説明

骨組構造及び連結部材

【課題】 施工を簡単にすることができる骨組構造及び連結部材を提供する。
【解決手段】 ド―ム状またはこれに類する形状の構造物の骨組構造であって、頂点Oから放射状に設けられる縦枠1と、各縦枠1と交差するように設けられる横枠2と、縦枠1と横枠2とが交差する箇所に配置される連結部材3とを具備し、上記縦枠1及び横枠2が連結部材3で連結される分割縦枠11及び分割横枠12で構成され、かつ、相互に近接する4つの連結部材3と、これら連結部材3で連結される2つの分割縦枠11及び2つの分割横枠12とで構成される部分が外方から見てほぼ台形状に組立てられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベント会場のドーム状テントなどの支持手段、或いは、ドーム形の斜面を階段状にしたような展示台などに用いられる骨組構造及びそれに用いる連結部材に関する。
【背景技術】
【0002】
上述した骨組構造の一つとしては、例えば中空の三角柱状に形成された複数のユニットを相互に隣接するように配置して屋根を構成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−302885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1による場合には、各ユニットが中空の三角柱状に形成されたものであるので、一般的に1ユニットの大きさが小さいため、非常に多数のユニットを必要とし、その結果、施工に手間がかかるという難点があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、施工を簡単にすることができる骨組構造及び連結部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明に係る骨組構造は、ド―ム状またはこれに類する形状の構造物の骨組構造であって、頂点から放射状に設けられる縦枠と、各縦枠と交差するように設けられる横枠と、縦枠と横枠とが交差する箇所に配置される連結部材とを具備し、上記縦枠及び横枠が連結部材で連結される分割縦枠及び分割横枠で構成され、かつ、相互に近接する4つの連結部材と、これら連結部材で連結される2つの分割縦枠及び2つの分割横枠とで構成される部分が外方から見てほぼ台形状に組立てられることを特徴とする。
【0006】
ここで、上記2つの分割横枠は、平行であっても、非平行であってもよい。
【0007】
請求項2の発明に係る骨組構造は、請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠がほぼ円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明に係る骨組構造は、請求項1または2に記載の骨組構造において、前記分割縦枠及び分割横枠が、外側が広く内側が狭い概略台形状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明に係る骨組構造は、請求項1乃至3のいずれかに記載の骨組構造において、前記連結部材は、基端側を軸心に向けるとともに先端側を連結すべき分割縦枠及び分割横枠の連結方向に向けた連結片を有し、上記軸心が前記頂点を通る鉛直線に向くように配されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明に係る骨組構造は、請求項4に記載の骨組構造において、上下に隣接する分割縦枠間に位置する連結部材は、前記軸心の方向が両分割縦枠における外側の両端を結ぶ線分同士のなす角度を二等分する方向となるように配置されることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明に係る骨組構造は、請求項5に記載の骨組構造において、ほぼ同じ高さ位置に配された連結部材が、前記軸心の向く方向を前記鉛直線上の同一高さ位置にするように設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明に係る骨組構造は、請求項4に記載の骨組構造において、前記連結部材が、縦枠方向に沿って複数設けられ、その各連結部材が、外側を内側よりも高くし、かつ下側の連結部材よりも上側の連結部材が勾配を大にして配設されていて、前記上側の連結部材の勾配と前記下側の連結部材の勾配との間の角度差が一定となっていることを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明に係る骨組構造は、請求項4乃至7のいずれかに記載の骨組構造において、前記分割縦枠及び分割横枠のそれぞれには、各交差端面に前記連結片が挿入される凹溝が形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明に係る骨組構造は、請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠が垂直部と水平部を有する階段状に形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明に係る骨組構造は、請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠が2以上の部分で異なる形状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項11の発明に係る骨組構造は、請求項9または10に記載の骨組構造において、前記連結部材は、分割横枠及び分割縦枠とに連結される連結片を有し、一方、分割縦枠及び分割横枠のそれぞれには、各交差端面に連結片が挿入される凹溝が形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項12の発明に係る骨組構造は、請求項8または11に記載の骨組構造において、前記連結片の凹溝からの抜けを防止する防止手段が設けられていることを特徴とする。
