説明

骨固定装置

【課題】手術中の取扱が改善された、簡単に製造可能な骨固定装置を提供する。
【解決手段】骨固定装置は、骨に固定するための軸および頭部(4)を有する固定要素と、上端(51)および下端(52)、中でロッドを受けるための窪み、上端(51)から下端(52)の方向に延びる同軸ボア、ならびに頭部を下端近くで受けるための座部を有する受部と、ボア内で移動可能な圧力要素(6)とを備え、頭部(4)は、受部(5)に対して旋回可能であり、圧力を圧力要素(6)を介して頭部に加えることによってある角度で固定されることが可能であり、圧力要素(6)は外壁部分に窪み(67a、67b)または突起を有し、受部(5)は内壁部分に圧力要素の窪み(67a、67b)または突起と協働する突起(59a、59b)または窪みを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定化ロッドを骨にまたは椎骨に固定するための骨固定装置に関する。骨固定装置は、固定要素と、この骨固定要素の頭部を受けるため、かつこの固定要素に接続される安定化ロッドを受けるための受部とを含む。固定要素は、旋回可能な状態で受部に接続され、受部に配置された圧力要素を介して頭部に圧力を加えることによってある角度で固定できる。圧力要素および受部は、窪みおよび突起を有し、この窪みおよび突起は、圧力要素の受部内での位置を、頭部をロックせずに摩擦で締付ける位置にできるように協働するように構成されている。
【背景技術】
【0002】
米国特許第5,716,356号には、ねじ要素と受部とを含む多軸骨ねじが記載されており、受部は、旋回可能な状態でねじ要素と圧力要素とに接続され、圧力をねじ要素の頭部に加え、ねじ要素と受部との間の角度を固定する。受部は、安定化ロッドを受けるためのU字型の溝を有する。圧力要素は、U字型の溝と整列してその中でロッドを受ける円筒形の窪みを含む。圧力要素を、U字型の溝と整列した位置で保持するために、圧力要素の位置は、受部に設けられたボアを通したクリンプ(crimp)によって固定される。
【0003】
米国特許第5,672,176号には、圧力要素を備えた多軸骨ねじの別の例が記載されており、この圧力要素もクリンプボアによって適所で保持され、圧力要素が頭部を締付けるのに十分な動きが妨げられることはない。受部の内面部分は先細り形状であり、圧力要素は、対応する先細り形状の外面を、前記ねじ頭部を側面から囲む領域で有する。これらの先細り形状の面が協働することによって、頭部をロックしつつもロッドの位置を調整することができる。
【0004】
国際特許出願公開WO2006/116437号A2には、多軸骨ねじの形状の、脊椎を固定するための骨固定具が記載されており、これは、ねじ要素と、ハウジングと、スリーブと、ハウジング内に配置され圧力をねじ要素の頭部に加えるためのコレットとを含む。スリーブは、ハウジングの対向する壁部分のスロットにスナップばめされる保持タブを有する。
【0005】
固定要素の頭部が受部に対して自由に旋回可能であれば、より複雑な臨床応用例、たとえば多数の骨固定具をロッドに接続しなければならない場合、受部の整列およびロッドの挿入は困難であろう。
【0006】
米国特許第7,604,656号には、骨部分と係合して長手方向部材をこの骨部分に接続することができる締結具が記載されている。締結具を受けるハウジングは、締結具および長手方向部材と係合可能なスペーサも受ける。ある実施例では、ピン部材によってスペーサを締結具およびハウジングと摩擦で係合させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,716,356号
【特許文献2】米国特許第5,672,176号
【特許文献3】国際特許出願公開WO2006/116437号A2
【特許文献4】米国特許第7,604,656号
【特許文献5】米国特許第5,961,517号
【特許文献6】米国特許出願公開第2004/0267264号
【特許文献7】国際特許出願公開WO2009/015100号A2
【特許文献6】米国特許出願公開第2010/0036433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、手術中の取扱が改善され、簡単なやり方で製造することが可能な骨固定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1に記載の固定装置によって達成される。さらなる発展形は従属請求項に記載されている。
【0010】
