説明

高エネルギー材料を使用した遠隔地のガスの収益化方法

本出願は、エネルギーを収益化するための方法およびシステムに関する。より詳細には、本発明は、遠隔地またはストランデッド天然ガス資源を経済的に効率よく利用することに関する。本発明は、高エネルギー密度材料をエネルギー市場へ輸入すること、および高エネルギー密度材料(HEDM)をエネルギー市場で分配することを含む。HEDMはボリアなどの酸化物材料をホウ素であるHEDMに還元することで生成される。還元には、ストランデッド天然ガス資源などの遠隔地の炭化水素資源が利用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2008年6月2日に出願された、米国仮特許出願第61/130,710号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、一般にエネルギー資源を収益化する方法に関する。より詳細には、本発明は、遠隔地またはストランデッド天然ガス資源の経済的に効率がよい利用に関する。
【背景技術】
【0003】
この章では、以下に記載された、および/または特許請求の範囲に記載された、本発明の例示的な実施形態に関連した技術のさまざまな態様を読者に紹介することが意図されている。この議論は、本発明の特定の技術をよりよく理解することを容易にするための情報を読者に提供することに役に立つと信じる。したがって、これらの記載はこの観点から読まれるべきであり,必ずしも従来技術を承認するものではないことを理解するべきである。
【0004】
世界のエネルギー市場における天然ガスの利用は他のどの化石燃料よりも急速に増加しており、予見される未来においてますます重要となり続けることが期待される。ストランデッド天然ガス埋蔵地は世界エネルギー市場の天然ガス部分にとって主な供給源となることが期待される。いくつかの情報源によると、ストランデッド天然ガス埋蔵量は上位10カ国が保有する合計天然ガス埋蔵量の約50%を占め,全世界で2,700〜3,400兆立方フィート(tcf)あると推定されている。Stranded Natural Gas Reserves、Energy Business Daily、2007年9月27日、http://energybusinessdaily.com/oil_gas/stranded―natural―gas―reserves/参照。この名前によって示唆されているように、これらの埋蔵物は遠隔地、またはアクセスが困難な地域にある。これらのストランデッド天然ガス埋蔵物の利用および収益化は、世の中で一番困難なエネルギー問題の1つである。
【0005】
重要な天然ガス資源は、ガス市場および/またはインフラストラクチャー(たとえば、パイプライン)から遠隔地、または取り残された世界地域に位置している。いくつかの方法によって、商業的にこの遠隔地のまたはストランデッドガスを液化(たとえば、LNG)すること、液体に変換(たとえば、合成原油またはガス液化(GTL)),または圧縮天然ガス(CNG)に変換することが検討されている。CNGは現在、商業用には広く使用されていないことに留意するべきである。主な問題は、これらのぞれぞれの方法が、輸送エネルギー効率、変換エネルギー効率,および経済効率などによって、しばしば経済的に適用できないことである。加えて、温室効果ガス(GHG)の放出などの環境要因が、提案されたエネルギー解決策の全てにおいて検討されなければならない。
【0006】
液化のための全体の輸送および変換エネルギー効率は適度に高い。LNGプロセスは、液化(たとえば変換)、輸送,および再気化/エネルギー変換(たとえば再変換)の3つの主要な要素を含む。複合された、合計エネルギー効率は約40%から約50%程度であり、再気化/エネルギー変換(再変換)効率の向上により近い将来60%を超える可能性がある。しかしながら、液化の経済効率は、液化プラント、再ガス化ターミナル、極低温貯蔵,および特殊な運搬の高コストに苦しんでいる。このような施設のための初期コストは20億ドルを簡単に超えてしまい、運転コストも高い。このように、液化は、通常、比較的大量に(約1,000マイルを超える)長距離を輸送する場合に限って実現可能な経済的オプションである。
【0007】
GTLアプローチの経済性もおおよそ同じである。高分子量液体(たとえば、合成原油、ディーゼル)の輸送コストはLNGよりも低いけれども、ガスを高分子量液体に変換するための主要な問題は全体のエネルギー変換効率である。LNGプロセスと同様に、GTLプロセスは、液体変換、輸送,および燃焼(たとえば再変換)の3つの主要な要素を含む。複合された、合計エネルギー効率は約20%から約30%である。経済効率はLNGよりも少し高いが、エネルギー変換効率の低さを相殺するほど十分ではない。
【0008】
ある地域では、火炎が安定する遠隔地の天然ガスは、隔離、売却または除去するよりもむしろ燃やされる(大気中で燃焼される)。これは現在では経済的であるが、遠隔地またはストランデッド天然ガス埋蔵物を処理するには浪費的なアプローチである。この天然ガスは石油生産運転に関連しているガスであってもよく,「売り物となる」ために重要な処理が必要となるサワーガスまたは酸性ガスであってもよい。ストランデッド天然ガスの燃焼または放出は現在の重要な規制措置の対象であるが、多くの改善オプションは高価であり、ガスを処理するための経済的インセンティブが低い。
