2次元図表の表示プログラムおよび2次元図表の表示装置
【課題】2次元図表の明細欄のスクロール表示を容易にさせるとともに、その明細欄のスクロール表示にともなって、対応した縦、横見出し欄も同期させて表示することで、明細欄の表示情報を素早くかつ確実に把握できるようにした2次元図表の表示プログラムおよび表示装置を提供する。
【解決手段】表示窓20内に表示される明細欄33上でポインティングデバイスによるドラッグを検出したときに、明細欄33をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓20にスクロール表示される明細欄33に合わせて、縦、横見出し欄31、32を同期的にスクロール表示する。
【解決手段】表示窓20内に表示される明細欄33上でポインティングデバイスによるドラッグを検出したときに、明細欄33をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓20にスクロール表示される明細欄33に合わせて、縦、横見出し欄31、32を同期的にスクロール表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引システムの商品選択画面やそれに対応したバックオフィス画面などで、2次元図表をコンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示するための表示プログラム、電子商取引システムなどで使用される表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ・ディスプレイへの画面表示はグラフィカル・ユーザ・インターフェース(以下、GUIという)が一般化しており、そのようなGUI画面における操作も、マウス等のポインティングデバイスを使うことが一般的である。
【0003】
また、GUI環境下では、大量の情報をコンピュータ・ディスプレイに画面表示させるために、縦、横方向に表示情報をスライド移動できるようにしたスクロール技術を用いることが一般化しており、そのようなものでは、画面上の所定の位置に設けた表示窓内で、スクロールボタンをマウスで操作しながらコンテンツを移動表示させることが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
例えば、最上位の行を見出し欄とし、その下方に明細欄を配した2次元図表を表示窓に表示させる場合、上記スクロール技術を使用すれば、明細行が増えて表示窓の縦サイズを超えると、スクロールボタンが表われ、そのボタンを操作することで2次元図表のいずれの部分も表示させることができる。さらに、見出し欄のみを最上位に固定して、明細欄だけをスクロールできるようにしたものも実施されている。また、明細行が長く、表示窓の横方向に納まらない場合は、縦、横個別にスクロール操作をすることで所望の情報を表示させることができる。
【0005】
このような2次元図表としては、上記のような1次元コンテンツのみならず、最上位の行と左端の列に縦、横2つの見出し欄を設けた2次元コンテンツを表わす図表もある。
【0006】
2次元コンテンツとしては例えば、縦、横見出し欄に商品の属性を規定し、それらの属性の組み合わせで1商品を特定できるようにした商品桝目表などの2次元マトリクス表(例えば、特許文献2参照)などが含まれるが、このような2次元コンテンツに対応した2次元図表の場合は、縦、横に個別のスクロールボタンを配することが想定できる。
【0007】
図12(a)、(b)は、この種の商品桝目表スクロールの表示の一例を示す図である。
【0008】
この商品桝目表300(2次元図表)は、ポロシャツの商品一覧を示しており、縦見出し欄310に第1の商品属性であるサイズが規定され、横見出し欄320には第2の商品属性である色柄が規定され、明細欄330には第1、第2の商品属性によって特定される商品が複数集まって集合された商品群が規定されたものである。明細欄の各桝目には、商品の価格と個数入力欄とが表示される。
【0009】
また、縦見出し欄310はS、M、L、LL、3L、4Lの6サイズの属性値で分類され、横見出し欄410は白、青、赤、柄、黄、緑の6色の属性値で分類され、桝目欄は6×6の桝目で構成されている。全ての商品を表示窓200に表示できないため、商品選択画面Gの初期表示では、表示窓200にはサイズをS、M、L、LLの4サイズ、色を白、青、赤、柄の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横見出し欄310、320が表示され、表示窓200の最下部と右端には、横、縦方向のスクロールボタン321、311が表示される(図12(a)参照)。
【0010】
この状態で、横方向のスクロールボタン321の操作、縦方向のスクロールボタン311の操作が順次されると、横方向のスクロールボタン321の操作に応じて明細欄330と横見出し欄320とは左方向に移動し、縦方向のスクロールボタン311の操作に応じて明細欄330と縦見出し欄310とは上方向に移動する。
【0011】
このように縦、横にスクロール表示した結果、商品桝目表300にはサイズをL、LL、3L、4Lの4サイズ、色を赤、柄、黄、緑の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横見出し欄310、320が表示される(図12(b)参照)。
【0012】
このような表示プログラムの構成によれば、縦、横見出し欄310、320は、明細欄330の縦、横のスライド表示に同期してスライドするので、所望の情報を確実に表示窓200内に表示でき、操作者による明細欄330内の部位の特定を効率よく行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2008−33695号公報
【特許文献2】特開2002−150072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、2次元図表のサイズが大きくなればスクロール操作による部位の特定はしにくくなり、目的の部位を表示窓内に表示させることに思いのほか時間を要することがある。特に2次元コンテンツの場合には、縦、横個別にスクロール操作をしなければならないから、多大な時間を要することが予想される。
