説明

17−(3−ヒドロキシプロピル)−3,17−ジヒドロキシアンドロスタンの無金属酸化による3−オキソ−プレグン−4−エン−21,17−カルボラクトンの生成方法

本発明は、式(I)の17(3−ヒドロキシプロピル)−3、17−ジヒドロキシアンドロスタンの無金属酸化による式(II)の3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトン及び式(III)の3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成方法に関する。さらに、本発明は、6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトン(IV)のジクロロメタン・1/2溶媒化合物、及びドロスピレノンの生成方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトン及び3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成方法、特に3−オキソ−17α−プレグナン−21, 17−カルボラクトン及び3−オキソ−17α−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成方法に関する。さらに、本発明は、6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトンのジクロロメタン・1/2溶媒化合物に関する。
【0002】
薬理学的活性のステロイド−21, 17−カルボラクトンの例は、エプレノン(9α、11α−エポキシ−7α−メトキシカルボニル−3−オキソ−17α−プレグン−4−エン−21、17−カルボラクトン)、ドロスピレノン(6β,7β; 15β, 16β-ジメチレン-3-オキソ-17α-プレグン-4-エン-21 , 17-カルボラクトン)、スピロノラクトン (7α-アシルチオ-3-オキソ-17α-プレグン-4-エン-21 ,17-カルボラクトン)、 カンレノン (3- オキソ-17α-プレグナ-4,6-ジエン-21 ,17-カルボラクトン)、 及びプロレノン (6β,7β-メチレン-3- オキソ-17α-プレグナ-4,6-ジエン-21 ,17-カルボラクトン)である。
【0003】
ステロイド−21, 17−スピロラクトンの構築は、下記のように、適切な酸化剤、例えばクロム酸(Sam など. J. Med. Chem. 1995, 38, 4518-4528)、ピリジニウムクロロクロメート(EP075189号)、ピリジニウムジクロメート(Bittler など; Angew. Chem. [Applied Chem.] 1982, 94, 718-719; Nickisch など. Liebigs Ann. Chem. 1988, 579-584)、又はルテニウム触媒の存在下での臭酸カリウム(EP918791号)による、その対応する17−ヒドロキシ−17−(3−ヒドロキシプロピル)ステロイドの酸化により実施され得る:
【0004】
【化1】

【0005】
多くの二次反応による副生成物の明確に著しい形成は、純粋な生成物の単離が阻害され、そして収率が低められる、クロム(VI)誘導体による従来技術の酸化工程において好都合ではない。副生成物のプロフィールは、ルテニウム−触媒された酸化により改良され(EP918791号)、そして従ってまた、収率が高まる。しかしながら、医薬的活性成分の生成への遷移金属の使用は一般的に、重金属痕跡の除去がすでに、高められた費用に関連している欠点に関連している。さらに、多量の重金属含有廃棄物がその生成において蓄積し、前記廃棄物は集中した及び費用のかかる手段によってのみ除去され得る。
【0006】
従って、本発明の目的は、より高い収率及び純度を有する標的化合物の生成を可能にする、3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトン及び3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの、その対応する17−(3−ヒドロキシプロピル)−3, 17−ジヒドロキシ−アンドロスタンからの生成方法を入手することから成る。
【0007】
この目的は、下記一般式I:
【化2】

【0008】
[式中、R5は、水素、ヒドロキシであり;
R6aは、水素、R5と共に二重結合、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-チオアシル、又はR6aと共に-CH2基であり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素、メチル又はエチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R13は、水素、メチル又はエチルであり;
R15は、水素、C1-C4-アルキル、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される17−(3−ヒドロキシプロピル)−3, 17−ヒドロキシアンドロスタンが、触媒量の2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド誘導体の存在下で、酸化剤としての有機又は無機次亜塩素酸塩と反応せしめられ、下記式II:
【0009】
【化3】

【0010】
で表される3−オキソープレグナン−カルボラクトン形成されることにより達成される。R5がヒドロキシ基である場合、式IIの化合物は、排除される水と共に、pH<5で酸の存在下で下記式III :
【0011】
【化4】