【0009】
このように、遠隔地またはストランデッド天然ガス資源を利用し収益化するために、よりエネルギー効率と経済的効率がよい方法が望まれている。
【0010】
他の関連する材料は以下の文献から入手できる。D. GSTOEHL,et al.,A Quenching Apparatus for Gaseous Products of Solar Thermal Dissociation of ZnO、J. of Material Science,2007年11月27日受理;ECONOMIDES、MICHAEL J.およびMOKHATAB、SAEID、Compressed Naturtal Gas:Monetizing Stranded Gas,Energy Tribune,2007年10月8日掲載,www.energytribune.com/articles.cfm?aid=643参照;COWN、GRAHAM R.L.,Born:A Better Energy Carrier Than Hydrogen? 2007年6月12日、http://www.eagle.ca/〜gcowan/boron_blast.html参照。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、エネルギーを収益化する方法が提供される。該方法は、ストランデッド天然ガス還元プロセス位置からエネルギー市場へ高エネルギー密度材料を輸送する工程を含み、高エネルギー密度材料は、ストランデッド天然ガス還元プロセスを使用して、酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元することによって得られる。該方法はさらにエネルギー市場に高エネルギー密度材料を分配する工程と、エネルギー市場内で高エネルギー密度材料を売却する工程とを含んでもよい。加えて、該方法はさらに、反応プロセスにおいて高エネルギー密度材料を反応させることによってエネルギーを生産する工程を含んでもよく、反応プロセスは少なくとも酸化物材料を生成する。該方法はさらに、酸化物材料を回収する工程と、酸化物材料をストランデッド天然ガス還元プロセス位置に輸送する工程とを含んでもよい。該方法は追加的に、ストランデッド天然ガス資源からエネルギーを供給する工程と、酸化物材料を供給する工程と、ストランデッド天然ガス還元プロセス位置で、ストランデッド天然ガス還元プロセスを使用して酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元することによって、ストランデッド天然ガス資源にあるエネルギーを高エネルギー密度材料に転換する工程と、高エネルギー密度材料をエネルギー市場へ輸送する工程とを含む。さらに、これらの工程が循環プロセスで繰り返されてもよい。
【0012】
本発明の別の実施形態では、エネルギーを収益化する別の方法が提供される。該方法は、ストランデッド天然ガス資源を還元サイトへ輸送する工程と、酸化物材料を還元サイトへ輸送する工程と、還元サイトのストランデッド天然ガス還元プロセスにおいて、ストランデッド天然ガス資源を使用して酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元する工程と、エネルギー市場へ高エネルギー密度材料を輸送する工程とを含む。
【0013】
本発明の第3の実施形態では、高エネルギー密度材料を収益化するためのシステムが提供される。該システムは、ストランデッド天然ガス還元プロセス位置からエネルギー市場へ高エネルギー密度材料を運ぶように構成された輸送キャリアを含む第1の輸送インフラストラクチャーを少なくとも含み、高エネルギー密度材料は酸化物材料を基にする。
【0014】
本発明の第4の実施形態では、エネルギーを生産する方法が提供される。該方法は、遠隔地の炭化水素および酸化物材料を供給する工程と、遠隔地の炭化水素を水素(H2)および炭素(C)に分解する工程と、燃料および販売のいずれかのために炭素を利用する工程と、水素を使用して酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元する工程と、燃料および販売のいずれかのために高エネルギー密度材料を利用する工程とを含む。
【0015】
本発明の第5の実施形態では、エネルギーを生産するシステムが提供される。該システムは、還元サイトと、遠隔地のガスを還元サイトへ供給する第1の供給インフラストラクチャーと、酸化物材料を還元サイトへ供給する第2の供給インフラストラクチャーと、遠隔地のガスを水素(H2)および炭素(C)に分解するための遠隔地のガス分解プラントと、遠隔地のガス分解プラントからの水素を使用して酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元するための酸化物材料還元プラントと、炭素および高エネルギー密度材料をエネルギー市場へ輸送するための輸送インフラストラクチャーとを含む。
【0016】
