飲食物搬送装置
【課題】曲線路における搬送駆動体の搬送方向に抗する方向に向けて発生する抗力を小さく抑えることができる飲食物搬送装置を提供すること。
【解決手段】搬送駆動体は、走行レーン1aに沿って無端走行する環状のベルト体15を備えているとともに、ガイド手段は、曲線路10aにおける往路側のベルト体15bの内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラ37aと、曲線路10aにおける復路側のベルト体15cの内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラ37bと、を備えている。
【解決手段】搬送駆動体は、走行レーン1aに沿って無端走行する環状のベルト体15を備えているとともに、ガイド手段は、曲線路10aにおける往路側のベルト体15bの内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラ37aと、曲線路10aにおける復路側のベルト体15cの内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラ37bと、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送駆動体を駆動させることによって連結手段を介して走行体を走行レーン上で走行させる飲食物搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図示しない駆動モータの駆動によって無端走行するチェーン(搬送駆動体)と、飲食物としての寿司を厨房から顧客側に向けて搬送するための注文搬送路(走行レーン)と、搬送路の平坦に形成された搬送面を、寿司を載置した飲食皿を載置してローラによって走行するトレー(走行体)と、を有している飲食物搬送装置がある。このような飲食物搬送装置においては、チェーンは、コーナー部でコーナー部と同一の曲率で形成されたチェーンガイド(ガイド手段)に摺動自在にガイドされているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−44688号公報(第5頁、第6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、チェーン(搬送駆動体)は、曲線路の全長にかけて静止しているチェーンガイド(ガイド手段)に当接しているために、チェーンが駆動することで、チェーンガイドの略全長に亘ってチェーンの搬送方向に抗する方向に大きな摩擦力が発生していしまい、チェーンが曲線路において円滑に駆動することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、曲線路における搬送駆動体の搬送方向に抗する方向に向けて発生する抗力を小さく抑えることができる飲食物搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の飲食物搬送装置は、
少なくとも一部に曲線路を有する走行レーンと、該走行レーンに沿って設けられた搬送駆動体と、飲食物を載置して前記走行レーンに沿って走行可能な走行体と、前記搬送駆動体と前記走行体とを駆動連結する連結手段と、前記曲線路にて前記搬送駆動体の搬送方向に沿って該搬送駆動体をガイドするガイド手段と、を備え、前記搬送駆動体を駆動させることによって前記連結手段を介して前記走行体を前記走行レーンに沿って走行させる飲食物搬送装置であって、
前記搬送駆動体は、前記走行レーンに沿って無端走行する環状のベルト体を備えているとともに、前記ガイド手段は、前記曲線路における往路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラと、前記曲線路における復路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラと、を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、往路側ローラ及び復路側ローラは、ベルト体の搬送方向に向けて回動するので、ベルト体が往路側ローラ及び復路側ローラから受ける抗力は、往路側ローラ及び復路側ローラにベルト体の搬送方向と抗する方向に発生する往路側ローラ及び復路側ローラの転がり抵抗のみに抑えられ、ベルト体の曲線路における駆動を円滑にすることができるとともに、復路側のベルト体は、往路側ローラと復路側ローラとの間に配置されるので、これら往路側ローラ及び復路側ローラによってベルト体の水平方向の振れが規制される。
【0007】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記ガイド手段は、前記往路側ローラと前記復路側ローラとを備えたガイド体から構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、曲線路にガイド体を取り付けることで、往路側ローラと復路側ローラとを一度に曲線路内に配置することができる。
【0008】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記往路側ローラ及び前記復路側ローラは、それぞれ前記曲線路に沿って複数配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、曲線路に沿って搬送駆動体を徐々に曲げて搬送させることができるとともに、隣り合う往路側ローラ間の間隔と隣り合う復路側ローラ間の間隔を小さくすることで、ベルト体の水平方向の振れ幅を小さくして搬送駆動体の搬送をスムーズに行うことができる。
【0009】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記複数の往路側ローラと前記複数の復路側ローラとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体が前記複数のローラの少なくとも一部に掛け渡されていることを特徴としている。
この特徴によれば、サブベルト体が掛け渡されたローラは、ベルト体と直接当らなくなるので、ベルト体がローラに当接する当接音を無くすことができるとともに、ベルト体の磨耗を抑えることができる。
【0010】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記ベルト体には、該ベルト体の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて凹部が形成されているとともに、該凹部内には、前記連結手段の一端が収納固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ベルト体と連結される連結手段の一端は、往路側ローラ及び復路側ローラとに当接することがないので、連結手段と往路側ローラ及び復路側ローラの間に摩擦力が発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1における飲食物搬送装置の全体像を示す平面図である。
【図2】注文搬送路の一部破断平面図である。
【図3】第1コーナーの破断平面図である。
【図4】走行体の分解斜視図である。
【図5】注文搬送路の直線路における走行体を示す側面図である。
【図6】注文搬送路の直線路における走行体を示す平面図である。
【図7】図2におけるA−A断面図である。
【図8】図2におけるB−B断面図である。
【図9】(a)は、ベルトブラケットの平面図であり、(b)は、ベルトブラケットの側面図である。
【図10】図7におけるC−C断面図である。
【図11】注文搬送路の第1コーナーにおける走行体を示す平面図である。
【図12】実施例2における第1コーナーの破断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る飲食物搬送装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0013】
実施例1に係る飲食物搬送装置につき、図1から図11を参照して説明する。以下、図5の紙面左側を走行体の正面側(前方側)とし、図6の紙面上側を走行体の正面側とし、図7及び図8の紙面奥側を走行体の正面側(前方側)として説明する。先ず図1の符号1は、本発明の適用された飲食物搬送装置である。この飲食物搬送装置1は、例えば、回転寿司店等にて、厨房部店員C1,C2等が飲食物としての寿司を調理する厨房エリアCと飲食客が飲食を行う飲食客エリアAとに亘って設けられている、本発明における走行レーンとしての注文搬送路1a,1b,2を備えている。
【0014】
これら注文搬送路1a,1b,2の周囲には、飲食客エリアAのテーブルT1,T2,T3,T4に沿う形で平面視略ロ型に構成された無端状の循環搬送路5が設置されている。循環搬送路5には、無端回動するクレセントチェーンコンベア4が備えられており、このクレセントチェーンコンベア4上に飲食物が載置された飲食物皿6は、クレセントチェーンコンベア4の駆動により循環搬送されるようになっている。
【0015】
このように循環搬送路5が設置されている回転寿司店等において、各飲食客は、循環搬送路5上を循環搬送される飲食物を取り出して飲食することができるようになっているとともに、循環搬送路5上を循環搬送してない飲食物を食したいときは、店員または図示しない注文装置等を介して個別に注文することができるようになっている。
【0016】
そして、個別に注文した飲食物は、厨房エリアCにて調理された後に厨房エリアC内に配設された注文搬送路1a,1b,2のいずれかに投入されて、注文客の客席付近まで搬送されるようになっている。
【0017】
具体的には、飲食客エリアAの客から注文を受けると、隔壁Wで隔れた厨房エリアCの厨房部店員C1,C2等が調理台8a,8bにて注文飲食物9を調理し、飲食物皿6(図7参照)に載置した後に、後述するように、注文搬送路1a,1b,2上の搬送面3を往復移動自在に設けられた走行体7に、注文飲食物9を載置した飲食物皿6を載置する。
【0018】
次いで、走行体7に載置された注文飲食物9は、注文搬送路1a,1b,2によって配膳人エリアBに搬送される。このとき、注文搬送路1a,1bによって搬送された注文飲食物9は、それぞれG1,G2,G3エリアとG5エリアの飲食客によって直接注文搬送路1a,1b上から取り上げられるようになっており、注文搬送路2によって搬送された注文飲食物9は、配膳部店員H1の元へと搬送され、配膳部店員H1によりG4エリアの飲食客へ手渡しされるようになっている。
【0019】
