説明

飲料を調製するための装置、方法及びカプセル

【課題】本発明は抽出可能の製品を用いて消費するのに適した所定量の飲料を調製する装置、方法及びカプセルに関する。
【解決手段】装置は、交換可能なカプセル、及び交換可能なカプセルを保持する収容器と、流体を交換可能なカプセルに供給する流体供給器とを有する器具を有する。交換可能なカプセルは、外周壁、基部及び蓋からなる。その壁、基部及び蓋は抽出可能な製品を有する内部空間を囲んでいる。基部は或る量の流体を流体排出器によって入口領域を通してカプセルに供給する当該入口領域を有する。蓋は調製した飲料を出口領域を通してカプセルから容器に供給する当該出口領域を有する。カプセルの入口領域の流れ抵抗は、出口領域の流れ抵抗より低い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出可能の製品を用いて消費するのに適した所定量の飲料を調製する装置に関し、前記装置は交換可能なカプセルを有し、更に、交換可能なカプセルを保持する収容器と、一定量の水のような流体に圧力を掛けて交換可能なカプセルに供給する流体供給器とを含む器具を有し、前記交換可能なカプセルは、外周壁、前記外周壁を第一端で閉じる基部及び前記外周壁を前記基部と反対側の第二端で閉じる蓋を有し、前記壁、基部及び蓋は前記抽出可能な製品を有する内部空間を囲んでいて、前記基部は、前記流体供給器によって入口領域を通して前記カプセルに或る量の水を供給する該入口領域を有し、前記蓋は、調製した飲料をカプセルから出口領域を通して容器に供給する前記出口領域を有する。
【背景技術】
【0002】
そのような装置等はそれ自体知られている。そのような装置では、そのカプセルは、入口領域及び出口領域と共に用いることができ、入口領域を通して前記流体がカプセルに供給され、調製した飲料をカプセルから出口領域を通して配出される。開いたカプセルに抽出可能な製品を保持するために、少なくとも出口領域に通常は流出層が設けられる。また、入口領域には、流入層を設けることができる。
【0003】
そのようなカプセルを用いた装置の欠点は、カプセル内の限られた量の抽出可能な製品で、かつ高圧の流体では、調製される飲料の質は所望のものとはならないであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、そのような装置を改良するもので、更に具体的には、調製された飲料の質を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
それに、本発明によれば、抽出可能な製品を用いる、消費に適した所定量の飲料を調製する装置が提供され、前記装置は、交換可能なカプセルを有し、更に、その交換可能なカプセルを保持する収容器及び加圧下で或る量の水のような液体を前記交換可能なカプセルに供給する流体供給器を含む器具を有し、前記交換可能なカプセルは外周壁、その外周壁を第一端で閉じる基部、及びその基部の反対側の第二端で前記外周壁を閉じる蓋を有し、前記壁、基部、及び蓋は抽出可能な製品を含む内部空間を囲んでいて、前記基部は、前記流体供給器によって入口領域を通して前記カプセルに或る量の水を供給する該入口領域を有し、前記蓋は、調製した飲料をカプセルから出口領域を通して容器に供給する前記出口領域を有し、前記カプセルが抽出可能な製品を含むときに、前記カプセルの入口領域の流れ抵抗は前記出口領域の流れ抵抗より小さい。
【0006】
前記カプセルが抽出可能な製品を含むときに、前記出口領域を入口領域よりも高い流れ抵抗にすることにより、カプセル内の抽出可能な製品上に圧力を生じさせることができ、したがって、飲料の抽出を良くするのに役立てることができる。カプセル内の抽出可能な製品内に発生する圧力のために、抽出可能な製品の抽出が良くなり、したがって、より良い飲料を得ることができる。とくに、飲料はより多くのCOを含有して、調製した飲料の上に泡の層となることもある。また、抽出可能な製品内に生じる圧力により、流体はカプセル内に、より長い間留まるかも知れず、そのため、例えば、抽出可能な製品から更に多くの風味が抽出され、したがって、例えば、より味あいよく調製された飲料をえることができる。流体は、カプセルに約12バールの圧力で供給することができる。特に、流出層の流れ抵抗により、抽出可能な製品内の圧力を強めることができる。特に出口領域の流れ抵抗は、出口領域の上流の圧力が、例えば、4乃至5バールより低くなるまで流体が通り抜けるのを妨げることができる。
【0007】
出口領域の流れ抵抗を入口領域より高くすることにより、カプセルが抽出可能な製品で充填されているとき、カプセル内に生じる圧力は、より再現可能であり、これは、カプセル毎のコーヒーの質がより一定となる。
【0008】
流れ抵抗は、抽出可能な製品に関して、流出(または、流入)層が流体流に呈する抵抗であると理解される。流出層は、抽出可能な製品と共に、カプセル内のカプセルから放出される流体流に対する障壁または流量制限を生じるものである。このようにして生じた障壁は、抽出可能な製品とともに流出層の流れ抵抗を示すものである。流れ抵抗は、流出層で抽出可能な製品と協働して流出層によって生じる。同様に、抽出可能な製品と協働する流入層の流れ抵抗を得ることができる。
【0009】
流量制限は、フィルタ層それ自身によって、及び/またはフィルタ層が、抽出可能な製品の粒子と組み合わさって、例えば、粒子が部分的にフィルタの孔または穿孔を詰まらせる場合に形成されるかもしれない。粒径によって、開孔は約0.2mmと約0.4mmとの間になることがある。