実施形態の非限定的な例である以下の詳細な説明および図面を参照することにより、本発明の前述した利点および他の利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】例示的な高エネルギー密度材料とそれらのエネルギー密度とのグラフである。
【図2】エネルギーを収益化するためのサイクルの例示的な説明図である。
【図3A】図2のエネルギーサイクルの一部を利用した例示的な収益化プロセスの例示的なフローチャートである。
【図3B】図2のエネルギーサイクルの一部を利用した例示的な収益化プロセスの例示的なフローチャートである。
【図4】図2のエネルギーサイクルの別の還元プロセスの例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明および実施例では、本発明が好ましい実施形態に関連して記載されている。しかしながら、以下の記載は特定の実施形態または特定の本発明の使用に特定されている限りにおいては、これは一例にすぎないことが意図されている。したがって、本発明は以下に記載された特定の実施形態に制限されず、むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲に真に含まれる全ての代替実施形態、変形実施形態,および均等実施形態を含む。
【0019】
本出願で使用される用語「輸送」は材料を大量または多量に運ぶことを意味し、陸上バルクキャリア、海上バルクキャリア,およびパイプライン輸送を含んでもよい。輸送は、国と国との間で材料を輸入および輸出すること、または国内輸送を指す場合がある。
【0020】
本出願で使用される用語「ストランデッド天然ガス資源」は、パイプラインを通じて潜在的なエネルギー市場へ輸送することが、経済的に実行不可能であると判断された天然ガス埋蔵物を意味する。
【0021】
本出願で使用される用語「天然ガス」は、主成分として(少なくとも体積で約40%の)メタン(すなわちCH4)を含有し、含有量が変化するエタン、高級炭化水素,および水、二酸化炭素、硫化水素、窒素、ブタン、粒子状物質,および原油などの混入物を含んでもよい全ての炭化水素ガスを意味する。
【0022】
本出願で使用される用語「エネルギー市場」は、主としてエネルギーの輸出国または生産国(たとえば、カタール、クウェート、UAE、ロシア)というよりはむしろ主としてエネルギーの輸入国または消費国(たとえばアメリカ合衆国、英国、中国、インド)である国または地域を意味する。
【0023】
本発明はエネルギーを収益化するための方法およびシステムに関する。さらに詳しくは、本発明の開示は、エネルギー市場への輸送のために埋蔵物を高エネルギー密度材料に転換することによって、ストランデッド天然ガス埋蔵物を経済的に利用することに関する。高エネルギー密度材料はエネルギー市場に輸送され、エネルギーを発生するために市場に分配される。エネルギー発生によって酸化物材料が製造され、回収され、還元するためにストランデッド天然ガス資源の近くの場所に輸送され、次に高エネルギー密度材料を形成するために還元され、高エネルギー密度材料は、次にエネルギーの発生に使用されるためにエネルギー市場に輸送される。還元はストランデッド天然ガスなどの炭化水素を使用して実施されてもよい。最もエネルギー密度が大きい材料を決定するために、単位体積および単位質量あたりのエネルギー量を演算することによって高エネルギー密度材料が選択されてもよい。
【0024】
次に図面を参照すると、まず図1には、例示的な高エネルギー密度材料とそれらのエネルギー密度とのグラフが示されている。グラフ100は、左軸102にメガジュール/キログラム(MJ/kg)またはメガジュール/リットル(MJ/L)で第1のエネルギー密度目盛りを示し、右軸104にMJ/kgにMJ/Lを乗じ、1,000で除算された「複合エネルギー密度」(MJ2/L/kg)/1,000と呼ばれている第2のエネルギー密度目盛りを示し、グラフ100の下部の横軸に沿ってさまざまな材料のリストを示した。薄い縦棒は体積によるエネルギー密度(MJ/L)を示し、濃い縦棒は質量によるエネルギー密度(MJ/kg)を示し、折れ線はさまざまな材料の複合エネルギー密度((MJ2/L/kg)/1,000)を示す。左側のグラフ106の材料はほとんどが非炭化水素(ポリエチレンプラスチックを除く)固体材料であり、右側のグラフ108の材料は炭化水素または水素ベースの材料である。
【0025】
本出願で使用される用語「高エネルギー密度材料」は、複合エネルギー密度が1.0MJ2/kg/L/1000より大きい全ての炭化水素または非炭化水素材料を参照する。この定義を満たす例示的な材料の一例として、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、固体炭素(たとえばグラファイトまたはダイヤモンド(図示せず))、ポリエチレンプラスチック,およびマグネシウムが挙げられる。いくつかの材料は特に高エネルギー密度を有するとして際だつが(たとえばホウ素、アルミニウム、ケイ素,およびグラファイト)、これらの材料の多くは既に他の用途に使用されていることにに留意すべきである。このように、ホウ素およびマグネシウムは最も魅力的な材料であるが、入手可能性、回収費用および他の要因に基づくと唯一の材料ではなく最も魅力的な材料でもない。
【0026】
