鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート
【課題】 簡素な構造で、かつコスト的に有利に鳥類や犬猫などを持続的に寄せつけないようにした鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートを提供する。
【解決手段】 任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシート1を円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシート1の表裏の光反射面を用いている。円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして鳥類や犬猫などが近寄らなくなるものと考えられる。本能に働くため鳥類や犬猫などは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、鳥類や犬猫などに対する忌避効果が持続するものと推測される。
【解決手段】 任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシート1を円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシート1の表裏の光反射面を用いている。円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして鳥類や犬猫などが近寄らなくなるものと考えられる。本能に働くため鳥類や犬猫などは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、鳥類や犬猫などに対する忌避効果が持続するものと推測される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅や家屋のベランダや庭などに飛来する鳩、雀および烏などの鳥類ならびに犬猫などの獣類が寄りつかないように改良した鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋や住宅に飛来して布団や洗濯物を糞で汚す鳩や雀、あるいは塵集積所に来て生ゴミを漁る烏、猫や野犬は公衆衛生上問題であり近隣住民が抱える悩みの種となっている。この問題を解決するため案出されたものに鳥獣忌避フィルムがある(例えば特許文献1参照)。この鳥獣忌避フィルムでは、反射中心点から放射状に伸びる反射面を有し、幾何学的に上下左右に繰り返すパターンが配列されたホログラムを用いて鳥獣に対する忌避効果を向上させている。
【特許文献1】特開2001−8603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の鳥獣忌避フィルムでは、特定のパターン配列を有するホログラムでないと、忌避効果が得られず適用範囲が狭くなり有用性が減ずる不都合がある。本発明の発端は、民放から放映された昆虫の特集番組で玉虫の生態について着目したことであり、昆虫を加工材で擬態させることにより独自の忌避構造の実現化を企図したものである。この特集番組によると、玉虫の羽は、緑の地色に幾重にも覆われた透明層により様々な色を反射して天敵を寄せつけない効果を発揮するとしていた。この知見に基づいて玉虫の羽から反射する暈光を観察して独自の反射構造を研究した。この結果、羽から反射する様々な色を玉虫に代わって人為的な手段により実現させることを試み、幾多の試作・実験を重ねて本発明を着想するに至ったものである。
【0004】
本発明は上記のように独自の視点からなされたもので、その目的は簡素な構造で、かつコスト的に有利に鳥類や犬猫などを持続的に寄せつけないようにした鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1について)
任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いている。円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシートは、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして鳥類や犬猫などが近寄らなくなるものと考えられる。曲成されたホログラムシートからの反射光が鳥類や犬猫などの本能に働くため、鳥類や犬猫などは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、鳥類や犬猫などに対する忌避効果が持続するものと推測される。それでいて、ホログラムシートといった簡素な構造で済みコスト的に有利となる。
【0006】
(請求項2について)
任意のパターンに基づく模様が形成された円形のホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いている。ホログラムシートを円形にしたため、直角や鋭角的な隅角部が生じず、取扱い時に手指に怪我を起こし難い。また、ホログラムシートの曲成時にホログラムシートを位置決めすることなく、成形装置に無方向にセットすればよく生産性が向上する。
【0007】
(請求項3について)
ホログラムシートは中心部に光干渉顔料により形成されたぼかし部を設けている。光干渉顔料とは、特殊な調色配合によりグラデーションを伴う立体感を表出する技法である。すなわち、色決めのオーバーミストを覆い隠すように三段階程度に分けて薄く上乗せするぼかし塗装を行って奥行きのある三次元感覚を起こさせるようにしている。このため、中心部に施した光干渉顔料からの複雑な色合いとホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【0008】
(請求項4について)
