説明

飲料水供給装置

【課題】 飲料水供給管内の水圧が低下して各抽出バルブから流出される飲料水の流出量が弱まることを防ぐことができる飲料水供給装置を提供すること。
【解決手段】 飲食台に配設される複数の抽出バルブ4に飲料水を供給するための飲料水供給装置5であって、前記飲料水が貯留された貯留タンク6と、前記貯留タンク6から延設され、前記複数の抽出バルブ4が接続された飲料水供給管7と、前記貯留タンク6内の前記飲料水を前記飲料水供給管7内に供給する飲料水供給手段8と、前記飲料水供給管7内の水圧を検知する圧力検知手段17と、該圧力検知手段17による検知に基づいて、前記飲料水供給管7内の水圧が所定の水圧域に維持されるように前記飲料水供給手段17を制御する飲料水供給制御手段10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば飲食物販売店舗等に設置される飲食台に配設される複数の蛇口に飲料水を供給するための飲料水供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の飲料水供給装置としては、水が貯留されるタンクに接続された無端状をなす給湯本管に、飲食カウンタに配設された複数の給湯用蛇口を接続するとともに、給湯本管内の水を加熱する加熱装置を設け、循環ポンプによって給湯本管内の湯を循環させることで、給湯用蛇口から湯が流出されるもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−318012号公報(第3頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の飲料水供給装置にあっては、飲食カウンタ(飲食台)に複数配置される給湯用蛇口(抽出バルブ)を同時に多数の客が使用すると、複数の給湯用蛇口から同時に湯(飲料水)が大量に流出され、給湯本管(飲料水供給管)内の湯の水圧が低下して、各給湯用蛇口から流出される湯の流出量が弱まることがあるといった問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、飲料水供給管内の水圧が低下して各抽出バルブから流出される飲料水の流出量が弱まることを防ぐことができる飲料水供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の飲料水供給装置は、
飲食台に配設される複数の抽出バルブに飲料水を供給するための飲料水供給装置であって、
前記飲料水が貯留された貯留タンクと、
前記貯留タンクから延設され、前記複数の抽出バルブが接続された飲料水供給管と、
前記貯留タンク内の前記飲料水を前記飲料水供給管内に供給する飲料水供給手段と、
前記飲料水供給管内の水圧を検知する圧力検知手段と、
該圧力検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水圧が所定の水圧域に維持されるように前記飲料水供給手段を制御する飲料水供給制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、例えば多数の抽出バルブが同時に使用されて大量の飲料水が飲料水供給管内から流出し、飲料水供給管内の水圧が低下する状況が発生しても、水圧が所定の水圧域より下回ったことが検知され、飲料水供給手段を介して飲料水の供給量を上昇させる制御が行われるため、飲料水供給管内の水圧が所定の水圧域に維持され、抽出バルブから流出される飲料水の流出量が弱まることが防止される。
【0007】
本発明の請求項2に記載の飲料水供給装置は、請求項1に記載の飲料水供給装置であって、
前記飲料水供給管の下流側端部が前記貯留タンクに連結され、前記飲料水が前記飲料水供給管内及び前記貯留タンク内を循環できるようになっており、
前記飲料水供給管の下流側に設けられ、前記飲料水供給管内の流量を調節する流量調節手段と、
前記圧力検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水圧が前記所定の水圧域に維持されるように前記流量調節手段を制御する第1の流量調節制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、飲料水供給手段による飲料水供給管内の水圧の調節に加えて、流量調節手段でも飲料水供給管内の水圧を調節することができるので、飲料水供給管内の水圧を効率的に所定の水圧域に維持することができるばかりか、流量調節手段により流量を増加させることで、飲料水供給管内における飲料水の滞留を防止することができるため、衛生的である。
【0008】
本発明の請求項3に記載の飲料水供給装置は、請求項1または2に記載の飲料水供給装置であって、
前記飲料水供給管の下流側端部が前記貯留タンクに連結され、前記飲料水が前記飲料水供給管内及び前記貯留タンク内を循環できるようになっており、
前記飲料水供給管の下流側に設けられ、前記飲料水供給管内の流量を調節する流量調節手段と、
前記飲料水供給管の所定部位若しくは前記貯留タンクに設けられた前記飲料水を所定の水温にさせる水温生成手段と、
