説明

高周波加熱装置

【課題】入力電流を低コストで且つスペースを多くとることなく検出することができる高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】高周波加熱装置の単方向電源部1の出力電流を測定できる個所に対して直列にシャント抵抗30を介挿し、このシャント抵抗30で発生する電圧をバッファ31で取り出すように構成する。また、バッファ31には、高入力インピーダンスのオペアンプ3101を用いる。また、ダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205とを共通の放熱板33に固定するとともに、放熱板33に切欠部33aを形成してダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205に対する絶縁距離を確保し、さらにダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205との間の同一直線上にシャント抵抗30を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジ等のマグネトロンを備えた機器に用いて好適な高周波加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上述した高周波加熱装置には、商用電源が供給される入力電流をカレントトランスにて検出し、入力電流が所定値になるようにパルス幅制御することでマグネトロンの電磁波出力を一定に制御する構成を採るもの(例えば、特許文献1参照)や、高圧回路の昇圧トランスの二次側電流をカレントトランスにて検出し、入力電流を一定に制御する構成を採るものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、高圧回路の昇圧トランスの二次側電流をカレントトランスにて検出し、高圧回路に異常が発生したときにインバータ電源の動作を停止させる構成を採ったものも提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−96947号公報(第7頁、図1)
【特許文献2】特開平8−227791号公報(第4頁、第5頁、図1)
【特許文献3】特開平5−121162号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの高周波加熱装置においては、いずれも検出対象である電流をカレントトランスによって検出するようにしている。
ここで、特許文献2で提案されている高周波加熱装置について説明する。
図6は、特許文献2で提案されている高周波加熱装置の構成を示す回路図である。この図に示す高周波加熱装置は、単方向電源部1と、インバータ部2と、高圧整流回路3と、マグネトロン4と、スイッチングレート検出部5と、二次側電流検出部6と、制御部7と、カレントトランス8及び9とから構成されている。
【0005】
単方向電源部1は、商用電源20からの交流電源を全波整流するダイオードブリッジ101と、チョークコイル102及びコンデンサ103よりなるローパスフィルター回路とから構成される。また単方向電源部1には、上述したカレントトランス8がダイオードブリッジ101の交流入力側に介挿されており、入力電流の検出に用いられる。インバータ部2は、共振コンデンサ201と、昇圧トランス202と、トランジスタ203と、転流ダイオード204とから構成される。トランジスタ203は、制御部7より与えられる20〜50kHzのスイッチング制御信号によってスイッチング動作する。これにより、昇圧トランス202の一次巻線には高周波電圧が発生する。
【0006】
高圧整流回路3は、コンデンサ301及び302と、ダイオード303及び304とから構成されており、昇圧トランス202の二次巻線で発生した電圧を半波倍電圧整流することで高圧直流電圧を発生しマグネトロン4に印加する。マグネトロン4には昇圧トランス202のヒータ巻線からヒータ用の交流電圧も印加される。マグネトロン4は、ヒータ用の交流電圧が印加されることで陰極が傍熱されてエミッション可能な状態となり、この状態で高圧直流電圧が印加されると電磁波エネルギーを発生する。高圧整流回路3には上述したカレントトランス9がダイオード303のカソードと接地との間に介挿されており、二次電流の検出に用いられる。
【0007】
スイッチングレート検出部5は、インバータ部3のトランジスタ203のオン/オフデューティ比を検出し、その結果を制御部7に入力する。二次側電流検出部6は、二次電流を全波整流してその平均値を検出し、その結果を制御部7に入力する。制御部7は、スイッチングレート検出部5の出力信号と二次側電流検出部6の出力信号を乗算処理して、乗算値が所望の値になるようにインバータ部3のトランジスタのオン/オフ制御を行う。
【0008】
