説明

香料テスターまたは香料

本発明は、粒剤、香料テスターまたは香料と、そのような粒剤、テスターまたは香料を製造するための方法と、その使用とに関する。本発明による香料テスターまたは香料は、芳香性化合物を組み込んだ砕けやすい外周部分(12)を有する粒剤(10)を含み、前記粒剤(10)を肌に塗布した場合、前記砕けやすい外周部分が香りをつけた粉末へと粉々に砕けるように作られていることを特徴とする。本発明は特に香料の試験に適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒剤、香料テスターまたは香料、これらを作製する方法およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
テスターは、嗅覚の点から香料を評価するために使用される。従来技術により知られているテスターは、アルコール性担体および芳香性化合物を主に含む液体として、数ミリリットルの香料を含有する通常ガラスでできた小さなバイアルである。実際に、このようなテスターは、キャップ、スポイトまたはスプレー装置付きで販売することを目的とするバイアルの縮小版である場合が非常に多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO97/04861
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これら既知のテスターには、多くの欠点がある。第1に、壊れやすく、常に完全に水密性であるわけではない。さらに、これらテスターは、それが作られた目的に完全に適しているわけではない。実際、ユーザーが肌の上で香料を試すことを決めた場合、ユーザーは、手の甲または先端部に通常位置する肌部位に液体香料を広げる。しかし、肌部位に塗る香料の量は、テスト用バイアルと合せてスポイトまたはスプレー装置を使用する場合でも、ユーザーが容易に調節できるものではない。さらに、ユーザーは通常、選択した肌部位にあまりに多量の香料を広げるので、優れた品質試験ができない。もちろん、香料を肌の上ではなく、吸取り紙の上に広げることは可能である。しかし、この場合香料は、実際の条件とは非常に異なる条件の雰囲気下で評価され、これによって香料の芳香性化合物を構成する混合物の評価は、嗅覚の点から変化する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前の記述を考慮して、本発明が解決しようと提案する問題は、従来技術のテスターの上述の欠点がなく、正確な肌部位上で試験を実施することを特に可能にする粒剤、香料テスターまたは香料を提供することである。
【0006】
明言されたこの問題に対し、本発明が提案する解決策の第1の目標は、芳香性化合物を組み込んだ砕けやすい外周部分を含有し、前記粒剤を肌に塗布した場合、前記砕けやすい外周部分が、香りをつけた粉末として崩壊することができ、平均直径が約4mmを超えることを特徴とする粒剤である。
【0007】
さらに第2の目標は、造粒を実行することを特徴とする、上に定義されたような粒剤を作製する方法である。
【0008】
第3の目標は、肌に塗布することによって、砕けやすい外周部分が崩壊することを特徴とする、上に定義された粒剤の使用である。
【0009】
第4の目標は、上に定義されたような粒剤の香料テスターとしての使用である。
【0010】
最後に、第5の最後の目標は、上に定義されたような粒剤の香料としての使用である。
【0011】
- 本発明による粒剤は、硬質な内核を形成する内側部分をさらに含有し、この内側部分は、外周部分と異なるように構成されていること、- 粒剤は、平均直径が約4mm〜約30mmの間、好ましくは、約8mm〜約15mmの間の、実質的な球状であること、- 内核を形成する粒剤の内側部分の平均直径は、約2mmを超え、前記粒剤の外周部分の厚さは約1mmを超えること、- 砕けやすい外周部分は、芳香性化合物と、結合剤と、粉末からなる不活性担体とを含むこと、- 結合剤はワックスを含有すること、- 内核を形成する内側部分は、前記ガム質部分の総重量の2〜50重量%の間を構成すること、- 粒剤は、硬質な内核を含有せず、脆砕性が制御されている塊で形成されることによって、肌との摩擦効果、または十分な圧力が加わることによる効果の下、崩壊して香りをつけた粉末を放出すること、- 粒剤を作製するための方法は、以下の:結晶化した粉状の固相と、ガムおよび香料を含む液相またはペースト状の相との存在下で造粒を実施するステップと、液相またはペースト状の相をスプレーし、結晶化した固相を振りかけることによって、1種または複数の連続したコーティングを生成するステップと、そのようにして得た内核の乾燥を実施するステップと、特にワックスを含む液相またはペースト状の相をスプレーし、結晶化した固相を振りかけることにより、外周部分を生成するステップと、内核と外周部分とを含む、生成したコーティング済みの粒剤の乾燥を実施するステップとを含むこと、- 粒剤による肌への摩擦効果または十分な圧力が加わることによる効果の下、前記粒剤またはその外周部分が崩壊した後で、香料は香りをつけた粉末の乾燥形態として送り出されること、が有利である。
