説明

食器洗い機

【課題】外気温が低い時でも、トータルの運転時間が長くなってしまうことなしに、外気温が常温の時と同等の乾燥性能が確保できる食器洗い機を提供する。
【解決手段】洗浄水の加熱及び食器類5の乾燥を行うためのヒーター7と、洗浄槽1内の蒸気を機外に排出する第一の送風ファン10と、機外に排出される蒸気に外気を混入させる第二の送風ファン11と、外気温を検知する温度検知装置13を備え、外気温が低い時は、加熱すすぎの最終到達温度を外気温が常温の時より高くし、そのために長くなる加熱すすぎの増加する時間とほぼ同等の時間分、乾燥運転時間を短くし、かつ、通常時の外気温に比し、第二の送風ファン11により混入させる外気の定常時の風量を少なく、第一の送風ファン10の定常時の風量を多くし、さらに乾燥工程中に行われるヒーター7の断続通電運転の通電割合を増やすことにより、上記課題を解決できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食器類の洗浄、すすぎ及び乾燥を行う食器洗い機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の食器洗い機は洗浄性能を確保するため、洗い工程時には洗浄水の温度を約60℃に、また、乾燥性能を確保するため、乾燥工程に入る前の最終のすすぎ工程時の洗浄水の温度を約70℃になるようにしていた。
【0003】
図3はこの種の食器洗い機を示したもので、以下その構成について説明する。洗浄槽1は上方に開口部2を有し、この開口部2を内ブタ3により開閉するとともに、内部に洗浄水を噴射する洗浄ノズル4が回転自在に設けられており、洗浄槽1内に食器類5を収納する食器かご6が配置されている。また、洗浄槽1内の洗浄水はヒーター7によって温水化され、洗浄ポンプ8にて洗浄ノズル4に圧送されて食器類5に向けて噴射し、循環することにより食器類5が洗浄される。洗浄工程が終了すると、排水ポンプ9によって洗浄水は機外に排出される。
【0004】
また乾燥工程時に洗浄槽1内の蒸気を排気口12から機外に排出するための第一の送風ファン10と、この第一の送風ファン10により機外に排出される洗浄槽1内の蒸気に外気を混入させる第二の送風ファン11を備え、温度検知装置13は洗浄槽1の外底部に設けられ、洗浄槽1内の洗浄水の温度、外気温等を検知する。制御装置14は、ヒーター7、洗浄ポンプ8、排水ポンプ9、温度検知装置13、第一の送風ファン10、第二の送風ファン11等を制御して洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を逐次制御する。
【0005】
以上のように構成された食器洗い機について、その動作を以下に説明する。食器類5を食器かご6にセットし、洗剤を投入し運転を開始すると、所定の水位まで洗浄水が洗浄槽1内に給水される。所定水位に達すると給水が停止し、洗浄ポンプ8、ヒーター7に通電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ノズル4から食器類5に向け噴射され、食器類5の洗浄を行う。洗浄工程が終了すると排水ポンプ9に通電され、洗浄水を機外に排出する。
【0006】
つぎに新たに洗浄水が給水され洗浄工程と同様の動作で食器類5のすすぎが行われる。このすすぎ工程の最後には後の乾燥工程での食器類5の乾燥性能をより良くするため、高い温度の洗浄水ですすぐ加熱すすぎが行われる。最終加熱すすぎが終了すると排水ポンプ9に通電され、すすぎ水が機外に排出される。
【0007】
つぎにヒーター7に断続的に通電しながら第一の送風ファン10及び第二の送風ファン11を運転し食器類5の乾燥が行われる。この時、乾燥運転開始直後は洗浄槽1内の蒸気の温度が高い為、一定時間第一の送風ファン10の風量を第二の送風ファン11の風量よりも少なくし、乾燥運転開始直後の排気口12から排出される蒸気の温度を抑えるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
しかし、上記特許文献1のような食器洗い機では、外気温が低い時は第一の送風ファン10により洗浄槽1内に送り込まれる空気の温度が低い為、食器類5の乾燥が常温時より悪くなるという問題があり、外気温が所定の温度より低い時は、第一の送風ファン10や第二の送風ファン11の運転時間や風量を制御し、排気口12から排出される蒸気の温度を抑えつつ、食器類5の乾燥が悪くならないようにした食器洗い機が提供されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−301067号公報
