説明

香り印刷層を有する団扇用型紙を印刷してなる団扇製作具

【課題】 うちわに芳香の放散を長期間付与することで、芳香の放散が長く続くうちわの提供。
【解決手段】 方形の基材シートに団扇用型紙を印刷してなる団扇製作具であって、該型紙は、送風部と送風部より幅狭の基部とを備えた本体部構成片と、本体構成部の基部の下端から延設し、両側に側片部を有し、基部と協同して把持部を形成する把持部構成片と、で基本輪郭を構成し、前記基本輪郭内に香り印刷層を設けてなり、型紙を切り離したとき、両側に有する側片部が谷折りすると端部が閉じるようになる、あるいは片側を延ばして重なるようになり、収納部を形成し、その状態で前記把持部構成片を谷折りして上方に折り曲げ基部に重ね合わせて把持部を形成するように組み立てるようになっていることを特徴とする団扇製作具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一枚の厚紙に香り印刷層を有する団扇用型紙を印刷してなる団扇製作具に関し、一枚の厚紙からくりぬいた型紙によって組立形成可能な香り印刷層を有するうちわ用の団扇製作具に関する。
【背景技術】
【0002】
うちわ自体は、歴史的にも古く、完成度の高いものと言える。細い竹を手に持つ部分だけを残して、細かく幾本かの骨組みに割り、それを扇状に拡げた骨組みに和紙、或いは合成紙等を張って形成しており、また、昨今では合成樹脂材で把持部と扇状に広がった幾本かの骨組みとを予め一体成形し、その骨組み部分に合成紙などを貼着した多種多様のうちわがすでに提供されている。さらに、簡便なうちわとして、揺動させて風を発生させる送風体は薄紙状の段ボールで形成され、人が把持する把持体をプラスチック桿で形成したうちわや、ボール紙をうちわ状にくりぬいたものが提供されている。しかし、送風体に、別途形成されている把持体を組み込むタイプのうちわでは、構造が複雑になると共に、組み込み工程が必要となってコストダウンに限界があった。さらに、端にボール紙をうちわ状にくりぬいたものでは、送風体と把持体との剛性が同一なので、把持体の剛性を高めるために分厚いボール紙を使用すると必然的に送風体も分厚くなって扇ぎ難くなり、また分厚いボール紙を採用することによるコストアップは免れない。
【0003】
一方、近年のように各家庭において冷房設備が普及して、室内でのうちわの使用が少なく、簡便なうちわが、商店の広告宣伝用の媒体として配布されたり、競技試合例えば野球の応援の際の小道具として配布されたりして、本来の用途以外にも前記のように幅広く利用されている。しかし、簡便なうちわは配布場所も限られており、競技場などで配布された場合には、多くのものが競技終了後に投棄されゴミとなっていた。
【0004】
そこで、うちわの本来的目的である風をおこすために扇ぐことに関し、単にそこに存在する空気を風とするに留まらず、いろいろの機能を付加したものが開発されている。
特許文献1には、簡便なうちわでありながら、把持部を有底の収納部として、おみくじ類を収納しておき、購入した人や貰った人の興を誘い、外観的にも斬新で携帯にも都合が良く、記念品や土産物としても応用でき、製作が容易でかつ安価なうちわを提供している。
その他、虫除け成分を付与するものが知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−299424号公報
【特許文献2】実用新案登録第3107295号公報
【特許文献3】実開平5−21676号公報
【特許文献4】特開2007−297378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、形状、作り方、提供方法など独創性および趣向性に欠けるものであったり、付与した機能がすぐになくなり普通の扇ぎ具になってしまうのでは、繰り返してあるいは長期間愛用されることはない。本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、うちわに芳香の放散を長期間付与することで、芳香の放散が長く続くうちわを提供することにある。また、本発明は、簡便なうちわでありながら、把持部を芳香収納部として、香り印刷層を収納しておき、購入した人や貰った人の興を誘い、外観的にも斬新で携帯にも都合が良く、記念品や土産物としても応用でき、製作が容易でかつ安価なうちわを提供することを課題とする。