駐車管理システム
【課題】起立/倒伏して車両を鎖錠/解錠する鎖錠装置及び車室端末機を各駐車区画に設け、車室端末機と中央料金精算機間で情報通信して駐車管理する駐車管理システムの駐車区画側の装置構成を簡素化して設備コストを低減する
【解決手段】車両検知センサ信号により車両の有無を判定する車両判定機能、鎖錠装置の鎖錠板制御機能及びモータ制御機能を1つのCPU(制御部31)に統括して1つの基板で車室端末機30を構成し、鎖錠装置20に内蔵するようにした。
【解決手段】車両検知センサ信号により車両の有無を判定する車両判定機能、鎖錠装置の鎖錠板制御機能及びモータ制御機能を1つのCPU(制御部31)に統括して1つの基板で車室端末機30を構成し、鎖錠装置20に内蔵するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起立/倒伏して車両を鎖錠/解錠する鎖錠板を有する鎖錠装置及び車室端末機を各駐車区画に設け、車室端末機と中央料金精算機間で情報通信可能に構成して駐車を管理する駐車管理システムに関し、特に、駐車区画の装置構成を簡素化して設備コストを低減できるようにした駐車管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車場の駐車区画毎に駐車を管理する例えば無人管理方式の有料駐車場においては、起立/倒伏して車両を鎖錠/解錠する鎖錠板を有する鎖錠装置を各駐車区画に設置して車両の入退出を管理する。
かかる鎖錠装置を用いて駐車を管理する従来の駐車管理システムとして、各駐車区画に設置する鎖錠装置の制御機能を中央料金精算機に設け、中央料金精算機から各駐車区画の鎖錠装置を制御して駐車管理する構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、鎖錠板が起立状態で退出禁止状態であることをドライバに警告表示するための表示用支柱を各駐車区画に設け、各支柱に鎖錠装置の制御機能を有する車室端末機を設け、中央料金精算機と各車室端末機との間で情報通信して駐車管理するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3072402号公報
【特許文献2】特開2000−204785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の構成は、中央料金精算機が故障すると、鎖錠装置が制御不能となり、システム故障時の緊急対応として駐車車両を退出させることができないという問題がある。また、特許文献2の構成は、各駐車区画側に車室端末機があるので、中央料金精算機が故障した場合でも、車室端末機が正常であればシステム故障時の緊急対応として駐車車両を退出させることが可能であるが、各駐車区画に支柱を設置する必要があるため、設備コストが高くなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、支柱を廃止することにより設備コストを低減した駐車管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1の発明は、起立・倒伏して車両を鎖錠・解錠する鎖錠板を備えて各駐車区画に設置される鎖錠装置と、各駐車区画の駐車車両の駐車料金を集中精算する中央料金精算機と、車両検知センサの出力状態により車両の有無を判定する車両判定部及び該車両判定部の判定情報と前記中央料金精算機との間の情報通信に基づいて前記鎖錠板を駆動制御する鎖錠板制御部を備えて各駐車区画に設置され駐車区画の車両入退出を管理する車室端末機とを備えた駐車管理システムにおいて、前記車室端末機を、前記鎖錠装置に内蔵する構成とした。
かかる構成では、車室端末機を鎖錠装置に内蔵することにより、支柱が不要となり駐車区画側の装置構成が簡素化する。
【0006】
請求項2のように、前記車室端末機は、前記車両判定部の機能と鎖錠板制御部の機能を1つのCPUを用いて基板上に一体化して構成とするとよい。
かかる構成では、車室端末機の部品点数を削減でき基板構成を簡素化できるようになる。
【0007】
請求項3のように、前記車室端末機の前記基板に、前記鎖錠装置に設けられて前記鎖錠板の動作状態を監視する監視手段を取付ける構成とするとよい。
【0008】
請求項4のように、前記中央料金精算機に直流電源供給部を設け、該直流電源供給部の電源ラインに各駐車区画の前記鎖錠装置を順次直列接続して各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とするとよい。この場合、請求項5のように、前記直流電源供給部のプラス側電源ラインとマイナス側電源ラインを、それぞれループ状に形成して前記各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とするとよい。
かかる構成では、直流電源供給部を地面から離して設けることができ、漏電等の危険を回避できる。また、請求項5の構成にすれば、鎖錠装置が動作した時の電圧降下を抑制できるようになる。
【0009】
請求項4の構成において、請求項6のように、同時に動作可能な前記鎖錠装置の台数を制限する構成とするとよい。
かかる構成では、直流電源供給部の電源容量を抑制できるようになり、電源部の大型化を抑制できるようになる。
【0010】
請求項7のように、前記直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で、前記制限台数を任意に設定する構成とするとよい。
【0011】
請求項4の構成において、前記車室端末機は、請求項8のように、車両検知センサからの車両検知出力に基づいて鎖錠板駆動要求を前記中央料金精算機に送信し、中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記鎖錠板の起立制御を行い駐車車両の退出を阻止し、中央料金精算機から精算完了信号を受信すると前記鎖錠板の倒伏制御を行い駐車車両の退出を許可する構成とするとよい。また、請求項8の構成において、請求項9のように、前記車室端末機は、前記精算完了信号を受信すると、前記中央料金精算機に鎖錠板駆動要求を送信し、前記中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記倒伏制御を行う構成とするとよい。
【0012】
請求項10のように、前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から前記鎖錠板駆動要求を受信すると、前記制限台数を超えないように前記車室端末機を管理する構成とするとよい。この場合、請求項11のように、前記中央料金精算機が、前記制限台数を越える数の車室端末機から鎖錠板駆動要求を受信すると、前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対して優先順位を設定し、該優先順位に基づいて、前記制限台数を越えない範囲で前記各車室端末機に対して鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とするとよい。また、請求項12のように、前記中央料金精算機は、各車室端末機の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対してその動作可能時間に鎖錠板駆動許可指令を送信する構成としてもよい。
【0013】