【特許文献2】特開2008−61854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記特許文献2のような食器洗い機においても、外気温が所定の温度より低い時は、第一の送風ファン10や第二の送風ファン11の運転時間を長くすることになり、トータルの運転時間が長くなってしまうという問題を有していた。また、乾燥工程において、ヒーター7は外気温の高低によらず一定の条件で通電動作させるもので、外気温に応じた効率的なヒーター7の活用はなされていなかった。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ヒーターの運転にも工夫をこらし、第一の送風ファンや第二の送風ファンの運転と組み合わせて効率的な乾燥工程を実行し、乾燥運転開始直後に排気口から排出される蒸気の温度を低く抑えつつ、外気温が低い時もトータルの運転時間を延ばすことなしに、常温時と同等の食器類の乾燥性能が確保できる食器洗い機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するために、外気温を検知し、外気温が所定の温度より低い時は、すすぎ工程中の最後で、所定の温度にすすぎ水が到達するまで行われる加熱すすぎの設定温度を外気温が常温の時より高くし、そのために長くなる加熱すすぎの時間とほぼ同等の時間分乾燥運転時間を短くし、かつ、乾燥工程中の第二の送風ファンにより混入させる外気の定常時の風量を少なくするとともに、第一の送風ファンの定常時の風量を多くし、さらに乾燥工程中に行われるヒーターの断続通電の通電割合を増やした食器洗い機である。
【0013】
これにより、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られるようにすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の食器洗い機は、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られる食器洗い機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態1の食器洗い機の側断面図
【図2】(a)同食器洗い機の外気温が所定の温度より高い時の運転動作を示すチャート(b)同食器洗い機の外気温が所定の温度より低い時の運転動作を示すチャート
【図3】従来の食器洗い機の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
第1の発明は、食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽内に配した洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を圧送する洗浄ポンプと、洗浄水の温水化及び食器類の乾燥を行うためのヒーターと、乾燥運転時に前記洗浄槽内の蒸気を機外に排出するための第一の送風ファンと、この第一の送風ファンにより機外に排出される前記洗浄槽内の蒸気に外気を混入させる第二の送風ファンと、前記洗浄槽外の外気温を検知するための温度検知装置と、前記ヒーター、洗浄ポンプ、温度検知装置、第一の送風ファン、第二の送風ファン等を制御して洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を逐次制御する制御装置とを備え、前記温度検知装置で検知した外気温が所定の温度より低い時は、すすぎ工程の最後で、かつ乾燥工程の前に行
われる加熱すすぎ時の最終到達温度を通常時より上げて設定し、これにより伸びる加熱すすぎの増加時間と同じ時間分、前記乾燥工程の時間を短くし、かつ、前記乾燥工程は乾燥初期およびその後の定常時に時間区分し、前記第二の送風ファンにより混入させる外気の前記定常時の風量を通常時より少なくするとともに、前記第一の送風ファンの前記定常時の風量を通常時より多くし、さらに前記乾燥工程中に行われる前記ヒーターの断続通電運転の通電割合を通常時より増やすように設定されたことにより、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られる食器洗い機を実現することができる。
【0017】
第2の発明は、上記第1の発明において、前記温度検知装置で検知した外気温が所定の温度より低い時は、前記乾燥工程の乾燥初期において、前記第一の送風ファンの風量は後の定常時よりも少なく、前記第二の送風ファンの風量は後の定常時よりも多くするように設定されたことにより、乾燥運転開始直後に排気口から排出される蒸気の温度を低く抑えつつ、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られる。
【0018】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記加熱すすぎの増加時間と同じ時間分短くする前記乾燥工程の時間短縮は、前記定常時にて行うことにより、乾燥運転開始直後における排気口から排出される蒸気の温度を低く抑える能力を常温時と同等に確保しつつ、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られる最適な乾燥機能を備えた食器洗い機を実現することができる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における食器洗い機の断面図、図2は同食器洗い機の運転動作を示すチャートである。なお、上記従来例の食器洗い機と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】
以下、本発明の実施の形態1の食器洗い機について、その動作、作用を説明する。図1において、食器類5を食器かご6にセットし、洗剤を投入し運転を開始すると、所定の水位まで洗浄水が洗浄槽1内に給水される。所定水位に達すると給水が停止し、洗浄ポンプ8、ヒーター7に通電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ノズル4から食器類5に向け噴射され、食器類5の洗浄を行う。この際、運転開始時に温度検知装置13によって外気温を測定し、その情報を制御装置14に伝達しておく。洗浄工程が終了すると排水ポンプ9に通電され、洗浄水を機外に排出する。