さらにまた、名刺サイズのカードを付属させたり、ぬりえやシールを貼ったりして独自の絵を完成させる楽しみや、できあがった作品を飾っておく等の楽しみ方ができる機能を持ったうちわを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、方形の基材シートに団扇用型紙を印刷してなる団扇製作具であって、該型紙は、送風部と送風部より幅狭の基部とを備えた本体部構成片と、本体構成部の基部の下端から延設し、両側に側片部を有し、基部と協同して把持部を形成する把持部構成片と、で基本輪郭を構成し、前記基本輪郭内に香り印刷層を設けてなり、型紙を切り離したとき、両側に有する側片部が谷折りすると端部が閉じるようになる、あるいは片側を延ばして重なるようになり、収納部を形成し、その状態で前記把持部構成片を谷折りして上方に折り曲げ基部に重ね合わせて把持部を形成するように組み立てるようになっていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の団扇製作具は、香り印刷層を前記把持部構成片の中央部分表面に設けてなり、型紙を切り離したとき、両側に有する側片部が谷折りすると端部が閉じるようになる、あるいは片側を延ばして重なるようになり、香り印刷層収納部を形成し、その状態で前記把持部構成片を谷折りして上方に折り曲げ基部に重ね合わせて把持部を形成するように組み立てるようになっていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の団扇製作具は、香り印刷層が、芳香成分封入マイクロカプセル層が芳香成分封入マイクロカプセル含有インキにより印刷されて形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の団扇製作具は、方形の基材シートが一枚の腰のある厚紙よりなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の団扇製作具は、送風部に一対の切り込みを設け、かつ、把持部構成部片の先端両側に係止用の角部を設け、各角部を送風部に設けた一対の切り込みに挿入係止して把持部を本体部に係止するように組み立てるようになっていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の団扇製作具は、型紙を切り離すことができるように基本輪郭に切り込みを入れ、かつ、本体構成部の基部と把持部構成片との境界および、両側側片部との境界に谷折り線を入れ、型紙が方形の基材シートにくりぬき可能に、かつ、組み立て可能に設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の団扇製作具は、方形の基材シートの団扇用型紙印刷の余白に名刺サイズのカードをハーフカットで設けていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の団扇製作具は、方形の基材シートが表面が平滑に形成され描画可能な基材シートであり、基本輪郭内に塗り絵模様が印刷されていることを特徴とする。
【0015】
[作用]
用いる貼付製剤は芳香剤をマイクロカプセル化しているので、押圧、摩擦がない限り芳香成分の揮発がなく、長期間保存できるという実用性の高いものである。
香り印刷層を設けた塗り絵大会の台紙として配布する、作品を完成させるためのシールとともに配布する、あるいは台紙から型紙をくりぬき、送風部と一体に形成された把持部構成部片に設けた複数枚の折り曲げ片を折り曲げ、把持部構成部片に設けた角部を、送風部に設けた切り込みに差し込んで把持部を組み立てて配布する。台紙にはうちわ用の図柄にかぎらず説明文、表などを任意に組み合わせて印刷することが可能であり、併せて、台紙の余白部分も「名刺サイズのカード」にして視覚的にあるいは情報伝達等に、同様に有効に利用することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のうちわは上記のように、把持部を収納部として香り印刷層を収納してあるので、需要者の興味を惹くことができ、宣伝媒体としての効果が向上し、また、塗り絵の台紙とすると、あるいはシールとともに配布すると、従来の塗り絵とは販売形態が異なるので、子供の興味を惹くこともできる。
【0017】
用いる貼付製剤は芳香剤をマイクロカプセル化しているので、押圧、摩擦がない限り芳香成分の揮発がなく、長期間保存できるという実用性の高いものであり、そのような香り印刷層を設けたうちわを提供することができる。
【0018】