このように、単方向電源部1で商用電源20を単方向電圧に変換し、それをインバータ21で高周波電圧に変換して昇圧トランス202で昇圧した後、再度高圧整流回路3で倍電圧整流して高圧の直流電圧に変換し、マグネトロン4を駆動する。
【0009】
しかしながら、従来の高周波加熱装置においては、次のような問題がある。
すなわち、入力電流の検出にカレントトランスを用いており、このカレントトランス自体が比較的大型であることから省スペース化の障害になり、またコストも比較的高いことから装置のコストダウンの障害にもなっている。
【0010】
また、カレントトランスはその構造上周波数特性を持ち直流電流は検出できないので、図6に示すようにその介挿位置をダイオードブリッジ101の交流入力とした場合に、商用電源周波数の違い(50/60Hz)で検出感度が異なるため、制御部7においてカレントトランス出力を受けて入力電流制御を行う場合に基準信号をそれぞれの商用電源周波数に対応して設けなければならない。
【0011】
さらに、カレントトランスは、構造上から他の磁気回路と磁気結合するので、昇圧トランス202のノイズを受け易くなり、このノイズを含んだ信号を制御部7に入力して誤動作させる虞がある。
【0012】
また、カレントトランスそのものがある程度の大きさであるので、カレントトランスとダイオードブリッジ101とトランジスタ203の配置間隔がある程度長くなることから、これらを結ぶプリント基板上の配線パターンも長くなって、ノイズの発生が起こり得る。この場合も上記と同様、ノイズによる制御部7の誤動作、あるいは隣接機器への影響を招く。
【0013】
本発明は係る点に鑑みてなされたもので、入力電流を低コストで且つスペースを多くとることなく検出することができ、しかもノイズの発生を最小限に抑えることができる高周波加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の高周波加熱装置は、商用電源を単方向に変換する単方向電源部と、少なくとも1個の半導体スイッチング素子を有し、この半導体スイッチング素子をオン/オフすることにより前記単方向電源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部と、前記インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トランスと、前記昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する高圧整流部と、前記高圧整流部の出力を電磁波として放射するマグネトロンとを具備する高周波加熱装置において、前記単方向電源部の出力電流を測定できる個所に対して直列に介挿されるシャント抵抗と、前記シャント抵抗に電流が流れることで発生する電圧を取り出すバッファと、前記バッファの出力を所定値に一定制御すべく前記半導体スイッチング素子のオン/オフを制御する制御部と、を具備することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、単方向電源部の出力電流を測定できる個所に対して直列にシャント抵抗を介挿してシャント抵抗に発生する電圧をバッファにて取り出すので、従来のようなカレントトランスを用いる場合と比べてコストの削減が図れ、また小型にできることから省スペース化が図れる。さらに、カレントトランスを用いた場合に発生したノイズを最小限に抑えて、制御部の誤動作や隣接機器への影響を排除することができる。
【0016】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記発明の高周波加熱装置において、前記バッファは、高入力インピーダンスの演算増幅器を具備し、前記演算増幅器の入力端間に抵抗素子を介して前記シャント抵抗を介挿する構成を採るものとしても良い。
【0017】
この構成によれば、高入力インピーダンスの演算増幅器を用いることにより、シャント抵抗の使用範囲が広がり、高周波加熱装置の設計仕様に応じて最適な値のシャント抵抗を選択することが可能となる。
【0018】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記発明のいずれかに係る発明の高周波加熱装置において、前記単方向電源部は、交流電源を全波整流する整流素子を含み、前記整流素子と前記半導体スイッチング素子とが同一の放熱板に取り付けられ、前記放熱板には前記整流素子及び前記半導体スイッチング素子のそれぞれの端子と前記放熱板との間で一定の距離を確保するための切欠部が形成されており、前記シャント抵抗は、前記放熱板近傍で前記整流素子と前記半導体スイッチング素子との間で且つこれらと同一直線上に配置されるものとしても良い。
【0019】
