説明

飲食物処理機の粉砕機

【課題】粉砕乾燥機内に投入される生ゴミをより効率よく粉砕、撹拌し、粉砕内の残留物を最少化して、所要動力及び騷音発生を低減させる飲食物処理機の粉砕機を提供する。
【解決手段】飲食物処理機の粉砕機は、内部に空間を持つ胴体;前記胴体内部に回転可能に締結される回転軸と、前記回転軸から延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレードとを備えた粉砕スクリュー;及び中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部;を含む。他の実施例によれば、飲食物処理機の粉砕機は、内部に空間を持つ胴体;前記胴体内部に回転可能に締結される回転軸と、前記回転軸から延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレードとを備えた粉砕スクリュー;及び前記胴体上部に脱着可能に締結されるカバーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飲食物処理機の粉砕機に係り、より詳しくは球形の胴体内に螺旋状の粉砕スクリューを備えることで、生ゴミをより効率よく粉砕、撹拌できるようにし、処理過程で発生するガスを前記胴体上に配置された排気流路部によって効率よく排出させることができる構造を備えた飲食物処理機の粉砕機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、各家庭または飲食点などにおいては、毎日一定量の生ゴミが排出され、このような生ゴミは、単純な濾過網を通じて水分のみ濾過された後、廃棄されている。このような従来の生ゴミ処理方法は、生ゴミの発生量を増大させるため、生ゴミをよく捨てない場合、悪臭を発生させて周囲の空気を汚染させている。
【0003】
生ゴミの発生抑制及びリサイクルを効率よく実施するためには、このような問題点を解決することができる家庭用飲食物処理機の開発が切実に要求されている。一般に、家庭の流し台に連結されて生ゴミを処理する装置は、脱水、切断及び乾燥などの一連の過程によって生ゴミの水分を除去するとともに体積を減らしてその排出量を大幅減少させることができるものである。
【0004】
生ゴミ処理処置は生ゴミを処理する方法によって多様な種類に区分することができ、その利用状態によっても多様な種類に区分することができる。
【0005】
従来の生ゴミ処理処置の粉砕乾燥機は、回転軸の方向と粉砕乾燥機の形状によって、垂直円筒状と水平円筒状に大別することができる。
【0006】
垂直円筒状の場合、飲食物処理の際に飲食物を粉砕する粉砕スクリューを駆動するモーターの負荷が小さく、これによって低騷音の設計が可能であるが、粉砕スクリューが下端に集中して飲食物の上下撹拌及び粉砕が円滑にできないため、粉砕物の粒度が大きく、粉砕スクリューの中央部で未粉砕飲食物がかたまる現象が発生し、乾燥のためのヒーターが下端部に備えられているため、粉砕性能と乾燥性能が落ちる欠点を持つ。一方、粉砕スクリューの体積比が小さいので、単位大きさに対する投入量を増大させることができる。
【0007】
水平円筒状の場合、飲食物を粉砕する粉砕スクリューが粉砕乾燥機の全体にわたって形成されているので、飲食物処理物の撹拌が円滑になされ、乾燥のためのヒーターが円筒面に沿って備えられているので、熱の伝導に効率的で乾燥効率が良い利点を持つ。しかし、粉砕の場合、粉砕スクリューの両側先端部(粉砕乾燥機の両側端)に集中的に粉砕がなされ、粉砕スクリューの回転によって多量の飲食物が圧縮粉砕され、飲食物の圧縮によって粉砕スクリューの駆動に過負荷がかかって拘束される現象が発生する。そして、粉砕スクリューの体積比があまり大きいため、投入量が少ない欠点を持つ。
【0008】
また、前記垂直型及び水平型とも粉砕乾燥機の内部で発生するガスの効率的な排出構造を持っていないため、飲食物処理の際に発生する悪臭の漏洩によって使用者の不快感を増大させている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、特に粉砕乾燥機を球形の胴体で製作し、前記胴体内に螺旋形の粉砕スクリューを提供することで、粉砕乾燥機内に投入される生ゴミをより効率よく粉砕、撹拌することができ、粉砕内の残留物を最少化することにより所要動力及び騷音発生を低減させる飲食物処理機の粉砕機を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記のような目的を達成するために、一観点による本発明による飲食物処理機の粉砕機は、内部に空間を持つ胴体;前記胴体内部に回転可能に締結される回転軸と、前記回転軸から延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレードとを備えた粉砕スクリュー;及び中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部;を含む。
