説明

高速信号伝送用配線

【課題】
10GHz以上の周波数の高速信号を伝送するのに適した高速信号伝送用配線を提供すること。
【解決手段】
高速信号伝送用配線は、基板と、前記基板上に形成されるグランド部と、前記グランド部に近接して配置されるとともに少なくとも一端が前記基板上のパッドに接続され、10GHz以上の信号を伝送する信号線とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速信号伝送用配線に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、様々な周波数の信号を伝送する配線がある。配線における信号の伝送特性は、信号線と、グランド線又はグランドプレーンとのインピーダンス整合が取れていることに大きく依存する(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】石塚文則、“将来の大容量伝送にむけた高周波実装技術”、[online]、株式会社リアライズ理工センター、[平成23年3月29日]、インターネット(http://www.realize-se.co.jp/items/bt/113/2/index.html)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、信号の周波数は益々高周波数化の傾向にある。従来は、信号の周波数はMHzオーダであったが、最近は10GHzあるいはそれ以上の周波数の信号を伝送する情報処理装置や電子機器が開発されている。このため、情報処理装置や電子機器に用いられる配線においても、例えば10GHz以上の高速信号に対応できることが望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、例えば、10GHz以上の周波数の高速信号を伝送するのに適した高速信号伝送用配線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面の高速信号伝送用配線は、基板と、前記基板上に形成されるグランド部と、前記グランド部に近接して配置されるとともに少なくとも一端が前記基板上のパッドに接続され、10GHz以上の信号を伝送する信号線とを含む。
【0007】
また、前記信号線は、第1信号線及び第2信号線を含む一対の信号線であり、前記第1信号線と前記第2信号線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する、又は、互いに撚り合わされる撚り合わせ部を有してもよい。
【0008】
また、前記グランド部とは別に、グランド電位に保持される配線を含み、前記信号線と前記配線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する、又は、互いに撚り合わされる撚り合わせ部を有してもよい。
【0009】
また、前記グランド部は、グランドプレーン、平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線、平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線であって、前記信号線に近接して互いに並行になる並行区間を有する一対のグランド線、又は平面視で両端が前記信号線の両側に配設され、中間部が前記信号線の上側又は下側で交差する一対のグランド線、のうちのいずれか1つであってもよい。
【0010】
また、前記信号線の他端は、前記基板とは異なる実装部に接続されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
10GHz以上の周波数の高速信号を伝送するのに適した高速信号伝送用配線を提供できるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態1の高速信号伝送用配線100の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図2】実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101を示す平面図である。
【図3】実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102を示す平面図である。
【図4】実施の形態1の変形例3の高速信号伝送用配線103を示す平面図である。
【図5】実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104を示す平面図である。
【図6】実施の形態1の変形例5の高速信号伝送用配線105を示す平面図である。
【図7】実施の形態2の高速信号伝送用配線200の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図8】実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201を示す平面図である。
【図9】実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202を示す平面図である。
【図10】実施の形態2の変形例3の高速信号伝送用配線203を示す平面図である。
【図11】実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204を示す平面図である。
【図12】実施の形態2の変形例5の高速信号伝送用配線205を示す平面図である。
【図13】実施の形態3の高速信号伝送用配線300の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図14】実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301を示す平面図である。
【図15】実施の形態3の変形例2の高速信号伝送用配線302を示す平面図である。
【図16】実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303を示す平面図である。
【図17】実施の形態3の変形例4の高速信号伝送用配線304を示す平面図である。
【図18】実施の形態4の高速信号伝送用配線400の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図19】実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401を示す平面図である。
【図20】実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線402を示す平面図である。
【図21】実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403を示す平面図である。
【図22】実施の形態4の変形例4の高速信号伝送用配線404を示す平面図である。
【図23】実施の形態5の高速信号伝送用配線500の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図24】実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501を示す平面図である。
【図25】実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502を示す平面図である。
【図26】実施の形態5の変形例3の高速信号伝送用配線503を示す平面図である。
【図27】実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504を示す平面図である。
【図28】実施の形態5の変形例5の高速信号伝送用配線505を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の高速信号伝送用配線を適用した実施の形態について説明する。
【0014】
実施の形態1乃至5の高速信号伝送用配線は、下記の7つの項目を任意に組み合わせることによって実現される。
【0015】
(1)信号線は、グランド部に近接して配置されるとともに少なくとも一端が基板上のパッドに接続され、10GHz以上の信号を伝送する。
【0016】
(2)信号線は、第1信号線及び第2信号線を含む一対の信号線であり、第1信号線と第2信号線は、互いに撚り合わされる。
【0017】
(3)信号線は、第1信号線及び第2信号線を含む一対の信号線であり、第1信号線と第2信号線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する。
【0018】
(4)グランド電位に保持される配線を含み、信号線と配線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する。
【0019】
(5)グランド電位に保持される配線を含み、信号線と配線は、互いに撚り合わされる。
【0020】
(6)グランド部は、
(a)グランドプレーン、
(b)平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線を有する、
(c)平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線であって、信号線に近接して互いに並行になる並行区間を有する一対のグランド線を有する、
(d)平面視で両端が前記信号線の両側に配設され、中間部が信号線の上側又は下側で交差する一対のグランド線を有する、
