黒白熱現像感光材料
【課題】好ましい画像色調を有し保存安定性に優れた黒白熱現像感光材料を提供する。
【解決手段】支持体上の一方の面上に、感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤を含有する黒白熱現像感光材料であって、該銀イオンのための還元剤の分子量が450以上3000以下である化合物であり、さらに下記一般式(II)で表される化合物を含有する。
【解決手段】支持体上の一方の面上に、感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤を含有する黒白熱現像感光材料であって、該銀イオンのための還元剤の分子量が450以上3000以下である化合物であり、さらに下記一般式(II)で表される化合物を含有する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤を含有する黒白熱現像感光材料であって、該銀イオンのための還元剤が下記一般式(PP)で表され、分子量が450以上3000以下である化合物であり、さらに下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする黒白熱現像感光材料:
【化1】
(一般式(PP)において、R1およびR2は、各々独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、該R1およびR2の少なくとも一方は炭素数1〜20のアルキル基である。Lは2価以上8価以下の連結基を表し、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、ヘテロ環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。R3は水素原子または置換基を表す。nは2以上8以下の整数を表す。);
【化2】
(一般式(II)において、R1cはアルキル基、アリール基、アルケニル基またはアルキニル基を表し、X1cはアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基またはスルファモイル基を表す。Y1〜Y5は各々独立に水素原子または置換基を表す。)。
【請求項2】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記R1およびR2が各々独立に炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項3】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記R1およびR2の少なくとも一方が炭素数3〜20の2級または3級アルキル基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項4】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記Lが置換アルキレン基であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項5】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基またはアリール基であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項6】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基であることを特徴とする請求項5に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項7】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがカルバモイル基であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項8】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがアリールカルバモイル基またはアルキルカルバモイル基であることを特徴とする請求項7に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項9】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがアリールカルバモイル基であることを特徴とする請求項8に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項10】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記Y1〜Y5が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項11】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基、前記X1Cがカルバモイル基、および前記Y1〜Y5が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項12】
発色現像薬およびカプラーを含有することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項13】
前記発色現像薬が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項12に記載の黒白熱現像感光材料:
【化3】
(一般式(1)において、R1aおよびR2aは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アリール及びアルキルカルボニル基、アリール及びアルキルオキシカルボニル基、アリール及びアルキルカルバモイル基、カルバモイル基、アリール及びアルキルスルホニル基、アリール及びアルキルスルファモイル基、又はスルファモイル基であり、R3aおよびR4aが各々独立に水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基であり、R3aおよびR4aはそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、R5aはアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。)。
【請求項14】
前記支持体上の一方の面上に、前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、および前記銀イオンのための還元剤を含有する第1の画像形成層、および前記カプラーを含有する第2の画像形成層を有し、前記第1の画像形成層および第2の画像形成層の少なくとも一方が前記発色現像薬を含有することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項15】
前記第2の画像形成層が前記発色現像薬を含有することを特徴とする請求項14に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項16】
前記カプラーが下記一般式(C−1)、(C−2)、(C−3)、(M−1)、(M−2)、(M−3)、(Y−1)、(Y−2)、または(Y−3)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料:
【化4】
(式中、X1は水素原子または離脱基を表し、Y1およびY2は電子求引性の置換基を表し、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化5】
