説明

高度に圧密可能かつ耐久性のある直接圧縮賦形剤および賦形剤系

本発明は、異なる溶解度および濃度を有する共処理炭水化物を含むが、これに限定されず、微結晶板構造を有する固体分散体に関する。本発明の固体分散体、賦形剤系、および調合物は、高度に圧密可能かつ耐久性があり、固体剤形に圧縮される際に、均一の緻密化、低圧における低破砕性、およびおよび/または、様々な硬度における相対的に一定の低崩壊時間を実証する。本発明の固体剤形は、優れた感覚刺激性、崩壊、および/または頑健性を実証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本出願は、2009年3月9日に出願された米国仮出願第61/158,566号に対して優先権を主張し、これは参照により本出願により組み込まれている。
【0002】
本発明の分野
本発明は、高度に圧密可能かつ耐久性のある固体分散体と、それから作られる賦形剤系であって、異なる溶解度および/または濃度、および微結晶板構造を有する共処理炭水化物を含むものと、それから生成される調合物であって、その調合物が固体剤形に直接的に圧縮可能であるものとに関する。本発明のいくつかの実施形態では、固体剤形は、優れた感覚刺激性、速い崩壊、および/または良好な頑健性を実証する。いくつかの実施形態において、本発明は、共処理固体分散体および/または賦形剤系を直接的に圧縮することにより生成される固体剤形も含むが、これに限定されない。
【0003】
いくつかの実施形態において、本発明は、その固体分散体が微結晶板構造を有する、固体剤形に直接的に圧縮可能である調合物を生成する、共処理炭水化物の固体分散体にも関する。
【背景技術】
【0004】
本発明の背景
商業的に利用可能で直接的に圧縮可能なマンニトール製品等の、既存の賦形剤および賦形剤系は、包装可能な錠剤を実現するためにより高い圧力を必要とする。結果として、同様の硬度にて多孔性の損失により引き起こされる、崩壊時間における損失があり得る。微結晶セルロース等の不溶性の充填剤−結合剤を用い、より低い圧力にて許容可能な錠剤を作ることができるが、これは乏しい安定性および/または溶解に繋がり、かつ乏しい口感を有することがある。より高い圧力は、多くの被膜された活性医薬原料(API)の破裂に繋がることがある。高い百分率のソルビトール(>6%)は、圧力輪郭からより許容可能であるが、乏しい安定性に繋がり、かつ、60秒未満の崩壊時間に到達するためにより高い水準の崩壊剤を必要とすることがある。錠剤耐久性に必要とされるより高い圧力は、経口分散性の錠剤中におけるAPIに用いることができる、被膜の種類、被膜調合物、および被膜の厚さを制限する。この制限は、圧密工程の最中により良好に残存する賦形剤および被膜剤を必要とする。多くのやや溶解度のAPIが微粒子化される。こうしたAPIが所望の溶解輪郭を得るために、表面積を維持することが重要である。より高い圧力は、圧縮段階における微粒子化されたAPIの集塊、およびAPI粒子の併合、および表面積の損失を引き起こし得る。アスピリン等のいくつかのAPIは非常に軟質かつ変形可能であり、圧縮の最中に、圧力がこうした軟質のAPIを、特により小さい大きさの錠剤中の錠剤表面に再配置する。錠剤の崩壊および引き続く溶解の時間を維持し、錠剤表面がAPIの移動により疎水性になることを防止するために、圧縮圧力を用いてAPIと共に容易に流れることもできる、水溶性である低圧賦形剤を用いることが重要である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の簡単な概要
本発明の1つの実施形態は、高度に圧密可能な固体分散体と、異なる溶解度を有しかつ層状微結晶板構造を形成する、共処理炭水化物を含むが、これに限定されない賦形剤系と、それから生成される調合物とに関する。1つの実施形態において、このような調合物は固体剤形に直接的に圧縮可能であり、そのうちのいくつかは優れた感覚刺激性、崩壊、および/または頑健性を実証する。1つの実施形態において、本発明は、共処理固体分散体および/または賦形剤系を直接的に圧縮することにより生成される固体剤形も含むが、これに限定されない。1つの実施形態において、本発明は、固体剤形に直接的に圧縮可能である調合物を生成する、共処理炭水化物の固体分散体にも関する。
【0006】
1つの実施形態において、本発明の固体分散体の微結晶板構造は、均一の緻密化、低圧における低破砕性、および/または、様々な硬度における相対的に一定の低崩壊時間を有する固体剤形の生成を可能にする。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態によれば、固体分散体は少なくとも2つの炭水化物の混合物を含み、そこで、第1の炭水化物は約70重量%乃至約99.5重量%の量で存在し、第2の炭水化物は約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物および/または第2の炭水化物はポリオール類を含む。特定の実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は共噴霧乾燥される。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの炭水化物の混合物を含む固体分散体は医薬調合物中に含まれる。
【0008】
いくつかの実施形態において、炭水化物は、マンニトール、マルチトール、イソマルト、および/またはソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物はマンニトールを含み、第2の炭水化物はマルチトールを含む。特定の実施形態において、マンニトールおよびマルチトールは約88:12乃至約99.5:0.5の比率で存在する。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、固体分散体およびクロスポビドン等の崩壊剤を含む。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、固体分散体は少なくとも3つの炭水化物を含み、そこで、第1の炭水化物は約70重量%乃至約99.5重量%の量で存在し、第2の炭水化物は約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在し、第3の炭水化物は約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物、第2の炭水化物、および/または第3の炭水化物はポリオール類を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物は共噴霧乾燥される。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物は流動床造粒される。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物は共造粒される。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物は、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、グルコース、イソマルト、および/またはソルビトールを含む。特定の実施形態において、第1の炭水化物はマンニトールを含み、第2の炭水化物はマルチトールを含み、第3の炭水化物はソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、少なくとも3つの炭水化物の混合物を有する固体分散体を含む。特定の実施形態において、賦形剤系は、固体分散体およびクロスポビドン等の崩壊剤を含む。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、固体分散体は、被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物は、被膜ポリオールおよび/または被膜糖を含む。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物混合物は、被膜ポリオール混合物および/または被膜糖混合物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は被膜ポリオール混合物を含む。特定の実施形態において、被膜ポリオールは、噴霧乾燥マンニトール等のマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物または被膜炭水化物混合物は、ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの60:40共重合体を含むが、これに限定されない被膜を有する。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、固体分散体およびクロスポビドン等の崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、被膜炭水化物または炭水化物混合物を有する賦形剤系を含む。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、固体分散体は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む。いくつかの実施形態において、炭水化物はポリオール類を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は共噴霧乾燥される。特定の実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は流動床造粒される。特定の実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は共造粒される。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、および/またはソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの炭水化物は、約70重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約30重量%のマルチトールとを含む。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物は、被膜ポリオールおよび/または被膜糖を含む。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物混合物は、被膜糖混合物および/または被膜ポリオール混合物を含む。特定の実施形態において、被膜炭水化物は、ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの60:40共重合体を含むが、これに限定されない被膜を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの炭水化物の混合物、および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、活性剤、噴霧乾燥マンニトール等のポリオール、および/またはクロスポビドン等の崩壊剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は約25重量%乃至約99重量%の賦形剤系を含む。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、賦形剤系としては、少なくとも3つの炭水化物の混合物、および被膜ポリオールまたは被膜ポリオール混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物はポリオール類を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物の混合物は共噴霧乾燥または共造粒される。特定の実施形態において、少なくとも3つの炭水化物の混合物は、マンニトール、マルチトール、イソマルト、および/またはソルビトールを含む。特定の実施形態において、少なくとも3つの炭水化物は、約70重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約30重量%のマルチトールと、約0.5重量%乃至約30重量%のソルビトールとを含む。いくつかの実施形態において、被膜ポリオールは、ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの60:40共重合体を含むが、これに限定されない被膜を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも3つの炭水化物の固体分散体、および被膜ポリオールまたは被膜ポリオール混合物を含む賦形剤系は、活性剤、噴霧乾燥マンニトール等のポリオール、および/またはクロスポビドン等の崩壊剤をさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、医薬調合物は、少なくとも3つの炭水化物の固体分散体、および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、活性剤および/またはクロスポビドン等の崩壊剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は約25重量%乃至約99重量%の賦形剤系をさらに含む。
【0014】
図面の簡単な説明
前述の概要、ならびに、下記の本発明の詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれる際により良好に理解されることになる。本発明を例解する目的のために、図面中に1つ(または複数)の好適な実施形態が示されている。しかしながら、本発明は示されている正確な配列および手立てに限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】共噴霧流動床噴霧乾燥のための工程を描写する流れ図である。
【図2】共噴霧乾燥後における固体分散体AのSEM(倍率2,000倍)である。
【図3】錠剤への圧縮後における、固体分散体Aの破損横断面の走査電子顕微鏡写真(SEM)(倍率2,000倍)である。
【図4】錠剤状の固体分散体Aについて、圧縮力の関数として硬度を描写するグラフである。
【図5】錠剤状の固体分散体Aについて、硬度の関数として破砕性を描写するグラフである。
【図6】図6A〜6Kを含み、噴霧乾燥器内で乾燥された後における、異なるマンニトール組成物の一組のSEMである。
【図6A】エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)により製造された噴霧乾燥マンニトールのMannogem(登録商標)EZのEP等級のSEM(倍率100倍)である。
【図6B】図6Aを1,000倍の倍率で表す。
【図6C】図6Aを2,000倍の倍率で表す。
【図6D】エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)により製造された噴霧乾燥マンニトールのMannogem(登録商標)−EZのUSP等級のSEM(倍率100倍)である。
【図6E】図6Dを1,000倍の倍率で表す。
【図6F】図6Dを2,000倍の倍率で表す。
【図6G】エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)により製造された噴霧乾燥されたmannitol HSのSEM(倍率100倍)である。
【図6H】図6Gを1,000倍の倍率で表す。
【図6I】図6Gを2,000倍の倍率で表す。
【図6J】メルク社(Merck KGaA)により製造された噴霧乾燥マンニトールのParteck(登録商標)MのEP等級のSEM(倍率1,000倍)である。
【図6K】図6Jを2,000倍の倍率で表す。
【図7】図7A〜7Cを含み、共噴霧乾燥後の固体分散体Aの一組のSEMである。
【図7A】固体分散体AのSEM(倍率100倍)である。
【図7B】図7Aを1,000倍の倍率で表す。
【図7C】図7Aを2,000倍の倍率で表す。
【図8】錠剤状の固体分散体Aの他の賦形剤との比較のために、圧縮力の関数として硬度を描写するグラフである。
【図9】錠剤状の固体分散体Aの他の賦形剤との比較のために、圧縮力の関数として崩壊を描写するグラフである。
【図10】固体分散体の微結晶板構造の一実施形態の図面である。
【図11】錠剤状の固体分散体Aについて、多孔性(%)の関数として半径方向の引張強度を描写するグラフである。
【図12】錠剤状の固体分散体Aについて、多孔性(%)の関数として硬度を描写するグラフである。
【図13】錠剤状の固体分散体Aについて、多孔性(%)の関数として破砕性(%)を描写するグラフである。
【図14】錠剤状の固体分散体AおよびFast Flo(登録商標)lactose(ウィスコンシン乳業(Wisconsin Dairies))の調合物の比較のために、圧縮力の関数として硬度を描写するグラフである。
【図15】錠剤状の固体分散体AおよびFast Flo(登録商標)lactose(ウィスコンシン乳業(Wisconsin Dairies))の調合物の比較のために、圧縮力の関数として破砕性を描写するグラフである。
【図16】錠剤状の賦形剤系Aについて、硬度の関数として崩壊および破砕性を描写するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の詳細な説明
下記の詳細な説明は例示的かつ説明的であり、本明細書に記載されている本発明のさらなる説明を与えることを目的としている。他の利点、および新規の特徴は、本発明の下記の詳細な説明から当業者にとって容易に明白となることになる。
【0017】
1つの実施形態において、本発明の狙いは、既存の賦形剤および賦形剤系の欠点を克服し、より低い圧縮力にて圧密可能性および錠剤耐久性を増加させ、錠剤硬度、安定性を改善し、崩壊時間を減少させ、および/または感覚刺激性を改善する賦形剤系を提供することであった。崩壊時間を賦形剤系内の圧縮力から独立させるという恩恵は、錠剤を作るための工程においてより大きい頑健性を可能にする。
【0018】
1つの実施形態において、本発明の共処理固体分散体、賦形剤系、および調合物が高度に圧密可能であり、かつ、固体剤形に圧縮される際に、均一の緻密化、低圧における低破砕性、および/または、様々な硬度における相対的に一定の低崩壊時間を実証することが、驚いたことに判明している。1つの実施形態において、本発明の固体剤形は、噛砕可能かつ経口分散性の錠剤用途において、優れた感覚刺激性、速い崩壊、および/または良好な錠剤の頑健性を実証する。
【0019】
1つの実施形態において、本発明は、共処理炭水化物を含む、高度に圧密可能かつ耐久性のある直接圧縮固体分散体および賦形剤系であって、そのうちのいくつかが異なる溶解度を有し、かつ微結晶板構造を形成するものと、それから生成される調合物であって、その調合物が固体剤形に直接的に圧縮可能であり、そのうちのいくつかが優れた感覚刺激性、速い崩壊、および/または良好な頑健性を実証するものとに関する。1つの実施形態において、本発明は、共処理炭水化物を含む、高度に圧密可能かつ耐久性のある直接圧縮固体分散体および賦形剤系であって、そのうちのいくつかが異なる炭水化物濃度を有し、かつ微結晶板構造を形成するものに関する。1つの実施形態において、本発明は、共処理固体分散体および/または賦形剤系を直接的に圧縮することにより生成される固体剤形も含むが、これに限定されない。
【0020】
1つの実施形態において、本発明は、微結晶板構造を有する粒子を形成し、かつ、固体剤形に直接的に圧縮可能である調合物を生成する、共処理炭水化物の固体分散体にも関する。
【0021】
1つの実施形態において、本発明の固体分散体の共処理炭水化物の微結晶板構造は、均一の緻密化、低圧における低破砕性、および/または、様々な硬度における相対的に一定の低崩壊時間を有する固体剤形の生成を可能にする。
【0022】
いくつかの実施形態では、本発明の固体剤形は、錠剤形成可能性、感覚刺激特徴、崩壊時間、および圧密圧力に対する減少した感度等の、優れた機能性のうち1つ以上を呈し、圧密圧力における増加は、破砕性における好都合な減少と、崩壊時間における驚くほど低い増加とを結果的にもたらし得る。いくつかの実施形態では、本発明の賦形剤系はpH非依存性である。いくつかの実施形態では、本発明の賦形剤系は水分散性である。
【0023】
本発明の賦形剤系、医薬調合物、および固体剤形に関する崩壊時間を、USP 32、第701章に従って測定することができる。本発明の賦形剤系、医薬調合物、および固体剤形に関する破砕性を、USP 32、第1216章に従って測定することができる。本発明の賦形剤系、医薬調合物、および固体剤形に関する錠剤の破壊力を、USP 32、第1217章に従って測定することができる。研究班員により決定されるとおりに、錠剤の配置の時間から完全な崩壊の知覚が起こる時間までに測定される際に、1つの経口崩壊錠剤が研究班員の口腔内で分解するのにかかる時間と考えられるように、経口崩壊時間を測定することができる。一組の10人の研究班員(n=10)の観察結果は、経口崩壊時間の平均および標準偏差を計算するために用いられることになる。
【0024】
本発明は、下記および本願の全体にわたり明記されているように、いくらかの定義を用いて本明細書に記載されている。
【0025】
定義
「約」という用語は、当該技術分野における通常の技能を有する者により理解されることになり、用いられる文脈によりある程度変化することになる。用いられる文脈を所与として、当該技術分野における通常の技能を有する者にとって明瞭でない用語の使用がある場合に、「約」は特定の値のプラスマイナス10%までを意味するものとする。
【0026】
本発明の文脈において用いられる「完全に溶解または崩壊する」という句は、患者が固体剤形を完全に溶解または崩壊されたと信じる程度まで、固体剤形が溶解または崩壊することを意味する。すなわち、患者は、最初の固体剤形の顕著な塊または大きい粒子にももはや全く気付くことはできない。代わりに、固体剤形が患者の口腔内で完全に溶解または分解した時点において、固体剤形は、好ましくは、嚥下を促すクリーム様でかつ心地良い口感を有する。
【0027】
「固体剤形」、「錠剤」、および「固体調製物」という用語は、本発明の文脈内で同義的に用いられている。これらの用語は、画定形状を有する固体を形成するように、組成物を圧縮するか、またはそうでなければ形成することにより得られる、圧密または圧縮された粉末組成物を含むように解釈されるべきである。
【0028】
「直接的に圧縮可能な」という用語は、打ち抜き器および打ち抜き型に付着する顕著な量の組成物を全く伴うことなく、標準的な(すなわち、いかなる特別に機械加工され、形作られ、または被膜された表面も有しない)打ち抜き器および打ち抜き型を用いて、標準的な錠剤形成機(高速錠剤形成機を含むが、これに限定されない)上で組成物を錠剤型に圧縮することができることを意味する。
【0029】
「口腔」という用語は、頬腔を含むように解釈されるべきであるが、これに限定されるべきではない。
【0030】
「共処理炭水化物」という用語は、単一の生成物を作る、少なくとも2つの炭水化物の同時の処理を意味する。例えば、マンニトールおよびソルビトールの単一溶液を最初に調製することにより、マンニトールおよびソルビトールを共噴霧乾燥させることができる。別の例は、マンニトールおよびソルビトールの共造粒を含む。
【0031】
「微結晶板構造」という用語は、結晶性および/または共晶の非晶質堆積物の層、好ましくは平面板、最も好ましくは積層平面板を意味する。微小板層は、5ミクロン未満、好ましくは3ミクロン未満、最も好ましくは1ミクロン未満の厚さを有する。微結晶板は、0%の結晶核、好ましくは10%の結晶核、最も好ましくは99.5%の結晶核と、100%の共晶混合物、好ましくは90%より大きい共晶混合物、最も好ましくは0.5%より大きい共晶混合物とで主として構成される。
【0032】
「固体分散体」という用語は、連続相(分散剤)と、その中で固体分散体が異なる溶解度および/または濃度の混和成分を含む分散相とから成る固体生成物を意味する。分散剤が、分散剤、不連続で部分的に混和性の共晶物、または、その中で固体分散体の融点が分散剤の融点から5℃超過低下されず、かつ、固体分散体の融解熱が分散剤の融解熱から40J/gm超過だけ減らされない融合構造に組み込まれた、構造化結晶性または非晶質の成分の混合物と完全に分子的に混和性で共晶である場合に、分散相は連続相でもあり得る。
【0033】
「固体層状分散体」という用語は、層内に構造化された固体分散体を意味する。主要かつ最も顕著な層は、結晶性のまたは堅固な第1の層または核である。この層は、最初に飽和状態に基づいて発達するか、または懸濁粒子として添加され、次の最も不溶な分散相との分散剤の結晶化または共結晶化が後続する。これに、第3の層または第4の層またはより多くの分散成分が共結晶化し、そのため、核材料および1つ(または複数)の以前の分散成分を含有することが後続することがある。
【0034】
「調合物」という用語は、固体分散体および/または賦形剤系、その上、活性原料、潤滑剤、随意に崩壊剤、随意に滑走剤、随意に甘味料、随意に香味料、随意に着色料、および随意に他の賦形剤を含むように解釈されるものとする。
【0035】
口内における迅速な崩壊または溶解を対象とする既存の工程、生成物、または系は、特定の態様において制限を有することが発見されている。具体的には、現在まで、高速錠剤形成機内で、特に低圧縮力にて処理され、かつ低費用包装で出荷され、かつ同時に迅速な崩壊特性または溶解特性を保持するのに十分に頑健である低圧縮力(例えば、低破砕性、低突出力、十分な硬度)にて錠剤を生成することは困難であった。これは、高用量の活性医薬原料(API)を有する錠剤を生成する際に、または、異なる重合体、蝋、および、味覚遮蔽、API保護、持続放出、および/または制御放出の目的のための同様のもので被膜されたAPIを有する錠剤を生成する際に、特に自明である。
【0036】
1つの実施形態において、本発明の固体分散体、賦形剤系、および調合物の利点は、標準的な打ち抜き器および打ち抜き型を用いて、標準的な錠剤形成機(時間当たり少なくとも75,000錠の錠剤を生成することができる、キリアン(Killian)またはコルシュ(Korsh)により作られたもの等の高速錠剤成形機を含む)上で、高品質の錠剤に形成することができることである。上記で呼ばれている「標準的な」打ち抜き器および打ち抜き型は、粘着性または圧縮するのに困難である調合物から錠剤を生成するのに用いられる被膜(例えば、テフロン(登録商標)被膜)打ち抜き器および打ち抜き型よりも、製造および維持するのに遥かに廉価である。
【0037】
1つの実施形態において、本発明は、異なる溶解度を有する共処理炭水化物の固体分散体を生成することにより、こうした制限を克服する。1つの実施形態において、本発明は、異なる濃度を有する共処理炭水化物の固体分散体を生成することにより、こうした制限を克服する。1つの実施形態において、本発明は、微結晶板構造を有する共処理炭水化物の固体分散体を生成することにより、こうした制限を克服する。1つの実施形態において、本発明は、異なる溶解度を有し、かつ微結晶板構造を有する共処理炭水化物の固体分散体を生成することにより、こうした制限を克服する。1つの実施形態において、本発明は、異なる濃度を有し、かつ微結晶板構造を有する共処理炭水化物の固体分散体を生成することにより、こうした制限を克服する。1つの実施形態において、2つ以上の炭水化物の共処理から形成される本発明の固体分散体は、DSC(示差走査熱量計)測定の単一峰を特徴とする。
【0038】
1つの実施形態において、固体分散体の微結晶板構造は、均一の緻密化、低圧縮圧力における低破砕性、および/または、様々な硬度における相対的に一定の低崩壊時間を有する固体剤形の生成を可能にする。1つの実施形態において、本発明の固体分散体は、錠剤に圧縮可能である調合物を最終的に生成する。この錠剤は、特別な処理または取扱いを用いることなく、製造中の取扱い、包装、および輸送の負荷に耐えるのに十分に頑健であり、一方で、迅速な崩壊特性または溶解特性、および/または、口腔内でザラザラ質を全く伴わずにクリーム様の滑らかな口感のような優れた感覚刺激特性を保持する。さらに、1つの実施形態において、本発明は、APIの被膜を割ることなく頑健な錠剤を作ることを可能にし、そこで、被膜の無欠性は、味覚および/または制御放出または腸内機能性のために不可欠である。
【0039】
炭水化物混合物
本発明において有用な炭水化物としては、ポリオール類および糖類が挙げられるが、これらに限定されない。適切なポリオール類としては、一般化学式CHOH−(CHOH)−CHOH(式中、nは2乃至6、好ましくは3乃至6である)の糖アルコール類、およびそれらの二量体無水物を挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、ポリオール類としては、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、糖類としては、ラクトース、フルクトース、デキストロース、スクロース、マルトース、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、適切な糖類としては、マルトースに融解したキシロース、およびスクロースに融解したキシロースが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、固体分散体はキシリトールを含まない。
【0040】
成分
固体分散体または賦形剤系のマンニトール部分は、MANNOGEM(商標)の粉末(エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)、デラウェア州、ウィルミントン)等の、任意の源からであってよい。マンニトール粉末の他の源としては、GETECのマンニトール粉末(ブラジル)、およびPEARLITOL(商標)(ロケット(Roquette)、フランス)が挙げられる。
【0041】
固体分散体または賦形剤系のマルチトール部分は、MR20 Amalty(株式会社東和化成工業所(Towa Chemical Industry Co., Ltd.)、日本、東京)、Matlisorb(登録商標)(ロケット(Roquette)、フランス)、またはMaltidex(商標)(カーギル社(Cargill, Inc.))等の、任意の源からであってよい。
【0042】
固体分散体または賦形剤系のソルビトール部分は、Neosorb(登録商標)(ロケット(Roquette)、フランス)、またはSorbidex(商標)(カーギル社(Cargill, Inc.))等の、任意の源からであってよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、固体分散体は、第1の炭水化物および第2の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物はポリオールを含む。いくつかの実施形態において、第2の炭水化物はポリオールを含む。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物は糖を含む。いくつかの実施形態において、第2の炭水化物は糖を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体分散体は、約80重量%乃至約99.5重量%の第1の炭水化物と、約0.5重量%乃至約20重量%の第2の炭水化物とを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%の第1の炭水化物、約80.5重量%の第1の炭水化物、約81重量%の第1の炭水化物、約81.5重量%の第1の炭水化物、約82重量%の第1の炭水化物、約82.5重量%の第1の炭水化物、約83重量%の第1の炭水化物、約83.5重量%の第1の炭水化物、約84重量%の第1の炭水化物、約84.5重量%の第1の炭水化物、約85重量%の第1の炭水化物、約85.5重量%の第1の炭水化物、約86重量%の第1の炭水化物、約86.5重量%の第1の炭水化物、約87重量%の第1の炭水化物、約87.5重量%の第1の炭水化物、約88重量%の第1の炭水化物、約88.5重量%の第1の炭水化物、約89重量%の第1の炭水化物、約89.5重量%の第1の炭水化物、約90重量%の第1の炭水化物、約90.5重量%の第1の炭水化物、約91重量%の第1の炭水化物、約91.5重量%の第1の炭水化物、約92重量%の第1の炭水化物、約92.5重量%の第1の炭水化物、約93重量%の第1の炭水化物、約93.5重量%の第1の炭水化物、約94重量%の第1の炭水化物、約94.5重量%の第1の炭水化物、約95重量%の第1の炭水化物、約95.5重量%の第1の炭水化物、約96重量%の第1の炭水化物、約96.5重量%の第1の炭水化物、約97重量%の第1の炭水化物、約97.5重量%の第1の炭水化物、約98.5重量%の第1の炭水化物、約99重量%の第1の炭水化物、または約99.5重量%の第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約0.5重量%の第2の炭水化物、約1重量%の第2の炭水化物、約1.5重量%の第2の炭水化物、約2重量%の第2の炭水化物、約2.5重量%の第2の炭水化物、約3重量%の第2の炭水化物、約3.5重量%の第2の炭水化物、約4重量%の第2の炭水化物、約4.5重量%の第2の炭水化物、約5重量%の第2の炭水化物、約5.5重量%の第2の炭水化物、約6重量%の第2の炭水化物、約6.5重量%の第2の炭水化物、約7重量%の第2の炭水化物、約7.5重量%の第2の炭水化物、約8重量%の第2の炭水化物、約8.5重量%の第2の炭水化物、約9重量%の第2の炭水化物、約9.5重量%の第2の炭水化物、約10重量%の第2の炭水化物、約10.5重量%の第2の炭水化物、約11重量%の第2の炭水化物、約11.5重量%の第2の炭水化物、約12重量%の第2の炭水化物、約12.5重量%の第2の炭水化物、約13重量%の第2の炭水化物、約13.5重量%の第2の炭水化物、約14重量%の第2の炭水化物、約14.5重量%の第2の炭水化物、約15重量%の第2の炭水化物、約15.5重量%の第2の炭水化物、約16重量%の第2の炭水化物、約16.5重量%の第2の炭水化物、約17重量%の第2の炭水化物、約17.5重量%の第2の炭水化物、約18.5重量%の第2の炭水化物、約19重量%の第2の炭水化物、約19.5重量%の第2の炭水化物、または約20重量%の第2の炭水化物を含む。
【0044】
いくつかの実施形態において、第1の炭水化物:第2の炭水化物の比率は、約99:1から約70:30に及び得る。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物:第2の炭水化物の比率は、約99:1から約80:20に、約99:1から約85:15に、約99:1から約86:14に、約99:1から約87:13に、約99:1から約88:12に、約99:1から約89:11に、約99:1から約90:10に、約99:1から約91:9に及び得る。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物対第2の炭水化物の比率は、約80:20、約85:15、約87:13、約88:12、約89:11、約90:10、約91:9、約92:8、約93:7、約96:4、約97:3、約98:2、または約99:1である。
【0045】
いくつかの実施形態において、本発明の固体分散体は、約70重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約30重量%のマルチトールとを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約70重量%のマンニトール、約70.5重量%のマンニトール、約71重量%のマンニトール、約71.5重量%のマンニトール、約72重量%のマンニトール、約72.5重量%のマンニトール、約73重量%のマンニトール、約73.5重量%のマンニトール、約74重量%のマンニトール、約74.5重量%のマンニトール、約75重量%のマンニトール、約75.5重量%のマンニトール、約76重量%のマンニトール、約76.5重量%のマンニトール、約77重量%のマンニトール、約77.5重量%のマンニトール、約78重量%のマンニトール、約78.5重量%のマンニトール、約79重量%のマンニトール、約79.5重量%のマンニトール、約80重量%のマンニトール、約80.5重量%のマンニトール、約81重量%のマンニトール、約81.5重量%のマンニトール、約82重量%のマンニトール、約82.5重量%のマンニトール、約83重量%のマンニトール、約83.5重量%のマンニトール、約84重量%のマンニトール、約84.5重量%のマンニトール、約85重量%のマンニトール、約85.5重量%のマンニトール、約86重量%のマンニトール、約86.5重量%のマンニトール、約87重量%のマンニトール、約87.5重量%のマンニトール、約88重量%のマンニトール、約88.5重量%のマンニトール、約89重量%のマンニトール、約89.5重量%のマンニトール、約90重量%のマンニトール、約90.5重量%のマンニトール、約91重量%のマンニトール、約91.5重量%のマンニトール、約92重量%のマンニトール、約92.5重量%のマンニトール、約93重量%のマンニトール、約93.5重量%のマンニトール、約94重量%のマンニトール、約94.5重量%のマンニトール、約95重量%のマンニトール、約95.5重量%のマンニトール、約96重量%のマンニトール、約96.5重量%のマンニトール、約97重量%のマンニトール、約97.5重量%のマンニトール、約98.5重量%のマンニトール、約99重量%のマンニトール、または約99.5重量%のマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体分散体は、約0.5重量%のマルチトール、約1重量%のマルチトール、約1.5重量%のマルチトール、約2重量%のマルチトール、約2.5重量%のマルチトール、約3重量%のマルチトール、約3.5重量%のマルチトール、約4重量%のマルチトール、約4.5重量%のマルチトール、約5重量%のマルチトール、約5.5重量%のマルチトール、約6重量%のマルチトール、約6.5重量%のマルチトール、約7重量%のマルチトール、約7.5重量%のマルチトール、約8重量%のマルチトール、約8.5重量%のマルチトール、約9重量%のマルチトール、約9.5重量%のマルチトール、約10重量%のマルチトール、約10.5重量%のマルチトール、約11重量%のマルチトール、約11.5重量%のマルチトール、約12重量%のマルチトール、約12.5重量%のマルチトール、約13重量%のマルチトール、約13.5重量%のマルチトール、約14重量%のマルチトール、約14.5重量%のマルチトール、約15重量%のマルチトール、約15.5重量%のマルチトール、約16重量%のマルチトール、約16.5重量%のマルチトール、約17重量%のマルチトール、約17.5重量%のマルチトール、約18.5重量%のマルチトール、約19重量%のマルチトール、約19.5重量%のマルチトール、約20重量%のマルチトール、約20.5重量%のマルチトール、約21重量%のマルチトール、約21.5重量%のマルチトール、約22重量%のマルチトール、約22.5重量%のマルチトール、約23重量%のマルチトール、約23.5重量%のマルチトール、約24重量%のマルチトール、約24.5重量%のマルチトール、約25重量%のマルチトール、約25.5重量%のマルチトール、約26重量%のマルチトール、約26重量%のマルチトール、約26.5重量%のマルチトール、約27重量%のマルチトール、約27.5重量%のマルチトール、約28重量%のマルチトール、約28.5重量%のマルチトール、約29重量%のマルチトール、約29.5重量%のマルチトール、または約30重量%のマルチトールを含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、マンニトール:マルチトールの比率は、約99:1から約70:30に及び得る。いくつかの実施形態において、マンニトール:マルチトールの比率は、約99:1から約80:20に、約99:1から約85:15に、約99:1から約86:14に、約99:1から約87:13に、約99:1から約88:12に、約99:1から約89:11に、約99:1から約90:10に、約99:1から約91:9に及び得る。いくつかの実施形態において、マンニトール対マルチトールの比率は、約80:20、約85:15、約87:13、約88:12、約89:11、約90:10、約91:9、約92:8、約93:7、約96:4、約97:3、約98:2、または約99:1である。
【0047】
