説明

高枝切鋏

【課題】小さな操作力で大きな切断力を得ることのできる高枝切鋏を提供する。
【解決手段】シャフト10と、切断刃20と、切断刃操作手段と、操作用線材40とを備え、力点A、作用点C及び支点Bを有するテコ部材111と、テコ部材111を支点Bで軸支するためのテコ軸支部材112と、切断刃20を軸支するための切断刃軸支部材113と、テコ軸支部材112と切断刃軸支部材113とを所定距離を隔てて連結固定するための連結固定部材114と、テコ部材111の作用点Cと切断刃20の基端部とを連結するためのリンク部材115と、シャフト10から側方に突出して設けられ、テコ部材111の力点Aを支点Bを中心とする円弧に沿って案内するためのテコ案内部材116とで構成された操作力増大手段100を設けた高枝切鋏。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹木の高枝を少ない労力で切断することのできる高枝切鋏に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹木の高枝(高い場所にある枝木)を切断する際には、脚立に登って作業するしかなかった。しかし、脚立に登っての作業は転落するおそれがあり、危険を伴うものであった。このような実状に鑑みてか、これまでには、長いシャフトの先端に切断刃を取り付けた鋏(いわゆる高枝切鋏)が提案されている(例えば、特許文献1)。これにより、作業者は、地上にいながら高枝を切断することが可能になる。
【0003】
しかし、従来提案されている高枝切鋏は、切断力が不十分であり、細い枝木は切断することができても、太い枝木を切断するのは非常に困難であった。また、従来提案されている高枝切鋏は、シャフトの基端側を両手で持って操作するものが一般的であったため、作業性に劣るという欠点もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−67899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小さな操作力で大きな切断力を得ることのできる高枝切鋏を提供するものである。また、地面に据え置いて使用することができ、楽に使用できる高枝切鋏を提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、シャフトと、シャフトの先端部に軸支されて互いに開閉する一対の切断刃と、シャフトの基端側で切断刃を操作するための切断刃操作手段と、切断刃と切断刃操作手段とを連結して切断刃操作手段に加えられた操作力を切断刃に伝達する操作用線材とを備えた高枝切鋏であって、操作用線材によって伝達される前記操作力を増大するための操作力増大手段が、切断刃と切断刃操作手段との間に設けられたことを特徴とする高枝切鋏を提供することによって解決される。これにより、小さな操作力で大きな切断力を得ることが可能になる。この高枝切鋏において、シャフトの基端部を先鋭に形成するなど地面に突き立てることができるような形態とすることで、地面に据え置いて使用することも可能になる。この場合、切断刃操作手段は、作業者の腰から胸の高さになるように配される。
【0007】
操作力増大手段の具体的な構成は、特に限定されない。てこの原理や滑車の原理を利用して操作力を増大するものが例示される。てこの原理を利用した操作力増大手段としては、力点、作用点及び支点を有するテコ部材と、テコ部材をその支点で軸支するためのテコ軸支部材と、切断刃を軸支するための切断刃軸支部材と、テコ軸支部材と切断刃軸支部材とを所定距離を隔てて連結固定するための連結固定部材と、テコ部材の作用点と切断刃の基端部とを連結するためのリンク部材と、シャフトから側方に突出して設けられ、テコ部材の力点をテコ部材の支点を中心とする円弧に沿って案内するためのテコ案内部材とで構成されたものが挙げられる。操作用線材の先端部はテコ部材の力点に固定される。
【0008】
一方、滑車の原理を利用した操作力増大手段としては、シャフトと平行な方向に移動可能な動滑車と、動滑車をシャフトと平行な方向に案内するための動滑車案内部材と、動滑車及び動滑車案内部材を収容するためのケースとで構成されたものが例示される。操作用線材は、動滑車における切断刃側の外周部に巻き掛けられてその先端部がケースに固定された巻掛線材と、動滑車と切断刃の基端部とを連結する連結線材とで構成される。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によって、小さな操作力で大きな切断力を得ることのできる高枝切鋏を提供することが可能になる。また、地面に据え置いて使用することができ、楽に使用できる高枝切鋏を提供することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の高枝切鋏の全体を示した側面図である。