【0015】
また、市販の表計算ソフトウェアでは、マウスの中央ボタンを押下しながらドラッグ移動させることでスクロールできるものもあるが、縦、横同時にはスクロールできないため、決して迅速性にすぐれているとはいえない。そもそも、この中央ボタンの操作は、操作スピードによってスクロール・スピードも変動するため、予想外に大きくスクロールするなど、利便性においてもすぐれているとはいえない。
【0016】
さらに、同表計算ソフトウェアは、任意のセルから欄外の右下隅等へマウスでドラッグすると、縦、横同時にスクロールする、つまり斜め方向にスクロールする機能を有しているが、ドラッグの移動距離とは無関係にスクロールする(欄外の右下隅位置にマウスを停止させてもボタンを離さない限りはスクロールを続ける)ため、位置の特定がしにくい。
【0017】
したがって、同表計算ソフトウェアの上記種々のスクロール機能を2次元図表の表示プログラムに適用させても、2次元図表の明細欄の所望の表示部位を素早くかつ確実に表示窓内に表示させるという目的を達成することはできない。
【0018】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、2次元図表の明細欄のスクロール表示を容易にさせるとともに、その明細欄のスクロール表示にともなって、対応した縦、横見出し欄も同期させて表示することで、明細欄の表示情報を素早くかつ確実に把握できるようにした2次元図表の表示プログラムおよびそれを用いた2次元図表の表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の2次元図表の表示プログラムは、2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示プログラムであって、2次元図表は、予め、少なくとも縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出するステップ、明細欄をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、明細欄のスクロール表示に合わせて、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示することを特徴とする。
【0020】
ここで、特許請求の範囲に記載された各ステップを実行する順序は、プログラムが同じ目的、機能を実現するものであれば、適宜ステップを入れ替えて実行してもよい。もちろん、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップは、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップの事前に必要なステップであるから、これらの順関係は上記のとおりであることはいうまでもない。
【0021】
請求項2に記載の2次元図表の表示プログラムは、2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えている。
【0022】
請求項3に記載の2次元図表の表示プログラムは、縦、横見出し欄が明細欄に表示される情報の位置情報を規定している。
【0023】
請求項4に記載の電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラムでは、2次元図表が、第1の商品属性に関する複数の属性項目を含む縦属性欄と、第2の商品属性に関する複数の属性項目を含む横属性欄と、縦属性欄および横属性欄の属性項目同士の組み合わせによって1つの桝目を特定して商品を選択できるようになっている桝目欄とを備えた、2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されており、縦見出し欄は縦属性欄で構成され、横見出し欄は横属性欄で構成され、明細欄は上記桝目欄で構成されている。
【0024】
また、請求項5に記載の表示装置は、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備えており、通常は、パーソナルコンピュータに、本発明のプログラムを読み込んで実施される。
【発明の効果】
【0025】
請求項1に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、明細欄上でドラッグを検出するステップ、明細欄をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓にスクロール表示される明細欄に合わせて、縦、横見出し欄を同期的に縦、横方向にスクロール表示する構成としているので、2次元図表の明細欄の一部がスクロール表示された場合、現在の表示部分と、その部位に合った縦、横見出し欄とともに素早くかつ確実に表示窓に表示できる。
【0026】
請求項2に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えているので、縦、横見出し欄の一方を明細欄と同様にスクロール表示させることができ、他方を明細欄に同期させて縦、横方向いずれかにスクロール表示させることができる。
【0027】
請求項3に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、縦、横見出し欄が明細欄に表示される情報の位置情報を規定したものであるため、移動する明細欄に合致した位置情報を縦、横見出し欄に表示させることができ、2次元図表の明細欄の所望の部位を迅速かつ確実に表示窓に表示できる。
【0028】
請求項4に記載の電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラムは、2次元図表が電子商取引における販売者または購入者の端末画面に表示される2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されているため、商品桝目表の行、列数が多い場合でも、簡単に所望の部位を表示窓に表示させることができる。
【0029】
請求項5に記載の表示装置によれば、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備えているので、2次元図表の明細欄の一部がスクロール表示された場合、現在の表示部分と、その部位に合った縦、横見出し欄とともに素早くかつ確実に表示窓に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)は本発明の表示プログラムを用いるコンピュータの概略構成、(b)は表示プログラムの構成の各一例を示す図である。
【図2】本発明の表示プログラムによる2次元図表の表示の概念図である。
【図3】本発明の表示プログラムによる表示方法の一例を示す図である。
【図4】本発明の表示プログラムによる表示方法の他例を示す図である。
【図5】本発明の表示プログラムの基本動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図7】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図8】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図9】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図10】表示プログラムを採用した電子商取引システムの一例のシステム構成図である。
【図11】(a)、(b)は、表示桝目表の表示例を示す図である。
【図12】(a)、(b)は、従来の表示プログラムにおけるスクロールの表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面とともに説明する。
【0032】
図1(a)は本発明の表示プログラムを用いるコンピュータの概略構成、図1(b)は表示プログラムの構成の各例を示す図である。図2は、表示プログラムによる表示の概念図である。
【0033】
このコンピュータ1には、画面表示が可能なコンピュータ・ディスプレイ2(以下、ディスプレイという)、および画面上のポインタを動作させるマウス等のポインティングデバイス3が接続されている。また、コンピュータ1は、中央処理装置(CPU11)と、表示手段12(表示プログラム)と、表示プログラムや他のプログラム(不図示)等のアプリケーション・プログラム(以下、アプリケーションという)の実行制御、周辺装置の実行制御、アプリケーションで使用されるライブラリの管理等を行うオペレーティング・システム(不図示)(以下、OS13という)とを備えている。
【0034】
表示手段12は、種々のアプリケーションにおいて、所定の2次元図表30を所定の表示窓20に表示するプログラムであり、表示窓20の明細欄33上でマウスのドラッグを検出するドラッグ検出手段12aと、縦、横移動量算出手段12bと、明細欄スクロール表示手段12cと、縦、横見出し欄スクロール表示手段12dと、縦、横見出し欄有効/無効設定手段12eとより構成される。
【0035】
縦、横移動量算出手段12bは、ドラッグ検出手段12aで検出したドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、明細欄スクロール表示手段12cは明細欄33を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、縦、横見出し欄スクロール表示手段12dは算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップをそれぞれ実行するものである。
【0036】
また、縦、横見出し欄有効/無効設定手段12eは、縦、横見出し欄31、32を見出し欄として扱うかどうかを設定するためのもので、アプリケーションで使用する2次元図表30の内容に応じて表示プログラム内で組み込んでおいてもよいし、アプリケーション・プログラム内で有効/無効が設定できるようにしてもよい。縦、横見出し欄31、32の一方を無効とした場合には、その一方の見出し欄は明細欄33と同様の動作をなし(見出し欄は明細欄33の一部と定義される)、他方の見出し欄は縦または横方向のみのスクロール動作をなす。
【0037】
ついで、本発明の表示プログラムによる表示方法の概略および表示プログラムの基本動作を、図2〜図5にもとづいて説明する。なお、図3、図4は本発明の表示プログラムによる表示方法の2例を示す図である。また、本図および図3、4の例では、縦、横見出し欄ともに有効に設定されていることを前提としている。
【0038】
まず、図2を参照しながら表示プログラムによる表示の概念を説明する。
【0039】
図中の30は、ディスプレイ2に表示されるアプリケーション画面内で表示窓20に表示される、データ・コンテンツの集合体である2次元図表である。この2次元図表30は、このアプリケーションが2次元状にデータを集合させたコンテンツであり、n×mの桝目で表され、その最上位行を横見出し欄32、左端列を縦見出し欄31、それ以外の桝目の集合を明細欄33としたものである。つまり、縦見出し欄31と、横見出し欄32との交点によって、明細欄33の1部位が特定される。
【0040】
この2次元図表30には例えば、2属性によって1商品が定まる商品群を表示する場合、縦見出し欄31には一方の属性項目を、横見出し欄32には他方の属性項目を規定し、明細欄33の各桝目に商品名や商品コード、価格を規定した2次元状の商品桝目表が適用できる。より具体的には、色とサイズにより1商品を特定できる衣服などを適用でき、色(白、黒、青・・・)を横見出し欄32に、サイズ(S、M、L・・・)を縦見出し欄31に規定して明細欄33の各桝目に縦、横の属性によって定まる商品コードを規定した2次元状の一覧表などが挙げられる。
【0041】
