説明

飲料作成機と飲料作成機内に取り外し可能に配置されるカートリッジとを含む飲料調製システム

飲料作成機(15)と、飲料作成機(15)内に取り外し可能に配置されるカートリッジ(10)とを含む飲料を調製するためのシステム。カートリッジ(10)は、蒸気の流れ及び液体の流れを運ぶためのダクト系(30)を有する飲料作成ユニット(1)を含む。ダクト系(30)は、2つの組み合わせのダクト(31,32;41,42)を含み、各組み合わせのダクト(31,32;41,42)の構成は、蒸気の流れが液体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成される。飲料作成機(15)は、2つの蒸気ソケット(17,18)を有する蒸気生成器(16)を含み、それぞれの蒸気ソケット(17,18)は、ダクト系(30)の他の組み合わせのダクト(31,32;41,42)と連絡する。それぞれの組み合わせのダクト(31,32;41,42)は異なる蒸気入口(36,46)と関連付けられ、蒸気入口(36,46)はカートリッジ(10)上の異なる位置に配置され得るので、ダクト系(30)が比較的簡単な設計であり得ることが達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料作成機と飲料作成機内に取り外し可能に配置されるカートリッジとを含み、カートリッジは、流体の流れを伝えるためのダクトシステムを有する飲料作成ユニットを含む、飲料を調製するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
WO01/58786号には、飲料作成機における使用のためのカートリッジが開示されている。既知のカートリッジは1つ又はそれよりも多くの飲料材料を収容し、カートリッジ内へ水を導入するための入口と、飲料材料を収容する区画と、飲料材料から作成される飲料のための出口とを含む。カートリッジは、飲料の噴流を生み出すための絞り、空気のための少なくとも1つの入口、及び、飲料の噴流の圧力減少を生成するための膨張室も含み、それによって、使用中、少なくとも1つの空気入口からの空気が複数の小さな気泡として飲料中に混合される。よって、カートリッジが適用されるときに、発泡飲料を得ることが可能である。
【0003】
使用中、カートリッジは、そこを通過する加圧下の水を有する。水は、区画内に収容される飲料材料を通じて強制的に流されるので、水はこれらの材料と混合する。このようにして得られる飲料は、絞りを通じて加圧下で押し込まれ、その結果として、飲料の噴流が生成される。次に、飲料の噴流は、膨張室として作用する室に送り出され、そこでは、飲料の噴流の圧力が減少され、空気は少なくとも1つの空気入口を介して飲料中に混合される。
【0004】
カートリッジは飲料作成機内への挿入に適しており、それはカートリッジの水入口及び飲料出口を開放するための手段を含み、それらは両方とも初めは閉塞されている。さらに、カートリッジを開放するのに適した飲料作成機は、加圧下の水をカートリッジに適用するための手段を含む。
【0005】
WO01/58786号から既知のカートリッジは特定量の飲料材料を収容するので、それは使い捨てカートリッジであり、それは1回の使用又は限定的な回数の使用に適している。一般的には、使い捨てカートリッジの適用の重要な利点は、飲料作成機の内部が汚染されないようにすることが可能なことであり、その場合には、飲料作成機が使用される度に、使用者が飲料作成機の内部を洗浄する必要はない。使い捨てカートリッジの適用の他の利点は、使い捨てカートリッジの使用が容易であるという事実に関連する。具体的には、使い捨てカートリッジが適用されるとき、飲料を作成するプロセスの準備は、カートリッジを飲料作成機内に配置することを含むだけである。さらに、使用者は飲料の1つ又はそれよりも多くの材料を投与する必要がない。何故ならば、使い捨てカートリッジは正しい量のこれらの材料を収容し得るからである。使い捨てカートリッジの適用のさらに他の利点は、飲料作成機の動作のより高い信頼性が達成されることである。何故ならば、飲料作成ユニットの汚染に起因する飲料作成機の誤動作は起こらないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
使い捨てカートリッジを適用する利点が本発明のシステムにも適用可能であるよう、飲料作成機とカートリッジとを含む、飲料を調製するためのシステムを提供することが本発明の目的であり、飲料作成機が様々な設計及び機能性を有するカートリッジを受け入れ且つ動作し得るよう、飲料作成機の機能性が、これまで既知のシステムに対して増大され、カートリッジは比較的簡単で、可能な限り小さく、安価であり得る。本発明の目的は、飲料を調製するためのシステムであって、飲料作成機と、飲料作成機内に取り外し可能に配置されるカートリッジとを含み、カートリッジは、流体の流れを運ぶためのダクト系を有する飲料作成ユニットを含み、ダクト系のダクトの構成は、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成され、飲料作成機は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体をダクト系に供給するために少なくとも2つの供給部材を含み、飲料作成機の供給部材の少なくとも1つは、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系と連絡するシステムによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、飲料作成機は、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系に流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を供給するための少なくとも2つの供給部材を含み、カートリッジは、そのような流体を入れるための少なくとも1つの入口を含む。このようにして、飲料作成機が様々な設計のカートリッジを受け入れるよう構成されることが達成される。例えば、飲料作成機は、単一の飲料を調製するためのカートリッジ、例えば、コーヒーを調製するためのカートリッジを受け入れ且つ動作することが可能であり、液体コーヒーをポンピングし且つ加熱するために、1つだけの流体のポンピングする流れ、例えば、蒸気の流れが必要とされる。そのような場合には、カートリッジ内部に存在するダクト系が飲料作成機の供給部材の1つだけと連絡されることで十分である。しかしながら、飲料作成機が2つの飲料、例えば、コーヒー及び発泡牛乳を調製するためのカートリッジを受容し且つ動作することも全く同様に可能であり、ここで、1つの流体のポンピングする流れ、例えば、蒸気の流れが、液体コーヒーをポンピングし且つ加熱するために必要とされ、他の流体のポンピングする流れ、例えば、蒸気の流れが、牛乳をポンピングし且つ加熱するために必要とされる。後者の場合においてさえ、カートリッジの設計、具体的には、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系の設計は、カートリッジが2つの接続地点でポンピング流体(蒸気)の供給に接続され得るという事実の故に、比較的簡単であり得る。その場合には、ポンピング流体をカートリッジのダクト系内の適切な場所に直接的にもたらすことは容易である。
【0008】
カートリッジが流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるために2つの入口を有する場合には、飲料作成機のそれぞれの供給部材が、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系と連絡し、供給部材の出口がダクト系の異なる入口に接続される状況を実現することが有利である。このようにして、ダクト系のダクトが可能な限り短くされ得ることが達成され、流体のポンピングする流れを運ぶための異なるダクトは、カートリッジの異なる入口と関連付けられる。これはダクト系の比較的な簡単な設計をもたらし、流体のポンピングする流れの有効性を増大する。
【0009】