この骨固定装置を用いると、頭部を、受部に対して適切な角度位置で、ロックせずに一時的に締付けることができる。これによって、受部を調整可能な角度位置で保持できる。この位置において、圧力要素は予荷重を頭部に加え、頭部はロックされないものの自由に旋回できない。頭部が一時的に締付けてられているときは、受部のロッドとの位置合わせおよびロッドの挿入が容易になる。また、ロッドが既に受部に挿入されていても、受部内の頭部を完全に緩めずにロッドを調整することが可能である。最後に、圧力要素を頭部の上に押付けて頭部をその所望の部分でロックすることができる。
【0011】
加えて、骨固定装置には簡単な設計の少しの部品しかない。骨固定装置は必ずしも予め組立てておく必要はないが、部品の製造後、ねじ要素を骨に挿入する前に、どのような配送状態でも組立てることができる。圧力要素を受部から取外すこともでき、このとき大きな力は不要である。したがって、この多軸骨ねじは、手術前または手術中に、たとえば外科医またはこの外科医の助手といったどのような専門家でも組立てることができる。
【0012】
この骨固定装置とともに、実際の臨床要求に合わせて要望に応じてさまざまな固定要素を任意の適切な受部と組合せることができるようにするモジュールシステムを提供することができる。これにより、多軸ねじのコストが下がり、在庫が減少し、外科医には移植の実質的な選択肢が与えられる。
【0013】
受部および圧力要素は、低コストで連続して製造することができる。
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面によって実施例の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】骨固定装置の分解斜視図を示す。
【図2】組立てられた状態の図1の骨固定装置を示す。
【図3】図1の骨固定装置の受部の側面図を示す。
【図4】図3の線A−Aに沿う受部の断面図である。
【図5】骨固定装置の圧力要素の斜視図である。
【図6】図5の圧力要素の側面図を示す。
【図7】図6の線B−Bに沿う圧力要素の断面図を示す。
【図8】図6の線C−Cに沿う圧力要素の断面図を示す。
【図9a】骨固定装置の受部の突起を製造する工程を概略断面図で示す。
【図9b】骨固定装置の受部の突起を製造する工程を概略断面図で示す。
【図9c】骨固定装置の受部の突起を製造する工程を概略断面図で示す。
【図10】ロッド軸に垂直な面に沿う、骨固定要素およびロッドが固定されている、組立てられた状態の骨固定装置の断面図を示す。
【図11】図10の一部の拡大図を示す。
【図12a】骨固定装置を組立てる工程を示す。
【図12b】骨固定装置を組立てる工程を示す。
【図12c】骨固定装置を組立てる工程を示す。
【図12d】骨固定装置を組立てる工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1および図2に示される実施例に従う骨固定装置1は、ねじ部材2の形状でありねじ山が形成された軸3と頭部4とを有する骨固定要素を含む。頭部4は、たとえば球状セグメントとして成形される。この頭部の自由端には工具と係合するための窪み4′がある。骨固定装置はさらに、ねじ部材2をロッド20に接続するための受部5を含む。圧力要素6は、受部内において頭部4の上端上に配置される。ロッド20を受部に固定するためかつ圧力を頭部に加えるために、内ねじ7の形状であり受部5と協働するロック装置が設けられている。
【0016】
図1から図4において詳細に示されている受部5は、実質的に円筒形であり、上端51および下端52と同軸ボア53とを有し、同軸ボアに続いてねじ部材の頭部4を収容するための座部54がある。座部54において、ボアは下端52に向かって細くなっている。座部54は、球状に成形されたもの、または先細り形状、または頭部4が受部5に対して旋回できるように頭部4を収容できる他の任意の形状にすることができる。受部5はさらに、上端51において実質的にU字型の窪み55を有し、この窪みによって、ロッド20を受けるための溝の側壁である2つの自由脚部56、57が形成される。この脚部には、ロック装置の内ねじ7と協働する内側のねじ山58が設けられている。
【0017】
受部5はさらに、ボア53の内壁の、上端51からの距離よりも下端52からの距離の方が短い場所において、実質的に先端形状であり受部の内部に向かって突出した2つの突起59a、59bを含む。突起59a、59bは、互いに180°オフセットして設けられ、U字型の窪み55によって形成された溝に対して90°で配置される。突起59a、59bは、たとえば、以下で述べるやり方で、受部の外側のクリンプボア500a、500bを用いてクリンプすることによって作られる。受部は、外側に、脚部の中まで延びる平坦な表面部分501を有していてもよい。この平坦な表面部分は工具(図示せず)と係合する役割を果たしてもよい。
【0018】
