説明

鼻美容衛生器具

【課題】鼻の内壁を傷付けることなく、外れ難い状態に装着でき、装着状態が外部から認識されることなく、また、器具等を用いることなく着脱が容易で、何度も繰り返して使用でき、手術することなく鼻の形状を整形でき、さらには鼻疾患等を予防することができる鼻美容衛生器具を提供する。
【解決手段】鼻孔に装着することで、鼻の形状を矯正する鼻美容衛生器具である。鼻尖の内側領域と所定範囲で面接触する第一の湾曲面1aを有する第一の鼻孔当接部1と、鼻尖の内側領域に対向する鼻翼の内側領域と所定範囲で面接触する第二の湾曲面2aを有する第二の鼻孔当接部2と、第一の鼻孔当接部1と第二の鼻孔当接部1とを掛け渡す、弾性変形し易い薄肉板状に形成された一対の鼻孔当接部連結部3,3’とを、シリコン樹脂にトルマリン粉末を混入した合成樹脂で一体成形して構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻の形状の矯正や鼻疾患の予防をするための鼻美容衛生器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、美容に関する関心は高く、顔の大きさに比べて鼻の小さく低い人において、鼻の整形に関する関心は高い。また、鼻孔が小さい人においては、美容の点に加えて、呼吸し難いと言う問題もある。従来、鼻の形状を美しく見せる等のための手法としては、プラスチックを埋め込んだり、シリコンを注入するなどの外科的な整形手術が知られている。しかし、外科的な手術は、人体を直接的に傷付け、異物を注入するものであって、失敗や副作用など手術に対する不安感などの心理的な負担が大きく、手術費用も高額であり、術後に安定するまでに日数を要し、手術後に発癌のおそれがないとはいえない。このため、外科的な手術は、鼻の形状の整形(矯正)を望む人間が誰でも簡単に行うことができる方法ではない。
【0003】
このため、近年、鼻の形状を整形(矯正)する手法としては、手術をすることなく、鼻の孔に整形器具を着脱可能に装着する手法が、心理的、経済的、肉体的な負担が少なく、手軽・迅速に行うことができる手法として提案されてきている。
従来、手術をすることなく、鼻の孔に着脱可能に装着して、鼻の形状を整形できるようにした鼻整形器具としては、例えば、次の特許文献1〜5に記載のものが提案されている。
【特許文献1】特表2002−519140号公報(図1、図3b)
【特許文献2】特開2001−37796号公報(図3)
【特許文献3】特開2001−135234号公報(図3、図6)
【特許文献4】実公平07−33775号公報(図1、図4)
【特許文献5】実公平03−19856号公報(図1、図2)
【特許文献6】特開平10−127776号公報(図1〜図3)
【0004】
特許文献1に記載の鼻整形器具は、弾性変形可能な細長状の弧状体に、鼻前庭の鼻尖の内側に接する一端部と、鼻前庭の鼻翼の内側に接する他端部と、鼻前庭の鼻翼の内側に接する前記他端部とは異なる部位に接する頂部を有して構成されている。
【0005】
また、特許文献2に記載の鼻整形器具は、弾性変形可能な細長棒状の本体に、鼻前庭の鼻尖の内側に接する円形状の外側端部と、鼻前庭の鼻翼の内側を支持する内側端部を有して構成されている。
【0006】
また、特許文献3に記載の鼻整形器具は、鼻孔に挿入され鼻筋に当接する整形キャップと、鼻孔の後壁に当接する支持キャップと、整形キャップと支持キャップとを相互連結し且つ、伸縮自在な連結棒とを有して構成されている。
【0007】
また、特許文献4に記載の鼻整形器具は、可撓性材質からなり、全体形状が細長帯状に形成され、両端部に丸みをつけ、断面形状を扁平又は楔状で一方の肉厚を薄く形成して構成されている。
【0008】
また、特許文献5に記載の鼻整形器具は、ラック形歯を内側面に備えたU字形基板と、ラック形歯を外側面に備えた頂部が丸い板バネ状の逆V字形上板との組み合わせからなり、ラック形歯の噛合位置を調節することにより、全体の高さを調整できるように構成されている。
【0009】
また、特許文献6に記載の鼻整形器具は、円・楕円または多角形の筒状に形成して構成されていて、鼻孔に挿入し鼻孔を拡大させることができるようになっている。
【0010】