前記飲料水供給管内の水温を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水温が所定の水温域に維持されるように前記流量調節手段を制御する第2の流量調節制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、例えば飲料水供給管内の水温が所定の水温域にあるときは、流量調節手段により飲料水の循環流量を抑えることで、飲料水供給手段の出力を極力抑えることができるため経済的である。また、飲料水供給管内の飲料水の水温が所定の水温域を下回るまたは上回ったことが検知されたときは、流量調節手段を介して流量を上昇させる制御が行われることで、水温生成手段により生成された所定水温の飲料水が飲料水供給管内に効率よく循環され、これにより飲料水供給管内の水温を短時間で所定の水温域まで戻すことができるため、飲食客に常に最適な水温の飲料水を提供することができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の飲料水供給装置は、請求項3に記載の飲料水供給装置であって、
前記第2の流量調節制御手段による前記流量調節手段の制御よりも前記第1の流量調節制御手段による前記流量調節手段の制御を優先して行わせる優先制御手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、第2の流量調節制御手段による流量調節手段の制御が可能である場合でも、抽出バルブから流出される飲料水の流出量が弱まることを確実に防止できる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の飲料水供給装置は、請求項3または4に記載の飲料水供給装置であって、
前記水温生成手段は加熱器であり、
前記第2の流量調節制御手段は、前記温度検知手段によって検知された水温が第1の水温となったときに前記流量調節手段により流量を増加させ、前記温度検知手段によって検知された水温が前記第1の水温よりも高い第2の水温となったときに前記流量調節手段により流量を低減させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、飲料水供給管内の水温が第1の水温となったときに流量調節手段により流量を増加させた後、水温が第1の水温よりも高い第2の水温となるまで流量を増加させる制御が継続されることで、飲料水供給管内の水温が第1の水温まで低下するのに時間がかかることになり、これにより第2の流量調節制御手段が頻繁に流量調節手段を制御しなくても済むため、制御負荷が軽減される。
【0011】
本発明の請求項6に記載の飲料水供給装置は、請求項3または4に記載の飲料水供給装置であって、
前記水温生成手段が冷却器であり、
前記第2の流量調節制御手段は、前記温度検知手段によって検出された水温が第3の水温となったときに前記流量調節手段により流量を増加させ、前記温度検知手段によって検知された水温が前記第3の水温よりも低い第4の水温となったときに前記流量調節手段により流量を低減させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、飲料水供給管内の水温が第3の水温となったときに流量調節手段により流量を増加させた後、水温が第3の水温よりも低い第4の水温となるまで流量を増加させる制御が継続されることで、飲料水供給管内の水温が第3の水温まで上昇するのに時間がかかることになり、これにより第2の流量調節制御手段が頻繁に流量調節手段を制御しなくても済むため、制御負荷が軽減される。
【0012】
本発明の請求項7に記載の飲料水供給装置は、請求項3ないし6のいずれかに記載の飲料水供給装置であって、
前記水温生成手段は、加熱器と冷却器とを備え、温水または冷水の何れかの飲料水を選択的に生成することを特徴としている。
この特徴によれば、温水を供給する場合は加熱器を作動させ、冷水を供給する場合は冷却器を作動させるだけでよいので、温水と冷水のどちらの飲料水の供給も1つの系統の飲料水供給管で行えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、実施例1における飲料水供給装置並びに飲食物循環搬送装置を備える飲食台の要部を示す部分斜視図であり、図2は、実施例1における飲料水供給装置を示す概念図であり、図3は、実施例1における制御装置が実行する供給ポンプ制御処理の制御内容を示すフローチャートであり、図4は、実施例1における制御装置が実行する電磁バルブ制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0015】
先ず図1には、飲食物販売店舗等に設置される飲食物としての寿司などを載置した食器皿Sを厨房側から客側に循環搬送する循環搬送装置の飲食物循環搬送路1が示されており、この飲食物循環搬送路1の周囲には、本実施例における飲食台としてのカウンターテーブル2が配設され、複数の客がカウンターテーブル2を使用できるように複数の椅子3が配置されている。
【0016】