図2はエネルギーを収益化するためのサイクルの例示的な説明図である。サイクル200は、炭化水素202を供給する工程と、供給された炭化水素202を使用して酸化物材料が高エネルギー密度材料(HEDM)に還元される、還元サイトまたは還元位置204へ最初に酸化物材料203を供給する工程と、エネルギー市場207に輸出または輸送される工程206とを含む。これらの工程は「還元プロセス」220として知られている。エネルギー市場207への輸送206後に、HEDMはエネルギー210を発生するために燃焼される208。燃焼されたHEDMは酸化物材料となり、エネルギーキャリアとして再利用するためにHEDMに還元するように、また還元プロセス220に輸送される212。
【0027】
エネルギー収益化サイクル200の1つの例示的な実施形態では、供給される炭化水素202は、興味のあるエネルギー市場から遠隔地で最初に生産される天然ガスなどの遠隔地の炭化水素またはストランデッド炭化水素である。一部のストランデッド炭化水素は現在は大気中で燃焼され(たとえばフレアリング)、本発明の開示ではそのような資源に経済的代替手段を提供する。多くのストランデッド炭化水素は沖合で発見されているので、還元サイトまたは還元位置204は海上還元船(FRV),または、状況に応じては移動式の他の海上プラットフォームであってもよい。
【0028】
本出願で使用される用語「酸化物材料」は、材料の全ての酸化物を意味し、特に、固体のHEDMの酸化物を意味する。一例としては、これに限定されるものではないが、三酸化ホウ素(別名ボリア)(B23)、酸化アルミニウム(別名アルミナ)(Al23)、一酸化アルミニウム(AlO)、二酸化ケイ素(SiO2)、固体または灰体の二酸化炭素(CO2)または一酸化炭素(CO)(グラファイトまたはダイヤモンドとして),および酸化マグネシウム(MgO)が挙げられる。
【0029】
燃焼ステップ208は、発電所、自動車または他の装置などの当該技術分野において公知の合理的な方法で実施されるが、通常は熱をベースにした酸化プロセスが想定される。ホウ素に関しては、高圧とほとんど純粋な酸素ガスが好ましい燃焼の組み合わせである。
【0030】
図3A〜図3Bは図2のエネルギーサイクルの一部を利用した例示的な収益化プロセスの例示的なフローチャートである。このように、図3A〜図3Bは図2を参照することによって理解が深められる。図3Aでは、還元プロセス220はブロック302から始まり、次に、還元サイト204へ炭化水素(たとえば遠隔地の天然ガス)を輸送する工程304と、還元サイト204へ酸化物材料を輸送する工程306とを含む。次に、酸化物材料は、炭化水素を使用して高エネルギー密度材料(HEDM)に還元される308。HEDMは次にエネルギー市場に輸出され、または輸送され310、還元プロセス220は312で終了する。
【0031】
還元プロセス220の一実施形態では、炭化水素は、パイプライン、船舶、陸上輸送手段,または他の同様の手段を介して輸送されてもよい。しかしながら、炭化水素が還元位置204から比較的短距離で生産され、または回収され、およびパイプラインを介して輸送される場合に、プロセス効率は最も大きくなる。距離は約1キロメートル(km)から約500kmであってもよく,または約10kmから約100kmであってもよい。これらの距離はプロセスの制約とはならないが、プロセスの全体効率に影響を及ぼす。しかしながら、この距離は、輸入/輸出位置から還元位置204までの距離、エネルギー市場への相対的な距離310、地理的位置(たとえば岩の多い地形ではより短い距離を必要とする場合がある)、調節要因および地政学的な要因,および他の基準と釣り合いをとらなけらばならない。
【0032】
酸化物材料は多くの供給源から供給されてもよい。最初は、酸化物材料は地球から抽出されて(たとえば採掘されて)、プロセス220に供給される。しかしながら、後に船積みされる酸化物材料は、エネルギー市場でエネルギー210を発生するために、還元したHEDMを燃焼反応208で酸化した結果である場合がある。言うまでもなく、これらの2つの供給源の組み合わせも可能である。加えて、酸化物材料の場所および入手可能性は、全体の還元プロセス220およびエネルギーサイクル200における別の効率要因である。さまざまな酸化物材料の入手可能性およびプロセス効率に応じて、2種類以上の酸化物材料(たとえばホウ素およびグラファイト)をプロセス220に供給することは、効率的である場合がある。
【0033】
還元プロセス220には、炭化水素を利用して酸化物材料を還元するさまざまな方法が含まれてもよい。また、還元方法は要求されるHEDM、要求される純度,および他の要因に応じて変化する。たとえば、低純度のホウ素(90%〜92%または95%〜97%)はモアッサンプロセス(テルミットに類似する反応で三酸化ホウ素をマグネシウムで還元する)と改良プロセスとの組み合わせを使用して生成されてもよい。高純度ホウ素はハロゲン化ホウ素を水素(H2)で還元することで生成されてもよく,または三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素,または水素化ホウ素の熱分解によって生成されてもよい。いくつかの例示的な方法は、「BAUDI、ULRICHおよびFICKTE、RUDOLF、Boron and Boron Alloys、Wiley−VCH、3ページから4ページ(2005年)」にさらに詳細に記載される。