請求項8の構成において、請求項13のように、前記各車室端末機は、各車室端末機の動作可能な時間が予め割当てられたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板駆動要求の送信が可能な構成としてもよい。この場合、請求項14のように、前記車室端末機は、前記中央料金精算機との間の通信が不能と判定すると、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板の倒伏制御を行う構成とするとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の駐車管理システムによれば、車室端末機を鎖錠装置に内蔵したので、支柱が不要となり、駐車管理システムの設備コストを抑制できると共に、駐車スペースの拡大が可能となる。また、モータ制御機能、車両判定機能及び鎖錠板制御機能を1つのCPUに統括して車室端末機を1つの基板で構成したので、車室端末機を簡素化でき、車室端末機のコストを低減できると共にコンパクトにできる。
【0015】
また、中央料金精算機側から駐車区画側に電源供給する構成としたので、従来、各駐車区画に設けたAC/DC変換部が不要となり、AC/DC変換部の数を大幅に削減できコストを低減できる。
また、電源配線をループ状としたことにより、電圧降下の影響を低減でき、更に、同時に動作可能な鎖錠装置の台数を制限することで、小さい容量の直流電源で鎖錠装置を安定動作させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る駐車管理システムの実施形態を示す概略図である。
図1において、本実施形態の駐車管理システムは、中央料金精算機10と、各駐車区画1に配置されて駐車車両を鎖錠する鎖錠装置20とを備え、中央料金精算機10と各鎖錠装置20を情報通信可能に通信ライン2で接続する。また、鎖錠装置駆動用の直流電源供給部を中央料金精算機10側に配置し、その電源ライン3に各鎖錠装置20を順次直列に接続して各鎖錠装置20に直流電力を供給する。
【0017】
前記中央料金精算機10は、各駐車区画1に駐車した車両の駐車料金を集中精算するもので、その構成は、図2に示すように、駐車料金の精算処理を行う精算制御部11と、外部から供給される交流電力(AC)を直流電力(DC)に変換して精算制御部11及び各鎖錠装置20に電源供給する直流電源供給部としてAC/DC変換部12を備える。尚、AC/DC変換部12は、図のように2つでなくとも良く1つでもよい。
【0018】
前記精算制御部11は、現在時刻を計時する時計ユニット13と、各駐車区画1に割当てた駐車番号を入力する例えばテンキー等を用いた駐車番号入力部14と、投入された紙幣、硬貨等の金銭を計数処理すると共に釣銭の支払い処理を行う金銭処理ユニット15と、投入金額や駐車料金等を表示する表示部16と、各鎖錠装置20との通信処理を行う通信部17と、前記時計ユニット13、駐車番号入力部14、金銭処理ユニット15、表示部16及び通信部17を統括的に制御するマイクロコンピュータ等からなる制御部18とを備えて構成される。
【0019】
前記鎖錠装置20は、図3に示すように各駐車区画1に設置され、起立/倒伏して図中の矢印方向から進入した車両の前後タイヤ間で回動軸21により起立/倒伏して駐車車両を鎖錠/解錠する鎖錠板22と、駐車区画1の中央付近に配置された送信コイル23aと受信コイル23bを備え車両の有無に伴う磁束変化から車両を検知する車両検知センサ23と、車両検知センサ23の検知信号及び中央料金精算機10からの制御指令に基づいて後述するようにして鎖錠板22の駆動を制御する駆動部24とを備える。
【0020】
前記駆動部24は、図4に示すように鎖錠板22を駆動する駆動機構25と、駐車区画1における車両入退出管理機能を1つのCPUからなる制御部31に統括して図5に示す1枚の基板26上に構成した車室端末機30とを備え、前記基板26を図6及び図7に示すようにボックス本体27aとカバー27bからなる収納ボックス27に立てて収納してある。そして、モータ、動力伝達部及び出力軸28を備えて構成される前記駆動機構25の出力軸28を回動軸21に連結して鎖錠板22を回動駆動する。
【0021】
前記車室端末機30は、車室管理機能として、駆動機構25のモータを制御するモータ制御機能、車両検知センサ23の出力状態により車両の有無を判定する車両判定機能及び車両判定機能の判定情報と中央料金精算機10との間の情報通信に基づいて鎖錠板22を駆動制御する鎖錠板制御機能を備え、これら機能を統括して備える1つCPUからなる前述した制御部31と、メモリ32と、中央料金精算機10と情報通信するための通信部33と、図5〜図7に示すように基板26に設けられ駆動機構25の出力軸28の回動角度や中間の動力伝達部の回転部材の回転方向等を監視して鎖錠板22の動作状態を監視する監視手段である光センサ群34と、同じく基板26に設けられメンテナス時に鎖錠板22の動作確認表示やドライバへの警告表示等を行う表示用LED35とを備える。
【0022】
また、駆動部24には、緊急時等に鎖錠板22を手動で倒伏させる手動スイッチ36を設けてある。この手動スイッチ36はボックス本体27aの側面に取付けられ、前記側面を覆うカバー27b部分に開口部を形成してカバー27bを外さずに手動スイッチ36を操作できるようにしている。そして、前記開口部は、図3に示すように悪戯防止のために保護カバー37で覆ってある。また、カバー27bの上面には、前記表示用LED35の光を図6及び図7に示すように導光部材38で導いて外部から視認可能なように表示窓39を設けてある。
【0023】
かかる構成の駐車管理システムは、各駐車区画1側に設ける車室端末機30に必要な機能、即ち、モータ制御機能、車両の有無を判定する車両判定機能及び鎖錠板制御機能等を1つCPUに統括して車室端末機30を1つの基板26で構成したので、車室端末機30の構成を簡素化でき、車室端末機30のコストを低減できると共にコンパクトにできる。そして、このコンパクトな構成の車室端末機30を、鎖錠装置20の駆動部24に収納したことにより、従来の支柱を設けなくて済み、この種の駐車管理システムの設備コストを抑制できると共に、駐車スペースの拡大が可能となる。
【0024】
また、支柱を設けた従来の構成では、各駐車区画1にそれぞれAC/DC変換部12を設けて各駐車区画1の電力供給を行っていたが、本実施形態では、中央料金精算機10側にAC/DC変換部12を設けて電源ライン3により各駐車区画1に直流電力を供給するようにした。これにより、AC/DC変換部12の数を大幅に削減できコストを低減できる。また、地面からの高さが低い鎖錠装置20にAC/DC変換部12を設けることを避けたことで、漏電等の危険を防止できる。
【0025】
また、鎖錠装置20に表示窓39を設けたので、従来の支柱を設けた場合と同様に、ドライバに対して鎖錠板23の起立状態を警告表示することが可能である。
尚、中央料金精算機10から電源ライン3に各鎖錠装置20を順次直列に接続して電力供給する場合、中央料金精算機10側から接続数を経る程、電圧降下の影響が大きくなる。この電圧降下の影響を低減するために、本実施形態では、図8に示すような配線構造としている。
【0026】
図8において、AC/DC変換部12のプラス側電源ライン3Aとマイナス側電源ライン3Bを、それぞれループ状に形成し、このループ部分3a,3bに各鎖錠装置20を接続して駆動電力を供給する配線構成とした。尚、図中の抵抗は、電源ラインの導線の抵抗を表している。
【0027】
かかる配線構造によれば、電流Iがループ部分3aで電流IaとIbに分流し、電流Iaが最終端の鎖錠装置20側に回り込むようになる。このため、最終端の鎖錠装置20に図中の破線で示すようにAC/DC変換部12と同じ電源が接続されたことと等価である。この配線構造では、最終端の鎖錠装置20ではなく中間の鎖錠装置20の供給電圧が最小電圧Vminとなると共に、その最小電圧Vminの値もループ状にしない場合に比べて高くなる。そして、供給電圧が最小電圧Vminとなる鎖錠装置20の位置は、動作状態にある鎖錠装置20の位置や数等によって変化する。