注文飲食物9を搬送した後の走行体7は、注文搬送路1a,1b,2を介して、元来た搬送面3上を通り厨房エリアCへと戻っていく。つまり、走行体7は、それぞれ独立した搬送路として構成される注文搬送路1a,1b,2上の搬送面3上を、配膳人エリアBと厨房エリアCとの間で往復動自在に設けられている。
【0020】
次に、これら3本の注文搬送路1a,1b,2について説明する。図1に示されるように、注文搬送路1a,1b,2は、厨房エリアC側から隔壁Wに形成された図示しない開口を貫通して飲食客エリアA側に向けて、ともに直線状に延設されている。厨房エリアC内において、注文搬送路2は中央に配置されるとともに、この左右側に注文搬送路1a,1bがそれぞれ近接配置されている。
【0021】
つまり、これら3本の注文搬送路1a,1b,2が互いに近接配置されることで、調理した注文飲食物を複数の注文搬送路のいずれにでも、1箇所から効率よく投入できるようになっている。
【0022】
一方、平面視ロ型の配膳人エリアB内において、注文搬送路2は、この配膳人エリアBを2分割するように中央に配設される。注文搬送路1a,1bは、隔壁W付近において中央の注文搬送路2から左右にそれぞれ離間する方向に屈曲した後に循環搬送路5の内側近傍まで直線状に延設されている。更に、注文搬送路1a,1bは、循環搬送路5の内側方付近からG4エリアに向けて屈曲した後に循環搬送路5に沿うようにそれぞれ延設されている。
【0023】
つまり、注文搬送路1aは、隔壁W付近に本発明における曲線路を構成する第1コーナー10a(右カーブ)及び第2コーナー11a(左カーブ)がそれぞれ形成されており、注文搬送路1bは、隔壁W付近に本発明の曲線路を構成する第1コーナー10b(左カーブ)及び第2コーナー11b(右カーブ)がそれぞれ形成されている。
【0024】
また、注文搬送路1a,1bの厨房エリアCから第1コーナー10a,10bまでの区間と、第1コーナー10a,10bから第2コーナー11a,11bまでの区間と、第2コーナー11a,11bからG4エリアに向けて延設されている区間とは、前述のように直線状の直線路12a,12bにそれぞれ形成されている。
【0025】
次に、これら注文搬送路1a,1b,2及び走行体7について詳述する。尚、注文搬送路1a,1b,2は、それぞれ搬送路の形状は異なるが、走行体7を走行させるための構造は全て同一であるため、以下においては注文搬送路1aについてのみ説明し、他の注文搬送路1b、2の説明は省略する。更に、注文搬送路1aのコーナー10a,11aと注文搬送路1bのコーナー10b,11bにおける走行体7の説明は、後述する第1磁性体18の移動方向が反対となるだけなので、注文搬送路1aの第1コーナー10aのみで行う。
【0026】
先ず、走行体7を走行させる注文搬送路1aの構造を説明する。図2に示すように、注文搬送路1aの搬送面3下における厨房エリアC側の端部には、図示しない駆動モータ等によって水平方向に回動する駆動部スプロケット13が設けられているとともに、配膳人エリアB側の端部には、テンション部スプロケット14が設けられている。
【0027】
これら両端部に配設される駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14に、本発明の搬送駆動体としての環状に形成されたベルト体15が掛け渡されている。このベルト体15の内側面には、ベルト体15の全長に渡って駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14に係合可能なラック部15aが複数形成されている。
【0028】
これらラック部15aは、駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14とに係合しているため、駆動部スプロケット13の回動によりベルト体15が駆動するようになっている。図2と図7及び図8に示すように、このベルト体15は、厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて飲食物を載置した走行体7を走行させる際には、駆動部スプロケット13が図2において時計回りに回動することにより、左側が厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて駆動する往路側ベルト体15bを構成しており、右側が配膳人エリアBから厨房エリアCに向けて駆動する復路側ベルト体15cを構成している。尚、このテンション部スプロケット14には、ベルト体15にテンションを与えるためのテンション調整部16が備えられている。以下、第1コーナー10aもしくは第2コーナー11aの湾曲方向に拘わらず、ベルト体15の内側面を往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cの内側面として説明する。
【0029】
更に尚、ベルト体15は、配膳人エリアBにて飲食物が取り上げられた走行体7を厨房エリアCに向けて走行させる際には、右側が厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて駆動する往路側ベルト体15bを構成し、左側が配膳人エリアBから厨房エリアCに向けて駆動する復路側ベルト体15cを構成するが、以下では厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて飲食物を載置した走行体7を走行させる場合として説明する。
【0030】
ベルト体15は、注文搬送路1aの走行体7が走行する搬送面3下を、搬送面3に沿って移動可能に設けられている。この往路側ベルト体15bの所定箇所には、図7に示すように、後述するベルトブラケット17が取り付けられている。また、ベルト体15は、駆動部スプロケット13とテンション部スプロケット14との間の直線路12aと第1コーナー10a及び第2コーナー11a下の全長にかけて、後述するベルトガイド21と往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bによってガイドされている。
【0031】
具体的には、図2及び図7に示すように、直線路12aにおけるベルト体15の搬送方向側の端部には、ベルトガイド21が設けられている。これらベルトガイド21は、上方に開口して前後方向を向くガイド溝21aを左右幅方向に2条有しており、背面視で上向きE字状に形成されている。これらガイド溝21a内には、往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとがそれぞれ配置されており、これらガイド溝21aによって往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとの左右幅方向の揺動が防止されている。
【0032】
また、復路側ベルト体15cの右側方には、直線路12aの全長にかけて板材が立設されている。この板材の上端部は、復路側ベルト体15cの上方で左右幅方向を向いて水平に屈曲した走行板36aに形成されている。
【0033】
図2及び図8に示すように、第1コーナー10a内には、ベルト体15をベルト体15の搬送方向に沿ってガイドさせるための、本発明におけるガイド手段としてのガイド体37が複数(本実施例では5個)設けられている。これらガイド体37は、平面視で略長方形状に形成された板状の基板37cを備えており、第1コーナー10a内には、これら基板37cが長手方向側を第1コーナー10aの左右幅方向に向けた状態で第1コーナー10aと同一の曲率をなすように配置されている。
【0034】
図3及び図8に示すように、往路側ベルト体15bの内側面側には、各基板37cの第1コーナー10aの外周寄りに配置された往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されている。一方、復路側ベルト体15cの外側面側には、各基板37cの第1コーナー10aの内周寄りに配置された復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。これら復路側ローラ37bは、復路側ベルト体15cの外側面と当接している。
【0035】
つまり、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとは、各基板37c上で第1コーナー10aの左右幅方向で一対となって枢支されている。このうち、往路側ローラ37aの上部には、第1コーナー10aと同一の曲率を有する走行板36bが取り付けられている。この走行板36bは、上面が第1コーナー10aの前後に配置された直線路12aにおける走行板36aの上面と連続するように取り付けられている。
【0036】
また、図2及び図3に示すように、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間には、ゴム材等により構成された無端状のサブベルト体38が掛け渡され、全ての往路側ローラ37aがサブベルト体38の内部に配置されている。このサブベルト体38が往路側ベルト体15bと往路側ローラ37aとの間に介在することにより、往路側ベルト体15bと往路側ローラ37aとが当接して異音が発生することを防止するとともに、ラック部15aの磨耗も抑えられている。
【0037】
尚、本実施例では、複数の往路側ローラ37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、往路側ローラ37a間に加えて復路側ローラ37b間にもサブベルト体38を掛け渡してもよく、復路側ローラ37b間のみにサブベルト体38を掛け渡すようにしてもよい。
【0038】
更に尚、第2コーナー11aにおける往路側ベルト体15bの外側面側には、各基板37cの第2コーナー11aの内周寄りに配置された往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されており、これら往路側ローラ37aは、往路側ベルト体15bの外側面と当接している。一方、復路側ベルト体15cの内側面側には、各基板37cの第2コーナー10aの外周寄りに配置された復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。この第2コーナー11aにおいては、復路側ローラ37bにサブベルト体38が掛け渡されて、サブベルト体38に復路側ベルト体15cが内側面で当接している以外は第1コーナー10aと同一の構成を有しているため説明を省略する。
【0039】
図7に示すように、注文搬送路1aの搬送面3の左右幅方向中央には、その長手方向の略全長に亘ってレール部22が突設されている。具体的には、搬送面3は、アルミやステンレス等の金属材の板材によって構成されている。レール部22は、この板材を押圧形成することによって形成されるので、レール部22が形成された板材の下面側には、下方に向かって開口する断面視下向きコ字状の搬送溝23が形成されている。