(式中、X2は水素原子または離脱基を表し、R2はアシルアミノ基、ウレイド基またはウレタン基を表し、R3は水素原子、アルキル基またはアシルアミノ基を表し、R4は水素原子、または置換基を表す。R3とR4が互いに連結して環を形成してもよい。);
【化6】
(式中、X3は水素原子または離脱基を表し、R5はカルバモイル基またはスルファモイル基を表し、R6は水素原子または置換基を表す。);
【化7】
(式中、X4は水素原子または離脱基を表し、R7はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R8は置換基を表す。);
【化8】
(式中、X5は水素原子または離脱基を表し、R9はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R10は置換基を表す。);
【化9】
(式中、X6は水素原子または離脱基を表し、R11はアルキル基、アリール基、アシルアミノ基またはアニリノ基を表し、R12はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化10】
(式中、X7は水素原子または離脱基を表し、R13はアルキル基、アリール基、またはインドレニル基を表し、R14はアリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化11】
(式中、X8は水素原子または離脱基を表し、Zは5員ないし7員の環を形成するのに必要な2価の基を表し、R15はアリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化12】
(式中、X9は水素原子または離脱基を表し、R16、R17およびR18はそれぞれ置換基を表し、nは0ないし4の、mは0ないし5のいずれかの整数を表す。nまたはmが2以上のとき、複数のR16およびR17はそれぞれ同一の基であってもよいし、別々の基であってもよい。)。
【請求項17】
前記一般式(C−1)、(C−2)、(C−3)、(M−1)、(M−2)、(M−3)、(Y−1)、(Y−2)、または(Y−3)においてX1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、およびX9が水素原子であることを特徴とする請求項16に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項18】
前記カプラーが、一般式(C−1)で表される化合物であることを特徴とする請求項16に記載の黒白熱現像感光材料:
【化13】
(式中、X1は水素原子または離脱基を表し、Y1およびY2は電子求引性の置換基を表し、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。)。
【請求項19】
前記一般式(C−1)においてX1が水素原子であることを特徴とする請求項18に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項20】
前記第1の画像形成層および前記前記第2の画像形成層のバインダーの50質量%以上が、ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項14〜請求項19のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項21】
前記ポリマーラテックスが、下記一般式(M)で表されるモノマー成分を10質量%以上70質量%以下有するポリマーラテックスであることを特徴とする請求項20に記載の黒白熱現像感光材料:
【化14】
(式中、R01およびR02は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、およびシアノ基より選ばれる基である。)。
【請求項22】
前記一般式(M)のR01およびR02が共に水素原子、または一方が水素原子であり、他方がメチル基であることを特徴とする請求項21に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項1】
支持体上の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、および銀イオンのための還元剤を含有する黒白熱現像感光材料であって、該銀イオンのための還元剤が下記一般式(PP)で表され、分子量が450以上3000以下である化合物であり、さらに下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする黒白熱現像感光材料:
【化1】
(一般式(PP)において、R1およびR2は、各々独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、該R1およびR2の少なくとも一方は炭素数1〜20のアルキル基である。Lは2価以上8価以下の連結基を表し、アルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基、ヘテロ環連結基またはそれらを組み合わせた連結基を表す。R3は水素原子または置換基を表す。nは2以上8以下の整数を表す。);
【化2】
(一般式(II)において、R1cはアルキル基、アリール基、アルケニル基またはアルキニル基を表し、X1cはアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基またはスルファモイル基を表す。Y1〜Y5は各々独立に水素原子または置換基を表す。)。
【請求項2】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記R1およびR2が各々独立に炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項3】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記R1およびR2の少なくとも一方が炭素数3〜20の2級または3級アルキル基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項4】
前記一般式(PP)で表される化合物において、前記Lが置換アルキレン基であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項5】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基またはアリール基であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項6】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基であることを特徴とする請求項5に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項7】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがカルバモイル基であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項8】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがアリールカルバモイル基またはアルキルカルバモイル基であることを特徴とする請求項7に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項9】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記X1Cがアリールカルバモイル基であることを特徴とする請求項8に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項10】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記Y1〜Y5が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項11】