【0018】
請求項13の発明に係る骨組構造は、請求項1乃至12のいずれかに記載の骨組構造において、前記頂点に近い分割縦枠の連結に用いられ、中空または中実の円筒部材の外周に、上記分割縦枠に接続される連結片が放射状に配された頂部用連結部材を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項14の発明に係る連結部材は、請求項1乃至13のいずれかに記載の骨組構造に用いる連結部材であって、基端側を軸心に向けるとともに先端側が両側2つの分割横枠と片側1つまたは両側2つの分割縦枠とに連結される3または4つの連結片を有することを特徴とする。
【0020】
請求項15の発明に係る連結部材は、請求項14に記載の連結部材において、前記連結片のうちの分割横枠に連結する2つの横枠用連結片が軸心回りの角度を変え得るように構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項16の発明に係る連結部材は、請求項15に記載の連結部材において、前記分割縦枠に連結される縦枠用連結片が円筒または円柱棒体の外側へ突出形成され、一方、前記分割横枠に連結する横枠用連結片が、上記円筒または円柱棒体を外側から包囲しかつ回動可能に設けた包囲部の外側に一体化されて設けられていることを特徴とする。
【0022】
請求項17の発明に係る連結部材は、請求項16に記載の連結部材において、前記縦枠用連結片は、前記円筒または円柱棒体の軸方向の1箇所または2箇所に形成され、上記縦枠用連結片が1箇所に形成されている場合には、前記包囲部はその縦枠用連結片を挟む状態に、上記縦枠用連結片が2箇所に形成されている場合には、前記包囲部は2つの縦枠用連結片で挟まれた状態に設けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項18の発明に係る連結部材は、請求項15に記載の連結部材において、前記分割縦枠に連結される縦枠用連結片が円筒棒体の外側へ突出形成され、一方、前記分割横枠に連結される横枠用連結片は、上記円筒棒体の内側にその内面に沿って所定角度範囲内で回動可能な円弧状部材に対し、円筒棒体の両端開口のそれぞれを通る延出部を介して接続された構成となっていることを特徴とする。
【0024】
請求項19の発明に係る連結部材は、請求項18に記載の連結部材において、前記横枠用連結片の基端側と前記円弧状部材との間の距離が、前記円筒棒体の肉厚とほぼ同一寸法に設定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
請求項1の発明による場合には、相互に近接する4つの連結部材と、こけら連結部材で連結される2つの分割縦枠及び2つの分割横枠とで構成される部分が外方から見てほぼ台形状に組立てられるので、三角柱状に組立てる場合よりも、組立てに要する枠部材の個数を少なくすることが可能となり、これにより施工を簡単にすることができる。
【0026】
上記縦枠としては、請求項2のように、各縦枠がほぼ円弧状となっている構成とすることができる。ここで、ほぼ円弧状には、各分割縦枠の外側の辺が、円弧状である他に、部分的に直線である箇所が繋がって全体的にほぼ円弧状となっているものも含む。
【0027】
請求項3の発明による場合には、前記分割縦枠及び分割横枠が、外側が広く内側が狭い概略台形状に形成されているので、両側辺が、その内側寄りを接近させた状態に傾いているため、隣合う分割縦枠の側辺を突き合わせだけで円弧状になる。また、分割横枠については同様にして円形になる。
【0028】
請求項4の発明による場合には、前記連結部材が、前記頂点を通る鉛直線に向くように配されるので、同じ高さ位置に配される各分割横枠における2側辺のそれぞれを揃えることができ、同じ高さ位置に配される分割横枠の大きさを共通化させ得る。
【0029】
請求項5の発明による場合には、上下に隣接する分割縦枠間に位置する連結部材が、軸心の方向が両分割縦枠における外側の上下両端を結ぶ線分同士のなす角度を二等分する方向となるように配置されるので、上記両分割縦枠における同一連結部材で連結される側辺の角度を揃えることが可能となる。特に、請求項6のように、ほぼ同じ高さ位置に配された連結部材の軸心の向く方向を前記鉛直線上の同一高さ位置にすると、ほぼ同じ高さ位置に配される分割縦枠における連結部材で連結される辺の角度を、一周分において揃えることが可能となる。
【0030】
請求項7の発明による場合には、前記連結部材が、縦枠方向に沿って複数設けられ、その各連結部材が、外側を内側よりも高くし、かつ下側のものよりも上側のものが勾配を大にして配設され、前記上側の連結部材の勾配と前記下側の連結部材の勾配との間の角度差が一定となるようにすることで、各分割縦枠の2側辺の片方同士を揃えることができ、全分割縦枠の大きさを共通化させ得る。
【0031】