【0040】
次に、図4、図5、図6及び図7に基づき、走行体7について説明する。図4に示すように、走行体7は、搬送面3上を走行する台車部24と、この台車部24に上方から取り付けられ、注文飲食物9が載置された飲食物皿6を載置するためのトレー部25と、から構成されている。このトレー部25の上面には、飲食物皿6を載置するための載置凹部25aが形成されており、この載置凹部25aに飲食物皿6を載置することによって、飲食物皿6をトレー部25から脱落しないよう保持できるようになっている。
【0041】
台車部24は、基台部26と、この基台部26の前端部と後端部との2箇所に取り付けられたローラブラケット27と、から主に構成されている。これらローラブラケット27は、図4及び図5に示すように、平面視で左右幅方向に長い平面視で長方形状に形成された水平板27aと、この水平板27aの左右端部から下方に向けて延設された垂直板27bと、から構成される下向コ字形状に形成されている。
【0042】
両垂直板27bの外側面には、走行体7が搬送面3上を走行するための荷重ローラ28が枢支されている。また、両垂直板27b間には、前後一対の軌道ローラ29が左右方向に2つ、水平方向に回動自在に枢支されている。具体的には、これら軌道ローラ29は、水平板27aと両垂直板27bとの間で囲まれた空間内の左右両側部で、左右方向に線対称となるように枢支されている。
【0043】
更に、図7に示すように、各軌道ローラ29間の左右幅寸法は、搬送面3のレール部22の左右幅寸法よりも若干長寸に形成されており、走行体7が搬送面3上に配置されることで、各軌道ローラ29は、走行体7の前端部及び後端部でレール部22の左右に近接配置されるようになっている。
【0044】
このように、走行体7の前端部と後端部とで各軌道ローラ29がレール部22の左右幅方向に配置されることによって、走行体7の搬送面3上での走行路が規定されるばかりか、軌道ローラ29がレール部22に当接し、走行体7の左右幅方向の揺動を防ぐことができる。
【0045】
尚、図6に示すように、これらローラブラケット27は台車部24の前端部と後端部において、台車部24を幅方向に2分割する中心線L上に設けられた枢支軸30によって水平方向に回動自在に枢支されている。
【0046】
また、基台部26の平面視略中央には、幅方向を向いて台車部24を上下方向に貫通する長孔31が穿設されている。長孔31の前後には、基台部26の上面から幅方向を向くガイド片32が設けられている。これらガイド片32は、長孔31と平行に配置されており、長孔31と略同一の幅寸法に形成されている。
【0047】
そして、前後のガイド片32間には、平面視略正方形状の摺動片33が配置されている。この摺動片33の前後寸法は、前後のガイド片32間の前後寸法と略同一寸法に形成されており、前後を両ガイド片32にガイドされることによって長孔31上を左右幅方向に摺動可能となっている。
【0048】
この摺動片33の下面には、本発明における連結手段としての第1磁性体18が取り付けられている。この第1磁性体18は、摺動片33が長孔31上で幅方向に摺動することができる。尚、第1磁性体18の左右幅方向への移動範囲は、第1磁性体18が長孔31の内壁の左右端に当接することで規制されている。そして、これら長孔31と摺動片33とは、トレー部25を台車部24に取り付ける際に、前後のガイド片32間にトレー部25を下方から支持する支持板35が取り付けられることによって、図5に示すように、台車部24の平面視から隠蔽されている。
【0049】
図7と図8及び図10に示すように、ベルトブラケット17は、前述したように、往路側ベルト体15bに取り付けられている。具体的には、ベルトブラケット17は、背面視で略L字形状に形成されている。また、往路側ベルト体15bの所定箇所の内側面(右側面)には、往路側ベルト体15bの内側に向けて開口する内側収納凹部15dが形成されており、往路側ベルト体15bの外側面(左側面)には、内側収納凹部15dと対向するように往路側ベルト体15bの外側に向けて開口する外側収納凹部15eが形成されている。
【0050】
これら内側収納凹部15d及び外側収納凹部15eは、前後方向に貫通形成されているとともに、内側収納凹部15d内には、ベルトブラケット17の下端部が収納されている。一方、外側収納凹部15e内には、ベルトブラケット17を往路側ベルト体15bに取り付けるための挟持板20の下部が収納配置されている。
【0051】
図7、図8、図9(b)及び図10に示すように、これらベルトブラケット17と挟持板20とは、ベルト体15の上方でボルト・ナットによって左右幅方向から互いに緊締されており、ベルトブラケット17と挟持板20との下端部によってベルト体15を挟持している。更に、挟持板20の下端部は、ベルトブラケット17の下方に向けて屈曲形成されている。
【0052】
このため、ベルト体15は、挟持板20とベルトブラケット17によって左右と下方とを囲まれるため、ベルトブラケット17のベルト体15への取り付けを維持できるようになっている。つまり、本実施例におけるベルトブラケット17は、第2磁性体19とともに連結手段の一部を構成している。
【0053】
また、このベルトブラケット17の上端部には、強磁性を有する金属や永久磁石等で構成された本発明における連結手段としての第2磁性体19が固着されている。更に、第2磁性体19の周囲には、第2磁性体19を中心として水平方向に回動する規制ローラ39が枢支されており、ベルトブラケット17の上端部であるこれら第2磁性体19と規制ローラ39とは、前述した搬送溝23内に配置されるようになっている。更に、この第2磁性体19は、ベルト体15が駆動することにより、搬送溝23内を注文搬送路1aの略全長に亘って移動するようになっている。
【0054】
これら搬送面3の下方に配置された第2磁性体19と走行体7に取り付けられた第1磁性体18とは、どちらか一方を強磁性の金属によって構成し、他方を永久磁石等で構成してもよく、また、両方を永久磁石等で構成してもよい。更に、両方を永久磁石で構成する場合には、互いに異なる磁極を搬送面3を挟んで対向配置させる。
【0055】
尚、図8、図9(a)及び図9(b)に示すように、ベルトブラケット17の上端部には、搬送溝23内の上面に当接するガイドローラ34が、第2磁性体19の前後で一対となって配置されている。
【0056】
具体的には、これらガイドローラ34は、ベルト体15が駆動されることによってベルト体15と一体となって移動可能なように、ベルト体15の搬送方向である前後方向に向けて回動可能にベルトブラケット17に枢支されており、搬送面3を挟んで対向配置された第1磁性体18及び第2磁性体19が互いの磁力によって引き合うことによって、上面が搬送面3に構成されている板材の下面に第2磁性体19が当接し、ベルト体15が上方へ向けて浮き上ることを防いでいる。
【0057】
また、ベルトブラケット17の右側部には、ベルトブラケット17の荷重を支持するための補助ローラ40が、ベルト体15の搬送方向である前後方向に向けて回動可能に枢支されている。この補助ローラ40は、下部で走行板36a,36bの上面に当接しており、ベルト体15が駆動することによって、第2磁性体と規制ローラ39とベルトブラケット17の荷重を支持しながら、これら走行板36a,36bの上面を走行可能となっている。
【0058】
このように、注文搬送路1aと走行体7とを構成することによってベルト体15を駆動させると、磁力によって第2磁性体19に駆動連結された第1磁性体18が取り付けられている走行体7が注文搬送路1aに沿って搬送面3上を走行することができるようになっている。
【0059】
次に、搬送面3上を走行している走行体7の動作について説明する。先ず、図6に示すように、注文搬送路1aの直線路12aにおいては、第1磁性体18は、搬送溝23内を移動する第2磁性体19に対向配置されているため、前後の枢支軸30を結ぶ中心線L上である長孔31の略中央に配置されている。
【0060】
そして、図11に示すように、走行体7が第1コーナー10aに進入すると、走行体7の走行方向前方側の両ローラブラケット27から第1コーナー10aのレール部22の形状に沿って回動を開始することで、両ローラブラケット27は大きく枢支軸30を中心として回動し、第1コーナー10aの内周側に配置された各前後2つの軌道ローラ29のうち、両ローラブラケット27の正面側に配置されている軌道ローラ29からレール部22に当接する。更に両ローラブラケット27が枢支軸30を中心として回動すると、両ローラブラケット27の背面側に配置されている軌道ローラ29がレール部22に当接し、結果、両ローラブラケット27は、前後の軌道ローラ29の2点でレール部22に当接することで、両ローラブラケット27のそれ以上の枢支軸30を中心とした回動を規制する。
【0061】
走行体7が第1コーナー10aを移動する際には、走行体7の走行方向前方側のローラブラケット27と、走行体7の走行方向後方側のローラブラケット27との揺動回動量とが異なることによって走行体7に内輪差が発生するため、走行体7の中心線Lは、第2磁性体19の移動経路(図11中1点鎖線)よりも第1コーナー10aの内周側を移動する。
【0062】
このとき、第1磁性体18は、磁力によって第2磁性体19と駆動連結されているため、第1コーナー10aの内周側に中心線Lをずらして移動する走行体7に対して、長孔31内を第1コーナー10aの外周側に向かって相対移動し、第2磁性体19との対向配置を維持する。つまり、第1磁性体18は、第2磁性体19に対して走行体7にて追従可能に移動するようになっている。
【0063】
更にこのとき、第2磁性体19は、第1磁性体18が第1コーナー10aの外周側に向かって相対移動することで、第1磁性体18からベルト体15の搬送方向と直交する方向である第1コーナー10aの内周側を向く力を受けるが、規制ローラ39が搬送溝23の内側面に当接することで第2磁性体19の第1コーナー10aの内周側への移動が規制される。尚、本実施例では、規制ローラ39を搬送溝23の内側面に当接させることで第2磁性体19の移動を規制したが、搬送溝23内の内側面に摩擦抵抗の小さい合成樹脂材等を取り付け、この合成樹脂材に第2磁性体19が当接することで、第2磁性体19の第1コーナー10a内での内周側への移動を規制するようにしてもよい。
【0064】
尚、走行体7が第1コーナー10aから再び直線路12aに進入するときには、走行体7の中心線Lがレール部22の中央上方に位置するように走行体7が移動するため、第1磁性体18は長孔31内を長孔31の略中央に向かって相対移動する。