【0028】
本実施形態の配線構造によれば、電圧降下の影響を低減できるので、ループ状にしない配線に比べて小さい電源容量のAC/DC変換部12で、鎖錠装置20を安定動作させることができるという効果を有する。
【0029】
次に、本実施形態の駐車管理システムの駐車管理動作について説明する。
まず、車両が駐車してから料金精算して退出するまでの動作を簡単に説明する。
駐車区画1に進入した車両を車両検知センサ23が検知すると、車室端末機30の制御部31は車両有りと判断し中央料金精算機10に鎖錠板駆動要求を送信する。同時にその時の時刻を駐車開始時刻として記憶する。中央料金精算機10は、鎖錠板駆動要求を受信すると送信元の車室端末機30に鎖錠板駆動指令を送信する。車室端末機30は、鎖錠板駆動指令を受信すると、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板23を起立制御して駐車車両を鎖錠して退出を阻止する。鎖錠板23が車底に当たり出力軸28が所定位置まで回動すると光センサ群34の検知出力により制御部31がモータを停止制御する。そして、中央料金精算機10に鎖錠板制御終了応答を送信する。
【0030】
駐車番号入力部14から駐車番号の入力があると、中央料金精算機10は該当する駐車区画1の車室端末機30に駐車開始時刻を問い合わせ、駐車開始時刻と現在時刻とから駐車時間を計算し、駐車料金を算出する。駐車料金の精算が完了すると、車室端末機30に精算完了情報を送信する。車室端末機30は、精算完了情報を受信すると、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板23を倒伏制御して駐車車両の退出を許可する。光センサ群34により鎖錠板23が倒伏したことが検知されると、制御部31はモータを停止制御する。尚、精算完了情報を受信したときに、中央料金精算機10に再度鎖錠板駆動要求を送信し、中央料金精算機10から駆動許可指令を受信したら前述と同様に倒伏制御を開始する構成としてもよい。
【0031】
この駐車管理システムは、小さい電源容量のAC/DC変換部12を使用して効率よく鎖錠装置20を動作させるために、同時に動作可能な鎖錠装置20の台数を制限している。以下に、同時動作可能な鎖錠装置台数を1台に制限して1台ずつ制御する場合の動作について説明する。
【0032】
図9及び図10は、通常時の動作を示すフローチャートであり、図9は中央料金精算機10の動作を示すフローチャートであり、図10は車室端末機30の動作を示すフローチャートである。
【0033】
図9を参照して中央料金精算機10側の動作を説明する。
ステップ1(図中、S1で示し以下同様とする)で、車室端末機30から鎖錠板22の駆動要求を受信したか否かを判定し、判定がYESであればステップ2に進む。
ステップ2で、例えば駆動要求を送信した駐車区画の番号を鎖錠板制御待ちデータとして登録する。
ステップ3で、現在、鎖錠板駆動指令を与えた車室端末機30が存在するか否かを確認して他の鎖錠板が駆動制御中か否かを判定する。判定がYESであればステップ1に戻る。判定がNOであれば、ステップ4に進む。
ステップ4で、ステップ2で登録したデータがあるか否かを判定し、あればステップ5に進み、登録データのある駐車番号の車室端末機30に対して鎖錠板制御指令を送信する。また、登録したデータがなければ終了する。
ステップ1で、車室端末機30からの鎖錠板駆動要求の受信がなく判定がNOであれば、ステップ6に進む。
ステップ6で、車室端末機30からの鎖錠板制御終了応答があるか否かを判定し、なければステップ7を飛び越してステップ3に進み、終了応答があればステップ7に進む。
ステップ7で、終了応答があった駐車番号の制御待ちデータを登録データから削除し、ステップ3に進む。
【0034】
図10を参照して車室端末機30側の動作を説明する。
ステップ11で、車両検知センサ23の信号に基づいて車両を検知したか否かを判定し、車両を検知すればステップ12に進む。
ステップ12で、鎖錠板起立猶予時間の計時を開始する。
ステップ13で、予め設定した鎖錠板起立猶予時間が経過したか否かを判定し、経過したならば、ステップ14に進む。
ステップ14で、中央料金精算機10に鎖錠板駆動要求を送信する。
ステップ15で、中央料金精算機10から鎖錠板制御指令を受信したか否かを判定し、受信するまで待機し、受信したらステップ16に進む。
ステップ16で、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板22の起立制御を開始する。
ステップ17で、光センサ群34からの出力に基づいて鎖錠板23の制御が終了したか否かを判定し、制御終了と判定するとステップ18に進む。
ステップ18で、中央料金精算機10に鎖錠板制御終了応答を送信し、動作を終了する。
【0035】
かかる構成によれば、複数の鎖錠装置20が同時に動作することがないので、小さい電源容量のAC/DC変換部12でも、多数の鎖錠装置20の動作を安定して管理できる。
尚、制御待ちの登録データに基づいて中央料金精算機10から鎖錠装置20に対して駆動指令を送信する場合、先に登録した鎖錠装置20から優先的に順次駆動指令を送信するようにしてもよく、また、各車室端末機30の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、このタイムテーブルに基づいて登録されている車室端末機30についてその動作可能時間になった時に鎖錠板駆動指令を送信するようにしてもよい。更に、制御待ちの登録データに「起立」と「倒伏」情報も付与すれば、「倒伏」を優先して指令を出すことができ、精算したお客を待たせることなく退出を許可することができる。
【0036】
次に、緊急対応やメンテナス等によって手動スイッチ36が操作される場合の車室端末機30の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップ21で、手動スイッチ36で鎖錠板23を操作中か否かを判定し、操作中であれば、ステップ22に進む。
ステップ22で、通信ライン2により中央料金精算機10と他の車室端末機30との通信内容から中央料金精算機10による他の車室端末機30に対する鎖錠板駆動制御ありか否かを判定し、あれば、ステップ23に進み、鎖錠板23のモータを停止して中央料金精算機10による制御を優先する。
ステップ21の判定がNOであれば、ステップ24に進み、中央料金精算機10による他の鎖錠板駆動制御ありか否かを判定し、あればステップ25に進む。
ステップ25で、手動スイッチ36が操作されたか否かを判定し、操作された場合は、ステップ26に進み、その手動スイッチ操作を無効とし、同時動作を阻止する。
ステップ24の判定がNOであれば、ステップ27に進み、手動スイッチ36が操作されたか否かを判定し、操作があれば、ステップ28に進み、その手動スイッチ操作を有効として手動操作による鎖錠板23の駆動制御を開始する。
【0037】
次に、鎖錠板23を起立した状態で通信ライン2の断線等で中央料金精算機10と通信不能になった場合の車室端末機30の動作を図12のフローチャートを参照して説明する。
ステップ31〜38までの動作は、鎖錠板23の起立制御であり、図10のステップ11〜18の動作と同様であるので説明を省略する。
ステップ39で、中央料金精算機10と通信可能か否かを判定する。中央料金精算機10と各車室端末機30との間は、例えばポーリング方式で周期的に通信のやり取りを行っており、車室端末機30は、中央料金精算機10の送信情報が受信されているか否かによって通信可能か否かを認識できる。通信不能と判定した場合は、ステップ40に進む。