この構成によれば、放熱板は切欠部を形成して整流素子と半導体スイッチング素子とシャント抵抗とに対する絶縁距離を確保するようにしたので、短絡による事故を未然に防止できる。また、シャント抵抗と整流素子と半導体スイッチング素子とをプリント基板上の同一直線上に配置するようにしたので、プリント基板上の配線パターンの最適化が図れ、パターンからのノイズの発生を低く抑えることができて、制御部の誤動作や隣接機器への影響を最小限に抑えることがでる。
【0020】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記発明の高周波加熱装置において、前記シャント抵抗は、前記放熱板の前記切欠部内に配置されるものとしても良い。
【0021】
この構成によれば、シャント抵抗を放熱板の切欠部内に配置することで、一層の省スペース化が図れる。
【0022】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記発明のいずれかに係る発明の高周波加熱装置において、前記シャント抵抗は、裸抵抗線であるものとしても良い。
【0023】
この構成によれば、シャント抵抗として裸抵抗線を使用することで、省スペース化が更に図れるとともにコストダウンが図れる。
【0024】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記のいずれかに係る発明の高周波加熱装置において、前記切欠部は、前記放熱板と前記シャント抵抗との間で絶縁距離を確保するものとしても良い。
【0025】
また、本発明の高周波加熱装置は、上記のいずれかに係る発明の高周波加熱装置において、前記シャント抵抗が裸抵抗線として、前記放熱板の前記切欠部内であって前記絶縁距離が確保された位置に配置されるものとしても良い。
【0026】
また、本発明のシャント抵抗実装方法は、商用電源を単方向に変換する単方向電源部と、少なくとも1個の半導体スイッチング素子を有し、この半導体スイッチング素子をオン/オフすることにより前記単方向電源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部と、前記単方向電源部の出力電流を測定するためのシャント抵抗と、を具備する高周波加熱装置におけるシャント抵抗実装方法であって、前記単方向電源部の交流電源を全波整流する整流素子と前記半導体スイッチング素子とをプリント基板上の同一直線上に離間配置するとともに、前記シャント抵抗を前記整流素子と前記半導体スイッチング素子との間で且つこれらと同一直線上に配置することを特徴とする。
【0027】
この方法によれば、シャント抵抗と整流素子と半導体スイッチング素子とをプリント基板上の同一直線上に配置するので、プリント基板上の配線パターンの最適化が図れることから省スペース化を実現できる。また、配線パターンからのノイズの発生を低く抑えることができるので、ノイズによる制御部の誤動作や隣接機器への影響を最小限に抑えることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の高周波加熱装置によれば、単方向電源部の出力電流を測定できる個所に対して直列にシャント抵抗を介挿してシャント抵抗に発生する電圧をバッファにて取り出すようにしたので、従来のようなカレントトランスを用いる場合と比べてコストの削減が図れ、また小型にできることから省スペース化が図れる。さらに、カレントトランスを用いた場合に発生するノイズを最小限に抑えて、制御部の誤動作や隣接機器への影響を排除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施の形態に係る高周波加熱装置の構成を示す図である。なお、この図において前述した図6と共通する部分には同一の符号を付けてその説明を省略する。
本実施の形態の高周波加熱装置は、入力電流を検出するためのシャント抵抗30と、このシャント抵抗30に発生する電圧を取り出すためのバッファ31とを具備している点で従来の高周波加熱装置と異なっている。
また、シャント抵抗30として、従来のような放熱板に取り付ける型のものやセメントモールド型のものと異なり、裸抵抗線を用いている。裸抵抗線を用いることで従来のものと比べて省スペース化が図れるとともにコストダウンが図れる。
【0031】
シャント抵抗30は、単方向電源部1のダイオードブリッジ101の負出力側端子に対して直列に介挿される。なお、シャント抵抗30の実装については後述する。
バッファ31は、図2に示すように高入力インピーダンスオペアンプ(演算増幅器)3101と、オペアンプ3101の一方の入力端(反転入力端)とシャント抵抗30との間に介挿される抵抗3102と、オペアンプ3101の他方の入力端(非反転入力端)とシャント抵抗30との間に介挿される抵抗3103と、オペアンプ3101の出力端と一方の入力端との間に介挿される抵抗3104と、オペアンプ3101の他方の入力端と接地との間に介挿される抵抗3105とを備えて構成される。この場合、抵抗3102と抵抗3103の抵抗値を同一にしており、また抵抗3104と抵抗3105の抵抗値を同一、あるいは抵抗比を同一(3104/3102=3105/3103)にして差動増幅回路を実現している。