請求項8の発明による場合には、分割縦枠及び分割横枠の各交差端面に設けた凹溝に連結片を挿入することで、連結部材を介して分割縦枠及び分割横枠を連結することができ、これによっても施工を簡単にすることができる。
【0032】
請求項9の発明による場合には、前記各縦枠が垂直部と水平部を有する階段状にすることで、水平部に沿って配置される分割横枠で挟まれた部分を展示箇所として用いることができ、この骨組構造を展示台として利用することが可能になる。
【0033】
請求項10の発明による場合には、単なるドーム状ではなく、ドーム状に類する任意の形状の骨組構造を提供することが可能になる。
【0034】
請求項11の発明による場合には、分割縦枠及び分割横枠の各交差端面に設けた凹溝に連結片を挿入することで、連結部材を介して分割縦枠及び分割横枠を連結することができ、階段状やドーム状に類する任意の形状の骨組構造の施工を簡単にすることができる。
【0035】
請求項12の発明による場合には、連結片の凹溝からの抜けを防止手段が防止するので、作製途中或いは作製後に連結片が凹溝から抜けることによる変形を防ぐことができ、目標形状に骨組構造を作製及び維持することが可能になる。
【0036】
請求項13の発明による場合には、頂部用連結部材が、円筒部材の外周に連結片が放射状に配されているので、分割横枠の省略が可能となり、これにより骨組構造の作製をより容易にすることが可能になる。また、分割横枠の取付けが不要になるので、頂部の狭い場所でも作製を容易にできる利点がある。
【0037】
請求項14の発明による場合には、連結片の先端側を該当する分割横枠及び分割縦枠に連結することで、2つの分割横枠と1又は2つの分割縦枠を連結することができる。
【0038】
請求項15、16及び18の発明による場合には、連結片のうちの分割横枠に連結する2つの連結片が軸心回りの角度を変え得るので、分割横枠を連結する高さ位置に応じて、その分割横枠の凹溝が向く角度が異なっても、連結片の角度を調節することにより、凹溝の向く角度に拘わらず任意の角度の凹溝を有する分割横枠の連結を行うことができる。これにより、凹溝の向く複数の方向に対応して、予め連結片の角度を調整した連結部材を複数用意する必要がなく、少ない種類または1種類の連結部材で済み、コストの低廉化や在庫管理の容易化などを図ることが可能となる。
【0039】
請求項17の発明による場合には、縦枠用連結片が、円筒または円柱棒体の軸方向に1つ形成されている場合には、包囲部がその縦枠用連結片を挟む状態に設けられるので、包囲部が円筒または円柱棒体から抜け落ちることがない。一方、縦枠用連結片が2つ形成されている場合には、包囲部は2つの縦枠用連結片で挟まれた状態に設けられているので、この場合においても、包囲部が円筒または円柱棒体から抜け落ちることがない。
【0040】
請求項19の発明による場合には、横枠用連結片の基端側が円筒棒体の外面と摺接するので、一体化した横枠用連結片及び円弧状部材が円筒棒体に対してガタつくのを抑制することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下に、本発明を具体的に説明する。
【0042】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る骨組構造を斜め上方から見た図である。
【0043】
この骨組構造は、ド―ム状の構造物に適用されるものであって、頂点Oから放射状に設けた複数の縦枠1と、各縦枠1を横切る交差状に設けた横枠2とを有し、各縦枠1はほぼ円弧状となっており、各横枠2は上方になる程に半径が短い多角形状、本実施形態では正16角形状になっている。なお、図1においては、裏側となる縦枠1部分と横枠2部分とは省略して示している。
【0044】
各縦枠1の上端には頂部用連結部材6が配置され、この頂部用連結部材6よりも下側であって各縦枠1と各横枠2とが交差する箇所には、連結部材3が配置されている。連結部材3については、本実施形態では、縦枠1に沿った方向に等間隔で3つずつ、横枠2に沿った方向に等間隔で16個ずつ、合計48個配置されている。各縦枠1は連結部材3で連結された3つの分割縦枠11で構成され、各横枠2も連結部材3で連結された16個の分割横枠12で構成されている。
【0045】
分割縦枠11は、図2に示すように、外辺11aが広く内辺11bが狭い概略台形状に形成されており、頂点O寄りの側辺11cと、その反対側の側辺11dとが、頂点Oを通る鉛直線V上の同一位置を向くように配置されることで、ほぼ円弧状をした縦枠1が構成されている。本実施形態では外辺11aは直線状であるので、縦枠1の全体は上述したようにほぼ円弧状となるが、外辺11aを湾曲した円弧状とすることにより、縦枠1の全体は破線にて示すように円弧状とすることも可能である。
【0046】
隣合う縦枠1同士の間の状態は、外側の方が内側よりも広くなっていることに加え、下部になる程に離隔間隔が広く、上部になる程に離隔間隔が狭くなっている。そして、この実施形態では、上述したように縦枠1に沿った方向に連結部材3を等間隔で配置するので、分割縦枠11としては全て同一形状のものを使用することが可能である。
【0047】
一方、分割横枠12は、隣合う縦枠1同士の間隔に応じた形状、つまり外辺12aが広く内辺12bが狭い概略四角形状に形成されており、両側辺12c、12dが鉛直線V上の位置を向くように配置される。但し、分割横枠12に関しては、各段の横枠2が上に位置する程、半径が短くなっているので、全て同一形状のものを使用することはできないものの、横枠2を正16角形状にすることにより、同一段に位置するものは、同一形状のものを使用することが可能となる。
