黒白熱現像感光材料
【課題】本発明の課題は、好ましい画像色調を有し保存安定性に優れた黒白熱現像感光材料を提供することである。
【解決手段】支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤、発色現像主薬、および該発色現像主薬の酸化生成物と反応して色素を形成し得るカプラーを含有する黒白熱現像感光材料であって、前記カプラーの少なくとも一種をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする。
【解決手段】支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤、発色現像主薬、および該発色現像主薬の酸化生成物と反応して色素を形成し得るカプラーを含有する黒白熱現像感光材料であって、前記カプラーの少なくとも一種をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする。
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【特許請求の範囲】
【請求項１】
支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤、発色現像主薬、および該発色現像主薬の酸化生成物と反応して色素を形成し得るカプラーを含有する黒白熱現像感光材料であって、前記カプラーの少なくとも一種をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする黒白熱現像感光材料。
【請求項２】
前記銀イオンのための還元剤を固体分散微粒子として含有することを特徴とする請求項１に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項３】
前記発色現像主薬をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項４】
前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、前記銀イオンのための還元剤の固体状分散物、前記発色現像薬のマイクロカプセル、および前記カプラーのマイクロカプセルを同一の画像形成層に含有することを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項５】
前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、前記銀イオンのための還元剤の固体状分散物を含有する第一の画像形成層、第一の画像形成層に隣接し前記カプラーのマイクロカプセルを含有する第二の画像形成層、前記第一の画像形成層および前記第二の画像形成層の少なくとも一方が前記発色現像主薬のマイクロカプセルを含有することを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項６】
前記発色現像主薬および前記カプラーを同一のマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする請求項１〜請求項５のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項７】
前記カプラーが下記一般式（Ｃ−１）、（Ｍ−１）、（Ｍ−２）、および（Ｙ−３）から選ばれる少なくとも１種であることを特徴とする請求項１〜請求項６のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化１】
（式中、Ｘ１は水素原子または離脱基を表し、Ｙ１およびＹ２は電子求引性の置換基を表し、Ｒ１はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。）；
【化２】
（式中、Ｘ４は水素原子または離脱基を表し、Ｒ７はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Ｒ８は置換基を表す。）；
【化３】
（式中、Ｘ５は水素原子または離脱基を表し、Ｒ９はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Ｒ１０は置換基を表す。）；
【化４】
（式中、Ｘ９は水素原子または離脱基を表し、Ｒ１６、Ｒ１７およびＲ１８はそれぞれ置換基を表し、ｎは０ないし４の、ｍは０ないし５のいずれかの整数を表す。ｎまたはｍが２以上のとき、複数のＲ１６およびＲ１７はそれぞれ同一の基であってもよいし、別々の基であってもよい。）。
【請求項８】
前記発色現像薬が下記一般式（１）で表される化合物であることを特徴とする請求項１〜請求項７のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化５】
（一般式（１）において、Ｒ１ａはハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール及びアルキルオキシカルボニル基、置換又は無置換のアリール及びアルキルカルバモイル基、置換又は無置換のアリール及びアルキルスルファモイル基、置換又は無置換のアルキル及びアリールスルフィニル基、置換又は無置換のアルキル及びアリールスルホニル基であり、Ｒ２ａ、Ｒ３ａおよびＲ４ａはそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、Ｒ５ａは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、または置換又は無置換のヘテロ環基を表す。）。
【請求項９】
前記銀イオンのための還元剤が下記一般式（Ｒ）で表される化合物であることを特徴とする請求項１〜請求項８のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化６】
（一般式（Ｒ）において、Ｒ１１及びＲ１１’は、各々独立に炭素数１〜２０のアルキル基を表す。Ｒ１２及びＲ１２’は、各々独立に水素原子又はベンゼン環に置換可能な置換基を表す。Ｌは、−Ｓ−基又は−ＣＨＲ１３−基を表す。Ｒ１３は水素原子又は炭素数１〜２０のアルキル基を表す。Ｘ１及びＸ１’は各々独立に水素原子又はベンゼン環に置換可能な基を表す。）。
【請求項１０】
前記カプラーとして、前記一般式（Ｃ−１）選ばれる少なくとも１種であることを特徴とする請求項７〜請求項９のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１１】
前記一般式（Ｃ−１）においてＸ１が水素原子であることを特徴とする請求項１０に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１２】
前記マイクロカプセルの壁材が、８０℃以上２００℃以下の温度で実質的に内包物の透過性を有することを特徴とする請求項１〜請求項１１のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１３】
前記色素の分光吸収極大波長における前記色素による光学濃度が現像銀による光学濃度より低いことを特徴とする請求項１〜請求項１２のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１４】
画像濃度の最高濃度が可視濃度で４以上であることを特徴とする請求項１〜請求項１３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１５】
前記画像形成層のバインダーの５０質量％以上が、ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項４〜請求項１４のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１６】
前記ポリマーラテックスが、下記一般式（Ｍ）で表されるモノマー成分を１０質量％以上７０質量％以下有するポリマーラテックスであることを特徴とする請求項１５に記載の黒白熱現像感光材料：
【化７】
（式中、Ｒ０１およびＲ０２は、水素原子、炭素数１〜６のアルキル基、ハロゲン原子、およびシアノ基より選ばれる基である。）。
【請求項１７】