【0011】
前記吸気口を通じて流入したガスが前記排気流路部の内部を回転しながら循環してから前記排気口を通じて排出されるように、少なくとも一つ以上の螺旋状のガイドベーンが前記排気流路部の内部に形成されることができる。
【0012】
前記胴体は中空の球形になることができる。
【0013】
前記吸気口は、前記排気流路部の内側下部外周面上に一定間隔で配置される多角形、楕円形、または円形のものであることができる。
【0014】
前記排気口は、前記排気流路部の外側下部外周面上に一定間隔で配置される多角形、楕円形、または円形のものであることができる。
【0015】
前記ガイドベーンは、所定厚さの板状になることができる。
【0016】
前記ガイドベーンは、前記吸気口から前記排気流路部の内部に時計方向または反時計方向に一定距離だけ伸びることができる。
【0017】
前記駆動ブレードは、前記回転軸の一側外周面から伸びて時計方向または反時計方向に前記回転軸を取り囲む螺旋状に形成され、前記回転軸の他側外周面に連結されることができる。
【0018】
前記駆動ブレードは、前記回転軸の一側外周面から他側外周面に連続的に連結される構造であることができる。
【0019】
前記駆動ブレードは、前記回転軸との間に半径方向に形成された空間を持つことができる。
【0020】
前記駆動ブレードの中央部が他の部分に比べて相対的に前記回転軸から遠く離れることができる。
【0021】
前記飲食物処理機の粉砕機は、前記回転軸の中央部に備えられ、前記粉砕スクリューを支持する支持幹をさらに含むことができる。
【0022】
前記駆動ブレードの外縁切削刃上には、一定厚さの切削片が前記胴体の半径方向に形成されることができる。
【0023】
前記胴体の内周面上には、一定長さの突条状の粉砕リブが形成されることができる。
【0024】
前記粉砕リブは互いに離隔して配列され、それぞれの粉砕リブには陷沒部が形成され、前記陷沒部を連結する軌跡は前記胴体の内周面上から斜線方向に円弧を描くことができる。
【0025】
前記切削片は、前記陷沒部を連結する軌跡に沿って前記胴体の内周面上に移動することができる。
【0026】
前記駆動ブレードの外縁切削刃上には一定厚さの切削切欠部が前記胴体の半径方向に形成され、前記切削切欠部は、前記駆動ブレードの回転の際、前記胴体の内面に形成された粉砕突起との相互作用によって生ゴミを粉砕することができる。
【0027】
前記のような目的を達成するために、他の観点による本発明による飲食物処理機の粉砕機は、内部に空間を持つ胴体;前記胴体の内部に回転可能に締結される回転軸と、前記回転軸から延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレードとを備えた粉砕スクリュー;及び前記胴体上部に脱着可能に締結されるカバー;を含む。
【0028】
前記カバーは、上部に行くほど拡開する形状に形成され、下端部が一定間隔で切開された漏斗状であり、弾性材でなって伸縮可能である。
【0029】
中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部;をさらに含み、前記カバーは、環状に形成され、その下面に突起が形成され、前記排気流路部に脱着可能に締結される固定体;及び前記固定体の内部外周面から次第に円周長が減少する方向に延設され、一定間隔で切開されて拡張及び収縮可能な弾性支持体;でなることができる。
【0030】
前記カバーは軟質のシリコン材であることができる。
【0031】
前記飲食物処理機の粉砕機は、中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部をさらに含むことができる。
【0032】
内側外周面の開放された前記吸気口を通じて流入したガスが前記排気流路部の内部を回転しながら循環してから前記排気口を通じて排出されるように、少なくとも一つ以上の螺旋状のガイドベーンが前記排気流路部の内部に形成されることができる。
【0033】
前記胴体は中空の球形になることができる。
【0034】
前記駆動ブレードは、前記回転軸の一側外周面から伸びて時計方向または反時計方向に前記回転軸を取り囲む形状に形成され、前記回転軸の他側外周面に連結されることができる。
【0035】
前記駆動ブレードは、前記回転軸との間に半径方向に形成された空間を持つことができる。
【0036】
前記駆動ブレードの外縁切削刃上には、一定厚さの切削片が前記胴体の半径方向に形成されることができる。
【0037】
前記駆動ブレードは、前記胴体の内周面と干渉しないように、一定間隔を維持したままで前記胴体内部で回転し、前記回転軸の一端部から他端部に連続的に連結される構造でなり、前記ブレードの中央部は他の部分に比べて相対的に前記回転軸から遠く離れることができる。
【0038】
前記胴体の中央下端には、内部の生ゴミを排出するように開閉可能な排出口が形成されることができる。