これらの特許文献に記載の鼻整形器具によれば、整形手術をすることなく、鼻の形状の整形(矯正)をすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、特許文献1〜4に記載の鼻整形器具は、鼻前庭の鼻尖の内側に接する端部から鼻翼の内側に接する端部までがほぼ細長の棒状に形成されており、鼻の内側に接する端部の接触面積が小さくなっている。このため、弾性変形させ易い材質を用いて形成した場合には、鼻の孔に装着後、外部からの衝撃や内部の湿気等によって外れ易くなってしまう。また、弾性変形させ難い材質を用いて形成した場合には、外部からの衝撃によって端部と接触する鼻の内側部位を痛めてしまうおそれがある。また、特許文献4に記載の鼻整形器具においては、鼻の内側部位に接触する端部にスポンジ等の弾性保護体を装着することで、鼻を損傷することを防ぐことも提案されているが、弾性保護体を別部材として用意しなければならず、その分、部品点数が増えてコストがかかる上、装着が煩雑化する。また、弾性保護体に用いるスポンジは、強度からみて何度も繰り返して使用できるものではなく、この点からも、さらにコスト高となってしまう。
【0012】
この点、特許文献5,6に記載の鼻整形器具によれば、全体が所定幅の環状に形成されているため、鼻前庭の鼻尖の内側に接する端部及び鼻翼の内側に接する端部の面積を比較的広くとることができる。
しかし、特許文献5,6に記載の鼻整形器具では、全体に均一の幅及び肉厚を持って環状に形成されているため、弾性変形させて鼻の孔に装着させ難い。
また、鼻との接触面積が広いと、皮膚呼吸ができず、快適性が阻害される。また、汚染されやすく、雑菌が繁殖して、鼻炎等になり易い。
【0013】
さらに、上記特許文献1〜6に記載されているような従来の鼻整形器具は、いずれも取り外し難い形状に形成されており、鼻の孔にピンセット等の器具を用いなければならす、取り外しに不便であった。
【0014】
さらに加えて、近年、鼻炎、鼻アレルギー、花粉症などの鼻疾患にかかる人間が増えている。これらの鼻疾患は、目や鼻腔内の粘膜が、花粉、ハウスダスト、排気ガス等に対して過敏に反応することで罹り易い。また、鼻腔内の粘膜の血流が不足すると、吸い込んだ空気中の、鼻毛で除去しきれない細かな塵や細菌類を、粘膜で排除、浄化することができず、粘膜線毛輸送によって後鼻孔へ運ばれて、咳や気管支・肺などの呼吸器官へ送りこまれてしまい、呼吸器系疾患が生じ易くなるおそれがある。近年、これらの鼻疾患等を防ぐために、マスクを着用する人が増加の傾向にある。しかし、日常的にマスクを着用するのは、容姿上の美観を損ねる上、生活にも支障を来たし易い。また、上記特許文献1〜6に記載したような従来の鼻整形器具では、これらの鼻疾患等を防ぐ機能を備えていない。
【0015】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、鼻の内壁を傷付けることなく、外れ難い状態に装着でき、装着状態が外部から認識されることなく、また、器具等を用いることなく着脱が容易で、何度も繰り返して使用でき、手術することなく鼻の形状を整形でき、さらには鼻疾患等を予防することができる鼻美容衛生器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明による鼻美容衛生器具は、鼻孔に装着することで、鼻の形状を矯正する鼻美容衛生器具であって、鼻尖の内側領域と所定範囲で面接触する第一の湾曲面を有する第一の鼻孔当接部と、前記鼻尖の内側領域に対向する鼻翼の内側領域と所定範囲で面接触する第二の湾曲面を有する第二の鼻孔当接部と、前記第一の鼻孔当接部と前記第二の鼻孔当接部とを掛け渡す、弾性変形し易い薄肉板状に形成された一対の鼻孔当接部連結部とを、合成樹脂で一体成形してなることを特徴としている。
【0017】
また、本発明の鼻美容衛生器具においては、前記合成樹脂が、シリコン樹脂にトルマリン粉末を混入してなるのが好ましい。
【0018】
また、本発明の鼻美容衛生器具においては、前記第一の鼻孔当接部における前記第一の湾曲面、前記第二の鼻孔当接部における前記第二の湾曲面、及び前記一対の鼻孔当接部連結部の少なくともいずれかに、微細な通気孔群が設けられているのが好ましい。
【0019】
また、本発明の鼻美容衛生器具においては、前記一対の鼻孔当接部連結部が、互いに中央部位で最も離れるように凸状に湾曲しているのが好ましい。
【0020】
