説明

顕微鏡

【課題】低コストで、観察対象の像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で一致させ、観察者の負担を軽減する。
【解決手段】観察対象Aからの光を集光する対物光学系3と、該対物光学系3により集光された観察対象Aからの光を結像して中間像を形成する結像光学系4と、該結像光学系4により形成された中間像をリレーするリレー光学系5,6,7と、該リレー光学系5,6,7によりリレーされた観察対象Aの中間像を2つの光路に分岐する光路分割素子13と、該光路分割素子13によって2つの光路に分岐された中間像を拡大して観察者の目Eに虚像として結像させる左右2つの接眼レンズ12とを備える接眼光学系8と、該接眼光学系8の光路分割素子13の前段に配置される、中間像の結像位置近傍またはこれと光学的に共役な位置近傍に配置され、視野範囲を画定する視野絞り9とを備える顕微鏡1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、左右両眼で観察するために双眼部において光路を分割し、それぞれの光路に分岐された標本からの光を左右1つずつ設けられた接眼レンズによって観察する顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。このような顕微鏡においては、左右両眼で像の大きさや見える範囲が相違すると見辛く、観察者に負担がかかる。
【0003】
すなわち、接眼レンズに導かれる像と、接眼レンズ内に備えられた視野絞りとの重なりの偏心が、左右両眼において相違すると、特許文献2に示される原理により、像に錯覚が発生する。両眼の間で左右方向に偏心が相違すると、像の奥行き感が変化し、上下方向に偏心が相違すると、いわゆる視野闘争が発生して融像が困難となり、観察者が疲れるという問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4470247号公報
【特許文献2】特許第3799033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で一致させるには、接眼レンズとして両眼で同じ仕様のものを使用するとともに、各接眼レンズにおいて、円形の視野絞りが、接眼レンズの光軸に対して偏心しないように精密に組み立てられている必要がある。また、双眼部に設けられた接眼レンズを嵌合させるための嵌合部は、光軸の平行度がずれたり、像の光軸がずれたりしないように精密に調節されている必要がある。さらに、双眼部においては眼幅調整時のプリズムの回転による光軸の偏心が抑えられるように調整されている必要がある。
【0006】
このように、従来の顕微鏡では、像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で一致させるために、双眼部および接眼レンズの両方において部品精度および組立精度を極めて高精度に設定する必要があり、コストが高くつくという不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、低コストで、観察対象の像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で一致させ、観察者の負担を軽減することができる顕微鏡を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、観察対象からの光を集光する対物光学系と、該対物光学系により集光された観察対象からの光を結像して中間像を形成する結像光学系と、該結像光学系により形成された中間像をリレーするリレー光学系と、該リレー光学系によりリレーされた観察対象の前記中間像を2つの光路に分岐する光路分割素子と、該光路分割素子によって2つの光路に分岐された前記中間像を拡大して観察者の目に虚像として結像させる左右2つの接眼レンズとを備える接眼光学系と、該接眼光学系の前記光路分割素子の前段に配置される、前記中間像の結像位置近傍またはこれと光学的に共役な位置近傍に配置され、視野範囲を画定する視野絞りとを備える顕微鏡を提供する。
【0008】
本発明によれば、対物光学系により集光された観察対象からの光は、結像光学系により結像されて中間像を形成し、リレー光学系によってリレーされて、接眼光学系を介して観察者によって拡大観察される。この場合において、結像光学系により形成された中間像はその結像位置近傍またはこれと光学的に共役な位置近傍に配置された視野絞りによって、光路分割素子に入射する前の段階で、部分的に制限され中間像に対する視野範囲が画定される。その後、視野範囲が画定された中間像が接眼光学系によって2つの接眼レンズに分岐されて観察者の左右両眼によって観察される。
【0009】
その結果、観察者の左右両眼により観察される像は全く同一のものとなる。すなわち、接眼光学系およびこれに備えられる接眼レンズの両方において部品精度および組立精度を極めて高精度に設定しなくても、中間像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で厳密に一致させることができ、低コストで観察時における観察者の負担を軽減することができる。