【0039】
前記排出口はバルブドアによって開閉可能になることができる。
【0040】
前記胴体下端部には、前記粉砕機の作動時の騷音及び振動を防止するために、防振構造体が装着されることができる。
【0041】
前記回転軸の一端部に電動ギアを介して連結されて回転力を提供するモーター部を含むことができる。
【発明の効果】
【0042】
以上説明した本発明の飲食物処理機の粉砕機は、球形の粉砕桶内に螺旋状の駆動ブレードを配置して、粉砕機に投入される飲食物を多方向に分散させて細かく粉砕することにより、粉砕機の作動効率を高めて所要電力を節減することができる。
【0043】
また、環状の排気流路部及び漏斗状のカバーを粉砕桶の上部に配置して、飲食物処理過程で発生する悪臭及び飲食物の残物が排出口でない粉砕桶の上部で漏洩することを防止することができる。
【0044】
本発明は、垂直型乾燥機及び水平型乾燥機が持つ利点を総合する機能的混合設計によって、既存の乾燥機が持っていた問題点を解決する。すなわち、前記垂直型乾燥機と水平型乾燥機に共通的に問題になった内部壁面への飲食物残留物の付着と、処理物排出の際に発生する非排出残留物を最少化することになる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機を上方から見た斜視図である。
【図3】図2の粉砕機を下方から見た斜視図である。
【図4】図2の粉砕機の平面図である。
【図5】図2の粉砕機の正面図である。
【図6】図2の粉砕機の右側面図である。
【図7】図2の粉砕機の底面図である。
【図8】図2のA−A線についての断面図である。
【図9】図2のB−B線についての断面図である。
【図10】本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機の内部を見せるために胴体の一部を切開した部分切開斜視図である。
【図11】図10の粉砕機をC方向に見た側面図である。
【図12】本発明の一実施例によるカバー及び排気流路部の斜視図である。
【図13】本発明による粉砕機の内部構造を詳細に示すための下側粉砕桶の一側方向に見た斜視図である。
【図14】本発明の他の実施例による粉砕スクリュー及び下側粉砕桶の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の前記のような目的、特徴及び他の利点は、添付図面に基づいて本発明の好適な実施例を詳細に説明することでより明らかになるであろう。以下、添付図面を参照して本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機を詳細に説明する。
【0047】
以下、本発明の実施例について図面を参照してより詳細に説明する。
【0048】
図1は本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機の分解斜視図、図2は本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機を上方から見た斜視図、図3は図2の粉砕機を下方から見た斜視図、図4は図2の粉砕機の平面図、図5は図2の粉砕機の正面図、図6は図2の粉砕機の右側面図、図7は図2の粉砕機の底面図である。
【0049】
図1〜図7を参照すれば、本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機は、中空の粉砕桶200、粉砕桶200の内部空間に回転可能に配置される粉砕スクリュー100、粉砕桶200の上端部に締結される排気流路部300、粉砕桶200上部に脱着可能に締結されるカバー400、及び粉砕桶200の下部に配置されるドア開閉装置500を備える。
【0050】
本発明の飲食物処理機の粉砕機は、粉砕スクリュー100を利用して、粉砕桶200内に投入される生ゴミを細かく粉砕することになる。さらに、粉砕桶200の外周面や上部などに乾燥ヒーターを装着することにより、乾燥が同時になされるように構成することができる。
【0051】
粉砕桶200は、投入された生ゴミを一定量収容するために、一定大きさの内部空間を持つ中空の収容部材で、好ましく球形に製作することができる。粉砕桶200は、粉砕スクリュー100が配置できるように、上側粉砕桶210と下側粉砕桶220に分けられる。すなわち、上下側粉砕桶210、220は、生産過程の進行のためにも、それぞれ半球形になることができ、鋳造過程で堅固に製作されることができる。
【0052】
上側粉砕桶210は、半球形の上側胴体211と、上側胴体211の上端から垂直に一定距離だけ延設される中空円筒状の入口部216とから構成される。前記入口部216と上側胴体211が合ってなる円形の折曲部214が生成され、前記折曲部214は駆動ブレード120から一定間隔を維持したままで交差することによって切削することができる。
【0053】