で表される化合物に転換され得る。
【0012】
アルコールのその対応するアルデヒド、ケトン、カルボン酸、ラクトール及びラクトンンへの無金属酸化が、W. Adam など., Chem. Rev. 2001 , 101 , 3499-3548の研究文献に集合的に言及されている。2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド(TEMPO)の存在下での無金属酸化が、Van Bekkumなど. Symthesis 1996, 1153-1174により記載されている。
【0013】
第一アルコールは、TEMPO誘導体の存在下でナトリウムブロマイト(NaBrO2)又は次亜塩素酸カルシウム[Ca(OCl2)]によりアルデヒドに酸化され得る(S. Torii など. J. Org. Chem. 1990, 55, 462-466)。次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)はまた、酸化剤としても使用され得る(Org. Synch. 69, 212)。
【0014】
第二アルコールのケトンへの酸化、及び特に第一アルコールのカルボン酸への酸化(又は適切なジオールによりラクトンへの)は、助触媒を必要とする(P. L. Anelliなど., J. Org. Chem. 1987, 52, 2559-2562)。助触媒として、臭酸塩(一般的に、KBr又はNaBr)が使用される。臭酸塩イオンの添加は、アルデヒドへの第一アルコールの酸化においてさえ有用であり得る(P. L. Anelli など., J. Org. Chem. 1987, 52, 2559-2562)。
【0015】
酸化条件下での臭素含有副生成物の形成の危険性は、助触媒としての臭化物の使用において好都合ではない。この酸化方法は特に、第一アルコールのその対応するアルデヒドへの酸化のために適切である。
臭化物の添加を伴わない場合、第二アルコールのその対応するケトンへのTEMPO−触媒された酸化は、より高い過剰の次亜塩素酸と必要とする[3〜4モル当量のCa(OCl)2、従って6〜8モル当量のOCl-(S. Tori など. J. Org. Chem. 1990, 55, 462-466)。
【0016】
1,4−ジオールの酸化ラクトン化は、アルデヒドを通して多くの段階において進行し(最初に、中間段階においてラクトールを形成する);次に、前記ラクトールの準−第二ヒドロキシ基がさらに、酸化されるべきである。従って、1,4−ジオールの酸化ラクトン化は、さらに強い条件を必要とする(少なくとも等モル量のTEMPO誘導体(J. M. Bobbitt など., J. Org. Chem. 1991, 56, 6110-6114)、又は高められた量のTEMPO触媒と共に他の酸化剤(J. Einhorn, J. Org. Chem. 1996, 61, 7452-7454;臭化物添加の存在下で:S. D. Rychnovsky, J. Org. Chem. 1999, 64, 310-312;酸化剤ナトリウムブロマイトから現場生成される臭化物イオンの存在下で:S. Torii, J. Org. Chem. 1990, 55, 462-466)。
【0017】
従来技術の観点においては、従って、D−環に対する酸化ラクトン化及び一般式Iの17−(3−ヒドロキシプロピル)−3, 17−ジヒドロキシアンドロスタンの第二の3−ヒドロキシ基の酸化(3種の酸化段階であるが)が、触媒量のTEMPO誘導体の存在下で穏やかな条件下で同じ時間で好結果を伴って実施され得ることは驚くべきことであった。さらに、本発明の方法が、酸化段階当たりわずか1.0〜2.0モル当量の次亜塩素酸塩、従って全体的に、助触媒臭化物の添加を伴わないで、3.0〜6.0モルの当量の次亜塩素酸塩により実施され得ることは驚くべきことであった。
【0018】
本発明の方法は、酸化剤としての合計少なくとも3モル当量のアルカリ次亜塩素酸塩、有機次亜塩素酸塩、又は少なくとも1.5モル当量のアルカリ土類次亜塩素酸塩;好ましくは3〜6モル当量のアルカリ次亜塩素酸塩、又は1.5〜3モルの当量のアルカリ土類次亜塩素酸塩、特に好ましくは3〜4モル当量のアルカリ次亜塩素酸塩又は1.5〜2モル当量のアルカリ土類次亜塩素酸塩により行われる。
【0019】
酸化の間、次亜塩素酸塩水溶液の濃度は好ましくは、0.8〜1.1モルの次亜塩素酸塩/kgであるよう調節される。
次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム又はtert−ブチル次亜塩素酸塩が好ましくは、酸化剤として使用される。
2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド誘導体(TEMPO誘導体)が触媒量で使用され、それによりその量は好ましくは、1〜5モル%、特に好ましくは1〜1.5モル%である。