【0010】
上記発明においては、前記視野絞りが円形の開口を有し、以下の条件式を満たすこととしてもよい。
0.95≧φ/(φ×β)≧0.8 (1)
ここで、φは前記視野絞りの開口の口径、φは前記接眼レンズの視野数、βは前記中間像の結像倍率である。
【0011】
このようにすることで、左右両眼の接眼レンズにより観察される観察対象の像の視野範囲は、視野絞りによって確実に画定される。例えば、視野絞りを有しない接眼レンズを用いる場合の他、視野絞りが備えられた通常の接眼レンズを用いた場合においても、接眼レンズの視野絞りの口径は結像光学系により形成される中間像の結像位置近傍に配置された視野絞りの口径より大きいため機能しない。
【0012】
したがって、通常の接眼レンズを用いても、観察者の左右両眼により観察される像を全く同一のものとして、観察者の負担を軽減することができる。
ここで、式(1)の値が0.95より大きいと、視野絞りによる視野と接眼レンズの視野とが近くなり過ぎて、接眼レンズ側の視野の偏心によって視野絞りにより画定される視野の縁部がケラれ易くなる。また、0.8より小さいと視野範囲が狭くなり過ぎ、観察対象の情報が過剰に損なわれてしまう不都合がある。
【0013】
また、上記発明においては、前記視野絞りが矩形の開口を有し、以下の条件式を満たすこととしてもよい。
0.95≧L/(φ×β)≧0.85 (2)
ここで、Lは前記視野絞りの開口の対角長、φは前記接眼レンズの視野数、βは前記中間像の結像倍率である。
【0014】
このようにすることで、モニタで見るような16:9や4:3の縦横比を有する矩形の視野範囲で接眼レンズによる観察を行うことができる。
ここで、式(2)の値が0.95より大きいと、視野絞りによる視野と接眼レンズの視野とが近くなり過ぎて、接眼レンズ側の視野の偏心によって視野絞りにより画定される視野の角部がケラれ易くなる。また、0.85より小さいと視野範囲が狭くなり過ぎ、観察対象の情報が過剰に損なわれてしまう不都合がある。
【0015】
また、上記発明においては、前記視野絞りが、形状の異なる複数の開口を備えるとともに、いずれかの開口を択一的に光軸上に配置する切替機構を備えていてもよい。
このようにすることで、接眼レンズの視野数が対物レンズの設計性能を超えて大きい場合に、切替機構の作動により、視野絞りの開口を対物レンズに合わせた大きさに切り替えることにより、接眼レンズを交換することなく、適正な設計性能を発揮できる視野範囲のみを観察することが可能となる。また、開口の形状を円形と矩形(あるいは他の形状)とで切り替える等、所望の観察方法で観察することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、低コストで、観察対象の像と視野絞りとの重なりの偏心を左右両眼で一致させ、観察者の負担を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る顕微鏡として正立顕微鏡を示す模式的な図である。
【図2】図1の顕微鏡の変形例としての倒立顕微鏡を示す模式的な図である。
【図3】図1の顕微鏡に備えられる視野絞りの変形例を示す斜視図である。
【図4】図3の視野絞りの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態に係る顕微鏡1について図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1は、図1に示されるように、観察対象である試料Aを載置するステージ2と、該ステージ2の上方に間隔をあけて試料Aに対向して配置された対物レンズ(対物光学系)3と、該対物レンズ3により集光された試料Aからの光を集光して中間像を結像させる結像レンズ(結像光学系)4と、該結像レンズ4により形成された中間像をリレーするリレーレンズ(リレー光学系)5,6,7と、該リレーレンズ5,6,7によりリレーされた試料Aの中間像を拡大して観察者の目Eに虚像として結像させる接眼部8と、結像レンズ4による中間像の結像位置に配置された視野絞り9とを備えている。図中、符号10,11は光路を折り曲げるためのプリズムおよびミラーである。
【0019】
対物レンズ3は、試料Aからの光を集光して略平行光に変換するようになっている。
結像レンズ4は、対物レンズ3からの略平行光を集光して、視野絞り9の位置に中間像を結像させるようになっている。
リレーレンズ5,6,7は、結像レンズ4によって形成された中間像をリレーして接眼部8の接眼レンズ12の前段位置に結像させるようになっている。
【0020】
接眼部8は、リレーレンズ5,6,7によりリレーされた光を左右2つの光路に分岐する双眼鏡筒(光路分割素子)13と、該双眼鏡筒13の左右の光路に着脱可能に配置された2つの接眼レンズ12(図1においては1つのみを図示している。)とを備えている。接眼レンズ12の前段にリレーレンズ5,6,7によりリレーされた試料Aの像が結像されることにより、観察者の目Eには試料Aの像が拡大された虚像として結像されるようになっている。