本発明に従ったシステムでは、飲料作成機の供給部材が、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき異なる流体を供給するよう構成されることが可能である。例えば、供給部材の一方は、蒸気を供給するよう構成され得るし、供給部材の他方は、熱湯を供給するよう構成され得る。供給部材が異なる流体を供給するよう構成される飲料作成機は、多くの種類の飲料を調製する目的のために、多くの種類のカートリッジを動作し得る。好ましくは、そのような飲料作成機は、カートリッジの特性を検出するための検出手段と、カートリッジが動作される必要がある方法を決定するための、並びに、カートリッジの正しい動作が実現されるような方法で飲料作成機を制御するための制御手段とを含む。この点に関して、カートリッジの特性の検出は如何なる適切な方法でも実現され得ることが付記される。例えば、カートリッジは、特定のコードで印付けられ得る。その場合には、飲料作成機はコードを読み取るためのリーダを備え、制御手段はリーダによって提供される入力を解釈し得る。
【0010】
本発明の範囲内で、飲料作成機の少なくとも2つの供給部材が、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき1つの種類の流体を供給するための1つ且つ同一の装置に接続される。例えば、飲料作成機は、蒸気生成器を含み得る。その場合には、蒸気を供給するための少なくとも2つの供給部材は、この蒸気生成器に接続される。
【0011】
本発明は、前記に記載されたようなシステム内での使用のためのカートリッジにも関し、流体を運ぶためのダクト系を有する飲料作成ユニットを含み、ダクト系のダクトの構成は、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成され、ダクト系は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるために、少なくとも2つの入口を有する。
【0012】
本発明に従ったカートリッジは、1回の使用又は限定的な回数の使用の後に使用者によって捨て去られることが意図される使い捨てカートリッジであり得る。そのようなカートリッジは、飲料作成機内の空間内に挿入され、且つ、空間内への受容後に飲料作成機の固定的に配置される素子に接続されるよう構成される。具体的には、そのようなカートリッジの飲料作成ユニットのダクト系の入口は、所要の流体を供給するための飲料作成機内の部材に接続可能である。
【0013】
流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための少なくとも2つの入口を有する本発明に従ったカートリッジは、そのような流体を入れるために1つだけの入口を有するカートリッジに対して多くの利点をもたらす。例えば、カートリッジの動作中にポンプとして作用する少なくとも2つの組み合わせのダクトを有することが可能であり、各組み合わせは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体の独自の入口と関連付けられる。このようにして、流体のポンピングされる流れに対する流体のポンピングする流れのポンピング作用が極めて効果的であることが達成される。同様に、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための様々な入口の適用は、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系の比較的簡単な設計を有する可能性をもたらし、ダクトは可能な限り短くあり得る。何故ならば、流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトは、これらのダクトが他のダクトに合流しなければならない位置と最も近い入口との間に延在し得るからである。
【0014】
さらに、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるために1つよりも多くの入口を有するカートリッジは、異なる種類のそのような流体を受け入れ且つ使用し得る。例えば、カートリッジは、圧力及び蒸気の下で熱湯の供給に接続可能であり得る。
【0015】
実用的な実施態様において、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系は、少なくとも1つの主ダクトと、そのような主ダクトに合流する少なくとも2つの副ダクトとを含み、副ダクトは、流体のポンピングする流れを運ぶよう構成され、主ダクトは、流体のポンピングされる流れを運ぶよう構成される。例えば、ダクト系は、1つの主ダクトと、この主ダクトに合流する2つの副ダクトとを含み、主ダクトは、牛乳のような液体で充填された貯槽に接続され、副ダクトは、カートリッジの少なくとも2つの入口を介して、蒸気の供給に接続される。代替的な実施態様では、ダクト系は、2つの主ダクトと、2つの副ダクトとを含み、それぞれの副ダクトは他の主ダクトに合流する。
【0016】
完全性のために、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系のダクトは管であり得るが、例えば、フォイルシート又は他の適切な被覆手段によって覆われる、適切なカートリッジ素子の表面内の凹部でもあり得る。
【0017】
カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系が、1つ且つ同一の主ダクトに合流する少なくとも2つの副ダクトを含む場合には、もし副ダクトが主ダクトの異なる側で並びに/或いは主ダクトの長手軸に沿った異なる位置で主ダクトに合流するならば有利である。このようにして、流体のポンピングする流れからの流体及び流体のポンピングされる流れからの流体が混合される程度は増大される。さらに、流体のポンピングする流れが、流体のポンピングされる流れを加熱する機能を有する場合には、ポンピングされる流れ中の流体の局所的な沸騰が回避される。何故ならば、ポンピングされる流れ中の流体を所定温度に置く目的のために必要とされる流体の総量は、少なくとも2つの別個の部分において供給されるので、ポンピングされる流れ中の流体のより均質な加熱が実現されるからである。
【0018】
カートリッジの好適実施態様において、具体的には、2つの副ダクトを有する実施態様において、各副ダクトは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための他の入口と関連付けられる。2つよりも多くの副ダクトが存在する場合には、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための入口と関連付けられる少なくとも1つの分配ダクトを含みことが可能であり、分配ダクトは、少なくとも2つの副ダクトに接続される。その場合には、カートリッジを動作するために供給される飲料作成機の供給部材の数は、ダクト系の副ダクトの数よりも小さくあり得る。例えば、ダクト系は、2つの分配ダクトを含み、これらのダクトのそれぞれは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための入口と関連付けられ、これらのダクトのそれぞれは、流体のポンピングする流れを運ぶために少なくとも2つの副ダクトに接続され得る。
【0019】
本発明の重要な特徴によれば、少なくとも2つの組み合わせの主ダクトと少なくとも1つの副ダクトとを含むカートリッジを実現することが可能であり、各組み合わせは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための他の入口と関連付けられる。換言すれば、カートリッジの動作中にポンプとして作用する少なくとも2つの組み合わせのダクトを有するカートリッジを実現することが可能であり、各組み合わせは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体の独自の入口と関連付けられる。そのようなカートリッジでは、様々なポンプが、言わば、平行に配置される。従って、異なる飲料を調製するために異なるポンプを使用することが可能である。これらの飲料の出て行く流れは、共通の出口ダクト内に収容され且つ混合されるが、そのような流れが別個に維持されることも可能である。
【0020】
原理的には、カートリッジの動作中に他の流体に対して1つの流体によって遂行されるポンピング作用は、如何なる適切な方法でも得られ得る。例えば、ポンピング作用は、ベンチュリ原理として既知の原理に基づいて得られ、それに従って、流体が、流体のポンピングする流れを連続的に伝えることによって並びに流体のこのポンピングする流れを室に供給することによって得られる局所的な下圧の影響下で室内に吸引され得る。しかしながら、ポンピング作用は、他の原理、具体的には、放出原理として既知の原理に基づいても得られ、それに従って、流体の流れが、流体のポンピングする流れから流体のポンピングされる流れへの運動量の移動を許容することによって得られる局所的な下圧の影響下で生成され得る。