いくつかの実施形態において、本発明の固体分散体は、約80重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約20重量%のイソマルトとを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約80重量%のマンニトール、約80.5重量%のマンニトール、約81重量%のマンニトール、約81.5重量%のマンニトール、約82重量%のマンニトール、約82.5重量%のマンニトール、約83重量%のマンニトール、約83.5重量%のマンニトール、約84重量%のマンニトール、約84.5重量%のマンニトール、約85重量%のマンニトール、約85.5重量%のマンニトール、約86重量%のマンニトール、約86.5重量%のマンニトール、約87重量%のマンニトール、約87.5重量%のマンニトール、約88重量%のマンニトール、約88.5重量%のマンニトール、約89重量%のマンニトール、約89.5重量%のマンニトール、約90重量%のマンニトール、約90.5重量%のマンニトール、約91重量%のマンニトール、約91.5重量%のマンニトール、約92重量%のマンニトール、約92.5重量%のマンニトール、約93重量%のマンニトール、約93.5重量%のマンニトール、約94重量%のマンニトール、約94.5重量%のマンニトール、約95重量%のマンニトール、約95.5重量%のマンニトール、約96重量%のマンニトール、約96.5重量%のマンニトール、約97重量%のマンニトール、約97.5重量%のマンニトール、約98.5重量%のマンニトール、約99重量%のマンニトール、または約99.5重量%のマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約0.5重量%のイソマルト、約1重量%のイソマルト、約1.5重量%のイソマルト、約2重量%のイソマルト、約2.5重量%のイソマルト、約3重量%のイソマルト、約3.5重量%のイソマルト、約4重量%のイソマルト、約4.5重量%のイソマルト、約5重量%のイソマルト、約5.5重量%のイソマルト、約6重量%のイソマルト、約6.5重量%のイソマルト、約7重量%のイソマルト、約7.5重量%のイソマルト、約8重量%のイソマルト、約8.5重量%のイソマルト、約9重量%のイソマルト、約9.5重量%のイソマルト、約10重量%のイソマルト、約10.5重量%のイソマルト、約11重量%のイソマルト、約11.5重量%のイソマルト、約12重量%のイソマルト、約12.5重量%のイソマルト、約13重量%のイソマルト、約13.5重量%のイソマルト、約14重量%のイソマルト、約14.5重量%のイソマルト、約15重量%のイソマルト、約15.5重量%のイソマルト、約16重量%のイソマルト、約16.5重量%のイソマルト、約17重量%のイソマルト、約17.5重量%のイソマルト、約18.5重量%のイソマルト、約19重量%のイソマルト、約19.5重量%のイソマルト、または約20重量%のイソマルトを含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、マンニトール:イソマルトの比率は、約99:1から約70:30に及び得る。いくつかの実施形態において、マンニトール:イソマルトの比率は、約99:1から約80:20に、約99:1から約85:15に、約99:1から約86:14に、約99:1から約87:13に、約99:1から約88:12に、約99:1から約89:11に、約99:1から約90:10に、約99:1から約91:9に及び得る。いくつかの実施形態において、マンニトール対イソマルトの比率は、約80:20、約85:15、約87:13、約88:12、約89:11、約90:10、約91:9、約92:8、約93:7、約96:4、約97:3、約98:2、または約99:1である。
【0049】
いくつかの実施形態において、固体分散体は、第1の炭水化物、第2の炭水化物、および第3の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物はポリオールを含む。いくつかの実施形態において、第2の炭水化物はポリオールを含む。いくつかの実施形態において、第3の炭水化物はポリオールを含む。いくつかの実施形態において、第1の炭水化物は糖を含む。いくつかの実施形態において、第2の炭水化物は糖を含む。いくつかの実施形態において、第3の炭水化物は糖を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%乃至約99.5重量%の第1の炭水化物と、約0.5重量%乃至約20重量%の第2の炭水化物と、約0.5重量%乃至約20重量%の第3の炭水化物とを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%の第1の炭水化物、約80.5重量%の第1の炭水化物、約81重量%の第1の炭水化物、約81.5重量%の第1の炭水化物、約82重量%の第1の炭水化物、約82.5重量%の第1の炭水化物、約83重量%の第1の炭水化物、約83.5重量%の第1の炭水化物、約84重量%の第1の炭水化物、約84.5重量%の第1の炭水化物、約85重量%の第1の炭水化物、約85.5重量%の第1の炭水化物、約86重量%の第1の炭水化物、約86.5重量%の第1の炭水化物、約87重量%の第1の炭水化物、約87.5重量%の第1の炭水化物、約88重量%の第1の炭水化物、約88.5重量%の第1の炭水化物、約89重量%の第1の炭水化物、約89.5重量%の第1の炭水化物、約90重量%の第1の炭水化物、約90.5重量%の第1の炭水化物、約91重量%の第1の炭水化物、約91.5重量%の第1の炭水化物、約92重量%の第1の炭水化物、約92.5重量%の第1の炭水化物、約93重量%の第1の炭水化物、約93.5重量%の第1の炭水化物、約94重量%の第1の炭水化物、約94.5重量%の第1の炭水化物、約95重量%の第1の炭水化物、約95.5重量%の第1の炭水化物、約96重量%の第1の炭水化物、約96.5重量%の第1の炭水化物、約97重量%の第1の炭水化物、約97.5重量%の第1の炭水化物、約98.5重量%の第1の炭水化物、約99重量%の第1の炭水化物、または約99.5重量%の第1の炭水化物を含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、固体分散体は94重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は94.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は95重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は95.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は96重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は96.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は97重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は97.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は98重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は98.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は99重量%より大きい第1の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は99.5重量%より大きい第1の炭水化物を含む。
【0051】
いくつかの実施形態において、固体分散体は、約0.5重量%の第2の炭水化物、約1重量%の第2の炭水化物、約1.5重量%の第2の炭水化物、約1.7重量%の第2の炭水化物、約2重量%の第2の炭水化物、約2.3重量%の第2の炭水化物、約2.5重量%の第2の炭水化物、約3重量%の第2の炭水化物、約3.5重量%の第2の炭水化物、約4重量%の第2の炭水化物、約4.5重量%の第2の炭水化物、約5重量%の第2の炭水化物、約5.5重量%の第2の炭水化物、約6重量%の第2の炭水化物、約6.5重量%の第2の炭水化物、約7重量%の第2の炭水化物、約7.5重量%の第2の炭水化物、約8重量%の第2の炭水化物、約8.5重量%の第2の炭水化物、約9重量%の第2の炭水化物、約9.5重量%の第2の炭水化物、約10重量%の第2の炭水化物、約10.5重量%の第2の炭水化物、約11重量%の第2の炭水化物、約11.5重量%の第2の炭水化物、約12重量%の第2の炭水化物、約12.5重量%の第2の炭水化物、約13重量%の第2の炭水化物、約13.5重量%の第2の炭水化物、約14重量%の第2の炭水化物、約14.5重量%の第2の炭水化物、約15重量%の第2の炭水化物、約15.5重量%の第2の炭水化物、約16重量%の第2の炭水化物、約16.5重量%の第2の炭水化物、約17重量%の第2の炭水化物、約17.5重量%の第2の炭水化物、約18.5重量%の第2の炭水化物、約19重量%の第2の炭水化物、約19.5重量%の第2の炭水化物、または約20重量%の第2の炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約0.5重量%の第3の炭水化物、約1重量%の第3の炭水化物、約1.5重量%の第3の炭水化物、約1.7重量%の第3の炭水化物、約2重量%の第3の炭水化物、約2.3重量%の第3の炭水化物、約2.5重量%の第3の炭水化物、約3重量%の第3の炭水化物、約3.5重量%の第3の炭水化物、約4重量%の第3の炭水化物、約4.5重量%の第3の炭水化物、約5重量%の第3の炭水化物、約5.5重量%の第3の炭水化物、約6重量%の第3の炭水化物、約6.5重量%の第3の炭水化物、約7重量%の第3の炭水化物、約7.5重量%の第3の炭水化物、約8重量%の第3の炭水化物、約8.5重量%の第3の炭水化物、約9重量%の第3の炭水化物、約9.5重量%の第3の炭水化物、約10重量%の第3の炭水化物、約10.5重量%の第3の炭水化物、約11重量%の第3の炭水化物、約11.5重量%の第3の炭水化物、約12重量%の第3の炭水化物、約12.5重量%の第3の炭水化物、約13重量%の第3の炭水化物、約13.5重量%の第3の炭水化物、約14重量%の第3の炭水化物、約14.5重量%の第3の炭水化物、約15重量%の第3の炭水化物、約15.5重量%の第3の炭水化物、約16重量%の第3の炭水化物、約16.5重量%の第3の炭水化物、約17重量%の第3の炭水化物、約17.5重量%の第3の炭水化物、約18.5重量%の第3の炭水化物、約19重量%の第3の炭水化物、約19.5重量%の第3の炭水化物、または約20重量%の第3の炭水化物を含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約20重量%のマルチトールと、約0.5重量%乃至約20重量%のソルビトールとを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%のマンニトール、約80.5重量%のマンニトール、約81重量%のマンニトール、約81.5重量%のマンニトール、約82重量%のマンニトール、約82.5重量%のマンニトール、約83重量%のマンニトール、約83.5重量%のマンニトール、約84重量%のマンニトール、約84.5重量%のマンニトール、約85重量%のマンニトール、約85.5重量%のマンニトール、約86重量%のマンニトール、約86.5重量%のマンニトール、約87重量%のマンニトール、約87.5重量%のマンニトール、約88重量%のマンニトール、約88.5重量%のマンニトール、約89重量%のマンニトール、約89.5重量%のマンニトール、約90重量%のマンニトール、約90.5重量%のマンニトール、約91重量%のマンニトール、約91.5重量%のマンニトール、約92重量%のマンニトール、約92.5重量%のマンニトール、約93重量%のマンニトール、約93.5重量%のマンニトール、約94重量%のマンニトール、約94.5重量%のマンニトール、約95重量%のマンニトール、約95.5重量%のマンニトール、約96重量%のマンニトール、約96.5重量%のマンニトール、約97重量%のマンニトール、約97.5重量%のマンニトール、約98.5重量%のマンニトール、約99重量%のマンニトール、または約99.5重量%のマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約0.5重量%のマルチトール、約1重量%のマルチトール、約1.5重量%のマルチトール、約1.7重量%のマルチトール、約2重量%のマルチトール、約2.5重量%のマルチトール、約3重量%のマルチトール、約3.5重量%のマルチトール、約4重量%のマルチトール、約4.5重量%のマルチトール、約5重量%のマルチトール、約5.5重量%のマルチトール、約6重量%のマルチトール、約6.5重量%のマルチトール、約7重量%のマルチトール、約7.5重量%のマルチトール、約8重量%のマルチトール、約8.5重量%のマルチトール、約9重量%のマルチトール、約9.5重量%のマルチトール、約10重量%のマルチトール、約10.5重量%のマルチトール、約11重量%のマルチトール、約11.5重量%のマルチトール、約12重量%のマルチトール、約12.5重量%のマルチトール、約13重量%のマルチトール、約13.5重量%のマルチトール、約14重量%のマルチトール、約14.5重量%のマルチトール、約15重量%のマルチトール、約15.5重量%のマルチトール、約16重量%のマルチトール、約16.5重量%のマルチトール、約17重量%のマルチトール、約17.5重量%のマルチトール、約18.5重量%のマルチトール、約19重量%のマルチトール、約19.5重量%のマルチトール、または約20重量%のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約0.5重量%のソルビトール、約1重量%のソルビトール、約1.5重量%のソルビトール、約2重量%のソルビトール、約2.3重量%のソルビトール、約2.5重量%のソルビトール、約3重量%のソルビトール、約3.5重量%のソルビトール、約4重量%のソルビトール、約4.5重量%のソルビトール、約5重量%のソルビトール、約5.5重量%のソルビトール、約6重量%のソルビトール、約6.5重量%のソルビトール、約7重量%のソルビトール、約7.5重量%のソルビトール、約8重量%のソルビトール、約8.5重量%のソルビトール、約9重量%のソルビトール、約9.5重量%のソルビトール、約10重量%のソルビトール、約10.5重量%のソルビトール、約11重量%のソルビトール、約11.5重量%のソルビトール、約12重量%のソルビトール、約12.5重量%のソルビトール、約13重量%のソルビトール、約13.5重量%のソルビトール、約14重量%のソルビトール、約14.5重量%のソルビトール、約15重量%のソルビトール、約15.5重量%のソルビトール、約16重量%のソルビトール、約16.5重量%のソルビトール、約17重量%のソルビトール、約17.5重量%のソルビトール、約18.5重量%のソルビトール、約19重量%のソルビトール、約19.5重量%のソルビトール、または約20重量%のソルビトールを含む。
【0053】
いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%乃至約99.5重量%のマンニトールと、約0.5重量%乃至約20重量%のイソマルトと、約0.5重量%乃至約20重量%のソルビトールとを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約80重量%のマンニトール、約80.5重量%のマンニトール、約81重量%のマンニトール、約81.5重量%のマンニトール、約82重量%のマンニトール、約82.5重量%のマンニトール、約83重量%のマンニトール、約83.5重量%のマンニトール、約84重量%のマンニトール、約84.5重量%のマンニトール、約85重量%のマンニトール、約85.5重量%のマンニトール、約86重量%のマンニトール、約86.5重量%のマンニトール、約87重量%のマンニトール、約87.5重量%のマンニトール、約88重量%のマンニトール、約88.5重量%のマンニトール、約89重量%のマンニトール、約89.5重量%のマンニトール、約90重量%のマンニトール、約90.5重量%のマンニトール、約91重量%のマンニトール、約91.5重量%のマンニトール、約92重量%のマンニトール、約92.5重量%のマンニトール、約93重量%のマンニトール、約93.5重量%のマンニトール、約94重量%のマンニトール、約94.5重量%のマンニトール、約95重量%のマンニトール、約95.5重量%のマンニトール、約96重量%のマンニトール、約96.5重量%のマンニトール、約97重量%のマンニトール、約97.5重量%のマンニトール、約98.5重量%のマンニトール、約99重量%のマンニトール、または約99.5重量%のマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は、約0.5重量%のイソマルト、約1重量%のイソマルト、約1.5重量%のイソマルト、約1.7重量%のイソマルト、約2重量%のイソマルト、約2.5重量%のイソマルト、約3重量%のイソマルト、約3.5重量%のイソマルト、約4重量%のイソマルト、約4.5重量%のイソマルト、約5重量%のイソマルト、約5.5重量%のイソマルト、約6重量%のイソマルト、約6.5重量%のイソマルト、約7重量%のイソマルト、約7.5重量%のイソマルト、約8重量%のイソマルト、約8.5重量%のイソマルト、約9重量%のイソマルト、約9.5重量%のイソマルト、約10重量%のイソマルト、約10.5重量%のイソマルト、約11重量%のイソマルト、約11.5重量%のイソマルト、約12重量%のイソマルト、約12.5重量%のイソマルト、約13重量%のイソマルト、約13.5重量%のイソマルト、約14重量%のイソマルト、約14.5重量%のイソマルト、約15重量%のイソマルト、約15.5重量%のイソマルト、約16重量%のイソマルト、約16.5重量%のイソマルト、約17重量%のイソマルト、約17.5重量%のイソマルト、約18.5重量%のイソマルト、約19重量%のイソマルト、約19.5重量%のイソマルト、または約20重量%のイソマルトを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約0.5重量%のソルビトール、約1重量%のソルビトール、約1.5重量%のソルビトール、約2重量%のソルビトール、約2.3重量%のソルビトール、約2.5重量%のソルビトール、約3重量%のソルビトール、約3.5重量%のソルビトール、約4重量%のソルビトール、約4.5重量%のソルビトール、約5重量%のソルビトール、約5.5重量%のソルビトール、約6重量%のソルビトール、約6.5重量%のソルビトール、約7重量%のソルビトール、約7.5重量%のソルビトール、約8重量%のソルビトール、約8.5重量%のソルビトール、約9重量%のソルビトール、約9.5重量%のソルビトール、約10重量%のソルビトール、約10.5重量%のソルビトール、約11重量%のソルビトール、約11.5重量%のソルビトール、約12重量%のソルビトール、約12.5重量%のソルビトール、約13重量%のソルビトール、約13.5重量%のソルビトール、約14重量%のソルビトール、約14.5重量%のソルビトール、約15重量%のソルビトール、約15.5重量%のソルビトール、約16重量%のソルビトール、約16.5重量%のソルビトール、約17重量%のソルビトール、約17.5重量%のソルビトール、約18.5重量%のソルビトール、約19重量%のソルビトール、約19.5重量%のソルビトール、または約20重量%のソルビトールを含む。
【0054】
いくつかの実施形態において、固体分散体は94重量%より大きいマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は95重量%より大きいマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は96重量%より大きいマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は97重量%より大きいマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は98重量%より大きいマンニトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は99重量%より大きいマンニトールを含む。
【0055】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.75重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.50重量%未満のマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.25重量%未満のマルチトールを含む。
【0056】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のイソマルトを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のイソマルトを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のイソマルトを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のイソマルトを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のイソマルトを含む。
【0057】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.75重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.50重量%未満のラクチトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.25重量%未満のラクチトールを含む。
【0058】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.75重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.50重量%未満のソルビトールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.25重量%未満のソルビトールを含む。
【0059】
いくつかの実施形態において、固体分散体は90重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は91重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は92重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は93重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は94重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は95重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は96重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は97重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は98重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は99重量%より大きいマンニトールおよび2つのポリオールを含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.75重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.50重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.25重量%未満のソルビトールおよび2つのポリオールを含む。
【0061】
いくつかの実施形態において、固体分散体は5重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は4重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は3重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は2重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は1重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.75重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.50重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は0.25重量%未満のマルチトールおよび2つのポリオールを含む。
【0062】
作成の方法
少なくとも2つまたは少なくとも3つの炭水化物の固体分散体を製造するために、噴霧乾燥、流動床、共造粒、または高剪断混合を含むが、これらに限定されない任意の適切な工程を用いることができる。
【0063】
共噴霧乾燥
いくつかの実施形態において、少なくとも2つまたは少なくとも3つの炭水化物の固体分散体は共噴霧乾燥される。共噴霧乾燥の適切な方法は米国特許第7,118,765号に記載されており、これは参照により本明細書に全体として組み込まれている。任意の噴霧乾燥器が本発明において有用であり得る。本発明のいくつかの実施形態において、2.1メートルの直径を有するS1 Spray Fluid Bed Dryerが用いられる(ドライテック(DRYTEC);イングランド、ケント、トンブリッジ)。当該噴霧乾燥器は、空気または他の気体の流れの中で液体供給物を微粒化することにより動作する。噴霧乾燥設備の主な用途は乾燥であるが、本発明の組成物を集塊し、凝結させ、被包し、冷却し、および/または調整するために、当該設備を用いることもできる。流動床噴霧乾燥器の動作パターンを描写する流れ図は、図1に示されている。
【0064】
乾燥のための空気は加熱器1により加熱され、熱気路8を通じて乾燥室4の頂部に進入する。供給ポンプ2は、微細液滴中の組成物を乾燥室4の頂部に進入する熱気流に噴霧する微粒化器に、供給線3を通じて液体供給物を運搬する。これは、曝露された大きい液体領域に起因する迅速な乾燥を引き起こす。本発明において、いくらかの微粒化器のうち1つを用いることができる。例えば、遠心駆動微粒化器、供給物を微粒化するために圧縮空気の噴流を用いる二流体ノズル、または圧力ノズル微粒化器を、本発明において用いることができる。
【0065】
統合流動床10は室4の底部に取り付けられる。微粒子および空気は、乾燥室4の錐体の側面出口9から流体旋回器5に出る。流体旋回器5は微粒子を空気から分離する。空気は袋濾過器6を通じて外へ排気される。微粒子は、乾燥室4の頂部へ集塊が起こる湿潤区域11に再循環され、統合流動床10に落下する。流動床に供給される熱気による流動化の作用は、より粗い粒子がさらに乾燥することを可能にし、微粒子は流体旋回器5へ取り除かれる。
【0066】
炭水化物溶液(例えば、少なくとも2つのポリオールまたは少なくとも3つのポリオール)は、その後、密封条件下で統合噴霧流動床の乾燥室単位に供給され、約200摂氏度(℃)の温度における熱気の制御流は、微細液滴の形態にある溶液を乾燥させる。所望の粒径が達成された時点で、炭水化物生成物が収集される。粒径は約0.1から500ミクロンに及び得る。本発明の1つの実施形態において、粒子のうち少なくとも85%は約100ミクロンまたはより大きい。本発明の別の実施形態において、粒子のうち少なくとも50%は約100ミクロンまたはより大きい。この工程の最中に発生されるより小さい粒子(「微粒子」)は、さらなる集塊のために乾燥室4の頂部に戻って再循環される。
【0067】
1つの実施形態において、92%のマンニトール/8%のマルチトールの噴霧乾燥混合物は、195℃の入口温度、90乃至95℃の出口温度、32kg/時の空気流、2.6psigの気体圧力降下、4.1kg/時での微粒化空気流、60℃の微粒化空気温度、39psigの微粒化空気圧、90℃の室の被枠の温度、および90℃の流体旋回器の被枠の表面温度を用いて、Anhydro Micra−35上で調製された。液体の噴霧速度は、90℃の出口温度を維持するように調節された。
【0068】
共造粒
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも2つまたは少なくとも3つの炭水化物の炭水化物混合物は、共造粒により調製される。
【0069】
流動床
いくつかの実施形態において、少なくとも2つまたは少なくとも3つの炭水化物の固体分散体は、流動床を用いて調製される。1つの例において、マンニトール、マルチトール、およびソルビトールの混合物を、20kgの粉砕した30μmまたはより小さいマンニトールのVwmの直径の粉末(Getec、ロケット(Roquette)他等)を流動床(Fluid Air Model 50L等)に添加することにより調製することができる。溶液が、500mLの水中にて170gのマルチトールおよび80gのマンニトールから作られる(溶液A)。溶液が、2,000mLの水中にて170gのマルチトール、320gのマンニトール、および460gのソルビトールから作られる(溶液B)。80℃の入口温度を用いて、マンニトール粉末床は30℃に加熱され、140SCFMの空気体積を有する。その後、溶液Aを70g/分の割合で噴霧し、70乃至150g/分で溶液Bが後続し、集塊物を得ることができる。その後、生成物が0.5%未満の湿度となるまで、生成物を80℃および140SCFMにて乾燥させることができる。
【0070】
高剪断
いくつかの実施形態において、少なくとも2つまたは少なくとも3つの炭水化物の固体分散体は、高剪断を用いて調製される。1つの例において、マンニトール、マルチトール、およびソルビトールの混合物を、20kgの粉砕した30μmまたはより小さいマンニトールのVwmの直径の粉末(Getec、ロケット(Roquette)他等)および170gのマルチトールを水平高剪断混合器(Littlefordの5立方フィートの混合器等―ジェイ・エイチ・デイ(JH Day)、オハイオ州、シンシナティ)に添加することにより調製することができる。いくつかの実施形態において、溶液が、1,000mLの水中にて170gのマルチトール、160gのマンニトール、および460gのソルビトールから作られる。その後、溶液を高剪断混合器に添加し、粒子を造粒することができる。必要ならば、追加の液体を添加して所望の大きさの粒子を得ることができる。次に、生成物が0.5%未満の湿度となるまで、粒子を80℃および140SCFMにて流動床(Fluid Air Model 50L等)内で乾燥させることができる。その後、必要ならば、例えば、2,000RPMでのFitzMill Model D6(フィッツパトリック社(Fitzpatrick Company))と、篩と、例えば、USS 20の網目篩を用いるスウェコ(Sweco)の篩い分け器とを用いて、生成物を粉砕しかつ適切な粒径に篩い分けることができる。
【0071】
特徴
いくつかの実施形態において、マンニトールおよびマルチトールまたはイソマルト等の少なくとも2つの炭水化物、または、マンニトール、マルチトールまたはイソマルト、およびソルビトール等の少なくとも3つの炭水化物を含む固体分散体および/または賦形剤系は、錠剤形成可能性、耐久性、感覚刺激特徴、崩壊時間、および/または、圧密の量に対する感度における有利な減少等の、優れた機能性を実証する。例えば、いくつかの実施形態において、固体分散体または賦形剤系に印加される増加した圧密圧力は、より好都合な破砕性値、増加した硬度値、および驚くことに、崩壊時間におけるほんの僅かな増加を有する錠剤を結果的にもたらす。共造粒炭水化物および/または噴霧乾燥炭水化物を含む固体分散体または賦形剤系について、このような特徴を見せることがある。
【0072】
いくつかの実施形態において、90重量%のマンニトールおよび10重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、15kNの圧縮力の印加の際に約14kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.20%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約10分未満の崩壊時間を有し得る。
【0073】
いくつかの実施形態において、90重量%のマンニトールおよび10重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、30kNの圧縮力の印加の際に約32kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.08%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約10分未満の崩壊時間を有し得る。
【0074】
いくつかの実施形態において、99重量%のマンニトールおよび1重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、15kNの圧縮力の印加の際に約16kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.14%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約8分未満の崩壊時間を有し得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、99重量%のマンニトールおよび1重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、30kNの圧縮力の印加の際に約22kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.18%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約8分未満の崩壊時間を有し得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、96.5重量%のマンニトールおよび3.5重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、15kNの圧縮力の印加の際に約14kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.22%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約6分未満の崩壊時間を有し得る。
【0077】
いくつかの実施形態において、96.5重量%のマンニトールおよび3.5重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、30kNの圧縮力の印加の際に約28kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.22%の破砕性値を有し得る。このような賦形剤系は、約8分未満の崩壊時間を有し得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、96重量%のマンニトール、1.7重量%のマルチトール、および2.3重量%のソルビトールを含む賦形剤系は、13kNの圧縮力の印加の際に約22kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.11%の破砕性値を有し得る。
【0079】
いくつかの実施形態において、96重量%のマンニトール、1.7重量%のマルチトール、および2.3重量%のソルビトールを含む賦形剤系は、33kNの圧縮力の印加の際に約50kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.13%の破砕性値を有し得る。
【0080】
いくつかの実施形態において、91.2重量%のマンニトール、6.5重量%のマルチトール、および2.3重量%のソルビトールを含む賦形剤系は、13kNの圧縮力の印加の際に約18kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.20%の破砕性値を有し得る。
【0081】
いくつかの実施形態において、91.2重量%のマンニトール、6.5重量%のマルチトール、および2.3重量%のソルビトールを含む賦形剤系は、33kNの圧縮力の印加の際に約35kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.24%の破砕性値を有し得る。
【0082】
いくつかの実施形態において、91.2重量%のマンニトール、2.3重量%のソルビトール、および6.5重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、13kNの圧縮力の印加の際に約14kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.17%の破砕性値を有し得る。
【0083】
いくつかの実施形態において、91.2重量%のマンニトール、2.3重量%のソルビトール、および6.5重量%のマルチトールを含む賦形剤系は、34kNの圧縮力の印加の際に約45kPの硬度値を有する。このような賦形剤系は、約0.13%の破砕性値を有し得る。
【0084】
いくつかの実施形態において、固体分散体の含湿率は、約8%未満、約5%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、または約0.5%未満であり得る。本発明の1つの実施形態において、固体分散体の含湿率は約0.3%である。
【0085】
いくつかの実施形態において、粉末形態にある固体分散体の破砕性は、約15%乃至約35%である。いくつかの実施形態において、粉末形態にある固体分散体の破砕性は、35%未満、30%未満、25%未満、または20%未満である。
【0086】
いくつかの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の破砕性は、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、または約0.1%未満であり得る。
【0087】
いくつかの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の圧密可能性は、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、約15kPから約50kPまでの硬度を呈し得る。1つの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の圧密可能性は、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、約15kPから約35kPまでの硬度を呈し得る。1つの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の圧密可能性は、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、約22kPから約50kPまでの硬度を呈し得る。1つの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の圧密可能性は、13kNの圧縮力にて15kPより大きい硬度を呈し得る。1つの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の圧密可能性は、35kNの圧縮力にて35kPより大きい硬度を呈し得る。
【0088】
1つの実施形態において、結果として生じる圧縮固体分散体の耐久性は、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、0.5%以下の破砕性を呈し得る。
【0089】
1つの実施形態において、本発明の固体分散体は異なる溶解度を有する少なくとも2つの炭水化物を含み、そこで、当該固体分散体は微結晶板構造を有する。1つの実施形態において、本発明の固体分散体は異なる濃度を有する少なくとも2つの炭水化物を含み、そこで、当該固体分散体は微結晶板構造を有する。
【0090】
1つの実施形態において、微結晶板構造の結晶層は、5ミクロン未満、好ましくは3ミクロン未満、最も好ましくは1ミクロン未満の厚さを有する。1つの実施形態において、微結晶板構造の結晶層は、約0.5ミクロン乃至約5ミクロンの厚さを有する。1つの実施形態において、微結晶板構造の結晶層は、約0.5ミクロン乃至約2ミクロンの厚さを有する。1つの実施形態において、微結晶板構造の結晶層は互いに接触している。いくつかの実施形態において、結晶層の小さい大きさは崩壊の際にクリーム様の口感を加える。
【0091】
1つの実施形態において、微結晶板構造を有する固体分散体は、異なる溶解度を有する炭水化物を選択し、所与の溶液処理温度にて、異なる炭水化物成分の飽和百分率の範囲内における溶液を作ることにより実現される。飽和百分率は、(処理温度での成分濃度)/(処理温度での成分の飽和度)100と定義される。40℃から99℃に及ぶ温度を、溶液処理温度に用いることができる。微結晶板構造を形成する共結晶化の順序は、溶液中の成分の飽和度の%に基づいている。
【0092】
1つの実施形態において、核炭水化物成分はその飽和濃度の約60%乃至約99.5%にて処理され、任意の1つ(または複数)の遷移成分が約1%未満乃至約59.5%にて添加され、表面成分が約0.5%未満乃至約40%にて添加される。
【0093】
より好適な一実施形態において、核炭水化物成分はその飽和濃度の約75%乃至約99.5%にて処理され、任意の1つ(または複数)の遷移成分が約1%未満乃至約24.5%にて添加され、表面成分が約0.5%未満乃至約25%にて添加される。
【0094】
なおより好適な一実施形態において、核炭水化物成分はその飽和濃度の約85%乃至約99.5%にて処理され、任意の1つ(または複数)の遷移成分が約1%未満乃至約14.5%にて添加され、表面成分が約0.5%超過乃至約15%にて添加される。
【0095】
最も好適な一実施形態において、核炭水化物成分はその飽和濃度の約95%乃至約99.5%にて処理され、任意の遷移成分が約1%超過乃至約4.5%にて添加され、表面成分が約0.5%超過乃至約5%にて添加される。
【0096】
理論により束縛されることを望まないものの、共処理炭水化物間の相互作用は、本発明のいくつかの実施形態の固体分散体の驚くべき特徴に実質的に関与し得ることが推測される。
【0097】
1つの実施形態において、本発明の固体分散体は3つの区域を備える:核、遷移、および表面。第1区域は、第1の炭水化物結晶核である。第2区域、遷移層は、その中で単一の分散材料または多数の分散材料が第1の炭水化物と共結晶化される、1つまたは多数の層であってよい。遷移分散材料は、遷移区域を分節および可塑化する働きをする。遷移に影響する2つの要因があり、一つは処理温度における水中での分散相の溶解度である。(様々な炭水化物の溶解度については、表1を参照されたい。)同じ温度でのより可溶性の低い分散材料は、より可能性の高い材料よりも遅く共結晶化することになる。もう一つの要因は、溶液中での分散材料の濃度である。濃度が高いほど、工程中に早くそれが共結晶化することになる。従って、工程中に早く共結晶化およびより薄い核を得るように、かつ、分散材料の溶解度を調節すること、または分散材料の濃度を低下させることの何れかにより、核の厚さおよび遷移区域の厚さを調節することができる。第3区域、表面区域は、表面配置のために炭水化物を組み込む。当該表面は、還元表面結合エネルギーを有する多数の炭水化物の組成物として創出される。
【表1】

【0098】
微結晶板構造を制御する手段としての微分溶解度(飽和百分率)の使用は、固体分散体の液滴中に残っている水の量に基づく。第1の炭水化物の飽和百分率は100%に最も近く、それを最初に結晶化させる。蒸発工程が継続する際に、残っている水の量は、次の飽和百分率の分散剤のための飽和条件に低下される。従って、計画された順番で残っている分散材料のそれぞれの共結晶化が起こる。冷却および蒸発の両方が、結晶化を引き起こすことができる。狭い範囲内にて等温であるように工程を設定することができるため、特に噴霧乾燥中の粒子の冷却は無視してよいと考えられる。表2内の下記の例において、溶液温度は80℃であり、噴霧乾燥器から脱出する乾燥生成物は85乃至95℃である。液滴の冷却はそのために制限される。
【0099】
蒸発についての計算は、蒸発の工程が継続する際に、各材料の溶解度を維持するために残っている水の量の計算を伴う。下記の表2は、80℃、噴霧液体温度での溶解度を示す。100からの減算により、飽和状態にあるのに必要な水の量が縦列2内で計算される。選択された濃度の材料は水に入れられ、この場合では、55キロの水である。8.84%の水が蒸発した後にマンニトールが結晶化し、99.65%の水が蒸発したかまたは0.35%の水が残っている状態においてマンニトールと共にマルチトールが共結晶化し、その後、99.83%が蒸発したかまたは0.17%の水が残っている状態においてソルビトールが共結晶化することに後続することに留意されたい。当該計算は、飽和状態での水の量を決定するために、(飽和状態での水の量)/(飽和状態での炭水化物の量)という比率を、バッチ内の炭水化物の量を掛けた比率として用いる。例えば、ソルビトールについては、(8/921.08)=0.09375である。飽和の順序および溶液から生じる材料の量は、そのため、核、遷移、および表面の組成物の厚さおよび組成物の決定要因である。包含のために選択される材料は、本明細書で定義されているような固体分散体を形成することになるものとして選択される。
【0100】
第1の結晶化は、核としての結晶性材料または共結晶化材料であってよく、表面への遷移は、同じ共結晶化ひいては二炭水化物系であってよい。最初に、結晶化するには、分散剤相は、0%乃至99.5%の遷移区域および0.5乃至99.5%の表面区域を有する総質量の約0.5%から約99.5%までであり得る。
【0101】
異なる溶解度を有する3つ以上の炭水化物の溶液が調製される。微小板構造を有する固体分散体に当該炭水化物を共結晶化させるために、この溶液は、最初に、溶液中で最も高いパーセント飽和を有する、おおよそ100パーセント飽和以上の炭水化物に処理される。
【0102】
3つ以上の炭水化物の結晶化/共結晶化の順序は、溶媒損失、溶液の温度変化、またはその両方の何れかに起因して起こる。微小板構造は、処理されることになる液体溶液を調製する際に選択される炭水化物の%飽和により規定される。〜100%飽和に近い液体を流動床または噴霧乾燥器に噴霧すること、または、有核懸濁液(小さい微結晶を含有する)を流動床または噴霧乾燥器に噴霧することにより、共結晶化の工程を達成することができる。40℃乃至210℃の出口温度にて乾燥するための条件のために、工程温度を設計することができる。
【表2】

【0103】
被膜炭水化物
いくつかの実施形態において、固体分散体および/または賦形剤系は、被膜炭水化物および/または被膜炭水化物混合物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体および/または賦形剤系は、被膜ポリオールおよび/または被膜ポリオール混合物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は被膜糖および/または被膜糖混合物を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体は被膜される。
【0104】
成分
いくつかの実施形態において、固体分散体および/または賦形剤系は、マンニトール等の被膜ポリオール、または被膜ポリオール混合物を含む。いくつかの実施形態において、のように、Mannogem(商標)EZ(エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)、デラウェア州、ウィルミントン)の噴霧乾燥マンニトールのように、マンニトールを噴霧乾燥により調製することができる。いくつかの実施形態において、噴霧乾燥マンニトールは、Buchi Mini−Spray Drier Model B290等の噴霧乾燥器を用いて調製される。1つの実施形態において、噴霧乾燥マンニトールは、0.7mmのノズル先端、200℃の入口温度、噴霧速度により維持される90〜97℃の出口温度、15mL/分の空気流、および、80℃の最小温度での45%のマンニトール溶液を用いて、Buchi Model B290上で調製される。マンニトールを他の適切な方法により調製することもできる。ポリオール類およびポリオール混合物等の炭水化物および炭水化物混合物を、上記の炭水化物混合物の節に記載されているように、噴霧乾燥、流動床、共造粒、または高剪断混合等の、任意の適切な方法により調製することができる。
【0105】
いくつかの実施形態において、適切な被膜剤としては、可溶性重合体材料を挙げることができるが、これに限定されない。適切な被膜剤としては、ポリビニルピロリドン類、ポリビニルアルコール類、ポリエチレン移植共重合体、ポリエチレングリコール類、エチレングリコール/プロピレングリコール移植共重合体、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナン類、ペクチン類、キサンタン類、およびアルギン酸塩類を挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、適切な被膜剤は、Plasdone(登録商標)S630(インターナショナル・スペシャルティ・プロダクツ(International Specialty Products))のように、ビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの60:40共重合体(すなわち、コポビドン)を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体および/または賦形剤系は、約0.1重量%乃至約5重量%、約0.2重量%乃至約4重量%、約0.3重量%乃至約3重量%、約0.4重量%乃至約2重量%、または約0.5重量%乃至約1重量%の量で被膜剤を含む。いくつかの実施形態において、固体分散体および/または賦形剤系は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、または約5重量%の量で被膜剤を含む。
【0106】
作成の方法
被膜炭水化物および/または被膜炭水化物混合物を調製するために、任意の適切な方法を用いることができる。
【0107】
流動床
いくつかの実施形態において、ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物は、流動床を用いて調製される。1つの例において、コポビドンで被膜されたマンニトールを以下のとおりに作ることができる:
【表3】