本発明のうちわは上記のように、くりぬいた一枚の型紙で形成し、強度を有する把持部および本体部に接続する部分を、いずれも二重に折り重ねているため、腰が強くなり、紙製のうちわでありながら予想以上の粘り強さを発揮する。
【0019】
材料も安価な上、型取りや組立ても簡単で手数もかからず、従って廉価に提供できる経済的効果にも優れているので、広告宣伝用や各種試合の応援用に大量に使用され、また、折曲片の形状若しくは設置の仕方次第で種々な型の把持部を持ったうちわを提供でき、構成も簡単であるため、大量生産に適し、価格も低廉なものとして供給することができる。
【0020】
団扇用型紙を印刷してなる方形の基材シートとして提供すると、必要なときに簡単にうちわに組み立てることができるし、塗り絵を完成させてそのままあるいは組み立てて飾ることもできる。香り印刷層をこすると,マイクロカプセルが破壊されて香りが出てくるのを愉しむことができるが、それは一枚のシートの状態でも、組み立てる前にでもこすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
[香り印刷層]
香り印刷層は、うちわの適切な部位に直接印刷する、あるいは貼付でき、少しの押圧や摩擦によって芳香が発散し得ると共に、そのような力が加わらない時は、長時間安全に保存できる芳香貼付製剤を用いる。それは、芳香成分を封入したマイクロカプセルを含有するインキを使って印刷または塗工せしめることによって形成する。貼付する態様の場合、シール基材(プラスチックフィルム)上またはシール基材上の一面に設けられた表示印刷(色インキなどによる印刷)層上に印刷または塗工せしめることによって、芳香成分封入マイクロカプセル層(香り印刷層)を形成、他方の面に通常用いられる材料を使って粘着層を形成し、更にその外面に剥離紙層を設ける。芳香成分として所謂精油、香料などが用いられる。芳香成分は好ましくはペパーミント、ジャスミン、ラベンダーなどの精油からなる群から選ばれた1つ以上であるが、それに限定されることはない。貼付する態様の場合、製剤形態はパッチ、テープ或いはシールである。
【0022】
香り印刷層は、うちわの適切な部位に直接印刷する、あるいは貼付製剤をうちわの適当な部位に貼付するならば、種々の押圧や摩擦により芳香成分が発散し、壮快、鎮静、安眠等々の効果が生じ、アロマテラピーにも使用できる。また、この香り印刷層を有するうちわを使って家の中、自動車の車内等の空間からも芳香を発散させることができる。芳香剤をマイクロカプセルにして使用しているので、押圧や摩擦がない限り芳香成分の揮発がなく、長時間保存できる。貼付製剤は、芳香成分のみが封入されたマイクロカプセルを使用し、粘着層も設けてあるので、利用範囲が非常に広い。マイクロカプセルを含むインキまたは接着剤を用いて印刷または塗工するなどして香り印刷層を形成している故、少し擦れた位ではマイクロカプセルが破壊されることはない。
【0023】
芳香成分封入マイクロカプセルは通常行われている方法で調製されるが、市販の物を使用することも勿論差し支えない。芳香成分封入マイクロカプセルは一般的には、芳香成分である精油、香料と樹脂、例えば油脂香料とメラミン系樹脂等で構成されている。例として挙げるならば、ヒノキ香料封入マイクロカプセルパウダー、レモン香料封入マイクロカプセルパウダー、ローズ香料封入マイクロカプセルパウダー、ラベンダー香料封入マイクロカプセルパウダーなどである。芳香成分封入マイクロカプセルを含むインキは市場で入手できる(例えば“アクアPAWインキ”(帝国インキ製造株式会社製)、“アクアQLインキ”(帝国インキ製造株式会社製))。
【0024】
シール基材として使用するプラスチックフィルムとしては、軟質プラスチックフィルムが好適に用いられ、例えば、塩化ビニールフィルム、PETフィルム、ポリエチレンフィルムなどを挙げることができる。粘着層を構成する粘着性基剤は、通常貼付剤に用いられる物であれば特に制限は無い。粘着性基材として、アクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、粘着付与剤、界面活性剤、硬化剤、抗酸化剤、粘着剤等が用いられる。剥離用シートであり、プラスチックフィルム、紙等である。2は粘着層を示し、シール基材は各種プラスチックフィルムからなるものである。
【0025】
芳香貼付製剤の製造方法について述べる。