【0021】
本実施形態においては、結像レンズ4による中間像の結像位置に配置された視野絞り9は、円形の開口9aを有し、その口径は、接眼レンズ12の視野数より小さく設定されている。また、視野絞り9は、開口9aよりも外側部分に入射した光を100%遮光するようになっている。これにより、中間像を形成する光の内、中央部分の光のみが視野絞り9を通過することとなり、視野範囲を画定するように周縁部分が切り取られた中間像がリレーレンズ5,6,7によってリレーされるようになっている。
【0022】
接眼レンズ12の視野数は、通常の場合、接眼レンズ12内に配置されている他の視野絞り(図示略)の開口の口径により決定されるようになっている。
この場合には、以下の条件式(1)を満たしていることが好ましい。
0.95≧φ/(φ×β)≧0.8 (1)
ここで、φは視野絞りの開口の口径、φは接眼レンズの視野数、βは中間像の結像倍率である。
【0023】
条件式(2)の値が0.95より大きいと、視野絞り9による視野と接眼レンズ12の視野とが近くなり過ぎて、接眼レンズ12側の視野の偏心によって視野絞り9により画定される視野の縁部がケラれ易くなる。また、0.8より小さいと視野範囲が狭くなり過ぎ、試料Aの情報が過剰に損なわれてしまう不都合がある。
【0024】
図1においては、対物レンズ3、結像レンズ4、リレーレンズ5,6,7および接眼レンズ12のそれぞれを、単一のレンズとして示しているが、実際には、それぞれ複数のレンズによって構成されていてもよい。
【0025】
このように構成された本実施形態に係る顕微鏡1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡1を用いて試料Aの観察を行うには、ステージ2上に配置された試料Aに対物レンズ3の焦点位置を一致させ、試料Aからの光を対物レンズ3によって集光する。対物レンズ3によって集光された光は略平行光となって結像レンズ4に入射し、結像レンズ4によって集光される。
【0026】
結像レンズ4を通過した光は、プリズム10によって偏向されながら集光され中間像を結像する。中間像の結像位置には、視野絞り9が配置されているので、中間像は視野絞り9によって周縁が切り取られた状態でリレーレンズ5,6,7によってリレーされ、接眼部8に入射する。接眼部8においては、双眼鏡筒13において2つの光路に分岐され、それぞれが接眼レンズ12によって集光され観察者の左右両眼Eに入射される。これにより、観察者は、接眼レンズ12によって拡大された中間像の虚像を観察することができる。
【0027】
この場合において、中間像の結像位置に配置された視野絞り9の開口9aの口径は、接眼レンズ12の視野数より小さく設定されているので、接眼レンズ12によって観察者により観察される視野範囲は、視野絞り9のみによって画定される。すなわち、接眼部8においては、視野絞り9によって予め視野範囲が画定された試料Aの像を2つの光路に分岐して、各接眼レンズ12によって結像させるので、観察者の左右両眼Eに結像される試料Aの像を全く同一のものとすることができる。
【0028】
その結果、接眼レンズ12およびこれを嵌合させる接眼部8の嵌合部(図示略)の両方において部品精度および組立精度を極めて高精度に設定しなくても、中間像と視野絞り9との重なりの偏心を左右両眼Eで厳密に一致させることができる。これにより、両眼Eの間で左右方向に偏心が相違した場合に発生する像の奥行き感の変化や、上下方向に偏心が相違した場合に発生する、いわゆる視野闘争を防止し、観察者が容易に左右両眼Eに知覚した2つの試料Aの像の融合(融像)を図ることができて、低コストで観察時における観察者の負担を軽減することができるという利点がある。
【0029】
なお、本実施形態においては、図1に示されるような正立顕微鏡を例示したが、これに限定されるものではなく、図2に示されるような倒立顕微鏡を採用してもよい。
また、本実施形態においては、視野絞り9として円形の開口9aを有するものを例示したが、これに代えて、矩形の開口9aを有するものを採用してもよい。
【0030】
接眼レンズ12に視野絞りを入れる従来の顕微鏡では、左右2つの接眼レンズ12の視野絞りの開口を矩形にすると、接眼レンズ12の光軸回りの回転によって、観察者の左右両眼Eに結像される試料Aの像が簡単に相違してしまうので、回転方法や角度を左右で一致させる位置決め機構や、眼幅調節機構による接眼レンズ12の回転を相殺する機構等が必要となる。このため、従来の顕微鏡では矩形の開口を有する視野絞りは採用されることはなかった。
【0031】
これに対して、本実施形態に係る顕微鏡1によれば、接眼レンズ12の回転に拘わらず、左右両眼Eに結像される試料Aの像を一致させることができる。したがって、円形に限られることなく、矩形や楕円や多角形のような非円形の視野範囲によって観察することができる。
視野範囲を矩形とする場合の開口9aの縦横比は任意でよいが、16:9や4:3のようなモニタにおける画面の縦横比とすれば、接眼レンズ12を介してモニタで見るような矩形の像で観察することができる。
【0032】