【0032】
なお、抵抗3105を省略して、反転増幅回路の構成にしても構わない。また、抵抗3102,3104はサージ入力保護抵抗の働きもする。
バッファ31は、シャント抵抗30を含んでも除いてもパッケージ化することが可能である。シャント抵抗30を含まない外付けタイプでは、高周波加熱装置の設計仕様に応じ最適な抵抗値のシャント抵抗を選択することができる利点を有している。これに対して、シャント抵抗30を含む内蔵タイプでは、様々な値のシャント抵抗を持つものを用意しておくことによって高周波加熱装置の設計仕様に応じて最適ものを選択することができる。なお、FPLA(Field Programmable Logic Array)のように、様々な値を設定できるような構造を持たせるようにすることも可能である。いずれにしても従来のようなカレントトランスを用いることなく入力電流を検出することができる。そして、オペアンプと複数の抵抗素子とから成る簡単な構成で実現できるので、カレントトランスを使用する場合と比べて低コスト化並びに小型化が図れる。また、カレントトランスで発生するようなノイズの発生はない。
【0033】
次に、シャント抵抗R30の実装について説明する。
図3は、本実施の形態に係る高周波加熱装置におけるプリント基板の一部分の実装状態を示す斜視図である。また、図4は、図3を矢印Ya方向から見た図である。
【0034】
図3に示すように、シャント抵抗30がプリント基板32上にダイオードブリッジ(整流素子)101及び半導体スイッチング素子205(図ではトランジスタ203と転流ダイオード204とが一体に構成されているが、この構成に限定されるものではない)と同一直線上に配置されている。放熱板33には、図4に示すようにダイオードブリッジ101及び半導体スイッチング素子205のそれぞれの端子と放熱板33との間で一定の距離を確保するための切欠部33aが形成されており、放熱板33は、ダイオードブリッジ101、半導体スイッチング素子205及びシャント抵抗30に対する絶縁距離を確保するようにしている。この切欠部33aは放熱板33の幅方向に沿って形成されている。
このような切欠部33aの形成により、ダイオードブリッジ101、半導体スイッチング素子205及びシャント抵抗30それぞれの端子の放熱板33に対する短絡を防止することができ、さらにシャント抵抗30を、ダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205それぞれの端子と同一直線上に配置することができる。因みに、切欠部33aの寸法としては、例えば高さが6〜7mm、奥行きが6〜7mmである。
【0035】
図5は、プリント基板32のダイオードブリッジ101、半導体スイッチング素子205及びシャント抵抗30の実装部分のパターン面を示す図である。
この図において、“A”で示す部分にはダイオードブリッジ101が配置され、“B”で示す部分にはシャント抵抗30が配置され、“C”で示す部分には半導体スイッチング素子205が配置される。ダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205とシャント抵抗30とをプリント基板32上の同一直線上に配置することでプリント基板32上の配線パターンの最適化が図れる。そして、配線パターンの最適化によって、ダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205とシャント抵抗30との間の距離が短くなり、その分、配線パターンからのノイズの発生を低く抑えることができる。
【0036】
このように、本実施の形態に係る高周波加熱装置によれば、単方向電源部1の出力電流を測定できる個所に対して直列にシャント抵抗30を介挿し、このシャント抵抗30で発生する電圧をバッファ31で取り出すようにしたので、従来のようなカレントトランスを用いる場合と比べてコストの削減が図れ、また小型にできることから省スペース化が図れる。
【0037】
また、バッファ31は、高入力インピーダンスのオペアンプ3101を用いたので、シャント抵抗30の使用範囲が広く、高周波加熱装置の設計仕様に応じて最適な値のシャント抵抗を選択することができる。
【0038】
また、放熱板33に切欠部33aを形成してブリッジダイオード101と半導体スイッチング素子205とシャント抵抗30とに対する絶縁距離を確保するようにしたので、短絡による事故を未然に防止できる。また、シャント抵抗30とダイオードブリッジ101と半導体スイッチング素子205とをプリント基板32上の同一直線上に配置するようにしたので、プリント基板32上の配線パターンの最適化が図れ、配線パターンからのノイズ発生を低く抑えることができ、制御部7の誤動作や隣接機器への影響を最小限に抑えることができる。また、シャント抵抗30に裸抵抗線を用いたので、省スペース化及びコストダウンが図れる。