【0020】
適切なTEMPO誘導体は、例えば2, 2, 6, 6−テトラピペリジン−N−オキシド(TEMPO)、4−メトキシ−2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド(4−MeO−TEMPO)、及び4−ベンジルオキシ−2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド(4−BnO−TEMPO)である。TEMPOは好ましくは、本発明に従って、特に好ましくは1〜5モル%、特に好ましくは1〜1.5モル%の量で使用される。酸化は、有機溶媒又は2相溶媒−水混合物において実施され、ここで溶媒は、TEMPO誘導体及び式Iの化合物の両者がそれに十分に溶解され得るように選択される。反応は好ましくは、2相システムにおいて実施される。本発明の方法は、好ましくはジクロロメタン−水混合物において実施される。
【0021】
酸化は、0〜20℃、好ましくは10〜20℃の温度で、本発明に従って行われる。酸化の間、反応溶液のpHは、少なくとも8.0、好ましくは8.5〜10.0、特に好ましくは9.0〜9.5であるべきである。pHは、適切なBronsted酸、例えば有機酸(例えば、酢酸)又は無機酸(HCl、H2SO4, H3PO4)、又は多価酸の酸性塩(炭酸水素塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、等)により適切に調節され得る。アルカリ炭酸水素塩、特に好ましくは炭酸水素カルシウムが好ましくは使用される。酸化反応は、過剰の次亜塩素酸塩試薬を急冷するために還元剤を添加することにより停止される。このためには、当業者に知られている、対応するレドックス能力を有するいずれかの還元剤が適切である。アルカリ亜硫酸水素塩水溶液が好ましくは、本発明に従って使用される。亜硫酸水素ナトリウム又はカリウム(NaHSO3又はKHSO3)、すなわち二硫化ナトリウム又はカリウム(Na, SO2O5又はK2S2O5)の水溶液が好ましくは使用される。
【0022】
pH<5で反応混合物における過剰の次亜塩素酸塩試薬が、塩基又は塩基性緩衝液の添加を伴わないで、又は追加の酸添加物の存在下で冷却される場合、式II(R5=OHである場合)の3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトンが水を排除し、そして同様に、式III の3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンが反応混合物に形成される。5以下のpHでの酸化反応の完結が、ワン−ポット工程において式III の化合物の生成を可能にする。反応混合物における過剰の次亜塩素酸塩試薬がpH>5で塩基又は塩基性緩衝液の添加により急冷される場合、式IIの3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトンが単離され得る。
【0023】
R5=OHの場合、有機溶媒における式III の化合物に比較して式IIの化合物の溶解性は低いので、式III の化合物への進行上の中間体としての式IIの化合物の特定の単離が、より効果的な精製(例えば、結晶化による)の可能性の特定の利点を提供する。精製された中間体は、適切な酸(例えば、硫酸、塩酸、パラ−トルエンスルホン酸、等)により、文献において知られている方法に従って反応され、式III の化合物が形成される(EP0918791号)。
【0024】
pHを調節するためには、いずれかの適切な無機又は有機塩基、又はいずれかの適切な緩衝液、又はいずれかの適切なシステムが使用され得る。塩基又は緩衝液は好ましくは、添加され、混合され、又は還元剤と同時に、反応混合物に添加され、混合される。本発明によれば、リン酸ナトリウム(Na3PO4)が好ましくは、塩基性緩衝液として使用される。
【0025】
一般式Iの17−(3−ヒドロキシプロピル)−3、17−ジヒドロキシアンドロスタンは、例えばC−17でのプロパルギルアルコールの添加及び三重結合の続く水素化により、その相応じて置換された3−ヒドロキシ−17−ケトアンドロスタンから出発して(EP918791号、EP51143号、DE3026783号)又はN. W. Atwater in J. Org. Chem. 1961 , 26, 3077及びアメリカ特許第4,069,219号又はそこに引用される文献に記載のようにして得られる。その対応する3−ヒドロキシ−17−ケトアンドロスタンは、相応じて置換された3−ヒドロキシアンドロスト−5−エン−17−オンから生成され得る(EP51143号、DE3026783号。
【0026】
【化5】