カウンターテーブル2に上面には、飲料水を客に供給するための本実施例における抽出バルブとしてのグラスフィラ4がカウンターテーブル2に沿って複数設けられており、このグラスフィラ4には、本発明の適用された飲料水供給装置5を用いることで、夏季または冬季の使用時期に応じて、冷たいお茶(以下冷茶と称する)と、温かいお茶(以下温茶と称する)の2種類の飲料水が供給される。
【0017】
グラスフィラ4に飲料水を供給するための飲料水供給装置5について説明すると、図2に示すように、この飲料水供給装置5には、水源となる水道管(図示略)から供給された飲料水(水道水)を貯留しておくための貯留タンク6が設けられており、この貯留タンク6から延設される飲料水供給管7が設けられ、カウンターテーブル2に配置される複数のグラスフィラ4は、1本の飲料水供給管7に連結されている。
【0018】
図2に示す飲料水供給管7は、その上流側と下流側の両端部が貯留タンク6に連結されており、飲料水供給管7の上流側には、貯留タンク6内の飲料水を飲料水供給管7内に供給するための飲料水供給手段としての供給ポンプ8が配設され、飲料水供給管7の下流側(最下流側のグラスフィラ4よりも下流側)には、飲料水供給管7内の飲料水の流量を調節可能な流量調節手段としての電磁バルブ9が配設されている。尚、供給ポンプ8は常に駆動されており、電磁バルブ9を開放すると飲料水が飲料水供給管7内及び貯留タンク6内を循環し、電磁バルブ9を閉鎖すると飲料水の循環が止まるようになっている。
【0019】
また、飲料水供給装置5には、この飲料水供給装置5に設けられる各種センサ類からの信号に基づいて、供給ポンプ8や電磁バルブ9などの各種装置類を制御するための本実施例における飲料水供給制御手段及び第1の流量調節制御手段並びに第2の流量調節制御手段としての制御装置10が設けられている。
【0020】
図2に示すように、この貯留タンク6の上部には、飲料水(水道水)を供給する水道管(図示略)が接続された電磁切換弁11が設けられており、貯留タンク6には、貯留タンク6内の水位を検知する水位計12が取り付けられ、水位計12からの信号に基づいて制御装置10は、電磁切換弁11を開閉し、貯留タンク6内の水位を常に一定に保つように電磁切換弁11を制御している。
【0021】
貯留タンク6の上部には、お茶の原液タンク(図示略)に連結されたチューブポンプ13が配置されており、制御装置10が電磁切換弁11を開放すると同時にチューブポンプ13を作動させることで、水道水の供給とともに定量のお茶の原液を貯留タンク6内に供給し、貯留タンク6内で飲料水としてのお茶が製造される。
【0022】
更に図2に示すように、この貯留タンク6には、貯留タンク6内の飲料水(お茶)の水温を検知するためのタンク内温度センサ14が設けられるとともに、貯留タンク6内に貯留された飲料水を加熱するための本実施例における水温生成手段及び加熱器としてのプラグヒータ15が設けられている。また、飲料水供給管7の上流側に設けられた供給ポンプ8の近傍には、本実施例における水温生成手段としての冷却器16が設けられている。
【0023】
この飲料水供給装置5の制御装置10は、冷却器16を作動させる夏季モードと、プラグヒータ15を作動させる冬季モードとの2種類のモードを図示しないモード設定手段にて選択的に切り換えて設定することができ、冷茶または温茶のどちらの飲料水も1つの系統の飲料水供給管7で行えるようになっている。
【0024】
飲料水供給装置5は、夏季モードまたは冬季モードの何れかのモードを図示しない設定手段にて設定可能とされており、グラスフィラ4から抽出される冷茶または温茶の水温、すなわち、飲料水供給管7内の水温が所定の水温域に維持されるように、後述する電磁バルブ9の開閉制御(電磁バルブ制御処理)において、電磁バルブ9を開放させる水温となる上限値(第1の水温、第3の水温)と、電磁バルブ9を閉じる水温となる下限値(第2の水温、第4の水温)を設定できるようになっている。
【0025】
本実施例では、前記所定の水温域として、夏季モードでは最適水温を3℃〜8℃、冬季モードでは最適水温を70℃〜80℃とするために、電磁バルブ9を開放させる水温となる上限値及び下限値を、前記夏季モードにおける下限値を3℃、上限値を8℃とし、冬季モードにおける下限値を70℃、上限値を80℃としている。
【0026】
尚、本実施例においては、飲料水供給管7内の最適な水温域の上限値(8℃/80℃)及び下限値(3℃/70℃)と、電磁バルブ9の開閉の契機となる水温(上限値及び下限値)とが同一の水温に設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、飲料水供給管7内の最適な水温域の上限値及び下限値と、電磁バルブ9の開閉の契機となる水温(上限値及び下限値)とを異なる水温として設定してもよい。
【0027】
冬季などに温茶などを製造する場合には、制御装置10を冬季モードに設定しておく。冬季モードにおいては、タンク内温度センサ14によって検知された飲料水(お茶)の水温が例えば75℃〜85℃の水温域の範囲内に維持されるように制御装置10がプラグヒータ15を制御する。この貯留タンク6内の水温域を飲料水供給管7内の最適な水温域である70℃〜80℃よりも高い水温域の範囲内とするのは、貯留タンク6から飲料水供給管7内に供給されるうちに温茶が若干冷めてしまうことを考慮しているからである。
【0028】