また、本発明の鼻美容衛生器具においては、前記第一の鼻孔当接部における前記第一の湾曲面の一端と前記第二の鼻孔当接部における前記第二の湾曲面の一端とに、それぞれ板状の摘み部を備えるのが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の鼻美容衛生器具によれば、鼻の内壁を傷付けることなく、外れ難い状態に装着でき、装着状態が外部から認識されることなく、また、器具等を用いることなく着脱が容易で、何度も繰り返して使用でき、手術することなく鼻の形状を矯正でき、さらには鼻疾患等を予防することができる鼻美容衛生器具が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[実施例1]
図1は本発明の一実施例にかかる鼻美容衛生器具の構成を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。図2は図1の鼻美容衛生器具の斜視図であり、(a)は図1(b)に示す鼻美容衛生器具の左斜め上側からみたときの状態を示す斜視図、(b)は(a)に示す鼻美容衛生器具を180°回転させたときの状態を示す斜視図、(c)は図1(c)に示す鼻美容衛生器具の左斜め前側からみたときの状態を示す斜視図、(d)は(b)に示す鼻美容衛生器具の斜め上側からみた斜視図である。図3は本実施例の鼻美容衛生器具を鼻孔に装着した状態を示す説明図であり、(a)は顔の側方からみたときの装着位置を示す説明図、(b)は(a)の鼻の部分を上側からみたときの装着状態を示す説明図、(c)は(a)の鼻の部分を下側からみたときの装着状態を示す説明図である。
なお、本実施例では、説明の便宜上、一方の鼻孔用の鼻美容衛生器具について説明することとする。
【0023】
本実施例の鼻美容衛生器具は、第一の鼻孔当接部1と、第二の鼻孔当接部2と、一対の鼻孔当接部連結部3,3’とを合成樹脂で一体成形してなる。
第一の鼻孔当接部1は、鼻尖の内側領域と所定範囲で面接触するように湾曲して形成された第一の湾曲面1aを有している。
第二の鼻孔当接部2は、鼻尖の内側領域に対向する鼻翼の内側領域と所定範囲で面接触するように湾曲して形成された第二の湾曲面2aを有している。
一対の鼻孔当接部連結部3,3’は、弾性変形し易い薄肉板状に形成されており、第一の鼻孔当接部1と第二の鼻孔当接部2とを掛け渡している。また、一対の鼻孔当接部連結部3,3’は、互いに中央部位で最も離れるように凸状に湾曲している。
【0024】
また、第一の湾曲面1a、第二の湾曲面2a、及び一対の鼻孔当接部連結部3,3’には、それぞれ微細な通気孔群1h,2h,3h,3h’が設けられている。
また、本実施例の鼻美容衛生器具の素材には、医療衛生に関連する規格に適合した、人体には無害で安全な、スチレン系のシリコン樹脂を用いている。また、このシリコン樹脂には、トルマリンの粉末粒子を所定の割合(例えば15%)混入させてある。
第一の湾曲面1aの一端と第二の湾曲面2aの一端は、それぞれ板状の摘み部1b,2bを備えている。
【0025】
このように構成された本実施例の鼻美容衛生器具を、鼻孔に装着する場合について説明する。
なお、本発明の鼻美容衛生器具は鼻孔に装着することで、鼻の形状を矯正するものである。従って、鼻美容衛生器具は、装着する鼻孔の鼻尖の内側面から鼻前庭の内側面までの長さよりも第一の湾曲面1aから第二の湾曲面2aまでの長さが長くなるように形成されている。また、第一の鼻孔当接部1、第二の鼻孔当接部2、及び第一の湾曲面1aから第二の湾曲面2aまでの長さは、矯正を所望している鼻の形状、大きさ等と、矯正前の挿入する鼻孔の大きさにより、夫々、個体差をもって設計可能である。なお、本実施例の鼻美容衛生器具は、鼻の矯正を必要とせず、単に鼻アレルギーなどの鼻疾患の予防を目的とする人に対しても適用可能である。その場合には、第一の鼻孔当接部1の第一の湾曲面1a、第二の鼻孔当接部2の第二の湾曲面2aが鼻を変形しない程度に面接触するように、素材の強度や、第一の湾曲面1aから第二の湾曲面2aまでの長さを設計すればよい。
【0026】
摘み部1b,2bのいずれか一方を指で摘みながら、第一の湾曲面1aが鼻尖側、第2の湾曲面2aが鼻翼側を向くようにして、外鼻孔から鼻前庭の内側に挿入する。このとき、鼻当接部連結部3,3’は弾性変形し易い薄肉板状に形成されているため、鼻美容衛生器具は、鼻当接部連結部3,3’が容易に弾性変形する。外鼻孔より鼻前庭の内側の所定位置に鼻美容衛生器具を挿入した後、摘み部1b,2bを離す。これにより装着が完了する。
