説明

駐車場システム

【課題】環境保全を図りながら、都市部での駐車場ニーズに応えることができる駐車場システムを提供する。
【解決手段】駐車場内に風力発電機10及び/又は太陽電池パネル20を設置し、この風力発電機10及び/又は太陽電池パネル20で発電して駐車場に必要な電力を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,環境に配慮しながら都市部での駐車場ニーズに応えることができる駐車場システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の車社会の中で、都市部では慢性的な駐車場不足の状態にあり、遊休地や小規模の土地の有効活用の一つとして、コインパーキング(時間貸し駐車場)が急増している。
一方で、大気汚染、地球の温暖化等の環境問題は、地球規模での問題となっており、企業はもとより、個々人にとっても環境問題への取り組みは社会的責任となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明は、環境保全を図りながら、都市部での駐車場ニーズに応えることができる駐車場システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、駐車場内に風力発電設備及び/又は太陽光発電設備を設置し、この風力発電設備及び/又は太陽光発電設備で発電して駐車場に必要な電力を供給することを特徴とする。
【0005】
また、前記駐車場の舗装を、天然芝とポーラスコンクリート舗装を組み合わせた植生ブロック舗装で行うことを特徴する。
【0006】
さらに、前記風力発電設備及び/又は太陽光発電設備による発電を監視し、発電がなされていないことを検知するとその旨を報知する報知手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば,環境保全を図ることができる駐車場を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明をコインパーキング(時間貸し駐車場)に適用した一実施例を図面に基づき説明する。
【0009】
図1は、本発明が実施されたコインパーキングの概略構成を示す図である。同図に示すように、駐車場の入口1及び出口2には、入口ゲート3、出口ゲート4が設けられている。入口1には、駐車券発行機5が設けられており、出口2には、全自動精算機6が設けられている。
【0010】
全自動精算機6は、例えば15分単位で100円と定められた駐車料金を、駐車時間に応じて自動計算し、料金が全額投入されると出口ゲート4を開ける。
【0011】
この駐車場には、風力発電設備、太陽光発電設備が設けられている。
【0012】
風力発電設備は、羽根10aを備えた風力発電機10を有し、羽根の回転により発電された電力を駐車場の各部に供給し、入口ゲート3、出口ゲート4、駐車券発行機5、全自動精算機6、表示灯7等の駆動電力とするように構成されている。なお、この際、風力発電機10で発電された電力を一旦蓄電池に蓄積した後、各部に供給するようにしても良い。
【0013】
太陽光発電設備は、太陽電池パネル20を有し、この太陽電池パネル20で発電された電力を駐車場の各部に供給し、入口ゲート3、出口ゲート4、駐車券発行機5、全自動精算機6、表示灯7等の駆動電力とするように構成されている。なお、この際、太陽電池パネル20で発電された電力を一旦蓄電池に蓄積した後、各部に供給するようにしても良い。
【0014】
これらの風力発電設備、太陽光発電設備の発電状況は、発電検知部8で常に監視され、発電不良等の故障を検知すると、報知部9が管理者の携帯電話30に自動ダイヤルして異常を報知するように構成されている。
【0015】
なお、この駐車場に設置される飲み物の自動販売機31にも、太陽電池パネル32が設けられ、この太陽電池パネル32により発電される電力により自動販売機31の駆動電力が供給されるように構成されている。
【0016】
この駐車場の地面上には、ポーラスコンクリート(透水性コンクリート植生ブロック又はエコブロック)舗装が施されている。ポーラスコンクリートは、セメントペーストに粗骨材を加えて作られる連続空隙を多く含む特殊コンクリートであり、透水性・保水性・通気性に優れている。このポーラスコンクリートのブロックに天然芝を植生するスペースを複数くり抜いて形成したのが透水性コンクリート植生ブロックであり、このブロックを駐車場の地面に敷き詰めてブロックに形成された植生スペースに天然芝を植生することにより、緑化促進、自然環境保全を図るようにしている。
【0017】
以上のように、本実施形態では、風力発電機10、太陽電池パネル20により駐車場で必要な電力を供給するように構成されているので、大気汚染物質の排出を伴わず、環境問題に貢献できると共に、駐車場の稼動に必要な電気代の節約を図ることができる。
【0018】
また、透水性コンクリート植生ブロックを利用して天然芝を植生することにより、自然環境の保全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を実施した駐車場の一構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
1 駐車場入口
2 駐車場出口
8 発電検知部
9 報知部
10 風力発電機
20 太陽電池パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場内に風力発電設備及び/又は太陽光発電設備を設置し、この風力発電設備及び/又は太陽光発電設備で発電して駐車場に必要な電力を供給することを特徴とする駐車場システム。
【請求項2】
前記駐車場の舗装を、天然芝とポーラスコンクリート舗装を組み合わせた植生ブロック舗装で行うことを特徴する請求項1記載の駐車場システム。
【請求項3】
前記風力発電設備及び/又は太陽光発電設備による発電を監視し、発電がなされていないことを検知するとその旨を報知する報知手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の駐車場システム。

【図1】
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【公開番号】特開2009−257015(P2009−257015A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−109263(P2008−109263)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(507214050)株式会社大建 (4)
【Fターム(参考)】