【0039】
なお、上記実施の形態においては、シャント抵抗30を、ダイオードブリッジ101及び半導体スイッチング素子205のそれぞれの端子と同一直線上に配置するようにしたが、切欠部33a内に配置するようにしてもよい。このようにすることで、一層の省スペース化が図れる。
また、上記実施の形態においては、シャント抵抗30をワイヤー状の裸抵抗線としたが、板状の裸抵抗線とすることもできる。
【0040】
また、シャント抵抗30とバッファ31による電流検出手段は、高周波加熱装置のみならず、負荷電流を検出してその結果を基に制御を行う構成の装置であれば、如何なるものにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、入力電流を低コストで且つスペースを多くとることなく検出することができ、しかもノイズの発生を最小限に抑えることができるといった効果を有し、電子レンジ等のマグネトロンを備えた機器への適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施の形態に係る高周波加熱装置の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る高周波加熱装置のバッファの構成を示す回路図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る高周波加熱装置におけるシャント抵抗の実装状態を示す斜視図である。
【図4】図3の実装状態を矢印Ya方向から見た図である。
【図5】図3のシャント抵抗が実装されたプリント基板のパターン面を示す図である。
【図6】従来の高周波加熱装置の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
【0043】
1 単方向電源部
2 インバータ部
3 高圧整流回路
4 マグネトロン
7 制御部
30 シャント抵抗
31 バッファ
32 プリント基板
33 放熱板
33a 切欠部
101 ブリッジダイオード(整流素子)
205 半導体スイッチング素子
3101 オペアンプ
3102、3103、3104、3105 抵抗

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源を単方向に変換する単方向電源部と、少なくとも1個の半導体スイッチング素子を有し、この半導体スイッチング素子をオン/オフすることにより前記単方向電源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部と、前記インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トランスと、前記昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する高圧整流部と、前記高圧整流部の出力を電磁波として放射するマグネトロンとを具備する高周波加熱装置において、
前記単方向電源部の出力電流を測定できる個所に対して直列に介挿されるシャント抵抗と、前記シャント抵抗に電流が流れることで発生する電圧を取り出すバッファと、前記バッファの出力を所定値に一定制御すべく前記半導体スイッチング素子のオン/オフを制御する制御部と
を具備し、
前記バッファは、高入力インピーダンスの演算増幅器を具備し、前記演算増幅器の入力端間に抵抗素子を介して前記シャント抵抗を介挿し、
前記単方向電源部は、交流電源を全波整流する整流素子を含み、前記整流素子と前記半導体スイッチング素子とが同一の放熱板に取り付けられ、
前記放熱板には、前記整流素子及び前記半導体スイッチング素子のそれぞれの端子と前記放熱板との間で一定の距離を確保するとともに前記放熱板と前記シャント抵抗との間で絶縁距離を確保するための切欠部が形成されており、
前記切欠部は前記放熱板の幅方向に沿って形成され、
前記シャント抵抗は裸抵抗線として、前記放熱板の前記切欠部内であって前記切欠部に沿って前記絶縁距離が確保された位置に配置されることを特徴とする高周波加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−188900(P2007−188900A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105673(P2007−105673)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【分割の表示】特願2003−108180(P2003−108180)の分割
【原出願日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】