下側粉砕桶220は半球形の下側胴体221でなり、上側粉砕桶210と結合される接合面上に円形の挿入溝223が形成される。前記挿入溝223には漏洩防止部材230が挿入され、前記漏洩防止部材230は、上下側粉砕桶210、220の結合の際、内部の飲食物が外部に漏洩しないようにシーリング機能をする。
【0054】
上下側粉砕桶210、220の結合部位を基準とすれば、上側粉砕桶210には第1締結具217が円周上に一定間隔で備えられ、下側粉砕桶220には第2締結具227が第1締結具217と同一間隔で配置される。上下側粉砕桶210、220が結合される場合、締結具217、227を貫通して結合ボルト(図示せず)が締結される。
【0055】
上側粉砕桶210の外部の上面には投入口210aが形成され、必要によって下側粉砕桶220の外側面下部に排出口224が形成されることができる。排出口224はドア開閉装置500によって開閉可能になり、ドア開閉装置500は電動式で駆動できる。
【0056】
投入口210aは、脱水かつ切断された生ゴミが投入されるように、地面に対して水平に配置される粉砕桶200の上面に一定大きさに開口される。粉砕桶200の内周面には粉砕リブ222が内側に突設されて、粉砕スクリュー100との相互作用によって飲食物を粉砕する作用をする。粉砕リブ222は上下側粉砕桶210、220の内面に均一に形成され、エッジに刃が形成された一定厚さの板状に製作されることができるが、その形状は状況によって多様に製作可能である。
【0057】
粉砕桶200は熱伝導率の高い金属を素材にして鋳造方式で製造されることが好ましく、主にステンレス材質を使用することができる。また、好ましくは、飲食物の残物が表面にくっつくことを防止するために、モリブデンコーティングが施されることができる。モリブデンは電子管の陽極・グリッド及び支持物、電気回路の接点、耐熱材料高温部品、特殊合金、電熱線、コーティングなどに使用され、極低温から常温・高温にわたって機械的に非常に強く、ステンレススチールに最も多く使用されている趨勢である。
【0058】
ここで、飲食物の残物の付着を防止することができれば、多様な素材の物質がコーティングされることができるのは勿論である。前記モリブデンコーティングは粉砕スクリュー100にも施されることで飲食物がくっつかないように処理されるので、粉砕機における処理過程がより効率よく進行可能である。
【0059】
前記粉砕桶200の下端部には、粉砕機作動の際に発生する騷音及び振動を防止するために、防振構造体(図示せず)が装着されることができる。防振構造体は、上下左右への振動を防止するために、コイルやダンパーなどの衝撃・振動緩和装置を備えることができる。
【0060】
図12は本発明の一実施例によるカバー及び排気流路部の斜視図である。以下、図1〜図7及び図12を参照して排気流路部300について説明する。
【0061】
排気流路部300は中空のトンネル状になり、好ましくは中空のドーナツまたはリング形態の本体310を備え、本体310の外表面には吸気口320と排気口340が形成され、粉砕桶200の上端部に締結される。具体的には、排気流路部300は、上側粉砕桶210上に形成される入口部216の上端に締結されることができる。
【0062】
吸気口320は、排気流路部300の内側下部の外周面上に一定間隔で配置される多角形、楕円形、または円形のものであることができるが、空間活用の観点で下部外周面に沿って一定の楕円形状になることが好ましい。排気口340は、排気流路部300の外側下部の外周面上に一定間隔で配置される多角形、楕円形、または円形のものであることができる。排気口340は、下部に一定距離だけ突出した中空円筒状であることができる。排気流路部300においては、吸気口320を通じて流入したガスが排気流路部300の内部を回転しながら循環した後、排気口340を通じて排出されるようにする。
【0063】
図1及び図12を参照すれば、排気流路部300内には少なくとも一つ以上の螺旋状のガイドベーン330が備えられる。ガイドベーン330は、吸気口320から排気流路部300の内部に時計方向または反時計方向に一定距離だけ伸びる。ガイドベーン330は所定厚さで一定の曲率を持つ板状になることができる。
【0064】
ガイドベーン330は、吸気口320を中心として排気流路部300の内側円周方向と半径方向との間の空間部を指向するように方向が設定されて延設される。すなわち、前記排気流路部300内に水車ないし風車の形状に構成されることができる。
【0065】
以下、図1〜図7及び図12を参照してカバー400について説明する。前記カバー400は粉砕桶200の上部に締結され、具体的には、排気流路部300上に形成される締結ホール350にカバー400の下面に突出した締結具450が挿入固定されることで可能になる。締結ホール350及び締結具450は同一数で構成され、一例として四対で構成されることができる。
【0066】