【図2】本発明の第一実施態様の高枝切鋏の全体を示した側面図である。
【図3】本発明の第一実施態様の高枝切鋏において、切断刃が開いた状態にあるときの操作力増大手段の周辺を拡大して示した側面図である。
【図4】本発明の第一実施態様の高枝切鋏において、切断刃が閉じた状態にあるときの操作力増大手段の周辺を拡大して示した側面図である。
【図5】本発明の第二実施態様の高枝切鋏の全体を示した側面図である。
【図6】本発明の第二実施態様の高枝切鋏における操作力増大手段の周辺を拡大して示した側面図である。
【図7】本発明の第二実施態様の高枝切鋏の変形例における操作力増大手段の周辺を拡大して示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の高枝切鋏の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の高枝切鋏の全体を示した側面図である。本発明の高枝切鋏は、図1に示すように、シャフト10と、シャフト10の先端部に軸支されて互いに開閉する一対の切断刃20と、シャフト10の基端側で切断刃20を操作するための切断刃操作手段30と、切断刃20と切断刃操作手段30とを連結して切断刃操作手段30に加えられた操作力を切断刃20に伝達する操作用線材40と、操作用線材40によって伝達される前記操作力を増大するための操作力増大手段100とを備えたものとなっている。操作力増大手段100を設ける場所は、切断刃20と切断刃操作手段30との間であれば特に限定されないが、通常、シャフト100の先端部付近とされる。
【0012】
シャフト10は、図1に示すように、径の異なる複数のパイプ11を継ぐことによって形成している。このため、シャフト10は、その長手方向へ伸縮させることができるようになっており、切断刃20の高さを、切断対象である枝木の高さに応じて調節することができるようになっている。シャフト10の基端部11aは、先鋭に形成されており、地面に突き立てることができるようになっている。また、シャフト10の基端部11aの周辺には、足で踏むためのステップ11bが設けられている。このため、高枝切鋏で高枝を切断する際に、高枝切鋏を安定させることができるようになっており、切断作業を楽に行うことができるようになっている。
【0013】
操作用線材40は、チェーンやベルトなどであってもよいが、図1の例では、ワイヤを使用している。ワイヤ40は、パイプ11の内部に通されている。シャフト10における基端側には、ワイヤ40の長さを調節するためのドラム50が設けられており、シャフト10を伸縮させる際に、シャフト10の長さに応じてワイヤ40の長さを調節することができるようになっている。具体的には、シャフト10を伸ばす際には、ドラム50からワイヤ40を繰り出し、シャフト10を短くする際には、ドラム50にワイヤ40を巻き取ることができるようになっている。ドラム50の具体的な構造は、特に限定されないが、バレーボールやテニスのネットを張るのに用いられるギヤドラムを採用すると好ましい。これにより、ワイヤ40を任意の長さで固定することが可能になる。
【0014】
切断刃操作手段30は、図1に示すように、シャフト10に対して回動可能に軸支されたハンドルとしている。ハンドル30は、ドラム50に固定されており、ドラム50と一体的に回動するようになっている。このハンドル30を図1の太矢印の向きに回動させると、ワイヤ40がドラム50の外周部に巻き取られ、ワイヤ40が切断刃20を引っ張って、切断刃20が閉じられるようになっている。ドラム50には、ドラム50を初期位置に復帰させる向きに付勢する付勢手段(図示省略)が設けられている。該付勢手段には、通常、コイルスプリングが用いられる。このため、ハンドル30を離すと、ハンドル30は自動的に初期位置に復帰し、切断刃20が開くようになっている。本発明の高枝切鋏は、このように、切断刃操作手段30を操作することにより、切断刃20を開閉させ、枝木を切断することが可能なものとなっている。
【0015】