また、2次元図表30としては、上記のような2属性によって1つの桝目が定まる2次元データの他、1次元データを2次元状に表示するものも適用できる。1次元データとしては例えば、Webサイトより検索によって得た不動産物件情報を、所在地、最寄り駅、価格、築年月などの見出し項目を規定した横見出し欄32と、番号(表示順)などを規定した縦見出し欄31と、抽出した物件の所在地、最寄り駅、価格、築年月などを表示した明細欄33とよりなるものが含まれる。
【0042】
一方、表示窓20はコンテンツである2次元図表30を部分的かつ選択的に表示するエリアであり、表示窓20内には明細欄33の一部が明細エリア23に表示され、表示された明細欄33の一部に対応した縦見出し欄31を表示窓20内の左端の縦見出しエリア21に、表示された明細欄33のの一部に対応した横見出し欄32を表示窓20内の最上位の横見出しエリア22に表示するものである。
【0043】
この表示窓20には、その表示対象である2次元図表30の明細欄33のどの部位を表示する場合にも、明細欄33のうちの選択した部位に対応した縦、横見出し欄31、32の部位が同期的に表示される。
【0044】
本発明では、このような明細欄33の表示窓20への表示の選択操作をマウス3のドラッグにより行えるようになっており、表示窓20内で表示された明細欄33をドラッグ操作することで、そのドラッグ操作した方向と距離に応じて明細欄33が移動するとともに、移動して表示される明細欄33に応じて縦見出し欄31は左端に固定された状態で縦方向に移動(スクロール)表示され、横見出し欄32は最上位に固定された状態で横方向に移動(スクロール)表示される。
【0045】
なお、ドラッグに対する移動の方向としては、ドラッグの操作が、コンテンツである2次元図表30を表示窓20に対して相対移動させる目的としたもの(図3参照)と、表示窓20を2次元図表30に対して相対移動させる目的としたもの(図4参照)の2通りが想定できる。以下の種々の例は、2次元図表30を表示窓20に対して相対移動させることを前提としたものを示している。
【0046】
ついで、図5のフローチャートを参照しながら表示プログラム基本動作を説明する。
【0047】
表示プログラムは、表示窓20の明細エリア23内でマウス3がポインティングされたことを監視し、ポインティングされると、縦、横見出し欄31、32がともに見出し欄として設定されているかを判別し、いずれもが有効に設定されているときには、ドラッグ検出手段12a(図1参照)によりドラッグされたかどうかを判別し、ドラッグされているときには、ドラッグの始点と終点より縦、横方向の移動量を算出し、明細欄33をドラッグ方向にそのまま移動させ、縦見出し欄31については算出した縦方向の移動量分、縦方向にスクロール表示させ、横見出し欄32については算出した横方向の移動量分、横方向にスクロール表示させる(ステップ101〜107)。この処理をマウス3のポインティングが外されるまで繰り返す(ステップ108)。
【0048】
また、縦、横見出し欄31、32ともに見出し欄として無効に設定されている場合には、縦、横見出し欄31、32を区別することなく2次元図表30をドラッグに応じて表示窓20内で移動させる(ステップ102のY、109〜111)。
【0049】
なお、縦、横見出し欄31、32のうちいずれか一方が見出し欄として無効に設定されている場合は、ステップ102〜108のうちの見出し欄のスクロール(ステップ106、107)の、無効とされている見出し欄については実行しないようになっている。
【0050】
このようなアプリケーション動作は、OS13によりスクロール機能の付与が可能なテーブルを縦、横見出し欄31、32、明細欄33ごとに定義し、テーブルを個別に、動的にスクロール機能を付与することで容易に実現できるが、そのようなOS13のスクロール機能を有さないものにも適用は可能である。
【0051】
このように、表示プログラムは、明細欄33をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓20にスクロール表示される明細欄33に合わせて、縦、横見出し欄31、32を同期的に縦、横方向にスクロール表示する構成としているので、2次元図表30の明細欄33の所望の部位をその部位に合った縦、横見出し欄31、32とともに素早くかつ確実に表示窓20に表示できる。また、マウスによるドラッグの移動量分だけ移動する構成であるため、スクロール量を判断しやすく操作性はきわめてよい。
【0052】
なお、図5に示した表示プログラムにおいて、ステップ104〜107の実行順序については、縦、横移動量算出ステップ(ステップ104)は縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップ(ステップ106、107)より前に実行することを前提として、他の実行順序であってもよい。
【0053】
つぎに、表示プログラムの種々の適用例について説明する。
【0054】
図6〜図8の各(a)、(b)は、種々の適用例におけるドラッグ操作による表示の遷移を示した図である。
【0055】
図6は、先述の不動産物件情報のような1次元データを2次元図表30に表現したものである。表示窓20の最上位の横見出しエリア22に各物件の見出し項目(項目1〜5)を示す横見出し欄32が表示され、左端の縦見出しエリア21には項目1である番号(表示順)を示す縦見出し欄31が表示されるようになっており、表示窓20の明細エリア23内でマウス3によりドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(見出し項目)はその行位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(NO)はその列位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0056】
一方、同様の1次元データであっても、項目1を縦見出し欄31として扱わない場合には、縦見出し欄31を無効に設定することで、項目1は明細欄33として扱われ、ドラッグ操作にともないドラッグ方向に移動する(図7参照)。つまり図7の例では、項目1の列は横方向に移動するとともに、項目1の各データ(図中、Name1、Name2・・・)は上方にスライド移動する。
【0057】