【0021】
ベンチュリ原理を適用することによってポンピング作用を起こさせるよう構成されるカートリッジの飲料作成ユニットのダクト系の実用的な実施態様において、このダクトが流体のポンピングされる流れを運ぶためのダクトに接続される、流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトの端部分は制限され、流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトに合流される、流体のポンピングされる流れを運ぶためのダクトの一部は拡径される。放出原理を適用することによってポンピング作用が起こされるよう構成されるカートリッジの飲料作成ユニットのダクト系の実用的な実施態様において、流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトの長手軸は、第一ダクトが後者のダクトに合流する位置で流体のポンピングされる流れを運ぶためのダクトの長手軸に対して90°よりも小さな角度で延在する。
【0022】
実現可能な実施態様において、カートリッジは、液体を収容する少なくとも1つの貯槽を含む。本発明の範囲内で、この貯槽は再充填可能であり得る。そのような場合には、カートリッジは、数回使用され得る。しかしながら、カートリッジが単一の使用又は制限された回数の使用だけが意図される場合には、再充填可能であるべき貯槽の必要はない。
【0023】
有利に、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系は、発泡飲料が調製され得るよう、ダクト系に空気を入れるための少なくとも1つの空気入口を含む。
【0024】
本発明は、上記に記載されたようなカートリッジを受容し且つ動作するための飲料作成機にも関し、カートリッジを受容するための空間と、カートリッジの飲料作成ユニットのダクト系に流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を供給するための少なくとも2つの供給部材とを含む。供給部材は、流体のポンピングする流れ中適用されるべき1つの種類の流体を供給するために飲料作成機内に配置される1つ且つ同一の装置に接続され得るが、供給部材は、異なる流体を供給するようにも構成され得る。
【0025】
本発明は今や図面を参照してより詳細に説明される。図面中、類似の部分は同一の参照記号によって表示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、飲料作成機における使用のための使い捨てカートリッジを概略的に示しており、本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1を含む。図示されるような使い捨てカートリッジ10は単一の使用が意図され、換言すれば、飲料を調製するプロセス中にカートリッジ10を1回使用することが可能なだけである。カートリッジ10が1回適用された後、それはもはや有用ではなく、捨て去られるのに適するだけである。
【0027】
図2は、使い捨てカートリッジ10と、飲料作成機15の構成部品とを概略的に示しており、そこでは、使い捨てカートリッジ10は飲料作成機15内に配置され、使い捨てカートリッジ10は飲料作成機15の構成部品に接続されている。図2中、飲料作成機15は、概ね矩形の破線によって示されている。完全性のために、カートリッジ10が飲料を作成する目的のために動作された後で、カートリッジ10が飲料作成機15から取り外され得るよう、使い捨てカートリッジ10は飲料作成機15内に取り外し可能に配置されることが付記される。故に、カートリッジ10と飲料作成機の構成部品との間の接続は、一時的な性質である。
【0028】
飲料作成ユニット1の他に、使い捨てカートリッジ10は、液体、例えば、牛乳を収容する第一貯槽21と、同様に、液体、例えば、液体コーヒーを収容する第二貯槽22とを含む。図示されている実施例において、両方の貯槽21,22は、多かれ少なかれ正方形の封止されたパウチのような形状とされ、それらは2つのフォイルシートを提供し且つこれらのフォイルシートをそれらの周辺に沿って相互接続することによって製造され得る。それは貯槽21,22が、例えば、使い捨てカートリッジ10の素子の表面内の凹部のような他の適切な方法で実現され得るという事実を変更せず、その場合には、凹部はフォイルシートによって被覆される。
【0029】
使い捨てカートリッジ10の飲料作成ユニット1は、ダクト系30を含む。図示の第一好適実施態様において、ダクト系30は、主ダクト31と主ダクト31に合流する副ダクト32との第一の組み合わせを含み、主ダクト31の入口35は、第一貯槽21の出口23に接続されている。さらに、ダクト系30は、主ダクト41と主ダクト41に合流する副ダクト42との第二の組み合わせを含み、主ダクト41の入口45は、第二貯槽22の出口24に接続されている。第一の組み合わせのダクト31,32の主ダクト31の入口35は、ダクト系30の第一液体入口35として機能し、第二の組み合わせのダクト41,42の主ダクト41の入口45は、ダクト系30の第二液体入口45として機能する。
【0030】
両方の組み合わせのダクト31,32;41,42において、主ダクト31,41の長手軸と副ダクト32,42の長手軸との間の角度θは、90°よりも小さく、約25°のオーダにある。図示の実施例において、主ダクト31,41は互いに隣り合って配置され、互いに対して平行に延在している。
【0031】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1を有する使い捨てカートリッジ10は、様々な方法で動作され得る。1つの可能な方法によれば、第一の組み合わせのダクト31,32では、牛乳が主ダクト31の入口部分31aによって供給され、蒸気が副ダクト32によって供給される。動作中、運動量(momentum)が蒸気から牛乳に移動され、その結果として、局所的な下圧(underpressure)が得られ、牛乳の流れが生成される。さらに、蒸気は牛乳中に凝縮し、その結果として、牛乳は加熱される。従って、第一の組み合わせのダクト31,32内で得られる飲料は熱い牛乳であり、それは主ダクト31の出口部分31bを通じてさらに運ばれる。
【0032】
同様に、第二の組み合わせのダクト41,42では、液体コーヒーが主ダクト41の入口部分41aによって供給され、蒸気が副ダクト42によって供給される。動作中、運動量が蒸気からコーヒーに移動され、その結果として、局所的な加圧が得られ、コーヒーの流れが生成される。さらに、蒸気はコーヒー中に凝縮し、その結果として、コーヒーは加熱される。従って、第二の組み合わせのダクト41,42内で得られる飲料は熱いコーヒーであり、それは主ダクト41の出口部分41bを通じてさらに運ばれる。
【0033】
第一の組み合わせのダクト31,32及び第二の組み合わせのダクト41,42において起こる飲料作成プロセスは同時に遂行され得る。それはこれらのプロセスが次々に遂行されることも可能であるという事実を変更しない。例えば、熱い牛乳は、熱いコーヒーが作成された直ぐ後に作成され得る。その場合には、熱いコーヒー及び熱い牛乳は同一のカップに注がれ得る。さらに、熱いコーヒーのみ又は熱い牛乳のみが得られるよう、ダクト31,32;41,42の組み合わせのうちの1つだけが動作されることも可能である。使用者が異なるカートリッジの動作方法を選択し得るという事実の観点から、使い捨てカートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30中の2つの組み合わせのダクト31,32;41,42が有利である。
【0034】
本発明の範囲内で、主ダクト31,41の出口部分31b、41bが別個とされ、それらの出口部分31b、41bのそれぞれが、図1及び2に例証されるような方法で、その独自の出口39,49で終端することが可能である。しなしながら、主ダクト31,41の出口部分31b、41bが特定地点で接合され、ダクト系30が飲料を外に出すために1つの出口だけを含むことも可能である。そのような場合には、カートリッジ10は2つの別個の飲料の同時供給を実現する目的のために適用され得ない。依然として、例えば、飲料の混合を得るのが望ましい場合には、そのようなカートリッジ10を使用することは有利であり得る。