操作力増大手段100は、切断刃操作手段30に加えられた操作力を増大できる構造のものであれば特に限定されない。このような構造としては、テコの原理を利用したもの、滑車の原理を利用したものなどが例示される。これらの構造に共通するのは、ワイヤ40の変位を小さく変換することにより、ワイヤ40によって伝達される操作力(切断刃20の切断力)を大きく増大させることである。以下においては、操作力増大手段100にテコの原理を利用した第一実施態様の高枝切鋏と、操作力増大手段100に滑車の原理を利用した第二実施態様の高枝切鋏について、順に説明する。
【0016】
1.第一実施態様の高枝切鋏
まず、第一実施態様の高枝切鋏について説明する。図2は、本発明の第一実施態様の高枝切鋏の全体を示した側面図である。図3は、本発明の第一実施態様の高枝切鋏において、切断刃20が開いた状態にあるときの操作力増大手段100の周辺を拡大して示した側面図である。図4は、本発明の第一実施態様の高枝切鋏において、切断刃20が閉じた状態にあるときの操作力増大手段100の周辺を拡大して示した側面図である。第一実施態様の高枝切鋏は、図3,4に示すように、切断刃20が、一対の切断刃21,22で構成され、ワイヤ40が、一対のワイヤ41,42で構成されたものとなっている。
【0017】
第一実施態様の高枝切鋏において、操作力増大手段100は、図3,4に示すように、一対のテコ部材111,111’と、テコ軸支部材112と、切断刃軸支部材113と、連結固定部材114と、一対のリンク部材115,115’と、一対のテコ案内部材116,116’とで構成されている。切断刃21,22は、それぞれの支点(図中の点E,E’に一致)を切断刃軸支部材113に軸支されている。このため、切断刃21,22は、それぞれ支点E,E’を中心として回動することができるようになっている。
切断刃21,22の基端部には、リンク部材115,115’の先端部が回動可能な状態で連結されている。
【0018】
テコ部材111は、図3,4に示すように、力点(図中の点Aに一致)を有する力節111aと、作用点(図中の点Cに一致)を有する作用節111bとが所定角度を為す側面視略「へ」の字状のものとなっており、力節111aと作用節111bとの境界部分が支点(図中の点Bに一致)となる構造となっている。一方、テコ部材111’は、力点(図中の点A’に一致)を有する力節111a’と、作用点(図中の点C’に一致)を有する作用節111b’とが所定角度を為す側面視略「へ」の字状のものとなっており、力節111a’と作用節111b’との境界部分が支点(図中の点B’に一致)となる構造となっている。作用節111b,111b’の長さ(線分BC及び線分B’C’の長さ)は、力節111a,111a’の長さ(線分AB及び線分A’B’の長さ)よりも短く設定されている。このため、てこの原理によって、図4に示すように、力点A,A’に加えられた力f,f’(図中では力fのみを記載)よりも、作用点C,C’で作用する力f,f’(図中ではfのみを記載)の方が大きくなるようになっている。
【0019】
また、テコ部材111,111’における支点B,B’は、図3,4に示すように、テコ軸支部材112に軸支されている。このため、テコ部材111,111’は、それぞれ支点B,B’を中心として回動することができるようになっている。テコ軸支部材112は、連結固定部材114によって切断刃軸支部材113と連結固定されており、支点B,B’と支点E,E’の相対的位置関係は変わらないようになっている。第一実施態様の高枝切鋏においては、テコ軸支部材112と切断刃軸支部材113と連結固定部材114を四角枠状に形成している。さらに、テコ部材111,111’の力点A,A’(力節111a,111a’の基端部)は、シャフト10の先端部から側方に突出して設けられたテコ案内部材116,116’にそれぞれ嵌め込まれており、テコ案内部材116,116’に沿ってそれぞれスライドすることが可能な構造となっている。テコ案内部材116,116a’は、それぞれ支点B,B’を中心とした円弧状に形成されている。このため、テコ部材111,111’が支点B,B’を中心として回転して力点A,A’がテコ案内部材116,116’に沿って移動しても、テコ軸支部材112が動くことのないようになっている。テコ部材111,111’の力点A,A’には、それぞれワイヤ41,42の先端部が固定されている。さらに、テコ部材111,111’における作用点C,C’は、図3,4に示すように、リンク部材115,115’の基端部に対して回動可能な状態で連結されている。
【0020】