このように、表示プログラムは、2次元図表30の縦、横見出し欄31、32のいずれか一方を見出し欄として無効に設定するステップを備えているので、縦、横見出し欄31、32の一方を明細欄33と同様にスクロール表示させることができ、他方を明細欄33に同期させて縦、横方向いずれかにスクロール表示させることができる。
【0058】
また、図8は地図データを2次元図表30に表現したものである。表示窓20の最上位の横見出しエリア22に地図の横方向の位置情報を示す横スケールが表示され、左端の縦見出しエリア21には縦方向の位置情報を示す縦スケールが表示されるようになっており、表示窓20内でマウス3によりドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(横スケール)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(縦スケール)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0059】
なお、図8の例では、明細欄33は表示窓20内いっぱいに表示され、縦見出し欄31、横見出し欄32は明細欄33の重なり合って表示される。
【0060】
このように、縦、横見出し欄31、32が明細欄33に表示される情報の位置情報を規定したものの場合にも、移動する明細欄33に合致した位置情報を縦、横見出し欄31、32に表示させることができる。その結果、2次元図表30の明細欄33の所望の部位を迅速かつ確実に表示窓に表示できる。
【0061】
図9(a)、(b)は、表示プログラムを表計算ソフトウェアに適用させた例を示している。
【0062】
図9(a)は、表計算ソフトウェアの表データ表示部を2次元図表30の明細欄33を表示するための明細エリア23とし、横スケール表示部を横見出しエリア22、縦スケール表示部を縦見出しエリア21とした表示窓20に2次元図表30を表示する場合を示している。この場合、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(横スケール)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(縦スケール)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0063】
また、図9(b)は、表計算ソフトウェアの表データ表示部内に、明細欄33、縦、横見出し欄31、32を含む2次元図表30を作成した例を示している。この場合、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0064】
なお、表データ表示部内で縦、横見出し欄31、32を有効とする設定がなされている場合、それを縦、横スケールよりも優先して縦、横見出し欄31、32として取り扱うようにすれば、図9(a)、(b)の2例を同一アプリケーションで実現することができる。
【0065】
ついで、電子商取引システムに適用される表示プログラムについて説明する。
【0066】
図10は、電子商取引システムの一例である電子モールシステムのシステム構成図である。
【0067】
このシステムは、販売者サーバSと、店舗の通信端末機Tと、購入者通信端末機UとがインターネットNを介して接続されている。店舗の販売者は店舗の通信端末機Tを通じて、販売者通信端末機Uに表示される商品選択画面Gの商品レイアウトを設計でき、その商品選択画面を販売者サーバに保存できるようになっており、購入者は、販売者サーバSをアクセスして商品選択画面Gを購入者通信端末機Uに表示させて、所望の商品を選択できるようになっている。
【0068】
各店舗が販売する商品は、購入者通信端末機Uでは図11の例に示すような商品桝目表40を含む商品選択画面Gで表示される。
【0069】
図11に示した商品桝目表40(2次元図表30)は、ポロシャツの商品一覧を示しており、縦属性欄41(縦見出し欄31)に第1の商品属性であるサイズが規定され、横属性欄42(横見出し欄32)には第2の商品属性である色柄が規定され、桝目欄43(明細欄33)には第1、第2の商品属性によって特定される商品が複数集まって集合された商品群が規定されたものである。桝目欄43の各桝目44には、商品の価格44aと個数入力欄44bとが表示される。なお、図中の商品桝目表40の上方には、商品桝目表40に表示された商品群に関する、第1、第2の商品属性以外の共通の属性を表示するための共通事項欄45が表示される。
【0070】
また、縦属性欄41はS、M、L、LL、3L、4Lの6サイズの属性値で分類され、横属性欄42は白、青、赤、柄、黄、緑の6色の属性値で分類され、桝目欄43は6×6の桝目で構成されており、商品選択画面Gの初期表示では、表示窓20にはサイズをS、M、L、LLの4サイズ、色を白、青、赤、柄の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横属性欄41、42が表示されている(図11(a)参照)。
【0071】
商品を購入する場合、購入者が購入者通信端末機Uに表示された商品選択画面Gで所望の商品の桝目44に個数を入力していき、合計ボタン46を操作すると、合計金額47が表示される。その後、「カートに入れる」ボタン48を操作すると、選択した商品の情報がカート(購入用のメモリ)(不図示)に格納される。
【0072】
明細欄33(桝目欄43)内で、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、桝目欄43がそれに応じてスクロール移動するとともに、横属性欄42(サイズ)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦属性欄41(色)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0073】
スクロール移動した結果、表示窓20にはサイズをL、LL、3L、4Lの4サイズ、色を赤、柄、黄、緑の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横属性欄41、42が表示される(図11(b)参照)。