のうちのいずれか1つである。
【0021】
(7)信号線の他端は、基板とは異なる実装部に接続される。
【0022】
以下、実施の形態1乃至5の高速信号伝送用配線について説明する。
【0023】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1の高速信号伝送用配線100の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【0024】
実施の形態1の高速信号伝送用配線100は、上記項目(1)、上記項目(2)、及び上記項目(6)(a)を組み合わせることによって実現される。
【0025】
高速信号伝送用配線100は、基板10、グランドプレーン20、パッド31〜34、及び信号線41、42を含む。
【0026】
基板10は、例えば、FR4(Flame Retardant Type 4)製の基板である。
【0027】
基板10の表面には、平面視でH字型のグランドプレーン20とパッド31〜34が形成されている。パッド31〜34は、グランドプレーン20の非形成部に形成されており、グランドプレーン20とは電気的に絶縁されている。
【0028】
グランドプレーン20は、例えば、銅箔で構成されており、厚さは、例えば、0.03mm程度に設定される。
【0029】
信号線41、42は、互いに撚り合わされており、例えば、図1(B)には3回撚り合わされている例を示す。なお、信号線41、42は、少なくとも1回撚り合わされていればよい。
【0030】
信号線41、42は、表面が樹脂コーティングされており、芯線は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤである。信号線41、42は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド31〜34の間に接続される。なお、信号線41はパッド31とパッド33との間に接続されており、信号線42はパッド32とパッド34との間に接続されている。
【0031】
信号線41、42は、図1(A)に示すように、グランドプレーン20の表面上に近接して配線されており、グランドプレーン20との間の距離d1は略一定に保持され、例えば、0.3mm程度に保持される。また、信号線41、42の太さは0.04mm程度である。
【0032】
このような信号線41、42は、例えば、差動信号(D+、D−)を伝送するのに好適である。
【0033】
以上のような実施の形態1の高速信号伝送用配線100は、信号線41、42が撚り合わされていることにより、差動信号を伝送させたときに電界や磁界が打ち消し合う関係にあるため、良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0034】
また、信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aとグランドプレーン20との間の距離は一定(D)に保持されており、これはマイクロストリップ構造を有することを意味する。このため、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0035】
差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、又はコモンモードインピーダンスの制御性は、特に、信号線41、42によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0036】
実施の形態1の高速信号伝送用配線100は、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0037】
<実施の形態1の変形例1>
図2は、実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101を示す平面図である。
【0038】
実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101は、図1に示す高速信号伝送用配線100のグランドプレーン20の代わりに、グランド線21、22を含む点と、パッド31、33がIC(Integrated Circuit:集積回路)等のダイ(Die)12上に形成されている点が図1に示す高速信号伝送用配線100と異なる。
【0039】
実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101は、上記項目(1)、上記項目(2)、上記項目(6)(b)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0040】
なお、実施の形態1の高速信号伝送用配線100と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0041】
基板11は、ダイ12と隣接しており、基板11とは異なる実装部である。なお、ここでは、一例として、基板11とダイ12の表面の高さは合わせられているものとする。
【0042】
基板11には、パッド33、34に加えて、グランド線21、22を接続するためにグランド電位に保持されるパッド37、38が形成される。パッド37、38は、平面視でパッド33、34の外側に位置するように基板11の表面上に形成される。
【0043】
ダイ12には、パッド31、32に加えて、グランド線21を接続するためにグランド電位に保持されるパッド35、36が形成される。パッド35、36は、平面視でパッド31、32の外側に位置するようにパッド12の表面上に形成される。
【0044】
グランド線21、22は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面が樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされてなくてもよい。グランド線21、22は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド35〜38の間に接続される。なお、グランド線21はパッド35とパッド37との間に接続されており、グランド線22はパッド36とパッド38との間に接続されている。
【0045】
なお、グランド線21、22と基板11の表面との間の距離は、略一定に保持され、例えば、0.3mm程度に保持される。また、グランド線21、22の太さは0.04mm程度である。
【0046】
以上のような実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101は、信号線41、42が撚り合わされていることにより、差動信号を伝送させたときに電界や磁界が打ち消し合う関係にあるため、良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0047】
差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、又は放射ノイズの制御性は、特に、信号線41、42によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0048】
実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101は、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0049】
<実施の形態1の変形例2>
図3は、実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102を示す平面図である。
【0050】
実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102は、グランド線21、22を中間部21A、22Aで信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aに近接させた点が図2に示す変形例1の高速信号伝送用配線101と異なる。
【0051】
実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102は、上記項目(1)、上記項目(2)、上記項目(6)(c)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0052】
その他は、図2に示す高速信号伝送用配線101と同様であり、実施の形態1の変形例1の高速信号伝送用配線101と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
グランド配線21、22の長手方向における中間部21A、22Aは、図3に示すように、平面視において信号線41、42に近接されている。
【0054】
中間部21A、22Aと撚り合わせ部41A、42Aとの間の距離d2は、例えば、0.06mm程度に保持される。また、信号線41、42の太さは0.05mm程度である。
【0055】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0056】
以上のように、実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0057】
<実施の形態1の変形例3>
図4は、実施の形態1の変形例3の高速信号伝送用配線103を示す平面図である。
【0058】