【0010】
有利なことに、一様な圧力がカプセル内の抽出可能な製品内に生じさせることができ、したがって、より良く調製された飲料を提供することができる。また、抽出可能な製品から飲料を抽出するために、湯がカプセルに存在する時間を最適に及び/または調整することができる。飲料を抽出できる時間が長くなるほど、抽出される飲料は、より質の良い飲料を生じることができるであろう。流れ抵抗が圧倒して、そしてカプセル内の水流体が流出層を通って流れる前に、流出層の流れ抵抗はカプセル内に生じる圧力を決める。
【0011】
カプセル内で基部から蓋までのほぼ一様な圧力の発生は、ほぼ一様な圧力降下である。しかし、圧力の発生は、また、階段状、例えばカプセルを通して階段状の圧力降下であるかもしれない。例えば、約12バールの流体圧力で、カプセルの第一の部分、すなわち上流部分にわたる圧力降下は比較的少なく、例えば、0.5バールである。カプセルの第2の部分、すなわち下流部分にわたる圧力降下は比較的高くて、例えば6バールとなるであろう。カプセルの出口領域にわたって、圧力降下は、例えば約5バールとなるであろう。カプセルの出口領域にわたる圧力降下は出口領域の流出層と容器の支持面との間であるか、出口領域の流出層と収容器の蓋の貫通手段との間である。出口領域の圧力降下は、入れた飲料上に、例えば飲料がカプチーノであるときに、発泡層を形成するのに効果があるであろう。
【0012】
カプセルが抽出可能な製品を含みときに、出口領域の流れ抵抗を、カプセルが抽出可能な製品を含むときのカプセルの入口領域での流れ抵抗よりも高くすることによって、カプセル内に最適な圧力を発生させることができ、したがって、抽出可能な製品の最適な抽出が得られる。このように最適に入れた飲料を得ることができる。
【0013】
本発明の一実施例によれば、カプセルの流入層及び/または流出層は薄板状の穿孔及び/または多孔性の層である。その層の穿孔及び気孔率は最適な流れ抵抗を生じるようにすることができる。例えば、流入層の気孔率は、流出層の気孔率より大きくして、流入層の流れ抵抗が流出層の流れ抵抗よりも小さいものを得ることができる。また、流入層の穿孔は流出層の穿孔より大きくして、あるいは、流入層の穿孔を流出層の穿孔よりも多くして流入層の流れ抵抗を流出層の流れ抵抗よりも小さくすることができる。また、組合せもでき、それにより、流入層を穿孔した薄板とし、流出層を多孔性の薄板とすることができ、或は、その逆でもよい。また、流入層及び/または流出層それ自体を穿孔した薄板及び多孔性の薄板の層とすることもできる。さらに、穿孔したシートは、多孔性でもあるし、また、その逆もまた同様である。
【0014】
一実施例では、カプセルの流入層及び/または流出層は、複数の開孔を有するフィルタ紙及び/またはポリマーフィルムを有し、それで、例えば、流出層は流入層よりも開孔の数が少ないものである。抽出中、紙の層及び/または薄膜層は原形を保っている。その層内の開孔の断面は、飲料の抽出中、ほぼ変化しない。装置の器具内でカプセルを使用している間は、開孔は広がらず、裂けたり、破れたりもしない。特に、流出層にフィルタ紙及び/またはポリマーフィルムを設けることによって、流出層は所望の圧力に到達するまで、カプセル内の抽出可能な製品内に圧力を発生させるに十分な強度である。
【0015】
一実施例において、流入層及び/または流出層に複数の開孔を設けることができる。開孔は、流入層の流れ抵抗が、流出層の流れ抵抗よりも小さくなるように作ることができる。例えば、流入層は流出層よりも多くの開孔を設けることができる。例えば、流入層は流出層よりも大きな開孔を設けることができる。例えば、流入層の開孔パターンを流出層の開孔パターンとは異なるものとすることができる。また、それら層の開孔はテーパーをつけた形状、例えば、円錐形とすることができる。流入層の開孔は、例えば、流れの方向にテーパーをつけた場合に、流出層の開孔よりもテーパーを少なくすることができる。
【0016】
一実施例において、カプセル内の流れ抵抗は、基部から蓋に向かって増加する。カプセルを通して変化する流れ抵抗とすることにより、調製された飲料が流出層を介してカプセルから出る前に、カプセル内に圧力を発生させることができる。好ましくは、流出層の流れ抵抗は、カプセル内の流れ抵抗より高くして、蓋のところでの圧力が基部のところでの圧力より低くなって、したがって、水/抽出可能な製品の接触時間をより長く、最適な及び/または制御した圧力を提供するように、カプセル内に圧力が発生できるようにする。流れ抵抗を変えることによって、したがって、水の接触時間及び圧力を変えることによって、カプセルが最適の飲料を提供することができるようにすることができる。
【0017】
一実施例においてカプセル内の流れ抵抗は、カプセル内の抽出可能な製品の圧縮状態に依存する。抽出可能な製品の圧縮状態は、カプセル内の流れ抵抗が蓋に向かって増加して、カプセルを通して圧力降下が得られるようにすることができる。例えば、抽出可能な製品が焙煎しかつ挽いたコーヒーを含む。圧縮状態は、粒子の寸法及び/またはコーヒーの性質によって変り、すなわち、コーヒーが濃いかマイルドか、または、カプチーノかエスプレッソかによるであろう。例えば、粒径の大きなコーヒーでは、より小さい粒径のコーヒーより圧縮度は小さいであろう。例えば、マイルドなコーヒーでは、圧縮度は強いコーヒーとは異なるであろう。例えば、コーヒーの粒径は、例えば、カプセル内の5グラムの挽いたコーヒーでは、約0.2から0.4mmであろう。例えば、飲料30ないし200mlの1杯の飲料をつくるのに、例えば、粒径、圧縮度、コーヒーの性質(マイルド/濃い)によるが、カプセルは約4ないし8gの焙煎して挽いたコーヒーを充填されるであろう。交換可能なカプセルは一人分の包装であろう。