この場合には、上述した条件式(1)に代えて、以下の条件式(2)を満たすことが好ましい。
0.95≧L/(φ×β)≧0.85 (2)
ここで、Lは視野絞り9の開口9aの対角長である。
【0033】
条件式(2)の値が0.95より大きいと、視野絞り9による視野と接眼レンズ12の視野とが近くなり過ぎて、接眼レンズ12側の視野の偏心によって視野絞り9により画定される視野の角部がケラれ易くなる。また、0.85より小さいと視野範囲が狭くなり過ぎ、試料Aの情報が過剰に損なわれてしまう不都合がある。
【0034】
また、本実施形態においては、結像レンズ4により形成される中間像の結像位置に単一の開口9aを有する視野絞り9を配置することとしたが、これに代えて、図3に示されるように、複数の開口9a〜9dを有する視野絞り9を配置し、いずれかの開口9a〜9dを択一的に光軸上に配置する切替機構14を設けることにしてもよい。
【0035】
図3に示す例では、視野絞り9を帯板状に形成し、口径の異なる開口9a〜9dを長手方向に間隔をあけて複数設けている。また、切替機構14としては、視野絞り9を矢印の方向にスライドさせる機構を採用している。
このようにすることで、視野絞り9を矢印の方向にスライドさせるだけで、いずれかの開口9a〜9dを光軸上に配置して異なる大きさの視野範囲を画定させることができる。
【0036】
通常の顕微鏡においては、対物レンズ3には、これに対応する接眼レンズ12が存在する。例えば、視野数26.5の接眼レンズ12が取り付けられている場合には、視野数26.5に対応する対物レンズ3を使用することが一般的である。仮に、視野数22に対応する対物レンズ3を使用した場合には、試料Aの像は視野数22を超えて見えるため、設計性能が低下した範囲まで見えてしまう。
【0037】
このような場合に、視野絞り9をスライドさせて、視野数22となるような開口9a〜9dのいずれかを選択して視野範囲を画定することにより、接眼レンズ12を取り替えることなく、対物レンズ3の設計性能が達成される視野範囲の鮮明な試料Aの像を観察することができるという利点がある。
また、図4に示されるように、視野絞り9に形成される複数の開口9a,9b,9eとしては、異なる形状のものが混じっていてもよい。この場合には、開口9a,9b,9eを切り替えることで、視野範囲の形状を異ならせた観察を行うことができる。
【0038】
また、視野絞り9の開口9a〜9dを切り替える切替機構14として、視野絞り9を直線状にスライドさせるものを例示したが、これに限定されるものではなく、回転円板上に周方向に間隔をあけて複数の開口を配置したターレット状のものや、単一の開口を有する視野絞り9を交換する構造のもの等、任意の形態のものを採用してもよい。
【0039】
また、本実施形態においては、結像レンズ4により形成される試料Aの中間像の結像位置に視野絞り9を配置することとしたが、これに代えて、上記結像位置と光学的に共役な位置、例えば、他のリレーレンズによって他の中間像を双眼鏡筒13の前段に形成した場合には、その結像位置近傍に配置することにしてもよい。
【符号の説明】
【0040】
A 試料(観察対象)
E 目
1 顕微鏡
3 対物レンズ(対物光学系)
4 結像レンズ(結像光学系)
5,6,7 リレーレンズ(リレー光学系)
8 接眼部(接眼光学系)
9 視野絞り
9a,9b,9c,9d,9e 開口
12 接眼レンズ
13 双眼鏡筒(光路分割素子)
14 切替機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象からの光を集光する対物光学系と、
該対物光学系により集光された観察対象からの光を結像して中間像を形成する結像光学系と、
該結像光学系により形成された前記中間像をリレーするリレー光学系と、
該リレー光学系によりリレーされた観察対象の前記中間像を2つの光路に分岐する光路分割素子と、該光路分割素子によって2つの光路に分岐された前記中間像を拡大して観察者の目に虚像として結像させる左右2つの接眼レンズとを備える接眼光学系と、
該接眼光学系の前記光路分割素子の前段に配置される、前記中間像の結像位置近傍またはこれと光学的に共役な位置近傍に配置され視野範囲を画定する視野絞りとを備える顕微鏡。
【請求項2】
前記視野絞りが円形の開口を有し、以下の条件式を満たす請求項1に記載の顕微鏡。
0.95≧φ/(φ×β)≧0.8 (1)
ここで、φは前記視野絞りの開口の口径、φは前記接眼レンズの視野数、βは前記中間像の結像倍率である。
【請求項3】
前記視野絞りが矩形の開口を有し、以下の条件式を満たす請求項1に記載の顕微鏡。
0.95≧L/(φ×β)≧0.85 (2)
ここで、Lは前記視野絞りの開口の対角長、φは前記接眼レンズの視野数、βは前記中間像の結像倍率である。
【請求項4】
前記視野絞りが、形状の異なる複数の開口を備えるとともに、いずれかの開口を択一的に光軸上に配置する切替機構を備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の顕微鏡。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate