説明

高屈折率樹脂の製造方法

【課題】
長時間の加熱においても実用的で高度に黄変を抑制出来る高屈折率樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】
重合触媒存在下、エピスルフィド化合物を含有する組成物を重合硬化させる高屈折率樹脂の製造方法において、下記(2)式で表される構造を有する化合物及びチオール化合物を併用することを特徴とする高屈折率樹脂の製造方法。
【化1】


(Xは水素、酸素、アルキル基、エステル基、又はアルコキシ基を示す。Yは水素、ヒドロキシル基、アルキル基、アミノ基、オキシム基、又は亜葉エステル基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤等の光学材料、中でもプラスチックレンズを製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み、また染色が容易であることから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用されている。光学材料、中でも眼鏡レンズに特に要求される性能は、物理的性質としては、低比重、高透明性及び低黄色度、高耐熱性、高強度等であり、光学性能として高屈折率と高アッベ数である。高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし、高アッベ数はレンズの色収差を低減するが、屈折率が上昇するほどアッベ数は低くなるため、両者を同時に向上させる検討が実施されている。これらの検討の中で最も代表的な方法は、エピスルフィド化合物を使用する方法である。エピスルフィド化合物からなる光学材料は、光学性能面からは、プラスチックレンズ材料として十分な性能を有するが、表面加工における加熱処理時、長期保存、使用時に黄変しやすいという傾向を有していた。特に、エピスルフィド化合物からなる光学材料は、ハードコート塗膜工程などの表面加工時において歩留まりを向上させるために他の材料よりも長時間の加熱処理、具体的には100℃以上の温度で10時間以上の加熱を必要とする。したがって、エピスルフィド材料においてはこの加熱条件に対応できることが求められている。エピスルフィド化合物からなる光学材料の黄変を抑制する方法として、特許文献1において、チオール化合物を添加することによる手法が提案されており、効果がみられるが、上記の加熱条件に対応できるまで添加量を増やすと耐熱性が低下する場合がある。特許文献2においては、NH2基を有する化合物及び/またはNH基を有する化合物を添加することによりレンズの黄変を抑制する方法が提案されているが、レンズが白濁する等重合硬化が困難な場合が多く、レンズが得られたとしても上記の加熱条件下においては、満足な黄変抑制効果が得られない場合がある。
特許文献3、特許文献4は、フェノール類の添加によるレンズの黄変抑制について提案されているが、これらにおいても上記の長時間の加熱条件下においては、満足な黄変抑制効果が得られない場合がある。
これらに鑑みて、エピスルフィド化合物からなる光学材料において、長時間の加熱時においてもレンズの黄変を抑制する手法が望まれていた。
【特許文献1】特許第3465528号公報
【特許文献2】特許第3373800号公報
【特許文献3】特許第3589129号公報
【特許文献4】特許第3621600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術では達成されなかった長時間の加熱においても実用的で高度に黄変を抑制出来る高屈折率樹脂の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
重合触媒存在下、下記(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物を重合硬化させる高屈折率樹脂の製造方法において、下記(2)式で表される構造を有する化合物及びチオール化合物を併用することを特徴とする高屈折率樹脂の製造方法により、従来技術では達成されなかった長時間の加熱時においても実用可能で良好に黄変が抑制される高屈折率樹脂が得られることを見出し、本発明に至った。
【化7】

(式中、mは0〜4の整数、nは0〜2の整数を示す。)
【化8】

(Xは水素、酸素、アルキル基、エステル基、又はアルコキシ基を示す。Yは水素、ヒドロキシル基、アルキル基、アミノ基、オキシム基、又は亜葉エステル基を示す。)
【発明の効果】
【0005】
従来技術では達成されなかった長時間の加熱時においても実用可能で良好に黄変が抑制される高屈折率樹脂の製造が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
エピスルフィド化合物としては、高屈折率と高アッベ数を同時に発現するために脂肪族のエピスルフィド化合物が選択され、中でも高耐熱性を発現するために2個以上のエピスルフィド基を有する化合物が選択された。さらに検討の結果、(1)式で表される特定の化合物において本発明の効果が非常に顕著に表れた。
【化9】

(式中、mは0〜4の整数、nは0〜2の整数を示す。)
【0007】
(1)式で表される化合物の具体例としてはビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)スルフィド、などがあげられる。(1)式で表される化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。中でも好ましい具体例は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドであり、最も好ましい具体例は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドである。
【0008】
下記(2)式で表される構造を有する化合物の具体例としては2,2,6,6−テトラメ
【化10】

