合焦方向に関して従来のように操作の都度意識することなく操作することができる。
【0034】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いて説明する。第2実施形態は、第1実施形態とはサブユニットの判別方法が異なっている。
【0035】
一般に正立顕微鏡において、ステージを上下動させるタイプで用いられるレボルバは、複数の対物レンズが取付け可能で、回転機構を備えたものである。一方、対物レンズを上下動させるタイプにあっては、ディッシュ標本等の厚みのある試料を観察するので、回転機構を有するレボルバを用いると、対物レンズを切り替える際、新たに観察光路に入った対物レンズが試料に接触してしまう恐れがある。そのため、単一の対物レンズを備えたレボルバが用いられる。あるいは複数の対物レンズを備えたものを用いる場合であっても、スライダレボルバのように、対物レンズ切り替え時に退避する機能を備えたものが用いられる。このように、ステージを上下動させるタイプと対物レンズを上下動させるタイプとでは用いるレボルバのタイプが異なっている。そこで本実施形態においては、取付けられたレボルバを識別することで上下動部37に第1のサブユニット40と第2のサブユニット43のどちらが取付けられたのかを判別し、ステージ52を上下動させる観察方法か対物レンズ91を上下動させる観察方法かを決定している。
【0036】
図10は、第2実施形態に係る顕微鏡201の側面図であり、上下動部37に第1のサブユニット40を接続し、明視野観察を行うのに必要な他のユニットを取付けた状態を示している。また、図11は、第2実施形態に係る顕微鏡201の上下動機構249の構成を示すブロック図である。
【0037】
本実施形態において、ステージ52を上下動させる観察方法で用いるレボルバ224は複数の対物レンズ73が取付け可能で、回転機構を備えている。レボルバ224には、ホールIC109を用いてマグネットの磁気を検知できるアドレス基板212が設けられている。また、本実施形態においては、当該レボルバ224が取付けられた状態をCPU115が検出できるように、レボルバ224のグランドを折り返した信号線227をアドレス基板212上に用意しておく。顕微鏡201の片持ちアーム10側には接触基板230を設け、後述するアドレス信号およびこの信号線227による信号をサブユニット判別回路118を介してCPU115へと伝える。この信号線227は接触基板230にてプラス電源へ抵抗を返し、プルアップしておく。その他の構成は第1実施形態と同様である。また、顕微鏡201の上下動部37に第2のサブユニット43を接続し、明視野観察ができるように必要な他のユニットを取付けた状態は第1実施形態と同様である(図4参照)。以下、図12に示すフロー図、さらに図10、図4を参照してハンドル46および上下動部37の動作を説明する。
【0038】
電源投入後(ステップ201)、図10に示すように、レボルバ224が片持ちアーム10に固定されると、レボルバ224内のアドレス基板212と片持ちアーム10側に設けられた接触基板230とが接触し、信号線227の信号はLowレベルとなる。CPU115はこの信号を検知することにより、片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられたと判断する(ステップ202)。片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられたということは、上下動部37には第1のサブユニット40が取付けられたとCPU115は判別し、したがってCPU115は、ステージ52を上下動させる観察方法であると決定する(ステップ202)。この場合、ハンドル46をCW方向に回転させると(ステップ203)、ステージ52を上下動させる観察方法であるので(ステップ204)、第1実施形態と同様に、CPU115はモータ駆動制御回路121を介してモータ106をCW方向に回転させる(ステップ205)。モータ106がCW方向に回転すると上下動部37は上昇し、上下動部37に取付けられた第1のサブユニット40も上昇する(ステップ207)。その結果、第1のサブユニット40に取付けられたステージ52は対物レンズ73に近づくこととなる。
【0039】
一方、電源を投入(ステップ201)した状態で、CPU115が片持ちアーム10でのレボルバ224の信号を検知しないときは、CPU115は、片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられていないと判断する。片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられていないということは、上下動部37には第2のサブユニット43が取付けられたとCPU115は判別し、したがってCPU115は、観察方法は対物レンズ91(図4参照)を上下動させる観察方法であると決定する(ステップ202)。この場合、ハンドル46をCW方向に回転させると(ステップ203)、対物レンズ91を上下動させる観察方法であるのでステップS204はNoの方へ進み、第1実施形態と同様に、CPU115はモータ駆動制御回路121を介してモータ106をCCW方向に回転させる(ステップ206)。モータ106がCCW方向に回転すると上下動部37は下降し、上下動部37に取付けられた第2のサブユニット43も下降する(ステップ207)。その結果、第2のサブユニット43に取付けられたレボルバ88と、レボルバ88に取付けられた対物レンズ91とは、ステージ52に近づくこととなる。