実施の形態1の変形例3の高速信号伝送用配線103は、基板11上にグランドプレーン23を形成し、パッド35、36とグランドプレーン23をグランド線24、25で接続した点が図3に示す変形例2の高速信号伝送用配線102と異なる。
【0059】
実施の形態1の変形例3の高速信号伝送用配線103は、上記項目(1)、上記項目(2)、上記項目(6)(a)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0060】
その他は、図3に示す高速信号伝送用配線102と同様であり、実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0061】
グランドプレーン23は、実施の形態1のグランドプレーン20を変形したものであり、グランド線24、25は実施の形態1の変形例2のグランド線21、22を変形したものである。
【0062】
グランドプレーン23と信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aとはマイクロストリップ構造を形成する。
【0063】
このため、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0064】
以上のように、実施の形態1の変形例3の高速信号伝送用配線103によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0065】
<実施の形態1の変形例4>
図5は、実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104を示す平面図である。
【0066】
実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104は、グランド線26、27を交差させた点が図3に示す変形例2の高速信号伝送用配線102と異なる。
【0067】
実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104は、上記項目(1)、上記項目(2)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0068】
その他は、図3に示す高速信号伝送用配線102と同様であり、実施の形態1の変形例2の高速信号伝送用配線102と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0069】
グランド線26はパッド35とパッド38を接続し、グランド線27はパッド36とパッド37を接続する。これにより、グランド線26、27は交差しており、交差部26A、27Aは、信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aの下側(基板11と撚り合わせ部41A、42Aとの間)を通っている。
【0070】
グランド配線26、27の交差部26A、27Aは、図5に示すように、上下方向において信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aに近接されている。
【0071】
なお、グランド線26、27は実施の形態1の変形例2のグランド線21、22を変形したものである。
【0072】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0073】
以上のように、実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0074】
<実施の形態1の変形例5>
図6は、実施の形態1の変形例5の高速信号伝送用配線105を示す平面図である。
【0075】
実施の形態1の変形例5の高速信号伝送用配線105は、グランド線28、29を交差部28A、29Aが撚り合わせ部41A、42Aの上を通るようにした点が図5に示す変形例4の高速信号伝送用配線104と異なる。
【0076】
実施の形態1の変形例5の高速信号伝送用配線105は、上記項目(1)、上記項目(2)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0077】
その他は、図5に示す高速信号伝送用配線104と同様であり、実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線104と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0078】
グランド配線28、29の交差部28A、28Aは、図6に示すように、上下方向において信号線41、42の撚り合わせ部41A、42Aに近接されている。
【0079】
なお、グランド線28、29は実施の形態1の変形例2のグランド線21、22を変形したものである。
【0080】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0081】
以上のように、実施の形態1の変形例4の高速信号伝送用配線105によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0082】
<実施の形態2>
図7は、実施の形態2の高速信号伝送用配線200の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【0083】
実施の形態2の高速信号伝送用配線200は、実施の形態1の信号伝送用配線100の信号線41、42の代わりに、信号線43、44を用いたものである。
【0084】
実施の形態2の高速信号伝送用配線200は、上記項目(1)、上記項目(3)、及び上記項目(6)(a)を組み合わせることによって実現される。
【0085】
以下の説明において、実施の形態1の信号伝送用配線100の構成要素と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0086】
高速信号伝送用配線200は、基板10、グランドプレーン20、パッド31〜34、及び信号線43、44を含む。
【0087】
信号線43、44は、一対の信号線であり、近接して平行に配設される近接並行区間43A、44Aを有する。
【0088】
信号線43、44は、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面は樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。信号線43、44は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド31〜34の間に接続される。なお、信号線43はパッド31とパッド33との間に接続されており、信号線44はパッド32とパッド34との間に接続されている。
【0089】
信号線43、44は、図7(A)に示すように、グランドプレーン20の表面上に近接して配線されており、グランドプレーン20との間の距離d1は略一定に保たれている。
【0090】
また、図7(B)に示すように、近接並行区間43A、44Aの間の距離d3は、例えば、0.06mm程度である。
【0091】
このような信号線43、44は、例えば、差動信号(D+、D−)を伝送するのに好適である。
【0092】
以上のような実施の形態2の高速信号伝送用配線200は、信号線43、44が近接並行区間43A、44Aを有することにより、差動信号を伝送させたときに電界や磁界が打ち消し合う関係にあるため、良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0093】
また、信号線43、44の近接並行区間43A、44Aとグランドプレーン20との間の距離は一定(D)に保持されており、これはマイクロストリップ構造を有することを意味する。このため、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0094】
差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、又はコモンモードインピーダンスの制御性は、特に、信号線43、44によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0095】
実施の形態2の高速信号伝送用配線200は、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0096】
<実施の形態2の変形例1>
図8は、実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201を示す平面図である。
【0097】
実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201は、図7に示す高速信号伝送用配線200のグランドプレーン20の代わりに、グランド線21、22を含む点と、パッド31、32がICのダイ12上に形成されている点が図7に示す高速信号伝送用配線200と異なる。
【0098】
実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201は、上記項目(1)、上記項目(3)、上記項目(6)(b)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0099】
なお、実施の形態2の高速信号伝送用配線200と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