ステップ40で、鎖錠板23を強制倒伏か否かを判定し、強制倒伏する場合は、ステップ41に進む。
ステップ41で、動作可能時刻か否かを判定する。ここで、例えば各車室端末機30に、各車室端末機30の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを設け、このタイムテーブルに基づいて自身の動作可能時刻か否かを判定する。自身の動作可能時刻となった時は、判定がYESとなり、ステップ42に進む。
ステップ42で、鎖錠板23の倒伏制御を開始する。
ステップ43で、鎖錠板23の倒伏制御が終了したか否かを判定し、倒伏制御終了と判定すれば動作を終了する。
【0038】
尚、上記では、同時に動作可能な鎖錠装置の制限台数を1台とする例を示したが、同時に動作させる鎖錠装置台数は、直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で2台、3台等のように任意に設定すればよい。
【0039】
図13は、各車室端末機30に記憶させるタイムテーブルの例を示し、鎖錠装置が4台あるときに同時に動作可能な鎖錠装置を2台とした場合のタイムテーブル例である。
図13では、鎖錠装置1台当たりに割当てる時間を30秒としてある。
【0040】
図14は、図13のタイムテーブルに基づいた、車室端末機30の通信ダウン時の鎖錠板倒伏制御の例を示すタイムチャートである。
図14は、中央料金精算機側から1号機、2号機、3号機、4号機の順で鎖錠装置20(車室端末機30)が順次接続されている状態で、例えば1時10分30秒〜45秒の間に、1号機と2号機の間で通信ラインの断線が発生した場合を示し、図の斜線で示すように、4号機→2号機→3号機の順で鎖錠板の倒伏制御が開始される。
【0041】
尚、車室端末機30側にタイムテーブルを設けた場合は、互いの車室端末機30の時計ユニットを同期させることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る駐車管理システムの概略図
【図2】中央料金精算機の構成を示すブロック図
【図3】鎖錠装置の駐車区画における配置図
【図4】鎖錠装置の構成を示すブロック図
【図5】基板を示す図
【図6】収納ボックスにおける図5の基板の取付け状態を示す図
【図7】図6の右側面から見た場合の一部破断断面図
【図8】AC/DC変換部と鎖錠装置との間の配線構造を示す図
【図9】同時動作可能な鎖錠装置を1台とした場合の中央料金精算機側の通常時の動作フローチャート
【図10】同時動作可能な鎖錠装置を1台とした場合の車室端末機側の通常時の動作フローチャート
【図11】手動スイッチが操作される場合の車室端末機の動作フローチャート
【図12】中央料金精算機と通信不能になった場合の車室端末機の動作フローチャート
【図13】同時に動作可能な鎖錠装置を2台とした場合のタイムテーブルの一例を示す図
【図14】図13のタイムテーブルによる通信ダウン時の鎖錠板倒伏制御例を示すタイムチャート
【符号の説明】
【0043】
1 駐車区画
2 通信ライン
3 電源ライン
3A,3B 電源ライン(ループ部分)
10 中央料金精算機
11 精算制御部
12 AC/DC変換部
20 鎖錠装置
22 鎖錠板
23 車両検知センサ
24 駆動部
25 駆動機構
30 車室端末機
31 制御部
34 光センサ群
【技術分野】
【0001】
本発明は、起立/倒伏して車両を鎖錠/解錠する鎖錠板を有する鎖錠装置及び車室端末機を各駐車区画に設け、車室端末機と中央料金精算機間で情報通信可能に構成して駐車を管理する駐車管理システムに関し、特に、駐車区画の装置構成を簡素化して設備コストを低減できるようにした駐車管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車場の駐車区画毎に駐車を管理する例えば無人管理方式の有料駐車場においては、起立/倒伏して車両を鎖錠/解錠する鎖錠板を有する鎖錠装置を各駐車区画に設置して車両の入退出を管理する。
かかる鎖錠装置を用いて駐車を管理する従来の駐車管理システムとして、各駐車区画に設置する鎖錠装置の制御機能を中央料金精算機に設け、中央料金精算機から各駐車区画の鎖錠装置を制御して駐車管理する構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、鎖錠板が起立状態で退出禁止状態であることをドライバに警告表示するための表示用支柱を各駐車区画に設け、各支柱に鎖錠装置の制御機能を有する車室端末機を設け、中央料金精算機と各車室端末機との間で情報通信して駐車管理するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3072402号公報
【特許文献2】特開2000−204785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の構成は、中央料金精算機が故障すると、鎖錠装置が制御不能となり、システム故障時の緊急対応として駐車車両を退出させることができないという問題がある。また、特許文献2の構成は、各駐車区画側に車室端末機があるので、中央料金精算機が故障した場合でも、車室端末機が正常であればシステム故障時の緊急対応として駐車車両を退出させることが可能であるが、各駐車区画に支柱を設置する必要があるため、設備コストが高くなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、支柱を廃止することにより設備コストを低減した駐車管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1の発明は、起立・倒伏して車両を鎖錠・解錠する鎖錠板を備えて各駐車区画に設置される鎖錠装置と、各駐車区画の駐車車両の駐車料金を集中精算する中央料金精算機と、車両検知センサの出力状態により車両の有無を判定する車両判定部及び該車両判定部の判定情報と前記中央料金精算機との間の情報通信に基づいて前記鎖錠板を駆動制御する鎖錠板制御部を備えて各駐車区画に設置され駐車区画の車両入退出を管理する車室端末機とを備えた駐車管理システムにおいて、前記車室端末機を、前記鎖錠装置に内蔵する構成とした。
かかる構成では、車室端末機を鎖錠装置に内蔵することにより、支柱が不要となり駐車区画側の装置構成が簡素化する。
【0006】
請求項2のように、前記車室端末機は、前記車両判定部の機能と鎖錠板制御部の機能を1つのCPUを用いて基板上に一体化して構成とするとよい。
かかる構成では、車室端末機の部品点数を削減でき基板構成を簡素化できるようになる。
【0007】
請求項3のように、前記車室端末機の前記基板に、前記鎖錠装置に設けられて前記鎖錠板の動作状態を監視する監視手段を取付ける構成とするとよい。
【0008】
請求項4のように、前記中央料金精算機に直流電源供給部を設け、該直流電源供給部の電源ラインに各駐車区画の前記鎖錠装置を順次直列接続して各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とするとよい。この場合、請求項5のように、前記直流電源供給部のプラス側電源ラインとマイナス側電源ラインを、それぞれループ状に形成して前記各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とするとよい。
かかる構成では、直流電源供給部を地面から離して設けることができ、漏電等の危険を回避できる。また、請求項5の構成にすれば、鎖錠装置が動作した時の電圧降下を抑制できるようになる。
【0009】
請求項4の構成において、請求項6のように、同時に動作可能な前記鎖錠装置の台数を制限する構成とするとよい。
かかる構成では、直流電源供給部の電源容量を抑制できるようになり、電源部の大型化を抑制できるようになる。