【0040】
このように、本実施形態においては、顕微鏡本体部4に固定されるレボルバ224を検出することにより上下動部37に取付けられるサブユニットを判別し、観察方法を決定している。その結果、1台の顕微鏡装置で厚みのある試料と厚みのない試料とをそれぞれ適した形態で観察できる。さらに厚みのある試料を観察する場合と厚みのない試料を観察する場合との何れの場合であっても、ハンドル46の操作方向と合焦方向とが統一され、観察者はハンドル46の操作方向と合焦方向に関して従来のように操作の都度意識することなく操作することができる。
【0041】
また、本実施形態においては、片持ちアーム10でのレボルバ224の検出を次のように行っても良い。ステージ52を上下動させる観察方法で用いるレボルバ224の穴数を6穴または7穴とし、各穴の番地を、例えば図13に示すように、マグネットの配置で表す。穴数が6穴の場合は、各穴の番地は1〜6番地とし、穴数が7穴の場合は、各穴の番地は1〜7番地とする。これにより各穴の番地が設定される。これらの番地はホールIC109を用いたアドレス基板212で読み出し、このアドレス信号によって、CPU115は観察光路上に現在配置されている対物レンズ73を識別する。このとき、アドレス基板212が図13のアドレス1番地〜6番地または1番地〜7番地までを検出しているときは、CPU115は、片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられたと判断し、ステージ52を上下動させる観察方法であると決定する。そしてアドレス基板212が図13のアドレス0(零)番地を検出しているとき、すなわちマグネットを検出しないときは、CPU115は、片持ちアーム10にレボルバ224が取付けられていない、つまりレボルバ88が第2のサブユニット43に取付けられていると判別する。したがって、観察方法は対物レンズ91を上下動させる観察方法であると決定する。このようにレボルバ224を検出して観察方法を決定しても、同様の効果を発揮できる。
【0042】
以上で本発明の実施形態の説明は終了するが、本発明は上記実施形態に限定されず、適宜変形が可能である。例えば、次のような機構を追加しても良い。すなわち、上記第1および第2実施形態のように観察方法を決定し、決定した観察方法に応じてIRカットフィルタ28の挿脱を行うようにしても良い。一般に、ステージを上下動させる観察方法においては、照明光として主に可視光が用いられる。これに対し、対物レンズを上下動させて厚みのある試料を評価する観察方法ではIR光を用いる。顕微鏡1の電源投入時にCPU115が対物レンズ91を上下動させる観察方法であると判別すると、CPU115はモータ等の駆動手段(図示省略)を介してIRカットフィルタ28を光路から外す。一方、CPU115がステージ52を上下動させる観察方法であると判別すると、IRカットフィルタ28を光路に挿入する。これにより、自動的に光源が準備され、観察者は観察対象物によって光源を切り替える必要がなくなる。
【0043】
また、図6(b)は、アドレス信号に対応するサブユニットと上下動部との接続状態を示す表であるが、図6(b)の表に示すように、上記の第1および第2実施形態は、CPU115から見ると、対物レンズを上下動させる観察方法の状態と上下動部に第1のサブユニット40も第2のサブユニット43も取付けられていない状態とはともに同じ状態である。すなわち、ホールIC109がマグネットを検知していない状態である。したがってこれらの状態を判別することが出来ない。そこで例えば第1実施形態においては、第1のサブユニット40および第2のサブユニット43にそれぞれ1つずつマグネットを追加して取付ける。そうすると、ホールIC109がマグネットを1つ検出すると対物レンズ91を上下動させる観察方法であり、マグネットを2つ検出するとステージ52を上下動させる観察方法であり、そしてマグネットを検出しないと上下動部37には第1のサブユニット40も第2のサブユニット43も取付けられていない状態となる。また、第2実施形態においては、図13に示すアドレス0(零)番地〜7番地にそれぞれマグネットを1つずつ追加する。そうすると、ホールIC109がマグネットを1つ検出すると対物レンズ91を上下動させる観察方法であり、マグネットを2〜4つ検出するとステージ52を上下動させる観察方法であり、そしてマグネットを全く検出しないと上下動部37には第1のサブユニット40も第2のサブユニット43も取付けられていない状態となる。これにより、CPU115は対物レンズ91を上下動させる観察方法の状態と上下動部37に第1のサブユニット40も第2のサブユニット43も取付けられていない状態とを判別することができる。このように判別ができれば、例えば第1のサブユニット40から第2のサブユニット43への交換時等、ホールIC109がマグネットを全く検知していない状態のときは、ランプハウス25の電源を自動的にOFFにする制御とすることもできる。
【0044】
また、上記実施形態では、サブユニットの判別またはレボルバの判別にマグネットとホールICを用いているが、判別方法はこれに限定されない。例えばフォトインタラプタ等を用いて判別するようにしても良い。
【0045】
さらに、上記実施形態は本発明を正立顕微鏡に適用した形態であるが、倒立顕微鏡に適用することも可能である。この場合、上記実施形態とは、上下動部37の移動方向が逆になる。
【符号の説明】
【0046】
1、201 正立顕微鏡