【0022】
つぎに新たに洗浄水が給水され洗浄工程と同様の動作で食器類5のすすぎが行われる。このすすぎ工程は、ヒーター7に通電しない状態で洗剤を用いずに洗浄水を入れ替えて行う水すすぎを2〜3回行った後、最後には後の乾燥工程での食器類5の乾燥性能をより良くするため、ヒーター7に通電して高い温度の洗浄水ですすぐ最終加熱すすぎが行われる。最終加熱すすぎが終了すると排水ポンプ9に通電され、すすぎ水が機外に排出され、すすぎ工程を終了する。
【0023】
つぎにヒーター7に断続的に通電しながら第一の送風ファン10及び第二の送風ファン11を運転し食器類5の乾燥が行われる。
【0024】
以下、外気温の高低に応じた運転動作について、図2を用いて説明する。図2中の乾燥工程において斜線を施した部分の上下方向の幅は、各送風ファンによる風量の大小、ヒー
ターの通電割合の大小を表している。
【0025】
運転開始時に温度検知装置13によって測定した外気温が所定の温度(例えば15℃)より高い時は、図2(a)に示すように、洗浄水の温度が60℃に上がりきるに十分な時間、洗浄工程を行った後、すすぎ工程に移行する。すすぎ工程においては、水すすぎを2回行った後、最後に加熱すすぎが、70℃に上がりきるに十分な時間として設定された加熱すすぎ時間K1の間行われ、乾燥工程に移行する。
【0026】
乾燥工程においては、洗浄水を排水した状態でヒーター7に通電し、第一の送風ファン10を回転させて取り込んだ外気をヒーター7で加熱して洗浄槽1内に送り込み、食器類5表面から水分を奪って暖かい蒸気として排気口12から機外に排出するが、洗浄槽1から排気口12に到る経路の途中で第二の送風ファン11を回転させて取り込んだ冷たい外気を混合させて、排気口12から排出される蒸気の温度を低くして使用環境を改善している。
【0027】
この時、乾燥運転開始直後は洗浄槽1内の蒸気の温度が高い為、乾燥初期においては、所定時間D1の間、第一の送風ファン10の風量は後の定常時よりも少なく、第二の送風ファン11の風量は後の定常時よりも多くし、乾燥運転開始直後の排気口12から排出される蒸気の温度を抑えるようになっている。また、この乾燥初期の所定時間D1の間、第一の送風ファン10の風量を第二の送風ファン11の風量よりも少なくし、乾燥初期に排気口12から排出される蒸気の温度を抑えるようにしている。
【0028】
乾燥初期の所定時間D1経過後の定常時においては、洗浄槽1内の蒸気の温度もかなり下がるので、第一の送風ファン10の風量は初期よりも多く、第二の送風ファン11の風量は初期よりも少なくし、所定時間D2の間、効率よく乾燥運転を行う。
【0029】
以上のように、D1とD2を合計したトータルの乾燥工程時間D3の間、食器類5を乾燥させ、運転を終了する。なお、この乾燥工程において、ヒーター7は所定の通電割合でオン・オフを繰り返す断続通電を行う。
【0030】
以上が、外気温が所定の温度より高い時の運転動作であるが、この運転動作を通常時の動作モードとしてある。
【0031】
一方、温度検知装置13で検知した外気温が所定の温度より低い時は、図2(b)に示すように、洗浄工程後のすすぎ工程中の最後に所定の温度にすすぎ水が到達するまで行われる加熱すすぎの設定温度を通常時の70℃からT℃上げて70+T℃とし、70+T℃に上がりきるに十分な時間として設定された加熱すすぎ時間K2の間行われ、乾燥工程に移行する。
【0032】
乾燥工程においては、加熱すすぎの最終到達温度をT℃上げて設定したために長くなる加熱すすぎの時間と同等の時間(K2−K1)分乾燥運転時間を短くする。すなわち、乾燥初期の所定時間D4=D1とし、乾燥定常時の所定時間D5=D2−(K2−K1)とすることで、トータルの乾燥工程時間D6=D3−(K2−K1)となるように、加熱すすぎ時間K2、乾燥工程時間D6を設定し、これらの時間に従ってすすぎ工程、乾燥工程を行う。
【0033】
この際の第一の送風ファン10および第二の送風ファン11の運転動作は、外気温が所定の温度より高い時と同様に、乾燥初期の所定時間D4の間、第一の送風ファン10の風量は後の定常時よりも少なく、第二の送風ファン11の風量は後の定常時よりも多くするが、時間を短くした乾燥定常時の所定時間D5の間の風量は、外気温が所定の温度より高
い時に比し、第二の送風ファン11により混入させる外気の風量を少なくするとともに、第一の送風ファン10の風量を多くしてある。
【0034】
また、乾燥工程中に行われるヒーター7の断続通電の通電割合を外気温が所定の温度より高い時よりも増やし、乾燥工程中のヒーター7からの発熱量を外気温が常温の時よりも少なくならないようにしてある。
【0035】
さらに、時間(K2−K1)分乾燥運転時間を短くすることを、乾燥定常時の所定時間D5を短くすることによらず、乾燥初期の所定時間D4を短くしたり、D4とD5とに振り分けたりしてもよい。しかし、加熱すすぎの最終到達温度が通常時よりT℃高くなっていることによって乾燥初期に排気口12から排出される蒸気の温度が通常時より高くなることを考慮すれば、本実施の形態のように、乾燥定常時の所定時間D5を短くすることによるのが最適である。
【0036】