【0065】
前述したように、走行体7に取り付けられた第1磁性体18が第2磁性体19に対して追従可能に移動するので、第2磁性体19と第1磁性体18との間が常に駆動連結されている状態を保ち、走行体7とベルト体15の移動する軌跡に相違があっても走行体7を安定して走行させることができる。
【0066】
以上、本実施例における飲食物搬送装置1は、搬送駆動体は、注文搬送路1aに沿って無端走行する環状のベルト体15を備えているとともに、ガイド手段は、第1コーナー10aにおける往路側ベルト体15bの内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラ37aと、第1コーナー10aにおける復路側ベルト体15cの内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラ37bと、を備えているので、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bは、ベルト体15の搬送方向に向けて回動するので、ベルト体15が往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bから受ける抗力は、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bにベルト体15の搬送方向と抗する方向に発生する往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bの転がり抵抗のみに抑えられ、ベルト体15の第1コーナー10aにおける駆動を円滑にすることができるとともに、復路側ベルト体15cは、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとの間に配置されるので、これら往路側ローラ37a及び復路側ローラ15cによってベルト体15の水平方向の振れが規制される。
【0067】
また、ガイド手段は、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを備えたガイド体37から構成されているので、第1コーナー10aにガイド体37を取り付けることで、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを一度に第1コーナー10a内に配置することができる。
【0068】
また、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bは、それぞれ第1コーナー10aに沿って複数配置されているので、第1コーナー10aに沿ってベルト体15を徐々に曲げて搬送させることができるとともに、隣り合う往路側ローラ37a,37a間の間隔と隣り合う復路側ローラ37b,37b間の間隔を小さくすることで、ベルト体15の水平方向の振れ幅を小さくしてベルト体15の搬送をスムーズに行うことができる。
【0069】
また、複数の往路側ローラ37aと複数の復路側ローラ37bとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体38が複数のローラ37a,37bの少なくとも一部に掛け渡されているので、サブベルト体38が掛け渡されたローラ37a,37bは、ベルト体15と直接当らなくなるので、ベルト体15がローラ37a,37bに当接する当接音を無くすことができるとともに、ベルト体15の磨耗を抑えることができる。
【0070】
また、ベルト体15には、ベルト体15の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて内側収納凹部15dが形成されているとともに、内側収納凹部15d内には、ベルトブラケット17の一端が収納固定されているので、ベルト体15と連結されるベルトブラケット17の一端は、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bとに当接することがないので、ベルトブラケット17と往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bの間に摩擦力が発生することを防ぐことができる。
【実施例2】
【0071】
次に、実施例2に係る飲食物搬送装置につき、図12を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。
【0072】
図12に示すように、実施例2における飲食物搬送装置1では、第1コーナー10a内の外周側には、平面視で略正方形状に形成された複数(本実施例では5個)の基板37dが、第1コーナー10aと同一の曲率をなすように配置されている。これら基板37dには、往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されている。
【0073】
一方、第1コーナー10a内の内周側には、平面視で略正方形状に形成された基板37dと異なる所定数(本実施例では4個)の基板37eが、第1コーナー10aと同一の曲率をなすように、各隣り合う基板37d,37d間に配置されている。これら基板37eには、復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。このため、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとは、平面視で第1コーナー10a内にて互い違いとなるように配置されている。
【0074】
このように、本実施例では、往路側ローラ37aの設置数と、第1コーナー10a内で往路側ベルト体15bよりも搬送距離の短い復路側ベルト体15cをガイドする復路側ローラ37bの設置数とを合わせる必要が無いので、第1コーナー10a内における往路側ベルト15bよりも短い復路側ベルト体15cの搬送距離に応じて、復路側ローラ37bの設置数を往路側ローラ37aの設置数よりも少なくし、第1コーナー10a内における復路側ローラ37bの設置コストを低く抑えることができる。
【0075】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0076】
例えば、前記実施例では、飲食物を寿司として説明したが、これに限定されるものではなく、種々の飲食物を適用可能である。
【0077】
また、前記実施例では、飲食物搬送装置1を飲食客が注文した注文飲食物9を搬送する装置として説明したが、予め調理した飲食物を厨房エリアCと飲食客エリアAとで循環搬送させる循環搬送装置であってもよい。
【0078】
また、前記実施例では、連結手段を第1磁性体18と第2磁性体19として説明したが、注文搬送路1aの略全長に亘ってスリットを形成し、ベルト体15からスリットを介して走行体7に連結手段としての棒状のピン等を係合させ、ベルト体15を駆動させて走行体7を搬送面3上で走行させてもよい。
【0079】
また、前記実施例では、注文搬送路1aと走行体7とを上下逆転配置して、注文搬送路1aから走行体7を吊持するようにしてもよい。
【0080】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の外周側に往路側ローラ37aを複数設置し、第1コーナー10a内の内周側に復路側ローラ37bを複数設置したが、第1コーナー10a内での往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとの搬送距離が十分に短い場合には、第1コーナー10a内に往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを1個のみ設置するようにしてもよい。
【0081】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、一部の往路側ローラ37a,37a間のみにサブベルト体38を掛け渡し、その他の往路側ローラ37aは直接往路側ベルト体15bに当接するようにしてもよい。
【0082】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、一部の往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡すとともに、その他の往路側ローラ37a,37a間にも別個のサブベルト体38を掛け渡すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 飲食物搬送装置
1a,1b,2 注文搬送路(走行レーン)
7 走行体
10a,10b 第1コーナー(曲線路)
11a,11b 第2コーナー(曲線路)
15 ベルト体
15b 往路側ベルト体
15c 復路側ベルト体
15d 内側収納凹部
17 ベルトブラケット(連結手段)
18 第1磁性体(連結手段)
19 第2磁性体(連結手段)
37 ガイド体(ガイド手段)
37a 往路側ローラ
37b 復路側ローラ
38 サブベルト体
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送駆動体を駆動させることによって連結手段を介して走行体を走行レーン上で走行させる飲食物搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図示しない駆動モータの駆動によって無端走行するチェーン(搬送駆動体)と、飲食物としての寿司を厨房から顧客側に向けて搬送するための注文搬送路(走行レーン)と、搬送路の平坦に形成された搬送面を、寿司を載置した飲食皿を載置してローラによって走行するトレー(走行体)と、を有している飲食物搬送装置がある。このような飲食物搬送装置においては、チェーンは、コーナー部でコーナー部と同一の曲率で形成されたチェーンガイド(ガイド手段)に摺動自在にガイドされているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−44688号公報(第5頁、第6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1にあっては、チェーン(搬送駆動体)は、曲線路の全長にかけて静止しているチェーンガイド(ガイド手段)に当接しているために、チェーンが駆動することで、チェーンガイドの略全長に亘ってチェーンの搬送方向に抗する方向に大きな摩擦力が発生していしまい、チェーンが曲線路において円滑に駆動することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、曲線路における搬送駆動体の搬送方向に抗する方向に向けて発生する抗力を小さく抑えることができる飲食物搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の飲食物搬送装置は、