【0012】
本発明による粒剤、テスターまたは香料は、その固形である。テスターは、肌への直接の動作によって決められる肌の正確な部位への塗布が実施される。これにより、複数の香料を試験するか、または異なる香料を含むテスターを用いて、香料の重ねづけ試験を検討することさえ可能である。
【0013】
本発明は、以下の非限定的記述およびその付随する図を読解することによって、より良く理解されることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】外周部分と、内核を形成する内側部分とから構成される、本発明による粒剤、香料テスターまたは香料を透視図で示す。
【図2】本発明による粒剤、香料テスターまたは香料を作製するための方法の異なるステップを例示する。
【図3】本発明による粒剤、香料テスターまたは香料を肌に塗布する場合の使用の形態を透視図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明による粒剤、香料テスターまたは香料を示す。この香料テスターまたは香料は、平均直径が約4mmを超え、好ましくは約4mm〜約30mmの間、より好ましくは約8mm〜約15mm間の、実質的に球状の粒剤10を含む。
【0016】
本発明による好ましい一実施形態において、粒剤は、一方では内核を形成する内部または内側部分11を、他方ではシェルを構成する外周部分12を含有する。
【0017】
内核11は、平均直径が約2mm超え、好ましくは約5mm〜約10mmの間の、実質的な球状である。この内核11は、中心部を連続してコーティングすることによって作製した、いくつかの可能な副層を含有する。しかし、その組成物は中心部から外周部にかけて均質である。さらに、内核11は安定性があり、コンパクトで、ある程度の硬さがある。テスターのユーザーは、これを親指または人差し指の間で持つことにより、内核11の表面に中等度の圧力を加えることになろうが、本発明によるテスターはこの硬さによって崩壊できないようになっている。
【0018】
内核11は、2重量%〜50重量%の間の、好ましくは5〜20重量%の間のガム、特に植物性および/または合成のガムを含む。内核11を作製するために使用される可能性のあるガムの非限定的な例としては、水溶性ガム、例えばアラビアゴム、カラギナン、アルジネート、ペクチン、インドゴム、キサンタンガム、キトサンまたはこの誘導体、ヒアルロン酸、プルランポリマーまたは寒天、デキストラン、セルロースおよびこの誘導体、例えばメチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなど、アリルエーテルで架橋結合したアクリル酸ポリマー、例えばカルボマーとして知られているもの、カルボマーまたはカルボマー混合物で実質的に作られたもの、例えば商品名Carbopol(商標)などのポリアルケニルエーテルで架橋結合したアクリル酸ポリマーを挙げることになろう。内核は、美容目的のために、20重量%〜80重量%の不活性な結晶化物質、例えばタルクまたは他の任意の不活性な結晶化物質をさらに含む。最後に内核は、内核の総重量に対して例えば約1重量%〜約6重量%の間の水の残留量と、アルコールおよび芳香性化合物の残留量とをさらに含む。
【0019】
シェル12は、内核11全体を覆う層である。これは一般的ではないが、シェルが複数の副層で構成し得る。シェル12の厚さは、内核11の表面に沿って実質的に一定である。実際に厚さは、約1mmよりも大きく、約2mmが好ましい。シェル12は、内核11とは違って砕けやすいように、その硬さが内核11よりもずっと低くなっている。この脆砕性によって、ユーザーが、親指と人差し指の間に本発明によるテスターを持つことによって加わることになる中等度の圧力の効果の下、シェル12は平均直径が数ミクロンである微細な芳香性の粒子の芳香性粉末として崩壊することになる。
【0020】
香りを与えるまたは香りがつけられている芳香性粉末は、粒剤10の外周層12に含有されている結合剤の量次第で、多かれ少なかれ均質である、ユーザーが塗布しおよび/または塗り広げ、シェル12が崩壊して肌に残る微細な層の形態でもよい。
【0021】