【0018】
一実施例では、抽出可能な製品はタブレットに圧縮され、そのタブレットの圧縮はタブレットの流れ抵抗が蓋に向かって増加するようにされる。圧縮された抽出可能な製品のタブレットが用いられた場合は、流入層は省略することができる。基部は、したがって、入口領域を通して、流入層無しに或る量の流体を供給することができる。流出層は、抽出可能な製品がカプセルから出て行くのを妨げるフィルタ層になる。蓋の流出層の流れ抵抗は、そして基部の入口領域の流れ抵抗より大きい。また、抽出可能な製品は、例えば異なる圧縮度で圧縮された抽出可能な製品からなる異なる複数のタブレットを含むことができる。蓋に近いカプセルは、最も高い流れ抵抗で、例えば、圧縮度が最も高いものとすることができる。有利な実施例では、カプセルには流入層がなく、消費者は、自分自身のカプセルに焙煎し挽いたタブレットを充填することができる。好ましくは、交換可能なカプセルは使用後に廃棄するが、再使用可能なカプセルであっても可能である。再使用可能なカプセルは、消費者が焙煎し挽いたコーヒーの1つ以上のタブレットを充填することができる。好ましくは、再使用可能なカプセルでは、流入層は省略され、流出層は十分に堅固で、洗浄することができる。例えば、再使用可能なカプセルは、食器洗い機で洗うこともできるであろう。
【0019】
一実施例では、カプセルは別に薄板形状の多孔性及び/または穿孔層を設けることができ、層は基部及び/または蓋にほぼ平行に設けられる。カプセル内に追加の層を1つ以上設けることにより、カプセル内の流れ抵抗を変えて、カプセル内の流れ抵抗が基部から蓋に向かって増加し、圧力は基部から蓋に向かって減少するようにすることができる。好ましくは、追加の層は抽出可能な製品と共同して、流れ抵抗が、抽出可能な製品と共同する流入層の流れ抵抗より高くなり、抽出可能な製品と共同する流出層の流れ抵抗より低くなる。そのような追加の層は、圧縮された抽出可能な製品に加え、或はそれと共に設けることができる。例えば、追加の層を設けることによって、カプセルを複数の区画に分けることができる。このようにして得られた区画は、例えば、それぞれの区画で異なる圧縮度の圧縮した抽出可能な製品で充填することができる。追加の層及び/または圧縮度を変えた抽出可能な製品を設けることによって、カプセル内に最適な流れ抵抗を生じさせ、作られる飲料を最適なものとすることができる。
【0020】
一実施例において、カプセルの外周壁は、流れ抵抗を基部から蓋に向かって増加するためのリブを設けることができる。リブはカプセル内で水に対して機械的な妨害を与え、したがって、流れ抵抗を増加し、これにより、抽出可能な製品から飲料を作るために最適な値になるまで、カプセル内の圧力を増加させる。例えば、入力の圧力が約12バールで、カプセル内に生じる圧力は、抽出可能な製品及び/または所望の飲料によるが、約4から5バールまでとなる。更なる圧力降下、例えば0.5バール、が出口領域にわたり、または出口領域と支持面及び/または収容器の蓋孔開け手段の間に生じる。種類の異なる抽出可能な製品は、例えば、良質な飲料を作るために、更に高い或は低い最適な圧力を必要とするであろう。リブは、蓋に向かって断面が増加するくさび状にすることができる。機械的な障害物を、基部と蓋との間に延在する棒状部材によって設けることができ、例えば、棒状部材は蓋に向かって増加する断面を有するものである。また、外周壁は、外周壁をほぼ横断する方向に延在する羽根を備えることができる。好ましくは、羽根はカプセルの中心に向かって延在して機械的な障害を生じ、したがって、カプセル内の流れ抵抗を増加させる。
【0021】
カプセル内の流れ抵抗を基部から蓋に向かって増加させるためにいろいろな組合せが可能である。例えば、追加の穿孔及び/または多孔層は、機械的障害物と組合せまたは機械的障害物に追加し、及び/または圧縮した抽出可能な製品と共に、及び/または特定の流れ抵抗を有する流出層をカプセル内の流れ抵抗より好ましくは高い流出層に在る抽出可能な製品と組み合わせて、及び/または流入層にある抽出可能な製品と組み合わせた、好ましくはカプセル内の流れ抵抗より低い、特定の流れ抵抗の流入層と組み合わせて設けることができる。
【0022】
一実施例では、カプセルの外周壁は、実質的に剛性である。カプセルは、したがって、使用前に変形しやすいということはなく、そのため、カプセルは収容器に比較的容易に適合することができる。好ましくは、カプセルは、外周壁及び/または基部と一体の硬いリブを有していて、カプセルの剛性を高めている。有利な実施例では、硬いリブはカプセル内の流体に対して機械的な障害物ともなるので、流れ抵抗を増加させる。
【0023】
本発明は、所定の量の飲料を作るカプセルに関するものである。
【0024】
本発明は、更に、所定の量の飲料を作る方法に関するものである。
【0025】
本発明は、更に、装置の器具を使用して飲料を作るカプセルの使用に関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