(Xは水素、酸素、アルキル基、エステル基、アルコキシ基を示す。Yは水素、ヒドロキシル基、アルキル基、アミノ基、オキシム基、エステル基を示す。)

チルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドンオキシム、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルベンゾエイト、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オクチルオキシ−4−ピペリジル)セバケートなどが上げられる。
【0009】
上記の化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。中でも好ましい具体例は、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オクチルオキシ−4−ピペリジル)セバケートであり、最も好ましい具体例はメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、及びビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートである。
【0010】
前記(2)式で表される構造を有する化合物の添加量は、組成物の成分、混合比および重合硬化方法によって変化するため一概には決められないが、通常は(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001重量部〜10重量部、好ましくは0.001重量部〜5重量部、より好ましくは0.01重量部〜1重量部、最も好ましくは0.01重量部〜0.5重量部使用する。添加量が0.0001重量部より少ないと十分な黄変抑制の効果が見られない場合がある。また、10重量部以上であるとレンズが白濁する場合がある。
【0011】
本発明においては、前記(2)式で表される構造を有する化合物とチオール化合物を併用することで黄変が抑制出来るが、チオール化合物として好ましくは高耐熱性を発現するためチオール基を1分子中に2個以上有する化合物であり、具体例としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、m−キシリレンジチオール、p−キシリレンジチオール等が挙げられる。より好ましくは高屈折率であるスルフィド結合を1分子中に1個以上有しかつチオール基を1分子中に2個以上有するチオール化合物である。より好ましいチオール化合物の具体例としては、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、2,4−ビス(メルカプトメチル)−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,2,7−トリメルカプト−4,6−ジチアヘプタン、1,2,9−トリメルカプト−4,6,8−トリチアノナン、1,2,8,9−テトラメルカプト−4,6−ジチアノナン、1,2,10,11−テトラメルカプト−4,6,8−トリチアウンデカン、1,2,12,13−テトラメルカプト−4,6,8,10−テトラチアトリデカン、テトラキス(4−メルカプト−2−チアブチル)メタン、テトラキス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン、1,5-ジメルカプト−3−メルカプトメチルチオ−2,4−ジチアペンタン、3,7−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,9−ジメルカプト−2,4,6,8−テトラチアノナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、3,4−チオフェンジチオール、などのポリチオール類およびこれらの2量体〜20量体といったオリゴマーなどのチオール類をあげることができる。チオール化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。これらのなかで好ましい具体例は、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンであり、最も好ましい具体例は、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィドである。チオール化合物の添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜50重量部、好ましくは0.01〜30重量部である。より好ましくは0.1〜20重量部、最も好ましくは0.1〜10重量部である。
【0012】
本発明で使用する重合触媒としては、式(2)〜(6)以外のアミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類などが挙げられる。中でも組成物との相溶性の良好な第4級アンモニウム塩および第4級ホスホニウム塩がより好ましく、さらに好ましくは第4級ホスホニウム塩である。より好ましい重合触媒の具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等の第4級ホスホニウム塩が挙げられる。これらの中で、さらに好ましい具体例は、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドであり、最も好ましい具体例は、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドである。
重合触媒の添加量は、組成物の成分、混合比および重合硬化方法によって変化するため一概には決められないが、通常は(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001重量部〜10重量部、好ましくは、0.001重量部〜5重量部、より好ましくは、0.01重量部〜1重量部、最も好ましくは、0.01重量部〜0.5重量部使用する。重合触媒の添加量が10重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する場合がある。また、0.0001重量部より少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる場合がある。
【0013】
また、本発明の組成物を重合した硬化物の染色性を向上せしめるために、染色性向上成分として、カルボン酸、メルカプトカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、アミド、1,3−ジケトン、1,3−ジカルボン酸、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類、メルカプトアルコール類、ビニル、芳香族ビニル、メタクリル、アクリル、アリル等の不飽和基を有する化合物を添加することも可能である。これら化合物の添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜20重量部である。
【0014】
さらに、不飽和基を有する化合物を使用する際には、重合促進剤として、ラジカル重合開始剤を使用する事は好ましい方法である。ラジカル重合開始剤とは、加熱あるいは紫外線や電子線によってラジカルを生成するものであれば良く、公知のパーオキサイド類やアゾ系化合物類などの熱重合触媒、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテルなどの公知の光重合触媒が挙げられる。これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。ラジカル重合開始剤の配合量は、組成物の成分や重合硬化方法によって変化するので一概には決められないが、通常は(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲である。
【0015】
また、強度改良を目的にイソシアネート基を1個以上有する化合物を使用することも可能である。イソシアネート化合物の具体例としては、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルネンなどのポリイソシアネート類が挙げられる。イソシアネート化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。これらのなかで好ましい具体例は、m−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートである。イソシアネート化合物の添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜30重量部、好ましくは0.01〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0016】
また、硫黄原子を含む無機化合物を添加し組成物とすることも、硬化物の光学特性を調整するために有効な手段である。硫黄原子を含む無機化合物の具体例としては、硫黄、硫化水素、二硫化炭素、セレノ硫化炭素、硫化アンモニウム、二酸化硫黄、三酸化硫黄等の硫黄酸化物、チオ炭酸塩、硫酸およびその塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、過硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩、二塩化硫黄、塩化チオニル、チオホスゲン等のハロゲン化物、硫化ホウ素、硫化窒素、硫化珪素、硫化リン、硫化砒素、硫化セレン、金属硫化物、金属水硫化物などがあげられる。これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。これらのなかで、好ましい具体例は硫黄もしくは硫化セレンであり、最も好ましいのは硫黄である。添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜30重量部、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜15重量部である。