カバー400は、環状に形成され、その下面に締結具450が形成され、排気流路部300に脱着可能に締結される固定体410、及び固定体410の内部外周面から次第に円周長が減少する方向に延設され、一定間隔で切開されて拡張及び収縮が可能な弾性支持体420で構成される。
【0067】
弾性支持体420はカバー400の下端部に相当するもので、一定間隔で切開された漏斗状に形成され、弾性力を有する材質で構成されて伸縮可能である。すなわち、弾性支持体420は、複数の扇形が隣接して配置されるが、互いに干渉しないように所定間隔430で離隔して円形になる。言い換えれば、弾性支持体420は下部から上部に行くほど広がる形状になる。締結具450は固定体410の下端から下部に延設される。
【0068】
カバー400の下端部に行くほど次第に狭くなって、弾性支持体420が互いに集まるところに一定形態の開放口440が形成される。開放口440によって、弾性支持体420が上下に自由に動くことができることになる。カバー400は前記のように弾性力を必須に持っていなければならないので、軟質のシリコン材でなることが好ましい。
【0069】
以下、図8及び図12を参照して、カバー400及び排気流路部300の作動及び機能について説明する。
【0070】
粉砕桶200内で飲食物を処理する過程で発生するガスは、粉砕スクリュー100の回転によって上部に押し上げられることになる。この際、駆動ブレード120が螺旋状に構成されるので、ガスは粉砕桶200内で図面符号240のように斜めに上昇することになる。ガスが上昇する過程で、カバー400の弾性支持体420は前記ガスが直ちにカバー400の外部に排出されることを防止する役目をする。
【0071】
すなわち、弾性支持体420が粉砕桶200の外周面から内側下方に傾いた形状を取っているので、ガスは弾性支持体420の下端に沿って粉砕桶200の中心部に移動する経路を取り、結局は弾性支持体420の下端部で渦流250を発生させて開放口440側に漏出されることを防止する。
【0072】
カバー400は、粉砕桶200に処理物がいっぱいになれば弾性支持体420がそれ以上伸縮できないので、結果的に下端の開放口440の部位が投入限界線の役目をすることになる。また、排出ガスだけでなく粉砕桶200内で処理された飲食物の残物が傾いた弾性支持体420によって粉砕桶200の上面に漏洩する問題をあらかじめ防止することができる。
【0073】
図12に示すように、排気流路部300は、吸気口320によってその内部に流入した排気ガスがガイドベーン330によって案内されて排気流路部300内で回転循環される過程で自然に冷却されるようにする。また、前記過程が進むにつれて、排気効率の増大のために、旋回流(vortex flow)の生成を誘導することになる。排気流路部300内のガスは排気口340に吐出されて脱臭装置などに流入し、ここで後処理工程が行われる。
【0074】
図8は図2のA−A線についての断面図、図9は図2のB−B線についての断面図、図10は本発明の一実施例による飲食物処理機の粉砕機の内部を示すために胴体の一部を切開した部分切開斜視図、図11は図10の粉砕機をC方向に見た側面図である。
【0075】
以下、図8〜図11を参照して本発明の構成要素である粉砕スクリュー100について詳細に説明する。
【0076】
粉砕スクリュー100は、回転軸110、及び回転軸110から螺旋状に延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレード120を含む。駆動ブレード120は粉砕桶200の内面と干渉しないように一定間隔を維持したままで球形の粉砕桶200の内部で回転し、回転軸110の一側外周面から伸びて時計方向または反時計方向に回転軸110を取り囲む形状に形成されて回転軸110の他側外周面に連結される。一例として360度くらいの回転角度で回転軸110の周囲に螺旋状に回転してなる。前記駆動ブレード120の形成過程で、回転軸110と駆動ブレード120の間には空間121が形成できる。
【0077】
回転軸110の外周面上には円筒状の回転体112、114、116が形成される。中間回転体112は回転軸110の中央に配置され、一側回転体114及び他側回転体116はそれぞれ回転軸110の一側部111と他側部119に配置される。前記回転体112、114、116は、回転軸110が挿通することができるように、ホールが形成される。
【0078】
駆動ブレード120は、一側回転体114の外面から始めて他側回転体116の外面に至る形状になる。すなわち、駆動ブレード120は回転軸110の一側外周面から他側外周面に連続的に連結される構造であることができる。中間回転体112から回転軸110の半径方向に連結される支持幹130が備えられ、支持幹130は、回転軸110上に駆動ブレード120が安定に支持されるようにする。すなわち、支持幹130は回転軸110の中央部に備えられて粉砕スクリュー100を支持する構造を成すことになる。
【0079】