これから図面を参照して、限定されない実施例によって、更に本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1a】本発明による装置の第1の実施例を示す。
【図1b】本発明による装置の第2の実施例を示す。
【図2】本発明によるカプセルの実施例を示す。
【図3】本発明によるカプセルの実施例を示す。
【図4】本発明によるカプセルの実施例を示す。
【図5a】本発明によるカプセルの実施例を示す。
【図5b】本発明によるカプセルの実施例を示す。
【0028】
これら図面において、対応する部分は対応する番号で示されている。これら図面は本発明の限定されない実施例として示すものである。
【実施例1】
【0029】
図1aは、本発明による、抽出可能な製品を用いて消費するに適した所定の量の飲料を作るための装置1の第1の実施例を示す。装置1は、開いた交換可能なカプセル2と器具4を有する。器具4は、交換可能なカプセル2を保持する収容器6を有する。図1aにおいて、明確にするために、カプセル2と収容器6との間には隙間が描かれている。使用にあたっては、カプセル2は収容器6に接触する位置にすることができることを理解されたい。この実施例では、収容器6はカプセル2の形状に相補的な形状を有する。この実施例で、収容器6は上部8と支持面10を有する。
【0030】
器具4は、更に、ある量の湯のような流体を、例えば約6バール(絶対圧力)を越える、例えば12バールの高圧のもとで、交換可能なカプセル2に供給する流体供給器12を有する。
【0031】
図1aに示す装置1において、交換可能なカプセル2は、略剛性な外周壁14、外周壁14を第1端18で閉じる基部16、外周壁14を基部16の反対側の第2端22で閉じる蓋20を有する。円周第1壁14、基部16及び蓋20は、抽出可能な製品、この実施例では焙煎して挽いたコーヒーを有する内部空間24を囲んでいる。この実施例では、交換可能なカプセル2は、ある量の抽出可能な製品、例えば、一人前の飲料を、好ましくは、一杯の飲料で、例えば、調製した飲料の30から200mlを調製するに適量の、この実施例では約4−8グラムの焙煎し挽いたコーヒーを有する。交換可能なカプセルは、したがって、一杯分のパックである。
【0032】
図1aの実施例において、円周の第一壁14は実質的に剛性である。外周壁14は、例えばプッラスチック材料からなり、例えば、射出成形、真空成形、熱成形等で形成される。
【0033】
この実施例では、基部16は外周壁14と一体である。この実施例では、基部16は薄板形状で、流体をカプセル2に流入させるための複数の入口開口26を有する。
【0034】
この実施例では、蓋20は薄板形状である。さらに、この実施例では、蓋20は多孔質である。蓋20は、この実施例で、ろ過紙から作られる。この実施例では、ろ過紙は、ポリエチレン(PE)繊維を含む。また、他の繊維及び/またはフィラメント、例えば、生分解性または金属フィラメントで可能である。この実施例で、蓋20は外周壁に熱融着で結合される。この実施例で、蓋20はカプセル2の軸方向の最外の境界を形成する。図1aから分かるように、蓋20は収容器6の支持面10に係合している。フィルタ層の多くの他の変形が可能である。
【0035】
図1aに示す装置1は、一杯のコーヒーを作るのに次のように行われる。
【0036】
カプセル2が収容器6内に配置される。蓋20が支持面10と係合させられる。流体、ここでは湯が、例えば12バールの圧力下で、入口開口26を通って内部空間24内の抽出可能な製品に供給される。その湯がコーヒー材を濡らし、所望の物質を抽出してコーヒー飲料を作る。調製されたコーヒーはカプセル2から多孔質蓋20を通して流れ出る。コーヒー飲料は、更に、複数の出口28を介して収容器6から流れ出て、カップのような容器30に供給することができる。
【0037】
図1aの実施例において、基部16は、実質的に流入層32上に分布された複数の入口開口26がある流入層32を有する。この実施例では、流入層25は基部16を形成する。流入層32は特定の流れ抵抗を有するが、その流れ抵抗は、例えば流入層32上の入口開口26の幅、断面及び/または分布、及び/または流入層32の材料が、抽出可能な製品と一緒になって決まる。流入層の流れ抵抗は、抽出可能な製品と組み合わせて及び/または協働した流入層の特性である。流入層の近くの抽出可能な製品も、入口領域の流れ抵抗を決める。
【0038】
図1aの実施例において、カプセル2の出口領域を形成する蓋20を通して、飲料、ここではコーヒーがカプセルから流れ出ることができ、この蓋が流出層34を含む。この実施例では、流出層34が蓋20を形成している。この実施例では、流出層34はろ過紙のような多孔質な薄板で形成される。この実施例において、蓋20全体は多孔質薄板の流出層34として形成される。この実施例では、蓋20は、実質的にカプセル2の第二端22の全体に広がる、実質的に連続な流体透過性の薄板である。流出層34は、例えば、ろ過紙の多孔率及び/または透過性によって決まる特定の流れ抵抗を有する。流出層の流れ抵抗は、流出層の質が流出層に近い抽出可能な製品と協働して決める特性である。流出層における抽出可能な製品と流出層自身とが組み合わさって、カプセルから放出されるカプセル内の流体に対する障壁または流量制限すなわち抵抗となる。カプセル内で流体によってこの障壁が圧倒されると、流体は流出層を通してカプセルから流れ出る。この障壁は、カプセルが抽出可能な製品で充填されているときに、出口領域の流れ抵抗を表示するものである。
【0039】