【0017】
さらには、エポキシ化合物を添加し組成物とすることも、硬化物の均一性を高めるために有効な手段である。エポキシ化合物の具体例としては、フェノールやビスフェノールAなどの芳香族ヒドロキシ化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化合物、アルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるアルコール系エポキシ化合物、カルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジルエステル系エポキシ化合物、アミンとエピハロヒドリンの縮合により製造されるアミン系エポキシ化合物、不飽和化合物の酸化エポキシ化により製造されるエポキシ化合物、アルコール、フェノール化合物とジイソシアネートおよびグリシドールなどから製造されるウレタン系エポキシ化合物、およびエピスルフィド化合物のチイラン環の一部または全部がエポキシ環に置換した化合物等をあげることができる。これらのなかで、好ましくはフェノール系エポキシ化合物であり、最も好ましいのはビスフェノールAのジグリシジルエーテルである。添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜5重量部である。
【0018】
光学材料用組成物を重合硬化させる際に、ポットライフの延長や重合発熱の分散化などを目的として、必要に応じて重合調整剤を添加することができる。重合調整剤は、長期周期律表における第13〜16族のハロゲン化物を挙げることができる。これらのうち好ましいものは、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物であり、より好ましいものはアルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アンチモンの塩化物である。さらに好ましいのは具体的にはジブチルスズジクロライド、ブチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジブチルジクロロゲルマニウム、ブチルトリクロロゲルマニウム、ジフェニルジクロロゲルマニウム、フェニルトリクロロゲルマニウム、トリフェニルアンチモンジクロライドであり、最も好ましいものの具体例は、ジブチルスズジクロライドである。重合調整剤は単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
重合調整剤の添加量は、通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して、0.0001〜5.0重量部であり、好ましくは0.0005〜3.0重量部であり、より好ましくは0.001〜2.0重量部である。
【0019】
さらには、本発明に関わる組成物にはこれらばかりでなく、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物のオリゴマー類、合成時に用いた溶媒や酸類、未反応原料、副生成物も問題にならない範囲で含まれて良い。
【0020】
また、本発明の組成物を重合硬化して光学材料を得るに際して、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上せしめることはもちろん可能である。また、本発明の組成物は重合中に型から剥がれやすい場合は、公知の外部および/または内部密着性改善剤を使用または添加して、得られる硬化物と型の密着性を制御向上せしめることも可能である。密着性改善剤としては、公知のシランカップリング剤やチタネート化合物類などがあげられ、これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して0.0001〜5重量部である。逆に、本発明の組成物は重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部および/または内部離型剤を使用または添加して、得られる硬化物の型からの離型性を向上せしめることも可能である。離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物などがあげられ、これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。添加量は通常、(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物100重量部に対して0.0001〜5重量部である。
【0021】
本発明の組成物を重合硬化して光学材料を製造する方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りである。前述した各組成成分、酸化防止剤、紫外線吸収剤、重合触媒、ラジカル重合開始剤、密着性改善剤、離型剤などの添加剤を、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合しても良い。各原料および副原料はいかなる順序で混合してもかまわない。
【0022】
混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であれば良い。
【0023】
本発明では樹脂用組成物に対し、あらかじめ脱気処理を行うが、これにより光学材料の高度な透明性が達成される場合がある。脱気処理は、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、重合触媒、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に行う。好ましくは、混合時あるいは混合後に、減圧下に行う。処理条件は、0.001〜50torrの減圧下、1分間〜24時間、0℃〜100℃で行う。減圧度は、好ましくは0.005〜25torrであり、より好ましくは0.01〜10torrであり、これらの範囲で減圧度を可変しても構わない。脱気時間は、好ましくは5分間〜18時間であり、より好ましくは10分間〜12時間である。脱気の際の温度は、好ましくは5℃〜80℃であり、より好ましくは10℃〜60℃であり、これらの範囲で温度を可変しても構わない。脱気処理の際は、撹拌、気体の吹き込み、超音波などによる振動などによって、樹脂用組成物の界面を更新することは、脱気効果を高める上で好ましい操作である。脱気処理により、除去される成分は、主に硫化水素等の溶存ガスや低分子量のチオール等の低沸点物等であるが、本発明の効果を発現するのであれば、特に種類は限定されない。
さらには、これらの樹脂用組成物および/または混合前の各原料を0.05〜10μm程度の孔径を有するフィルターで不純物等を濾過し精製することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。
【0024】
このようにして得られた樹脂用組成物は、ガラスや金属製の型に注入し、加熱や紫外線などの活性エネルギー線の照射によって重合硬化反応を進めた後、型から外し製造される。好ましくは、加熱によって重合硬化する。この場合、硬化時間は0.1〜200時間、通常1〜100時間であり、硬化温度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、重合終了後、硬化物を50〜150℃の温度で10分〜5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、耐衝撃性コート、反射防止、防曇性付与等表面処理を行うことができる。
【実施例】
【0025】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、得られた平板の加熱による黄変の度合いの評価は以下の方法で行った。
2.5mm厚のレンズを大気下において120℃で14時間加熱し、YI値の増加量を色彩計(JUKI株式会社製、商品名:JP7200F)を用いて測定した。平板の加熱による黄変の度合い(ΔYI)=加熱後のYI値−加熱前のYI値
【0026】
〈実施例1〉
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド95重量部とビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5重量部に、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)を0.3重量部、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロミドを0.06重量部、紫外線吸収剤としてSEESORB709(シプロ化成株式会社製、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール)1.0重量部を混合し、室温で攪拌し均一とした。ついで脱泡、濾過後、2.5mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブンを用いて、30℃から100℃まで徐々に昇温し、24時間で重合を行った。硬化物は室温まで放冷しモールドから脱型した後、110℃で1時間アニールした。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0027】