ホログラムシートは中心部に蓄光剤を設けているので、蓄光剤がホログラムシートを照らすことにより、夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
(請求項5について)
ホログラムシートは中心部に発光素子を設けているので、発光素子がホログラムシートを照らすことにより、請求項4と同様に夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【0009】
(請求項6について)
ホログラムシートは、中心部に易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルムを設けているので、見る角度によって七色に輝くといった性質が認められる。このため、梨地多層プラスチックラミネートフィルムからの変幻自在な色とホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【0010】
(請求項7について)
一組のホログラムシートを稜線に沿って背中合わせに連結しているため、ホログラムシートが複合的構造をなす。これにより、ホログラムシートからの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0011】
(請求項8について)
一組のホログラムシートを稜線が交差するように連結しているため、請求項7と同様にホログラムシートが複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシートからの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0012】
(請求項9について)
複数のホログラムシートを重ね合わせた位置で吊し紐により連結し、使用時にホログラムシートを重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させる。連続する複数のホログラムシートからの多彩な色合いが広がりをもって錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0013】
(請求項10について)
吊し紐は、ホログラムシートが風にたなびき易いように伸縮可能になっている。このため、ホログラムシートが多方向からの揺れを受けて多彩な色合いが変幻自在に展開し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を期待することができる。
【0014】
(請求項11について)
ホログラムシートは直径寸法が130〜450mmの範囲に設定されているので、ホログラムシートの大きさが手頃になり、製造や使用の現場でホログラムシートを取り扱い易くなる。また、ホログラムシートは、湾曲による曲率半径を直径寸法の20〜80%の範囲内に設定しているので、いずれの方向からも多彩な色合を反射して鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果が得られる。
(請求項12について)
ホログラムシートは、略半円筒状の支持体に弾性変形を伴わせて嵌合させることにより容易な着脱操作性を確保している。
【0015】
(請求項13について)
略コ字状の枠体に回転可能に設けた支軸およびチャック軸の溝部にホログラムシートを差し込むことにより着脱可能に取付けている。このため、枠体の設置現場では、ホログラムシートが風を受けて支軸およびチャック軸を中心に回転する。この結果、ホログラムシートが多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こし、多彩な色合いによる彩雲現象を呈して鳥獣に対する高い忌避効果を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成されたホログラムシートは、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こさせて鳥類や犬猫などを近寄らなくさせる。
【実施例1】
【0017】
図1ないし図7は本発明の実施例1を示す。図1に示すホログラムシート1は、PET基板上にエンボス処理によりホログラム画像を形成したホログラム形成層(いずれも図示せず)を備えている。この場合、ホログラム形成層のホログラムパターンは、縦横方向に広がる繰り返し模様からなっているが、原則としてどのような幾何学的パターンであってもよい。
【0018】
ホログラムシート1は、円形(例えば、直径寸法が130〜450mm)に形成されて、成型時に円筒面状あるいは円錐曲面状をなす凹凸の外輪郭2a、3aを有する型材2、3の間に挟まれるように設置される。この状態で、図2に示すように型材2、3が互いに近接方向に移動してホログラムシート1を加熱プレスして、外表面が円筒面状あるいは円錐曲面状を呈するように加工される。この際、ホログラムシート1が湾曲して形成する曲率半径を直径寸法の20〜80%の範囲内に設定して、いずれの方向からも多彩な光りを反射することが可能になっている。
【0019】
そして、型材2、3を開けてホログラムシート1を取り出すと、図3に示すように湾曲面を有する鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートAを完成させることができる。さらに、ホログラムシート1の中心部に、図4および図5に示すように、光干渉顔料により形成されたぼかし部4を貼着により設けている。光干渉顔料とは、玉虫色を表現する用語で、特殊な調色配合によりグラデーションを伴う立体感を表出する技法である。すなわち、色決めのオーバーミストを覆い隠すように三段階程度に分けて薄く上乗せするぼかし塗装を行って奥行きのある三次元感覚を起こさせるようにしている。
【0020】
上記構成において、鳥類や犬猫のうち鳩、雀、烏などといった小中型の鳥が頻繁に飛来する住宅地や野畑で、曲面ホログラムシートAの忌避効果を実験した。すなわち、図6に示すように曲面ホログラムシートAに紐5を結んで支柱6から吊り下げ、風にたなびくことができるように設定して三ヶ月間観察を続けた。この間、小中型の鳥Bが飛来して餌などを探索して啄む姿は観察されなかった。ゆえに、曲面ホログラムシートAを設ける前と後との環境に大きな差が生じ、静溢な生活環境が取り戻されて近隣住民の悩みが解消される。
【0021】
このように小中型の鳥に対する高い忌避効果が生じたのは、任意のホログラムパターンに基づく模様を形成したホログラムシート1を円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して曲面ホログラムシートAを設け、曲面ホログラムシートAの表裏の光反射面を用いているからである。すなわち、円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、図7に円Cで囲まれた拡大図に示すように多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象a〜jを呈する。この彩雲現象a〜jが玉虫色を模して小中型の鳥Bの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして小中型の鳥Bが近寄らなくなるものと考えられる。曲成されたホログラムシート1からの反射光が小中型の鳥Bの本能に働くため、小中型の鳥Bは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、小中型の鳥Bに対する忌避効果が持続するものと推測される。
【0022】
この忌避効果は、小中型の鳥Bに限らず、鳥類や犬猫などの一般の動物にも十分適用できる。この場合、ホログラムシート1は光干渉顔料によるぼかし部4を備えているので、光干渉顔料からの複雑な色合いとホログラムシート1からの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【実施例2】
【0023】
本発明の実施例2としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、蓄光剤や夜行塗料(図示せず)を塗布することができる。蓄光剤や夜行塗料がホログラムシート1を照らすことにより夜間時にも、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【実施例3】
【0024】
本発明の実施例3としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、発光素子(図示せず)を設けることができる。発光素子がホログラムシート1を照らすことにより、実施例2と同様に夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【実施例4】
【0025】
本発明の実施例4としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルム(図示せず)を設けることができる。梨地多層プラスチックラミネートフィルムは、業界ではイリュージョンフィルムとも呼ばれ、見る角度によって七色に変化して輝くといった性質が認められる。このため、梨地多層プラスチックラミネートフィルムからの変幻自在な色とホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【実施例5】
【0026】
図8は本発明の実施例5を示す。実施例5では、一組のホログラムシート1を稜線7、7aに沿って背中合わせに連結している。このため、ホログラムシート1が複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシート1からの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【実施例6】
【0027】
図9は本発明の実施例6を示す。実施例6では、一組のホログラムシート1を稜線7、7aが交差するように連結している。このため、実施例4と同様にホログラムシート1が複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシート1からの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。なお、ホログラムシート1が稜線7、7aで互いに交差して形成する交差角度は、30、45、90度など使用状況に応じて所望に設定することができる。
【実施例7】
【0028】
図10は本発明の実施例7を示す。実施例7では、図10の(イ)に示すように複数のホログラムシート1を重ね合わせた位置で吊し紐8により連結し、使用時には同図の(ロ)に示すようにホログラムシート1を重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させる。吊し紐8は、ホログラムシート1が風になびき易いようにゴムなどにより伸縮可能に形成されている。
この場合、連続する複数のホログラムシート1からの多彩な色合いが広がりをもって錯綜するとともに、ホログラムシート1が多方向からの揺れを受けて多彩な色合いが変幻自在に展開し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を期待することができる。
【実施例8】
【0029】
図11は本発明の実施例8を示す。実施例8では、略半分円筒状の支持柱10が支持体として横方向に複数並列する取付部11に対して、ホログラムシート1を弾性変形させて支持柱10に嵌合させることにより取付けて容易な着脱操作性を確保している。
【実施例9】
【0030】