【0034】
1つの特定の方法では、工程は、ボリアを融解させる工程と、硫黄蒸気を摂氏約1,000(℃)でバブリングさせる工程とを含む。硫黄は容易に酸素と結合し、二酸化硫黄を生成し,ホウ素は、三硫化二ホウ素を生成する。ボリアおよび三硫化二ホウ素は、このプロセスでは容器の底に沈み、二酸化硫黄は容器の上部に浮かぶ。熱は太陽または原子力であってもよいが、好ましくは遠隔地の炭化水素を燃焼させることによって供給され、他の熱供給源またはエネルギー供給源によって補充されてもよい。硫黄濾過容器の底部から出た混合されたボリアおよび硫化ホウ素が別の容器に入り、臭素をそれらの中でバブリングさせて硫黄および三臭化ホウ素を生成する。水素および三臭化ホウ素の存在下でホウ素を加熱することで、ホウ素繊維が成長する。再び、熱が信頼できるエネルギー源から供給されるが、好ましくは遠隔地の炭化水素(たとえば遠隔地から回収された天然ガス)によって供給される308。上記で論じたステップの開示された化学平衡を以下の表1に要約する。
【表1】

【0035】
別の例示的な還元プロセスでは、ボーキサイトとして自然に発生し、一般にバイエルプロセスを使用してアルミナ(Al23)に還元され、次に電気分解によって精製されるアルミニウムを含んでもよい。炭化水素はこれらのプロセスに必要な熱または蒸気を発生するために使用されてもよく,またはいくつかのプロセスに必要な水素ガスを供給するために分解されてもよい。特に、バイエルプロセスは、1)ボーキサイト鉱石を粉砕し、鉱石の微細粒子を含むスラリーを生成するために、粉砕された鉱石を苛性ソーダと混合させる工程と、2)スラリーを蒸解釜(プレッシャークッカータイプの装置)の中で、圧力約50psi(340kPa)で約30分から数時間、約230°F〜約520°F(約110℃〜約270℃)に加熱してアルミン酸ナトリウム溶液を形成する工程と、3)沈殿槽と濾過器との組み合わせによってアルミン酸ナトリウム溶液から不純物を除去する工程と、4)より大きなアルミナ水和物の結晶を成長させるためにアルミナ水和物の結晶を該溶液から沈殿させる工程と、5)アルミナ水和物を焼成(約2,000°F(約1,100℃)に加熱)して水和物を焼き去り、大量のアルミナを後に残す過程とを含む。ボリア還元プロセスと同様に、蒸解釜および焼成工程に必要な熱は遠隔地の炭化水素によって供給されてもよい308。
【0036】
図3Bは別の例示的な収益化プロセス318を説明する。プロセス318は320で開始し、次に、ストランデッド天然ガス還元プロセス220からエネルギー市場207へ高エネルギー密度材料(HEDM)を輸送する工程322を含む。次に、エネルギー市場207でHEDMを売却および分配する工程324と、酸化物材料を形成するために反応プロセスでHEDMを反応させる工程326,およびストランデッド天然ガス還元プロセス220へ酸化物材料を輸送する工程328とがある。プロセス318はブロック330で終了する。
【0037】
図4は図2および図3の別の還元プロセスの例示的な図である。このように、図4は図2および図3を参照することによって理解を深められる。例示的な還元プロセス220は、炭化水素を供給する過程402と、次に触媒解離方法を使用して炭化水素を水素(H2)および炭素(CまたはC2)に分解する工程404とを含む。生成された炭素は、次に燃料または販売に使用するために輸出または輸送される406。金属酸化物も供給される405。次に、生成された水素は金属酸化物と共に水素還元プロセス408での還元促進触媒として使用され、水および燃料または販売のために輸送される高エネルギー密度材料(HEDM)を生成する。たとえば、水素は上に開示されたボリア還元プロセスで利用されてもよく、または熱と電力を生成するための安定した火炎を提供するために、低品質の天然ガスと混合されてもよい。
【0038】
図4の還元プロセス220は図3Aの還元プロセス220と概略同様な方法でエネルギーサイクル200に適合するが、輸送のために少なくとも1つの付加的な燃料源を含むことに留意するべきである。1つの例示的な実施形態では、生成された炭素の1部は少なくとも還元プロセスの1部に電力を供給するために使用されてもよく,または全てが燃料または販売のために輸送されてもよい406。炭素およびHEDMは同一の容器で同時に、異なった時間にまたは異なった容器で輸送されてもよいことを意図している。プロセスの1つの利点はHEDMまたは炭素を運ぶためにたくさんの容器は必要とせず、もし必要であっても、LNGまたは石油輸送船が要求するような特別な装備または貯蔵タンクを必要としない。したがって、該容器は(コンテナー船とほぼ同じで)建造および運転のために費用がかからない。さらに、漏出による環境への被害の可能性は輸送されるHEDMの種類に応じて減少されまたは除去される。たとえば、ホウ素およびボリアの両方とも海水とは反応せず(すなわち、大部分が高温高圧ではない)、したがって、漏出しても、ホウ素およびボリアは単に海底で積み重なり、水中礁を形成する。もし浅瀬である場合には、漏出したホウ素およびボリアは、すくい上げられて新しい容器に積み戻される。
【0039】