図2に示すように、冷却器16の内部には、飲料水供給管7が配設されるとともに、冷媒用のガスを密閉した冷却パイプ(図示略)が設けられており、冷却パイプ(図示略)と飲料水供給管7との間で熱交換が行われるようになっている。
【0029】
夏季などに冷茶などを製造する場合には、制御装置10を夏季モードに設定しておく。夏季モードにおいては、飲料水(お茶)の水温が冷却器16を通過する際に、1℃〜6℃の水温域の範囲内に冷却されて供給されるようになっている。この冷却器16を通過する飲料水の水温域を飲料水供給管7内の最適な水温域である3℃〜8℃よりも低い水温域である1℃〜6℃の範囲内とするのは、冷却器16から飲料水供給管7内に供給されるうちに冷茶が若干温まってしまうことを考慮しているからである。
【0030】
また、図2に示すように、飲料水供給管7の下流側に設けられた電磁バルブ9の近傍には、電磁バルブ9より上流側にある飲料水供給管7内の飲料水(お茶)の水圧を検知する圧力検知手段としての圧力センサ17が設けられているとともに、飲料水供給管7内の飲料水の水温を検知する温度検知手段としての管内温度センサ18が設けられており、これら圧力センサ17と管内温度センサ18は制御装置10に接続されている。
【0031】
更に図2に示すように、供給ポンプ8はインバータ19を介して制御装置10に制御されるようになっており、インバータ19を介することで電源の周波数と電圧が制御され、供給ポンプ8のモータ回転速度(出力)が制御されている。
【0032】
また、供給ポンプ8は常に駆動されており、通常運転時に適用されるLowモードと、多数のグラスフィラ4から同時に飲料水(お茶)が抽出されるとき、すなわち、水圧が低下したときに適用され、Lowモードよりもモータ回転速度が速いHighモードとの2段階のモータ回転速度を切り換えて駆動されるようになっている。具体的には、前記Lowモードは、例えば通常時等において少数のグラスフィラ4が使用されているときに飲料水供給管7内の水圧を予め定められた0.3Mpa以上に維持させることができるモータ回転速度に供給ポンプ8が制御されるモードであり、前記Highモードは、例えば繁忙期等において多数のグラスフィラ4が使用されて水圧が0.3Mpa以下となったときに、該水圧を0.3Mpa以上まで上昇させることができるモータ回転速度に供給ポンプ8が制御されるモードである。
【0033】
このように本実施例1における制御装置10は、飲料水供給管7内の水圧が予め定められた0.3Mpa以上であるときには供給ポンプ8をLowモードにて駆動させる制御を行い、例えば多数のグラスフィラ4が使用されるなどして管内の水圧が0.3Mpa以下であるときには供給ポンプ8をHighモードにて駆動させる後述する供給ポンプ制御処理を行う。
【0034】
また、制御装置10は、飲料水供給管7内の水圧が予め定められた0.3Mpa以下であり、かつ、飲料水供給管7内の水温が冬季モードにおける上限値である80℃以上であるときまたは飲料水供給管7内の水温が夏季モードにおける下限値である3℃以下であるときに電磁バルブ9を閉鎖させるとともに、飲料水供給管7内の水温が冬季モードにおける下限値である70℃以下であるとき並びに飲料水供給管7内の水温が夏季モードにおける上限値である8℃以上であるときに電磁バルブ9を開放させる後述する電磁バルブ制御処理を行う。
【0035】
例えば多数のグラスフィラ4が使用されるなどして管内の水圧が0.3Mpa以下であるときには、各グラスフィラ4からの飲料水の流出量が弱まるため、水圧を上昇させるために供給ポンプ8による飲料水の供給量を増加させる供給ポンプ制御処理が行われるとともに、管内の水温が、冬季モードにおいて所定水温(70℃)以下であるとき、夏季モードにおいて所定水温(8℃)以上であるときには、最適な水温の飲料水が飲食客に提供されないため、電磁バルブ9を開放させて貯留タンク6内にて生成された水温の飲料水の供給量を増大して循環させ、飲料水供給管7内全体の水温を短時間で前記所定の水温域の範囲内に維持するための電磁バルブ制御処理が行われる。
【0036】
つまり、制御装置10は、圧力検知手段としての圧力センサ17による水圧の検知に基づいて、飲料水供給管7内の水圧が前記所定の水圧域に維持されるように流量調節手段としての電磁バルブ9を制御する第1の流量調節制御手段と、温度検知手段としての管内温度センサ18による水温の検知に基づいて、飲料水供給管7内の水温が所定の水温域に維持されるように流量調節手段としての電磁バルブ9を制御する第2の流量調節制御手段とを構成している。
【0037】
また、本実施例においては、冬季モードにおいて所定水温(70℃)以下であるとき、または夏季モードにおいて所定水温(8℃)以上であるときにおいて、管内の水圧が0.3Mpa以下であるときには前記水温に基づく電磁バルブ9を開放させる制御は行われないようになっている。すなわち、水温に基づく電磁バルブ制御処理よりも水圧に基づく電磁バルブ制御処理が優先して行われるようになっている。
【0038】
つまり、制御装置10は、管内温度センサ18による水温の検知に基づく電磁バルブ9の制御よりも、圧力センサ17による水圧の検知に基づく電磁バルブ9の制御を優先して行わせる優先制御手段を構成している。