前記一般式(II)で表される化合物において、前記R1Cがアルキル基、前記X1Cがカルバモイル基、および前記Y1〜Y5が水素原子であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項12】
発色現像薬およびカプラーを含有することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項13】
前記発色現像薬が下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項12に記載の黒白熱現像感光材料:
【化3】
(一般式(1)において、R1aおよびR2aは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アリール及びアルキルカルボニル基、アリール及びアルキルオキシカルボニル基、アリール及びアルキルカルバモイル基、カルバモイル基、アリール及びアルキルスルホニル基、アリール及びアルキルスルファモイル基、又はスルファモイル基であり、R3aおよびR4aが各々独立に水素原子、ハロゲン原子、又はアルキル基であり、R3aおよびR4aはそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、R5aはアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。)。
【請求項14】
前記支持体上の一方の面上に、前記感光性ハロゲン化銀、前記非感光性有機銀塩、および前記銀イオンのための還元剤を含有する第1の画像形成層、および前記カプラーを含有する第2の画像形成層を有し、前記第1の画像形成層および第2の画像形成層の少なくとも一方が前記発色現像薬を含有することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項15】
前記第2の画像形成層が前記発色現像薬を含有することを特徴とする請求項14に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項16】
前記カプラーが下記一般式(C−1)、(C−2)、(C−3)、(M−1)、(M−2)、(M−3)、(Y−1)、(Y−2)、または(Y−3)から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項12〜請求項15のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料:
【化4】
(式中、X1は水素原子または離脱基を表し、Y1およびY2は電子求引性の置換基を表し、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化5】
(式中、X2は水素原子または離脱基を表し、R2はアシルアミノ基、ウレイド基またはウレタン基を表し、R3は水素原子、アルキル基またはアシルアミノ基を表し、R4は水素原子、または置換基を表す。R3とR4が互いに連結して環を形成してもよい。);
【化6】
(式中、X3は水素原子または離脱基を表し、R5はカルバモイル基またはスルファモイル基を表し、R6は水素原子または置換基を表す。);
【化7】
(式中、X4は水素原子または離脱基を表し、R7はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R8は置換基を表す。);
【化8】
(式中、X5は水素原子または離脱基を表し、R9はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R10は置換基を表す。);
【化9】
(式中、X6は水素原子または離脱基を表し、R11はアルキル基、アリール基、アシルアミノ基またはアニリノ基を表し、R12はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化10】
(式中、X7は水素原子または離脱基を表し、R13はアルキル基、アリール基、またはインドレニル基を表し、R14はアリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化11】
(式中、X8は水素原子または離脱基を表し、Zは5員ないし7員の環を形成するのに必要な2価の基を表し、R15はアリール基またはヘテロ環基を表す。);
【化12】
(式中、X9は水素原子または離脱基を表し、R16、R17およびR18はそれぞれ置換基を表し、nは0ないし4の、mは0ないし5のいずれかの整数を表す。nまたはmが2以上のとき、複数のR16およびR17はそれぞれ同一の基であってもよいし、別々の基であってもよい。)。
【請求項17】
前記一般式(C−1)、(C−2)、(C−3)、(M−1)、(M−2)、(M−3)、(Y−1)、(Y−2)、または(Y−3)においてX1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、およびX9が水素原子であることを特徴とする請求項16に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項18】
前記カプラーが、一般式(C−1)で表される化合物であることを特徴とする請求項16に記載の黒白熱現像感光材料:
【化13】
(式中、X1は水素原子または離脱基を表し、Y1およびY2は電子求引性の置換基を表し、R1はアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。)。
【請求項19】
前記一般式(C−1)においてX1が水素原子であることを特徴とする請求項18に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項20】
前記第1の画像形成層および前記前記第2の画像形成層のバインダーの50質量%以上が、ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項14〜請求項19のいずれか1項に記載の黒白熱現像感光材料。
【請求項21】
前記ポリマーラテックスが、下記一般式(M)で表されるモノマー成分を10質量%以上70質量%以下有するポリマーラテックスであることを特徴とする請求項20に記載の黒白熱現像感光材料:
【化14】
(式中、R01およびR02は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、およびシアノ基より選ばれる基である。)。
【請求項22】
前記一般式(M)のR01およびR02が共に水素原子、または一方が水素原子であり、他方がメチル基であることを特徴とする請求項21に記載の黒白熱現像感光材料。
【公開番号】特開2008−83406(P2008−83406A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263432(P2006−263432)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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