装着状態では、第一の湾曲面1aが、鼻尖の内側領域を所定範囲にわたって面で圧接するとともに、第二の湾曲面2aが、鼻前庭の内側領域を所定範囲にわたって面で圧接する。これにより、鼻が所望の形状に矯正される。また、摘み部1bは、鼻尖の内側における出口側領域に収納され、摘み部2bは、鼻前庭の内側における出口側領域に収納される。また、一対の鼻孔当接部連結部3,3’は、互いに離れる方向に弾性変形することによって、鼻孔における鼻尖の内側領域から鼻前庭の内側領域にまでの中間の領域に接触しうる。
【0027】
上述のように、装着状態では、第一の湾曲面1aが、鼻尖の内側領域を所定範囲にわたって面で圧接するとともに、第二の湾曲面2aが、鼻前庭の内側領域を所定範囲にわたって面で圧接する。すなわち、本実施例の鼻美容衛生器具は、鼻孔内の軟骨の弾力に広範囲にわたって支えられるように、第一の鼻孔当接部1及び第二の鼻孔当接部2が形成されている。このため、食事・スポーツ等による振動、衝撃や、入浴・鼻水等による湿気などがあったとしても、接触面でのズレは生じず、鼻美容衛生器具が装着位置からズレたり、外れることがなく装着状態を維持することができる。また、第一の湾曲面1aや第二の湾曲面2aが、鼻尖の内側領域や鼻前庭の内側領域に対して程度強い力で圧接したとしても、それぞれ湾曲した面で所定範囲にわたって接触しており、一箇所に強い力がかかることがないため、鼻の内側を傷めることもない。
【0028】
また、第一の湾曲面1a、第二の湾曲面2a、及び一対の鼻孔当接部連結部3,3’は、通気孔群1h,2h,3h,3h’を備えているため、鼻の孔の内側に接触しても、鼻の内側の接触領域は密閉されることなく皮膚呼吸することができる。このため、長時間装着していても、鼻炎になり難く、雑菌が繁殖し難い清潔な状態を保つことができる。
さらに、本実施例の鼻美容衛生器具は、素材として、シリコン樹脂に所定割合のトルマリン粉末粒子を混入した樹脂で一体成形されている。シリコン樹脂で形成すると、着脱の際、弾性変形させ易くなる。しかも、シリコン樹脂は、低アレルギー、非刺激性のクッション材として機能する。このため、鼻の内側の損傷をより一層保護することができ、また、アレルギー炎症を防ぐことができ、皮膚の弱い幼児から高齢者まで年齢に関係なく使用できる。さらに、シリコン樹脂に粉末粒子として混入させたトルマリンは、水分と温度が適度に維持されている鼻孔内において、刺激に反応してマイナスイオンを放出し、発生する遠赤外線が粘膜下の毛細血管に作用し、鼻腔内の粘膜の血流を促進させ、粘膜を介して細かな塵や細菌等を排除させ易くすることができ、鼻炎の症状を緩和する。また、トルマリンは電気的な吸着作用を有しており、空気中の花粉等を吸着して鼻孔の奥への進入を阻止する。このため、本実施例の鼻美容衛生器具によれば、装着することによって、鼻の矯正のほかに花粉、真菌、ダニ、ハウスダスト、塵、埃などを抗原とするアレルギー性鼻炎を抑止することができ、さらには、このトルマリンの吸着作用により、咳や気管支・肺などへの細菌等の進入を阻止して、呼吸器系の疾患等を予防することができる。また、本実施例の鼻美容衛生器具による鼻腔内の粘膜の血流を促進させると、鼻腔から所定の治療物質を吸収させ易くさせることができる。このため、本実施例の鼻美容衛生器具は、鼻腔から所定の治療物質を吸収させることが効果的な病気治療にも応用できる。
【0029】
本実施例の鼻美容衛生器具を鼻孔から取り外すときには、摘み部1b,2bのいずれか一方を指で摘んで引き抜く。すると、一対の鼻孔当接部連結部3,3’が弾性変形しながら鼻美容衛生器具は鼻孔から簡単に引き抜かれる。
さらに、上述したように、本実施例の鼻美容衛生器具は、シリコン樹脂を用いて一体成形されている。このため、シリコン樹脂に付着した粘液等の付着物は、洗剤や石鹸水等できれいに除去することができ、洗浄後、乾燥させることで、装着前の状態にすることができる。このため、本実施例の鼻美容衛生器具は、清潔な状態で何度も繰り返して使用することができる。
なお、本実施例の鼻美容衛生器具の洗浄は、例えば、2分の1程度の水を入れた50〜150mlサイズのビン又はペットボトルに野菜食器用洗剤を適量混合させ、次いで、鼻美容衛生器具を入れ、数回振った後、3〜5分漬けたままにし、再度数回振って、最後に水洗いをするようにして行うとよい。このようにすれば、手洗いすることなく、通気孔等、細部に付着した汚れ等を簡単に落とすことができる。
【0030】