回転軸110及び回転体112、114、116は一体型または結合型に製造されることができる。一体型の場合は鋳造品で製造できる。結合型の場合は、それぞれの単品の破損の際、交替が容易であり、製作コストに有利な面がある。駆動ブレード120、支持幹130及び回転体112、114、116の場合にも一体型または結合型で製造されることができ、一体型の場合は、鋳造品で製造されることができる
駆動ブレード120の外縁切削刃上には一定厚さの切削片122が回転軸110の半径方向に形成される。切削片122は、粉砕桶200の内面との相互作用によって内部飲食物を細かく粉砕する。切削片122は折曲部214から一定間隔を維持したままで交差することによって、粉砕桶200内に投入される比較的大きな飲食物を切削する。
【0080】
下側粉砕桶220の内面には多数の粉砕リブ222が形成され、粉砕リブ222は、好ましくは、一定の離隔距離を維持したままで下側粉砕桶220に突設される。
【0081】
切削片122は、粉砕リブ222との干渉が発生しないように、一定の遊隔を維持しなければならなく、駆動ブレード120が回転する間に駆動ブレード120の外側切削刃及び切削片122が粉砕桶200の内面と交差しながら粉砕を行う。
【0082】
図9を参照すれば、駆動ブレード120の中央部が他の部分に比べて相対的に回転軸110からもっと遠く離れることができる。すなわち、駆動ブレード120が回転軸110から螺旋状に延設されることを鑑みれば、回転軸110との離隔距離が次第に大きくなってから駆動ブレード120の中央部からは離隔距離が再び小さくなる。図面符号140は回転軸110の中心から駆動ブレード120の中央部までの距離を示す。
【0083】
前記構造によれば、粉砕スクリュー100の回転の際、駆動ブレード120の中央部が下側胴体221の内部の最下点で生ゴミをすくってあげることになる。よって、処理過程で粉砕桶200の下部に集まる処理物が継続して上部に移動して撹拌されるので、粉砕桶200内の粉砕または撹拌作用が円滑になることができる。また、駆動ブレード120には、回転軸110との間に空間121があるので、生ゴミをすくってあげる過程で適正分量を超過する場合には自然に前記空間121を通して下側胴体221の下部に落下することができる。したがって、駆動ブレード120を駆動させる動力供給手段(図示せず)に過度な負荷が加わることを防止することができる。
【0084】
下側粉砕桶220には、粉砕スクリュー100が装着できるように、上側粉砕桶210との結合面の一側に第1軸支部228が形成され、他側に第2軸支部229が形成される。回転軸110の一側部111と他側部119はそれぞれ第1軸支部228及び第2軸支部229に形成された貫通ホールに回転可能に軸支される。前記貫通ホールには、円滑な回転のためにベアリングが装着されることができる。回転軸110の他側部119はモーターのような動力供給手段(図示せず)に連結されて動力の供給を受ける。
【0085】
回転軸110は前記動力供給手段(図示せず)から回転力を受けて駆動ブレード120に回転力を伝達することで、最終的に粉砕スクリュー100が粉砕桶200内で回転運動を行うことができる。
【0086】
図13は本発明による粉砕機の内部構造を詳細に示すための下側粉砕桶の一側方向に見た斜視図である。以下、図10及び図13を参照して駆動ブレード120と粉砕桶200の内面との相互関係について説明する。
【0087】
図13を参照すれば、下側粉砕桶220の内面には多数の粉砕リブ222が形成され、粉砕リブ222は、好ましくは、一定の離隔距離を維持したままで下側粉砕桶220に突設される。
【0088】
隣り合っている一対の粉砕リブ222a、222bを例として説明すれば次のようである。第1粉砕リブ222aには所定距離だけ凹んでいる第1陷沒部225aが形成され、第2粉砕リブ222bには所定距離だけ凹んでいる第2陷沒部225bが形成される。陷沒部225a、225bはそれぞれの粉砕リブ222上に複数形成されることが好ましい。陷沒部225a、225bの中間を連結する軌跡は、下側胴体221の内周面上に図面符号226のように斜線方向に一定の円弧を描くことになる。すなわち、図面符号226の軌跡は、第2陷沒部225b、及び第2陷沒部225bから外れるように配置される第1陷沒部225aを通ることになる。
【0089】
粉砕スクリュー100が粉砕桶200内で回転する場合、駆動ブレード120に形成された切削片122は前記図面符号226の軌跡に沿って円軌道運動をする。前記過程によれば、粉砕機の稼働のうち粉砕リブ222の間に付着されている残物を前記切削片122の円軌道運動によって掻き出すことができる。また、粉砕過程中に乾燥も同時に進むことが可能なので、残物が乾燥した後、切削片122によってスクラッチが発生すれば、内面に付着された飲食物が一層円滑に分離できる。
【0090】
以下、図1及び図9を参照してドア開閉装置500について説明する。
【0091】