【0010】
請求項7のように、前記直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で、前記制限台数を任意に設定する構成とするとよい。
【0011】
請求項4の構成において、前記車室端末機は、請求項8のように、車両検知センサからの車両検知出力に基づいて鎖錠板駆動要求を前記中央料金精算機に送信し、中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記鎖錠板の起立制御を行い駐車車両の退出を阻止し、中央料金精算機から精算完了信号を受信すると前記鎖錠板の倒伏制御を行い駐車車両の退出を許可する構成とするとよい。また、請求項8の構成において、請求項9のように、前記車室端末機は、前記精算完了信号を受信すると、前記中央料金精算機に鎖錠板駆動要求を送信し、前記中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記倒伏制御を行う構成とするとよい。
【0012】
請求項10のように、前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から前記鎖錠板駆動要求を受信すると、前記制限台数を超えないように前記車室端末機を管理する構成とするとよい。この場合、請求項11のように、前記中央料金精算機が、前記制限台数を越える数の車室端末機から鎖錠板駆動要求を受信すると、前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対して優先順位を設定し、該優先順位に基づいて、前記制限台数を越えない範囲で前記各車室端末機に対して鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とするとよい。また、請求項12のように、前記中央料金精算機は、各車室端末機の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対してその動作可能時間に鎖錠板駆動許可指令を送信する構成としてもよい。
【0013】
請求項8の構成において、請求項13のように、前記各車室端末機は、各車室端末機の動作可能な時間が予め割当てられたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板駆動要求の送信が可能な構成としてもよい。この場合、請求項14のように、前記車室端末機は、前記中央料金精算機との間の通信が不能と判定すると、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板の倒伏制御を行う構成とするとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の駐車管理システムによれば、車室端末機を鎖錠装置に内蔵したので、支柱が不要となり、駐車管理システムの設備コストを抑制できると共に、駐車スペースの拡大が可能となる。また、モータ制御機能、車両判定機能及び鎖錠板制御機能を1つのCPUに統括して車室端末機を1つの基板で構成したので、車室端末機を簡素化でき、車室端末機のコストを低減できると共にコンパクトにできる。
【0015】
また、中央料金精算機側から駐車区画側に電源供給する構成としたので、従来、各駐車区画に設けたAC/DC変換部が不要となり、AC/DC変換部の数を大幅に削減できコストを低減できる。
また、電源配線をループ状としたことにより、電圧降下の影響を低減でき、更に、同時に動作可能な鎖錠装置の台数を制限することで、小さい容量の直流電源で鎖錠装置を安定動作させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明に係る駐車管理システムの実施形態を示す概略図である。
図1において、本実施形態の駐車管理システムは、中央料金精算機10と、各駐車区画1に配置されて駐車車両を鎖錠する鎖錠装置20とを備え、中央料金精算機10と各鎖錠装置20を情報通信可能に通信ライン2で接続する。また、鎖錠装置駆動用の直流電源供給部を中央料金精算機10側に配置し、その電源ライン3に各鎖錠装置20を順次直列に接続して各鎖錠装置20に直流電力を供給する。
【0017】
前記中央料金精算機10は、各駐車区画1に駐車した車両の駐車料金を集中精算するもので、その構成は、図2に示すように、駐車料金の精算処理を行う精算制御部11と、外部から供給される交流電力(AC)を直流電力(DC)に変換して精算制御部11及び各鎖錠装置20に電源供給する直流電源供給部としてAC/DC変換部12を備える。尚、AC/DC変換部12は、図のように2つでなくとも良く1つでもよい。
【0018】
前記精算制御部11は、現在時刻を計時する時計ユニット13と、各駐車区画1に割当てた駐車番号を入力する例えばテンキー等を用いた駐車番号入力部14と、投入された紙幣、硬貨等の金銭を計数処理すると共に釣銭の支払い処理を行う金銭処理ユニット15と、投入金額や駐車料金等を表示する表示部16と、各鎖錠装置20との通信処理を行う通信部17と、前記時計ユニット13、駐車番号入力部14、金銭処理ユニット15、表示部16及び通信部17を統括的に制御するマイクロコンピュータ等からなる制御部18とを備えて構成される。
【0019】
前記鎖錠装置20は、図3に示すように各駐車区画1に設置され、起立/倒伏して図中の矢印方向から進入した車両の前後タイヤ間で回動軸21により起立/倒伏して駐車車両を鎖錠/解錠する鎖錠板22と、駐車区画1の中央付近に配置された送信コイル23aと受信コイル23bを備え車両の有無に伴う磁束変化から車両を検知する車両検知センサ23と、車両検知センサ23の検知信号及び中央料金精算機10からの制御指令に基づいて後述するようにして鎖錠板22の駆動を制御する駆動部24とを備える。
【0020】
前記駆動部24は、図4に示すように鎖錠板22を駆動する駆動機構25と、駐車区画1における車両入退出管理機能を1つのCPUからなる制御部31に統括して図5に示す1枚の基板26上に構成した車室端末機30とを備え、前記基板26を図6及び図7に示すようにボックス本体27aとカバー27bからなる収納ボックス27に立てて収納してある。そして、モータ、動力伝達部及び出力軸28を備えて構成される前記駆動機構25の出力軸28を回動軸21に連結して鎖錠板22を回動駆動する。
【0021】
前記車室端末機30は、車室管理機能として、駆動機構25のモータを制御するモータ制御機能、車両検知センサ23の出力状態により車両の有無を判定する車両判定機能及び車両判定機能の判定情報と中央料金精算機10との間の情報通信に基づいて鎖錠板22を駆動制御する鎖錠板制御機能を備え、これら機能を統括して備える1つCPUからなる前述した制御部31と、メモリ32と、中央料金精算機10と情報通信するための通信部33と、図5〜図7に示すように基板26に設けられ駆動機構25の出力軸28の回動角度や中間の動力伝達部の回転部材の回転方向等を監視して鎖錠板22の動作状態を監視する監視手段である光センサ群34と、同じく基板26に設けられメンテナス時に鎖錠板22の動作確認表示やドライバへの警告表示等を行う表示用LED35とを備える。
【0022】
また、駆動部24には、緊急時等に鎖錠板22を手動で倒伏させる手動スイッチ36を設けてある。この手動スイッチ36はボックス本体27aの側面に取付けられ、前記側面を覆うカバー27b部分に開口部を形成してカバー27bを外さずに手動スイッチ36を操作できるようにしている。そして、前記開口部は、図3に示すように悪戯防止のために保護カバー37で覆ってある。また、カバー27bの上面には、前記表示用LED35の光を図6及び図7に示すように導光部材38で導いて外部から視認可能なように表示窓39を設けてある。