【0048】
連結部材3は、図3に示すように、円筒状の棒体4と、棒体4の外側に、棒体4の軸心に向きかつ分割縦枠11及び分割横枠12の連結方向に延びるように突出した矩形板状の連結片5とを備え、連結片5の基端が棒体4に繋がっているもので、棒体4の軸心が前記鉛直線Vに向くように配される。また、連結部材3は、図2に示すように、上下に隣接する分割縦枠11間に位置するものに関し、棒体4の軸方向が両分割縦枠11における外辺11aの両端を結ぶ線分L同士のなす角度θを二等分する方向となるように配置されている。加えて、ほぼ同じ高さ位置に配された連結部材3は、棒体4の向く方向を鉛直線V上の同一高さ位置、例えば本実施形態では骨組構造の設置面と鉛直線Vが交差する点v1に向くようにして設けられている。このとき、縦枠1に沿った方向の分割縦枠11が本実施形態のように全て同一形状である場合には、以下のように換言することができる。即ち、連結部材3は、縦枠1方向に沿って等間隔で4つ設けられ、その各連結部材3が、外側を内側よりも高くし、かつ下側の連結部材3よりも上側の連結部材3が勾配角度を大にして配設されていて、上側の連結部材3の勾配と下側の連結部材3の勾配との間の角度差が一定となっている。
【0049】
上記連結部材3としては、連結片5の個数が3つのものと4つのものとを用いる。このことを、図4を用いて説明すると、両側2つの分割横枠12と同じく両側2つの分割縦枠11とに連結される4つの連結片5a、5b、5c及び5dを有するものと、両側2つの分割横枠12と片側1つの分割縦枠11とに連結される3つの連結片5a、5b及び5dを有するものとがある。そして、3つの連結片5を有する連結部材3は高さ方向の両端位置に対して使用され、4つの連結片5を有する連結部材3は他の高さ位置に対して使用される。
【0050】
上述した連結片5のうち、分割縦枠11に連結する縦枠用連結片5a、5cは、全縦枠1が水平面に対して垂直になるため、配置角度を変化させる必要はないが、2つの分割横枠12に連結する横枠用連結片5b、5dにおける棒体4の軸心回りの角度θ1を、横枠2の多角形の形状及び棒体4を水平面に対して傾ける角度に応じた固有の角度にする必要がある。このため、横枠2の同じ高さ段に用いる連結部材3には、同一のものでも支障はないが、異なる高さ段では上記角度θ1を固有角度に調整した、異なる連結部材3を使用している。
【0051】
一方、図5に示すように、分割縦枠11の両側辺11c、11dには凹溝13が形成されており、また分割横枠12の両側辺12c、12dにも凹溝14が形成されている。つまり、分割縦枠11及び分割横枠12の各交差端面に凹溝13及び14が形成されている。そして、分割縦枠11及び分割横枠12の凹溝13及び14に連結片5を挿入することにより、連結部材3を介して分割縦枠11及び分割横枠12は連結される。このとき、分割縦枠11及び分割横枠12の両端部に設けた貫通孔15及び16と、連結片5に設けた取付穴5fとを一致させておく。そして、貫通孔15及び16に、抜け防止手段として、例えばボルト及びナットを止める。これにより、連結片5が凹溝13及び14から抜け出ることが防止される。
【0052】
図6は前記頂部用連結部材6を示す斜視図である。
【0053】
この頂部用連結部材6は、頂点O近傍の分割縦枠11を連結するもので、円筒部材6aの外周に、分割縦枠11に接続される連結片6bが放射状に設けられている。隣合う連結片6bの基端側の間隔aは、分割縦枠11の肉厚に応じて設定され、これに基づいて円筒部材6aの外径も設定される。なお、中空の円筒部材6aに代えて、中実の円筒部材、つまり円柱部材を用いることも可能である。
【0054】
上記連結片6bの本数は、連結する分割縦枠11の本数に応じて設けられ、分割縦枠11の凹溝13が挿入され、これにより頂点O近傍の全ての分割縦枠11は1つの頂部用連結部材6により連結される。
【0055】
次に、この構成の骨組構造の一作製例を述べる。
【0056】
まず、設置箇所の上に、16個の分割横枠12を並べて、3つの連結片5を有する連結部材3により連結する。続いて、その連結部材3の上に残っている縦枠用連結片5と一段目の分割縦枠11の下側側辺11dとを連結し、その一段目の各分割縦枠11における頂点O寄りの側辺11cのそれぞれに対し、4つの連結片5を有する連結部材3に備わった下側の一つの縦枠用連結片5を連結し、続いて、これらの横並びの連結部材3の間に、分割横枠12を連結する。これにより、相互に近接する4つの連結部材3と、これら連結部材3で連結された2つの分割縦枠11及び2つの分割横枠12とからなる一段目のユニットU部分は、外方から見て台形状に組み立てられる。
【0057】
次に、一段目ユニットUの上に残っている縦枠用連結片5と二段目の分割縦枠11の下側側辺11dとを連結し、その二段目の各分割縦枠11における頂点O寄りの側辺11cのそれぞれに対し、4つの連結片5を有する連結部材3の下側の縦枠用連結片5を連結し、続いて、これらの横並びの連結部材3の間に、分割横枠12を連結する。これにより、相互に近接する4つの連結部材3と、これら連結部材3で連結された2つの分割縦枠11及び2つの分割横枠12とからなる二段目のユニットU部分は、外方から見て台形状に組み立てられる。
【0058】
次に、二段目のユニットUの上に残っている縦枠用連結片5と三段目の分割縦枠11を連結し、三段目の分割縦枠11の上側側辺11cに、頂部用連結部材6の連結片6bを連結する。これにより、図1の骨組構造が完成する。