水素分解404はさまざまなプロセスで実施されてもよく、「触媒解離方法」と呼ばれるプロセスを含む。該方法の例は、米国特許第7,001,586号に開示される(参照によって本明細書に援用する)流動層反応器(FBR)中のメタンの熱触媒分解、天然ガス(たとえばメタン)の熱解離,および触媒分解方法を含むが、これに限定されるものではない。該方法では二酸化炭素または他の有害なガスを生成せず、通常、副産物として二酸化炭素を生成する蒸気メタン改質などの他の知られている方法よりも好ましい。
【0040】
還元プロセス408は還元プロセス308に関して上述した水素ベースの還元プロセスに類似してもよい。たとえば、水素は浮遊還元技術プロセスまたは他の水素還元プロセスの還元促進触媒として使用されてもよい。
【実施例】
【0041】
上記で論じたプロセスはあらゆる地域および状況で使用することできるが、以下のプロセスは特定の1実施例である。この実施例は開示された方法およびシステムを説明するためだけのものであり、本開示を制限するものではない。
【0042】
第1の実施例では、LNGは中東で約12億標準立方フィート毎日(GSCFD)(すなわち約940万トン/年(MTA))で生産され、北アメリカに運ばれる。艦船速度を19.5カイリ毎時間(kts)とすると、Q−flexカテゴリ(約210,000立方メートル(m3))の12隻のLNG運搬船が必要となる。同程度の量のエネルギーを市場に運ぶ高エネルギー密度材料(HEDM)ベースのプロジェクトと比較する。HEDMがMg/MgOである場合には、16隻の従来の材料貨物船が必要となる(船数はMgOをガス資源位置に戻す大量の荷物によって設定され、Mgを市場に輸送するためには10隻の船舶だけが必要である)。ガス資源の変換効率(材料還元)(0.67と考えられている)はLNG生産の変換効率(0.92)未満なので、LNGの場合の1.2GSCFDと同量を運ぶためには生産率は約1.65GSCFDとなる。この増加した割合のために追加的な油井とより大きな材料還元施設が必要になる。プロセスを開始するために、最初の投入量のMgO(約4万トン(MT))を購入しなければならない。プロジェクトの終了時には、約2.5MTのMG(MgOから生成された)が売れる(MgOよりも単価がはるかに高い)。MgO HEDMプロジェクトの船積みコストおよび貯蔵コストの減少と、油井および初期購入のMgOのコスト増加、並びにガス資源において想定されるプロセス施設のより高いコストとの相殺を考慮すると、HEDMベースのプロジェクトは、市場に同量のエネルギーを供給するLNGプロジェクトに比べてコストが10%〜15%少なくなる可能性がある。
【0043】
HEDMアプローチには他の利点がある。たとえば、HEDMコンセプトによれば生産と輸送との分離が可能になる。このことによって、天候/気候(たとえば、氷によって閉ざされている)ために1年のある期間で近づき難い(すなわち簡単にアクセスできない)場所である北極圏または他の遠隔地の地域にとって有利となる。輸送機関(たとえば、船舶、列車、トラック等)によってアクセスが可能となる好時期まで、固形生成物を「積み重ねておく」ことができる。別の利点は、積み荷は無公害であり、積み荷が脱落しても(それは固体なので)より簡単に回収できるので、輸送における環境上のリスクが小さくなることである。また、ターミナルはいかなる特別な装備も必要としない標準的な貨物ターミナルと同様に運転されるので、この貨物による輸入ターミナルの立地に係わる問題は減少するはずである。
【0044】
本発明の技術はさまざまな変形実施形態および代替実施形態が可能であり、上記で論じた例示的な実施形態は実施例として説明した。しかしながら、本発明は明細書に開示された特定の実施形態に制限されることを意図していないということを再び理解するべきである。実際に、本発明の技術は、以下の添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱しない範囲内の全ての変形実施形態、均等実施形態,および代替実施形態を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギーを収益化する方法であって、
ストランデッド天然ガス還元プロセス位置からエネルギー市場へ高エネルギー密度材料を輸送する工程を含み、前記高エネルギー密度材料は、ストランデッド天然ガス還元プロセスを使用して、酸化物材料を前記高エネルギー密度材料に還元することによって得られる方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記エネルギー市場に前記高エネルギー密度材料を分配する工程と、前記エネルギー市場内で前記高エネルギー密度材料を売却する工程とをさらに含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
反応プロセスにおいて前記高エネルギー密度材料を反応させることによってエネルギーを発生する工程とをさらに含み、前記反応プロセスは少なくとも前記酸化物材料を生成する方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法において、
前記酸化物材料を回収する工程と、