【0035】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1を適用することによって最終的に得られる飲料が発泡され得るよう、ダクト系30のダクト31,32;41,42の少なくとも1つ内に配置される空気を内に入れるために1つ又はそれよりも多くの入口を有することが可能である。使用者が発泡飲料を有するか否かを選択し得るよう、そのような入口は、例えば、弁を用いて閉塞可能であり得る。カートリッジ10が可能な限り少なく且つ可能な限り安価な構成部品を含み得るよう、好ましくは、弁又は他の適切な閉塞手段は、使い捨てカートリッジ10を動作するための飲料作成機15の部分である。さらに、ダクト系30が空気入口を有する場合には、流れ抵抗の増大及び/又は撹拌の増大に基づいて品質及び容量を向上するために、障害がダクト系30内部に配置され得る。
【0036】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1は、例えば、冷たい飲料を調製するためにも使用され得る。そのような場合には、シロップ及び水のような材料が適用され得る。
【0037】
実用的な可能性によれば、ダクト31,32;41,42は、使い捨てカートリッジ10の本体11内の凹部として形成される。凹部は、凹部の上側を閉塞するための適切な手段(図示せず)によって覆われ得る。適切な閉塞手段の実施例はフォイルシートである。ダクト31,32;41,42が流体を運び得る限り、ダクト31,32;41,42が必ずしも凹部及び閉塞手段を含む必要がないことが付記される。例えば、ダクト31,32;41,42は同様に管を含み得る。しかしながら、凹部及び凹部を覆うためのフォイルシートを有することが有利である。なぜならば、本体11が射出成形プロセスを使用することによって形成され得るという事実に鑑みると、そのような構成の製造プロセスは、多数の管を組み立てるプロセスよりも容易であり得るからである。
【0038】
本発明の範囲内で、ダクト系30のダクト31,32;41,42の断面形状は、如何なる適切な形状であってもよい。例えば、断面は、円形、長方形、正方形、又は、六角形であり得る。円形断面の利点は、ダクト31,32;41,42の比較的低い流れ抵抗が得られることである。
【0039】
使い捨てカートリッジ10を適用する図示の可能性によれば、飲料作成ユニット1は、熱いコーヒー及び/又は熱い牛乳を作成する目的のために使用され、その場合には、蒸気が液体を加熱しポンピング(pump)するために供給される。蒸気の供給を有するために、使い捨てカートリッジ10を受容し且つ動作するための飲料作成機15は蒸気生成器16を含む。図2には、使い捨てカートリッジ10が飲料作成機15内に配置されるときに、ダクト31,32;41,42の組み合わせのそれぞれの副ダクト32,42が蒸気生成器16の蒸気ソケット17,18に接続されることが示されている。使い捨てカートリッジ10が飲料作成機15内に配置されるときに蒸気生成器16の第一蒸気ソケット17に接続される、第一の組み合わせのダクト31,32の副ダクト32の端部は、ダクト系30の第一蒸気入口36として機能し、使い捨てカートリッジ10が飲料作成機15内に配置されるときに蒸気生成器16の第二蒸気ソケット18に接続される、第二の組み合わせのダクト41,42の副ダクト42の端部は、ダクト系30の第二蒸気入口46として機能する。
【0040】
完全性のために、飲料作成機15が2つの蒸気生成器16を含む場合に利用可能である2つの蒸気ソケット17,18を有することも可能である。故に、1つよりも多くの生成器16を有する飲料作成機15も本発明の範囲内である。
【0041】
以下には、使い捨てカートリッジ10及び飲料作成機15が適用される飲料を調製するプロセスが記載される。明瞭性のために、入ってくる流れと出ていく流れは、図1及び2中の矢印を用いて表示される。
【0042】
飲料を調製するプロセスの準備は、使い捨てカートリッジ10を飲料作成機15内に配置するステップと、カップ又は類似物をカートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30の出口39,49の下に配置するステップとを含む。飲料作成機15内の正しい場所に使い捨てカートリッジ10を配置するプロセスでは、飲料作成機15の蒸気生成器16の蒸気ソケット17,18とカートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30の蒸気入口36,46との間に接続が構築される。
【0043】
飲料を調製するプロセスが開始されるときには、少なくとも1つの液体が、ダクト系30の関連する液体入口35,45を通じて、貯槽21,22から関連する主ダクト31,41に流れることが許容されることが重要である。使用者によって提供される液体に依存して、第一貯槽21内の液体のみが使用され、第二貯槽22内の液体のみが使用され、或いは、両方の液体が同時に或いは次々に使用される。以下には、両方の液体が同時に使用される飲料調製プロセスが記載される。液体が貯槽21から流れるのを許容するために、適切な位置で貯槽21,22のフォイルを突き刺すための適切な手段(図示せず)が適用される。例えば、そのような手段は移動可能に配置されるピンを含み得る。
【0044】
飲料調製の実際のプロセスは、液体が両方の組み合わせのダクト31,32;41,42の主ダクト31,41内に存在し、蒸気生成器16が動作中であるときに開始し、その場合、蒸気は、蒸気入口36,46を通じて、両方の組み合わせのダクト31,32;41,42の副ダクト32,42に進入する。それぞれの組み合わせ31,32;41,42において、副ダクト32,42の他端部で、即ち、この副ダクト32,42が主ダクト31,41に合流する場所で、運動量が蒸気の流れから主ダクト31,41内の液体に移動され、その結果として、局所的な下圧が得られる。この局所的な下圧の影響下で、液体は貯槽21,22から外に吸い出され、そこでは、飲料作成ユニット1の出口39,49に向けて方向付けられる液体の流れが生成される。故に、両方の組み合わせのダクト31,32;41,42の副ダクト32,42を通じて供給される蒸気は、放出(eject)原理と呼ばれる原理に基づいて、両方の組み合わせのダクト31,32;41,42の主ダクト31,41内の液体に対してポンピング作用を遂行する。プロセス中、蒸気は液体中で凝縮するので、液体は加熱され、より多くの下圧がそれぞれの組み合わせ31,32;41,42中に生成される。
【0045】
少なくとも1つの空気ダクトが例えば第一の組み合わせのダクト31,32内に存在する場合には、空気は空気ダクトを通じて主ダクト31内に吸引され、液体及び凝縮蒸気の流れ内に巻き込まれる。このようにして、熱い発泡飲料が得られる。
【0046】
それぞれの組み合わせのダクト31,32;41,42において、得られる液体の流速と得られる蒸気の流速との間の比率は、主ダクト31,41の断面積と副ダクト32,42の断面積との間の比率に関連する。所与の蒸気の流速に関して、得られる液体の流速は、副ダクト32,42の断面積が主ダクト31,41の断面積に対して減少されるときに増大する。故に、副ダクト32,42の断面積が主ダクト31,41の断面積よりも小さい飲料作成ユニット1を有することは好適な選択肢である。
【0047】
本発明の範囲内で、駅他の流れの少なくとも1つを局所的に制限する目的のための手段を適用することが可能である。例えば、第一の組み合わせのダクト31,32の主ダクト31の一部が狭められ得るし、或いは、このダクト31内に障害が配置され得る。このようにして、液体の流速を適合する可能性が得られる。本発明の範囲内で、液体の流れが局所的に制限される程度は調節可能であり得る。液体が蒸気によって過熱されるとき、液体の流速を制御する可能性を有することが有利である。何故ならば、このようにして、液体及び蒸気に基づいて得られる混合物の結果として得られる温度を制御する可能性が増大される。一般的には、液体の流れに対する絞りが増大するときに、混合物の結果として得られる温度は増大する。
【0048】
それぞれの組み合わせのダクト31,32;41,42において、良好なポンピング作用を得るために、主ダクト31,41と副ダクト32,42との間の角度θは、90°よりも小さいことが好ましい。角度が90°である場合には、蒸気の流れは、実際には、液体の流れをもたらさない。何故ならば、その場合には、蒸気は、液体の運動が許容される方向に、即ち、主ダクト31,41の長手軸が延びる方向に運動量を有さない。角度θが90°よりも大きい場合には、主ダクト31内の液体に対する蒸気の影響は、液体を後方に、即ち、貯槽21,22に向かう方向に流れさせるだけである。液体が牛乳である場合には、主ダクト31,41と副ダクト32,42との間の角度θが約25°であるときに、飲料作成ユニット1の良好な性能が得られる。
【0049】