【0023】
かかる構成の駐車管理システムは、各駐車区画1側に設ける車室端末機30に必要な機能、即ち、モータ制御機能、車両の有無を判定する車両判定機能及び鎖錠板制御機能等を1つCPUに統括して車室端末機30を1つの基板26で構成したので、車室端末機30の構成を簡素化でき、車室端末機30のコストを低減できると共にコンパクトにできる。そして、このコンパクトな構成の車室端末機30を、鎖錠装置20の駆動部24に収納したことにより、従来の支柱を設けなくて済み、この種の駐車管理システムの設備コストを抑制できると共に、駐車スペースの拡大が可能となる。
【0024】
また、支柱を設けた従来の構成では、各駐車区画1にそれぞれAC/DC変換部12を設けて各駐車区画1の電力供給を行っていたが、本実施形態では、中央料金精算機10側にAC/DC変換部12を設けて電源ライン3により各駐車区画1に直流電力を供給するようにした。これにより、AC/DC変換部12の数を大幅に削減できコストを低減できる。また、地面からの高さが低い鎖錠装置20にAC/DC変換部12を設けることを避けたことで、漏電等の危険を防止できる。
【0025】
また、鎖錠装置20に表示窓39を設けたので、従来の支柱を設けた場合と同様に、ドライバに対して鎖錠板23の起立状態を警告表示することが可能である。
尚、中央料金精算機10から電源ライン3に各鎖錠装置20を順次直列に接続して電力供給する場合、中央料金精算機10側から接続数を経る程、電圧降下の影響が大きくなる。この電圧降下の影響を低減するために、本実施形態では、図8に示すような配線構造としている。
【0026】
図8において、AC/DC変換部12のプラス側電源ライン3Aとマイナス側電源ライン3Bを、それぞれループ状に形成し、このループ部分3a,3bに各鎖錠装置20を接続して駆動電力を供給する配線構成とした。尚、図中の抵抗は、電源ラインの導線の抵抗を表している。
【0027】
かかる配線構造によれば、電流Iがループ部分3aで電流IaとIbに分流し、電流Iaが最終端の鎖錠装置20側に回り込むようになる。このため、最終端の鎖錠装置20に図中の破線で示すようにAC/DC変換部12と同じ電源が接続されたことと等価である。この配線構造では、最終端の鎖錠装置20ではなく中間の鎖錠装置20の供給電圧が最小電圧Vminとなると共に、その最小電圧Vminの値もループ状にしない場合に比べて高くなる。そして、供給電圧が最小電圧Vminとなる鎖錠装置20の位置は、動作状態にある鎖錠装置20の位置や数等によって変化する。
【0028】
本実施形態の配線構造によれば、電圧降下の影響を低減できるので、ループ状にしない配線に比べて小さい電源容量のAC/DC変換部12で、鎖錠装置20を安定動作させることができるという効果を有する。
【0029】
次に、本実施形態の駐車管理システムの駐車管理動作について説明する。
まず、車両が駐車してから料金精算して退出するまでの動作を簡単に説明する。
駐車区画1に進入した車両を車両検知センサ23が検知すると、車室端末機30の制御部31は車両有りと判断し中央料金精算機10に鎖錠板駆動要求を送信する。同時にその時の時刻を駐車開始時刻として記憶する。中央料金精算機10は、鎖錠板駆動要求を受信すると送信元の車室端末機30に鎖錠板駆動指令を送信する。車室端末機30は、鎖錠板駆動指令を受信すると、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板23を起立制御して駐車車両を鎖錠して退出を阻止する。鎖錠板23が車底に当たり出力軸28が所定位置まで回動すると光センサ群34の検知出力により制御部31がモータを停止制御する。そして、中央料金精算機10に鎖錠板制御終了応答を送信する。
【0030】
駐車番号入力部14から駐車番号の入力があると、中央料金精算機10は該当する駐車区画1の車室端末機30に駐車開始時刻を問い合わせ、駐車開始時刻と現在時刻とから駐車時間を計算し、駐車料金を算出する。駐車料金の精算が完了すると、車室端末機30に精算完了情報を送信する。車室端末機30は、精算完了情報を受信すると、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板23を倒伏制御して駐車車両の退出を許可する。光センサ群34により鎖錠板23が倒伏したことが検知されると、制御部31はモータを停止制御する。尚、精算完了情報を受信したときに、中央料金精算機10に再度鎖錠板駆動要求を送信し、中央料金精算機10から駆動許可指令を受信したら前述と同様に倒伏制御を開始する構成としてもよい。
【0031】
この駐車管理システムは、小さい電源容量のAC/DC変換部12を使用して効率よく鎖錠装置20を動作させるために、同時に動作可能な鎖錠装置20の台数を制限している。以下に、同時動作可能な鎖錠装置台数を1台に制限して1台ずつ制御する場合の動作について説明する。
【0032】
図9及び図10は、通常時の動作を示すフローチャートであり、図9は中央料金精算機10の動作を示すフローチャートであり、図10は車室端末機30の動作を示すフローチャートである。
【0033】
図9を参照して中央料金精算機10側の動作を説明する。
ステップ1(図中、S1で示し以下同様とする)で、車室端末機30から鎖錠板22の駆動要求を受信したか否かを判定し、判定がYESであればステップ2に進む。
ステップ2で、例えば駆動要求を送信した駐車区画の番号を鎖錠板制御待ちデータとして登録する。
ステップ3で、現在、鎖錠板駆動指令を与えた車室端末機30が存在するか否かを確認して他の鎖錠板が駆動制御中か否かを判定する。判定がYESであればステップ1に戻る。判定がNOであれば、ステップ4に進む。
ステップ4で、ステップ2で登録したデータがあるか否かを判定し、あればステップ5に進み、登録データのある駐車番号の車室端末機30に対して鎖錠板制御指令を送信する。また、登録したデータがなければ終了する。
ステップ1で、車室端末機30からの鎖錠板駆動要求の受信がなく判定がNOであれば、ステップ6に進む。
ステップ6で、車室端末機30からの鎖錠板制御終了応答があるか否かを判定し、なければステップ7を飛び越してステップ3に進み、終了応答があればステップ7に進む。
ステップ7で、終了応答があった駐車番号の制御待ちデータを登録データから削除し、ステップ3に進む。
【0034】
図10を参照して車室端末機30側の動作を説明する。
ステップ11で、車両検知センサ23の信号に基づいて車両を検知したか否かを判定し、車両を検知すればステップ12に進む。
ステップ12で、鎖錠板起立猶予時間の計時を開始する。
ステップ13で、予め設定した鎖錠板起立猶予時間が経過したか否かを判定し、経過したならば、ステップ14に進む。
ステップ14で、中央料金精算機10に鎖錠板駆動要求を送信する。
ステップ15で、中央料金精算機10から鎖錠板制御指令を受信したか否かを判定し、受信するまで待機し、受信したらステップ16に進む。
ステップ16で、駆動機構25のモータを駆動して鎖錠板22の起立制御を開始する。
ステップ17で、光センサ群34からの出力に基づいて鎖錠板23の制御が終了したか否かを判定し、制御終了と判定するとステップ18に進む。
ステップ18で、中央料金精算機10に鎖錠板制御終了応答を送信し、動作を終了する。
【0035】
かかる構成によれば、複数の鎖錠装置20が同時に動作することがないので、小さい電源容量のAC/DC変換部12でも、多数の鎖錠装置20の動作を安定して管理できる。