基板11は、ダイ12と隣接しており、基板11とは異なる実装部である。
【0101】
基板11には、パッド33、34に加えて、グランド線21、22を接続するためにグランド電位に保持されるパッド37、38が形成される。パッド37、38は、平面視でパッド33、34の外側に位置するように基板11の表面上に形成される。
【0102】
ダイ12には、パッド31、32に加えて、グランド線21を接続するためにグランド電位に保持されるパッド35、36が形成される。パッド35、36は、平面視でパッド31、32の外側に位置するようにパッド12の表面上に形成される。
【0103】
グランド線21、22は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面が樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。グランド線21、22は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド35〜38の間に接続される。なお、グランド線21はパッド35とパッド37との間に接続されており、グランド線22はパッド36とパッド38との間に接続されている。
【0104】
なお、グランド線21、22と基板11の表面との間の距離は、略一定に保持される。
【0105】
以上のような実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201は、信号線43、44が近接並行区間43A、44Aを有することにより、差動信号を伝送させたときに電界や磁界が打ち消し合う関係にあるため、良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0106】
差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、又は放射ノイズの制御性は、特に、信号線43、44によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0107】
実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201は、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0108】
<実施の形態2の変形例2>
図9は、実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202を示す平面図である。
【0109】
実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202は、グランド線21、22を中間部21A、22Aで信号線43、44の近接並行区間43A、44Aに近接させた点が図8に示す変形例1の高速信号伝送用配線201と異なる。
【0110】
実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202は、上記項目(1)、上記項目(3)、上記項目(6)(c)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0111】
その他は、図8に示す高速信号伝送用配線201と同様であり、実施の形態2の変形例1の高速信号伝送用配線201と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0112】
グランド配線21、22の長手方向における中間部21A、22Aは、図9に示すように、平面視において信号線43、44に近接されている。
【0113】
また、中間部21A及び近接並行区間43Aの間の距離d4と、中間部22A及び近接並行区間44Aの間の距離d4とは等しい距離に設定されており、例えば、0.1mm程度である。
【0114】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0115】
以上のように、実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0116】
<実施の形態2の変形例3>
図10は、実施の形態2の変形例3の高速信号伝送用配線203を示す平面図である。
【0117】
実施の形態2の変形例3の高速信号伝送用配線203は、基板11上にグランドプレーン23を形成し、パッド35、36とグランドプレーン23をグランド線24、25で接続した点が図9に示す変形例2の高速信号伝送用配線202と異なる。
【0118】
実施の形態2の変形例3の高速信号伝送用配線203は、上記項目(1)、上記項目(3)、上記項目(6)(a)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0119】
その他は、図9に示す高速信号伝送用配線202と同様であり、実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0120】
グランドプレーン23と信号線43、44の近接並行区間43A、44Aとはマイクロストリップ構造を形成する。
【0121】
このため、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0122】
以上のように、実施の形態2の変形例3の高速信号伝送用配線203によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0123】
<実施の形態2の変形例4>
図11は、実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204を示す平面図である。
【0124】
実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204は、グランド線26、27を交差させた点が図9に示す変形例2の高速信号伝送用配線202と異なる。
【0125】
実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204は、上記項目(1)、上記項目(3)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0126】
その他は、図9に示す高速信号伝送用配線202と同様であり、実施の形態2の変形例2の高速信号伝送用配線202と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0127】
グランド線26はパッド35とパッド38を接続し、グランド線27はパッド36とパッド37を接続する。これにより、グランド線26、27は交差しており、交差部26A、27Aは、信号線43、44の近接並行区間43A、44Aの下側(基板11と近接並行区間43A、44Aとの間)を通っている。
【0128】
グランド配線26、27の交差部26A、27Aは、図11に示すように、上下方向において信号線43、44の近接並行区間43A、44Aに近接されている。
【0129】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0130】
以上のように、実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0131】
<実施の形態2の変形例5>
図12は、実施の形態2の変形例5の高速信号伝送用配線205を示す平面図である。
【0132】
実施の形態2の変形例5の高速信号伝送用配線205は、グランド線28、29を交差部28A、29Aが近接並行区間43A、44Aの上を通るようにした点が図11に示す変形例4の高速信号伝送用配線204と異なる。
【0133】
実施の形態2の変形例5の高速信号伝送用配線205は、上記項目(1)、上記項目(3)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0134】
その他は、図11に示す高速信号伝送用配線204と同様であり、実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線204と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0135】
グランド配線28、29の交差部28A、28Aは、図12に示すように、上下方向において信号線43、44の近接並行区間43A、44Aに近接されている。
【0136】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0137】
以上のように、実施の形態2の変形例4の高速信号伝送用配線205によれば、上述のように良好な差動特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0138】
<実施の形態3>
図13は、実施の形態3の高速信号伝送用配線300の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【0139】
実施の形態3の高速信号伝送用配線300は、上記項目(1)と上記項目(6)(a)を組み合わせることによって実現される。
【0140】
高速信号伝送用配線300は、基板10、グランドプレーン20、パッド31、33、及び信号線45を含む。
【0141】
基板10は、例えば、FR4(Flame Retardant Type 4)製の基板である。
【0142】