【0108】
Fluid Air 1000の流動床乾燥器の造粒器を用いて、Mannogem EZは流動床に投入される。生成物温度は、溶液を噴霧するより前に少なくとも30℃に到達することを可能にされる。溶液は29kgの水中にある4kgのS−630であり、かつ、Plasdone S−630を溶液の撹拌にゆっくりと添加することにより作られる。
【0109】
噴霧工程のパラメータは、2,000〜4,000SCFM(目標:2,800SCFM)、75〜100℃の入口空気温度、および0.5〜2.0kg/分の溶液噴霧速度を含む。おおよその動作時間は噴霧の30分である。溶液の噴霧が完了した時点で、下記のパラメータに従ってバッチを乾燥させることができる:30〜40℃の生成物温度(目標35℃)および1,000〜3,000SCFMの空気流。出口温度がおおよそ35℃に到達する際に、試料を引き、標準的なロッド試験を介して湿度について試験することができる。1.0%以下という目標の湿度水準に到達しない場合、バッチを冷却することができる。
【0110】
高剪断
いくつかの実施形態において、ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物は、高剪断を用いて調製される。1つの例において、コポビドンで被膜されたマンニトールは、Littleford Lodigeの5立方フィートの高剪断造粒器(ジェイ・エイチ・デイ(JH DAY)、オハイオ州、シンシナティ)等の高剪断混合器を用いて、20kgのマンニトール(Mannogem EZ等)および60gのPlasdone S−630(PV/VA共重合体)を最初に添加することにより調製される。溶液が、1,173mLの水につき140gのコポビドンおよび210gのマンニトールを用いて、水中にある12%のPlasdone S−630で作られる。混合器の鋤が60RPMで運転する状態で、コポビドン溶液はゆっくりと噴霧される。その後、Fluid Air Model 50L(フルーイド・エア社(Fluid Air Corp)、イリノイ州、オーロラ)等の流動床内で、60℃の入口温度および150SCFMの空気流にて、生成物が0.5%未満の湿度を含有するまで、生成物を乾燥させることができる。
【0111】
特徴
いくつかの実施形態において、ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物を含む固体分散体および/または賦形剤系は、錠剤形成可能性、感覚刺激特徴、およびより速い崩壊時間等の、優れた機能性を呈する。ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物を含む賦形剤系は、この組成物から作られる錠剤の全体的な崩壊時間に影響を与えることなく、約1%以下の濃度の水溶性重合体にて、崩壊の際に口内で薄く滑らかな液体懸濁液(クリーム様の口感)を迅速に展開させることができる。いくつかの実施形態において、経口崩壊錠剤にて、懸濁液の粒子が薄い微小板でありかつ溶解可能である際に、展開されたクリーム様の口感の懸濁液は大きい粒子のAPIを隠すのに役立ち、かつザラザラ質の不快な感覚を減らす。いくつかの実施形態において、ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物を含む賦形剤系は、より低い圧縮力にあってさえ低破砕性を呈する。
【0112】
組み合わせの賦形剤系
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、(1)少なくとも2つの炭水化物の固体分散体、および(2)被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、(1)少なくとも3つの炭水化物の固体分散体、および(2)被膜炭水化物および/または被膜炭水化物混合物を含む。
【0113】
成分
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、ポリオール類および/または糖類等の、少なくとも2つの炭水化物の混合物を含む。適切な炭水化物混合物は、例えば、マンニトールおよびマルチトールを含み得る。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、ポリオール類および/または糖類等の、少なくとも3つの炭水化物の混合物を含む。適切な炭水化物混合物は、例えば、マンニトール、マルチトール、およびソルビトールを含み得る。上記に記載されているように、当該炭水化物を共噴霧乾燥または共造粒することができる。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、上記に記載されている相対量でマンニトールおよびマルチトールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約30重量%乃至約70重量%のポリオール混合物、約40重量%乃至約60重量%のポリオール混合物、約45重量%乃至約55重量%のポリオール混合物、約47重量%乃至約53重量%のポリオール混合物、または約50重量%のポリオール混合物を含む。
【0114】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、上記に記載されているように、ポリオールまたは糖等の被膜炭水化物、またはポリオール混合物または糖混合物等の被膜炭水化物混合物を含む。賦形剤系は、約1重量%乃至約40重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物、約5重量%乃至約35重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物、約10重量%乃至約30重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物、約15重量%乃至約25重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物、約17重量%乃至約23重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物、または約20重量%の被膜炭水化物または炭水化物混合物を含み得る。
【0115】
作成の方法
いくつかの実施形態において、上記に記載されている成分は混ぜられる。その後、被膜または非被膜または変性の活性医薬原料(API)の有無にかかわらず、既知の方法により混合物を錠剤型に圧縮することができる。
【0116】
特徴
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されているような炭水化物混合物と、被膜炭水化物または炭水化物混合物(例えば、可溶性重合体材料で被膜された少なくとも1つの噴霧乾燥ポリオール)とを含む賦形剤系は、上記に記載されているように、錠剤形成可能性、耐久性、感覚刺激特徴、より速い崩壊時間、および/または圧密圧力に対する感度における有利な減少等の、優れた機能性を実証する。例えば、いくつかの実施形態において、増加した圧密圧力は、より好都合な破砕性値、増加した硬度値、および驚くことに、崩壊時間におけるほんの僅かなまたは全くない増加を見せる錠剤を結果的にもたらす。
【0117】
加えて、許容可能な硬度値および破砕性値を有する錠剤を実現するために、より低い圧密圧力を必要とすることがある。いくつかの実施形態において、被膜炭水化物または炭水化物混合物および炭水化物混合物を含む賦形剤系は、より低い圧縮力にあってさえ低破砕性を呈する。こうした特性は、味覚遮蔽被膜剤または変性活性剤のような成分の破裂を回避することにより、圧密の最中にAPIの味覚遮蔽特性または制御放出特性を維持するために有用であり得る。いくつかの実施形態において、活性剤は、不快な味覚を減少させ、その放出を制御し、溶解度および/または浸透を改善することにより生物利用可能性を増加させ、またはAPIを安定させるように変性される。いくつかの実施形態において、このような変性は、生物強化被膜剤の破裂または生物強化API構造の破断を防止する。より低い力にて錠剤を形成することができることは、錠剤工程の最中にこの構造がより無傷のままであることを可能にすることができ、かつAPIをより効果的に患者に運搬することができる。より低い圧縮力での増加した圧密可能性は、錠剤の押圧および打ち抜きの損耗も減らす。
【0118】
いくつかの実施形態において、炭水化物混合物および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、感覚刺激特徴等の優れた機能性を呈する。炭水化物混合物および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、錠剤の全体的な崩壊時間に影響を与えることなく、約1%以下の濃度の水溶性重合体にて、崩壊の際に口内で濃く滑らかな液体(クリーム様の口感)を迅速に展開させることができる。いくつかの実施形態において、このような優れた感覚刺激機能性は、大きい粒子の被膜または非被膜のAPIを隠すのに役立ち、かつザラザラ質の感覚を減らす。
【0119】
いくつかの実施形態において、炭水化物混合物および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、優れた希釈潜在性を呈する。いくつかの実施形態において、炭水化物混合物および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、APIまたは崩壊剤等の別の材料での希釈の後でさえその機能性を保持する。いくつかの実施形態において、賦形剤系は高度に圧密可能であり、高用量のAPIを収容し、それにより、より頑健な錠剤の創出を促進することができる。いくつかの実施形態において、炭水化物混合物および被膜炭水化物または炭水化物混合物を含む賦形剤系は、低圧縮力の印加が中度乃至高度の硬度水準を有する錠剤を結果的にもたらす際に、高度に圧密可能である。
【0120】
賦形剤系のための追加成分
上記の一覧に記載されている賦形剤は、いくつかの追加成分を含み得る。
【0121】
いくつかの実施形態において、賦形剤系はポリオールを含む。適切なポリオールとしては、Mannogem(商標)EZ(エス・ピー・アイ・ファーマ社(SPI Pharma, Inc.)、デラウェア州、ウィルミントン)の噴霧乾燥マンニトール等の、マンニトールを挙げることができる。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約1重量%乃至約30重量%のポリオール、約5重量%乃至約25重量%のポリオール、約10重量%乃至約20重量%のポリオール、約12重量%乃至約18重量%のポリオール、または約15重量%のポリオールを含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は崩壊剤を含む。適切な崩壊剤としては、クロスポビドン(例えば、Plasdone(登録商標)XL、Kollidone(登録商標)、Polyplasdone(登録商標))、アルギン酸、クロスカルメロースナトリウム(例えば、Ac−Di−Sol(登録商標)、Primellose(登録商標))、グアーガム、微結晶セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末セルロース、アルギン酸ナトリウム、およびグリコール酸デンプンナトリウム(例えば、Explotab(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、約1重量%乃至約30重量%の崩壊剤、約5重量%乃至約25重量%の崩壊剤、約10重量%乃至約20重量%の崩壊剤、約12重量%乃至約18重量%の崩壊剤、または約15重量%の崩壊剤を含む。
【0123】
追加の適切な成分を、所望の特性を実現するのに適切な量で本発明の賦形剤系中に含めることもできる。
【0124】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトールおよびマルチトール等の少なくとも2つのポリオールの混合物、および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも3つの炭水化物の混合物、および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトール等の少なくとも3つのポリオールの混合物、および崩壊剤を含む。
【0125】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、崩壊剤、および炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトールおよびマルチトール等の少なくとも2つのポリオールの混合物、崩壊剤、およびポリオールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも3つの炭水化物の混合物、崩壊剤、および炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトール等の少なくとも3つのポリオールの混合物、崩壊剤、およびポリオールを含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、崩壊剤、および被膜炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトールおよびマルチトール等の少なくとも2つのポリオールの混合物、崩壊剤、および被膜ポリオールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも3つの炭水化物の混合物、崩壊剤、および被膜炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトール等の少なくとも3つのポリオールの混合物、崩壊剤、および被膜ポリオールを含む。
【0127】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも2つの炭水化物の混合物、崩壊剤、炭水化物、および被膜炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトールおよびマルチトール等の少なくとも2つのポリオールの混合物、崩壊剤、ポリオール、および被膜ポリオールを含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、少なくとも3つの炭水化物の混合物、崩壊剤、炭水化物、および被膜炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトール等の少なくとも3つのポリオールの混合物、崩壊剤、ポリオール、および被膜ポリオールを含む。
【0128】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は、被膜炭水化物および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、被膜ポリオールおよび崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、被膜炭水化物、炭水化物、および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、被膜ポリオール、ポリオール、および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、炭水化物および崩壊剤を含む。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、ポリオールおよび崩壊剤を含む。
【0129】
いくつかの実施形態において、賦形剤系は滑走剤を含む。適切な滑走剤としては、シリカゲル、コロイド状シリカ、燻蒸シリカ、沈殿シリカ、滑石、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。共処理炭水化物系の滑走剤成分は、好ましくは、当該系の総重量の約0%から約5%までの範囲内で存在する。
【0130】
シリカゲルは、組成物の流動特性を改善し、かつ、錠剤成形の最中に打ち抜き器および打ち抜き型に粘着する材料の量を最小化するように作用する。コロイド状シリカは、組成物の流動特性を錠剤成形される前に改善するように作用する。
【0131】
調合物
いくつかの実施形態において、医薬調合物は、上記に記載されているような賦形剤系を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、適切な量の賦形剤系を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、約20重量%乃至約99重量%の賦形剤系を含む。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、約20重量%乃至約95重量%の賦形剤系、約25重量%乃至約90重量%の賦形剤系、約25重量%乃至約85重量%の賦形剤系、約25重量%乃至約80重量%の賦形剤系、約25重量%乃至約75重量%の賦形剤系、約25重量%乃至約75重量%の賦形剤系、約30重量%乃至約70重量%の賦形剤系、約35重量%乃至約65重量%の賦形剤系、約40重量%乃至約60重量%の賦形剤系、約45重量%乃至約55重量%の賦形剤系、または約50重量%の賦形剤系を含む。
【0132】
いくつかの実施形態において、医薬調合物はAPIを含む。適切なこのようなAPIとしては、参照により本明細書に全体として組み込まれている、「医師用卓上参考書、第61版、ニュージャージー州、モントベール:トムソンPDR;2007年(Physician's Desk Reference, 61st ed. Montvale, NJ: Thomson PDR; 2007)」に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、医薬調合物は、約1重量%乃至約75重量%のAPI、約5重量%乃至約70重量%のAPI、約10重量%乃至約65重量%のAPI、約15重量%乃至約60重量%のAPI、約25重量%乃至約55重量%のAPI、約30重量%乃至約50重量%のAPI、約35重量%乃至約45重量%のAPI、約37重量%乃至約43重量%のAPI、または約40重量%のAPIを含む。
【0133】
いくつかの実施形態において、医薬調合物は、所望の特性を実現するのに適切な量で、潤滑剤、香味料、甘味料、および着色料を含むが、これらに限定されない適切な成分を含む。
【0134】
固体剤形
本発明の1つの実施形態において、固体分散体調合物は、標準的な圧縮設備(例えば、錠剤成形圧搾機)を用いて固体剤形(例えば、錠剤)に直接的に圧縮される。本発明の直接的に圧縮された固体剤形の1つの実施形態は、10分以内に、好ましくは6分未満以内に、溶解または崩壊する。本発明の直接的に圧縮された固体剤形の1つの実施形態は、10分以内に、好ましくは6分未満以内に、胃または腸の中で崩壊する。
【0135】
本発明の1つの実施形態において、固体分散体調合物は、標準的な圧縮設備(例えば、錠剤成形圧搾機)を用いて嚥下錠剤または喉飴に直接的に圧縮される。本発明の嚥下錠剤または喉飴の1つの実施形態は、10分以内に、好ましくは6分未満以内に、溶解または崩壊する。本発明の嚥下錠剤または喉飴の1つの実施形態は、10分以内に、好ましくは6分未満以内に、胃または腸の中で崩壊する。
【0136】
本発明の1つの実施形態において、固体分散体調合物は、標準的な圧縮設備(例えば、錠剤成形圧搾機)を用いて固体剤形(例えば、錠剤)に直接的に圧縮される。本発明の直接的に圧縮された固体剤形の1つの実施形態は、患者の口腔内で唾液と相互作用し、口腔内で完全に溶解または崩壊して約60秒以内に容易に嚥下可能な形態になる。
【0137】
本発明の1つの実施形態において、固体分散体調合物は、標準的な圧縮設備(例えば、錠剤成形圧搾機)を用いて経口分散性の錠剤に直接的に圧縮される。本発明の経口分散性の錠剤の1つの実施形態は、約60秒以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。
【0138】
本発明の1つの実施形態において、固体分散体調合物は、標準的な圧縮設備(例えば、錠剤成形圧搾機)を用いて噛砕可能な錠剤に直接的に圧縮される。本発明の噛砕可能な錠剤の1つの実施形態は、約60秒以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。
【0139】
本発明の一実施形態において、固体剤形は、錠剤を口腔内に入れてから約25乃至50秒以内に完全に溶解または崩壊する。本発明の一実施形態において、固体剤形は、錠剤を口腔内に入れてから約5乃至20秒以内に完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、60秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、50秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、40秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、30秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、20秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、10秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。本発明の1つの実施形態において、固体剤形は、5秒未満以内に口腔内で完全に溶解または崩壊する。
【0140】
1つの実施形態において、本発明で生成される固体剤形は、好ましくは、約1kP乃至約50kPの範囲内にある硬度(標準的なUSP法)と、約0.01%乃至約5%の範囲内にある破砕性(標準的なUSP法)とを有する。
【0141】
本発明の1つの実施形態において、生成される固体剤形は、約7から約39.9kPまでの硬度と、約0.5%未満の破砕性と、約30秒未満の崩壊とを有する。
【0142】
本発明の1つの実施形態において、生成される固体剤形は、約4.8kP乃至約34.1kPの硬度範囲と、約0.2%未満の破砕性と、約60秒未満のUSP崩壊とを有する。本発明の1つの実施形態において、生成される固体剤形は、約3kP乃至約15kPの範囲内にある硬度(標準的なUSP法)と、約0.01%乃至約5%の範囲内にある破砕性(標準的なUSP法)とを有し、60秒以内に溶解または崩壊することになるだろう。
【0143】
いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも2つの炭水化物の混合物を有する固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも2つのポリオールの混合物を有する固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも2つの糖の混合物を有する固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも3つの炭水化物の混合物を有する固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも3つのポリオールの混合物を有する固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、固体剤形は、少なくとも3つの糖の混合物を有する固体分散体を含む。ポリオール類および糖類を含むがこれらに限定されず、本発明の固体分散体に適切な炭水化物は、上記に記載されている。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトールおよびマルチトールを含む固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトールおよびイソマルトを含む固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトールを含む固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトール、イソマルト、およびソルビトールを含む固体分散体を含む。
【0144】
いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトール、マルチトール、およびソルビトールを含む固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形は、マンニトール、ラクチトール、およびソルビトールを含む固体分散体を含む。いくつかの実施形態において、本発明の固体剤形はキシリトールを含まない。
【0145】
本発明の高度に圧密可能な固体分散体および賦形剤系を、1つ以上の活性材料のための運搬基盤として用いることができる。1つ以上の活性材料を固体分散体と混合し、錠剤等の固体剤形に形成することができる。別の実施形態において、潤滑剤、香味料、着色料、または甘味剤等の追加の原料を調合物に添加し、固体剤形に形成することもできる。
【0146】
固体剤形が患者の口腔内に入れられる際に、それは唾液と相互作用し、患者の口腔内で迅速に溶解または分散する。固体剤形が患者の口腔内で溶解する際に、それは固体剤形中に含有される1つ以上の活性原料を放出する。
【0147】
本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明の方法および組成物にて様々な修正および変動を行うことができることが、当業者にとって明白となることになる。従って、本発明は、本発明の修正および変動が添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内に入るという条件でそれらに及ぶことを目的とする。
【0148】
下記の実施例は、本発明を例解するために与えられている。しかしながら、本発明はこうした実施例に記載されている特定の条件または詳細に限定されるものでないことを理解されたい。本明細書を通して、米国特許を含むがこれに限定されない、ありとあらゆる参照されている公的に入手可能な文献は、参照により具体的に組み込まれている。
【実施例】
【0149】
実施例
実施例1:微結晶板構造を有する3つの共処理炭水化物の固体分散体
水を撹拌した被枠付き混合槽に投入し、その水を78〜90℃に加熱する。下記の原材料を撹拌しながら混合槽に添加する。
【表4】

