説明

黒酢飲料

【課題】 黒酢の持つ本来の栄養価を損なわず、むしろ誰にも飲み易くした独特の風味を有する栄養価の高い健康飲料を提供できるようにすること。
【解決手段】
【請求項1】水と黒酢の容量比を10:1とした水と黒酢から成る黒酢液に、少量の黒糖と生姜を加えたことを特徴とする黒酢飲料。
【請求項2】請求項1の黒酢飲料において、黒糖の比率を水の容量10に対して容量を2とするとともに、生姜の比率を同じく容量0.5としたことを特徴とする黒酢飲料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康飲料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
黒酢は、健康によいとされ、健康食品の一つとして飲用されている。その理由は、人体に必要な必須アミノ酸やクエン酸などの有機酸を含んでいるからである。これらにより、血圧の上昇を抑える高血圧の予防、血液をさらさらにする血流改善、筋肉中に蓄積される疲労物質を取り除く疲労回復などの効果があり、更に、脂質代謝を改善してダイエットにも効用があることが認められている。
一方、黒酢それ自体をそのまま飲用することはできるが、大変強烈で独特の酸味を有しているので、そのままでは誰もが好んで飲めるものではなく、むしろ、まずくて飲みにくいという不具合がある。
そこで、家庭では、できるだけ飲みやすくするために水などで薄めたり、蜂蜜を入れたりと工夫して飲用しており、いろいろな刊行物やインターネットで各種のレシピが紹介されたりしている。例えば、輪切りにしたバナナと一緒にした「バナナ黒酢」、蜂蜜を入れた「黒酢はちみつ」、マンゴー、りんごなどの果汁を混ぜた「果汁入り黒酢」などである。又、栄養価を高めるために、トマト、梅、しそなどの野菜汁と一緒にするレシピも紹介されている。更に、これらは紙パックや瓶詰めにされて健康ドリンクとして市販されてもいる。
【特許文献】特に無し。
【非特許文献】特に無し。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の黒酢飲料は、飲み易くするために単に果汁の甘さに頼ったり、甘味を有するものだけを混ぜたりしており、甘さの苦手な人や糖分を控えなければならない人には、必ずしも歓迎されないものであった。
又、栄養価を高めるために野菜類を混ぜた黒酢飲料については、独特の野菜くささが残り、必ずしも飲み易いとはいえないものであった。
そこで、本発明は、黒酢の持つ本来の栄養価を損なわず、むしろ栄養価を高めるとともに、誰にも飲み易くした独特の風味を有する健康飲料を提供できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は、水の容量に対して黒酢の容量を10分の1とした水と黒酢からなる黒酢液に、少量の黒糖と生姜を加えるものである。
黒糖は水に溶かしたものを上記黒酢液に加えてもよく、いったん温めた黒酢液に黒糖を塊のまま入れてから撹拌して溶かしてもよい。生姜は、絞り汁でも、すり下ろしたものでもよい。
黒糖の加える量は、水の容量10に対して容量2とし、生姜は、水の容量10に対して容量を0.5とすることが好ましい。このような容量比率から成る黒酢飲料は、生姜の辛さにより、黒糖の持つ甘さを適度に抑えるとともに、酸味と辛さと甘さが微妙に混ざり合って、独特の風味を持つものとなる。この黒酢飲料は温めて飲用することもできるし、冷却しておけば、暑い夏場の時期には、生姜の辛さの持つ清涼感とあいまって、清涼飲料としておいしく飲用することができる。
黒酢の持つ効果、効能は、前述したとおりであるが、黒糖については、もともとサトウキビの成分を含んでいるため、糖分比率が精製された白砂糖よりも低いものであり、カルシウムや鉄などの各種のミネラル分が多く含まれている特長を有している。このため、糖分摂取を控えなければならない人に最適といえる。
又、黒糖の持つ糖分は体内での吸収が早いので、疲労回復の効果がある。その他、血液をさらさらにする効果を有しており、健康にも適切なものといえる。
生姜は、すしや冷奴に必ず添えられる他、魚の生臭さを抑えるためや肉料理の炒め物に加えられるなど、さまざまな料理に使用されており、きわめて身近な食材として誰にでも好まれているものといえる。
一方、古くから漢方薬の原料として、その薬効が利用されてきたものとして知られている。特に、その辛味の成分は胃液の分泌を促して、消化促進、食欲増進などの効果を発揮し、又、体の新陳代謝を活発にして保温効果を高めるとともに、強い殺菌力があるので、風邪、腹痛、下痢などにも効果があることが知られている。
従って、このような効果、効能を有する黒酢飲料は、酸味の苦手な人でも、糖分を控えなければならない人にでも、誰にでも好適な健康飲料として提供することができるのである。
なお、上記の黒酢液に加える黒糖と生姜の量は、上記の比率にこだわることなく、飲用する人の好みに合わせて、適宜増減することができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明において、単なる甘味だけではなく、微妙な渋みや苦味を有している黒糖と、ハッカのような清涼感のある独自の辛さを有する生姜とにより、黒酢の強い酸味を和らげることができるのであり、全体として適度な甘さと微妙な渋さや辛さを備え、独特の風味をかもし出し、飲み易さを格段に向上させるとともに、誰にでも好まれる飲み易いものにすることができる。又、それぞれの成分の持つ効果、効能が相乗的に作用して、栄養価が高くて健康に役立つ健康飲料を提供することができるのである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と黒酢の容量比を10:1とした水と黒酢から成る黒酢液に、少量の黒糖と生姜を加えたことを特徴とする黒酢飲料。
【請求項2】
請求項1の黒酢飲料において、黒糖の比率を水の容量10に対して容量を2とするとともに、生姜の比率を同じく容量0.5としたことを特徴とする黒酢飲料。

【公開番号】特開2010−57470(P2010−57470A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260128(P2008−260128)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(303009892)
【出願人】(508299692)
【Fターム(参考)】