あ)シール基材(軟質プラスチックフィルムなど)に例えば色インキを用いて印刷することにより表示印刷層を形成せしめ、その上面に芳香成分封入マイクロカプセル含有インキを用いて印刷または塗工することにより、香り印刷層を形成せしめる。次にシール基材の反対面に粘着剤を塗工することにより粘着層を形成せしめ、その上にシリコン等で剥離処理した(剥離処理層を有する)剥離用シート(プラスチックフィルム、紙等)を、剥離コート面をもって貼り合わせアロマシール層とする。このようにして得られたアロマシール層につき任意の形状にカットして製品とする。
い)シリコン等で剥離処理した(剥離処理層を有する)剥離用シート(プラスチックフィルム、紙等)の剥離コート面に粘着剤を塗工して粘着層を形成し、その上面にシール基材(軟質塩ビ等)を積層し、その上面に例えば色インキを用いて印刷することにより表示印刷層を形成せしめ、更にその上面に香料成分封入マイクロカプセルを含むインキをもって印刷または塗工することにより香り印刷層を形成せしめアロマシール層とする。このようにして得られたシール層につき任意の形状にカットして製品とする。
上記製造法において、表示印刷層や香り印刷層の形成のための印刷や塗工は、直接印刷する時と同様に、スクリーン印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式やディスペンサー方式などによって行われる。
【0026】
本発明の詳細を実施例で説明する。本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0027】
本発明のうちわの一実施例を図面にもとづいて説明する。図1は本発明の香り印刷層11を有するうちわを製作するための台紙Aを示すものであり、該台紙は、腰のある厚紙で作成され、くりぬき線Bによって、送風部1と該送風部より幅狭の基部2とを備えた本体部構成片Cと、基部2の下端から延設し、該基部と協同して把持部を構成する把持部構成片Dとで構成された型紙が区画されている。
【0028】
本体構成片Cは、上記のとおり送風部1と該送風部より幅狭の基部2とを備えているが、送風部1には、中心線に対して左右対称に一対の切り込み4、5がハ字状に設けられ、うちわを組立てる際、後述の把持部構成片Dに設けた角部6、7を受け入れて把持部構成片を係止する。
【0029】
また、把持部構成片は、角部6、7を有し、基部2より長く、先端両側に角部6、7を有した中央部8と、基部2と同長の中央部8の両側に設けた側片部9、10とで構成されており、基部2と中央部8との境には折り線(谷折り線)Eが、中央部8との側片部9の境に折り線(谷折り線)Fが、中央部8と側片部10との境には折り線(谷折り線)Gが印されている。
【0030】
香り印刷層11を有するうちわを組立てるには、上記のとおり構成された台紙Aから、くりぬき線Bに沿って本体部構成片Cと把持部構成片Dとからなる型紙をくりぬき、左右の側片部10、11をそれぞれ折り線F、Gに沿って内側に(谷折りに)折り曲げ、次いで、折り線Eに沿って本体部の基部2に重なるように(谷折りに)折り曲げ、角部6を切り込み4に差し込み、角部7を切り込み5に差し込むことによりうちわの組立が完了する。
【0031】
左右の側片部9、10をそれぞれ折り線F、Gに沿って内側に(谷折りに)折り曲げた場合、両サイドがピッタリと閉じるようになる。あるいは片側部(9または10)の長さを延ばして左右の側片部9、10が重なるようにする。香り印刷層11が露出した状態では香りを一定期間保持することが困難であり、完全な密閉状態ではなく、わずかの開放状態に形成する。
【0032】
上記のとおり組立てられた把持部は、本体部1と把持部の位置において、中央部8と同様に二重構造になっているので、使用時に強く煽られても折れ曲がることがなく、反発力にも富むので、強い煽り風が発生させることができる。
【0033】
うちわの組立が完了すると、把持部となる部分は、折り線E部が底になり、折り線F、G部が側辺となる収納部が形成されるので、該収納部に香り印刷層11を収納して香り印刷層を有するうちわを完成させる。
【0034】
なお、上記実施例は、中央部8を組み立てて収納部を形成し、該収納部に香り印刷層11を収納しているが、台紙の状態で配布し、需要者が組立ててもよい。
【0035】