【0150】
原材料が溶液中かつ温度にある際に、その溶液を下記の工程により噴霧乾燥する。
【0151】
7インチの回転式微粒化器は、図1に示し、かつ作成の方法−共噴霧乾燥の節に記載したように、供給ポンプと、噴霧乾燥室に戻る流動床分類により、より小さい大きさの粒子を再循環させる能力とを備える。噴霧乾燥器のパラメータは以下のとおりである:乾燥器の入口温度195〜205℃、流動床の入口温度74〜122℃、乾燥器の出口温度80〜95℃(目標89〜92℃)、微粒化器の車輪速度11,250〜11,600rpm。その溶液を、85乃至90℃の空気温度で乾燥器の出口に噴霧する。系を安定させた時点で、かつおおよそ25キロの生成物を生成した後に、生成物の固体分散体Aを収集する。排出した生成物の含湿率は0.3%未満であるべきである。
【0152】
図2は、微結晶板構造を実証する固体分散体の固体分散体AのSEM(倍率2,000倍)である。図2は、微結晶板構造内の板を明瞭に示す。この実施形態において、その板は、図2で10μmの規模と比較すると厚さにして1μm未満であり、層状に配列されている。各層を比較的に連続的な薄膜として見ることができる。その層は、3つのポリオールから形成した共晶物から成る表面の引力によりまとめられる。微結晶板構造は、ポリオール類の溶解度および濃度における差異に起因すると考えられる。
【0153】
マルチトールは、1つのグルコース環および1つのソルビトール部分が付着した状態の、下記の化学構造を有する:
【化1】

【0154】
特に、付着したソルビトール上の5つのヒドロキシルのうち3つは、その付着したソルビトールに上に向いている高極性領域を与えるソルビトール構造内で上に向いている。1,4結合にも基づいて、ソルビトール部分はグルコース環に対するある角度で保持される。
【0155】
溶液中で80℃にて、マンニトールは水中で約47%の溶解度を有し、マルチトールは水中で約80%の溶解度を有し、ソルビトールは水中で約92%の溶解度を有する。乾燥工程において、用いる溶解度および濃度に基づいて、マンニトールは溶液から最初に、かつ非常に早く結晶化することになる。マンニトールは核を形成し、同様に形成した核を成長させることになる。マルチトールは、マンニトール、その後にソルビトール成分と共結晶し始めることになる。
【0156】
板の中心は、乾燥される溶液中での飽和濃度へのその近さに基づいて、最初にかつ乾燥工程を通して結晶化する、高融(従って、高結合強度)マンニトールから成る。示差走査熱量計(DSC)による全体の粒子は、マンニトールの融解熱が予想した293J/gm乃至〜280J/gmから僅かに変化するが、その単一の融点が依然として−166℃という特徴的なベータマンニトールまたはアルファマンニトールの融点である際に、融解形態と呼ばれる結晶核を有する単一峰の共晶混合物(対3つの峰、3つのポリオールのそれぞれについて1つ)である。その形成物は共晶遷移を有する可塑化板を形成し、これは板の厚さおよび同様に板表面の粘着性を制限する。
【0157】
この共晶表面は、弱く束縛される層間に結合遷移を発生させ、このようにして低圧破断を可能にする。板の薄さおよび平面性質は、図3で見ることができる裂片の形状にある結晶断片の破断を可能にする。図3は、20kNの圧縮圧力にて圧縮し半分に割れた、固体分散体Aの錠剤の内部構造のSEMである。割れた小片の幅は、大きさにして数ミクロン未満であり、厚さにして1ミクロン未満である。
【0158】
図3における固体剤形の錠剤を作るために、固体分散体Aを、Quart Veeの混合器(パターソン−ケリー(Paterson-Kelley)、ペンシルベニア州、東ストラウズバーグ)内で、1.5%のステアリン酸マグネシウムと10分にわたり混成した。前圧縮の使用を伴わずに、錠剤を26RPMの速度で作った。FFBE(平坦面斜角端)の0.625インチの直径の錠剤局を、MiniPress(グローブ・ファーマ(Globe Pharma)、ニュージャージー州、ニューブランズウィック)上で用いた。錠剤の重量は1.0gmであった。
【0159】
マンニトール結晶の「裂片」は、圧力を印加する際に錠剤中で依然として開いている空間に押し込まれる「移動単位」である。より高い圧力の領域からより低い圧力の領域への移動の効率は、塑性変形の利点を与える。こうした裂片は低圧にて錠剤の外側表面に移動し、より耐久性があり、より破砕性が低い表面を創出する。
【0160】
図4および5で見ることができるように、13kNの圧縮力にて、22kPの硬度および0.03%未満の破砕性を見出すことは驚くべきことであった。なおより驚くべきことは、印加した13kNの圧縮力から33kNの圧縮力まで線形に増加した硬度であり、破砕性が全体の圧縮力範囲にわたり0.2%未満、0.15%未満でさえあり続ける状態で、33kNの圧縮圧力にて50kPの硬度という最大値にあった。他の組成物に適用する同じ工程は、より低い硬度値を最終的にもたらし得る。例えば、いくつかの実施形態において、2.3%のソルビトールを有する97.7重量%のマンニトールは、13kNにて14kPの硬度を呈し、共噴霧乾燥した10%のソルビトールを有する90%のマンニトールは、13kNにて16kPの硬度を呈した。
【0161】
遷移相の分節化および表面配向における増加は、32kNで90%のマンニトールおよび10%のソルビトールの噴霧乾燥生成物に対して発生した32kPと対比して、32kNの圧力にて固体分散体Aに対するほぼ50kPの硬度で明らかである。層化の最適化は、6.04%のマルチトール/2.3%のソルビトールの生成物においても見られ、これは、13kNの圧縮力にて13kPの硬度を、32kNの圧縮力にて44kPを呈した。
【0162】
表3は、固体分散体の固体分散体Aの物理的特徴を以下に要約する。
【表5】

【0163】
実施例2:微結晶板構造を有する固体分散体Aの、他の賦形剤および賦形剤系との比較
実施例1に記載したような固体分散体の固体分散体Aを、下記の賦形剤系と比較する。
【表6】