ドア開閉装置500は、両端に柱状の支持軸524が備えられ、中央部には断面が半円形になるように凹部が形成された円柱状のバルブ部522が備えられたバルブ排出部520、排出口224の下面に付着され、半径方向の両端に支持軸524を収容するための切欠部531が形成され、中央部には排出口224に対応する孔が備えられた容器形状の排出口支持部530、及び前記排出口支持部530と前記バルブ排出部520との間に備えられ、その間をシーリングするパッキング部材510を含む。
【0092】
ドア開閉装置500の作動過程を図9を参考して説明すれば次のようである。ドア開閉装置500の作動は、飲食物処理機の粉砕機の内部で生ゴミが乾燥処理された場合、制御部(図示せず)の信号によってなされる。普段にはドア開閉装置500のバルブ排出部520が排出口224を閉鎖しているが、生ゴミが乾燥処理されれば、制御部はバルブ排出部520を作動させて一定角度だけ回転させる。すなわち、バルブ排出部520のバルブ部522は半円柱状を持っているので、排出口224の周辺部と同一面に位置すれば排出口224を閉鎖するが、一定角度だけ回転すれば排出口224を開放することになる。
【0093】
排出口224が開放されたとき、粉砕スクリュー100の回転作動によって移動された生ゴミは排出口224を通じて外部に排出される。この場合、粉砕桶200が球形に形成されているので、内部の飲食物の残物が下側粉砕桶220の中央下端に形成された排出口224に自然に吐出できる。これにより、生ゴミの累積を防止して腐敗を防止して、乾燥機周囲の汚染を防止することができ、かつ乾燥機の損傷を防止することができる。
【0094】
図14は本発明の他の実施例による粉砕スクリュー及び下側粉砕桶の斜視図である。以下、図8を参照して粉砕スクリューの他の実施例100’及び下側粉砕桶の他の実施例220’について説明する。
【0095】
粉砕スクリュー100’を構成する駆動ブレード120の外縁切削刃上には所定深さで粉砕切欠部125が形成される。粉砕切欠部125は回転軸110の中心から一定半径を成す円周に沿ってその形状が決まることができる。すなわち、回転軸110の中心と同心として互いに異なる半径を持つ複数の円周に沿って前記粉砕切欠部125が設計者の意図によって多様な数で形成可能である。
【0096】
下側粉砕桶220’の内周面には、駆動ブレード120に形成された粉砕切欠部125と対応するように、粉砕突起222’が形成される。粉砕突起222’は少なくとも一つ以上の同心円上に規則的ないし不規則的な間隔で形成される。
【0097】
粉砕スクリュー100’が粉砕桶200内で回転することによって、粉砕突起222’は粉砕切欠部125の内部を通過することになる。回転によって粉砕切欠部125に流入される生ゴミは、粉砕切欠部125の移動ラインに沿って粉砕突起222’が通る構造によって粉砕される。粉砕切欠部125の内面には切削刃が形成されることができる。
【0098】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されない。すなわち、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者であれば、特許請求範囲の思想及び範疇を逸脱することがなしに本発明の多数の変更及び修正が可能であり、そのようなすべての適切な変更及び修正の均等物も本発明の範囲に属するものとして見なされなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、粉砕乾燥機内に投入される生ゴミをより効率よく粉砕、撹拌し、粉砕内の残留物を最少化して、所要動力及び騷音発生を低減させる飲食物処理機の粉砕機に適用可能である。
【符号の説明】
【0100】
100 粉砕スクリュー
110 回転軸
112、114、116 回転体
120 駆動ブレード
121 空間
122 切削片
130 支持幹
200 粉砕桶
210 上側粉砕桶
210a 投入口
211 上側胴体
214 折曲部
216 入口部
217 第1締結具
220 下側粉砕桶
221 下側胴体
222 粉砕リブ
223 挿入溝
224 排出口
227 第2締結具
228、229 軸支部
230 漏洩防止部材
250 渦流
300 排気流路部
310 本体
320 吸気口
340 排気口
350 締結ホール
400 カバー
410 固定体
420 弾性支持体
440 開放口
450 締結具
500 ドア開閉装置
510 パッキング部材
520 バルブ排出部
522 バルブ部
530 排出口支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空間を持つ胴体;
前記胴体の内部に回転可能に締結される回転軸と、前記回転軸から延設される少なくとも一つ以上の駆動ブレードとを備えた粉砕スクリュー;及び
前記胴体上部に脱着可能に締結されるカバー;を含み、
前記カバーは、上部に行くほど拡開する形状に形成され、下端部が一定間隔で切開された漏斗状であり、弾性材でなって伸縮可能であることを特徴とする、飲食物処理機の粉砕機。