基板10の表面には、平面視でH字型のグランドプレーン20とパッド31、33が形成されている。パッド31、33は、グランドプレーン20の非形成部に形成されており、グランドプレーン20とは電気的に絶縁されている。
【0143】
信号線45は、表面が樹脂コーティングされており、芯線は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤである。信号線45は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド31、33の間に接続される。
【0144】
信号線45は、図13(A)に示すように、グランドプレーン20の表面上に近接して配線されており、中間部45Aとグランドプレーン20との間の距離d1は略一定に保持され、例えば、0.3mm程度に保持される。また、信号線45の太さは0.04mm程度である。
【0145】
このような信号線45は、例えば、周波数が10GHz以上の高速信号を伝送するのに好適である。
【0146】
以上のような実施の形態3の高速信号伝送用配線300は、信号線45の中間部45Aとグランドプレーン20との間の距離は一定(D)に保持されており、これはマイクロストリップ構造を有することを意味する。このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0147】
外来ノイズ耐性、放射ノイズ、又は特性インピーダンスの制御性は、特に、信号線45によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0148】
実施の形態3の高速信号伝送用配線300は、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0149】
<実施の形態3の変形例1>
図14は、実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301を示す平面図である。
【0150】
実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301は、図13に示す高速信号伝送用配線300のグランドプレーン20の代わりに、グランド線21、22を含む点と、パッド31がICのダイ12上に形成されている点が図13に示す高速信号伝送用配線300と異なる。
【0151】
実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301は、上記項目(1)、上記項目(6)(c)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0152】
その他は、図13に示す高速信号伝送用配線300と同様であり、実施の形態3の高速信号伝送用配線300と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0153】
基板11には、パッド33に加えて、グランド線21、22を接続するためにグランド電位に保持されるパッド37、38が形成される。パッド37、38は、平面視でパッド33の外側に位置するように基板11の表面上に形成される。
【0154】
ダイ12には、パッド31に加えて、グランド線21を接続するためにグランド電位に保持されるパッド35、36が形成される。パッド35、36は、平面視でパッド31の外側に位置するようにパッド12の表面上に形成される。
【0155】
グランド線21、22は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面が樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。グランド線21、22は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド35〜38の間に接続される。なお、グランド線21はパッド35とパッド37との間に接続されており、グランド線22はパッド36とパッド38との間に接続されている。
【0156】
グランド配線21、22の長手方向における中間部21A、22Aは、図14に示すように、平面視において信号線45の中間部45Aに近接されている。
【0157】
中間部21Aと中間部45Aとの間の距離d5は、例えば、0.06mm程度である。
【0158】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、放射ノイズの低減、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0159】
以上のように、実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301によれば、上述のように外来ノイズ耐性の向上、及び、放射ノイズの低減を図ることができるため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0160】
<実施の形態3の変形例2>
図15は、実施の形態3の変形例2の高速信号伝送用配線302を示す平面図である。
【0161】
実施の形態3の変形例2の高速信号伝送用配線302は、基板11上にグランドプレーン23を形成し、パッド35、36とグランドプレーン23をグランド線24、25で接続した点が図14に示す変形例1の高速信号伝送用配線301と異なる。
【0162】
実施の形態3の変形例2の高速信号伝送用配線302は、上記項目(1)、上記項目(6)(a)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0163】
その他は、図14に示す高速信号伝送用配線301と同様であり、実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0164】
グランドプレーン23と信号線45の中間部45Aとはマイクロストリップ構造を形成する。
【0165】
このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0166】
以上のように、実施の形態3の変形例2の高速信号伝送用配線302によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0167】
<実施の形態3の変形例3>
図16は、実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303を示す平面図である。
【0168】
実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303は、グランド線26、27を交差させた点が図14に示す変形例1の高速信号伝送用配線301と異なる。
【0169】
実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303は、上記項目(1)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0170】
その他は、図14に示す高速信号伝送用配線301と同様であり、実施の形態3の変形例1の高速信号伝送用配線301と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0171】
グランド線26はパッド35とパッド38を接続し、グランド線27はパッド36とパッド37を接続する。これにより、グランド線26、27は交差しており、交差部26A、27Aは、信号線45の中間部45Aの下側(基板11と中間部45Aとの間)を通っている。
【0172】
グランド配線26、27の交差部26A、27Aは、図16に示すように、上下方向において信号線45の中間部45Aに近接されている。
【0173】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0174】
以上のように、実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0175】
<実施の形態3の変形例4>
図17は、実施の形態3の変形例4の高速信号伝送用配線304を示す平面図である。
【0176】
実施の形態3の変形例4の高速信号伝送用配線304は、グランド線28、29を交差部28A、29Aが中間部45Aの上を通るようにした点が図16に示す変形例3の高速信号伝送用配線303と異なる。
【0177】
実施の形態3の変形例4の高速信号伝送用配線304は、上記項目(1)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0178】
その他は、図16に示す高速信号伝送用配線303と同様であり、実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線303と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0179】
グランド配線28、29の交差部28A、28Aは、図17に示すように、上下方向において信号線45の中間部45Aに近接されている。
【0180】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0181】
以上のように、実施の形態3の変形例3の高速信号伝送用配線304によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0182】
<実施の形態4>