【0059】
なお、抜け防止手段としてのボルト・ナットは、凹溝に連結片を挿入した後に、一斉に取付けるようにしてもよく、或いは、一箇所ずつ、或いは、複数箇所ごとに取付けるようにしてもよい。
【0060】
以上のようにして作製される本実施形態の骨組構造においては、相互に近接する4つの連結部材3で連結される2つの分割縦枠11及び2つの分割横枠12が外方から見て台形状に組立てられるので、三角柱状に組立てる場合よりも、組立てに要する枠部材の個数を少なくすることが可能となり、これにより施工を簡単にすることができる。また、連結部材3は、隣接する2つの分割横枠12と少なくとも1つの分割縦枠11とに連結される3または4つの連結片5を有し、各連結片5を分割縦枠11及び分割横枠12の各交差端面に形成した凹溝13、14に挿入することにより分割縦枠11及び分割横枠12を連結するように構成されているので、先ず一番下の段を作り、続いて上側の段を作り足していくことで、容易に作製することが可能となる。
【0061】
なお、上述した骨組構造の作製例では、下段から上段側へ作り足していく例を説明しているが、本発明の骨組構造は、頂部用連結部材6を地面から浮いた状態に支持する支持部材を用いることにより、上段から下段側へ作り足していくことも可能である。
【0062】
また、本実施形態による場合には、分割縦枠11が、外側が広く内側が狭い概略台形状に形成されているので、両側辺11c、11dが、その内側寄りを接近させた状態に傾いているため、隣合う分割縦枠11の側辺11cと11dを突き合わせだけで円弧状になる。また、分割横枠12も外側が広く内側が狭い概略台形状に形成されているので、両側辺12c、12dが、その内側寄りを接近させた状態に傾いているため、隣合う分割横枠12の側辺12cと12dを突き合わせだけで円形になる。また、連結部材3が、頂点Oを通る鉛直線Vに向くように配されるので、分割横枠12における2側辺12c、12dのそれぞれを、同じ高さ位置に配される全分割横枠12において揃えることができ、分割横枠12の大きさを共通化させ得る。
【0063】
更に、上下に隣接する分割縦枠11間に位置する連結部材3が、棒体4の方向が両分割縦枠11における外辺11aの上下両端を結ぶ線分L同士のなす角度θを二等分する方向となるように配置されるので、上記両分割縦枠11のうちの下側の分割縦枠11における側辺11cと上側の分割縦枠11の側辺11dとの角度を揃えることが可能となる。特に、ほぼ同じ高さ位置に配された連結部材3の棒体(軸心)4の向く方向を前記鉛直線V上の同一高さ位置にすると、下側の分割縦枠11の側辺11cと上側の分割縦枠11の側辺11dとの角度を、一周分において揃えることが可能となる。
【0064】
更にまた、連結部材3が、縦枠1方向に沿って複数設けられ、その各連結部材3が、外側を内側よりも高くし、かつ下側のものよりも上側のものが勾配を大にして配設され、前記上側の連結部材3の勾配と前記下側の連結部材3の勾配との間の角度差が一定となるようにすることで、各分割縦枠11の2側辺11c、11dの片方同士を揃えることができ、全分割縦枠11の大きさを共通化させ得る。
【0065】
更にまた、本実施形態では、円筒部材6aの外周に連結片6bが放射状に配されている頂部用連結部材6を用いるので、分割横枠の省略が可能となり、これにより骨組構造の作製をより容易にすることが可能になる。また、分割横枠の取付けが不要になるので、頂部の狭い場所でも作製を容易にできる利点がある。但し、頂部用連結部材6を用いずに、連結部材3により分割縦枠11と分割横枠12を連結する構成としてもよい。
【0066】
なお、上記実施形態では、各分割縦枠11の外辺11aを直線として各縦枠1をほぼ円弧状にした構成としているが、本発明はこれに限らず、各分割縦枠11の外辺11aを円弧状にして全体の縦枠1も円弧状になるように構成してもよい。このような構成とした場合は、本実施形態の骨組構造の上にドーム状テント幕を被せるとき、そのテント幕の曲面に沿った形状に縦枠1の外辺及び横枠2の外辺を一致させ得るので、テント幕の支持箇所を増大化することが可能となり、安定した状態でテント幕を支持することが可能になる。
【0067】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る骨組構造を斜め上方から見た図である。
【0068】
この骨組構造は、頂点Oから放射状に設けられた各縦枠1が垂直部と水平部を有する階段状になっており、横枠2は多角形状、本実施形態では正12角形状になっている。
【0069】
各縦枠1は、垂直部用の分割縦枠21と、水平部用の分割縦枠22とが連結部材3で連結されているとともに、頂点Oに近い水平部用の分割縦枠22は頂部用連結部材6により連結されている。また、各横枠2は、各連結部材3の間に、分割横枠23が連結されることにより構成されている。この実施形態では、分割横枠23には第1実施形態と同様の概略台形状に形成されたものが用いられ、分割縦枠21と22には、平行四辺形となっているものが用いられている。なお、最下段の垂直部用の分割縦枠21と、その下端側の分割横枠23とは、連結部材3を用いることなく、直接繋がっている。
【0070】