尚、制御待ちの登録データに基づいて中央料金精算機10から鎖錠装置20に対して駆動指令を送信する場合、先に登録した鎖錠装置20から優先的に順次駆動指令を送信するようにしてもよく、また、各車室端末機30の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、このタイムテーブルに基づいて登録されている車室端末機30についてその動作可能時間になった時に鎖錠板駆動指令を送信するようにしてもよい。更に、制御待ちの登録データに「起立」と「倒伏」情報も付与すれば、「倒伏」を優先して指令を出すことができ、精算したお客を待たせることなく退出を許可することができる。
【0036】
次に、緊急対応やメンテナス等によって手動スイッチ36が操作される場合の車室端末機30の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップ21で、手動スイッチ36で鎖錠板23を操作中か否かを判定し、操作中であれば、ステップ22に進む。
ステップ22で、通信ライン2により中央料金精算機10と他の車室端末機30との通信内容から中央料金精算機10による他の車室端末機30に対する鎖錠板駆動制御ありか否かを判定し、あれば、ステップ23に進み、鎖錠板23のモータを停止して中央料金精算機10による制御を優先する。
ステップ21の判定がNOであれば、ステップ24に進み、中央料金精算機10による他の鎖錠板駆動制御ありか否かを判定し、あればステップ25に進む。
ステップ25で、手動スイッチ36が操作されたか否かを判定し、操作された場合は、ステップ26に進み、その手動スイッチ操作を無効とし、同時動作を阻止する。
ステップ24の判定がNOであれば、ステップ27に進み、手動スイッチ36が操作されたか否かを判定し、操作があれば、ステップ28に進み、その手動スイッチ操作を有効として手動操作による鎖錠板23の駆動制御を開始する。
【0037】
次に、鎖錠板23を起立した状態で通信ライン2の断線等で中央料金精算機10と通信不能になった場合の車室端末機30の動作を図12のフローチャートを参照して説明する。
ステップ31〜38までの動作は、鎖錠板23の起立制御であり、図10のステップ11〜18の動作と同様であるので説明を省略する。
ステップ39で、中央料金精算機10と通信可能か否かを判定する。中央料金精算機10と各車室端末機30との間は、例えばポーリング方式で周期的に通信のやり取りを行っており、車室端末機30は、中央料金精算機10の送信情報が受信されているか否かによって通信可能か否かを認識できる。通信不能と判定した場合は、ステップ40に進む。
ステップ40で、鎖錠板23を強制倒伏か否かを判定し、強制倒伏する場合は、ステップ41に進む。
ステップ41で、動作可能時刻か否かを判定する。ここで、例えば各車室端末機30に、各車室端末機30の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを設け、このタイムテーブルに基づいて自身の動作可能時刻か否かを判定する。自身の動作可能時刻となった時は、判定がYESとなり、ステップ42に進む。
ステップ42で、鎖錠板23の倒伏制御を開始する。
ステップ43で、鎖錠板23の倒伏制御が終了したか否かを判定し、倒伏制御終了と判定すれば動作を終了する。
【0038】
尚、上記では、同時に動作可能な鎖錠装置の制限台数を1台とする例を示したが、同時に動作させる鎖錠装置台数は、直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で2台、3台等のように任意に設定すればよい。
【0039】
図13は、各車室端末機30に記憶させるタイムテーブルの例を示し、鎖錠装置が4台あるときに同時に動作可能な鎖錠装置を2台とした場合のタイムテーブル例である。
図13では、鎖錠装置1台当たりに割当てる時間を30秒としてある。
【0040】
図14は、図13のタイムテーブルに基づいた、車室端末機30の通信ダウン時の鎖錠板倒伏制御の例を示すタイムチャートである。
図14は、中央料金精算機側から1号機、2号機、3号機、4号機の順で鎖錠装置20(車室端末機30)が順次接続されている状態で、例えば1時10分30秒〜45秒の間に、1号機と2号機の間で通信ラインの断線が発生した場合を示し、図の斜線で示すように、4号機→2号機→3号機の順で鎖錠板の倒伏制御が開始される。
【0041】
尚、車室端末機30側にタイムテーブルを設けた場合は、互いの車室端末機30の時計ユニットを同期させることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る駐車管理システムの概略図
【図2】中央料金精算機の構成を示すブロック図
【図3】鎖錠装置の駐車区画における配置図
【図4】鎖錠装置の構成を示すブロック図
【図5】基板を示す図
【図6】収納ボックスにおける図5の基板の取付け状態を示す図
【図7】図6の右側面から見た場合の一部破断断面図
【図8】AC/DC変換部と鎖錠装置との間の配線構造を示す図
【図9】同時動作可能な鎖錠装置を1台とした場合の中央料金精算機側の通常時の動作フローチャート
【図10】同時動作可能な鎖錠装置を1台とした場合の車室端末機側の通常時の動作フローチャート
【図11】手動スイッチが操作される場合の車室端末機の動作フローチャート
【図12】中央料金精算機と通信不能になった場合の車室端末機の動作フローチャート
【図13】同時に動作可能な鎖錠装置を2台とした場合のタイムテーブルの一例を示す図
【図14】図13のタイムテーブルによる通信ダウン時の鎖錠板倒伏制御例を示すタイムチャート
【符号の説明】
【0043】
1 駐車区画
2 通信ライン
3 電源ライン
3A,3B 電源ライン(ループ部分)
10 中央料金精算機
11 精算制御部
12 AC/DC変換部
20 鎖錠装置
22 鎖錠板
23 車両検知センサ
24 駆動部
25 駆動機構
30 車室端末機
31 制御部
34 光センサ群
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起立・倒伏して車両を鎖錠・解錠する鎖錠板を備えて各駐車区画に設置される鎖錠装置と、各駐車区画の駐車車両の駐車料金を集中精算する中央料金精算機と、車両検知センサの出力状態により車両の有無を判定する車両判定部及び該車両判定部の判定情報と前記中央料金精算機との間の情報通信に基づいて前記鎖錠板を駆動制御する鎖錠板制御部を備えて各駐車区画に設置され駐車区画の車両入退出を管理する車室端末機とを備えた駐車管理システムにおいて、
前記車室端末機を、前記鎖錠装置に内蔵する構成としたことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項2】
前記車室端末機は、前記車両判定部の機能と鎖錠板制御部の機能を1つのCPUを用いて基板上に一体化して構成した請求項1に記載の駐車管理システム。
【請求項3】
前記車室端末機の前記基板に、前記鎖錠装置に設けられて前記鎖錠板の動作状態を監視する監視手段を取付ける構成とした請求項2に記載の駐車管理システム。
【請求項4】
前記中央料金精算機に直流電源供給部を設け、該直流電源供給部の電源ラインに各駐車区画の前記鎖錠装置を順次直列接続して各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とした請求項1〜3のいずれか1つに記載の駐車管理システム。
【請求項5】
前記直流電源供給部のプラス側電源ラインとマイナス側電源ラインを、それぞれループ状に形成して前記各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とした請求項4に記載の駐車管理システム。
【請求項6】
同時に動作可能な前記鎖錠装置の台数を制限する構成とした請求項4又は5に記載の駐車管理システム。
【請求項7】