少なくとも一部に曲線路を有する走行レーンと、該走行レーンに沿って設けられた搬送駆動体と、飲食物を載置して前記走行レーンに沿って走行可能な走行体と、前記搬送駆動体と前記走行体とを駆動連結する連結手段と、前記曲線路にて前記搬送駆動体の搬送方向に沿って該搬送駆動体をガイドするガイド手段と、を備え、前記搬送駆動体を駆動させることによって前記連結手段を介して前記走行体を前記走行レーンに沿って走行させる飲食物搬送装置であって、
前記搬送駆動体は、前記走行レーンに沿って無端走行する環状のベルト体を備えているとともに、前記ガイド手段は、前記曲線路における往路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラと、前記曲線路における復路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラと、を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、往路側ローラ及び復路側ローラは、ベルト体の搬送方向に向けて回動するので、ベルト体が往路側ローラ及び復路側ローラから受ける抗力は、往路側ローラ及び復路側ローラにベルト体の搬送方向と抗する方向に発生する往路側ローラ及び復路側ローラの転がり抵抗のみに抑えられ、ベルト体の曲線路における駆動を円滑にすることができるとともに、復路側のベルト体は、往路側ローラと復路側ローラとの間に配置されるので、これら往路側ローラ及び復路側ローラによってベルト体の水平方向の振れが規制される。
【0007】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記ガイド手段は、前記往路側ローラと前記復路側ローラとを備えたガイド体から構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、曲線路にガイド体を取り付けることで、往路側ローラと復路側ローラとを一度に曲線路内に配置することができる。
【0008】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記往路側ローラ及び前記復路側ローラは、それぞれ前記曲線路に沿って複数配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、曲線路に沿って搬送駆動体を徐々に曲げて搬送させることができるとともに、隣り合う往路側ローラ間の間隔と隣り合う復路側ローラ間の間隔を小さくすることで、ベルト体の水平方向の振れ幅を小さくして搬送駆動体の搬送をスムーズに行うことができる。
【0009】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記複数の往路側ローラと前記複数の復路側ローラとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体が前記複数のローラの少なくとも一部に掛け渡されていることを特徴としている。
この特徴によれば、サブベルト体が掛け渡されたローラは、ベルト体と直接当らなくなるので、ベルト体がローラに当接する当接音を無くすことができるとともに、ベルト体の磨耗を抑えることができる。
【0010】
本発明の飲食物搬送装置は、
前記ベルト体には、該ベルト体の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて凹部が形成されているとともに、該凹部内には、前記連結手段の一端が収納固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ベルト体と連結される連結手段の一端は、往路側ローラ及び復路側ローラとに当接することがないので、連結手段と往路側ローラ及び復路側ローラの間に摩擦力が発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1における飲食物搬送装置の全体像を示す平面図である。
【図2】注文搬送路の一部破断平面図である。
【図3】第1コーナーの破断平面図である。
【図4】走行体の分解斜視図である。
【図5】注文搬送路の直線路における走行体を示す側面図である。
【図6】注文搬送路の直線路における走行体を示す平面図である。
【図7】図2におけるA−A断面図である。
【図8】図2におけるB−B断面図である。
【図9】(a)は、ベルトブラケットの平面図であり、(b)は、ベルトブラケットの側面図である。
【図10】図7におけるC−C断面図である。
【図11】注文搬送路の第1コーナーにおける走行体を示す平面図である。
【図12】実施例2における第1コーナーの破断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る飲食物搬送装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0013】
実施例1に係る飲食物搬送装置につき、図1から図11を参照して説明する。以下、図5の紙面左側を走行体の正面側(前方側)とし、図6の紙面上側を走行体の正面側とし、図7及び図8の紙面奥側を走行体の正面側(前方側)として説明する。先ず図1の符号1は、本発明の適用された飲食物搬送装置である。この飲食物搬送装置1は、例えば、回転寿司店等にて、厨房部店員C1,C2等が飲食物としての寿司を調理する厨房エリアCと飲食客が飲食を行う飲食客エリアAとに亘って設けられている、本発明における走行レーンとしての注文搬送路1a,1b,2を備えている。
【0014】
これら注文搬送路1a,1b,2の周囲には、飲食客エリアAのテーブルT1,T2,T3,T4に沿う形で平面視略ロ型に構成された無端状の循環搬送路5が設置されている。循環搬送路5には、無端回動するクレセントチェーンコンベア4が備えられており、このクレセントチェーンコンベア4上に飲食物が載置された飲食物皿6は、クレセントチェーンコンベア4の駆動により循環搬送されるようになっている。
【0015】
このように循環搬送路5が設置されている回転寿司店等において、各飲食客は、循環搬送路5上を循環搬送される飲食物を取り出して飲食することができるようになっているとともに、循環搬送路5上を循環搬送してない飲食物を食したいときは、店員または図示しない注文装置等を介して個別に注文することができるようになっている。
【0016】
そして、個別に注文した飲食物は、厨房エリアCにて調理された後に厨房エリアC内に配設された注文搬送路1a,1b,2のいずれかに投入されて、注文客の客席付近まで搬送されるようになっている。
【0017】
具体的には、飲食客エリアAの客から注文を受けると、隔壁Wで隔れた厨房エリアCの厨房部店員C1,C2等が調理台8a,8bにて注文飲食物9を調理し、飲食物皿6(図7参照)に載置した後に、後述するように、注文搬送路1a,1b,2上の搬送面3を往復移動自在に設けられた走行体7に、注文飲食物9を載置した飲食物皿6を載置する。
【0018】
次いで、走行体7に載置された注文飲食物9は、注文搬送路1a,1b,2によって配膳人エリアBに搬送される。このとき、注文搬送路1a,1bによって搬送された注文飲食物9は、それぞれG1,G2,G3エリアとG5エリアの飲食客によって直接注文搬送路1a,1b上から取り上げられるようになっており、注文搬送路2によって搬送された注文飲食物9は、配膳部店員H1の元へと搬送され、配膳部店員H1によりG4エリアの飲食客へ手渡しされるようになっている。
【0019】
注文飲食物9を搬送した後の走行体7は、注文搬送路1a,1b,2を介して、元来た搬送面3上を通り厨房エリアCへと戻っていく。つまり、走行体7は、それぞれ独立した搬送路として構成される注文搬送路1a,1b,2上の搬送面3上を、配膳人エリアBと厨房エリアCとの間で往復動自在に設けられている。
【0020】
次に、これら3本の注文搬送路1a,1b,2について説明する。図1に示されるように、注文搬送路1a,1b,2は、厨房エリアC側から隔壁Wに形成された図示しない開口を貫通して飲食客エリアA側に向けて、ともに直線状に延設されている。厨房エリアC内において、注文搬送路2は中央に配置されるとともに、この左右側に注文搬送路1a,1bがそれぞれ近接配置されている。
【0021】
つまり、これら3本の注文搬送路1a,1b,2が互いに近接配置されることで、調理した注文飲食物を複数の注文搬送路のいずれにでも、1箇所から効率よく投入できるようになっている。
【0022】
一方、平面視ロ型の配膳人エリアB内において、注文搬送路2は、この配膳人エリアBを2分割するように中央に配設される。注文搬送路1a,1bは、隔壁W付近において中央の注文搬送路2から左右にそれぞれ離間する方向に屈曲した後に循環搬送路5の内側近傍まで直線状に延設されている。更に、注文搬送路1a,1bは、循環搬送路5の内側方付近からG4エリアに向けて屈曲した後に循環搬送路5に沿うようにそれぞれ延設されている。
【0023】
つまり、注文搬送路1aは、隔壁W付近に本発明における曲線路を構成する第1コーナー10a(右カーブ)及び第2コーナー11a(左カーブ)がそれぞれ形成されており、注文搬送路1bは、隔壁W付近に本発明の曲線路を構成する第1コーナー10b(左カーブ)及び第2コーナー11b(右カーブ)がそれぞれ形成されている。
【0024】
また、注文搬送路1a,1bの厨房エリアCから第1コーナー10a,10bまでの区間と、第1コーナー10a,10bから第2コーナー11a,11bまでの区間と、第2コーナー11a,11bからG4エリアに向けて延設されている区間とは、前述のように直線状の直線路12a,12bにそれぞれ形成されている。
【0025】
次に、これら注文搬送路1a,1b,2及び走行体7について詳述する。尚、注文搬送路1a,1b,2は、それぞれ搬送路の形状は異なるが、走行体7を走行させるための構造は全て同一であるため、以下においては注文搬送路1aについてのみ説明し、他の注文搬送路1b、2の説明は省略する。更に、注文搬送路1aのコーナー10a,11aと注文搬送路1bのコーナー10b,11bにおける走行体7の説明は、後述する第1磁性体18の移動方向が反対となるだけなので、注文搬送路1aの第1コーナー10aのみで行う。
【0026】
先ず、走行体7を走行させる注文搬送路1aの構造を説明する。図2に示すように、注文搬送路1aの搬送面3下における厨房エリアC側の端部には、図示しない駆動モータ等によって水平方向に回動する駆動部スプロケット13が設けられているとともに、配膳人エリアB側の端部には、テンション部スプロケット14が設けられている。
【0027】