【0039】
尚、本実施例においては、水温に基づく電磁バルブ制御処理よりも水圧に基づく電磁バルブ制御処理を優先して行うようにしているが、水圧に基づく電磁バルブ制御処理よりも水温に基づく電磁バルブ制御処理を優先して行うようにしてもよい。
【0040】
ここで、本実施例における制御装置10が実行する供給ポンプ制御処理の制御内容を、図3のフローチャートに基づいて以下に説明すると、制御装置10は、圧力センサ17により検知された水圧に基づいて、飲料水供給管7内の飲料水(お茶)の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以下であるか否か判定し(Sa01)、飲料水供給管7内の飲料水の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以上ならば、Lowモードで供給ポンプ8を駆動させる(Sa03)。
【0041】
尚、Lowモードで供給ポンプ8を駆動させたときには、飲料水供給管7内の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)よりも若干高めになり、グラスフィラ4の使用数が少ないときには、供給ポンプ8がLowモードで駆動されても飲料水供給管7内の水圧が、設定された水圧(0.3Mpa)よりも下がらないようになっている。
【0042】
また、例えば店内の客の数が増え、複数配置設けられたグラスフィラ4の使用数が増えること等により、Sa01のステップにおいて、飲料水供給管7内の飲料水の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以下であると判定した場合、制御装置10が供給ポンプ8をHighモードで駆動させる(Sa02)。
【0043】
このように供給ポンプ8がHighモードに切り換わると、大量の飲料水が飲料水供給管7内に供給されて飲料水供給管7内の水圧が上がり、設定された水圧(0.3Mpa)に近づくようになる。そのためグラスフィラ4から流出される飲料水の流出量が弱まることを防ぐことができる。
【0044】
また、グラスフィラ4の使用数が減ったときに供給ポンプ8がHighモードで駆動されていると、飲料水供給管7内の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以上に上がるため、図3に示すSa01のステップにおいて、飲料水供給管7内の飲料水の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以下ではないと判定されると、制御装置10が供給ポンプ8をLowモードで駆動させ、水圧を安定させることになる。
【0045】
次に、本実施例における制御装置10が実行する電磁バルブ制御処理の制御内容を、図4のフローチャートに基づいて以下に説明すると、制御装置10は、圧力センサ17によって検知された飲料水供給管7内の水圧が、設定された水圧(本実施例では0.3Mpa)以下であるか否かを判定し(Sb01)、飲料水供給管7内の飲料水の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以下ならば電磁バルブ9を閉鎖して当該処理を終了する(Sb02)。
【0046】
また、Sb01のステップにおいて、飲料水供給管7内の飲料水の水圧が設定された水圧(0.3Mpa)以下ではないと判定したときは、電磁バルブ9の制御を行うことなくSb03に進み、冬季モードに設定されているか否かを判定し(Sb03)、Sb03において冬季モードに設定されていると判定したときには、管内温度センサ18によって検知された飲料水供給管7内の飲料水(温茶)の水温が、冬季モードで設定された水温域の下限値(70℃)以下であるか否か、すなわち、飲食客に提供される飲料水(温茶)の水温が適温以下であるか否かを判定し(Sb04)、飲料水の水温が水温域の下限値(70℃)以下ならば、電磁バルブ9を開放する(Sb05)。
【0047】
Sb05のステップにおいて電磁バルブ9が開放されると、貯留タンク6内で温められた75℃〜85℃の飲料水(温茶)が飲料水供給管7内に循環供給され、これにより、複数のグラスフィラ4が使用されているか否かに関わらず、飲料水供給管7内の飲料水の水温が急速に上昇することになる。
【0048】
また、Sb04のステップにおいて、管内の水温が冬季モードで設定された下限値(70℃)以下ではないと判定されたときは、管内温度センサ18により水温が上限値(80℃)以上であるか否か、すなわち、飲食客に提供される飲料水(温茶)の水温が適温以上であるか否かを判定し(Sb06)、上限値(80℃)以上であると判定した場合は制御装置10が電磁バルブ9を閉鎖する(Sb07)。尚、Sb06において上限値(80℃)以上でないと判定した場合はそのときの状態を維持する。このため、冬季モードで飲料水供給装置5が運転されているときには、グラスフィラ4から抽出される飲料水の水温が冬季モードにおける最適な水温域である70℃〜80℃に維持されることになる。
【0049】