【請求項2】
中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部;をさらに含み、
前記カバーは、環状に形成され、その下面に突起が形成され、前記排気流路部に脱着可能に締結される固定体;及び
前記固定体の内部外周面から次第に円周長が減少する方向に延設され、一定間隔で切開されて拡張及び収縮可能な弾性支持体;でなることを特徴とする、請求項1に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項3】
前記カバーは軟質のシリコン材であることを特徴とする、請求項1または2に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項4】
中空のリング状のもので、外表面には吸気口と排気口が形成され、前記胴体の上端部に締結される排気流路部;をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項5】
内側外周面の開放された前記吸気口を通じて流入したガスが前記排気流路部の内部を回転しながら循環してから前記排気口を通じて排出されるように、少なくとも一つ以上の螺旋状のガイドベーンが前記排気流路部の内部に形成されることを特徴とする、請求項4に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項6】
前記胴体は中空の球形になることを特徴とする、請求項1または2に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項7】
前記駆動ブレードは、前記回転軸の一側外周面から伸びて時計方向または反時計方向に前記回転軸を取り囲む形状に形成され、前記回転軸の他側外周面に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項8】
前記駆動ブレードは、前記回転軸との間に半径方向に形成された空間を持つことを特徴とする、請求項4に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項9】
前記駆動ブレードの外縁切削刃上には、一定厚さの切削片が前記胴体の半径方向に形成されることを特徴とする、請求項5に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項10】
前記駆動ブレードは、前記胴体の内周面と干渉しないように、一定間隔を維持したままで前記胴体内部で回転し、前記回転軸の一端部から他端部に連続的に連結される構造でなり、前記ブレードの中央部は他の部分に比べて相対的に前記回転軸から遠く離れることを特徴とする、請求項1または4に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項11】
前記胴体の中央下端には、内部の生ゴミを排出するように開閉可能な排出口が形成されることを特徴とする、請求項1または4に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項12】
前記排出口はバルブドアによって開閉可能になることを特徴とする、請求項11に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項13】
前記胴体下端部には、前記粉砕機の作動時の騷音及び振動を防止するために、防振構造体が装着されることを特徴とする、請求項1または4に記載の飲食物処理機の粉砕機。
【請求項14】
前記回転軸の一端部に電動ギアを介して連結されて回転力を提供するモーター部を含むことを特徴とする、請求項13に記載の飲食物処理機の粉砕機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−206121(P2012−206121A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156517(P2012−156517)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2009−155168(P2009−155168)の分割
【原出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(508179431)ウンジン コーウェイ カンパニー リミテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】WOONGJIN COWAY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】658,Yugu−ri,Yugu−eup,Gongju−si,Chungcheongnam−do 314−895,Republic of Korea
【Fターム(参考)】