これら両端部に配設される駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14に、本発明の搬送駆動体としての環状に形成されたベルト体15が掛け渡されている。このベルト体15の内側面には、ベルト体15の全長に渡って駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14に係合可能なラック部15aが複数形成されている。
【0028】
これらラック部15aは、駆動部スプロケット13及びテンション部スプロケット14とに係合しているため、駆動部スプロケット13の回動によりベルト体15が駆動するようになっている。図2と図7及び図8に示すように、このベルト体15は、厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて飲食物を載置した走行体7を走行させる際には、駆動部スプロケット13が図2において時計回りに回動することにより、左側が厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて駆動する往路側ベルト体15bを構成しており、右側が配膳人エリアBから厨房エリアCに向けて駆動する復路側ベルト体15cを構成している。尚、このテンション部スプロケット14には、ベルト体15にテンションを与えるためのテンション調整部16が備えられている。以下、第1コーナー10aもしくは第2コーナー11aの湾曲方向に拘わらず、ベルト体15の内側面を往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cの内側面として説明する。
【0029】
更に尚、ベルト体15は、配膳人エリアBにて飲食物が取り上げられた走行体7を厨房エリアCに向けて走行させる際には、右側が厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて駆動する往路側ベルト体15bを構成し、左側が配膳人エリアBから厨房エリアCに向けて駆動する復路側ベルト体15cを構成するが、以下では厨房エリアCから配膳人エリアBに向けて飲食物を載置した走行体7を走行させる場合として説明する。
【0030】
ベルト体15は、注文搬送路1aの走行体7が走行する搬送面3下を、搬送面3に沿って移動可能に設けられている。この往路側ベルト体15bの所定箇所には、図7に示すように、後述するベルトブラケット17が取り付けられている。また、ベルト体15は、駆動部スプロケット13とテンション部スプロケット14との間の直線路12aと第1コーナー10a及び第2コーナー11a下の全長にかけて、後述するベルトガイド21と往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bによってガイドされている。
【0031】
具体的には、図2及び図7に示すように、直線路12aにおけるベルト体15の搬送方向側の端部には、ベルトガイド21が設けられている。これらベルトガイド21は、上方に開口して前後方向を向くガイド溝21aを左右幅方向に2条有しており、背面視で上向きE字状に形成されている。これらガイド溝21a内には、往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとがそれぞれ配置されており、これらガイド溝21aによって往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとの左右幅方向の揺動が防止されている。
【0032】
また、復路側ベルト体15cの右側方には、直線路12aの全長にかけて板材が立設されている。この板材の上端部は、復路側ベルト体15cの上方で左右幅方向を向いて水平に屈曲した走行板36aに形成されている。
【0033】
図2及び図8に示すように、第1コーナー10a内には、ベルト体15をベルト体15の搬送方向に沿ってガイドさせるための、本発明におけるガイド手段としてのガイド体37が複数(本実施例では5個)設けられている。これらガイド体37は、平面視で略長方形状に形成された板状の基板37cを備えており、第1コーナー10a内には、これら基板37cが長手方向側を第1コーナー10aの左右幅方向に向けた状態で第1コーナー10aと同一の曲率をなすように配置されている。
【0034】
図3及び図8に示すように、往路側ベルト体15bの内側面側には、各基板37cの第1コーナー10aの外周寄りに配置された往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されている。一方、復路側ベルト体15cの外側面側には、各基板37cの第1コーナー10aの内周寄りに配置された復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。これら復路側ローラ37bは、復路側ベルト体15cの外側面と当接している。
【0035】
つまり、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとは、各基板37c上で第1コーナー10aの左右幅方向で一対となって枢支されている。このうち、往路側ローラ37aの上部には、第1コーナー10aと同一の曲率を有する走行板36bが取り付けられている。この走行板36bは、上面が第1コーナー10aの前後に配置された直線路12aにおける走行板36aの上面と連続するように取り付けられている。
【0036】
また、図2及び図3に示すように、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間には、ゴム材等により構成された無端状のサブベルト体38が掛け渡され、全ての往路側ローラ37aがサブベルト体38の内部に配置されている。このサブベルト体38が往路側ベルト体15bと往路側ローラ37aとの間に介在することにより、往路側ベルト体15bと往路側ローラ37aとが当接して異音が発生することを防止するとともに、ラック部15aの磨耗も抑えられている。
【0037】
尚、本実施例では、複数の往路側ローラ37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、往路側ローラ37a間に加えて復路側ローラ37b間にもサブベルト体38を掛け渡してもよく、復路側ローラ37b間のみにサブベルト体38を掛け渡すようにしてもよい。
【0038】
更に尚、第2コーナー11aにおける往路側ベルト体15bの外側面側には、各基板37cの第2コーナー11aの内周寄りに配置された往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されており、これら往路側ローラ37aは、往路側ベルト体15bの外側面と当接している。一方、復路側ベルト体15cの内側面側には、各基板37cの第2コーナー10aの外周寄りに配置された復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。この第2コーナー11aにおいては、復路側ローラ37bにサブベルト体38が掛け渡されて、サブベルト体38に復路側ベルト体15cが内側面で当接している以外は第1コーナー10aと同一の構成を有しているため説明を省略する。
【0039】
図7に示すように、注文搬送路1aの搬送面3の左右幅方向中央には、その長手方向の略全長に亘ってレール部22が突設されている。具体的には、搬送面3は、アルミやステンレス等の金属材の板材によって構成されている。レール部22は、この板材を押圧形成することによって形成されるので、レール部22が形成された板材の下面側には、下方に向かって開口する断面視下向きコ字状の搬送溝23が形成されている。
【0040】
次に、図4、図5、図6及び図7に基づき、走行体7について説明する。図4に示すように、走行体7は、搬送面3上を走行する台車部24と、この台車部24に上方から取り付けられ、注文飲食物9が載置された飲食物皿6を載置するためのトレー部25と、から構成されている。このトレー部25の上面には、飲食物皿6を載置するための載置凹部25aが形成されており、この載置凹部25aに飲食物皿6を載置することによって、飲食物皿6をトレー部25から脱落しないよう保持できるようになっている。
【0041】
台車部24は、基台部26と、この基台部26の前端部と後端部との2箇所に取り付けられたローラブラケット27と、から主に構成されている。これらローラブラケット27は、図4及び図5に示すように、平面視で左右幅方向に長い平面視で長方形状に形成された水平板27aと、この水平板27aの左右端部から下方に向けて延設された垂直板27bと、から構成される下向コ字形状に形成されている。
【0042】
両垂直板27bの外側面には、走行体7が搬送面3上を走行するための荷重ローラ28が枢支されている。また、両垂直板27b間には、前後一対の軌道ローラ29が左右方向に2つ、水平方向に回動自在に枢支されている。具体的には、これら軌道ローラ29は、水平板27aと両垂直板27bとの間で囲まれた空間内の左右両側部で、左右方向に線対称となるように枢支されている。
【0043】
更に、図7に示すように、各軌道ローラ29間の左右幅寸法は、搬送面3のレール部22の左右幅寸法よりも若干長寸に形成されており、走行体7が搬送面3上に配置されることで、各軌道ローラ29は、走行体7の前端部及び後端部でレール部22の左右に近接配置されるようになっている。
【0044】
このように、走行体7の前端部と後端部とで各軌道ローラ29がレール部22の左右幅方向に配置されることによって、走行体7の搬送面3上での走行路が規定されるばかりか、軌道ローラ29がレール部22に当接し、走行体7の左右幅方向の揺動を防ぐことができる。
【0045】
尚、図6に示すように、これらローラブラケット27は台車部24の前端部と後端部において、台車部24を幅方向に2分割する中心線L上に設けられた枢支軸30によって水平方向に回動自在に枢支されている。
【0046】
また、基台部26の平面視略中央には、幅方向を向いて台車部24を上下方向に貫通する長孔31が穿設されている。長孔31の前後には、基台部26の上面から幅方向を向くガイド片32が設けられている。これらガイド片32は、長孔31と平行に配置されており、長孔31と略同一の幅寸法に形成されている。
【0047】
そして、前後のガイド片32間には、平面視略正方形状の摺動片33が配置されている。この摺動片33の前後寸法は、前後のガイド片32間の前後寸法と略同一寸法に形成されており、前後を両ガイド片32にガイドされることによって長孔31上を左右幅方向に摺動可能となっている。
【0048】