圧力要素6は一体的に形成される。これは、実質的に円筒形の構造であり、受部5のボア53の中で軸方向に移動できるような外径を有する。圧力要素6は上端61および下端62を有する。ねじ要素の頭部4に面する下端62には、頭部4の大きさに合わせた球状の窪み63が設けられている。上端61には、ロッド20を受けるように構成された円筒形の窪み64が設けられている。さらに、圧力要素6は、工具(図示せず)を用いてねじ頭4にアクセスできるようにする同軸のボア65を有する。
【0019】
圧力要素6は、円筒形の窪み64の両側の外面に、切欠き67a、67bの形状で同軸方向に延びる2つの窪みを有する。これらの切欠きは、下端62に向かって開いており、下端62からある距離の場所で閉じている。切欠き67a、67bは、実質的にV字型の断面を有し、特に図6、図7、図10、および図11からわかるように、上端61に向かって深さが減少するように傾斜している。下端62に隣接する部分では、切欠きは、圧力要素を貫通することによって、受部の突起59a、59bとの係合を容易にするスリット68a、68bを形成する。図6で見ることができる側面図では、圧力要素の外面における切欠きの輪郭は、上端61に向かって小さな鋭角を有する三角形である。切欠きの全体の長さは、たとえば圧力要素の高さの約2分の1である。
【0020】
突起59a、59bの大きさおよびこれらの受部5における位置ならびに切欠き67a、67bの大きさは、圧力要素が受部5に挿入され突起がスリット68a、68bおよび切欠き67a、67bの下部分と係合したときに、突起が正確に切欠き67a、67bの中に嵌るような大きさである。ボア53の内壁の表面から測定される突起59a、59bの高さは、図10および図11に示される予め規定された第1の位置P1において、圧力要素6が受部に挿入されたときに突起の大きさが切欠きの深さよりもわずかに大きくなるように設計される。位置P1は、突起59a、59bと切欠き67a、67bとの係合が、圧力要素が予荷重を頭部4に加えるように圧力要素6を位置P1で保持する締まりばめを与えるように、定められる。圧力要素6によって頭部4に加えられる予荷重によって、頭部は受部の中で自由に旋回できないもののロックされない。位置P1において、さらに力を手で受部に加えることによって受部を頭部4に対して旋回させることができる。
【0021】
受部の突起59a、59bの位置は、特に図10からわかるように、ねじ部材が受部に挿入されたときに頭部4の上部分の領域にある。さらに、切欠き67a、67bは、球形の窪み63を有する領域において、圧力要素の外壁に形成される。これによって、確実に、位置P1で、圧力要素が頭部を一時的に締付けるのに十分な圧力を加えることができる。相対的な、突起の位置、切欠きの大きさ、および圧力要素全体の大きさを、製造前に選択することにより、頭部4に加える予荷重の量を定めることができる。
【0022】
受部および圧力要素は固体部品であるため、突起と切欠きとの協働は、受部または圧力要素にばね部分を設けなくても成立する。受部および圧力要素はともに、一体的に形成された窪みおよび突起をそれぞれ有する、1つの部分からなる要素である。
【0023】
受部のU字型の窪み55の溝の軸に対する突起59a、59bのおよび切欠き67a、67bの配置によって、圧力要素を第1の端部61から受部に挿入したときに、圧力要素の窪み64を受部のU字型の窪み55と正確に位置合わせすることができる。さらに、圧力要素6は、受部の中で回転しないように固定される。
【0024】
次に、予め規定された高さになるように突起を製造することについて、図9a〜図9cを参照しながら説明する。受部5はまず、たとえば従来のやり方で切削によって製造される。
【0025】
その後、クリンプボア500a、500bが設けられる。図9bに示されるように、クリンプ工具502a、502bを介してクリンプを行なうことによって、受部の内部に突出する突起59a、59bを作る。その後、図9cに示されるように、較正ツール503を第1の端部から受部に導入する。較正ツール503の外径は、最初にクリンプによって形成された突起59a、59bが変形して位置P1で切欠き67a、67bの深さよりもわずかに大きい予め規定された高さとなるように選択される。
【0026】
次に、骨固定装置の組立について図12a〜図12dを参照しながら説明する。まず、図12aに示されるように、ねじ部材2が、上端51から受部5のボア53の中に、図12bに示されるように座部54の上に載るまで挿入される。その後、図12cに示されるように、圧力要素が上端51から受部のボア53の中に挿入される。工具(図示せず)を圧力要素の挿入および下方移動のために用いてもよい。受部の中における圧力要素の方向は、切欠き67a、67bおよび突起59a、59bが整列するような方向である。特に図12dに示されるように、圧力要素を下方に移動させたとき、突起59a、59bは切欠き67a、67bと係合し、圧力要素6が整列された方向で下向きに案内される。位置P1に達すると、突起は切欠きよりもわずかに大きいため、突起59a、59bと切欠き67a、67bが締まりばめされる。この位置P1において、圧力要素が頭部4を少し押しているので、頭部4は、位置P1に達する前のような自由な旋回はできない。頭部は摩擦によって位置P1で保持される。位置P1において、たとえばねじ頭部4を用いて圧力要素に対して下から圧力を加えて突起と切欠きとの間の締まりばめを緩めることによって、圧力要素を取出すことが可能である。