上記実施例では、香り印刷層11を中央部8にあらかじめ印刷あるいは貼着したものを用いうちわの組立後に収納部に香り印刷層11を収納したが、組み立てるに当たり香り印刷層11を中央部8に別の箇所から持ってきて(余白に付属させた複数種類のシールから選んで)貼着し、その上に側片部9、10を折り重ねたて把持部を形成した後、把持部を折り線Eに沿って基部2に重なるように折り曲げ、次いで角部6を切り込み4に差し込み、角部7を切り込み5に差し込むことにより香り印刷層11を有するうちわの組立が完了してもよい。さらに、型紙をくりぬいた後の台紙の余白部分には名刺サイズのカードHをハーフカットで設け、図柄や文章や表などで、視覚的にも情報伝達にも利用することができる。また、方形の基材シートAが表面が平滑に形成され描画可能な基材シートであり、基本輪郭内に塗り絵模様が印刷されているものを組み立てる前にあるいは組み立てた後に塗り絵を種々の手段〔クレヨン、クレパス(登録商標)、絵の具、貼り絵、シール〕で完成させ好みの作品に仕上げることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例であるうちわの展開図である。組み立て方の説明図が記載されている。
【符号の説明】
【0037】
A 台紙
B くりぬき線
C 本体部構成片
D 把持部構成片
E折り線(谷折り線)
F、G 折り線(谷折り線)
H名刺サイズのカード
1 送風部
2 基部
3 把持部構成片
4、5 切り込み
6、7角部
8 中央部
9、10 側片部
11 香り印刷層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形の基材シートに団扇用型紙を印刷してなる団扇製作具であって、該型紙は、送風部と送風部より幅狭の基部とを備えた本体部構成片と、本体構成部の基部の下端から延設し、両側に側片部を有し、基部と協同して把持部を形成する把持部構成片と、で基本輪郭を構成し、前記基本輪郭内に香り印刷層を設けてなり、型紙を切り離したとき、両側に有する側片部が谷折りすると端部が閉じるようになる、あるいは片側を延ばして重なるようになり、収納部を形成し、その状態で前記把持部構成片を谷折りして上方に折り曲げ基部に重ね合わせて把持部を形成するように組み立てるようになっていることを特徴とする団扇製作具。
【請求項2】
香り印刷層を前記把持部構成片の中央部分表面に設けてなり、型紙を切り離したとき、両側に有する側片部が谷折りすると端部が閉じるようになる、あるいは片側を延ばして重なるようになり、香り印刷層収納部を形成し、その状態で前記把持部構成片を谷折りして上方に折り曲げ基部に重ね合わせて把持部を形成するように組み立てるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の団扇製作具。
【請求項3】
香り印刷層が、芳香成分封入マイクロカプセル層が芳香成分封入マイクロカプセル含有インキにより印刷されて形成されている請求項1または2に記載の団扇製作具。
【請求項4】
方形の基材シートが一枚の腰のある厚紙よりなる請求項請求項1、2または3に記載の団扇製作具。
【請求項5】
送風部に一対の切り込みを設け、かつ、把持部構成部片の先端両側に係止用の角部を設け、各角部を送風部に設けた一対の切り込みに挿入係止して把持部を本体部に係止するように組み立てるようになっている請求項1から4のいずれかに記載の団扇製作具。
【請求項6】
型紙を切り離すことができるように基本輪郭に切り込みを入れ、かつ、本体構成部の基部と把持部構成片との境界および、両側側片部との境界に谷折り線を入れ、型紙が方形の基材シートにくりぬき可能に、かつ、組み立て可能に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の団扇製作具。
【請求項7】
方形の基材シートの団扇用型紙印刷の余白に名刺サイズのカードをハーフカットで設けている請求項1から6のいずれかに記載の団扇製作具。
【請求項8】
方形の基材シートが表面が平滑に形成され描画可能な基材シートであり、基本輪郭内に塗り絵模様が印刷されている請求項1から7のいずれかに記載の団扇製作具。



【図1】
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【公開番号】特開2009−297067(P2009−297067A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151565(P2008−151565)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(500194201)矢野団扇株式会社 (1)
【Fターム(参考)】