連結部材3の配置角度は、各縦枠1の垂直部と水平部との間の角度範囲で向ければよく、例えば図8に一点鎖線で示すように、異なる高さ位置で同じ方向に揃えるようにしてもよい。このように方向を揃えた場合、各段の垂直部の高さを同一にすると、同一の垂直部用分割縦枠21を用いることができ、また、各水平部の長さを同一にすると、同一の水平部用分割縦枠22を用いることができる。更に、各垂直部の高さと各水平部の長さとを同一にすると、垂直部用分割縦枠21と水平部用分割縦枠22とに同一のものを用いることが可能になる。
【0071】
この骨組構造は、分割縦枠21と22の方向をそれぞれ垂直方向と水平方向に揃えることを除き、上述した第1実施形態と同様な構成とすることができる。よって、第1実施形態の場合と同様の効果が得られることは勿論であり、またテント幕の支持だけでなく、水平部を展示箇所として用いることが可能となる。例えば、水平部用の分割縦枠22と、これに連結部材3を介して連結された分割横枠23との上に、これらで支持されるように板材を取付けることで、全体がリング状となった展示箇所の上に、展示品を載置するような使用が可能となる。或いは、水平部用の分割縦枠22に連結された分割横枠23の間から花などの植物が現れるように構成した展示台としても使用することが可能である。
【0072】
なお、この第2実施形態においても、頂点に近い分割縦枠の連結に頂部用連結部材6を使用しているが、これに代えて、連結部材3を用いた構成としてもよい。
【0073】
また、上述した第1、第2実施形態においては、連結部材3として、分割横枠との連結方向を考慮して横枠用連結片5(5b、5d)の角度θ1を複数の固有角度にした複数種類のものを使用しているが、本発明はこれに限らず、例えば図9〜図11に示す連結部材を使用することができる。
【0074】
図9は、本発明に係る連結部材の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。
【0075】
この連結部材31は、分割縦枠に連結される縦枠用連結片5a、5cが円筒棒体31aの外側へ突出形成され、一方、分割横枠に連結される横枠用連結片5b、5dは、上記円筒棒体31aの内側にその内面に沿って所定角度範囲内で回動可能な円弧状部材31bに対し、円筒棒体31aの両端開口のそれぞれを通る延出部31cを介して接続されており、横枠用連結片5b、5dの基端側と円弧状部材31bとの間の距離が、円筒棒体31aの肉厚とほぼ同一寸法に設定されている。
【0076】
この連結部材31による場合には、横枠用連結片5b、5dと円弧状部材31bと2つの延出部31cとで囲まれた開口に、円筒棒体31aの肉部が通るように構成されているので、横枠用連結片5b、5dを円筒棒体31aに対して回動させることが可能となる。これにより横枠用連結片5b、5dは円筒棒体31aの軸心回りの角度を調節することが可能になる。加えて、横枠用連結片5b、5dの基端側と円弧状部材31bとの間の距離が、円筒棒体31aの肉厚とほぼ同一寸法に設定されているので、一体化した横枠用連結片5b、5d及び円弧状部材31bが円筒棒体31aに対してガタつくのを抑制することが可能である。
【0077】
図10は、本発明に係る連結部材の他の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。また、図11は、本発明に係る連結部材の更に他の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。
【0078】
図10の連結部材32は、分割縦枠に連結される縦枠用連結片5a、5cが円筒棒体32aの外側へ突出形成され、一方、分割横枠に連結する横枠用連結片5b、5dが、上記円筒棒体32aを外側から包囲しかつ回動可能に設けた包囲部32b、32cの外側に一体化されて設けられている。上記包囲部32bは2つ設けられ、連結片5bに接続されており、上記包囲部32cは同様に2つ設けられ、連結片5dに接続されている。
【0079】
よって、円筒棒体32aに対して包囲部32b、32cを回動させることで、横枠用連結片5b、5dを円筒棒体32aに対して回動させ得、これにより横枠用連結片5b、5dは円筒棒体32aの軸心回りの角度を調節することが可能になる。また、縦枠用連結片5a、5cが円筒棒体32aの軸方向に1箇所形成されていて、縦枠用連結片5a、5cを挟んで、1組の包囲部32b及び32cともう1組の包囲部32b及び32cが設けられているので、包囲部32b及び32cが円筒棒体32aから抜け落ちることがない。
【0080】
一方、図11の連結部材33は、図10のものと同様に、円筒棒体33aの外側に縦枠用連結片5a、5cが設けられ、円筒棒体33aを包囲しかつ回動可能に2組の包囲部33b及び33cが設けられ、包囲部33bには横枠用連結片5bが接続され、包囲部33cには横枠用連結片5dが接続されている。よって、円筒棒体33aに対して包囲部33b、33cを回動させることで、横枠用連結片5b、5dを円筒棒体33aに対して回動させ得、これにより横枠用連結片5b、5dは円筒棒体33aの軸心回りの角度を調節することが可能になる。また、縦枠用連結片5a、5cが円筒棒体33aの軸方向に2箇所で分離した状態に形成されていて、2組の包囲部33b及び33cが2つの縦枠用連結片5a、5cで挟まれた状態に設けられているので、包囲部33b及び33cが円筒棒体33aから抜け落ちることがない。
【0081】
そして、上述の図9〜図11に示したような連結部材31、32、33を用いる場合には、凹溝13、14の向く複数の方向に対応して、予め横枠用連結片5b、5dの角度を調整した連結部材3を複数用意する必要がなく、少ない種類または1種類の連結部材で済み、コストの低廉化や在庫管理の容易化などを図ることが可能となる。