流出層34の流れ抵抗は流入層32の流れ抵抗より高く、飲料がカプセル2から流出層20を介して流れ出る前に、カプセル2内に圧力を生じさせる。例えば、湯が約12バールの圧力で供給されると、カプセル内に約4乃至5バールになるまで圧力が生じるであろう。カプセル2内のこの圧力は、入れる過程で最適であろうし、より良い飲料が与えられるであろう。また、抽出可能な製品から飲料を抽出するために湯がカプセル2内に在る時間は、より良い抽出にはより長い時間となり、したがって、より良い飲料をもたらすことになるであろう。また、カプセルの上流での圧力の発達は抑えることができるが、それは圧力の発達は装置1を破損するかもしれないし、及び/または調製過程に好ましくないからである。入口領域に亙って圧力降下は小さく(例えば、0.5バール)、カプセルの第一の部分(上流部分)で更に小さい圧力降下(例えば、0.5バール)で、次にカプセルの第二の部分(下流部分)では、より大きな圧力降下(例えば、4乃至5バール)が続くであろう。入口領域に亙って及び/または入口領域の後で、さらなる圧力降下(例えば、4乃至5バール)となるであろう。このように、最適な抽出及び調製過程で、比較的に最適な圧力の発生が得られる。
【実施例2】
【0040】
図1bは、本発明による、抽出可能な製品を使用し、飲用に適した所定の量の飲料を調製するための装置1の第二の実施例を図示している。装置1は交換可能なカプセル2及び器具4を有する。器具4は、交換可能なカプセル2を保持するための収容器6を有する。この実施例では、収容器6は、カプセル2の形状と補完的な形状を有する。図1bにおいて、明瞭にするためにカプセル2と収容器6との間に隙間が描かれている。使用するときは、カプセル2は収容器6に接触して配置することができることを理解されたい。更に、器具4は、ある量の水のような流体を圧力をかけて交換可能なカプセル2に供給する流体供給器12を有する。
【0041】
図1bに示す装置1において、交換可能なカプセル2は、外周壁14、外周壁14を第一端18で閉じる基部16、外周壁14を基部16の反対側の第二端22で閉じる蓋20を有する。外周壁14、基部16及び蓋20は、抽出可能な製品を有する内部空間24を囲んでいる。この実施例では、交換可能なカプセル2は、一人前の飲料を、好ましくは、一杯の飲料で、例えば、調製した飲料の30から200mlを調製するに適した量の抽出可能な製品を有する。交換可能なカプセルは、したがって、一杯分のパックである。
【0042】
この実施例では、基部16は、流入層32に亙って分布する入口開口26を有する流入層32を有し、流入層32はほぼ基部16全体に亙って分布している。図1bの実施例では、基部16は外周壁14と一体である。
【0043】
この実施例では、図1bの装置1はカプセルに孔を開けるための基部孔開け手段122を有する。図1bは、カプセルの基部16に入口開口を作るために、伸びた位置にある基部孔開け手段122を図示している。しかし、ここでは、カプセル2の基部16は基部孔開け手段122からある距離だけ離れた位置にあり、カプセル2は基部孔開け手段122によって孔が開けられず、基部孔開け手段122が延長した位置に来たときに基部16は損傷されないままである。
【0044】
図1bにおいて、基部孔開け手段122は孔126を有し、その孔を通して流体が収容器6の内部空間に供給される。流体、ここでは湯が、例えば6バールより高い、例えば12バールの圧力で、抽出可能な製品、この例では約7グラムの焙煎し挽いたコーヒーから、この例では、一杯の飲料、ここではコーヒー、を作るために、カプセル2の内部空間24に流入層32を通して供給される。流入層32の流れ抵抗は、通常は十分に低く、収容器6内の流入層の上流または孔126では圧力が生じることがないことがあり、これは装置1及び/または飲料に悪影響を与えることがあるかもしれない。
【0045】
図1bの実施例では、外周壁14は実質的に剛性である。外周壁14は、例えばプラスチック材料を有し、例えば射出成形、真空成形、熱成形などから作ることができ、或は金属から作ることができる。
【0046】
更に、図1bに示す装置1は代替のカプセルの蓋に孔を開けるための蓋孔開け手段128を有する。しかし、カプセル2の蓋20は流出層34を有し、その流出層を通して飲料をカプセル2から流れ出させることができる。流出層34は、カプセル2の内部の圧力の影響で蓋孔開け手段128によって孔が開けられないように、十分に高い引裂き強度を有する及び/または十分に剛性であるようにされている。しかし、流出層34はカプセル内の圧力の影響で孔開け手段に向かって変形されるかもしれないが、孔開け手段によって破られたり及び/または裂かれたり及び/または孔が開いたりすることはない。カプセルを通しての圧力降下は比較的最適な抽出及び/または調製作用をもたらす。流出層34と蓋孔開け手段128との間に圧力降下があるであろうが、それは調製した飲料の上に泡層を形成するのに最適であるであろう。
【0047】
図1bの実施例で、カプセル2の出口領域を形成する流出フィルタ34を通して飲料、ここではコーヒーがカプセルから流れることができ、その流出フィルタはろ過紙のような多孔質の薄板で形成される。この実施例では、流出フィルタ36は蓋20の出口領域に配置される。流出フィルタ36は、カプセル2の第二端22のほぼ全体にわたる、実質的に連続で流体透過性の薄板で形成することができる。このようにして、流体はカプセル2から比較的大きな領域を通して流れることができる。