【0164】
図6A〜6Cは、様々な倍率のMannogem(登録商標)EZ−EP等級を示す。図6D〜6Fは、様々な倍率のMannogem EZのUSP等級を示す。図6G〜6Iは、様々な倍率のMannitol HSを示す。図6J〜6Kは、様々な倍率のParteck(登録商標)M200を示す。図7A〜7Cは、微結晶板構造を示す様々な倍率での固体分散体AのSEMである。
【0165】
上記の噴霧乾燥した材料のSEMは、組成物および濃度に基づく明確な差異を呈する結晶構造を示す。Mannogem EZのEP等級中におけるより低い百分率のソルビトール(〜1%)は、結晶断片の分節化堆積物である一次粒子を結果的にもたらす。乾燥の工程における液滴は、狭い幅の結晶表面断片に分離する。Mannogem EZのUSP等級中における僅かにより高い水準のソルビトール(〜2%)は、その中で液滴が乾燥する際に、より丸みのある端を有する分節化堆積物を形成する表面を結果的にもたらす。堆積物のより丸みのある端および襞のある外観は、その端におけるマンニトールおよびソルビトールの癒合に起因すると考えられる。遥かにより高い水準のソルビトール(〜12%)を有するMannitol HSは、その滑らかな表面および丸みのある、併合した端から明らかなように、より連続的である表面を有する。Mannitol HSの液滴は、堅締した付属物を下方に有する表面を有する薄膜堆積物を形成するように癒合/併合しているように見える。この薄膜構造は、DSC走査中における2つの明確な峰の存在によりさらに実証される。
【0166】
Parteck(登録商標)M200(<2%のソルビトール)の表面構造は、いくつかの繊条状付属物を有する結晶断片の分節化堆積物を有するMannogem EZのEP等級と同様であるように見える。
【0167】
図8において、錠剤形成した固体分散体AのMannogem EZおよびParteck(登録商標)M200との比較のために、硬度を圧縮力の関数として描写する。Parteck(登録商標)M200の繊条状構造は、〜1.3kP/kNの圧力での固体分散体Aと同等であるように、その圧縮可能性およびその勾配を加える。しかしながら、図9において、Parteck(登録商標)M200はより低い圧縮力での固体分散体Aよりも長い崩壊時間を有することが実証されている。固体分散体Aは、同様の低圧にて繊条状堆積物を細孔に広げてそれらを満たしているParteck(登録商標)M200の構造と対比して、その微結晶板構造に起因して低圧にて移動していることが考えられる。
【0168】
本発明を介して得られる改善は、崩壊時間の損失を伴わない、より低い圧力を伴うより高い硬度の発達であることは明らかである。本発明の別の利点は、微結晶板構造の厚さを制御する能力である。工程中に早く固体分散体の分散相が共結晶化しているほど、微結晶板構造内のマンニトール層は薄くなる。共結晶化工程中に遅いほど、マンニトール層は厚くなる。本発明の追加の利点は、固体剤形の低破砕性である。微結晶板構造内の層が薄いほど、層は薄くなり、細孔は小さくなり、変形板は貫通することができ、固体剤形の母材内により迅速に応力緩和があることになる。
【0169】
本発明は、表面複合物の粘着性を制御する利点も提供する。固体分散体の分散剤成分を、線形または非線形の母材設計に組み込むこともできる。非線形かつ角度があるのは、ラクチトールおよびマルチトールの1,4結合した設計、および同様の1,4結合したポリオール類または二糖類である。
【0170】
1,4結合にあるグルコースまたはがラクトースは、結晶のパターンおよび分節の最も迅速に成長するC次元においてマンニトール母材の成長に関与し、角度平面内で利用可能な二糖のソルビトール部分を、マンニトール、ソルビトール、または、マルチトールまたはラクチトールのグルコース部分またはガラクトース部分の何れかを交差結晶配列で層状にさせておく。従って、マンニトールはC方向に成長したがり、遮断されてA次元、その最も遅く成長する結晶面に成長し始める。これは、グルコースまたはガラクトースの堆積物に付着することにより再び遮断される、C次元に十分に厚い結晶平面を形成するのに十分なA次元における成長に繋がる。
【0171】
非線形モデルを、より角度のない型式である1,6結合した形式から発生させることができる。1,6結合したイソマルト等のモノポリオール類/糖類および二糖類、または同様の1,6結合した二糖類を用いることができる。
【0172】
非線形モデルの断片化段階配列が恐らくあることは明白である。複合物の構造は、非結晶遷移のより少ない複合領域とともにより堅くなることになる。
【0173】
本発明の範囲を制限することなく、図10は、固体分散体の固体分散体Aの性能の機能性について、可能な構造上の説明を描写する。微結晶板構造の構造物は、核と、単一または多数の段階化遷移層と、表面層とから成る。当該核は、アルファおよびベータの結晶形態の自然に薄い結晶構造物であるマンニトール結晶である。アルファまたはベータの何れかの形態にあるマンニトールは羽根のような形をしており、C方向には長く、B方向にはそれほど幅広でなく、かつA方向には薄い。マンニトール核より上にある遷移層は分節される。当該分節は段階化構成にあり、最も速く成長するC方向の板に組み込んだ、この実施形態ではマルチトールのグルコース環に起因する。このグルコース部分の包含物から離れて角度付けられ、かつAの成長表面内に配向されるのは、マルチトールのソルビトール部分である。A方向にあるマルチトール挿入物のソルビトール部分は、遷移層内でマンニトールをそれに引き付ける。マルチトール内のソルビトールがソルビトールの4位内に結合される際に、ソルビトールの引力は、35.5というソルビトールの高誘電定数を利用するために最大化される(「化学・物理学便覧、第84版、D.ライド、CRC出版局(Handbook of Chemistry and Physics, 84th, D. Lide
CRC press)」)。マンニトールの引きはC方向における薄膜を堅くしてそれを可塑化し、なおかつ、グルコース部分が錠剤の圧力変形のために遷移層を分節することを可能にする。表面層において、ソルビトールも今はマルチトールおよびマンニトールと共に共結晶化している。ソルビトールは、その高極性側がマルチトール上で下にある状態で、Aの表面方向におけるソルビトールの包含物を取り入れる。これは、より弱い極性側から今はAの表面までの極性結合仕付けエネルギーを下面に与え、錠剤成形の最中に微小板のより低い圧力の解離を可能にする。
【0174】
実施例3:微結晶板構造の結合強度
1つの実施形態において、固体分散体の粒子は微結晶板から成る。当該微結晶板は3つの明確な区域、核、遷移区域、および表面区域を有する。粒子を作るために、こうした微結晶板を層状に一つずつ「玉葱」のように積み重ねる。いくつかの実施形態における粒子は中空である。従って、微小板の「玉葱」層は、「玉葱」層状微小板が皮膚内の層である状態で、泡上でのように外面上にある。
【0175】
錠剤成形における2つの要因を用いて、より強い圧縮力を印加する際に、結合を形成しかつ錠剤をより硬くする。1つの要因は、密接に接触し(多孔性の損失)かつ結合するより多くの表面であり、2つ目は調合物の単位面積当たりの結合強度である。2つの特別な条件を錠剤硬度のために必要とする。表面積当たりの結合強度は高くある必要があり、材料内に存在する総表面積当たりの接触面積は高くあるべきである。
【0176】
微小板間の結合強度を、微小板の表面組成により制御する。低圧では、微小板表面間の相間は、固体分散体Aの錠剤の横断面のSEMの図3で見ることができるように、微小板の裂片を発生させる破断線になる。裂片化の理由は、弱化した微小板の相間結合、微小板の薄さ、および、微小板の連続的だが断片化した構造上の性質である。
【0177】
機能図から、錠剤表面または皮膚の破砕性における変化の欠如および耐久性も、微小板の結合弱さの証拠である。錠剤の多孔性が印加される13kNの力から33kNの力に近づいているにつれ、錠剤表面の低破砕性および高耐久性が発達し、印加されるより高い力においてさえ不変のままである。
【0178】
錠剤内の多孔性を計算するために、錠剤の密度を、錠剤形成材料の真密度の比率で比較する。固体分散体Aの真密度を、カンタクローム(Quantachrome)(フロリダ州、パームビーチ)のヘリウム比重瓶法を用いて1.435gm/mlで測定した。錠剤の密度を、錠剤の重量を用い、錠剤の体積で割ることにより見出す。錠剤の体積は、錠剤の厚さおよび錠剤の直径15.87mm(0.625インチ)であり、円筒の体積を計算する。%多孔性は、1−(錠剤の密度)/(1.435gm/ml)100である。
【0179】
単位面積当たりの結合強度の概算を、零多孔性、全ての表面が理論的に触れている点にて半径方向の引張強度を計算することにより得ることができる。
【0180】
半径方向の引張強度(RTS)を錠剤について計算した(試験および計算法については、USP 32、第1217章を参照されたい)。図11は、多孔性の関数としてRTSを描写する。図11で見ることができるような、8.6Mpaの零多孔性でのRTS強度は多大であり、85kPの破壊力をもって錠剤を生成する。%多孔性対破壊力の推移図については、図12を参照されたい。0.625インチの直径のFFBEと同じくらい噛砕可能なほとんどの1グラムの錠剤は、20kPの破壊力にて硬すぎると考えられることになるだろう。
【0181】
%多孔性対13kNから35kNの圧縮力の非常に高い硬度に注目する、同じ錠剤の試用についての図13において、<0.16%の非常に低い破砕性が13kNの力にて達成され、33kNまでの力の範囲(R=0.0014)の圧力にて維持されることは、まさに自明である。このような低圧にてこのような低破砕性を実現するために、微小板の表面区域内の板間における結合強度は破断を可能にするために低くなければならないが、85kpという単位面積当たりのこのような高結合を実現するために、遷移区域の変形における結合形成は高くなければならない。我々は、これが4つの状態で達成されると信じる。1)微小板の表面区域が、板が低圧にて破断することを可能にする低結合エネルギーを有する(固体分散体Aの錠剤の横断面の図3は、破断した板を示す)。2)板が非常に薄く、ひいては開いている錠剤内の小さい空間に入り込むことができる。3)遷移区域が、単位面積当たりの高結合を与えるように圧力下で変形可能である。4)微結晶の核が、85kPにて変形および合計の表面対表面結合を3発達させることと組み合わせて錠剤硬度を形成する、非常に耐久性のある結晶である。
【0182】
本発明のこの実施形態において、破壊力は85KPであり、これは零多孔性にて例外的に硬化した錠剤である。最も驚異的なのは、力が印加される状態での強度増加に対する線形応答であり、これは、変化する唯一の要因が結合形成を通じる錠剤の強度における増加であることを概して意味する。表面積当たりの結合強度が8.6Mpasに固定される状態で、線形の様式で変化する要因は多孔性における損失であり、より大きい量の表面が密接に接触しかつ結合する。単位表面あたりのこの非常に高い結合エネルギーは、より小さい表面接触面積をもってより高い錠剤の強度を可能にする。従って、活性剤および他の必要とされる原料を添加することによる希釈可能性は、耐久性および硬度の両方において許容可能な錠剤の生成を依然として可能にする。
【0183】
実施例4:緻密化の均一性
実施例1に記載したように、固体分散体Aを調合し、850mgの錠剤中における500mgのアセトアミノフェン錠剤調合物中のFast Flo(登録商標)Lactose(ウィスコンシン乳業(Wisconsin
Dairies)、ウィスコンシン州、アップルトン)と比較する。当該調合物は、65.65%にてコヴィディエン(Covidien)による直接圧縮等級のアセトアミノフェンのCompap L(ミズーリ州、セントルイス)、3%にてCopovidone S−630(アイ・エス・ピー(ISP)、ニュージャージー州、ウェイン)、2%にてCrosspovidone XL−100(アイ・エス・ピー(ISP)、ニュージャージー州、ウェイン)、および1.5%にてCovidienのステアリン酸マグネシウム(ミズーリ州、セントルイス)を有する。21RPMにて0.3125×0.72のカプレット形状の工作機械を用いて、グローブ・ファーマ(Globe Pharma)(ニュージャージー州、ニューブランズウィック)により作られたMinipress II上で錠剤を作った。
【0184】
図14において、混合物に添加した27.85%の固体分散体Aは、増加する圧縮力を伴う錠剤硬度における線形の上昇を示す。同じ水準、27.85%のFast Flo(登録商標)lactoseにて、錠剤硬度はほんの10kNの力まで線形であることに留意されたい。10kNの力を上回ると、線形性は失われ、硬度は増加しない。
【0185】
図15において、固体分散体Aの調合物の破砕性を、FastFlo(登録商標)lactoseの調合物と比較する。固体分散体Aの破砕性は、調合物中にて1%をずっと下回り、固体分散体Aに対する全体の圧縮力の輪郭にわたり1%を下回り続ける。これは、12kNにて錠剤の破砕性が増加しているFast Flo(登録商標)lactoseには当てはまらず、錠剤の構造の衰える耐久性に証拠を与える。この耐久性の減退は、より高い圧密圧力を有する内部応力の増強、および結果として生じる構造の弾性回復に起因する。圧力下での固体分散体Aは、圧力増強を緩和する錠剤の母材内にある非占有空間に流れ込んでいる。圧力増強を伴う破砕性試験における、圧力を伴う硬度および耐久性の維持の線形性に基づく固体分散体Aは、線形の様態にてより高い圧力の領域からより低い圧力の領域に流れる、固体分散体Aの能力を実証する。
【0186】
破砕性に対する平坦な直線は、圧縮力と共に増加しないことに留意されたい。ラクトースはより低い圧力にて低破砕性を示すが、構造内の圧力増強に起因し、錠剤はより高い圧力にて破裂する。加えて、固体分散体Aの硬度は圧縮力と共に線形的に増大する。Fast Flo(登録商標)lactoseは、より多くの結合強度を形成することなく、密度/圧力の中心の増強に起因する圧力における増加の後に硬度が増大しない。固体分散体Aの板は、より高い圧力にて開いているより小さい空間に依然として入り込んでおり、細孔がかつて存在し/開いていた結合表面を創出している。
【0187】
実施例5:速く崩壊する賦形剤系および医薬調合物
【表7】



【表8】

賦形剤系Aの60kgのバッチを作るために、29.4kgの前もって共処理したマンニトール(約96%)、マルチトール(約1.7%)、およびソルビトール(約2.3%)(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)、2.)9.0kgのMannogem EZ(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)、3.)0.6kgのSyloid 244FP EU(グレイス・デイヴィソン(Grace Davison)、メリーランド州、コロンビア)、4.)12.0kgのEZS1(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)、5.)9.0kgのcrospovidone XL(南杭(Nanhang)、中国、杭州)を、電子天秤を用いて量り分けた。マンニトール、マルチトール、ソルビトール、Mannogem EZ、EZS1、およびcrospovidone XLを、30番ステンレス鋼の角穴網目(スウェコ(Sweco)、ケンタッキー州、フローレンス)と共に組み立てた、48インチまたは60インチのスウェコ(Sweco)の篩い分け装置(スウェコ(Sweco)、ケンタッキー州、フローレンス)を通じて篩い分けた。Syloid 244FP EUを、角穴網目を有する20番ステンレス鋼の携帯篩い分け器(カスタム・アドバンスト(Custom Advanced)、テキサス州、ウェブスター)に通した。篩い分けの後に、全ての成分を収集した。篩い分けた材料を手で10立方フットのV混成器(パターソン−ケリー(Paterson-Kelley)、ペンシルベニア州、東ストラウズバーグ)に下記の順番で投入した:15.0kgの共処理したマンニトール、マルチトール、およびソルビトール、0.6kgのSyloid 244FP EU、14.4kgの共処理したマンニトール、マルチトール、およびソルビトール、9.0kgのMannogem EZ、9.0kgのcrospovidone XL、および12.0kgのEZS1。その材料を、25rpmに設定したV混成器内にて合計で15分にわたり混成した。その混成物を、V混成器の底口から二重折れ線状ドラムに排出した。2.5%のフマル酸ステアリルナトリウムを、錠剤形成より前に混ぜ合わせた。
【0188】
1,400mgの総重量を有する500mgのAPAPの経口崩壊錠剤(ODT)に引き続いて圧縮される1kgの調合物Aを作るために、384gの味覚遮蔽アセトアミノフェン(ユーランド(Eurand)、ペンシルベニア州、ヤードリー)、2.)459gの賦形剤A(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)、3.)20gの天然セイヨウハッカ香味料(ギヴォーダン(Givaudan)、オハイオ州、シンシナティ)、4.)12.5gのスクラロース(テイト・アンド・ライル(Tate & Lyle)、イングランド、ロンドン)、5.)10gの二酸化ケイ素(グレイス・デイヴィソン(Grace Davison)、メリーランド州、コロンビア)、6.)30gのPlasdone S−630(アイ・エス・ピー(ISP)、ニュージャージー州、ウェイン)、7.)59gのCrospovidone XL(南杭(Nanhang)、中国、杭州)、8.)0.5gの青色レーキ5516(カラーコン(Colorcon)、ペンシルベニア州、ハーリーズヴィル)、および9.)25gのフマル酸ステアリルナトリウム(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)を、電子天秤を用いて量り分けた。量り分けの後で、原料1、2、3、4、5、6、および7を、角穴網目を有する20番ステンレス鋼の篩い分け器(カスタム・アドバンスト(Custom Advanced)、テキサス州、ウェブスター)を通じて篩い分けた。原料8および9を、角穴網目を有する20番ステンレス鋼の篩い分け器(カスタム・アドバンスト(Custom Advanced)、テキサス州、ウェブスター)を通じて共に篩い分けた。篩い分けの後に、手による(既に共に篩い分けた)原料8および9を除く全ての原料を、8クォートのV混成器(パターソン−ケリー(Paterson-Kelley)、ペンシルベニア州、東ストラウズバーグ)に下記の順番で入れた:1の総量、2の総量、3の総量、4の総量、5の総量、6の総量、および7の総量。材料を、25rpmに設定したV混成器内にて合計で15分にわたり混成した。結果として生じた混成物に、原料8および9の共篩い分け器を加え、追加の5分にわたり8クォートのV混成器内で25rpmにて混成した。その混成物を、V混合器の底口から折れ線袋に排出した。その収集した混成物を、0.625インチのFFBEの「D」工具の上部打ち抜き器、下部打ち抜き器、および打ち抜き型(ナトリ工学(Natoli Engineering)、ミズーリ州、セントチャールズ)の1つの局を装備した、GP−8の回転式打錠機(グローブ・ファーマ(Globe Pharma)、ニュージャージー州、ニューブランズウィック)のホッパーに入れた。その混成物を、25rpmにて2kNの前圧縮を用いて1,400mgの重量の錠剤に錠剤成形し、6乃至7kPの錠剤硬度を得るように主な圧縮を調節した。
【0189】
錠剤成形した賦形剤系Aについての硬度の関数としての崩壊および破砕性の間における関係を、図16に示す。
【0190】
図16で例解しているように、本発明のいくつかの実施形態の賦形剤系は、崩壊時間および破砕性の硬度に対するより低い依存性を呈する。いくつかの実施形態において、本発明の賦形剤系は、高い硬度値にて迅速に崩壊し得る。いくつかの実施形態において、本発明の賦形剤は、崩壊の際にクリーム様の口感を迅速に展開させる。図16で例解しているように、本発明の賦形剤系は、約39.9kPの硬度値にて約30秒未満以内に予想外に崩壊し得、いくつかの実施形態において、崩壊の際にクリーム様の口感を迅速に展開させることができる。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、広範囲の硬度値において望ましい崩壊時間および破砕性値を呈する。いくつかの実施形態において、賦形剤系は、硬度値における増加につき崩壊時間における低い増加を呈する。
【0191】
実施例6:速く崩壊する賦形剤系Bおよび医薬調合物の被膜溶液B
【表9】