前記一般式（Ｍ）のＲ０１およびＲ０２が共に水素原子、または一方が水素原子であり、他方がメチル基であることを特徴とする請求項１６に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１】
支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤、発色現像主薬、および該発色現像主薬の酸化生成物と反応して色素を形成し得るカプラーを含有する黒白熱現像感光材料であって、前記カプラーの少なくとも一種をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする黒白熱現像感光材料。
【請求項２】
前記銀イオンのための還元剤を固体分散微粒子として含有することを特徴とする請求項１に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項３】
前記発色現像主薬をマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項４】
前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、前記銀イオンのための還元剤の固体状分散物、前記発色現像薬のマイクロカプセル、および前記カプラーのマイクロカプセルを同一の画像形成層に含有することを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項５】
前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、前記銀イオンのための還元剤の固体状分散物を含有する第一の画像形成層、第一の画像形成層に隣接し前記カプラーのマイクロカプセルを含有する第二の画像形成層、前記第一の画像形成層および前記第二の画像形成層の少なくとも一方が前記発色現像主薬のマイクロカプセルを含有することを特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項６】
前記発色現像主薬および前記カプラーを同一のマイクロカプセルに内包して含有することを特徴とする請求項１〜請求項５のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項７】
前記カプラーが下記一般式（Ｃ−１）、（Ｍ−１）、（Ｍ−２）、および（Ｙ−３）から選ばれる少なくとも１種であることを特徴とする請求項１〜請求項６のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化１】
（式中、Ｘ１は水素原子または離脱基を表し、Ｙ１およびＹ２は電子求引性の置換基を表し、Ｒ１はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。）；
【化２】
（式中、Ｘ４は水素原子または離脱基を表し、Ｒ７はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Ｒ８は置換基を表す。）；
【化３】
（式中、Ｘ５は水素原子または離脱基を表し、Ｒ９はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Ｒ１０は置換基を表す。）；
【化４】
（式中、Ｘ９は水素原子または離脱基を表し、Ｒ１６、Ｒ１７およびＲ１８はそれぞれ置換基を表し、ｎは０ないし４の、ｍは０ないし５のいずれかの整数を表す。ｎまたはｍが２以上のとき、複数のＲ１６およびＲ１７はそれぞれ同一の基であってもよいし、別々の基であってもよい。）。
【請求項８】
前記発色現像薬が下記一般式（１）で表される化合物であることを特徴とする請求項１〜請求項７のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化５】
（一般式（１）において、Ｒ１ａはハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール及びアルキルオキシカルボニル基、置換又は無置換のアリール及びアルキルカルバモイル基、置換又は無置換のアリール及びアルキルスルファモイル基、置換又は無置換のアルキル及びアリールスルフィニル基、置換又は無置換のアルキル及びアリールスルホニル基であり、Ｒ２ａ、Ｒ３ａおよびＲ４ａはそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、Ｒ５ａは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、または置換又は無置換のヘテロ環基を表す。）。
【請求項９】
前記銀イオンのための還元剤が下記一般式（Ｒ）で表される化合物であることを特徴とする請求項１〜請求項８のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料：
【化６】
（一般式（Ｒ）において、Ｒ１１及びＲ１１’は、各々独立に炭素数１〜２０のアルキル基を表す。Ｒ１２及びＲ１２’は、各々独立に水素原子又はベンゼン環に置換可能な置換基を表す。Ｌは、−Ｓ−基又は−ＣＨＲ１３−基を表す。Ｒ１３は水素原子又は炭素数１〜２０のアルキル基を表す。Ｘ１及びＸ１’は各々独立に水素原子又はベンゼン環に置換可能な基を表す。）。
【請求項１０】
前記カプラーとして、前記一般式（Ｃ−１）選ばれる少なくとも１種であることを特徴とする請求項７〜請求項９のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１１】
前記一般式（Ｃ−１）においてＸ１が水素原子であることを特徴とする請求項１０に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１２】
前記マイクロカプセルの壁材が、８０℃以上２００℃以下の温度で実質的に内包物の透過性を有することを特徴とする請求項１〜請求項１１のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１３】
前記色素の分光吸収極大波長における前記色素による光学濃度が現像銀による光学濃度より低いことを特徴とする請求項１〜請求項１２のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１４】
画像濃度の最高濃度が可視濃度で４以上であることを特徴とする請求項１〜請求項１３のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１５】
前記画像形成層のバインダーの５０質量％以上が、ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項４〜請求項１４のいずれか１項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項１６】
前記ポリマーラテックスが、下記一般式（Ｍ）で表されるモノマー成分を１０質量％以上７０質量％以下有するポリマーラテックスであることを特徴とする請求項１５に記載の黒白熱現像感光材料：
【化７】
（式中、Ｒ０１およびＲ０２は、水素原子、炭素数１〜６のアルキル基、ハロゲン原子、およびシアノ基より選ばれる基である。）。
【請求項１７】
前記一般式（Ｍ）のＲ０１およびＲ０２が共に水素原子、または一方が水素原子であり、他方がメチル基であることを特徴とする請求項１６に記載の黒白熱現像感光材料。
【公開番号】特開２００８−１９１３９４（Ｐ２００８−１９１３９４Ａ）
【公開日】平成２０年８月２１日（２００８．８．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２５７２０（Ｐ２００７−２５７２０）
【出願日】平成１９年２月５日（２００７．２．５）
【出願人】（３０６０３７３１１）富士フイルム株式会社 (25,513)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年８月２１日（２００８．８．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年２月５日（２００７．２．５）
【出願人】（３０６０３７３１１）富士フイルム株式会社 (25,513)
【Ｆターム（参考）】
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