図示の実施例において、飲料作成ユニット1のダクト系30は、2つの組み合わせの主ダクト31,41と主ダクト31,41に合流する副ダクト32,42とを含む。しかしながら、本発明の範囲内で、ダクト系30は、2つよりも多くの組み合わせのダクト31,41;32,42を含み得る。さらに、図示の実施例において、蒸気生成器16は2つの蒸気ソケット17,18を含む。カートリッジ10が飲料作成機15内に受容されるとき、それぞれの蒸気ソケット17,18は、カートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30の部分である他の副ダクト32,42に接続される。このようにして、両方の組み合わせのダクト31,41;32,42が蒸気生成器16に直接的に接続されること、並びに、2つの蒸気供給部材がダクト系30への接続のために利用可能である、ダクト系30の副ダクト32,42の各入口36,46のために1つ、という事実に鑑みて、ダクト系30の設計が比較的簡単であることが達成される。
【0050】
図2に概略的に示されるような飲料作成機15は、少なくとも2つの組み合わせのダクト31,41;32,42が存在し且つ少なくとも2つの蒸気入口36,46が存在する飲料作成ユニット1を有するカートリッジ10を受容し且つ動作し得るのみではなく、飲料作成機15は1つの蒸気入口のみを有するカートリッジを受容し且つ動作する目的のためにも使用されることも可能である。そのような場合には、飲料作成機の蒸気生成器16の蒸気ソケット17,18のうちの一方のみが、カートリッジの飲料作成ユニット1のダクト系30と連絡するのに対し、これらの蒸気ソケット17,18の他方は閉塞される。故に、飲料作成機15は、多くの異なるカートリッジを受容し且つ動作する目的のために、多くの異なる方法で適用可能である。これは蒸気生成器16への1つの接続だけが可能な飲料作成機15に関する重要な利点である。
【0051】
使い捨てカートリッジ10が飲料を調製するプロセスにおいて使用されるべき液体を収容する貯槽21,22を備えるべきことは必要ではない。飲料作成機15が少なくとも1つの貯槽を含むことも可能であり、主ダクト31,41の液体入口35,45は貯槽に接続可能であり、主ダクト31,41と貯槽との間の開放的な連絡は、飲料作成機15内でのカートリッジ10の受容直後に構築され得る。さらに、液体を収容し得るカートンでさえあり得る少なくとも1つの外部貯槽が使用されること、並びに、主ダクト31,41を外部貯槽内の液体と連絡状態にするためのホースが適用されることが可能である。
【0052】
原理的には、ただ単一の1回よりも多く使用されることが意図されるカートリッジを適用することが可能である。そのようなカートリッジは、図示のカートリッジ10と同一の設計であり得る。カートリッジが少なくとも2つの貯槽を含む場合には、この貯槽21,22は、再充填可能であるよう構成され、或いは、この貯槽21,22は、所定回数の使用のために使用されるよう構成される量の液体を含み、その回数は1回よりも多い。カートリッジが貯槽を含まない場合には、カートリッジが捨て去られる前にそれが何度使用されるかを決定するのは使用者次第である。
【0053】
飲料作成機15は、使用者の選択に依存して、異なる量の飲料を供給するように構成され得る。例えば、使用者は、シングルの量又はダブルの量の飲料を有するよう選択し得る。そのような場合には、使い捨てカートリッジ10がシングルの量の飲料を調製する目的のために二回或いはダブルの量の飲料を調製する目的のために一回使用されるのに適するよう、使い捨てカートリッジ10の貯槽21,22は二重の量の液体を含み得る。
【0054】
蒸気生成器16に関しては、飲料作成機15が、水を収容するための再充填可能な水タンクと、飲料作成機15の動作中にそれ自体既知の任意の適切な方法で蒸気生成器16に水を供給するための水供給構造とを含み得ることが付記される。蒸気生成器16が水幹線に接続されることも可能である。さらに、飲料作成ユニット1を適用することによって飲料を調製する目的のために使用される1つ又はそれよりも多くの流体が水を含み場合には、飲料作成ユニット1のダクト系30の関連する入口又は複数入口も、水タンク又は水幹線に接続され得ることが付記される。
【0055】
図示の実施例において、蒸気生成器16は、2つの蒸気ソケット17,18を含み、蒸気生成器16は2つの異なる位置で蒸気を供給し得る。カートリッジ10が2つの飲料を次から次に作成する目的のために動作されるときには、飲料作成機15が、制御可能な閉塞手段、例えば、制御可能な弁を有することが有利であり、それらは、蒸気ソケット17,18が蒸気を供給する必要がないときには、蒸気ソケットを閉塞された状態に維持し、蒸気の供給が蒸気ソケット17,18から必要とされる限り、蒸気ソケット17,18を開放されたままにするよう構成される。例えば、カートリッジ10が、第一にコーヒーを作成し、コーヒーが作成された後にだけ熱い牛乳を作成する目的において使用されるときには、閉塞手段は、先ず、カートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30の第一の組み合わせのダクト31,32に接続される蒸気ソケット17閉塞状態に維持しながら、カートリッジ10の飲料作成ユニット1のダクト系30の第二の組み合わせのダクト41,42に接続されるソケット18を開放されたままにし、後に、後者の蒸気ソケット18を閉塞状態に維持しながら、第一蒸気ソケット17を開放されたままにするよう制御される。
【0056】
原理的には、カートリッジ10が蒸気生成器16の1つだけの蒸気ソケット17,18に接続されること、並びに、カートリッジ10が1つだけの組み合わせのダクト31,32;41,42に一度に蒸気を流すための閉塞手段を備えることも可能である。しかしながら、これは好適な可能性ではない。何故ならば、カートリッジ10は使い捨て可能であり、閉塞手段は比較的高価だからである。その上、コンパクトなカートリッジ10を有することが好ましいのに対し、閉塞手段は空間を必要とする。さらに、飲料作成機15内に閉塞手段を位置付けることの利点は、閉塞手段に電流をもたらすのが容易であり、それは閉塞手段を制御するために必要である。閉塞手段がカートリッジ10内に存在する場合には、カートリッジ10が飲料作成機15内に配置されるときに電線又は類似物に対する閉塞手段の正しい接続が構築されることを保証するために手段を取ることが必要である。
【0057】
本発明に従った飲料作成ユニット1はダクト系30を含む。本発明の範囲内で、ダクト系30のダクトの数並びにこれらのダクトの構造の数多くの可能性が存在する。ダクト系30は、図1及び2に示されるようなダクト系30として設計され得るが、異なる設計でもあり得る。以下には、多数の可能な他の設計が図3乃至5を参照して説明される。全ての図示されるダクト系30は、図2に示されるような飲料作成機15によって動作されるよう構成されるカートリッジの飲料作成ユニットの部分であるのに適する。明瞭性のために、動作中に図示のダクト系30内に存在する流れの向きは、図面中の矢印を用いて表示されている。
【0058】
図3には、本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2のダクト系30が示されている。
【0059】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1と同様に、本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2は、2つの組み合わせのダクトを含み、それぞれの組み合わせのダクトは、飲料を調製する目的のために働く。実際には、それぞれの組み合わせのダクトは、直列に配置された2つの放出ポンプを含み、各ポンプは主ダクトと主ダクトに合流する副ダクトとを含む。
【0060】
第一の組み合わせのダクトは、主ダクト31と、副ダクト32と、中間ダクト33とを含む。第一放出ポンプは、副ダクト32と、中間ダクト33とを含み、副ダクト32は中間ダクト33に合流し、第二放出ポンプは、主ダクト31と、中間ダクト33の出口部分33bとを含み、中間ダクト33の出口部分33bは主ダクト31に合流している。第一放出ポンプでは、中間ダクト33と副ダクト32との間の角度θは、90°よりも小さく、約25°のオーダにある。第二放出ポンプでは、同一のことが主ダクト31と中間ダクト33の出口部分33bとの間の角度θに当て嵌まる。第二の組み合わせのダクトは、第一の組み合わせのダクトと同様に設計され、第一ダクト43と、第二ダクト44と、第三ダクト41とを含み、それらは第一の組み合わせのダクトのダクト31,32,33と同様に構成されている。