図18は、実施の形態4の高速信号伝送用配線400の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【0183】
実施の形態4の高速信号伝送用配線400は、実施の形態2の信号伝送用配線200の信号線43をグランド電位に保持させたものである。
【0184】
実施の形態4の高速信号伝送用配線400は、上記項目(1)、上記項目(4)、及び上記項目(6)(a)を組み合わせることによって実現される。
【0185】
以下の説明において、実施の形態2の信号伝送用配線200の構成要素と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0186】
高速信号伝送用配線400は、基板10、グランドプレーン20、パッド32、34、35〜38、39A、39B、及び信号線44、46を含む。
【0187】
信号線44、46は、一対の信号線であり、近接して平行に配設される近接並行区間46A、44Aを有する。
【0188】
信号線44、46は、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面は樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。信号線44、46は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド32及び34の間とパッド39A及び39Bの間とにそれぞれ接続される。
【0189】
信号線44、46は、図18(A)に示すように、グランドプレーン20の表面上に近接して配線されており、グランドプレーン20との間の距離d1は略一定に保たれている。
【0190】
信号線46はグランド電位に保持され、信号線44は、例えば、周波数が10GHz程度の高周波信号を伝送するのに好適である。
【0191】
以上のような実施の形態4の高速信号伝送用配線400は、グランド電位に保持される信号線46と、高周波信号を伝送する信号線44とが近接並行区間46A、44Aを有することにより、良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0192】
また、信号線44、46の近接並行区間46A、44Aとグランドプレーン20との間の距離は一定(D)に保持されており、これはマイクロストリップ構造を有することを意味する。このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0193】
特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズの制御性は、特に、信号線44、46によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0194】
実施の形態4の高速信号伝送用配線400は、上述のように良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0195】
<実施の形態4の変形例1>
図19は、実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401を示す平面図である。
【0196】
実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401は、図18に示す高速信号伝送用配線400のグランドプレーン20の代わりに、グランド線21、22を含む点と、パッド39A、32がICのダイ12上に形成されている点が図18に示す高速信号伝送用配線400と異なる。
【0197】
実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401は、上記項目(1)、上記項目(4)、上記項目(6)(b)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0198】
なお、実施の形態4の高速信号伝送用配線400と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0199】
基板11は、ダイ12と隣接しており、基板11とは異なる実装部である。
【0200】
基板11には、パッド39B、34に加えて、グランド線21、22を接続するためにグランド電位に保持されるパッド37、38が形成される。パッド37、38は、平面視でパッド39B、34の外側に位置するように基板11の表面上に形成される。
【0201】
ダイ12には、パッド39A、32に加えて、グランド線21を接続するためにグランド電位に保持されるパッド35、36が形成される。パッド35、36は、平面視でパッド39A、32の外側に位置するようにパッド12の表面上に形成される。
【0202】
グランド線21、22は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面が樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。グランド線21、22は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド35〜38の間に接続される。なお、グランド線21はパッド35とパッド37との間に接続されており、グランド線22はパッド36とパッド38との間に接続されている。
【0203】
なお、グランド線21、22と基板11の表面との間の距離は、略一定に保持される。
【0204】
以上のような実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401は、信号線46、44が近接並行区間46A、44Aを有することにより、良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0205】
特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、又は放射ノイズの制御性は、特に、信号線44、46によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0206】
実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401は、上述のように良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0207】
<実施の形態4の変形例2>
図20は、実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線402を示す平面図である。
【0208】
実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線402は、基板11上にグランドプレーン23を形成し、パッド35、36とグランドプレーン23をグランド線24、25で接続した点が図19に示す変形例1の高速信号伝送用配線201と異なる。
【0209】
実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線402は、上記項目(1)、上記項目(4)、上記項目(6)(a)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0210】
その他は、図19に示す高速信号伝送用配線401と同様であり、実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線401と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0211】
グランドプレーン23と信号線44、46の近接並行区間44A、46Aとはマイクロストリップ構造を形成する。
【0212】
このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0213】
以上のように、実施の形態4の変形例2の高速信号伝送用配線402によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0214】
<実施の形態4の変形例3>
図21は、実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403を示す平面図である。
【0215】
実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403は、グランド線26、27を交差させた点が図19に示す変形例1の高速信号伝送用配線401と異なる。
【0216】
実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403は、上記項目(1)、上記項目(4)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0217】
その他は、図19に示す高速信号伝送用配線401と同様であり、実施の形態4の変形例1の高速信号伝送用配線401と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0218】
グランド線26はパッド35とパッド38を接続し、グランド線27はパッド36とパッド37を接続する。これにより、グランド線26、27は交差しており、交差部26A、27Aは、信号線44、46の近接並行区間46A、44Aの下側(基板11と近接並行区間46A、44Aとの間)を通っている。
【0219】