図12は本発明の実施例9を示す。実施例9では、鳥獣に対する忌避現場に設置される略コ字状の枠体12を設け、この枠体12にホログラムシート1を着脱可能に設けている。すなわち、枠体12の下端腕部12aに支軸13を回転可能に設け、上端腕部12bにチャック軸14を回転可能に取付けている。ホログラムシート1は、上端部をチャック軸14の溝部14aに差し込み、下端部を支軸13の溝部13aに差し込むことにより着脱可能になっている。
枠体12の設置現場では、ホログラムシート1が風を受けて支軸13およびチャック軸14を中心に回転する。この結果、ホログラムシート1が多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こし、多彩な色合いによる彩雲現象を呈して鳥獣に対する高い忌避効果を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こさせて鳥類や犬猫などを近寄らなくさせて鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を有する。このため、鳥獣忌避用曲面ホログラムシートに対する住宅の近隣住民などからの需要の増大が期待でき、ホログラムシートの製造関係業界の活性化を通して化学機械工業に広く適用することができる。
【0032】
(変形例)
ホログラムシート1のホログラム形成層には、アルミニウムなどの金属の蒸着層や薄肉の樹脂層を積層状態に設けてもよい。ホログラムシート1の基板は、PETに限らず他のプラスチック、紙材あるいはアルミニウムなどの金属であってもよい。また、ホログラムシート1の直径は130〜450mmに限らず、必要に応じて所望に寸法設定することができる。さらに、ホログラムシート1の円錐曲面とは、円錐体の切断面形状を含む概念であり、放物面、双曲面および楕円面などの湾曲面が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ホログラムシートの製法を示す正面図である(実施例1)。
【図2】ホログラムシートが型材により加熱プレスされた状態を示す正面図である(実施例1)。
【図3】型材から取出した状態のホログラムシートを示す斜視図である(実施例1)。
【図4】ホログラムシートとぼかし部との分解斜視図である(実施例1)。
【図5】(イ)ホログラムシートの正面図、(ロ)ホログラムシートの平面図である(実施例1)。
【図6】ホログラムシートの使用例を示す正面図である(実施例1)。
【図7】ホログラムシートの作用を示す正面図である(実施例1)。
【図8】一組のホログラムシートを示す斜視図である(実施例5)。
【図9】一組のホログラムシートを示す斜視図である(実施例6)。
【図10】(イ)は重ね合わされたホログラムシートを示す平面図、(ロ)は使用時のホログラムシートを示す正面図である(実施例7)。
【図11】支持柱にホログラムシートを着脱可能に取付ける態様を示す斜視図である(実施例8)。
【図12】枠体に着脱可能に取付けたホログラムシートを示す斜視図である(実施例9)。
【符号の説明】
【0034】
1 ホログラムシート
4 ぼかし部
7、7a 稜線
8 吊し紐
10 支持柱(支持体)
11 取付部
12 枠体
13 支軸
14 チャック軸
13a、14a 溝部
A 曲面ホログラムシート
B 小中型の鳥(鳥獣)
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅や家屋のベランダや庭などに飛来する鳩、雀および烏などの鳥類ならびに犬猫などの獣類が寄りつかないように改良した鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋や住宅に飛来して布団や洗濯物を糞で汚す鳩や雀、あるいは塵集積所に来て生ゴミを漁る烏、猫や野犬は公衆衛生上問題であり近隣住民が抱える悩みの種となっている。この問題を解決するため案出されたものに鳥獣忌避フィルムがある(例えば特許文献1参照)。この鳥獣忌避フィルムでは、反射中心点から放射状に伸びる反射面を有し、幾何学的に上下左右に繰り返すパターンが配列されたホログラムを用いて鳥獣に対する忌避効果を向上させている。
【特許文献1】特開2001−8603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の鳥獣忌避フィルムでは、特定のパターン配列を有するホログラムでないと、忌避効果が得られず適用範囲が狭くなり有用性が減ずる不都合がある。本発明の発端は、民放から放映された昆虫の特集番組で玉虫の生態について着目したことであり、昆虫を加工材で擬態させることにより独自の忌避構造の実現化を企図したものである。この特集番組によると、玉虫の羽は、緑の地色に幾重にも覆われた透明層により様々な色を反射して天敵を寄せつけない効果を発揮するとしていた。この知見に基づいて玉虫の羽から反射する暈光を観察して独自の反射構造を研究した。この結果、羽から反射する様々な色を玉虫に代わって人為的な手段により実現させることを試み、幾多の試作・実験を重ねて本発明を着想するに至ったものである。
【0004】
本発明は上記のように独自の視点からなされたもので、その目的は簡素な構造で、かつコスト的に有利に鳥類や犬猫などを持続的に寄せつけないようにした鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1について)
任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いている。円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシートは、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして鳥類や犬猫などが近寄らなくなるものと考えられる。曲成されたホログラムシートからの反射光が鳥類や犬猫などの本能に働くため、鳥類や犬猫などは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、鳥類や犬猫などに対する忌避効果が持続するものと推測される。それでいて、ホログラムシートといった簡素な構造で済みコスト的に有利となる。