操作力増大手段100を上記のように構成することで、図3に示す状態からワイヤ41,42をシャフト10の基端側に引っ張ることにより、テコ部材111,111’の力点A,A’を外側位置の点A,A’から内側位置の点A,A’へと移動させる(図4を参照)ことが可能となっている。この際、切断刃21,22の基端部D,D’は、リンク部材115,115’によって引っ張られ、切断刃21,22が閉じられるようになっている。この際、テコ部材111,111’によって、ワイヤ41,42で伝達される操作力が増大するようになっており、僅かな力で大きな切断力を得ることが可能な構造となっている。テコ部材111,111’における操作力の増大倍率は、作用節111b,111b’の長さに対する力節111a,111a’の長さの比に一致する。この比は、1以上であれば特に限定されないが、通常、1.5以上、好ましくは2以上、より好ましくは2.5以上とされる。一方、この比を大きくしすぎると、テコ案内部材116,116’を長く確保する必要が生じるため、通常、5以下とされる。切断刃21,22は、図示省略の付勢手段(通常、コイルスプリング)によって互いに開く方向に付勢されており、ワイヤ41,42による引張力が加えられなくなると、自動的に開くようになっている。
【0021】
以上のように、第一実施態様の高枝切鋏は、てこの原理を利用することにより、ワイヤ41,42で伝達される操作力を増大するものとなっている。第一実施態様の高枝切鋏においては、テコ部材と、リンク部材と、テコ案内部材とをそれぞれ2つずつ設け、切断刃21,22の双方が支点E,E’を中心として回動する構造としたが、必ずしもこのようにする必要はない。すなわち、テコ部材111’とリンク部材115’とテコ案内部材116’のみを設けて、テコ部材111’とリンク部材115’とテコ案内部材116’を省略し、切断刃21のみが、固定刃である切断刃22に対して開閉動作を行うようにしてもよい。この場合には、操作力増大手段100を簡素化して、高枝切鋏を壊れにくく、低コストなものとすることができる。また、高枝切鋏を軽量化することもできるので、枝木の切断作業をより容易に行うことも可能になる。第一実施態様の高枝切鋏において、特に言及しない部分については、既に述べた図1の高枝切鋏と同様であるため、説明を割愛する。
【0022】
2.第二実施態様の高枝切鋏
続いて、第二実施態様の高枝切鋏について説明する。図5は、本発明の第二実施態様の高枝切鋏の全体を示した側面図である。図6は、本発明の第二実施態様の高枝切鋏における操作力増大手段100の周辺を拡大して示した側面図である。図6においては、シャフト10及びケース123を、シャフト10の中心線を通る平面で切断して示してある。第二実施態様の高枝切鋏は、図5に示すように、切断刃20が、一対の切断刃21,22で構成され、切断刃21の基端部のみにワイヤ40が固定されたものとなっている。すなわち、切断刃22は動くことのない固定刃となっており、切断刃21は切断刃22に対して開閉動作を行う可動刃となっている。切断刃21は、切断刃22に対して支点Eで軸支されている。
【0023】
第二実施態様の高枝切鋏においては、図6に示すように、操作力増大手段100を、シャフト10と平行な方向に移動可能な動滑車121と、動滑車121をシャフト10と平行な方向に案内するための動滑車案内部材122と、動滑車121及び動滑車案内部材122を収容するためのケース123とで構成している。操作用線材40は、動滑車121における切断刃20側の外周部に巻き掛けられてその先端部がケース123の内底部に固定された巻掛線材43と、動滑車121の中心部と切断刃21の基端部とを連結する連結線材44とで構成している。操作力増大手段100をこのように構成することで、巻掛線材43の基端部を引っ張ることにより、動滑車121を動滑車案内部材122の基端側へ移動させ、切断刃21の基端部を連結線材44で引っ張り、切断刃21を切断刃22に対して閉じることができるようになっている。この際、動滑車121は、操作用線材40から図6の太矢印に示す力を受けるようになっており、巻掛線材43に加えられた操作力fは、切断力2f(大きさが操作力fの2倍という意味)として切断刃21に伝達されるようになっている。このため、僅かな力で大きな切断力を得ることが可能な構造となっている。切断刃21は、図示省略の付勢手段(通常、コイルスプリング)によって開く方向に付勢されており、連結線材44による引張力が加えられなくなると、自動的に開くようになっている。
【0024】