グランド配線26、27の交差部26A、27Aは、図21に示すように、上下方向において信号線44、46の近接並行区間46A、44Aに近接されている。
【0220】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0221】
以上のように、実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0222】
<実施の形態4の変形例4>
図22は、実施の形態4の変形例4の高速信号伝送用配線404を示す平面図である。
【0223】
実施の形態4の変形例4の高速信号伝送用配線404は、グランド線28、29を交差部28A、29Aが近接並行区間46A、44Aの上を通るようにした点が図21に示す変形例3の高速信号伝送用配線403と異なる。
【0224】
実施の形態4の変形例4の高速信号伝送用配線404は、上記項目(1)、上記項目(4)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0225】
その他は、図21に示す高速信号伝送用配線403と同様であり、実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線403と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0226】
グランド配線28、29の交差部28A、28Aは、図22に示すように、上下方向において信号線44、46の近接並行区間46A、44Aに近接されている。
【0227】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、外来ノイズ耐性、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0228】
以上のように、実施の形態4の変形例3の高速信号伝送用配線404によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0229】
<実施の形態5>
図23は、実施の形態5の高速信号伝送用配線500の回路構成を示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【0230】
実施の形態5の高速信号伝送用配線500は、実施の形態4の信号伝送用配線400の信号線44、46の代わりに、互いに撚り合われる信号線47、48を用いたものである。
【0231】
実施の形態5の高速信号伝送用配線500は、上記項目(1)、上記項目(5)、及び上記項目(6)(a)を組み合わせることによって実現される。
【0232】
以下の説明において、実施の形態4の信号伝送用配線400の構成要素と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0233】
高速信号伝送用配線500は、基板10、グランドプレーン20、パッド32、34、35〜38、39A、39B、及び信号線47、48を含む。
【0234】
信号線47、48は、互いに撚り合わされており、例えば、図23(B)には3回撚り合わされている例を示す。なお、信号線47、48は、少なくとも1回撚り合わされていればよい。信号線47、48は、一対の信号線であり、撚り合わせ部47A、48Aを有する。
【0235】
信号線47、48は、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面は樹脂コーティングされていている。信号線47、48は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド32及び34の間とパッド39A及び39Bの間とにそれぞれ接続される。
【0236】
信号線47、48は、図23(A)に示すように、グランドプレーン20の表面上に近接して配線されており、グランドプレーン20との間の距離d1は略一定に保たれている。
【0237】
信号線47はグランド電位に保持され、信号線48は、例えば、周波数が10GHz程度の高周波信号を伝送するのに好適である。
【0238】
以上のような実施の形態5の高速信号伝送用配線500は、グランド電位に保持される信号線47と、高周波信号を伝送する信号線48とが撚り合わせ部47A、48Aを有することにより、良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0239】
また、信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aとグランドプレーン20との間の距離は一定(D)に保持されており、これはマイクロストリップ構造を有することを意味する。このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0240】
特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズの制御性は、特に、信号線47、48によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0241】
実施の形態5の高速信号伝送用配線500は、上述のように良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0242】
<実施の形態5の変形例1>
図24は、実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501を示す平面図である。
【0243】
実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501は、図23に示す高速信号伝送用配線500のグランドプレーン20の代わりに、グランド線21、22を含む点と、パッド39A、32がICのダイ12上に形成されている点が図23に示す高速信号伝送用配線500と異なる。
【0244】
実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501は、上記項目(1)、上記項目(5)、上記項目(6)(b)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0245】
なお、実施の形態5の高速信号伝送用配線500と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0246】
基板11は、ダイ12と隣接しており、基板11とは異なる実装部である。
【0247】
基板11には、パッド39B、34に加えて、グランド線21、22を接続するためにグランド電位に保持されるパッド37、38が形成される。パッド37、38は、平面視でパッド39B、34の外側に位置するように基板11の表面上に形成される。
【0248】
ダイ12には、パッド39A、32に加えて、グランド線21を接続するためにグランド電位に保持されるパッド35、36が形成される。パッド35、36は、平面視でパッド39A、32の外側に位置するようにパッド12の表面上に形成される。
【0249】
グランド線21、22は、例えば、金、銅、アルミニウム製のワイヤであり、表面が樹脂コーティングされていてもよく、樹脂コーティングされていなくてもよい。グランド線21、22は、例えば、半導体製造工程におけるワイヤボンディングと同様の方法によってパッド35〜38の間に接続される。なお、グランド線21はパッド35とパッド37との間に接続されており、グランド線22はパッド36とパッド38との間に接続されている。
【0250】
なお、グランド線21、22と基板11の表面との間の距離は、略一定に保持される。
【0251】
以上のような実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501は、信号線47、48が撚り合わせ部47A、48Aを有することにより、良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性の向上、及び放射ノイズの低下を図ることができる。
【0252】
特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、又は放射ノイズの制御性は、特に、信号線47、48によって伝送される信号の周波数が10GHz以上のように非常に高い周波数帯域に入る場合には、重要な要素になる。
【0253】
実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501は、上述のように良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、及び放射ノイズの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0254】
<実施の形態5の変形例2>
図25は、実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502を示す平面図である。
【0255】
実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502は、グランド線21、22を中間部21A、22Aで信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aに近接させた点が図23に示す変形例1の高速信号伝送用配線501と異なる。
【0256】