【0061】
本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2は、様々な飲料を調製する目的のために使用され得る。実用的な適用では、それぞれの組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43において、中間ダクト33,43の入口部分33a,43aは、冷水を運ぶ目的のために使用され、主ダクト31,41の入口部分31a,41aは、濃縮牛乳又はコーヒー抽出液のような液体を運ぶ目的のために使用される。そのような場合には、動作中に、冷水は、蒸気から水への運動量の移動の結果として得られる下圧の影響下で、蒸気によってポンピングされ、冷水は蒸気によって加熱されると同時に、蒸気は水中で凝縮する。このようにして、熱湯が得られ、それは中間ダクト33,43の出口部分33b、43bを通じて主ダクト31,41に向かって運ばれる。第一放出ポンプによて出力される熱湯の影響下で、主ダクト31,41内の液体はポンピングされ、薄められ、加熱される。この液体は、主ダクト31,41の出口部分31b、41bによってダクト系30の出口39,49に向かって運ばれる。
【0062】
本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2を適用する実用的な可能性によれば、第一の組み合わせのダクト31,32,33の主ダクト31の入口部分31aによって供給される流体は牛乳濃縮液であり、第二の組み合わせのダクト41,42,43の主ダクト41の入口部分41aによって供給される流体はコーヒー抽出液である。好ましくは、飲料作成ユニット2を有するカートリッジが適用される飲料作成機は、飲料作成機の使用者の望みを表す入力に従って、1つの組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43又は両方の組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43を同時に又は次々に動作するよう構成される。例えば、カートリッジは、熱いコーヒー及び熱い牛乳の混合物、熱い牛乳上の熱いコーヒー、熱いコーヒー上の熱い牛乳、熱い牛乳、及び、熱いコーヒーを得る目的のために使用され得る。
【0063】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1に関してなされた多くの備考が、本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2にも当て嵌まる。とりわけ、本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2を適用することによって最終的に得られる飲料が発泡され得るよう、ダクト系30のダクト31,32,33;41,42,43の少なくとも1つに配置される空気を入れるための1つ又はそれよりも多くの入口を有することも可能である。さらに、この飲料作成ユニット2が2つよりも多くの組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43を含むことも可能である。
【0064】
飲料作成ユニット2を有するカートリッジが飲料作成機15内に配置されるときには、飲料作成ユニット2のダクト系30の副ダクト32,42と関連するカートリッジの少なくとも2つの入口が、飲料作成機15の蒸気生成器16、具体的には、蒸気生成器16の蒸気ソケット17,18に接続されることを付記することが重要である。結果的に、ダクト系30の設計は比較的簡単である。ダクト系30のダクト31,32,33;41,42,43は可能な限り短くある得るし、小さな屈曲を有するか或いは屈曲を全く有さない。さらに、ダクト系は、多かれ少なかれ対称的であるように設計され得る。全てのこれらの手段は、低い流れ抵抗及び小さな熱損失を有するコンパクトなカートリッジをもたらす。
【0065】
飲料作成ユニットのダクト系30が、直列に配された2つの放出ポンプのみを含み、各ポンプが、主ダクトと主ダクトに合流する副ダクトとを含み、これらの放出ポンプの一方の主ダクトが、これらの放出ポンプの他方の副ダクトとして機能するカートリッジは、本発明の範囲内であることが付記される。実際には、そのような場合には、ダクト系30は、本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニット2のダクト系30の部分であるダクトの組み合わせ31,32,33;41,42,43の1つと類似するダクトの組み合わせを含む。副ダクト32及び中間ダクト33によって運ばれる流体は、両方とも流体のポンピングする流れ中に供給されるべき流体とみなされる。中間ダクト33によって運ばれる流体は、副ダクト32によって供給される流体の影響下で運動に置かれた後、主ダクト31中の流体をポンピングするために流体のポンピングする流れ中に供給される。
【0066】
図4には、本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3のダクト系30が示されている。
【0067】
上記において議論された飲料作成ユニットと同様、本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3は、2つの組み合わせのダクトを含み、各組み合わせのダクトは飲料を調製する働きをし、各ダクトの組み合わせは、主ダクト31,41と、副ダクト32,42とを含む。ダクト31,32,33;41,42,43の各組み合わせにおいて、主ダクト31,41は、第一流体を供給し、第二流体を受け取るよう構成され、副ダクト32,42は、第二流体を供給するよう構成され、主ダクト31に合流するように配置されている。
【0068】
これは図4に示されていないが、ダクト31,32;41,42の1つに配される空気を入れるために、1つ又はそれよりも多くの入口を有することが可能である。その場合には、を形成する目的のために空気を供給することが可能である。さらに、ダクト系30が2つよりも多くの組み合わせのダクト31,32;41,42を含むことが可能である。本発明の範囲内で、他の可能性及び代替が実現可能であり、それらの中で、多数の可能性及び代替が、本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1に関して述べられた。
【0069】
それぞれの組み合わせのダクト31,32;41,42において、主ダクト31,41は、副ダクト32,42が主ダクト31,41に合流する位置に拡径部分31c、41cを含み、それは以下において室31c、41cと呼ばれる。主ダクト31,41に接続される副ダクト32,42の端部分32a,42aが絞られている。故に、各組み合わせのダクト31,41;32,42は、副ダクト32,42によって供給される第二流体の流れに、主ダクト31,41によって供給される第一流体のポンピング作用を遂行させるよう構成されるので、第一流体をポンピングするために別個のポンプを有することは必要でない。具体的には、各組み合わせのダクト31,32;41,42は、ベンチュリ原理に基づいて第二流体の流れに第一流体のポンピング作用を遂行させるよう構成され、それによって、第一流体は、第二流体を絞りを通じて連続的に導き且つ第二流体を室に供給することによって得られる局所的下圧の影響下で室内に吸引される。
【0070】
本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3の動作中、各組み合わせのダクト31,32;41,42において、副ダクト32,42によって供給される第二流体は、第一流体をポンピングする目的のために供給され、第一流体の流れは、第二流体の流れの影響下で得られる。具体的には、副ダクト32,42において、第二流体は、第二流体が室31c、41cに進入する前に、制限された端部分32a,42aによって加圧される。室31c、41c内で、第一流体が室31c、41c内に注入される影響下で、下圧が生成される。さらに、室31c、41cでは、第一流体及び第二流体が混合される。同様に、流体が初めに異なる温度にある場合には、高温にある流体から低温にある流体への熱の移動が、室31c、41c内で起こる。
【0071】
完全性のために、主ダクト31,41内の第一流体の流れに対する第二流体の流れの効果的なポンピング作用を得るために、第二流体の流れは第一流体の流れに対して90°の角度で供給される。