この摺動片33の下面には、本発明における連結手段としての第1磁性体18が取り付けられている。この第1磁性体18は、摺動片33が長孔31上で幅方向に摺動することができる。尚、第1磁性体18の左右幅方向への移動範囲は、第1磁性体18が長孔31の内壁の左右端に当接することで規制されている。そして、これら長孔31と摺動片33とは、トレー部25を台車部24に取り付ける際に、前後のガイド片32間にトレー部25を下方から支持する支持板35が取り付けられることによって、図5に示すように、台車部24の平面視から隠蔽されている。
【0049】
図7と図8及び図10に示すように、ベルトブラケット17は、前述したように、往路側ベルト体15bに取り付けられている。具体的には、ベルトブラケット17は、背面視で略L字形状に形成されている。また、往路側ベルト体15bの所定箇所の内側面(右側面)には、往路側ベルト体15bの内側に向けて開口する内側収納凹部15dが形成されており、往路側ベルト体15bの外側面(左側面)には、内側収納凹部15dと対向するように往路側ベルト体15bの外側に向けて開口する外側収納凹部15eが形成されている。
【0050】
これら内側収納凹部15d及び外側収納凹部15eは、前後方向に貫通形成されているとともに、内側収納凹部15d内には、ベルトブラケット17の下端部が収納されている。一方、外側収納凹部15e内には、ベルトブラケット17を往路側ベルト体15bに取り付けるための挟持板20の下部が収納配置されている。
【0051】
図7、図8、図9(b)及び図10に示すように、これらベルトブラケット17と挟持板20とは、ベルト体15の上方でボルト・ナットによって左右幅方向から互いに緊締されており、ベルトブラケット17と挟持板20との下端部によってベルト体15を挟持している。更に、挟持板20の下端部は、ベルトブラケット17の下方に向けて屈曲形成されている。
【0052】
このため、ベルト体15は、挟持板20とベルトブラケット17によって左右と下方とを囲まれるため、ベルトブラケット17のベルト体15への取り付けを維持できるようになっている。つまり、本実施例におけるベルトブラケット17は、第2磁性体19とともに連結手段の一部を構成している。
【0053】
また、このベルトブラケット17の上端部には、強磁性を有する金属や永久磁石等で構成された本発明における連結手段としての第2磁性体19が固着されている。更に、第2磁性体19の周囲には、第2磁性体19を中心として水平方向に回動する規制ローラ39が枢支されており、ベルトブラケット17の上端部であるこれら第2磁性体19と規制ローラ39とは、前述した搬送溝23内に配置されるようになっている。更に、この第2磁性体19は、ベルト体15が駆動することにより、搬送溝23内を注文搬送路1aの略全長に亘って移動するようになっている。
【0054】
これら搬送面3の下方に配置された第2磁性体19と走行体7に取り付けられた第1磁性体18とは、どちらか一方を強磁性の金属によって構成し、他方を永久磁石等で構成してもよく、また、両方を永久磁石等で構成してもよい。更に、両方を永久磁石で構成する場合には、互いに異なる磁極を搬送面3を挟んで対向配置させる。
【0055】
尚、図8、図9(a)及び図9(b)に示すように、ベルトブラケット17の上端部には、搬送溝23内の上面に当接するガイドローラ34が、第2磁性体19の前後で一対となって配置されている。
【0056】
具体的には、これらガイドローラ34は、ベルト体15が駆動されることによってベルト体15と一体となって移動可能なように、ベルト体15の搬送方向である前後方向に向けて回動可能にベルトブラケット17に枢支されており、搬送面3を挟んで対向配置された第1磁性体18及び第2磁性体19が互いの磁力によって引き合うことによって、上面が搬送面3に構成されている板材の下面に第2磁性体19が当接し、ベルト体15が上方へ向けて浮き上ることを防いでいる。
【0057】
また、ベルトブラケット17の右側部には、ベルトブラケット17の荷重を支持するための補助ローラ40が、ベルト体15の搬送方向である前後方向に向けて回動可能に枢支されている。この補助ローラ40は、下部で走行板36a,36bの上面に当接しており、ベルト体15が駆動することによって、第2磁性体と規制ローラ39とベルトブラケット17の荷重を支持しながら、これら走行板36a,36bの上面を走行可能となっている。
【0058】
このように、注文搬送路1aと走行体7とを構成することによってベルト体15を駆動させると、磁力によって第2磁性体19に駆動連結された第1磁性体18が取り付けられている走行体7が注文搬送路1aに沿って搬送面3上を走行することができるようになっている。
【0059】
次に、搬送面3上を走行している走行体7の動作について説明する。先ず、図6に示すように、注文搬送路1aの直線路12aにおいては、第1磁性体18は、搬送溝23内を移動する第2磁性体19に対向配置されているため、前後の枢支軸30を結ぶ中心線L上である長孔31の略中央に配置されている。
【0060】
そして、図11に示すように、走行体7が第1コーナー10aに進入すると、走行体7の走行方向前方側の両ローラブラケット27から第1コーナー10aのレール部22の形状に沿って回動を開始することで、両ローラブラケット27は大きく枢支軸30を中心として回動し、第1コーナー10aの内周側に配置された各前後2つの軌道ローラ29のうち、両ローラブラケット27の正面側に配置されている軌道ローラ29からレール部22に当接する。更に両ローラブラケット27が枢支軸30を中心として回動すると、両ローラブラケット27の背面側に配置されている軌道ローラ29がレール部22に当接し、結果、両ローラブラケット27は、前後の軌道ローラ29の2点でレール部22に当接することで、両ローラブラケット27のそれ以上の枢支軸30を中心とした回動を規制する。
【0061】
走行体7が第1コーナー10aを移動する際には、走行体7の走行方向前方側のローラブラケット27と、走行体7の走行方向後方側のローラブラケット27との揺動回動量とが異なることによって走行体7に内輪差が発生するため、走行体7の中心線Lは、第2磁性体19の移動経路(図11中1点鎖線)よりも第1コーナー10aの内周側を移動する。
【0062】
このとき、第1磁性体18は、磁力によって第2磁性体19と駆動連結されているため、第1コーナー10aの内周側に中心線Lをずらして移動する走行体7に対して、長孔31内を第1コーナー10aの外周側に向かって相対移動し、第2磁性体19との対向配置を維持する。つまり、第1磁性体18は、第2磁性体19に対して走行体7にて追従可能に移動するようになっている。
【0063】
更にこのとき、第2磁性体19は、第1磁性体18が第1コーナー10aの外周側に向かって相対移動することで、第1磁性体18からベルト体15の搬送方向と直交する方向である第1コーナー10aの内周側を向く力を受けるが、規制ローラ39が搬送溝23の内側面に当接することで第2磁性体19の第1コーナー10aの内周側への移動が規制される。尚、本実施例では、規制ローラ39を搬送溝23の内側面に当接させることで第2磁性体19の移動を規制したが、搬送溝23内の内側面に摩擦抵抗の小さい合成樹脂材等を取り付け、この合成樹脂材に第2磁性体19が当接することで、第2磁性体19の第1コーナー10a内での内周側への移動を規制するようにしてもよい。
【0064】
尚、走行体7が第1コーナー10aから再び直線路12aに進入するときには、走行体7の中心線Lがレール部22の中央上方に位置するように走行体7が移動するため、第1磁性体18は長孔31内を長孔31の略中央に向かって相対移動する。
【0065】
前述したように、走行体7に取り付けられた第1磁性体18が第2磁性体19に対して追従可能に移動するので、第2磁性体19と第1磁性体18との間が常に駆動連結されている状態を保ち、走行体7とベルト体15の移動する軌跡に相違があっても走行体7を安定して走行させることができる。
【0066】
以上、本実施例における飲食物搬送装置1は、搬送駆動体は、注文搬送路1aに沿って無端走行する環状のベルト体15を備えているとともに、ガイド手段は、第1コーナー10aにおける往路側ベルト体15bの内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラ37aと、第1コーナー10aにおける復路側ベルト体15cの内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラ37bと、を備えているので、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bは、ベルト体15の搬送方向に向けて回動するので、ベルト体15が往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bから受ける抗力は、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bにベルト体15の搬送方向と抗する方向に発生する往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bの転がり抵抗のみに抑えられ、ベルト体15の第1コーナー10aにおける駆動を円滑にすることができるとともに、復路側ベルト体15cは、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとの間に配置されるので、これら往路側ローラ37a及び復路側ローラ15cによってベルト体15の水平方向の振れが規制される。
【0067】
また、ガイド手段は、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを備えたガイド体37から構成されているので、第1コーナー10aにガイド体37を取り付けることで、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを一度に第1コーナー10a内に配置することができる。
【0068】
また、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bは、それぞれ第1コーナー10aに沿って複数配置されているので、第1コーナー10aに沿ってベルト体15を徐々に曲げて搬送させることができるとともに、隣り合う往路側ローラ37a,37a間の間隔と隣り合う復路側ローラ37b,37b間の間隔を小さくすることで、ベルト体15の水平方向の振れ幅を小さくしてベルト体15の搬送をスムーズに行うことができる。
【0069】