【0027】
本発明の方法は、下記式IIa:
【化6】

【0028】
[式中、R6aは、水素、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルコキシカルボニル、又はC1-C4-チオアシルであり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素又はメチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R15は、水素、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−17α−プレグナン−21, 17−カルボラクトン、及び下記式III a:
【化7】

[式中、R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R15及びR16は上記の通りである]
で表される3−オキソ−17α−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成のために特に適切であり、ここで出発材料として、下記一般式Ia:
【0029】
【化8】

【0030】
[式中、R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R15及びR16は上記の通りである]
で表される17−(3−ヒドロキシプロピル)−3, 17−ジヒドロキシアンドロスタンが使用される。
式IIa及びIII a[式中、R6a, R7a, R9, R11が水素であり;
R6b及びR7bが共に、-CH2基であり;
R10がメチルであり;
R15及びR16が共に-CH2基である]
の化合物の生成が特に適切であり、ここで式Ibの化合物が出発材料として使用される。
【0031】
【化9】

【0032】
本発明のもう1つの観点は、本発明の方法がジクロロメタンにおいて実施され、そして5以上のpHでの塩基性下で作業される場合、驚くべきことには化合物IIbから十分に形成される低溶解性ジクロロメタン−1/2溶媒化合物IVである。酸化の間、この低溶解性生成物は沈殿し、そしてしたがって、副生成物の形成をもたらすことができる、酸化剤の影響及び従って、可能性ある追加の反応が回避される。
【0033】
ジクロロメタン−1/2溶媒化合物IVは、121℃である厳格且つ一定した融点により区別され、ところが化合物IIbは188℃で溶融する。DSC(示差走査熱量法)測定は、化合物IVが融点まで安定していることを示している。
【0034】
反応が完結された後、非極性溶媒、好ましくはエーテル、特に好ましくはジイソプロピルエーテルの添加による反応溶液からの化合物IVの沈殿が完結される。酸化により生成される非極性酸化及び排除生成物は、エーテル−ジクロロメタン混合物に大部分、溶解されたまま存在し、これが、高純度での化合物IVの非常にわずかな単離を可能にする。この場合、82%の収率で化合物IVが得られる。このようにして得られた生成物は、6%以下のステロイド性汚染物を含み、そして適切な酸と、既知方法に従っての精製を伴わないで、容易に反応せしめられ、ドロスピレノンIII bが形成される(EP918791号)。単離された化合物IVを通して作動する合成変法は、最終段階においてより単純で且つより効果的な精製により、III bでの相当高い全体的収率の追加の利点を提供する。III bでの合計収率は、77%であり、Ru−触媒された酸化工程及び続く水排除に従ってよりも約7%高く、そしてEP075189号のワン−ポット工程に従ってよりも約21%高い(表1)。
他方では、IbはIIbに酸化され得、そしてpH<5で酸性条件下での作業される反応混合物による同じポットにおいてIII bに直接的に転換され得る。
【0035】
【表1】