また、Sb03のステップにおいて夏季モードに設定されていると判定したときには、管内温度センサ18によって検知された飲料水供給管7内の飲料水(冷茶)の水温が、夏季モードで設定された上限値(8℃)以上であるか否か、すなわち、飲食客に提供される飲料水(温茶)の水温が適温以上であるか否かを判定し(Sb08)、飲料水の水温が上限値(8℃)以上ならば電磁バルブ9を開放する(Sb09)。
【0050】
Sb09のステップにおいて電磁バルブ9が開放されると、冷却器16で冷却された1℃〜6℃の飲料水(冷茶)が飲料水供給管7内に循環供給され、これにより、複数のグラスフィラ4が使用されているか否かに関わらず、飲料水供給管7内の飲料水の水温が急速に下降することになる。
【0051】
また、Sb08のステップにおいて、管内の水温が夏季モードで設定された上限値(8℃)以上ではないと判定されたときは、管内の水温が下限値(3℃)以下であるか否か、すなわち、飲食客に提供される飲料水(温茶)の水温が適温以下であるか否かを判定し(Sb10)、が下限値(3℃)以下であると判定したときは制御装置10が電磁バルブ9を閉鎖する(Sb11)。尚、Sb10において下限値(3℃)以下でないと判定した場合はそのときの状態を維持する。このため、夏季モードで飲料水供給装置5が運転されているときには、グラスフィラ4から抽出される飲料水の水温が夏季モードにおける最適な水温域である3℃〜8℃に維持されることになる。
【0052】
このように実施例1における飲料水供給装置5では、圧力センサ17が飲料水供給管7内の飲料水(お茶)の水圧を検知し、供給ポンプ制御処理によって、供給ポンプ8がLowモードとHighモードの2種類のモードを切り換えて駆動されるとともに、電磁バルブ制御処理によって電磁バルブ9が開閉され、飲料水供給管7内における飲料水の循環状態が切り換わることで、供給ポンプ8による飲料水供給管7内の水圧の調節に加えて、電磁バルブ9でも飲料水供給管7内の水圧を調節できるので、飲料水供給管7内の飲料水を所定の水圧域に効率的に維持することができ、多数のグラスフィラ4が同時に使用されてもグラスフィラ4から流出される飲料水(お茶)の流出量が弱まることがない。
【0053】
また、水圧が設定された水圧以下であるときは、水温が前記所定の水温域以上または以下であっても電磁バルブ9は閉鎖されるため、飲食客によりグラスフィラ4が使用されない状況が続く場合や、供給ポンプ8に近い上流側のグラスフィラ4ばかり使用される状況が続く場合においては、飲料水供給管7内の飲料水(お茶)が停滞し、夏季の暑い使用時期には冷茶の水温が上昇して温まりやすいとともに、冬季の寒い使用時期には温茶の水温が下降して冷めやすいが、管内温度センサ18により検知された飲料水供給管7内の水温に基づいて、上限値の水温以上または下限値の水温以下と判定したときには制御装置10が電磁バルブ9を開放することで、夏季モードでは冷却器16により冷やされたお茶が、冬季モードではプラグヒータ15により温められたお茶が飲料水供給管7内に供給されて循環することで、飲料水供給管7内全域の水温を、短時間で設定された最適な水温域に維持させることができる。
【0054】
更に、本実施例においては、管内温度センサ18が飲料水供給管7における下流側に配設され、下流側における管内の水温を検知することで、例えば供給ポンプ8に近い上流側のグラスフィラ4から流出する飲料水の水温が所定の水温域の範囲内であっても、供給ポンプ8から遠い下流側のグラスフィラ4から流出する飲料水の水温が所定の水温域の範囲外となったときに電磁バルブ処理が行われることになるため、供給ポンプ8から遠い下流側のグラスフィラ4から常に冷めた温茶やぬるい冷茶が提供されてしまうことが効果的に防止される。
【0055】
また、電磁バルブ制御処理において、冬季モードでは、管内の水温が下限値(第1の水温)である70℃以下となったときから、前記下限値よりも高い上限値(第2の水温)である80℃以上となるまで電磁バルブ9を開放させるため、飲料水供給管7内の水温が下限値である70℃まで低下するのに時間がかかることになり、これにより制御装置10が電磁バルブ9を頻繁に開閉制御しなくても済むため、制御負荷が軽減される。
【0056】
また、夏季モードでは、管内の水温が上限値(第3の水温)である8℃以上となったときから、前記上限値よりも低い下限値(第4の水温)である3℃以下となるまで電磁バルブ9を開放させるため、飲料水供給管7内の水温が上限値である8℃まで上昇するのに時間がかかることになり、これにより制御装置10が電磁バルブ9を頻繁に開閉制御しなくても済むため、制御負荷が軽減される。
【実施例2】
【0057】
次に、実施例2に係る飲料水供給装置につき、図6を参照して説明する。尚、前記実施例1と同一構成で重複する構成は省略することとする。図6は、実施例2における飲料水供給装置を示す概念図である。
【0058】