【0074】
また、ドラッグ操作により明細欄33、縦、横見出し欄31、32を移動表示できる表示プログラムは、販売者が購入者向けの商品選択画面Gを設計する場合にも適用できることはいうまでもない。
【0075】
このように、商品桝目表40を有した商品選択画面Gで商取引を行う電子商取引システムにおいて、上記のような表示プログラムを利用しているので、商品桝目表40の行、列数が多い場合でも、簡単に所望の部位を表示窓20に表示させることができる。
【0076】
以上に示した種々の例では、2次元図表30の表示サイズが表示窓20のサイズよりも大きい場合を示したが、表示窓20内に収まる場合には、ドラッグ操作による表示窓20内での移動がなされないようにしてもよいし、上記種々の例と同様にスクロール表示がなされるようにしてもよい。
【0077】
また上記の例では、縦見出し欄31は表示窓20の左端に表示し、横見出し欄32は表示窓20の最上位に表示するようにしたものを示したが、表示プログラムは、縦見出し欄31を右端、横見出し欄32を最下位に表示するものにも適用でき、その他の位置、例えば縦見出し欄31と横見出し欄32とがクロスして表示するものにも適用できる。
【0078】
以上には、装置構成としてコンピュータ1にディスプレイ2とポインティングデバイス(マウス3)が接続された例を示したが、これらが一体となった表示装置であってもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 コンピュータ
2 コンピュータ・ディスプレイ
3 マウス(ポインティングデバイス)
11 CPU
12 表示手段
12a ドラッグ検出手段
12b 縦、横移動量算出手段
12c 明細欄スクロール表示手段
12d 縦、横見出し欄スクロール手段
12e 縦、横見出し欄有効/無効設定手段
13 OS
20 表示窓
21 縦見出しエリア
22 横見出しエリア
23 明細エリア
30 2次元図表
31 縦見出し欄
32 横見出し欄
33 明細欄
S 販売者サーバ
T 店舗の通信端末機
U 購入者通信端末機
N インターネット
G 商品選択画面
40 商品桝目表
41 縦属性欄
42 横属性欄
43 桝目欄
44 桝目
45 共通事項欄
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引システムの商品選択画面やそれに対応したバックオフィス画面などで、2次元図表をコンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示するための表示プログラム、電子商取引システムなどで使用される表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ・ディスプレイへの画面表示はグラフィカル・ユーザ・インターフェース(以下、GUIという)が一般化しており、そのようなGUI画面における操作も、マウス等のポインティングデバイスを使うことが一般的である。
【0003】
また、GUI環境下では、大量の情報をコンピュータ・ディスプレイに画面表示させるために、縦、横方向に表示情報をスライド移動できるようにしたスクロール技術を用いることが一般化しており、そのようなものでは、画面上の所定の位置に設けた表示窓内で、スクロールボタンをマウスで操作しながらコンテンツを移動表示させることが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
例えば、最上位の行を見出し欄とし、その下方に明細欄を配した2次元図表を表示窓に表示させる場合、上記スクロール技術を使用すれば、明細行が増えて表示窓の縦サイズを超えると、スクロールボタンが表われ、そのボタンを操作することで2次元図表のいずれの部分も表示させることができる。さらに、見出し欄のみを最上位に固定して、明細欄だけをスクロールできるようにしたものも実施されている。また、明細行が長く、表示窓の横方向に納まらない場合は、縦、横個別にスクロール操作をすることで所望の情報を表示させることができる。
【0005】
このような2次元図表としては、上記のような1次元コンテンツのみならず、最上位の行と左端の列に縦、横2つの見出し欄を設けた2次元コンテンツを表わす図表もある。
【0006】
2次元コンテンツとしては例えば、縦、横見出し欄に商品の属性を規定し、それらの属性の組み合わせで1商品を特定できるようにした商品桝目表などの2次元マトリクス表(例えば、特許文献2参照)などが含まれるが、このような2次元コンテンツに対応した2次元図表の場合は、縦、横に個別のスクロールボタンを配することが想定できる。
【0007】
図12(a)、(b)は、この種の商品桝目表スクロールの表示の一例を示す図である。
【0008】
この商品桝目表300(2次元図表)は、ポロシャツの商品一覧を示しており、縦見出し欄310に第1の商品属性であるサイズが規定され、横見出し欄320には第2の商品属性である色柄が規定され、明細欄330には第1、第2の商品属性によって特定される商品が複数集まって集合された商品群が規定されたものである。明細欄の各桝目には、商品の価格と個数入力欄とが表示される。
【0009】
また、縦見出し欄310はS、M、L、LL、3L、4Lの6サイズの属性値で分類され、横見出し欄410は白、青、赤、柄、黄、緑の6色の属性値で分類され、桝目欄は6×6の桝目で構成されている。全ての商品を表示窓200に表示できないため、商品選択画面Gの初期表示では、表示窓200にはサイズをS、M、L、LLの4サイズ、色を白、青、赤、柄の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横見出し欄310、320が表示され、表示窓200の最下部と右端には、横、縦方向のスクロールボタン321、311が表示される(図12(a)参照)。
【0010】
この状態で、横方向のスクロールボタン321の操作、縦方向のスクロールボタン311の操作が順次されると、横方向のスクロールボタン321の操作に応じて明細欄330と横見出し欄320とは左方向に移動し、縦方向のスクロールボタン311の操作に応じて明細欄330と縦見出し欄310とは上方向に移動する。