【0048】
流出層34の流れ抵抗は通常十分に高い値であって、カプセル内に湯が存在する時間を増加するために、及び/またはカプセル内の圧力を増加するために、カプセル2内に圧力が発生するようにされる。好ましくは、流出層34の流れ抵抗は流入層32の流れ抵抗より高く、そのため抽出可能な製品のより良い抽出及びより良く調製された飲料のためにカプセル2内に最適な圧力を生じることができる。
【0049】
流出層34の十分高い流れ抵抗に加えて、流出フィルタ34が変形しない及び/または裂けたり及び/または蓋孔開け手段に接触して破裂ことがないように、流出層34は十分に高い引裂き強度及び/または十分な剛性も有することができる。流出フィルタ34が、例えばろ過紙で作られると、ろ過紙のパラメータ、例えば材料、密度、厚さ及び/またはPEの含有量は容易に選ぶことができて、十分に高い引裂き強度を有し及び/または十分な流れ抵抗を形成する流出フィルタを提供することができる。代わりに、流出フィルタ34が、例えば複数の流出孔を備えた高分子フィルムで形成されると、高分子の薄片のパラメータ、例えば密度、厚さ、流出孔の数、大きさ及び/または流出孔の形状を容易に選択することができて、十分な引裂き強度を有し及び/または十分な流れ抵抗を形成する蓋20を提供することができる。或は、フィルタ及び/またはカプセルを金属で形成することができ、またはその材料は金属を含有してもよい。
【0050】
本発明による装置1のカプセル2の流出層34のパラメータは、流出層34が孔を開けられたりまたは裂かれたりしない十分な引裂き強度及び/または十分な流れ抵抗を有するように選ぶことができる。
【0051】
図2には、基部16の流入層32が外周壁14と一体であることが示されている。流入層32は複数の入口開口26を有する。蓋20は複数の出口開口36を備えた薄膜流出層34、例えば高分子の薄膜、を有している。カプセル2は外方向に延在する周縁38を有し、その周縁に蓋20が、例えば接着剤、溶接、熱融着などで取り付けられる。流出層34は開孔を流入層32より少なくして、流出層34の流れ抵抗が流入層32の流れ抵抗より高くすることができる。また、周縁38に取り付ける流出層34は十分に耐圧性である。更に、流入層32は例えば別個のフィルタ層として、例えば基部の内向きに延在するリム42(例えば、図3に示されている)に取り付けることができる。また、流入層及び/または流出層は外周壁14に内部からまたは外部から取り付けることができる。さらに、流出層は外周壁と一体にすることができる。
【0052】
一実施例において、流れ抵抗はカプセル内で基部16から蓋20に向かって増加する。例えば、図3に示すように、追加の層40をカプセル2内に設けることができる。追加の層40は薄板形状の多孔性及び/または穿孔層とすることができ、流入層32及び流出層34と略平行に設けられる。図3の追加の層は開孔44が設けられている。追加の層40の流れ抵抗は、好ましくは流入層32の流れ抵抗より高く、そして流出層34の流れ抵抗より低い。追加の層40は、したがって流入層32より少ない開孔44を有し、流出層34より多い開孔44を有することができる。
【0053】
また、カプセル2内の流れ抵抗は、図4に示すように、抽出可能な製品を圧縮したタブレット58,60,62,64とすることによって変化させることができる。タブレットは、それぞれが異なる圧縮度を有することができ、したがって、それぞれのタブレットの流れ抵抗は異なるものとすることができる。好ましくは、基部16に近いタブレットは最も低い流れ抵抗を有し、蓋20に近いタブレットは最も高い流れ抵抗を有する。タブレット64はタブレット62より高い流れ抵抗を有し、タブレット62はタブレット60より高い流れ抵抗を有する。タブレット58は更に低い流れ抵抗を有する。また、一方の側でより高い流れ抵抗で、反対側でより低い流れ抵抗として、タブレットに亙って流れ抵抗を変えることができる。
【0054】
流出層34の流れ抵抗もタブレットの流れ抵抗より高く、最適な圧力の発生、例えば圧力降下を最適な抽出のためにカプセル内で得ることができる。圧力は、このように、所定の値、例えば約4−10バールの間、好ましくは5から6バールになるまで発生させることができる。その結果、流出層34の流れ抵抗は克服されて、図1aに示すように抽出された製品がカプセルから流出層34を介してカップ30に向かって流れる。基部16から蓋20までの流れ抵抗の増加によって、カプセル2内に十分な圧力降下が与えられることにより、抽出される飲料の質を改良することができる。また、基部から蓋までの流れ抵抗を増加することによって、湯がカプセル2内に留まる時間が増加し、従って、抽出される飲料の質を改良することもできる。更に、出口領域に亙り及び/または出口領域の後で、例えば流出層と蓋孔開け手段との間で、圧力降下を生じさせることによって、泡形成効果も得ることができる。
【0055】
カプセル2内の抽出可能な製品の流れ抵抗は、例えば製品の粒子の大きさ、製品の圧縮度、飲料の所望の質、及び他の多くの変数に依存する。例えば、カプセル2は焙煎して挽いたコーヒーを有し、そのコーヒーの圧縮度は基部から蓋までの流れ抵抗を増加させるようにすることができる。大体、カプセルは4−8グラムの焙煎して挽いたコーヒーで充填される。コーヒーの粒子の大きさは、カプセル2内の挽いた約5グラムのコーヒーに対して、例えば0.2から0.4グラムの間である。
【0056】