【0036】
本発明は、下記例に基づいて、より詳細に説明されるが、それらは本発明を制限するものではない。
生成方法
一般的操作方法1(GOP1)式IIの化合物の合成
式Iの化合物76.9mモルを、135mlのジクロロメタンに溶解するか又は懸濁する。最初に、0.15g(1mモル)のTEMPOを、15℃で前記混合物に添加した。114mlの水中、134gの15.25%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(230.7mモル)及び8.20g(82mモル)の炭酸水素カリウムから成る溶液の添加を実施し、ここで9.1のpH値を設定する。反応の完結の後、過剰の酸化剤を、12.5g(76.5mモル)のリン酸ナトリウム及び10.6g(55.8mモル)の二硫化ナトリウム(Na2S2O5)及び121mlの水から成る水溶液を添加することにより、15℃で急冷する。
【0037】
式IIの生成物を、240mlのジイソプロピルエーテルを添加し、25℃で3時間、撹拌し続けることにより反応溶液から沈殿し、濾過し、そして乾燥することにより、有機相から単離する。他方では、ジクロロメタンにおける溶解性に依存して、反応の間、すでに一部、沈殿される生成物を、ジクロロメタンの添加により再び溶解し、そして有機相を分離し、そしてジイソプロピルエーテルにおいて再蒸留する。この場合、沈殿される生成物を濾過し、300mlの水により洗浄し、そして乾燥する。
【0038】
一般的操作方法2(GOP2)ワン−ポット方法での式III の化合物の合成
式Iの化合物76.9mモルを、135mlのジクロロメタンに溶解するか又は懸濁する。最初に、0.15g(1mモル)のTEMPOを、15℃で前記混合物に添加した。114mlの水中、134gの15.25%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(230.7mモル)及び8.20g(82mモル)の炭酸水素カリウムから成る溶液の添加を実施し、ここで9.1のpH値を設定する。反応の完結の後、過剰の酸化剤を、121mlの水中、10.6g(55.8mモル)の二硫化ナトリウム(Na2S2O5)の水溶液を添加することにより、15℃で急冷する。
【0039】
反応溶液のpHを、水性希硫酸の添加によりpH<5で設定し、そして撹拌を、反応の完結まで、室温で続ける。式III の生成物の単離を、GOP1に従っての式IIの化合物の単離に類似して行い、ここで洗浄された中性有機相を、ジイソプロピルエーテル上で再蒸留する。この場合、沈殿される生成物を濾過し、300mlの水により洗浄し、そして乾燥する。
【0040】
一般操作方法3(GOP3):式II(R5=OH)の化合物から出発しての式III の化合物の合成:
GPO1に従って得られた式II(R5=OH)の化合物0.1モルを、65mlのテトラヒドロフラン又はジオキサンに懸濁し、そして5mlの20%硫酸の添加により、pH=1に酸性化する。室温で、反応混合物の撹拌を、脱水の完結まで、続ける。
式III の生成物の単離を、90mlの水の添加による沈殿により実施する。沈殿された生成物を、濾過し、水により中性に洗浄し、そして乾燥する。
【実施例】
【0041】
例16β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトン−ジクロロメタン・1/2溶媒化合物(IV)
GOP1に従って、30g(0.0769モル)の17α−(3−ヒドロキシプロピル)−6β、7β;15β、16β−ジメチレン−アンドロスタン−3β、5β、17β−トリオールを反応せしめる。反応の間、生成物6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトンが、そのジクロロメタン・1/2溶媒化合物の形で蓄積する。過剰の酸化剤を破壊した後、及びGOP1に従って作業した後、27gの6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトン−ジクロロメタン・1/2溶媒化合物(0.0630モル)(82%の理論値)を単離する。[α]D20=-61°(C=1.0;CHCl3);融点=121℃;
【0042】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 0.52 (q J = 5.5 Hz, 1 H, 21 α-H [15,16-メチレン架橋の]), 0.68-0.78 (m, 2H, 20-H [6,7-メチレン架橋の]), 0.89-0.97 (m, 1 H, 6-H), 0.93 (S, 3H, 19-H), 0.99 (s, 3H, 18-H), 1.19-1.52 (m, 7H), 1.54-1.85 (m, 6H), 1.92 (dd J = 3.8 and 11.8 Hz, 1 H, 14-H), 2.06-2.16 (m, 1 H, 22-H), 2.17-2.27 (m, 1 H, 2α-H), 2.32- 2.69 (m, 5H), 2.96 (d J = 15.6 Hz, 1 H, 4α-H), 5.30 (s, 1 H, CH2Cl2)。
【0043】
13C-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 9.97 (CH2, C-21), 11.63 (CH2, C-20), 16.74 (CH, C- 15), 16.79 (CH, C-7), 17.29 (CH3, C-19), 19.83 (CH3, C-18), 21.75 (CH2, C-11), 24.31 (CH, C-16), 24.76 (CH, C-6), 29.35 (CH2, C-23), 30.70 (CH2, C-22), 33.96 (CH, C-8), 34.47 (CH2, C-1), 36.26 (CH2, C-2), 37.31 (CH2, C-12), 40.25 (C, C-10), 41.81 (C, C- 13), 47.59 (CH, C-9), 52.18 (CH, C-14), 53.44 (CH2Cl2), 53.48 (CH2, C-4), 75.57 (C, C- 5), 96.24 (C, C-17), 176.63 (C, C-24), 210.56 (C, C-3)。
【0044】
MS (El, 7OeV) m/e = 384 (M+); m/e = 366 (M+-H2O); m/e = 314 (M+-C4H6O); m/e = 111 (C7C11O+); m/e = 91 (C6H11O+); m/e = 55 (C3H3O+); m/e = 43 (C2H3O+)。
IR: θ= 3483 cm-1 (OH); θ= 1757 cm-1 (C=O, ラクトン);θ = 1708 cm-1 (C=O);θ= 1200 cm-1 (0-C=O); θ= 1011 cm-1 (C-O)。
【0045】
例26β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグ−4−エン−21, 17−カルボラクトン(III b)
GOP2に従って、30g(0.0769モル)の17α−(3−ヒドロキシプロピル)−6β、7β;15β、16β−ジメチレン−アンドロスタン−3β、5β、17β−トリオールを反応せしめる。過剰の酸化剤を、GOP2に従って破壊した後、その反応混合物を、10%硫酸溶液により、pH=1に酸性化し、そして25℃で30分間、撹拌する。GOP2に従って作業した後、21.5gの6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグ−4−エン−21, 17−カルボラクトン(0.059モル)(76.7%の理論値)を単離する。
【0046】
[α]D22=-182°(c=0.5;CHCl3):融点=201.3℃:UV(MeOH):ε265=19,000;最も重要な1H-NMR データ(CDCl3):δ= 0.40-0.67 (m, 1 H, シクロプロピル H), 1.01 (s, 3H, 18- H), 1.11 (s, 3H, 19-H), 6.04 (s, 1 H, 4-H) (D. Bittler, H. Hofmeister, H. Laurent, K. Nickisch, R. Nickolson, K. Petzoldt, R. Wiechert; Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1982, 21 , 696-697];
【0047】
MS (El, 7OeV) m/e = 366 (M+); m/e = 338 (M+-CO); m/e = 351 (M+-CH3); 有意なフラグメント: m/e = 111 ; m/e = 136; m/e = 199, m/e = 217; m/e = 242; m/e = 255; m/e = 268; m/e = 293 [W. Krause, G. Kuehne; Steroids 1982, 40, 81-90を参照のこと]
【0048】
例36β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグ−4−エン−21, 17−カルボラクトン(III b)
GOP3に従って、30g(70.25mモル)の6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトンジクロロメタン・1/2溶媒化合物(例1からの)を反応し、24.30gのドロスピレノン(収率:94.5%)を得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式II:
【化1】