【0006】
(請求項2について)
任意のパターンに基づく模様が形成された円形のホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いている。ホログラムシートを円形にしたため、直角や鋭角的な隅角部が生じず、取扱い時に手指に怪我を起こし難い。また、ホログラムシートの曲成時にホログラムシートを位置決めすることなく、成形装置に無方向にセットすればよく生産性が向上する。
【0007】
(請求項3について)
ホログラムシートは中心部に光干渉顔料により形成されたぼかし部を設けている。光干渉顔料とは、特殊な調色配合によりグラデーションを伴う立体感を表出する技法である。すなわち、色決めのオーバーミストを覆い隠すように三段階程度に分けて薄く上乗せするぼかし塗装を行って奥行きのある三次元感覚を起こさせるようにしている。このため、中心部に施した光干渉顔料からの複雑な色合いとホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【0008】
(請求項4について)
ホログラムシートは中心部に蓄光剤を設けているので、蓄光剤がホログラムシートを照らすことにより、夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
(請求項5について)
ホログラムシートは中心部に発光素子を設けているので、発光素子がホログラムシートを照らすことにより、請求項4と同様に夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【0009】
(請求項6について)
ホログラムシートは、中心部に易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルムを設けているので、見る角度によって七色に輝くといった性質が認められる。このため、梨地多層プラスチックラミネートフィルムからの変幻自在な色とホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【0010】
(請求項7について)
一組のホログラムシートを稜線に沿って背中合わせに連結しているため、ホログラムシートが複合的構造をなす。これにより、ホログラムシートからの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0011】
(請求項8について)
一組のホログラムシートを稜線が交差するように連結しているため、請求項7と同様にホログラムシートが複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシートからの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0012】
(請求項9について)
複数のホログラムシートを重ね合わせた位置で吊し紐により連結し、使用時にホログラムシートを重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させる。連続する複数のホログラムシートからの多彩な色合いが広がりをもって錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【0013】
(請求項10について)
吊し紐は、ホログラムシートが風にたなびき易いように伸縮可能になっている。このため、ホログラムシートが多方向からの揺れを受けて多彩な色合いが変幻自在に展開し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を期待することができる。
【0014】
(請求項11について)
ホログラムシートは直径寸法が130〜450mmの範囲に設定されているので、ホログラムシートの大きさが手頃になり、製造や使用の現場でホログラムシートを取り扱い易くなる。また、ホログラムシートは、湾曲による曲率半径を直径寸法の20〜80%の範囲内に設定しているので、いずれの方向からも多彩な色合を反射して鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果が得られる。
(請求項12について)
ホログラムシートは、略半円筒状の支持体に弾性変形を伴わせて嵌合させることにより容易な着脱操作性を確保している。
【0015】
(請求項13について)
略コ字状の枠体に回転可能に設けた支軸およびチャック軸の溝部にホログラムシートを差し込むことにより着脱可能に取付けている。このため、枠体の設置現場では、ホログラムシートが風を受けて支軸およびチャック軸を中心に回転する。この結果、ホログラムシートが多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こし、多彩な色合いによる彩雲現象を呈して鳥獣に対する高い忌避効果を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成されたホログラムシートは、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こさせて鳥類や犬猫などを近寄らなくさせる。
【実施例1】
【0017】
図1ないし図7は本発明の実施例1を示す。図1に示すホログラムシート1は、PET基板上にエンボス処理によりホログラム画像を形成したホログラム形成層(いずれも図示せず)を備えている。この場合、ホログラム形成層のホログラムパターンは、縦横方向に広がる繰り返し模様からなっているが、原則としてどのような幾何学的パターンであってもよい。
【0018】