実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502は、上記項目(1)、上記項目(5)、上記項目(6)(c)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0257】
その他は、図24に示す高速信号伝送用配線501と同様であり、実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0258】
グランド配線21、22の長手方向における中間部21A、22Aは、図25に示すように、平面視において信号線47、48に近接されている。
【0259】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、及びコモンモードインピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0260】
以上のように、実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502によれば、上述のように良好な特性インピーダンス、外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及びコモンモードインピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0261】
<実施の形態5の変形例3>
図26は、実施の形態5の変形例3の高速信号伝送用配線503を示す平面図である。
【0262】
実施の形態5の変形例3の高速信号伝送用配線503は、基板11上にグランドプレーン23を形成し、パッド35、36とグランドプレーン23をグランド線24、25で接続した点が図25に示す変形例2の高速信号伝送用配線502と異なる。
【0263】
実施の形態5の変形例3の高速信号伝送用配線503は、上記項目(1)、上記項目(5)、上記項目(6)(a)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0264】
その他は、図25に示す高速信号伝送用配線502と同様であり、実施の形態5の変形例2の高速信号伝送用配線502と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0265】
グランドプレーン23と信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aとはマイクロストリップ構造を形成する。
【0266】
このため、外来ノイズ耐性の向上、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0267】
以上のように、実施の形態5の変形例3の高速信号伝送用配線503によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0268】
<実施の形態5の変形例4>
図27は、実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504を示す平面図である。
【0269】
実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504は、グランド線26、27を交差させた点が図24に示す変形例1の高速信号伝送用配線501と異なる。
【0270】
実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504は、上記項目(1)、上記項目(5)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0271】
その他は、図24に示す高速信号伝送用配線501と同様であり、実施の形態5の変形例1の高速信号伝送用配線501と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0272】
グランド線26はパッド35とパッド38を接続し、グランド線27はパッド36とパッド37を接続する。これにより、グランド線26、27は交差しており、交差部26A、27Aは、信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aの下側(基板11と撚り合わせ部47A、48Aとの間)を通っている。
【0273】
グランド配線26、27の交差部26A、27Aは、図27に示すように、上下方向において信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aに近接されている。
【0274】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0275】
以上のように、実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0276】
<実施の形態5の変形例5>
図28は、実施の形態5の変形例5の高速信号伝送用配線505を示す平面図である。
【0277】
実施の形態5の変形例5の高速信号伝送用配線505は、グランド線28、29を交差部28A、29Aが撚り合わせ部47A、48Aの上を通るようにした点が図27に示す変形例4の高速信号伝送用配線504と異なる。
【0278】
実施の形態5の変形例5の高速信号伝送用配線505は、上記項目(1)、上記項目(5)、上記項目(6)(d)、及び上記項目(7)を組み合わせることによって実現される。
【0279】
その他は、図27に示す高速信号伝送用配線504と同様であり、実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線504と同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0280】
グランド配線28、29の交差部28A、28Aは、図28に示すように、上下方向において信号線47、48の撚り合わせ部47A、48Aに近接されている。
【0281】
これにより、外来ノイズ耐性の向上、外来ノイズ耐性、及び特性インピーダンスの制御性の向上を図ることができる。
【0282】
以上のように、実施の形態5の変形例4の高速信号伝送用配線505によれば、上述のように良好な外来ノイズ耐性、放射ノイズ、及び特性インピーダンスの制御性を有するため、特に、10GHz以上のように非常に周波数の高い信号を伝送するのに好適である。
【0283】
以上、本発明の例示的な実施の形態の高速信号伝送用配線について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0284】
高速信号伝送用配線 100、101、102、103、104、105、200、201、202、203、204、205、300、301、302、303、304、400、401、402、403、404、500、501、502、503、504、505
10、11 基板
12 ダイ
20 グランドプレーン
21、22 グランド線
21A、22A 中間部
23 グランドプレーン
24、25、26、27、28、29 グランド線
28A、29A 交差部
31、32、33、34、35、36、37、38、39A、39B パッド
41、42、43、44、45、46、47、48 信号線
41A、42A、47A、48A 撚り合わせ部
43A、44A、46A 近接並行区間
45A 中間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成されるグランド部と、
前記グランド部に近接して配置されるとともに少なくとも一端が前記基板上のパッドに接続され、10GHz以上の信号を伝送する信号線と
を含む、高速信号伝送用配線。
【請求項2】
前記信号線は、第1信号線及び第2信号線を含む一対の信号線であり、
前記第1信号線と前記第2信号線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する、又は、互いに撚り合わされる撚り合わせ部を有する、請求項1記載の高速信号伝送用配線。
【請求項3】
前記グランド部とは別に、グランド電位に保持される配線を含み、前記信号線と前記配線は、近接して平行に配設される近接並行区間を有する、又は、互いに撚り合わされる撚り合わせ部を有する、請求項1記載の高速信号伝送用配線。
【請求項4】
前記グランド部は、
グランドプレーン、
平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線、
平面視で前記信号線の両側に配設される一対のグランド線であって、前記信号線に近接して互いに並行になる並行区間を有する一対のグランド線、又は
平面視で両端が前記信号線の両側に配設され、中間部が前記信号線の上側又は下側で交差する一対のグランド線、
のうちのいずれか1つである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の高速信号伝送用配線。
【請求項5】
前記信号線の他端は、前記基板とは異なる実装部に接続される、請求項1乃至4のいずれか一項記載の高速信号伝送用配線。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−231418(P2012−231418A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99942(P2011−99942)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)