【0027】
骨固定装置の設計によって、骨固定装置の部品の組立および分解を容易に行なうことができる。したがって、骨固定装置を、手術における挿入の前に、所望の部品が選択された後いつでも、異なる受部およびねじ部材から選択的に組立てることができる。
【0028】
骨固定装置のすべての部品は、たとえばチタンのような生体適合金属、たとえばニチノールのような生体適合金属合金、またはたとえばPEEKのような生体適合プラスチック材料といった生体適合材料、またはその組合せから作ることができる。
【0029】
使用時、初めは、骨固定装置の圧力要素は、頭部が一時的に締付けられている位置P1にある。通常、数個の骨固定装置が必要である。次に、ねじ部材を骨または椎骨に捩じ込んだ後、各受部がロッドの挿入に対して正しい方向になるまで、締付け力を超える力を加えることによって受部を旋回させる。一時的に締付けているため、受部はこの角度位置で保持される。骨固定装置を接続するロッドが挿入され、内ねじ7を締めることによって圧力要素を下向きに動かし頭部をロックすると、受部に対するねじ部材の角度位置が固定される。次にロッドが内ねじによって固定される。
【0030】
先に述べた実施例の変形が考えられる。第1の変形例では、切欠きはその長さにわたって実質的に一定の深さを有する。この場合、切欠きと突起との締まりばめは切欠きの長さにわたる。この場合、受部および圧力要素の組立および分解にはより大きな力が必要である。さらなる変形例では、突起は1つのみでありかつ窪みまたは切欠きも1つのみである。さらに他の変形例では、3つ以上の突起およびこれに対応する窪みが設けられる。別の変形例では、窪みは受部に設けられ、突起は圧力要素に設けられる。
【0031】
固定要素として、すべての種類の固定要素を使用することができ受部と組合せることができる。これらの固定要素は、たとえば長さが異なり直径が異なるねじ、カニューレが挿入されたねじ、ねじ切りの形状が異なるねじ、ネイルなどである。
【0032】
さまざまな種類の受部を、特に異なるロック装置とともに使用できる。たとえば、ロッドおよび頭部を同時にロックする内ねじのような一部分からなるロック装置の代わりに、外ねじおよび内ねじを有する2つの部分からなるロック装置を使用することができる。この場合、圧力要素は、脚部がロッドの上まで延びるU字型の窪みを有する。この2つの部分からなるロック装置を用いて、頭部およびロッドを独立して固定することができる。さらに、外側のナット、外側のキャップ、差込(bayonet)ロック装置またはそれ以外も可能である。受部の形状は示されている実施例に限定されない。たとえば、受部は、ねじ部材の片側へのより大きな旋回角度を可能にする非対称の端部を有することができる。
【0033】
さらなる変形例において、受部は、ねじ要素を下端から導入できるように構成される。
【符号の説明】
【0034】
1 骨固定装置、2 ねじ部材、3 軸、4 頭部、5 受部、6 圧力要素、7
内ねじ、59a、59b 突起、67a、67b 切欠き、20 ロッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨固定装置であって、
骨に固定するための軸(3)および頭部(4)を有する固定要素(2)と、
上端(51)および下端(52)と、中でロッドを受けるための窪み(55)と、前記上端(51)から前記下端(52)の方向に延びる同軸ボア(53)と、前記頭部を前記下端近くで受けるための座部(54)とを有する受部と、
前記ボア(53)内で移動可能な圧力要素(6)とを備え、
前記頭部(4)は、前記受部(5)に対して旋回可能であり、かつ、圧力を前記圧力要素を介して前記頭部に加えることによってある角度で固定されることが可能であり、前記圧力要素(6)は外壁部分に窪み(67a、67b)または突起を有し、前記受部(5)は内壁部分に、前記圧力要素の前記窪み(67a、67b)または突起と協働する突起(59a、59b)または窪みを有し、
前記圧力要素が予荷重を前記頭部に加えることで前記頭部を自由に旋回できないようにしつつロックしないように前記窪み(67a、67b)および前記突起(59a、59b)が協働する第1の位置(P)を、前記圧力要素は取ることができる、骨固定装置。
【請求項2】