〈実施例2〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)の代わりにビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN765)を0.1重量部使用した以外は実施例1と同条件で硬化物を作成した。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0028】
〈実施例3〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)を0.1重量部使用した以外は実施例1と同条件で硬化物を作成した。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0029】
〈実施例4〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)の代わりにテトラメチル−4−ピペリジノールを0.1重量部使用した以外は実施例1と同条件で硬化物を作成した。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0030】
〈実施例5〉
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド90重量部とビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5重量部と2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート5重量部に、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)を0.3重量部、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロミドを0.06重量部、紫外線吸収剤としてSEESORB709(シプロ化成株式会社製、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール)1.0重量部を混合し、室温で攪拌し均一とした。ついで脱泡、濾過後、2.5mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブンを用いて、20℃で24時間、20℃から100℃まで17時間かけて昇温させ、最後に100℃で1時間重合硬化させた。硬化物は室温まで放冷しモールドから脱型した後、110℃で1時間アニールした。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0031】
〈実施例6〉
チオール化合物としてビス(2−メルカプトエチル)スルフィドの代わりにペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)5重量部使用した以外は実施例1と同条件で硬化物を作成した。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0032】
〈実施例7〉
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド80重量部と硫黄(純度98.0%以上、200メッシュ)15重量部に、触媒として2−メルカプト−1−メチルイミダゾール0.5重量部、紫外線吸収剤としてSEESORB709(シプロ化成株式会社製、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール)1.0重量部を混合し、60℃で1時間攪拌し均一とした(溶液Aとする)。
ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5重量部に、重合調整剤としてジブチルスズジクロライド0.2重量部、触媒として、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.03重量部、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)を0.3重量部混合し、室温で攪拌し均一とした(溶液Bとする)。
溶液Aに溶液Bを加え攪拌し、均一にした後、脱泡、濾過後、2.5mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブンを用いて、20℃で24時間、20℃から100℃まで15時間かけて昇温させ、最後に100℃で5時間重合硬化させた。硬化物は室温まで放冷しモールドから脱型した後、110℃で1時間アニールした。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0033】
〈実施例8〉
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド80重量部とm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート9.5重量部とビス(2−メルカプトエチル)スルフィド10.5重量部に、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、TINUVIN770DF)を0.3重量部、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロミドを0.1重量部、紫外線吸収剤としてSEESORB709(シプロ化成株式会社製、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール)1.0重量部を混合し、室温で攪拌し均一とした。ついで脱泡、濾過後、2.5mm厚の平板レンズ用モールドに注入し、オーブンを用いて、20℃から100℃まで24時間かけて昇温させ、最後に100℃で1時間重合硬化させた。硬化物は室温まで放冷しモールドから脱型した後、110℃で1時間アニールした。得られた硬化物は、優れた光学特性、物理物性を有するのみならず表面状態および色調は良好であり、耐熱性、光学歪、透明性も良好であった。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0034】
〈比較例1〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを添加しない以外は実施例1と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0035】
〈比較例2〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを添加しない以外は実施例5と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0036】
〈比較例3〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを添加しない以外は実施例6と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0037】
〈比較例4〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを添加しない以外は実施例7と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0038】
〈比較例5〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを添加しない以外は実施例8と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0039】
〈比較例6〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.1重量部のかわりにカテコール0.1重量部を用いた以外は、実施例3と同条件で硬化物を作成した。加熱による黄変の度合い(ΔYI)の結果を表1に示した。
【0040】
〈比較例7〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.1重量部のかわりにn−プロピルアミン0.1重量部を用いたところ、反応が急激に進行し、注型出来なかった。
【0041】
〈比較例8〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.1重量部のかわりにイソプロピルアミン0.1重量部を用いたところ、反応が急激に進行し、注型出来なかった。
【0042】
〈比較例9〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.1重量部のかわりにn−オクチルアミン0.1重量部を用いたところ、反応が急激に進行し、注型出来なかった。
【0043】
〈比較例10〉
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート0.1重量部のかわりにN−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン0.1重量部を用いた以外は、実施例3と同条件で硬化物を作成した。得られた硬化物は茶色に着色しており、YI値の測定は出来なかった。
【0044】
【表1】