【0072】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1に関してなされた多くの備考が、本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3にも当て嵌まる。とりわけ、本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3を適用することによって最終的にえら得る飲料が発泡され得るよう、ダクト系30のダクト31,32;41,42の少なくとも1つ中に配される空気を入れるために、1つ又はそれよりも多くの入口を有することも可能である。さらに、この飲料作成ユニット3が2つよりも多くの組み合わせのダクト31,32;41,42を含むことも可能である。
【0073】
本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニット3を有するカートリッジは、カートリッジを動作するために飲料作成機15内に配置され得る。飲料作成機15が蒸気を供給するための蒸気生成器16を含み、蒸気が第一流体をポンピングするために働く第二流体として供給される場合には、飲料作成ユニット3のダクト系30の副ダクト32,42と関連するカートリッジの少なくとも2つの入口は、飲料作成機15の蒸気生成器16、具体的には、蒸気生成器16の2つの蒸気ソケット17,18に接続される。結果的に、ダクト系30の設計は、前に既に述べられた理由のために、比較的簡単であり得る。
【0074】
図5には、本発明の第四好適実施態様に従った飲料作成ユニット4のダクト系30が示されている。このダクト系30は、主ダクト51と、2つの分配ダクト52,53と、二対の副ダクト54a,54b,55a,55bとを含み、各対の副ダクト541,54b,55a,55bは、分配ダクト52,53の2つの枝のように形成され、全ての副ダクト54a,54b,55a,55bは主ダクト51に合流する。図示の実施例において、分配ダクト52,53は、主ダクト51と反対側に延在し、対の副ダクト54a,54b,55a,55bも、主ダクト51の反対側に延在している。さらに、様々な副ダクト54a,54b,55a,55bが、主ダクト51の長手軸に沿う異なる位置で主ダクト51に合流している。
【0075】
本発明の範囲内で、1つの分配ダクト52,53に関連付けられる副ダクト54a,54b,55a,55bの数は、2つよりも多くであり得るし、少なくとも2つの枝(副ダクト54a,54b,55a,55b)を有する分配ダクト52,53の数も2つよりも多くであり得る。もし異なる分配ダクト52,53に関連付けられる副ダクト54a,54b,55a,55bが主ダクト51の異なる側で主ダクト51に合流するならば好ましいが、これは必ずしも本発明の範囲内である必要はない。
【0076】
主ダクト51は、流体を供給し、副ダクト54a,54b,55a,55bを通じて分配ダクト52,53から1つ又はそれよりも多くの他の流体を受け取るよう構成される。両方の分配ダクト52,53は流体を供給するよう構成され、分配ダクト52,53は、異なる流体を運ぶ目的のために、或いは、同一の流体を運ぶ目的のために提供され得る。例えば、主ダクト51は牛乳のような液体を供給するために適用され、両方の分配ダクト52,53は蒸気を供給するために適用される。そのような場合には、飲料作成ユニット4の動作中、蒸気は二対の主ダクト54a,54b,55a,55bを通じて4つの場所で主ダクト51に供給される。プロセス中、副ダクト54a,54b,55a,55bの構造の故に、蒸気は、主ダクト51上の異なる位置で部分内に供給され、液体の局所的な沸騰の危険性が低減されるのに対し、液体と蒸気の混合プロセスは強化される。
【0077】
図示のダクト51,52,53,54a,54b,55a,55bの他に、飲料作成ユニット4のダクト系30は、泡を得るために、ダクト系30のこれらの他のダクト51,52,53,54a,54b,55a,55bの少なくとも1つに空気を入れるための少なくとも1つの空気ダクトも含み得る。
【0078】
飲料作成ユニット4は飲料作成機15に適用されるよう構成され、例えば、使い捨てカートリッジの部分であり得る。好ましくは、そのようなカートリッジは2つの入口を含み、各入口は、カートリッジが比較的簡単な設計であり得るよう、分配ダクト52,53に関連付けられ、カートリッジ中の様々なダクトは比較的短くあり得るし、余り屈曲を有さない。結果的に、カートリッジの流れ抵抗はより低くあり得るし、熱損失は減少され得るし、副ダクト54a,54b,55a,55bを通じた分配ダクト52,53から主ダクト51への流体の均衡のとれた供給が実現され得る。分配ダクト52,53が蒸気を供給する目的のために使用される場合には、飲料作成ユニット4を有するカートリッジは、カートリッジの入口に接続可能な2つのソケット17,18を有する図2に示されるような飲料作成機15によって動作され得る。
【0079】
本発明の範囲が上記に議論された実施例に限定されず、添付の請求項において定められる本発明の範囲から逸脱することなしに、それらの幾つかの変更及び修正が可能であることが当業者に明らかであろう。
【0080】
本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成ユニット1のダクト系30は、平行に配置される2つの放出ポンプを含むのに対し、本発明の第三好適実施態様に下たっが飲料作成ユニット3のダクト系30は、平行に配置される2つのベンチュリポンプを含む。本発明の範囲内で、飲料作成ユニットは異なる種類のポンプを形成するダクトの組み合わせを含むことも可能である。例えば、平行に配置される1つの放出ポンプと1つのベンチュリポンプとを有する飲料作成ユニットが、添付の請求項によってカバーされる。原理的に、ポンプの数は自由に選択され得るし、同じことがポンプの種類にも当て嵌まり、様々な種類のポンプは1つの飲料作成ユニット内に適用され得る。
【0081】
飲料作成ユニット1,2,3,4のダクト系30には、カカオ粉末のような乾燥物質を蒸気系30に入れるための入口が配置され得る。そのような場合には、飲料を調製するためのプロセスは、乾燥物質を加えるステップも包含する。
【0082】
上記には、飲料を調製するためのシステムが開示され、それは飲料作成機15と飲料作成機15内に取り外し可能に配置されるカートリッジ10とを含む。カートリッジ10は、流体の流れ、例えば、上記の流れ及び液体の流れを運ぶためのダクト系30を有する飲料作成ユニット1,2,3,4を含む。多数の好適実施態様において、ダクト系30は2つの組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43を含み、各組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43の構成は、少なくとも流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成される。飲料作成機15は、流体の流れのポンピングにおいて提供されるべき流体を供給するために少なくとも2つの供給部材17,18を含み、各供給部材17,18は、ダクト系30の他の組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43と連絡する。それぞれの組み合わせのダクト31,32,33;41,42,43は、異なる入口36,46と関連付けられ、入口36,46は、カートリッジ10上の異なる位置に配置され得るので、ダクト系30が比較的簡単な設計であることが達成され、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を運ぶためのそれぞれのダクト32,42は、これらの入口36,46の他に直接的に接続され得る。さらに、飲料作成機15は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を供給するために少なくとも2つの供給部材17,18を含むので、飲料作成機15は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための少なくとも2つの入口36,46を有するカートリッジ10を含む様々な種類のカートリッジを受け入れ且つ動作する目的のために使用されるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第一好適実施態様に従った飲料作成得ニットを含む、飲料作成機における使用のための使い捨てカートリッジを示す概略図である。
【図2】飲料作成機の構成部品と図1に示される使い捨てカートリッジとを示す我利略図であり、使い捨てカートリッジは飲料作成機内に配置され、使い捨てカートリッジは飲料作成機の部材に接続されている。