【0082】
なお、上述した実施形態では連結部材3の棒体4に円筒のものを用いているが、本発明はこれに限らない。図9のように内側に円弧状部材を配する場合を除き、円柱状の棒体を用いることも可能である。更には、横枠用連結片5b、5dを所望角度で固定して設ける場合には、上記棒体4を省略することも可能である。例えば、縦枠用連結片5a、5cが2つの場合を挙げると、図12に示すように、両側を5a、5cとする1つの長い縦枠用連結片の中央の両側それぞれに横枠用連結片5b、5dを所定角度θ1(但し、θ1には複数の角度がある)で接続した構成としてもよい。縦枠用連結片5a、5cが1つ(5aまたは5c)の場合も同様である。なお、横枠用連結片5b、5dの基端側には、水掻き状の補強部を設けてもよい。
【0083】
上述した第1、第2実施形態では、ドーム状または階段状をした骨組構造の場合を説明しているが、本発明はこれに限らず、他のドームに類する形状の骨組構造にも適用することができる。
【0084】
図13は、本発明の他の骨組構造を構成する縦枠を示す正面図である。
【0085】
この骨組構造における各縦枠1は、途中の高さ位置での折れ曲がり方向が、その上側と下側とにおける折れ曲がり方向とは逆になった形状に形成されている。なお、この縦枠1が頂点Oから放射状に複数設けられて骨組構造が構成されている。
【0086】
この骨組構造による場合には、単なるドーム状ではなく、ドームの中央部が更にドーム状に盛り上がった異形ドーム状の骨組構造を提供することが可能になり、奇抜な形状の建築物の作製に対応することができる。
【0087】
なお、図13に示した骨組構造は、途中の高さ位置での折れ曲がり方向を、その上側と下側とにおける折れ曲がり方向とは異ならせているが、本発明はこれに限らない。例えば、高さ方向の各部で曲率が連続的にまたは断続的に変化するようにしてもよく、要は、各縦枠が2以上の部分で異なる形状に形成されていてもよい。
【0088】
また、上述した説明では、凹溝に挿入した連結片の抜け防止用の手段にボルト・ナットを用いているが、本発明はこれに限らず、材質に応じて接着剤や溶接などを用いるようにしてもよい。
【0089】
また、上述した各実施形態では、骨組構造の横枠の平面形状を正16角形、正12角形とした場合を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限らない。例えば、正18角形、正24角形、正30角形等の形状や、各辺の長さが異なる多角形などにも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1実施形態に係る骨組構造を斜め上方から見た図である。
【図2】図1の骨組構造に備わった縦枠を示す正面図である。
【図3】図1の骨組構造に備わった連結部材による連結構成を示す図である。
【図4】図1の骨組構造に備わった連結部材自身を斜め前方向から見た図である。
【図5】図1の骨組構造に用いる分割縦枠及び分割横枠の一例を示す斜視図である。
【図6】図1の骨組構造に備わった頂部用連結部材を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る骨組構造を斜め上方から見た図である。
【図8】図7の骨組構造に備わった縦枠を示す正面図である。
【図9】本発明に係る連結部材の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。
【図10】本発明に係る連結部材の他の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。
【図11】本発明に係る連結部材の更に他の一例であり、(a)は正面図、(b)はその平面図である。
【図12】本発明に係る連結部材の更に他の一例を示す図である。
【図13】本発明の他の骨組構造を構成する縦枠を示す正面図である。
【符号の説明】
【0091】
O 頂点
V 鉛直線
L 線分
v1 点
1 縦枠
2 横枠
3 連結部材
4 棒体
5、5a、5b、5c、5d 連結片
6 頂部用連結部材
6b 連結片
6a 円筒部材
11 分割縦枠
11a 外辺
11b 内辺
11c、11d 側辺
12 分割横枠
12a 外辺
12b 内辺
12c、12d 側辺
13、14 凹溝
21 垂直部用の分割縦枠
22 水平部用の分割縦枠
23 分割横枠
31 連結部材
31a 円筒棒体
31b 円弧状部材
31c 延出部
32、33 連結部材
32a、33a 円筒棒体
32b、32c、33b、33c 包囲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ド―ム状またはこれに類する形状の構造物の骨組構造であって、
頂点から放射状に設けられる縦枠と、
各縦枠と交差するように設けられる横枠と、
縦枠と横枠とが交差する箇所に配置される連結部材とを具備し、
上記縦枠及び横枠が連結部材で連結される分割縦枠及び分割横枠で構成され、かつ、相互に近接する4つの連結部材と、これら連結部材で連結される2つの分割縦枠及び2つの分割横枠とで構成される部分が外方から見てほぼ台形状に組立てられることを特徴とする骨組構造。
【請求項2】