ホログラムシート1は、円形(例えば、直径寸法が130〜450mm)に形成されて、成型時に円筒面状あるいは円錐曲面状をなす凹凸の外輪郭2a、3aを有する型材2、3の間に挟まれるように設置される。この状態で、図2に示すように型材2、3が互いに近接方向に移動してホログラムシート1を加熱プレスして、外表面が円筒面状あるいは円錐曲面状を呈するように加工される。この際、ホログラムシート1が湾曲して形成する曲率半径を直径寸法の20〜80%の範囲内に設定して、いずれの方向からも多彩な光りを反射することが可能になっている。
【0019】
そして、型材2、3を開けてホログラムシート1を取り出すと、図3に示すように湾曲面を有する鳥獣忌避用の曲面ホログラムシートAを完成させることができる。さらに、ホログラムシート1の中心部に、図4および図5に示すように、光干渉顔料により形成されたぼかし部4を貼着により設けている。光干渉顔料とは、玉虫色を表現する用語で、特殊な調色配合によりグラデーションを伴う立体感を表出する技法である。すなわち、色決めのオーバーミストを覆い隠すように三段階程度に分けて薄く上乗せするぼかし塗装を行って奥行きのある三次元感覚を起こさせるようにしている。
【0020】
上記構成において、鳥類や犬猫のうち鳩、雀、烏などといった小中型の鳥が頻繁に飛来する住宅地や野畑で、曲面ホログラムシートAの忌避効果を実験した。すなわち、図6に示すように曲面ホログラムシートAに紐5を結んで支柱6から吊り下げ、風にたなびくことができるように設定して三ヶ月間観察を続けた。この間、小中型の鳥Bが飛来して餌などを探索して啄む姿は観察されなかった。ゆえに、曲面ホログラムシートAを設ける前と後との環境に大きな差が生じ、静溢な生活環境が取り戻されて近隣住民の悩みが解消される。
【0021】
このように小中型の鳥に対する高い忌避効果が生じたのは、任意のホログラムパターンに基づく模様を形成したホログラムシート1を円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して曲面ホログラムシートAを設け、曲面ホログラムシートAの表裏の光反射面を用いているからである。すなわち、円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、図7に円Cで囲まれた拡大図に示すように多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象a〜jを呈する。この彩雲現象a〜jが玉虫色を模して小中型の鳥Bの本能に働き、虞れやおののきの念を起こして小中型の鳥Bが近寄らなくなるものと考えられる。曲成されたホログラムシート1からの反射光が小中型の鳥Bの本能に働くため、小中型の鳥Bは多彩な色合いの反射光に慣れ難く、小中型の鳥Bに対する忌避効果が持続するものと推測される。
【0022】
この忌避効果は、小中型の鳥Bに限らず、鳥類や犬猫などの一般の動物にも十分適用できる。この場合、ホログラムシート1は光干渉顔料によるぼかし部4を備えているので、光干渉顔料からの複雑な色合いとホログラムシート1からの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【実施例2】
【0023】
本発明の実施例2としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、蓄光剤や夜行塗料(図示せず)を塗布することができる。蓄光剤や夜行塗料がホログラムシート1を照らすことにより夜間時にも、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【実施例3】
【0024】
本発明の実施例3としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、発光素子(図示せず)を設けることができる。発光素子がホログラムシート1を照らすことにより、実施例2と同様に夜間時にも鳥類や犬猫などに対する忌避効果を維持させることができる。
【実施例4】
【0025】
本発明の実施例4としてホログラムシート1の中心部にぼかし部4に代わって、易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルム(図示せず)を設けることができる。梨地多層プラスチックラミネートフィルムは、業界ではイリュージョンフィルムとも呼ばれ、見る角度によって七色に変化して輝くといった性質が認められる。このため、梨地多層プラスチックラミネートフィルムからの変幻自在な色とホログラムシートからの多彩な色合いとが協働して、鳥類や犬猫などに対する忌避効果を一層高めることができる。
【実施例5】
【0026】
図8は本発明の実施例5を示す。実施例5では、一組のホログラムシート1を稜線7、7aに沿って背中合わせに連結している。このため、ホログラムシート1が複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシート1からの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。
【実施例6】
【0027】
図9は本発明の実施例6を示す。実施例6では、一組のホログラムシート1を稜線7、7aが交差するように連結している。このため、実施例4と同様にホログラムシート1が複雑な幾何学構造をなす。これにより、ホログラムシート1からの多彩な色合いが錯綜し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を得ることができる。なお、ホログラムシート1が稜線7、7aで互いに交差して形成する交差角度は、30、45、90度など使用状況に応じて所望に設定することができる。
【実施例7】
【0028】