67.6kgの精製水を、撹拌器を装備した溶液槽に投入した。精製水を撹拌する間に、Plasdone S−630をゆっくりと槽に添加した。撹拌を、精製水中におけるPlasdone S−630の均一の分散を達成するまで継続した。被膜溶液Bを、均一の分散を得る12時間以内に用いた。その溶液を、引き続く処理段階の最中に連続撹拌下に置いた。
【0192】

【表10】

400kgの固体分散体Aを量り分け、角穴を有する16番ステンレス鋼の篩い分け器を備えた48または60インチのSwecoを用いて篩い分けた。篩い分けた固体分散体Aを、Fluid Air 1000の流体空気ボウルに投入した。噴霧ノズルは、蓋から延在して0.066インチ〜0.068インチに設定した穿孔であった。液体ノズル多岐管を、標準的な延在(10.5インチ)をもって設定した。Fluid Air 1000を下記の様式で操作した:1,500〜3,000SCFM(2,000SCFMの目標)の空気流、75℃〜100℃(目標90℃)の入口温度、0.5〜2.0kg/分(目標1.1kg/分)の溶液噴霧速度、50PSIGでの微粒化空気圧、おおよその噴霧時間は17〜66分であった。生成物の温度を、溶液を噴霧するより前に少なくとも30℃に到達することを可能にした。33.4kgの溶液を、おおよそ17〜66分(目標1.1kg/分にて30分)以内に吹き掛けた。濾過器を、必要ならば、最小の空気流を維持するように、少なくとも5分にわたり手動で浄化した。造粒物を、35℃〜50℃(45℃の目標)の生成物の温度に乾燥させた。生成物の温度がおおよそ45℃に到達した時に、試料(2.0g〜3.0g)を含湿率について試験した。Parkを流動床上で押圧し、湿度を試験する間に濾過器を手動で浄化した。目標の湿度(<1.0%の目標)に到達するまで、おおよそ10分の間隔で乾燥させかつ試料採取し続けた。湿度が<1.0%であった時に、流動床を停止させ、生成物を35℃に冷却した。濾過器を、少なくとも5分にわたり手動で浄化した。結果として生じた生成物、固体分散体Bを、角穴を有する16番ステンレス鋼の篩い分け器を備えた48インチまたは60インチのSwecoを通じて選り分けた。その生成物を、二重折れ線状ドラム内で包装した。
【0193】
【表11】

上記の一覧に記載した原料を、電子秤上で表示された量で秤量した。秤量の後で、原料1、2、および3を、20番ステンレス鋼(スウェコ(Sweco)、ケンタッキー州、フローレンス)の角穴網目と共に組み立てた、前もって組み立てた48インチまたは60インチのスウェコ(Sweco)の篩い分け装置(スウェコ(Sweco)、ケンタッキー州、フローレンス)を通じて篩い分けた。秤量の後で、原料4を、角穴網目を有する20番ステンレス鋼の携帯篩い分け器(カスタム・アドバンスト(Custom Advanced)、テキサス州、ウェブスター)に通した。篩い分けの後に、全ての成分を、別個で標識付きの37×80×0.0035のNatural Co−exのポリエチレン袋内に収集した。秤量しかつ篩い分けた原料を、手で10立方フットのV混成器(パターソン−ケリー(Paterson-Kelley)、ペンシルベニア州、東ストラウズバーグ)に下記の順番で投入した:1)34.2kgの固体分散体A、2)0.16kgのSyloid 244 FP EU、3)20.17kgの固体分散体B、4)15.13kgのCrospovidone XL、および5)34.2kgの固体分散体A。材料を、25rpmに設定したV混成器内にて合計で15分にわたり混成した。混成物を、V混成器の底口から二重折れ線状ドラムに排出した。
【0194】
【表12】

1,000gのバッチ規模のために、上記の原料を秤量し、20番ステンレス鋼の角穴網目を通じて別個に篩い分けた。各原料を、フマル酸ステアリルナトリウムを除いて、8クォートのV混成器に入れ、25rpmの速度にて15分にわたり混合した。15分後に、フマル酸ステアリルナトリウムを混成物に添加し、25rpmの速度にて追加の5分にわたり混合した。結果として生じた混成物を、混成器の底排出口から適切なプラスチック袋に空けた。その混成物を、0.0730インチのカップ深さを有する、0.5インチ×0.5インチの弧平方の打ち抜き器の「D」工具の組(上部打ち抜き器、下部打ち抜き器、および打ち抜き型)(Hob第104152号、ナトリ工学(Natoli Engineering)、ミズーリ州、セントチャールズ)を装備した、GP−8の計装した打錠機のホッパーに入れ、36.7rpmの回転速度にて1kNの前圧縮力をもって600mgの錠剤に、かつ、Model 6DのDr.Schleunigerの錠剤硬度試験器により決定したように5〜7kPの錠剤硬度に圧縮した。
【0195】
【表13】

500gのバッチ規模のために、上記の原料を秤量し、20番ステンレス鋼の角穴網目を通じて別個に篩い分けた。各原料を、フマル酸ステアリルナトリウムを除いて、8クォートのV混成器に入れ、25rpmの速度にて15分にわたり混合した。15分後に、フマル酸ステアリルナトリウムを混成物に添加し、25rpmの速度にて追加の5分にわたり混合した。結果として生じた混成物を、混成器の底排出口から適切なプラスチック袋に空けた。その混成物を、0.0320インチのカップ深さを有する、0.66インチ×0.66インチの弧平方の「D」工具の組(上部打ち抜き器、下部打ち抜き器、および打ち抜き型)(Hob第105192号、ナトリ工学(Natoli Engineering)、ミズーリ州、セントチャールズ)を装備した、GP−8の計装した打錠機のホッパーに入れ、25rpmの回転速度にて2kNの前圧縮力をもって1,400mgの錠剤に、かつ、Model 6DのDr.Schleunigerの錠剤硬度試験器により決定したように5〜7kPの錠剤硬度に圧縮した。
【0196】
【表14】

500gのバッチ規模のために、上記の原料を秤量し、20番ステンレス鋼の角穴網目を通じて別個に篩い分けた。各原料を、フマル酸ステアリルナトリウムを除いて、8クォートのV混成器に入れ、25rpmの速度にて15分にわたり混合した。15分後に、フマル酸ステアリルナトリウムを混成物に添加し、25rpmの速度にて追加の5分にわたり混合した。結果として生じた混成物を、混成器の底排出口から適切なプラスチック袋に空けた。その混成物を、0.25インチのFFBEの組(上部打ち抜き器、下部打ち抜き器、および打ち抜き型)を装備した、GP−8の計装した打錠機のホッパーに入れ、25rpmの回転速度にて100mgの錠剤に、かつ、Model 6DのDr.Schleunigerの錠剤硬度試験器により決定したように1〜3kPの錠剤硬度に圧縮した。
【0197】
実施例7:固体分散体Aを有する500mgのアセトアミノフェンのカプレット形状の嚥下錠剤の製造
固体分散体Aを有する500mgのアセトアミノフェンの錠剤の2.0kgのバッチのために、下記の原料を量り分けた:1)557gの固体分散体A(エス・ピー・アイ・ファーマ(SPI Pharma)、デラウェア州、ウィルミントン)、2)1,313gのCompap L(コヴィディエン(Covidien)、ミズーリ州、セントルイス)、3)60gのPlasdone S−630(アイ・エス・ピー社(ISP Corp)、ニュージャージー州、ウェイン)、4)40gのCrospovidone XL−100(南杭(Nanhang)、中国、杭州)、および5)30gのステアリン酸マグネシウム(コヴィディエン(Covidien)、ミズーリ州、セントルイス)。秤量の後で、その原料を、20番ステンレス鋼(スウェコ(Sweco)、ケンタッキー州、フローレンス)の角穴網目を通じて篩い分けた。秤量しかつ篩い分けた原料を、8クォートのV混成器(パターソン−ケリー(Paterson-Kelley)、ペンシルベニア州、東ストラウズバーグ)に下記の順番で投入した:1の半分、2の総量、1のもう半分、3の総量、および4の総量。その材料を、25rpmに設定したV混成器内にて合計で15分にわたり混成した。原料5を添加し、追加の3分にわたり混成した。その混成物を、V混成器の底口から二重折れ線状ドラムに排出した。
【0198】
850mgの総重量を有する500mgのアセトアミノフェンのカプレット錠剤を、下記のように圧縮した。その混成物を、0.3125インチ×0.720インチの有鍵の「D」工具の上部打ち抜き器、下部打ち抜き器、および打ち抜き型(ナトリ工学(Natoli Engineering)、ミズーリ州、セントチャールズ)の少なくとも1つの局を装備した、GP−8の回転式小型打錠機(グローブ・ファーマ(Globe Pharma)、ニュージャージー州、ニューブランズウィック)のホッパーに入れた。その混成物を、25rpmにて2kNまでの前圧縮をもって850mgの重量の錠剤に錠剤成形し、所望したとおりに6乃至28kPの錠剤硬度を得るように主な圧縮を調節した。7.5kNの圧縮圧力を上回ると、破砕性は0.5%未満であり、22kNの最大圧力にて、硬度は28kPであり、破砕性は<0.4%である。
【0199】
実施例8:固体分散体Aを有する1,000megのB12喉飴調合物
【表15】

1,000megのビタミンB12を465mgの喉飴中に含有するビタミンB12喉飴を製造するために、原料を最初に電子秤上で表に従って秤量した。全ての原料を、角穴を有する20番ステンレス鋼網目に通した。全ての原料を、5番の原料を除いて、8クォートのV混成器内で25rpmにて15分にわたり混成した。混成の後で、5番の原料を混成物1に添加し、5分にわたり8クォートの混成器内で25rpmにて5分にわたり混合した。結果として生じた混成物を、混成器の下排出口を通じて適切なプラスチック袋に移した。その混成物を、11.1mmのFFBEの「D」工具の打ち抜き器の組(上部、下部、および打ち抜き型)を装備した、GP−8の計装した打錠機のホッパーに導入した。その混成物を、25rpmの回転速度にて465mgの重量の喉飴に、かつ14〜18kPの錠剤硬度に圧縮した。
【0200】
広範に記載されているような本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、多数の変動および/または修正を特定の実施形態に示されている本発明に行うことができることが、当業者により十分に理解されることになる。従って、本発明の修正および変動が添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内に入るという条件で、本発明がそれらに及ぶことを目的としている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる溶解度および/または濃度を有する少なくとも3つの共処理炭水化物の組み合わせを含む固体分散体であって、前記固体分散体は微結晶板構造を有する、固体分散体。
【請求項2】
前記微結晶板構造が、約0.1ミクロン乃至約5ミクロンの厚さを有する、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項3】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物がポリオール類である、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項4】
前記ポリオール類が、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、エリスリトール、イソマルト、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項3に記載の固体分散体。
【請求項5】
前記ポリオール類が、約70重量%乃至約99.5重量%の量で存在する第1のポリオールと、約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する第2のポリオールと、約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する第3のポリオールとを含む、請求項3に記載の固体分散体。
【請求項6】
前記第1のポリオールがマンニトールであり、前記第2のポリオールがマルチトールであり、かつ前記第3のポリオールがソルビトールである、請求項5に記載の固体分散体。
【請求項7】
前記第1のポリオールがマンニトールであり、前記第2のポリオールがラクチトールであり、かつ前記第3のポリオールがソルビトールである、請求項5に記載の固体分散体。
【請求項8】
前記固体分散体が被膜される、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項9】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物が被膜される、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項10】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物が共噴霧乾燥される、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項11】
滑走剤をさらに含む、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項12】
前記滑走剤が、滑石、コロイド状シリカ、シリカゲル、燻蒸シリカ、沈殿シリカ、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項11に記載の固体分散体。
【請求項13】
前記固体分散体の融点が、最高濃度を有する炭水化物の融点よりも5℃超過だけ低下されない、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項14】
前記固体分散体の融解熱が、最高濃度を有する炭水化物の融解熱よりも40J/gm超過だけ減らされない、請求項1に記載の固体分散体。
【請求項15】
異なる溶解度および/または濃度を有する少なくとも3つの共処理炭水化物の組み合わせを含む固体分散体を含む固体剤形であって、前記固体剤形は微結晶板構造を有する、固体剤形。
【請求項16】
活性原料をさらに含む、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項17】
前記活性原料が被膜される、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項18】
前記活性原料が非被膜である、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項19】
前記固体剤形が、潤滑剤、随意に崩壊剤、随意に滑走剤、随意に甘味料、随意に香味料、随意に着色料、および随意に他の賦形剤をさらに含む、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項20】
前記崩壊剤が、クロスポビドン、アルギン酸、クロスカルメロースナトリウム、グアーガム、微結晶セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末セルロース、アルギン酸ナトリウム、およびグリコール酸デンプンナトリウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項19に記載の固体剤形。
【請求項21】
前記固体剤形が、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、約22kPから約50kPまでの硬度により画定されるような圧密可能性を有する、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項22】
前記固体剤形が、約13kN乃至約35kNの圧縮力が印加される際に、約0.5%以下の破砕性により画定されるような耐久性を有する、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項23】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物がポリオール類である、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項24】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物が被膜される、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項25】
前記固体分散体が被膜される、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項26】
前記微結晶板構造が、約0.5ミクロン乃至約5ミクロンの厚さを有する、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項27】
前記少なくとも3つの共処理炭水化物が共噴霧乾燥される、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項28】
滑走剤をさらに含む、請求項15に記載の固体剤形。
【請求項29】
前記滑走剤が、コロイド状シリカ、シリカゲル、沈殿シリカ、燻蒸シリカ、滑石、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項28に記載の固体剤形。
【請求項30】
前記ポリオール類が、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、エリスリトール、イソマルト、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項23に記載の固体剤形。
【請求項31】
前記固体剤形が、約1kP乃至約50kPの硬度を有する、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項32】
前記固体剤形が、約0.01%乃至約5%の破砕性を有する、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項33】
前記固体剤形が、速く崩壊する錠剤または噛砕可能物である、請求項19に記載の固体剤形。
【請求項34】
前記固体剤形が、約60秒未満以内に口腔内で崩壊する、請求項33に記載の固体剤形。
【請求項35】
前記固体剤形が嚥下錠剤または喉飴である、請求項16に記載の固体剤形。
【請求項36】
前記固体剤形が10分未満以内に崩壊する、請求項35に記載の固体剤形。
【請求項37】
前記ポリオール類が、約70重量%乃至約99.5重量%の量で存在する第1のポリオールと、約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する第2のポリオールと、約0.5重量%乃至約30重量%の量で存在する第3のポリオールとを含む、請求項23に記載の固体剤形。
【請求項38】
前記第1のポリオールがマンニトールであり、前記第2のポリオールがマルチトールであり、かつ前記第3のポリオールがソルビトールである、請求項37に記載の固体剤形。
【請求項39】
前記第1のポリオールがマンニトールであり、前記第2のポリオールがラクチトールであり、かつ前記第3のポリオールがソルビトールである、請求項37に記載の固体剤形。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図6D】
image rotate

【図6E】
image rotate

【図6F】
image rotate

【図6G】
image rotate

【図6H】
image rotate

【図6I】
image rotate

【図6J】
image rotate

【図6K】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公表番号】特表2012−519729(P2012−519729A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−554038(P2011−554038)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/000701
【国際公開番号】WO2010/104563
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(511205666)エスピーアイ ファーマ,インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】