図6に示すように、この飲料水供給装置20は、水源となる水道管(図示略)から電磁切換弁21を介して供給された飲料水(水道水)を貯留するための貯留タンク22と、貯留タンク22内の水位を検知する水位計23と、お茶の原液を貯留タンク22に供給するチューブポンプ24と、貯留タンク22内の飲料水の水温を検知するためのタンク内温度センサ25と、貯留タンク22内に貯留された飲料水を加熱するための本実施例における水温生成手段及び加熱器としてのプラグヒータ26と、上流側と下流側の両端部が貯留タンク22に連結された飲料水供給管27と、飲料水供給管27内の飲料水の水圧を検知するための圧力センサ28と、飲料水供給管27に連結された本実施例における抽出バルブとしての複数のグラスフィラ29と、貯留タンク22内の飲料水を飲料水供給管27内に供給するための供給ポンプ30と、インバータ31を介して供給ポンプ30を制御する本実施例における供給ポンプ制御手段としての制御装置32と、から構成されている。
【0059】
また、制御装置32は、前述した実施例1と同様に水位計23やタンク内温度センサ25などの各種センサ類からの信号に基づいて、電磁切換弁21やチューブポンプ24やプラグヒータ26や供給ポンプ30などの各種装置類の制御を行うようになっており、プラグヒータ26を作動させ、供給ポンプ30の駆動させることによって、飲料水供給管27内及び貯留タンク22内を、常に温められた飲料水(温茶)が循環されるようになっている。
【0060】
更に、実施例1における供給ポンプ8は、LowモードとHighモードの2段階のモードを切り換えて駆動させることができるようになっていたが、実施例2における供給ポンプ30のモータ回転速度は、回転速度の低いレベル1から回転速度の速いレベル10までの10段階の回転速度を切り換えて駆動させることができる。
【0061】
そして、制御装置32は、圧力センサ28による水圧の検知に基づいて、飲料水供給管27内の飲料水の水圧が、設定された水圧(0.3Mpa)以下ならば、供給ポンプ30のモータ回転速度のレベルを下げ、飲料水供給管27内の飲料水の水圧が、設定された水圧(0.3Mpa)以上ならば、供給ポンプ30のモータ回転速度のレベルを段階的に上げるように制御する。
【0062】
尚、飲料水供給管27に連結されたグラスフィラ29が使用されていないときに飲料水供給管27内の飲料水の水圧が、設定された水圧(0.3Mpa)になるようにレベル1のモータ回転速度が設定されるとともに、飲料水供給管27に連結されたグラスフィラ29が全て使用されているときに飲料水供給管27内の飲料水の水圧が、設定された水圧(0.3Mpa)になるようにレベル10のモータ回転速度が設定されている。
【0063】
このように供給ポンプ30のモータ回転速度を複数段階で上昇または下降するように制御することで、飲料水供給管27内の飲料水の水圧を常に一定に保つことができ、多数のグラスフィラ29を同時に使用してもグラスフィラ29から流出される飲料水の水圧を一定に保つことができる。
【0064】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0065】
例えば、前記実施例1では、電磁バルブ制御処理においては、電磁バルブ9を開放または閉鎖のいずれかとする制御を行っていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電磁バルブ9の開閉量を水圧や水温に応じて段階的に調節可能とし、飲料水供給管7内を流れる飲料水の流量を増加または低減させることで飲料水供給管7内の飲料水の水圧を調節可能としてもよい。また、供給ポンプ8のモータ回転速度を常に一定とし、電磁バルブ9の開閉制御によって飲料水供給管7内の飲料水の水圧を所定の水圧域に維持させるようにしてもよい。
【0066】
また、前記電磁バルブ制御処理において電磁バルブを開放させたときに、供給ポンプ8のモータ回転速度を水圧に関わらず強制的に上昇させるようにしてもよく、このようにすれば、飲料水供給管7内の水温をより急速に所定の水温域とすることができる。
【0067】
また、前記実施例においては、飲料水供給管7内の下流側、すなわち、最下流側のグラスフィラ4と電磁バルブ9との間の所定箇所に圧力検知手段としての圧力センサ17や温度検知手段としての管内温度センサ18が配設されていたが、必ずしも電磁バルブ9の近傍に配設されていなくてもよく、例えば飲料水供給管7内における最下流側のグラスフィラ4の近傍等であってもよいし、あるいは中流域や上流域に配設してもよい。また、例えば管内温度センサ18を複数箇所に配設し、水温の平均値を判定して電磁バルブ9を制御するようにしてもよい。
【0068】
また、前記実施例においては、寿司等を循環搬送させる飲食物循環搬送路1を備える飲食カウンタに飲料水供給装置5を適用した例が示されていたが、飲食物循環搬送路1を備えていない他の飲食カウンタ等にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施例1における飲料水供給装置を用いた飲食物循環搬送路を示す部分斜視図である。
【図2】実施例1における飲料水供給装置を示す概念図である。
【図3】実施例1における制御装置が実行する供給ポンプ制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】実施例1における制御装置が実行する電磁バルブ制御処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図5】実施例2における飲料水供給装置を示す概念図である。
【符号の説明】
【0070】