このように、本実施例の鼻美容衛生器具によれば、簡単に鼻孔内の所定領域に装着でき、しかも、食事・入浴・スポーツ・鼻水などによる振動、衝撃や湿気があっても外れることなく安定した装着状態を保ちながら、鼻の形状を矯正することができる。また、鼻孔を傷付けるおそれもない。また、外部からは装着していることが気付かれない。さらに、長時間装着しても、鼻孔の皮膚呼吸を助け、清潔な状態に保つことができる。また、装着することにより、花粉などのアレルギー性鼻炎や呼吸器系疾患を抑止、予防することができる。さらには、鼻腔から所定の治療物質を吸収させることが効果的な病気治療にも応用できる。さらにまた、器具等を使わずに指で簡単に取り外すことができる。さらにまた、簡単に洗浄することができ、洗浄することで、何度でも繰り返して、清潔な状態で使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の鼻美容衛生器具は、手術をすることなく、鼻の形状を矯正することが望まれる美容整形の分野や、アレルギー性鼻炎の抑止や、呼吸器系疾患の予防、その他鼻腔から所定の治療物質を吸収させることが効果的な病気の治療をするための処方の提供が望まれる医療の分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例にかかる鼻美容衛生器具の構成を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
【図2】図1の鼻美容衛生器具の斜視図であり、(a)は図1(b)に示す鼻美容衛生器具の左斜め上側からみたときの状態を示す斜視図、(b)は(a)に示す鼻美容衛生器具を180°回転させたときの状態を示す斜視図、(c)は図1(c)に示す鼻美容衛生器具の左斜め前側からみたときの状態を示す斜視図、(d)は(b)に示す鼻美容衛生器具の斜め上側からみた斜視図である。
【図3】本実施例の鼻美容衛生器具を鼻孔に装着した状態を示す説明図であり、(a)は顔の側方からみたときの装着位置を示す説明図、(b)は(a)の鼻の部分を上側からみたときの装着状態を示す説明図、(c)は(a)の鼻の部分を下側からみたときの装着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 第一の鼻孔当接部
1a 第一の湾曲面
1b,2b 摘み部
1h,2h,3h,3h’ 通気孔群
2 第二の鼻孔当接部
2a 第二の湾曲面
3,3’ 鼻孔当接部連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻孔に装着することで、鼻の形状を矯正する鼻美容衛生器具であって、
鼻尖の内側領域と所定範囲で面接触する第一の湾曲面を有する第一の鼻孔当接部と、前記鼻尖の内側領域に対向する鼻翼の内側領域と所定範囲で面接触する第二の湾曲面を有する第二の鼻孔当接部と、前記第一の鼻孔当接部と前記第二の鼻孔当接部とを掛け渡す、弾性変形し易い薄肉板状に形成された一対の鼻孔当接部連結部とを、合成樹脂で一体成形してなることを特徴とする鼻美容衛生器具。
【請求項2】
前記合成樹脂が、シリコン樹脂にトルマリン粉末を混入してなることを特徴とする請求項1に記載の鼻美容衛生器具。
【請求項3】
前記第一の鼻孔当接部における前記第一の湾曲面、前記第二の鼻孔当接部における前記第二の湾曲面、及び前記一対の鼻孔当接部連結部の少なくともいずれかに、微細な通気孔群が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鼻美容衛生器具。
【請求項4】
前記一対の鼻孔当接部連結部が、互いに中央部位で最も離れるように凸状に湾曲していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鼻美容衛生器具。
【請求項5】
前記第一の鼻孔当接部における前記第一の湾曲面の一端と前記第二の鼻孔当接部における前記第二の湾曲面の一端とに、それぞれ板状の摘み部を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鼻美容衛生器具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−304976(P2006−304976A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−130023(P2005−130023)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(505158943)エイシクスジャパン有限会社 (1)
【Fターム(参考)】