シェル12は、内核11と化学的に異なる。実際、シェル12は、絶縁性の、実質的に不浸透性の、膜を形成する結合剤の相当量を含む。この結合剤のおかげで、芳香性化合物の蒸発が制限される。シェル12の総重量に対して1重量%よりも大きな量で存在する結合剤は、特に天然ワックス、動物もしくは植物由来の、または人工のワックスなどからなる。シェル12の結合剤を構成するワックスの非限定的な例としては、蜜蝋またはカルナバワックス、パラフィン、植物油、微結晶性ワックスまたはシリコーンワックスなどを挙げることになろう。ワックス混合物、例えば蜜蝋とカルナバワックスとを含む混合物をさらに挙げることができる。さらにシェル12は、香料化合物の相当量を含む。実際、本発明の記述の継続部分に詳細が述べられているように、シェル12の作製のため、40重量%より多く、70重量%までの液体香料を含む混合物が使用され、そのアルコール性担体はその後大部分が蒸発する。さらに、シェル12は、微細粒子へと結晶化する物質からなる不活性な固体の担体を含む。これは例えば、美容目的のタルクまたは他の任意の不活性な結晶化物質である。実際に、選択された結晶化物質は、内核11を構成するために使用されるものと同一のものであろう。最後に、このシェル12はアルコール残留量を含む。
【0022】
本発明による香料テスターまたは香料の別の実施形態において粒剤は、硬質な内核を含有しない。この場合粒剤は、比較的に均質な塊で形成され、肌との摩擦効果、または肌に十分な圧力が直接加わることによる効果の下、特にその外周部分が崩壊することにより粉末を放出するようその脆砕性が制御されている。しかし、例えば香りをつけたい人、または物体または溶液に香りをつけたい人は、香りをつける粉末として粒剤を壊すように、粒剤全体が砕けやすくなっている可能性が高いことに留意されたい。
【0023】
本発明による香料テスターまたは香料を作製するために、WO97/04861として公開されている特許文献において開示されているいわゆるTechnabio(商標)造粒法を使用するのが有利であり、この方法では、糖衣用タービンなどの回転式タービンを備えた造粒機を提供する。
【0024】
本発明による香料テスターまたは香料を作製するために、いわゆるTechnabio(商標)II造粒法を使用するのがより有利であり、この方法は、例えば約15分間の動的乾燥ステップを含む。
【0025】
図2に述べられている本発明による方法の第1のステップ20において、不活性な結晶化物質で形成される粉状の固相と、ガムと、アルコール性担体および芳香性化合物を含む香料と、水と、アルコールとを含む液相またはペースト状の相とでの存在下で造粒が行われる。液相またはペースト状の相の成分を続いて加えることができる。定量的見地から、例えば、100gの粉状の固相を造粒に用いる場合は、したがって5〜15gの間のガム、25〜45gの間の水、25〜45gの間のアルコールおよび10〜30gの間の香料を使用することになる。造粒は実質的には室温および湿度測定70%未満の存在下で行う。
【0026】
内核11の所望の最終寸法は、連続したコーティングで達成される。これらのコーティングは、上述の液相またはペースト状の相をスプレーし、次いで結晶化した粉状の固相を振りかけることによって生成される(図2、ステップ21)。乾燥22は、ステップ21の各コーティング後に実施する。乾燥温度は、約40℃〜約55℃の間、好ましくは約45℃〜約50℃の間である。乾燥時間は、30分を超え、例えば約1時間30分である。
【0027】
内核を較正するために、篩い分け23を行う。篩目は、所望のゲージで内核11を得ることを目的とする。
【0028】
その後のステップは、外側のシェル12の製造に関する。
【0029】
そのようなシェル12を作製するため、ワックスと、アルコール性担体および芳香性化合物を含む従来の形態の香料と、アルコールとを含む、液相またはペースト状の相を最初に調製する。定量的見地から、この液相または水相は、30〜50重量%の間のワックスと、40〜70重量%の間の香料と、5〜10重量%の間のアルコールとを含有するが、このパーセンテージは、考慮される相の総重量から得る。
【0030】
次いで、この液相またはペースト状の相を内核11上にスプレーする(図2、ステップ24)。この相によって特にシェル12が内核11へ接着される。次いで、これらすべての上に、不活性な結晶化した粉相を振りかける。次いで、約40℃〜約55℃の間、好ましくは約45℃〜約50℃の間、例えば約45℃の温度で最後の乾燥25を行うことにより、本発明による、テスターまたは香料を形成する、香りをつけた粒剤を得る。
【0031】
このようなテスターまたは香料は、比較的長い時間、例えば約数カ月の間、その芳香特性を変質することなしに貯蔵および保管し得る。
【0032】