4 本体部
7 ベース部
10 片持ちアーム
13 支柱部
16 鏡筒
19 接眼レンズ
22 レボルバ取付け部
25 ランプハウス
28、328 IRカットフィルタ
31 調光ボリューム
34 ステージ固定部
37 上下動部
40 第1のサブユニット
43 第2のサブユニット
46 ハンドル
49、249 上下動機構
52 ステージ
55 (第1のサブユニットの)平板部
58 (第1のサブユニットの)接続部
61 マグネット
64 ステージ取付け部
67、367 コンデンサレンズ
70、370 スライドガラス標本
73 対物レンズ
76 レボルバ
79 (第2のサブユニットの)平板部
82 (第2のサブユニットの)接続部
85 (第2のサブユニットの)レボルバ取付け部
88 レボルバ
91 対物レンズ
94、394 ディッシュ標本
97 固定用アダプタ
100 カメラ
103 エンコーダ
106 モータ
109 ホールIC
112、212 アドレス基板
115 CPU
118 サブユニット判別回路
121 モータ駆動制御回路
224 レボルバ
227 信号線
230 接触基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズを備え、本体部に対して固定して用いるレボルバを取付けるための第1の取付け部と、
試料を載置し、前記本体部に対して固定して用いるステージを取付けるための第2の取付け部と、
対物レンズを備え、前記本体部に対して上下方向に移動可能なレボルバと、試料を載置し、前記本体部に対して上下方向に移動可能なステージとを交換可能に取付けることが出来る第3の取付け部とを有することを特徴とする顕微鏡。
【請求項2】
前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージを取付けたときは前記第1の取付け部を用いて観察し、前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なレボルバを取付けたときは前記第2の取付け部を用いて観察することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項3】
前記第3の取付け部は上下方向に移動可能であり、前記第3の取付け部を移動させるための操作手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡。
【請求項4】
前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージと前記上下方向に移動可能なレボルバとのどちらが取付けられたのかを判別し、前記上下方向に移動可能なステージが取付けられた場合における前記操作手段の操作に対応する前記第3の取付け部の移動方向に対して、前記上下方向に移動可能なレボルバが取付けられた場合における前記操作手段の前記操作に対応する前記第3の取付け部の移動方向を反対方向に変更する制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡。
【請求項5】
前記上下方向に移動可能なステージは第1の部材を介して前記第3の取付け部に取付けられ、前記上下方向に移動可能なレボルバは第2の部材を介して前記第3の取付け部に取付けられ、前記制御手段は、前記第3の取付け部に前記第1の部材が取付けられたのか前記第2の部材が取付けられたのかを判別することで、当該第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージが取付けられたのか前記上下方向に移動可能なレボルバが取付けられたのかを判別していることを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1の取付け部に取付けられた前記固定して用いるレボルバを検知することで、前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージが取付けられたのか前記上下方向に移動可能なレボルバが取付けられたのかを判別していることを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
【請求項7】
前記制御部は、前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージが取付けられたのか前記上下方向に移動可能なレボルバが取付けられたのかを判別することにより、試料を照明するための光源からの光路中にフィルタの挿脱を行うことを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の顕微鏡。
【請求項8】
前記制御部は、前記第3の取付け部に前記上下方向に移動可能なステージまたは前記上下方向に移動可能なレボルバの何れかが取付けられているのか、何れも取付けられていないのかを判別し、前記第3の取付け部に何れも取付けられていないと判別したときは前記光源を消灯することを特徴とする請求項7に記載の顕微鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−163768(P2012−163768A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23972(P2011−23972)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】