また、複数の往路側ローラ37aと複数の復路側ローラ37bとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体38が複数のローラ37a,37bの少なくとも一部に掛け渡されているので、サブベルト体38が掛け渡されたローラ37a,37bは、ベルト体15と直接当らなくなるので、ベルト体15がローラ37a,37bに当接する当接音を無くすことができるとともに、ベルト体15の磨耗を抑えることができる。
【0070】
また、ベルト体15には、ベルト体15の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて内側収納凹部15dが形成されているとともに、内側収納凹部15d内には、ベルトブラケット17の一端が収納固定されているので、ベルト体15と連結されるベルトブラケット17の一端は、往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bとに当接することがないので、ベルトブラケット17と往路側ローラ37a及び復路側ローラ37bの間に摩擦力が発生することを防ぐことができる。
【実施例2】
【0071】
次に、実施例2に係る飲食物搬送装置につき、図12を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。
【0072】
図12に示すように、実施例2における飲食物搬送装置1では、第1コーナー10a内の外周側には、平面視で略正方形状に形成された複数(本実施例では5個)の基板37dが、第1コーナー10aと同一の曲率をなすように配置されている。これら基板37dには、往路側ローラ37aが水平方向に回動可能に枢支されている。
【0073】
一方、第1コーナー10a内の内周側には、平面視で略正方形状に形成された基板37dと異なる所定数(本実施例では4個)の基板37eが、第1コーナー10aと同一の曲率をなすように、各隣り合う基板37d,37d間に配置されている。これら基板37eには、復路側ローラ37bが水平方向に回動可能に枢支されている。このため、往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとは、平面視で第1コーナー10a内にて互い違いとなるように配置されている。
【0074】
このように、本実施例では、往路側ローラ37aの設置数と、第1コーナー10a内で往路側ベルト体15bよりも搬送距離の短い復路側ベルト体15cをガイドする復路側ローラ37bの設置数とを合わせる必要が無いので、第1コーナー10a内における往路側ベルト15bよりも短い復路側ベルト体15cの搬送距離に応じて、復路側ローラ37bの設置数を往路側ローラ37aの設置数よりも少なくし、第1コーナー10a内における復路側ローラ37bの設置コストを低く抑えることができる。
【0075】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0076】
例えば、前記実施例では、飲食物を寿司として説明したが、これに限定されるものではなく、種々の飲食物を適用可能である。
【0077】
また、前記実施例では、飲食物搬送装置1を飲食客が注文した注文飲食物9を搬送する装置として説明したが、予め調理した飲食物を厨房エリアCと飲食客エリアAとで循環搬送させる循環搬送装置であってもよい。
【0078】
また、前記実施例では、連結手段を第1磁性体18と第2磁性体19として説明したが、注文搬送路1aの略全長に亘ってスリットを形成し、ベルト体15からスリットを介して走行体7に連結手段としての棒状のピン等を係合させ、ベルト体15を駆動させて走行体7を搬送面3上で走行させてもよい。
【0079】
また、前記実施例では、注文搬送路1aと走行体7とを上下逆転配置して、注文搬送路1aから走行体7を吊持するようにしてもよい。
【0080】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の外周側に往路側ローラ37aを複数設置し、第1コーナー10a内の内周側に復路側ローラ37bを複数設置したが、第1コーナー10a内での往路側ベルト体15bと復路側ベルト体15cとの搬送距離が十分に短い場合には、第1コーナー10a内に往路側ローラ37aと復路側ローラ37bとを1個のみ設置するようにしてもよい。
【0081】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、一部の往路側ローラ37a,37a間のみにサブベルト体38を掛け渡し、その他の往路側ローラ37aは直接往路側ベルト体15bに当接するようにしてもよい。
【0082】
また、前記実施例では、第1コーナー10a内の両直線路12a,12a側の両端部付近に配置された往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡したが、一部の往路側ローラ37a,37a間にサブベルト体38を掛け渡すとともに、その他の往路側ローラ37a,37a間にも別個のサブベルト体38を掛け渡すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 飲食物搬送装置
1a,1b,2 注文搬送路(走行レーン)
7 走行体
10a,10b 第1コーナー(曲線路)
11a,11b 第2コーナー(曲線路)
15 ベルト体
15b 往路側ベルト体
15c 復路側ベルト体
15d 内側収納凹部
17 ベルトブラケット(連結手段)
18 第1磁性体(連結手段)
19 第2磁性体(連結手段)
37 ガイド体(ガイド手段)
37a 往路側ローラ
37b 復路側ローラ
38 サブベルト体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部に曲線路を有する走行レーンと、該走行レーンに沿って設けられた搬送駆動体と、飲食物を載置して前記走行レーンに沿って走行可能な走行体と、前記搬送駆動体と前記走行体とを駆動連結する連結手段と、前記曲線路にて前記搬送駆動体の搬送方向に沿って該搬送駆動体をガイドするガイド手段と、を備え、前記搬送駆動体を駆動させることによって前記連結手段を介して前記走行体を前記走行レーンに沿って走行させる飲食物搬送装置であって、
前記搬送駆動体は、前記走行レーンに沿って無端走行する環状のベルト体を備えているとともに、前記ガイド手段は、前記曲線路における往路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラと、前記曲線路における復路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラと、を備えていることを特徴とする飲食物搬送装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記往路側ローラと前記復路側ローラとを備えたガイド体から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の飲食物搬送装置。
【請求項3】
前記往路側ローラ及び前記復路側ローラは、それぞれ前記曲線路に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の飲食物搬送装置。
【請求項4】
前記複数の往路側ローラと前記複数の復路側ローラとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体が前記複数のローラの少なくとも一部に掛け渡されていることを特徴とする請求項3に記載の飲食物搬送装置。
【請求項5】
前記ベルト体には、該ベルト体の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて凹部が形成されているとともに、該凹部内には、前記連結手段の一端が収納固定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の飲食物搬送装置。
【請求項1】
少なくとも一部に曲線路を有する走行レーンと、該走行レーンに沿って設けられた搬送駆動体と、飲食物を載置して前記走行レーンに沿って走行可能な走行体と、前記搬送駆動体と前記走行体とを駆動連結する連結手段と、前記曲線路にて前記搬送駆動体の搬送方向に沿って該搬送駆動体をガイドするガイド手段と、を備え、前記搬送駆動体を駆動させることによって前記連結手段を介して前記走行体を前記走行レーンに沿って走行させる飲食物搬送装置であって、
前記搬送駆動体は、前記走行レーンに沿って無端走行する環状のベルト体を備えているとともに、前記ガイド手段は、前記曲線路における往路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される往路側ローラと、前記曲線路における復路側の前記ベルト体の内周側で水平方向に回動自在に枢支される復路側ローラと、を備えていることを特徴とする飲食物搬送装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、前記往路側ローラと前記復路側ローラとを備えたガイド体から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の飲食物搬送装置。
【請求項3】
前記往路側ローラ及び前記復路側ローラは、それぞれ前記曲線路に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の飲食物搬送装置。
【請求項4】
前記複数の往路側ローラと前記複数の復路側ローラとの少なくとも一方には、無端状のサブベルト体が前記複数のローラの少なくとも一部に掛け渡されていることを特徴とする請求項3に記載の飲食物搬送装置。
【請求項5】
前記ベルト体には、該ベルト体の搬送方向に対して直交をなす方向に向けて凹部が形成されているとともに、該凹部内には、前記連結手段の一端が収納固定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の飲食物搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−46531(P2011−46531A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274548(P2009−274548)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(390010319)株式会社石野製作所 (85)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(390010319)株式会社石野製作所 (85)
【Fターム(参考)】
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