請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠がほぼ円弧状に形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の骨組構造において、前記分割縦枠及び分割横枠が、外側が広く内側が狭い概略台形状に形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の骨組構造において、前記連結部材は、基端側を軸心に向けるとともに先端側を連結すべき分割縦枠及び分割横枠の連結方向に向けた連結片を有し、上記軸心が前記頂点を通る鉛直線に向くように配されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項5】
請求項4に記載の骨組構造において、上下に隣接する分割縦枠間に位置する連結部材は、前記軸心の方向が両分割縦枠における外側の両端を結ぶ線分同士のなす角度を二等分する方向となるように配置されることを特徴とする骨組構造。
【請求項6】
請求項5に記載の骨組構造において、ほぼ同じ高さ位置に配された連結部材が、前記軸心の向く方向を前記鉛直線上の同一高さ位置にするように設けられていることを特徴とする骨組構造。
【請求項7】
請求項4に記載の骨組構造において、前記連結部材が、縦枠方向に沿って複数設けられ、その各連結部材が、外側を内側よりも高くし、かつ下側の連結部材も上側の連結部材が勾配を大にして配設されていて、前記上側の連結部材の勾配と前記下側の連結部材の勾配との間の角度差が一定となっていることを特徴とする骨組構造。
【請求項8】
請求項4乃至7のいずれかに記載の骨組構造において、前記分割縦枠及び分割横枠のそれぞれには、各交差端面に前記連結片が挿入される凹溝が形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項9】
請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠が垂直部と水平部を有する階段状に形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項10】
請求項1に記載の骨組構造において、前記各縦枠が2以上の部分で異なる形状に形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項11】
請求項9または10に記載の骨組構造において、前記連結部材は、分割横枠及び分割縦枠とに連結される連結片を有し、一方、分割縦枠及び分割横枠のそれぞれには、各交差端面に連結片が挿入される凹溝が形成されていることを特徴とする骨組構造。
【請求項12】
請求項8または11に記載の骨組構造において、前記連結片の凹溝からの抜けを防止する防止手段が設けられていることを特徴とする骨組構造。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の骨組構造において、前記頂点に近い分割縦枠の連結に用いられ、中空または中実の円筒部材の外周に、上記分割縦枠に接続される連結片が放射状に配された頂部用連結部材を備えることを特徴とする骨組構造。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかに記載の骨組構造に用いる連結部材であって、基端側を軸心に向けるとともに先端側が両側2つの分割横枠と片側1つまたは両側2つの分割縦枠とに連結される3または4つの連結片を有することを特徴とする連結部材。
【請求項15】
請求項14に記載の連結部材であって、前記連結片のうちの分割横枠に連結する2つの横枠用連結片が軸心回りの角度を変え得るように構成されていることを特徴とする連結部材。
【請求項16】
請求項15に記載の連結部材において、前記分割縦枠に連結される縦枠用連結片が円筒または円柱棒体の外側へ突出形成され、一方、前記分割横枠に連結する横枠用連結片が、上記円筒または円柱棒体を外側から包囲しかつ回動可能に設けた包囲部の外側に一体化されて設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項17】
請求項16に記載の連結部材において、前記縦枠用連結片は、前記円筒または円柱棒体の軸方向の1箇所または2箇所に形成され、上記縦枠用連結片が1箇所に形成されている場合には、前記包囲部はその縦枠用連結片を挟む状態に、上記縦枠用連結片が2箇所に形成されている場合には、前記包囲部は2つの縦枠用連結片で挟まれた状態に設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項18】
請求項15に記載の連結部材において、前記分割縦枠に連結される縦枠用連結片が円筒棒体の外側へ突出形成され、一方、前記分割横枠に連結される横枠用連結片は、上記円筒棒体の内側にその内面に沿って所定角度範囲内で回動可能な円弧状部材に対し、円筒棒体の両端開口のそれぞれを通る延出部を介して接続された構成となっていることを特徴とする連結部材。
【請求項19】
請求項18に記載の連結部材において、前記横枠用連結片の基端側と前記円弧状部材との間の距離が、前記円筒棒体の肉厚とほぼ同一寸法に設定されていることを特徴とする連結部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−28885(P2006−28885A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209150(P2004−209150)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(390039284)株式会社若本製作所 (6)