【0011】
このように縦、横にスクロール表示した結果、商品桝目表300にはサイズをL、LL、3L、4Lの4サイズ、色を赤、柄、黄、緑の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横見出し欄310、320が表示される(図12(b)参照)。
【0012】
このような表示プログラムの構成によれば、縦、横見出し欄310、320は、明細欄330の縦、横のスライド表示に同期してスライドするので、所望の情報を確実に表示窓200内に表示でき、操作者による明細欄330内の部位の特定を効率よく行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2008−33695号公報
【特許文献2】特開2002−150072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、2次元図表のサイズが大きくなればスクロール操作による部位の特定はしにくくなり、目的の部位を表示窓内に表示させることに思いのほか時間を要することがある。特に2次元コンテンツの場合には、縦、横個別にスクロール操作をしなければならないから、多大な時間を要することが予想される。
【0015】
また、市販の表計算ソフトウェアでは、マウスの中央ボタンを押下しながらドラッグ移動させることでスクロールできるものもあるが、縦、横同時にはスクロールできないため、決して迅速性にすぐれているとはいえない。そもそも、この中央ボタンの操作は、操作スピードによってスクロール・スピードも変動するため、予想外に大きくスクロールするなど、利便性においてもすぐれているとはいえない。
【0016】
さらに、同表計算ソフトウェアは、任意のセルから欄外の右下隅等へマウスでドラッグすると、縦、横同時にスクロールする、つまり斜め方向にスクロールする機能を有しているが、ドラッグの移動距離とは無関係にスクロールする(欄外の右下隅位置にマウスを停止させてもボタンを離さない限りはスクロールを続ける)ため、位置の特定がしにくい。
【0017】
したがって、同表計算ソフトウェアの上記種々のスクロール機能を2次元図表の表示プログラムに適用させても、2次元図表の明細欄の所望の表示部位を素早くかつ確実に表示窓内に表示させるという目的を達成することはできない。
【0018】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、2次元図表の明細欄のスクロール表示を容易にさせるとともに、その明細欄のスクロール表示にともなって、対応した縦、横見出し欄も同期させて表示することで、明細欄の表示情報を素早くかつ確実に把握できるようにした2次元図表の表示プログラムおよびそれを用いた2次元図表の表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の2次元図表の表示プログラムは、2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示プログラムであって、2次元図表は、予め、少なくとも縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出するステップ、明細欄をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、明細欄のスクロール表示に合わせて、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示することを特徴とする。
【0020】
ここで、特許請求の範囲に記載された各ステップを実行する順序は、プログラムが同じ目的、機能を実現するものであれば、適宜ステップを入れ替えて実行してもよい。もちろん、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップは、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップの事前に必要なステップであるから、これらの順関係は上記のとおりであることはいうまでもない。
【0021】
請求項2に記載の2次元図表の表示プログラムは、2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えている。
【0022】
請求項3に記載の2次元図表の表示プログラムは、縦、横見出し欄が明細欄に表示される情報の位置情報を規定している。
【0023】
請求項4に記載の電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラムでは、2次元図表が、第1の商品属性に関する複数の属性項目を含む縦属性欄と、第2の商品属性に関する複数の属性項目を含む横属性欄と、縦属性欄および横属性欄の属性項目同士の組み合わせによって1つの桝目を特定して商品を選択できるようになっている桝目欄とを備えた、2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されており、縦見出し欄は縦属性欄で構成され、横見出し欄は横属性欄で構成され、明細欄は上記桝目欄で構成されている。
【0024】
また、請求項5に記載の表示装置は、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備えており、通常は、パーソナルコンピュータに、本発明のプログラムを読み込んで実施される。
【発明の効果】
【0025】
請求項1に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、明細欄上でドラッグを検出するステップ、明細欄をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓にスクロール表示される明細欄に合わせて、縦、横見出し欄を同期的に縦、横方向にスクロール表示する構成としているので、2次元図表の明細欄の一部がスクロール表示された場合、現在の表示部分と、その部位に合った縦、横見出し欄とともに素早くかつ確実に表示窓に表示できる。