1 飲食物循環搬送路
2 カウンターテーブル(飲食台)
4 グラスフィラ(抽出バルブ)
5 飲料水供給装置
6 貯留タンク
7 飲料水供給管
8 供給ポンプ(飲料水供給手段)
9 電磁バルブ(流量調節手段)
10 制御装置(飲料水供給制御手段、第1の流量調節制御手段、第2の流量調節制御手段)
14 タンク内温度センサ
15 プラグヒータ(水温生成手段、加熱器)
16 冷却器(水温生成手段)
17 圧力センサ(圧力検知手段)
18 管内温度センサ(温度検知手段)
20 飲料水供給装置
22 貯留タンク
25 タンク内温度センサ
26 プラグヒータ(水温生成手段、加熱器)
27 飲料水供給管
28 圧力センサ(圧力検知手段)
29 グラスフィラ(抽出バルブ)
30 供給ポンプ(飲料水供給手段)
32 制御装置(飲料水供給制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食台に配設される複数の抽出バルブに飲料水を供給するための飲料水供給装置であって、
前記飲料水が貯留された貯留タンクと、
前記貯留タンクから延設され、前記複数の抽出バルブが接続された飲料水供給管と、
前記貯留タンク内の前記飲料水を前記飲料水供給管内に供給する飲料水供給手段と、
前記飲料水供給管内の水圧を検知する圧力検知手段と、
該圧力検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水圧が所定の水圧域に維持されるように前記飲料水供給手段を制御する飲料水供給制御手段と、
を備えることを特徴とする飲料水供給装置。
【請求項2】
前記飲料水供給管の下流側端部が前記貯留タンクに連結され、前記飲料水が前記飲料水供給管内及び前記貯留タンク内を循環できるようになっており、
前記飲料水供給管の下流側に設けられ、前記飲料水供給管内の流量を調節する流量調節手段と、
前記圧力検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水圧が前記所定の水圧域に維持されるように前記流量調節手段を制御する第1の流量調節制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の飲料水供給装置。
【請求項3】
前記飲料水供給管の下流側端部が前記貯留タンクに連結され、前記飲料水が前記飲料水供給管内及び前記貯留タンク内を循環できるようになっており、
前記飲料水供給管の下流側に設けられ、前記飲料水供給管内の流量を調節する流量調節手段と、
前記飲料水供給管の所定部位若しくは前記貯留タンクに設けられた前記飲料水を所定の水温にさせる水温生成手段と、
前記飲料水供給管内の水温を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段による検知に基づいて、前記飲料水供給管内の水温が所定の水温域に維持されるように前記流量調節手段を制御する第2の流量調節制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の飲料水供給装置。
【請求項4】
前記第2の流量調節制御手段による前記流量調節手段の制御よりも前記第1の流量調節制御手段による前記流量調節手段の制御を優先して行わせる優先制御手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の飲料水供給装置。
【請求項5】
前記水温生成手段は加熱器であり、
前記第2の流量調節制御手段は、前記温度検知手段によって検知された水温が第1の水温となったときに前記流量調節手段により流量を増加させ、前記温度検知手段によって検知された水温が前記第1の水温よりも高い第2の水温となったときに前記流量調節手段により流量を低減させる制御を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の飲料水供給装置。
【請求項6】
前記水温生成手段が冷却器であり、
前記第2の流量調節制御手段は、前記温度検知手段によって検出された水温が第3の水温となったときに前記流量調節手段により流量を増加させ、前記温度検知手段によって検知された水温が前記第3の水温よりも低い第4の水温となったときに前記流量調節手段により流量を低減させる制御を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の飲料水供給装置。
【請求項7】
前記水温生成手段は、加熱器と冷却器とを備え、温水または冷水の何れかの飲料水を選択的に生成することを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の飲料水供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−89087(P2006−89087A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−277071(P2004−277071)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(390010319)株式会社石野製作所 (85)
【Fターム(参考)】