図5a及び図5bは、本発明のカプセルの実施例を示し、流れ抵抗は基部から蓋まで、機械的手段によって増加している。機械的手段は、図5a及び図5bの実施例では楔形のリブ46である。リブ46の断面は、カプセル2内の水に対する障害を与えるために基部16から蓋20に向かって増加し、従って蓋に向かって流れ抵抗が増加する。1つのリブ46より多くのリブを設けて、また、他の機械的障害手段、例えば外周壁からカプセルの内方に向かって延在する羽根を設けることもできる。
【0057】
以上の記載では、本発明を実施例の特定の例を参考にして記載した。しかし、添付の特許請求の範囲の請求項に記載した本発明の広い精神と範囲から逸脱することなく、各種の変形や変更をすることができることは明らかである。本発明は、流出及び流入層にろ過紙を使用することに限定されない。流出フィルタ及び/または流入フィルタに他の多くの変形が可能であることは明らかである。
【0058】
請求項において、括弧内の参照番号は、請求項を限定するものと解釈されるべきではない。「含む」という語は、請求項に記載の特徴または工程とは異なる他のものを排除するものではない。更に、語「1つ」は「ただ1つ」に限定して解釈するものではなく、むしろ「少なくとも1つ」を意味するのに用いられていて、複数を排除するものではない。或る手段が相互に異なる請求項に単に記載されていることは、これらの手段の組合せが有利に使用できないことを示すのではない。
【符号の説明】
【0059】
1 装置
2 カプセル
4 器具
6 収容器
12 流体供給器
14 外周壁
16 基部
20 蓋
24 内部空間
26 入口開口
28 出口
30 容器
34 流出層、流出フィルタ
36 出口開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出可能な製品を用いて、消費に適した所定量の飲料を調製する装置であって、前記装置は、
交換可能なカプセル、及び
前記交換可能なカプセルを保持する収容器と、或る量の水のような流体を圧力をかけて前記交換可能なカプセルに供給する流体供給器とを備える器具、
を有し、
前記交換可能なカプセルが外周壁、前記外周壁を第一端で閉じる基部、及び前記外周壁を前記基部の反対側の第二端で閉じる蓋を有し、
前記外周壁、基部及び蓋が前記抽出可能な製品を有する内部空間を囲み、
前記基部は、前記流体供給器によって或る量の流体を前記カプセルに入口領域を介して供給する前記入口領域を有し、
前記蓋は、調製した飲料を出口領域を通して前記カプセルから容器に供給する前記出口領域を有し、
前記カプセルが前記抽出可能な製品を有するときに、前記カプセルの前記入口領域の流れ抵抗が前記出口領域の流れ抵抗より低い、
前記飲料を調製する装置。
【請求項2】
前記入口領域及び/または前記出口領域は、それぞれ流入層及び/または流出層を有する請求項1に記載の飲料を調製する装置。
【請求項3】
前記カプセルの前記流入層及び/または前記流出層は薄板状の穿孔及び/または多孔質層を有する請求項2に記載の飲料を調製する装置。
【請求項4】
前記流入層及び/または前記流出層は穿孔及び/または多孔質フィルタを有する請求項2または3に記載の飲料を調製する装置。
【請求項5】
前記カプセルの前記流入層及び/または前記流出層は、複数の開孔を有するろ過紙及び/またはポリマー薄膜を有し、前記流出層は前記流入層より開孔が少ない、請求項2乃至4のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項6】
前記カプセルの前記流入層及び/または前記流出層は複数の開孔を有し、前記開孔は、前記流入層の流れ抵抗が前記流出層の流れ抵抗より低いように構成されている、請求項2乃至5のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項7】
前記カプセル内の流れ抵抗が前記基部から前記蓋に向かって増加し、前記出口領域の前記流れ抵抗が前記カプセル内の流れ抵抗より高い、請求項1〜6のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項8】
前記カプセル内の抽出可能な製品の圧縮度は、前記抽出可能な製品の流れ抵抗が前記蓋に向かって増加するようにされている、請求項7に記載の飲料を調製する装置。
【請求項9】
前記流れ抵抗は前記基部から前記蓋に向かって連続的に増加する、請求項7または8に記載の飲料を調製する装置。
【請求項10】
前記流れ抵抗は前記基部から前記蓋に向かって段階的に増加する、請求項7または8に記載の飲料を調製する装置。
【請求項11】
圧縮密度が前記蓋に向かって増加する、請求項8乃至10のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項12】
前記抽出可能な製品が圧縮されてタブレットにされ、前記タブレットの圧縮度は、前記タブレットの流れ抵抗が前記蓋に向かって増加するようにした、請求項8乃至11のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項13】
前記カプセルは複数のタブレットを有し、前記タブレットのうち前記基部に近いタブレットは前記蓋に近いタブレットより低い流れ抵抗を有する、請求項12に記載の飲料を調製する装置。
【請求項14】
前記抽出可能な製品は、焙煎し、かつ挽かれたコーヒーである、請求項1〜13のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項15】