[式中、R5は、水素、ヒドロキシであり;
R6aは、水素、R5と共に二重結合、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7aと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-チオアシル、又はR6aと共に-CH2基であり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素、メチル又はエチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R13は、水素、メチル又はエチルであり;
R15は、水素、C1-C4-アルキル、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−プレグナン−21, 17−カルボラクトンの生成方法であって、下記式I:
【化2】

[式中、R5, R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R13, R15及びR16は上記の通りである]
で表される化合物と、少なくとも3モル当量の酸化剤としての有機又は無機次亜塩素酸塩とを、触媒量の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド誘導体の存在下で少なくとも8.0のpHで反応せしめることを含んで成る方法。
【請求項2】
下記式IIa:
【化3】

[式中、R6aは、水素、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルコキシカルボニル、又はC1-C4-チオアシルであり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素又はメチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R15は、水素、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−17α−プレグナン−21, 17−カルボラクトンの生成のために、下記式Ia:
【化4】

[式中、R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R15及びR16は上記の通りである]
で表される化合物が反応せしめられる請求項1記載の方法。
【請求項3】
下記式IIb:
【化5】

で表される化合物の生成のために、下記式Ib:
【化6】

で表される化合物が、出発材料として使用される請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
下記式III :
【化7】

[式中、R6aは、水素、R5と共に二重結合、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-チオアシル、又はR6aと共に-CH2基であり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素、メチル又はエチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R13は、水素、メチル又はエチルであり;
R15は、水素、C1-C4-アルキル、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成方法であって、
a)下記一般式I:
【化8】

[式中、R5はヒドロキシであり;
R6a, R6b, R7a, R7b, R10, R11, R13, R15, R16は一般式III におけるのと同じ意味を有する]
で表される化合物と、少なくとも3モル当量の酸化剤としての有機又は無機次亜塩素酸塩とを、ジクロロメタン又は2相ジクロロメタン−水混合物中、1〜5モル%の2, 2, 6, 6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシド誘導体の存在下で、少なくとも8.0のpH及び0〜15℃の温度で反応せしめ、下記式II:
【化9】

[式中、R5, R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R13, R15及びR16は上記の通りである]
で表される化合物を形成し;
b)続いてpH<5で、任意には、酸の存在下で水を排除する、段階を含んで成る方法。
【請求項5】
下記式III :
【化10】

[式中、R6aは、水素、R5と共に二重結合、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシカルボニル、C1-C4-チオアシル、又はR6aと共に-CH2基であり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素、メチル又はエチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R13は、水素、メチル又はエチルであり;
R15は、水素、C1-C4-アルキル、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成方法であって、
a)下記一般式I:
【化11】