図10は本発明の実施例7を示す。実施例7では、図10の(イ)に示すように複数のホログラムシート1を重ね合わせた位置で吊し紐8により連結し、使用時には同図の(ロ)に示すようにホログラムシート1を重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させる。吊し紐8は、ホログラムシート1が風になびき易いようにゴムなどにより伸縮可能に形成されている。
この場合、連続する複数のホログラムシート1からの多彩な色合いが広がりをもって錯綜するとともに、ホログラムシート1が多方向からの揺れを受けて多彩な色合いが変幻自在に展開し、鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を期待することができる。
【実施例8】
【0029】
図11は本発明の実施例8を示す。実施例8では、略半分円筒状の支持柱10が支持体として横方向に複数並列する取付部11に対して、ホログラムシート1を弾性変形させて支持柱10に嵌合させることにより取付けて容易な着脱操作性を確保している。
【実施例9】
【0030】
図12は本発明の実施例9を示す。実施例9では、鳥獣に対する忌避現場に設置される略コ字状の枠体12を設け、この枠体12にホログラムシート1を着脱可能に設けている。すなわち、枠体12の下端腕部12aに支軸13を回転可能に設け、上端腕部12bにチャック軸14を回転可能に取付けている。ホログラムシート1は、上端部をチャック軸14の溝部14aに差し込み、下端部を支軸13の溝部13aに差し込むことにより着脱可能になっている。
枠体12の設置現場では、ホログラムシート1が風を受けて支軸13およびチャック軸14を中心に回転する。この結果、ホログラムシート1が多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こし、多彩な色合いによる彩雲現象を呈して鳥獣に対する高い忌避効果を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
円筒面状あるいは円錐曲面状に曲成されたホログラムシート1は、多様な反射角度で光りを反射して干渉などを起こして多彩な色合いによる彩雲現象を呈する。この彩雲現象が玉虫色を模して鳥類や犬猫などの本能に働き、虞れやおののきの念を起こさせて鳥類や犬猫などを近寄らなくさせて鳥類や犬猫などに対する高い忌避効果を有する。このため、鳥獣忌避用曲面ホログラムシートに対する住宅の近隣住民などからの需要の増大が期待でき、ホログラムシートの製造関係業界の活性化を通して化学機械工業に広く適用することができる。
【0032】
(変形例)
ホログラムシート1のホログラム形成層には、アルミニウムなどの金属の蒸着層や薄肉の樹脂層を積層状態に設けてもよい。ホログラムシート1の基板は、PETに限らず他のプラスチック、紙材あるいはアルミニウムなどの金属であってもよい。また、ホログラムシート1の直径は130〜450mmに限らず、必要に応じて所望に寸法設定することができる。さらに、ホログラムシート1の円錐曲面とは、円錐体の切断面形状を含む概念であり、放物面、双曲面および楕円面などの湾曲面が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ホログラムシートの製法を示す正面図である(実施例1)。
【図2】ホログラムシートが型材により加熱プレスされた状態を示す正面図である(実施例1)。
【図3】型材から取出した状態のホログラムシートを示す斜視図である(実施例1)。
【図4】ホログラムシートとぼかし部との分解斜視図である(実施例1)。
【図5】(イ)ホログラムシートの正面図、(ロ)ホログラムシートの平面図である(実施例1)。
【図6】ホログラムシートの使用例を示す正面図である(実施例1)。
【図7】ホログラムシートの作用を示す正面図である(実施例1)。
【図8】一組のホログラムシートを示す斜視図である(実施例5)。
【図9】一組のホログラムシートを示す斜視図である(実施例6)。
【図10】(イ)は重ね合わされたホログラムシートを示す平面図、(ロ)は使用時のホログラムシートを示す正面図である(実施例7)。
【図11】支持柱にホログラムシートを着脱可能に取付ける態様を示す斜視図である(実施例8)。
【図12】枠体に着脱可能に取付けたホログラムシートを示す斜視図である(実施例9)。
【符号の説明】
【0034】
1 ホログラムシート
4 ぼかし部
7、7a 稜線
8 吊し紐
10 支持柱(支持体)
11 取付部
12 枠体
13 支軸
14 チャック軸
13a、14a 溝部
A 曲面ホログラムシート
B 小中型の鳥(鳥獣)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、前記ホログラムシートの表裏の光反射面を用いたことを特徴とする鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項2】
任意のパターンに基づく模様が形成された円形のホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いたことを特徴とする鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項3】
前記ホログラムシートは、中心部に光干渉顔料により形成されたぼかし部を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項4】
前記ホログラムシートは、中心部に蓄光剤を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項5】
前記ホログラムシートは、中心部に発光素子を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項6】
前記ホログラムシートは、中心部に易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルムを設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項7】