カプセル内の約5グラムの挽いたコーヒーについて、前記コーヒーの粒径は約0.2ないし0.4mmである、請求項14に記載の飲料を調製する装置。
【請求項16】
前記カプセルの前記出口領域の流れ抵抗は前記カプセル内の前記抽出可能な製品の流れ抵抗より高い、請求項1〜15のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項17】
前記基部と前記蓋の間の前記カプセルは追加の薄板状の多孔質及び/または穿孔した層を備え、前記層は前記基部及び/または前記蓋に略平行とした、請求項1〜16のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項18】
前記追加の層の流れ抵抗は前記入口領域の流れ抵抗より高く、前記出口領域の流れ抵抗より低い、請求項17に記載の飲料を調製する装置。
【請求項19】
前記カプセルの前記外周壁は、前記基部から前記蓋に向かって流れ抵抗を増加するためのリブを備えた、請求項1〜18のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項20】
前記リブはくさび状のリブであり、その断面は前記基部から前記蓋に向かって増加する、請求項19に記載の飲料を調製する装置。
【請求項21】
前記カプセルは前記基部と前記蓋の間に延在する棒状部材を設けられて、前記基部から前記蓋に向かって前記流れ抵抗を増加する、請求項1〜20のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項22】
前記棒状部材の断面は前記基部から前記蓋に向かって増加する、請求項21に記載の飲料を調製する装置。
【請求項23】
前記カプセルの前記外周壁は、前記外周壁をほぼ横断する方向に延在する羽根が設けられて、前記基部から前記蓋に向かって流れ抵抗を増加する、請求項1〜22のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項24】
前記外周壁が実質的に剛性である、請求項1〜23のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項25】
前記流出層は、前記基部と略同一平面にある、請求項2乃至24のいずれか1つに記載の飲料を調製する装置。
【請求項26】
抽出可能な製品を用いて、消費に適した所定量の飲料を調製するためのカプセルであって、前記カプセルが、
外周壁、前記外周壁を第一端で閉じる基部、及び前記外周壁を前記基部の反対側の第二端で閉じる蓋を有し、前記外周壁、基部及び蓋が前記抽出可能な製品を有する内部空間を囲み、
前記基部は、飲料を調製するために圧力をかけて流体を入口領域を通して前記抽出可能な製品に供給する前記入口領域を有し、
前記蓋は、調製した飲料を出口領域を通して前記カプセルから流すための前記出口領域を有し、
前記カプセルが前記抽出可能な製品を有するときに、前記入口領域の流れ抵抗が前記出口領域の流れ抵抗より低い、
飲料を調製するためのカプセル。
【請求項27】
前記カプセルは、請求項1乃至25のいずれか1つに記載の装置のカプセルである、請求項26に記載のカプセル。
【請求項28】
抽出可能な製品を用いて、消費に適した所定量の飲料を調製する方法であって、前記方法が、
外周壁、前記外周壁を第一端で閉じる基部、及び前記外周壁を前記基部の反対側の第二端で閉じる蓋を有する交換可能なカプセルを用意し、ここで前記外周壁、基部及び蓋が前記抽出可能な製品を有する内部空間を囲んでいる、
前記交換可能なカプセルを保持する収容器と、或る量の水のような流体を圧力をかけて前記交換可能なカプセルに供給する流体供給器と、使用時に前記カプセルと流体連通して、調製した飲料を前記カプセルから流し、前記飲料をカップのような容器に供給するための出口とを有する器具を用意し、そして
前記飲料を調製するために前記流体を前記抽出可能な製品に供給することを含み、
ここで、前記基部は入口領域を有し、前記入口領域を通して前記流体が前記カプセルに供給できるものであり、
ここで、前記蓋は前記調製した飲料を出口領域を通して前記カプセルから流すための前記出口領域を有し、
ここで、前記カプセルが前記抽出可能な製品を有するときに、前記入口領域の流れ抵抗が前記出口領域の流れ抵抗より低い、
飲料を調製するための方法。
【請求項29】
請求項26または27に記載のカプセルを使用する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項1乃至25のいずれか1つに記載の装置の器具を使用して飲料を調製する、請求項26または27に記載のカプセルの使用。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【公表番号】特表2012−530535(P2012−530535A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516018(P2012−516018)
【出願日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050834
【国際公開番号】WO2010/137963
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(512164779)コーニンクラケ ダウ エグバート ビー.ブイ. (28)
【Fターム(参考)】