前記直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で、前記制限台数を任意に設定する構成とした請求項6に記載の駐車管理システム。
【請求項8】
前記車室端末機は、車両検知センサからの車両検知出力に基づいて鎖錠板駆動要求を前記中央料金精算機に送信し、中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記鎖錠板の起立制御を行い駐車車両の退出を阻止し、中央料金精算機から精算完了信号を受信すると前記鎖錠板の倒伏制御を行い駐車車両の退出を許可する構成である請求項4〜7のいずれか1つに記載の駐車管理システム。
【請求項9】
前記車室端末機は、前記精算完了信号を受信すると、前記中央料金精算機に鎖錠板駆動要求を送信し、前記中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記倒伏制御を行う構成である請求項8に記載の駐車管理システム。
【請求項10】
前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から前記鎖錠板駆動要求を受信すると、前記制限台数を超えないように前記車室端末機を管理する構成である請求項8又は9に記載の駐車管理システム。
【請求項11】
前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から鎖錠板駆動要求を受信すると、前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対して優先順位を設定し、該優先順位に基づいて、前記制限台数を越えない範囲で前記各車室端末機に対して鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とした請求項10に記載の駐車管理システム。
【請求項12】
前記中央料金精算機は、各車室端末機の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対してその動作可能時間に鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とした請求項10に記載の駐車管理システム。
【請求項13】
前記各車室端末機は、各車室端末機の動作可能な時間が予め割当てられたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板駆動要求の送信が可能な構成である請求項8又は9に記載の駐車管理システム。
【請求項14】
前記車室端末機は、前記中央料金精算機との間の通信が不能と判定すると、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板の倒伏制御を行う構成である請求項13に記載の駐車管理システム。
【請求項1】
起立・倒伏して車両を鎖錠・解錠する鎖錠板を備えて各駐車区画に設置される鎖錠装置と、各駐車区画の駐車車両の駐車料金を集中精算する中央料金精算機と、車両検知センサの出力状態により車両の有無を判定する車両判定部及び該車両判定部の判定情報と前記中央料金精算機との間の情報通信に基づいて前記鎖錠板を駆動制御する鎖錠板制御部を備えて各駐車区画に設置され駐車区画の車両入退出を管理する車室端末機とを備えた駐車管理システムにおいて、
前記車室端末機を、前記鎖錠装置に内蔵する構成としたことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項2】
前記車室端末機は、前記車両判定部の機能と鎖錠板制御部の機能を1つのCPUを用いて基板上に一体化して構成した請求項1に記載の駐車管理システム。
【請求項3】
前記車室端末機の前記基板に、前記鎖錠装置に設けられて前記鎖錠板の動作状態を監視する監視手段を取付ける構成とした請求項2に記載の駐車管理システム。
【請求項4】
前記中央料金精算機に直流電源供給部を設け、該直流電源供給部の電源ラインに各駐車区画の前記鎖錠装置を順次直列接続して各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とした請求項1〜3のいずれか1つに記載の駐車管理システム。
【請求項5】
前記直流電源供給部のプラス側電源ラインとマイナス側電源ラインを、それぞれループ状に形成して前記各鎖錠装置に駆動電力を供給する構成とした請求項4に記載の駐車管理システム。
【請求項6】
同時に動作可能な前記鎖錠装置の台数を制限する構成とした請求項4又は5に記載の駐車管理システム。
【請求項7】
前記直流電源供給部の電源容量の許容範囲内で、前記制限台数を任意に設定する構成とした請求項6に記載の駐車管理システム。
【請求項8】
前記車室端末機は、車両検知センサからの車両検知出力に基づいて鎖錠板駆動要求を前記中央料金精算機に送信し、中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記鎖錠板の起立制御を行い駐車車両の退出を阻止し、中央料金精算機から精算完了信号を受信すると前記鎖錠板の倒伏制御を行い駐車車両の退出を許可する構成である請求項4〜7のいずれか1つに記載の駐車管理システム。
【請求項9】
前記車室端末機は、前記精算完了信号を受信すると、前記中央料金精算機に鎖錠板駆動要求を送信し、前記中央料金精算機から駆動許可指令を受信すると、前記倒伏制御を行う構成である請求項8に記載の駐車管理システム。
【請求項10】
前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から前記鎖錠板駆動要求を受信すると、前記制限台数を超えないように前記車室端末機を管理する構成である請求項8又は9に記載の駐車管理システム。
【請求項11】
前記中央料金精算機は、前記制限台数を越える数の車室端末機から鎖錠板駆動要求を受信すると、前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対して優先順位を設定し、該優先順位に基づいて、前記制限台数を越えない範囲で前記各車室端末機に対して鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とした請求項10に記載の駐車管理システム。
【請求項12】
前記中央料金精算機は、各車室端末機の動作可能な時間を予め割当てたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて前記鎖錠板駆動要求を送信した各車室端末機に対してその動作可能時間に鎖錠板駆動許可指令を送信する構成とした請求項10に記載の駐車管理システム。
【請求項13】
前記各車室端末機は、各車室端末機の動作可能な時間が予め割当てられたタイムテーブルを備え、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板駆動要求の送信が可能な構成である請求項8又は9に記載の駐車管理システム。
【請求項14】
前記車室端末機は、前記中央料金精算機との間の通信が不能と判定すると、前記タイムテーブルに基づいて自身の動作可能時間に前記鎖錠板の倒伏制御を行う構成である請求項13に記載の駐車管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−206937(P2007−206937A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24477(P2006−24477)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】
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