【図3】本発明の第二好適実施態様に従った飲料作成ユニットのダクトシステムを示す概略図である。
【図4】本発明の第三好適実施態様に従った飲料作成ユニットのダクトシステムを示す概略図である。
【図5】本発明の第四好適実施態様に従った飲料作成ユニットのダクトシステムを示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を調製するためのシステムであって、
飲料作成機と、該飲料作成機内に取り外し可能に配置されるカートリッジとを含み、
該カートリッジは、流体の流れを運ぶためのダクト系を有する飲料作成ユニットを含み、
前記ダクト系のダクトの構成は、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成され、
前記飲料作成機は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を前記ダクト系に供給するために、少なくとも2つの供給部材を含み、
前記飲料作成機の前記供給部材の少なくとも1つは、前記カートリッジの前記飲料作成ユニットの前記ダクト系と連絡する、
システム。
【請求項2】
前記飲料作成機のぞれぞれの前記供給部材は、前記カートリッジの前記飲料作成ユニットの前記ダクト系と連絡し、前記供給部材の出口が、前記ダクト系の異なる入口に接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記飲料作成機の前記供給部材は、異なる流体を供給するよう構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記飲料作成機は、流体の流れ中に適用されるべき1つの種類の流体を供給するための装置を含み、少なくとも2つの供給部材が、この装置に接続される、請求項1又は2に記載のシステム。請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
供給部材が流体を供給する必要がないときに、この供給部材を閉塞された状態に維持し、且つ、供給部材からの流体の供給が必要とされる限り、この供給部材を開放されたままにするための制御可能な閉塞手段が設けられる、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
流体を運ぶためのダクト系を有する飲料作成ユニットを含み、
前記ダクト系のダクトの構成は、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成され、
前記ダクト系は、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための少なくとも2つの入口を有する、
請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載のシステムにおける使用のためのカートリッジ。
【請求項7】
前記ダクト系は、少なくとも1つの主ダクトと、該主ダクトに合流する少なくとも2つの副ダクトとを含み、該副ダクトは、流体のポンピングする流れを運ぶよう構成され、前記主ダクトは、ポンピングされた流体の流れを運ぶよう構成される、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
各副ダクトは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための他の入口と関連付けられる、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記ダクト系は、2つよりも多くの副ダクトと、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための入口と関連付けられる少なくとも1つの分配ダクトとを含み、該分配ダクトは、少なくとも2つの副ダクトに接続される、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記ダクト系は、少なくとも2つの組み合わせの主ダクトと、少なくとも1つの副ダクトとを含み、各組み合わせは、流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を入れるための他の入口と関連付けられる、請求項7乃至9のうちのいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記ダクト系のダクトの構成は、流体のポンピングする流れから流体のポンピングされた流れへの運動量の移動に基づいて得られる局所的な下圧の影響下で、少なくとも1つの流体の流れが流体の他の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成される、請求項6乃至10のうちのいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトの長手軸が、前記第一ダクトが前記後者のダクトに合流する位置で前記流体のポンピングされた流れを運ぶためのダクトの長手軸に対して90°よりも小さな角度で延在する、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記ダクト系のダクトの構成は、前記流体のポンピングする流れを運ぶためのダクトが、前記流体のポンピングされた流れを運ぶためのダクトに合流する位置の近傍で、前記流体のポンピングする流れを運ぶためのダクト内に絞りを有することによって得られる局所的な下圧の影響下で、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成される、請求項6乃至10のうちのいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記流体のポンピングする流れを運ぶための前記ダクトが前記流体のポンピングされた流れを運ぶためのダクトに接続される、前記流体のポンピングする流れを運ぶための前記ダクトの端部分が制限され、前記流体のポンピングする流れを運ぶための前記ダクトが合流する、前記流体のポンピングされた流れを運ぶための前記ダクトの部分が拡径される、請求項13に記載のカートリッジ。
【請求項15】
飲料材料を収容する少なくとも1つの貯槽を含む、6乃至14のうちのいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記ダクト系は、前記ダクト系に空気を入れるための少なくとも1つの空気入口を含む、6乃至15のうちのいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項17】
1乃至5のうちのいずれか1項に記載のシステムにおける使用のための飲料作成機であって、
流体の流れを運ぶためのダクト系を有する飲料作成ユニットを含むカートリッジを受容するための空間を含み、前記ダクト系のダクトの構成は、少なくとも1つの流体の流れが他の流体の流れに対してポンピング作用を遂行し得るよう構成され、
前記カートリッジの前記飲料作成ユニットの前記ダクト系に流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を供給するための少なくとも2つの供給部材を含む、
飲料作成機。
【請求項18】
前記供給部材は、異なる流体を供給するよう構成される、請求項17に記載の飲料作成機。
【請求項19】
流体のポンピングする流れ中に適用されるべき流体を供給するための装置を含み、少なくとも2つの供給部材がこの装置に接続される、請求項17に記載の飲料作成機。
【請求項20】
供給部材が流体を供給する必要がないときに、この供給部材を閉塞された状態に維持し、流体の供給が供給部材から必要とされる限り、この供給部材を開放されたままにするための制御可能な閉塞手段が設けられる、請求項17乃至19のうちのいずれか1項に記載の飲料作成機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−509880(P2009−509880A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532933(P2008−532933)
【出願日】平成18年9月22日(2006.9.22)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053429
【国際公開番号】WO2007/036856
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】