1)EPS:ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、
DMDS:ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド
HPPA:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート
PETP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
S:硫黄
TMXDI:m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート
2)BTMPS:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
BPMPS:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート
MPMPS:メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート
TMP:テトラメチル−4−ピペリジノール
C:カテコール
NPA:n−プロピルアミン
IPA:イソプロピルアミン
NOA:n−オクチルアミン
NIPPDA:N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合触媒存在下、下記(1)式で表されるエピスルフィド化合物を含有する組成物を重合硬化させる高屈折率樹脂の製造方法において、下記(2)式で表される構造を有する化合物及びチオール化合物を併用することを特徴とする高屈折率樹脂の製造方法。
【化1】

(式中、mは0〜4の整数、nは0〜2の整数を示す。)
【化2】


(Xは水素、酸素、アルキル基、エステル基、又はアルコキシ基を示す。Yは水素、ヒドロキシル基、アルキル基、アミノ基、オキシム基、又はエステル基を示す。)
【請求項2】
(2)式で表される構造を有する化合物が、下記(3)式で表される化合物である請求項1記載の高屈折率樹脂の製造方法。
【化3】

(式中、R 及びRは水素又は炭素数1〜10の炭化水素又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。aは0又は1を示す。aが0の時、Zは水素又はCO(CH2COCHを示す。aが1の時、ZはCO(CH2COを示す。)
【請求項3】
(2)式で表される構造を有する化合物が、下記(4)式で表される化合物である請求項1記載の高屈折率樹脂の製造方法。
【化4】

【請求項4】
(2)式で表される構造を有する化合物が、下記(5)式及び/または(6)式で表される化合物である請求項1記載の高屈折率樹脂の製造方法
【化5】

【化6】

【請求項5】
チオール化合物がチオール基を1分子中に2個以上有する化合物である請求項1記載の高屈折率樹脂の製造方法。
【請求項6】
チオール化合物がスルフィド結合を1分子中に1個以上有しかつチオール基を1分子中に2個以上有する化合物である請求項1記載の高屈折率樹脂の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜6何れか1項に記載の方法で得られた高屈折率樹脂。
【請求項8】
請求項7記載の高屈折率樹脂からなる光学材料。
【請求項9】
請求項8記載の光学材料からなる光学レンズ。

【公開番号】特開2007−321072(P2007−321072A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−153512(P2006−153512)
【出願日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】