一組の前記ホログラムシートを稜線に沿って背中合わせに連結して形成したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項8】
一組の前記ホログラムシートを稜線が交差するように連結して形成したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項9】
複数の前記ホログラムシートを重ね合わせた位置で吊し紐により連結し、使用時に前記ホログラムシートを重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項10】
前記吊し紐は、前記ホログラムシートが風にたなびき易いように伸縮可能になっていることを特徴とする請求項9に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項11】
前記ホログラムシートは、直径寸法が130〜450mmの範囲に設定され、湾曲による曲率関係が前記直径寸法の20〜80%の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項12】
前記ホログラムシートは、略半円筒状の支持体に弾性変形を伴わせて嵌合させることにより着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項13】
略コ字状の枠体に回転可能に設けた支軸およびチャック軸の溝部に前記ホログラムシートを差し込むことにより着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項1】
任意のパターンに基づく模様が形成されたホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、前記ホログラムシートの表裏の光反射面を用いたことを特徴とする鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項2】
任意のパターンに基づく模様が形成された円形のホログラムシートを円筒面あるいは円錐曲面に沿って曲成して、ホログラムシートの表裏の光反射面を用いたことを特徴とする鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項3】
前記ホログラムシートは、中心部に光干渉顔料により形成されたぼかし部を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項4】
前記ホログラムシートは、中心部に蓄光剤を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項5】
前記ホログラムシートは、中心部に発光素子を設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項6】
前記ホログラムシートは、中心部に易接着コートおよびエンボス加工を施した梨地多層プラスチックラミネートフィルムを設けていることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項7】
一組の前記ホログラムシートを稜線に沿って背中合わせに連結して形成したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項8】
一組の前記ホログラムシートを稜線が交差するように連結して形成したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項9】
複数の前記ホログラムシートを重ね合わせた位置で吊し紐により連結し、使用時に前記ホログラムシートを重ね合わせた位置から引き出して所定の方向に連続させることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項10】
前記吊し紐は、前記ホログラムシートが風にたなびき易いように伸縮可能になっていることを特徴とする請求項9に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項11】
前記ホログラムシートは、直径寸法が130〜450mmの範囲に設定され、湾曲による曲率関係が前記直径寸法の20〜80%の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項12】
前記ホログラムシートは、略半円筒状の支持体に弾性変形を伴わせて嵌合させることにより着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【請求項13】
略コ字状の枠体に回転可能に設けた支軸およびチャック軸の溝部に前記ホログラムシートを差し込むことにより着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の鳥獣忌避用の曲面ホログラムシート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−20598(P2006−20598A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203452(P2004−203452)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(504266212)
【出願人】(504266245)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(504266212)
【出願人】(504266245)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]