また、加熱すすぎ時の最終到達温度の上昇設定分は、外気温の1℃低下に対して1℃上昇させるようにしている。但し、最終到達温度70+T℃の上限は80℃とし、外気温がいくら低くなっても、この温度以上は上げないように制限を設けている。
【0037】
このように、加熱すすぎでの最終到達温度の上昇設定分を外気温が低くなる度合い応じて高くなるように設定してあるので、よりきめ細かく加熱すすぎおよび乾燥の条件を設定でき、常温時と同等の洗浄性能および乾燥性能を得ることができる。
【0038】
また、加熱すすぎ時の最終到達温度に上限を設け、外気温がいくら低くなっても、加熱すすぎ時の最終到達温度を一定の温度(80℃)以下に抑えているので、耐熱性の低いプラスチック製の食器類を傷めたり、変形させたりすることがない。
【0039】
以上のように、本発明の食器洗い機によれば、外気温が所定の温度より低い時は、加熱すすぎ時の最終到達温度を通常時より上げて設定し、これにより伸びる加熱すすぎの増加時間分、乾燥工程の時間を短くし、かつ、その乾燥工程において、第二の送風ファンにより混入させる外気の定常時の風量を通常時より少なくするとともに、第一の送風ファンの定常時の風量を通常時より多くし、さらにヒーターの断続通電運転の通電割合を通常時より増やすように設定することにより、外気温が所定の温度より低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られる。
【0040】
また、外気温が所定の温度より低い時は、乾燥工程の乾燥初期において、第一の送風ファンの風量は後の定常時よりも少なく、第二の送風ファンの風量は後の定常時よりも多くするように設定することにより、乾燥運転開始直後に排気口から排出される蒸気の温度を低く抑えつつ、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の乾燥性能が得られる。
【0041】
さらに、加熱すすぎの増加時間分乾燥工程の時間を短くするのを、乾燥初期ではなく定常時にて行うことにより、乾燥運転開始直後における排気口から排出される蒸気の温度を低く抑える能力を常温時と同等に確保しつつ、外気温が低い時でも、トータルの運転時間の増加なしに常温時と同等の乾燥性能が得られる。
【0042】
なお、本実施の形態では、加熱すすぎを加熱すすぎ時間K1、K2で管理しているが、洗浄水の温度が最終到達温度に達した時に加熱すすぎを終了する方法によった場合でも、ほぼ同等の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、外気温が低い時でも、トータルの乾燥時間の増加なしに常温時と同等の食器類の乾燥性能が得られるようにすることができるので、乾燥機能を備えた食器洗い機等として有用である。
【符号の説明】
【0044】
1 洗浄槽
4 洗浄ノズル
5 食器類
7 ヒーター
8 洗浄ポンプ
10 第一の送風ファン
11 第二の送風ファン
12 排気口
13 温度検知装置
14 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器類を収納する洗浄槽と、前記洗浄槽内に配した洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルに洗浄水を圧送する洗浄ポンプと、洗浄水の温水化及び食器類の乾燥を行うためのヒーターと、乾燥運転時に前記洗浄槽内の蒸気を機外に排出するための第一の送風ファンと、この第一の送風ファンにより機外に排出される前記洗浄槽内の蒸気に外気を混入させる第二の送風ファンと、前記洗浄槽外の外気温を検知するための温度検知装置と、前記ヒーター、洗浄ポンプ、温度検知装置、第一の送風ファン、第二の送風ファン等を制御して洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を逐次制御する制御装置とを備え、前記温度検知装置で検知した外気温が所定の温度より低い時は、すすぎ工程の最後で、かつ乾燥工程の前に行われる加熱すすぎ時の最終到達温度を通常時より上げて設定し、これにより伸びる加熱すすぎの増加時間と同じ時間分、前記乾燥工程の時間を短くし、かつ、前記乾燥工程は乾燥初期およびその後の定常時に時間区分し、前記第二の送風ファンにより混入させる外気の前記定常時の風量を通常時より少なくするとともに、前記第一の送風ファンの前記定常時の風量を通常時より多くし、さらに前記乾燥工程中に行われる前記ヒーターの断続通電運転の通電割合を通常時より増やすように設定された食器洗い機。
【請求項2】
前記温度検知装置で検知した外気温が所定の温度より低い時は、前記乾燥工程の乾燥初期において、前記第一の送風ファンの風量は後の定常時よりも少なく、前記第二の送風ファンの風量は後の定常時よりも多くするように設定された請求項1記載の食器洗い機。
【請求項3】
前記加熱すすぎの増加時間と同じ時間分短くする前記乾燥工程の時間短縮は、前記定常時にて行う請求項1または2記載の食器洗い機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−85592(P2013−85592A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226426(P2011−226426)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】