前記酸化物材料を前記ストランデッド天然ガス還元プロセス位置に輸送する工程とをさらに含む方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、
ストランデッド天然ガス資源を供給する工程と、
前記酸化物材料を供給する工程と、
前記ストランデッド天然ガス還元プロセス位置で前記ストランデッド天然ガス還元プロセスを使用して前記酸化物材料を前記高エネルギー密度材料に還元することによってストランデッド天然ガス資源にあるエネルギーを前記高エネルギー密度材料に変換する工程と、
前記高エネルギー密度材料を前記エネルギー市場へ輸送する工程とをさらに含む方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
請求項1〜5の工程を周期的に繰り返す工程をさらに含む方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法において、前記高エネルギー密度材料は1.0メガジュールの二乗/キログラム/リットルを1,000で割ったエネルギー密度(MJ2/kg/L/1000)よりも大きい方法。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法において、前記高エネルギー密度材料は、マグネシウム(Mg)、ホウ素(b)、ケイ素(Si)、炭素(c)、亜鉛(Zn)、ポリエチレンプラスチック,およびアルミニウム(Al)のいずれかである方法。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法において、前記酸化物材料は海上バルクキャリアまたは陸上バルクキャリアのいずれかによって輸送される方法。
【請求項10】
請求項3に記載の方法において、反応プロセスは、燃料電池、ガスタービン、工業用発電所、商業用発電所,および内燃機関のいずれかで実施される方法。
【請求項11】
請求項6に記載の方法において、
前記ストランデッド天然ガス還元プロセスは、プロセスに熱を供給するために前記ストランデッド天然ガスを使用するバイエルプロセス、熱を供給するために前記ストランデッド天然ガスを使用するボリア還元プロセス、燃料または反応物質として前記プロセスで使用するための解離水素を供給するために前記ストランデッド天然ガスを使用するボリア還元プロセスを含む群から選択される方法。
【請求項12】
エネルギーを収益化する方法であって、
ストランデッド天然ガス資源を還元サイトへ輸送する工程と、
酸化物材料を前記還元サイトへ輸送する工程と、
前記還元サイトのストランデッド天然ガス還元プロセスにおいて、前記ストランデッド天然ガス資源を使用して前記酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元する工程と、
エネルギー市場へ前記高エネルギー密度材料を輸送する工程とを含む方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、
高エネルギー密度材料をエネルギー市場で売却する工程と、
前記エネルギー市場の中で前記高エネルギー密度材料を分配する工程とをさらに含む方法。
【請求項14】
請求項12乃至13のいずれか一項に記載の方法において、
反応プロセス中で材料を反応させてエネルギーを発生する工程をさらに含み、
前記反応プロセスによって少なくとも前記酸化物材料を生産し、
前記還元サイトへ前記酸化物材料を輸送する工程をさらに含む方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法のおいて、請求項14の工程を周期的に繰り返す方法。
【請求項16】
請求項12乃至15のいずれか一項に記載の方法において、
前記高エネルギー密度材料は約40メガジュール/リットル(MJ/L)以上のエネルギー密度を有する方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、前記反応プロセスは燃焼プロセスである方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法において、
天然ガス還元プロセスは、
天然ガスから水素(H2)を生成する工程と、
前記酸化物材料を前記高エネルギー密度材料に還元するために、前記生成された水素を還元促進触媒として使用する工程とを含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、
メタン分解プロセス、蒸気天然ガス改質プロセス,および天然ガスの触媒解離プロセスからなるプロセス群から選択されたプロセスによって、前記水素が生成される方法。
【請求項20】
請求項12に記載の方法において、
前記酸化物材料還元プロセスは、改良プロセスと組み合わされたモアッサンプロセス、前記酸化物材料の熱分解プロセス、還元促進触媒として水素(H2)を用いて前記酸化物材料を還元するプロセス、電気分解プロセスと組み合わされたバイエルプロセス,およびそれらの組み合わせのいずれかからなる群から選択されるプロセスの1つである方法。
【請求項21】
高エネルギー密度材料を収益化するためのシステムにおいて、