[式中、R5はヒドロキシであり;R6a, R6b, R7a, R7b, R10, R11, R13, R15, R16は一般式III におけるのと同じ意味を有する]
で表される化合物と、少なくとも3モル当量の酸化剤としての有機又は無機次亜塩素酸塩とを、ジクロロメタン又は2相ジクロロメタン−水混合物中、触媒量の2, 2, 6, 6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシド誘導体の存在下で、少なくとも8.0のpHで反応せしめ、下記式II:
【化12】

[式中、R5, R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R13, R15及びR16は上記の通りである]
で表される化合物を形成し;
b)式IIの化合物を単離し;
c)続いてpH<5で、任意には、酸の存在下で水を排除する;
段階を含んで成る方法。
【請求項6】
下記式IIIa:
【化13】

[式中、R6aは、水素、又はR7aと共に-CH2基であり;
R6bは、水素、R7bと共に-CH2基、又は二重結合であり;
R7aは、水素、C1-C4-アルコキシカルボニル、又はC1-C4-チオアシルであり;
R7bは、水素、又はR6bと共に-CH2基であり;
R9は、水素、R11と共に二重結合、又はR11と共にエポキシ基-O-であり;
R10は、水素又はメチルであり;
R11は、水素、R9と共に二重結合、又はR9と共にエポキシ基-O-であり;
R15は、水素、R16と共に-CH2基、又は二重結合であり;
R16は、水素、R15と共に-CH2基、又は二重結合である]
で表される3−オキソ−17α−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトンの生成のために、下記式Ia:
【化14】

[式中、R6a, R6b, R7a, R7b, R9, R10, R11, R15及びR16は上記の通りである]
で表される化合物が反応せしめられる請求項4又は5記載の方法。
【請求項7】
下記式IIIb:
【化15】

で表される化合物の生成のために、下記式Ib:
【化16】

で表される化合物が、出発材料として使用される請求項4、5又は6記載の方法。
【請求項8】
下記式IV:
【化17】

で表されるジクロロメタン・1/2溶媒化合物の生成方法であって、
a)下記一般式Ib:
【化18】

で表される化合物と、少なくとも3モル当量の酸化剤としての有機又は無機次亜塩素酸塩とを、ジクロロメタン又は2相ジクロロメタン−水混合物中、触媒量の2, 2, 6, 6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシド誘導体の存在下で、少なくとも8.0のpHで反応せしめ;
b)式IIの化合物を単離する;
段階を含んで成る方法。
【請求項9】
1〜5モル%の2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド誘導体が使用される請求項5〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
1〜1.5モル%の2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−N−オキシドが使用される請求項5〜9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
3〜6モル当量のアルカリ次亜塩素酸塩が使用される請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
3〜4モルの当量の次亜塩素酸ナトリウムが使用される請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記反応溶液のpHが、8.5〜10.0である請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記反応溶液のpHが、炭素水素カリウムにより設定される請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記反応温度が0〜15℃である請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
酸化反応の完結後、過剰の次亜塩素酸塩試薬を急冷するための還元剤が、反応混合物に添加される請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
前記環元剤が、5以上のpHで、塩基又は塩基性緩衝液の添加と共に添加される請求項16記載の方法。
【請求項18】
アルカリ亜硫酸水素水溶液が、還元剤として使用される請求項16又は17記載の方法。
【請求項19】
還元剤として、亜硫酸水素ナトリウム又は亜硫酸水素カリウムが、二硫化ナトリウム又は二硫化カリウムの水溶液の形で使用される請求項16〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
リン酸ナトリウム(Na3PO4)が、塩基又は塩基性緩衝液として使用される請求項17〜19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトン−ジクロロメタン・1/2溶媒化合物。
【請求項22】
6β、7β;15β、16β−ジメチレン−3−オキソ−17α−プレグナン−5β−オール−21, 17−カルボラクトン−ジクロロメタン・1/2溶媒化合物と、酸とを反応することを含んで成る、ドロスピレノンの生成方法。
【請求項23】
前記酸が、硫酸、エン酸又はパラ−トルエンスルホン酸である請求項22記載の方法。

【公表番号】特表2009−501753(P2009−501753A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−521908(P2008−521908)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007287
【国際公開番号】WO2007/009821
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】