図3が示すように、試験を行うためにユーザーは、本発明による粒剤10を、親指30と人差し指31の間に取る。次いで、このテスターを形成する粒剤10を選択した肌部位32の表面、例えば手の甲の上に塗布する。わずかな圧力をテスターに加え、選択した肌部位に沿って、例えば矢印33の方向に移動する。肌と接触したまま移動したテスターによって生じた圧力および摩擦によって、砕けやすいシェル12が分解し、これが芳香性の粉状の筋34を残すことができる。シェル12のみが分解する。より硬質であるため、内核11はその完全性を保っている。粉状の筋の部位はまさに芳香性の部位と一致し、肌表面でのテスターの動きによって正確に境界される。次いでユーザーは、この部位を嗅ぐだけで、香料を完全に評価し、肌との適合性をチェックできる。粉状の筋は、後で容易に取り除くことができる。しかし、ユーザーが別の香料の試験を希望するならば、その場合には、このような他の香料で調製した別のテスターを選択し、このテスターを別の肌部位に塗布するだけでよい。試験によって粉の筋が残されることを考えれば、部位を区別するのはユーザーにとって容易であろう。ユーザーは、希望する場合は、香料または匂いの重ねづけ試験を実施することさえできる。これを行うためには実際、ユーザーは、第1の試験を第1の香料または匂いを用いて実施し、次いで肌の、第1の試験の部位の周囲の部位または同じ部位上で、第2の試験を第2の香料または匂いを用いて実施し、香料または匂いの重ね合わせを嗅ぐだけでよい。
【0033】
匂いは、テスターと肌の間の摩擦効果の下で分解されるシェルの不活性担体に結合した芳香性化合物から実質的に生じる。したがって、これは従来技術のように、液体形態ではなく、乾燥形態として香料を送り出す固体テスターである。さらに、この乾性の香料源はアルコールを実質的に含まない。したがって、医学的、民族的または宗教的な理由でアルコールとの接触を望まない、または接触が不可能な人々は、このような場合本発明によるテスターを用いて香料を試験することができ、しかも本発明による香料を用いて香りをつけることさえできるであろう。
【0034】
試験後、ユーザーは香料テスターを保存することができる。その塊に香りをつければ、このコンパクトな内核は、何週間もの間、香りのついた心地よい雰囲気を放つことになる。
【0035】
以下の実施例は、本発明による香料テスターの製造に関する。
【実施例1】
【0036】
いわゆるSerena(商標)香料テスター
Technabio(商標)方法に従い、同量の粉状のタルク固相および以下の液相から造粒を実施するが、この重量のパーセンテージは、液相の総重量から得る。
水 35.00%
アラビアゴム 10.00%
50°アルコール 35.00%
液体Serena(商標)香料 20.00%.
【0037】
液相の成分を以下の順序で加える:水、アラビアゴム、アルコール次いでSerena(商標)香料。
【0038】
内核を作製するために、8つの連続したコーティングを作成する。コーティング前およびコーティング後に、液相および粉相の重量を測定し、材料組込み度をパーセンテージで算出する。以下の表1に含まれる結果が得られる。
【0039】
【表1】

【0040】
こうして得た粒剤の乾燥を、オーブン内で1時間、45〜50℃の間の温度で実施する。次いで直径5、6および6.5mmメッシュで篩い分けを行う。平均重量460gで較正した粒剤をこうして得る。これらの粒剤が、本発明によるテスターの内核を構成する。
【0041】
砕けやすいシェルを生成するため、以下の組成の第2の溶液を調製する:
50°アルコール 10g
ワックス混合物 40g
香料 50g
90°アルコール 10g
【0042】
篩分け後の較正された内核のコーティングは、上述の造粒機内で、3階級へと生成される。コーティング前の内核の総重量は460gであり、コーティングおよび30分に渡る乾燥後のテスターを形成する粒剤の総重量は548.6gである。
【実施例2】
【0043】
いわゆるPrunelle(商標)香料テスター
Technabio(商標)方法に従い、同量の粉状のタルク固相および以下の液相から造粒を行うが、この重量のパーセンテージは、液相の総重量から得る。
水 35.00%
アラビアゴム 10.00%
50°アルコール 35.00%
液体Prunelle(商標)香料 20.00%
【0044】
液相の成分を以下の順序で加える:水、アラビアゴム、アルコール次いでPrunelle(商標)香料。
【0045】
内核を作製するために、8つの連続したコーティンを作成する。コーティング前およびコーティング後に、液相および粉相の重量を測定し、材料組込み度をパーセンテージで算出する。以下の表2に含まれる結果が得られる。
【0046】
【表2】

【0047】
こうして得た粒剤の乾燥を、オーブン内で1時間、45〜50℃の間の温度で実施する。次いで直径5、6および6.5mmのメッシュで篩い分けを行う。平均重量210mgで較正した粒剤をこうして得る。これらの粒剤が、本発明によるテスターの内核を構成する。
【0048】
シェルを生成するため、以下の組成の第2の溶液を調製する:
ワックス混合物 40g
Prunelle(商標)香料 50g
50°アルコール 10g
【0049】
篩分け後の較正された内核のコーティングは、上述の造粒機内で、3階級へと生成される。400gの粒剤の内核を使用した場合、コーティングおよび30分間に渡る乾燥後の、テスターを形成する粒剤の総重量は、548.6gである。
【0050】