前記圧力要素(6)は、前記圧力要素が前記頭部を押すことによって前記頭部をロックする第2の位置を取ることができる、請求項1に記載の骨固定装置。
【請求項3】
前記圧力要素(6)は、前記頭部が自由に旋回可能な第3の位置を取ることができる、請求項1または2に記載の骨固定装置。
【請求項4】
前記圧力要素(6)が前記第1の位置(P1)にあるとき、前記突起(59a、59b)は、前記窪み(67a、67b)よりもわずかに大きく、前記窪みと前記突起とが締まりばめされる、請求項1から3のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項5】
前記圧力要素が前記第3の位置のうちの1つにあるとき、前記窪み(67a、67b)の大きさは、前記突起(59a、59b)がその中で係合し形状が一致して接続される大きさである、請求項1から4のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項6】
前記窪み(67a、67b)の深さは、前記ボアの軸に対して同軸の方向において変化している、請求項1から5のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項7】
前記窪み(67a、67b)と係合する前記突起(59a、59b)の高さは実質的に一定である、請求項1から6のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項8】
前記突起(59a、59b)は前記受部の内壁部分に設けられ、前記窪み(67a、67b)は前記圧力要素の外壁部分に設けられる、請求項1から7のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項9】
前記窪み(67a、67b)は、前記受部(53)のボアの軸と同軸方向に延びる切欠きである、請求項1から8のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項10】
前記窪み(67a、67b)は、前記骨固定要素の頭部に面する前記圧力要素の端部で開き、かつ前記頭部(4)と反対側の端部(61)に向かって深さが減少する、実質的にV字型の断面を有する切欠きである、請求項8または9に記載の骨固定装置。
【請求項11】
前記突起(59a、59b)は、好ましくはクリンプによって得られた先端部分である、請求項1から10のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項12】
前記圧力要素(6)は、前記受部の窪み(55)と整列させたロッドを受けるための、前記頭部の反対側にある窪み(64)を有し、前記突起(59a、59b)および前記窪み(67a、67b)は、ロッドのための窪み(55、64)に対して90°で配置される、請求項1から11のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項13】
少なくとも2対の協働する窪み(67a、67b)および突起(59a、59b)が設けられる、請求項1から12のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項14】
前記頭部(4)を前記圧力要素(5)に対して押すことにより、前記圧力要素(6)は前記第1の位置(P1)から前記第3の位置のうちの1つへと移動可能である、請求項3から13のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項15】
前記ロッドを固定するために固定要素(7)が設けられる、請求項1から14のいずれか1つに記載の骨固定装置。
【請求項16】
前記圧力要素(6)は第3の位置から連続的に移動可能であり、前記第3の位置において、圧力を前記圧力要素の上端に加えることによって前記頭部が自由に旋回し前記第1の位置に達する、請求項1から15のいずれか1つに記載の骨固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図12d】
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【公開番号】特開2011−206538(P2011−206538A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65649(P2011−65649)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(509350125)ビーダーマン・モテーク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト (21)
【氏名又は名称原語表記】BIEDERMANN MOTECH GMBH & CO. KG
【Fターム(参考)】