ところで、操作力増大手段100を構成する動滑車の数は、1つに限定されず、2つ以上とすることも可能である。これにより、巻掛線材43に加えられた操作力fを4倍以上とすることも可能になる。図7は、本発明の第二実施態様の高枝切鋏の変形例における操作力増大手段100の周辺を拡大して示した側面図である。図7においては、シャフト10及びケース123を、シャフト10の中心線を通る平面で切断して示してある。図7の高枝切鋏は、動滑車121と連結線材44との間に、別の動滑車124を介在させている。動滑車124は、動滑車案内部材125によってシャフト10と平行な方向に案内されるようになっている。動滑車124の切断刃20側の外周部には、巻掛連結線材45が巻き掛けられている。巻掛連結線材45の基端部は、動滑車121の中心部に連結され、巻掛連結線材45の先端部は、ケース123の内底部に固定されている。連結線材44の基端部は、動滑車124の中心部に連結されている。
【0025】
操作力増大手段100を図7に示すように構成することで、巻掛線材43の基端部を引っ張ることにより、動滑車121,124を動滑車案内部材122,125の基端側へ移動させ、切断刃21の基端部を連結線材44で引っ張り、切断刃21を切断刃22に対して閉じることができるようになっている。この際、動滑車121,124は、操作用線材40から図7の太矢印に示す力を受けるようになっており、巻掛線材43に加えられた操作力fは、切断力4f(大きさが操作力fの4倍という意味)として切断刃21に伝達されるようになっている。このため、さらに僅かな力で大きな切断力を得ることが可能な構造となっている。このように、操作力増大手段100に組み込む動滑車の数を増加させるたびに、操作力を倍々で増加させていくことができる。第二実施態様の高枝切鋏において、特に言及しない部分については、既に述べた図1の高枝切鋏や、第一実施態様の高枝切鋏(図2〜4を参照)と同様である。
【符号の説明】
【0026】
10 シャフト
11 パイプ
11a 基端部
11b ステップ
20 切断刃
21 切断刃
22 切断刃
30 ハンドル(切断刃操作手段)
40 ワイヤ(操作用線材)
41 ワイヤ
42 ワイヤ
43 巻掛線材
44 連結線材
45 巻掛連結線材
50 ドラム
100 操作力増大手段
111 テコ部材
111a 力節
111b 作用節
111’ テコ部材
111a’ 力節
111b’ 作用節
112 テコ軸支部材
113 切断刃軸支部材
114 連結固定部材
115 リンク部材
115’ リンク部材
116 テコ案内部材
116’ テコ案内部材
121 動滑車
122 動滑車案内部材
123 ケース
124 動滑車
125 動滑車案内部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、シャフトの先端部に軸支されて互いに開閉する一対の切断刃と、シャフトの基端側で切断刃を操作するための切断刃操作手段と、切断刃と切断刃操作手段とを連結して切断刃操作手段に加えられた操作力を切断刃に伝達する操作用線材とを備えた高枝切鋏であって、
操作用線材によって伝達される前記操作力を増大するための操作力増大手段が、切断刃と切断刃操作手段との間に設けられたことを特徴とする高枝切鋏。
【請求項2】
操作力増大手段が、
力点、作用点及び支点を有するテコ部材と、
テコ部材をその支点で軸支するためのテコ軸支部材と、
切断刃を軸支するための切断刃軸支部材と、
テコ軸支部材と切断刃軸支部材とを所定距離を隔てて連結固定するための連結固定部材と、
テコ部材の作用点と切断刃の基端部とを連結するためのリンク部材と、
シャフトから側方に突出して設けられ、テコ部材の力点をテコ部材の支点を中心とする円弧に沿って案内するためのテコ案内部材と、
で構成され、
操作用線材の先端部がテコ部材の力点に固定された請求項1記載の高枝切鋏。
【請求項3】
操作力増大手段が、
シャフトと平行な方向に移動可能な動滑車と、
動滑車をシャフトと平行な方向に案内するための動滑車案内部材と、
動滑車及び動滑車案内部材を収容するためのケースと、
で構成され、
操作用線材が、動滑車における切断刃側の外周部に巻き掛けられてその先端部がケースに固定された巻掛線材と、動滑車と切断刃の基端部とを連結する連結線材とで構成された請求項1記載の高枝切鋏。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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