もちろん、本発明は広範な意味で、本発明の記述には具体的に記載されていないが、記載した実施形態と類似しているか、または当業者によって実行される一般操作により、本発明の特徴から推測できる、香料テスターもしくは香料またはその変異形の実施形態を包含するものとして理解されるべきである。
【0051】
特に、本発明によるテスターまたは香料の作製は、流動床または粒剤を作製することができる他の任意のデバイスまたは装置を用いて行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
10 粒剤
11 内側部分、内核
12 外側部分、シェル
20 第1のステップ
21 ステップ
22 乾燥
23 篩い分け
24 ステップ
25 乾燥
30 親指
31 人差し指
32 肌部分
33 矢印
34 芳香性の粉状の筋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌に塗布した場合、香りをつけた粉末として崩壊することが可能な、芳香性化合物が組み込まれている砕けやすい外周部分(12)を含有し、平均直径が約4mmを超えることを特徴とする粒剤(10)。
【請求項2】
硬質な内核を形成する内側部分(11)をさらに含有し、この内側部分(11)が外周部分(12)と異なって構成されることを特徴とする、請求項1に記載の粒剤(10)。
【請求項3】
平均直径が約4mm〜約30mmの間、好ましくは、約8mm〜約15mmの間の、実質的な球状であることを特徴とする、請求項1または2に記載の粒剤(10)。
【請求項4】
その内核を形成する内側部分(11)の平均直径が約2mmを超え、その外周部分(12)の厚さが約1mmを超えることを特徴とする、請求項2または3に記載の粒剤(10)。
【請求項5】
砕けやすい外周部分(12)が、芳香性化合物と、結合剤と、粉末からなる不活性担体とを含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の粒剤(10)。
【請求項6】
結合剤がワックスを含有することを特徴とする、請求項5に記載の粒剤(10)。
【請求項7】
内核を形成する内側部分(11)が、前記ガム部分の総重量に対して2〜50重量%の間を構成することを特徴とする、請求項2から6に記載の粒剤(10)。
【請求項8】
硬質な内核を含有しないこと、および脆砕性が制御されている塊で形成されることによって、肌との摩擦効果または十分な圧力が加わることによる効果の下、香りをつけた粉末を崩壊により放出することを特徴とする、請求項1に記載の粒剤(10)。
【請求項9】
造粒を実行することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の粒剤(10)を作製する方法。
【請求項10】
結晶化した粉状の固相と、ガムおよび香料を含む液相またはペースト状の相との存在下で造粒を実施するステップ(20)と、
液相またはペースト状の相をスプレーし、結晶化した固相を振りかけることによって、1種または複数の連続したコーティングを生成するステップ(21)と、
そのようにして得た内核(11)の乾燥を実施するステップ(22)と、
特にワックスを含む液相またはペースト状の相をスプレーし、結晶化した固相を振りかけることにより、外周部分(12)を生成するステップ(24)と、
内核(11)と外周部分(12)とを含む、生成したコーティング済みの粒剤の乾燥を行うステップ
とを含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
粒剤(10)が、その砕けやすい外周部分(12)が崩壊するように肌に塗布されることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の粒剤(10)の使用。
【請求項12】
香料テスターとしての、請求項1から8のいずれかに記載の粒剤(10)の使用。
【請求項13】
香料としての、請求項1から8のいずれかに記載の粒剤(10)の使用。
【請求項14】
粒剤(10)の肌への摩擦効果または十分な圧力が加わることによる効果の下、前記粒剤(10)またはその外周部分が崩壊した後で、香りをつけた粉末の乾燥形態として香料を送り出すことを特徴とする、請求項13に記載の粒剤(10)の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−544833(P2009−544833A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522298(P2009−522298)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001311
【国際公開番号】WO2008/012450
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(509028486)
【Fターム(参考)】