ストランデッド天然ガス還元プロセス位置からエネルギー市場へ高エネルギー密度材料を運ぶように構成された輸送キャリアを含む第1の輸送インフラストラクチャーを含み、前記高エネルギー密度材料は、ストランデッド天然ガス還元プロセスを使用して、酸化物材料を前記高エネルギー密度材料に還元することによって得られるシステム。
【請求項22】
請求項21に記載のシステムにおいて、
前記第1の輸送インフラストラクチャーから前記高エネルギー密度材料を受容し、エネルギーを発生させるように反応させるために、少なくとも前記高エネルギー密度材料の一部をエネルギー市場の中に分配させるように構成される分配インフラストラクチャーをさらに含むシステム。
【請求項23】
請求項22に記載のシステムにおいて、
前記反応した高エネルギー密度材料を酸化物材料として回収するように構成される回収インフラストラクチャーをさらに含み、前記酸化物材料は輸出インフラストラクチャーに供給されるシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムにおいて、
前記酸化物材料を天然ガス還元サイトに運ぶように構成される輸送キャリアを含む前記回収インフラストラクチャーに操作可能に接続されている第2の輸送インフラストラクチャーをさらに含むシステム。
【請求項25】
請求項21乃至24のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記高エネルギー密度材料は1.0メガジュールの二乗/キログラム/リットルを1,000で割ったエネルギー密度(MJ2/kg/L/1000)以上であるシステム。
【請求項26】
請求項21乃至24のいずれか一項に記載のシステムにおいて、
前記高エネルギー密度材料はマグネシウム(Mg)、ホウ素(b)、ケイ素(Si)、炭素(c)、亜鉛(Zn)、ポリエチレンプラスチック,およびアルミニウム(Al)のいずれかであるシステム。
【請求項27】
請求項21乃至24のいずれか一項に記載のシステムにおいて、前記酸化物材料は海上バルクキャリアまたは陸上バルクキャリアのいずれかによって輸送されるシステム。
【請求項28】
エネルギーを生産する方法において、
遠隔地の炭化水素および酸化物材料を供給する工程と、
前記遠隔地の炭化水素を水素(H2)および炭素(C)に分解する工程と、
燃料および販売のいずれかのために前記炭素を利用する工程と、
前記水素を使用して前記酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元する工程と、
燃料および販売のいずれかのために前記高エネルギー密度材料を利用する工程とを含む方法。
【請求項29】
請求項28の方法において、
前記遠隔地の炭化水素を分解する方法は触媒解離方法である方法。
【請求項30】
請求項29の方法において、
前記酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元するために、還元促進触媒として前記水素が使用される方法。
【請求項31】
請求項28の方法において、
前記遠隔地の炭化水素は、メタン分解プロセス、蒸気天然ガス改質プロセス,および天然ガスの触媒解離プロセスからなるプロセスの群から選択されるプロセスによって分解される方法。
【請求項32】
エネルギーを生産するシステムであって、
還元サイトと、
遠隔地のガスを前記還元サイトへ供給する第1の供給インフラストラクチャーと、
酸化物材料を前記還元サイトへ供給する第2の供給インフラストラクチャーと、
前記遠隔地のガスを水素(H2)および炭素(C)に分解するための遠隔地のガス分解プラントと、
前記遠隔地のガス分解プラントからの前記水素を使用して前記酸化物材料を高エネルギー密度材料に還元するための酸化物材料還元プラントと、
前記炭素および前記高エネルギー密度材料をエネルギー市場へ輸送するための輸送インフラストラクチャーとを含むシステム。
【請求項33】
請求項32に記載のシステムにおいて、
前記輸送インフラストラクチャーは前記炭素を前記エネルギー市場へ輸送するための第1の輸送インフラストラクチャーと前記高エネルギー密度材料を前記エネルギー市場へ輸送する第2の輸送インフラストラクチャーとを含むシステム。
【請求項34】
請求項32に記載のシステムにおいて、
前記遠隔地のガス分解プラントは、メタン分解プロセス、蒸気天然ガス改質プロセス,および天然ガスの触媒解離プロセスの少なくとも1つのプロセスによって前記遠隔地のガスを分解するように構成されるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−526337(P2011−526337A)
【公表日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511670(P2011−511670)
【出願日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/040089
【国際公開番号】WO2009/148700
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(500450727)エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー (46)
【Fターム(参考)】