【0026】
請求項2に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えているので、縦、横見出し欄の一方を明細欄と同様にスクロール表示させることができ、他方を明細欄に同期させて縦、横方向いずれかにスクロール表示させることができる。
【0027】
請求項3に記載の2次元図表の表示プログラムによれば、縦、横見出し欄が明細欄に表示される情報の位置情報を規定したものであるため、移動する明細欄に合致した位置情報を縦、横見出し欄に表示させることができ、2次元図表の明細欄の所望の部位を迅速かつ確実に表示窓に表示できる。
【0028】
請求項4に記載の電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラムは、2次元図表が電子商取引における販売者または購入者の端末画面に表示される2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されているため、商品桝目表の行、列数が多い場合でも、簡単に所望の部位を表示窓に表示させることができる。
【0029】
請求項5に記載の表示装置によれば、表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備えているので、2次元図表の明細欄の一部がスクロール表示された場合、現在の表示部分と、その部位に合った縦、横見出し欄とともに素早くかつ確実に表示窓に表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)は本発明の表示プログラムを用いるコンピュータの概略構成、(b)は表示プログラムの構成の各一例を示す図である。
【図2】本発明の表示プログラムによる2次元図表の表示の概念図である。
【図3】本発明の表示プログラムによる表示方法の一例を示す図である。
【図4】本発明の表示プログラムによる表示方法の他例を示す図である。
【図5】本発明の表示プログラムの基本動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図7】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図8】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図9】表示プログラムによる2次元図表の表示の他例を示す図である。
【図10】表示プログラムを採用した電子商取引システムの一例のシステム構成図である。
【図11】(a)、(b)は、表示桝目表の表示例を示す図である。
【図12】(a)、(b)は、従来の表示プログラムにおけるスクロールの表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面とともに説明する。
【0032】
図1(a)は本発明の表示プログラムを用いるコンピュータの概略構成、図1(b)は表示プログラムの構成の各例を示す図である。図2は、表示プログラムによる表示の概念図である。
【0033】
このコンピュータ1には、画面表示が可能なコンピュータ・ディスプレイ2(以下、ディスプレイという)、および画面上のポインタを動作させるマウス等のポインティングデバイス3が接続されている。また、コンピュータ1は、中央処理装置(CPU11)と、表示手段12(表示プログラム)と、表示プログラムや他のプログラム(不図示)等のアプリケーション・プログラム(以下、アプリケーションという)の実行制御、周辺装置の実行制御、アプリケーションで使用されるライブラリの管理等を行うオペレーティング・システム(不図示)(以下、OS13という)とを備えている。
【0034】
表示手段12は、種々のアプリケーションにおいて、所定の2次元図表30を所定の表示窓20に表示するプログラムであり、表示窓20の明細欄33上でマウスのドラッグを検出するドラッグ検出手段12aと、縦、横移動量算出手段12bと、明細欄スクロール表示手段12cと、縦、横見出し欄スクロール表示手段12dと、縦、横見出し欄有効/無効設定手段12eとより構成される。
【0035】
縦、横移動量算出手段12bは、ドラッグ検出手段12aで検出したドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、明細欄スクロール表示手段12cは明細欄33を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、縦、横見出し欄スクロール表示手段12dは算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップをそれぞれ実行するものである。
【0036】
また、縦、横見出し欄有効/無効設定手段12eは、縦、横見出し欄31、32を見出し欄として扱うかどうかを設定するためのもので、アプリケーションで使用する2次元図表30の内容に応じて表示プログラム内で組み込んでおいてもよいし、アプリケーション・プログラム内で有効/無効が設定できるようにしてもよい。縦、横見出し欄31、32の一方を無効とした場合には、その一方の見出し欄は明細欄33と同様の動作をなし(見出し欄は明細欄33の一部と定義される)、他方の見出し欄は縦または横方向のみのスクロール動作をなす。
【0037】
ついで、本発明の表示プログラムによる表示方法の概略および表示プログラムの基本動作を、図2〜図5にもとづいて説明する。なお、図3、図4は本発明の表示プログラムによる表示方法の2例を示す図である。また、本図および図3、4の例では、縦、横見出し欄ともに有効に設定されていることを前提としている。
【0038】
まず、図2を参照しながら表示プログラムによる表示の概念を説明する。
【0039】
図中の30は、ディスプレイ2に表示されるアプリケーション画面内で表示窓20に表示される、データ・コンテンツの集合体である2次元図表である。この2次元図表30は、このアプリケーションが2次元状にデータを集合させたコンテンツであり、n×mの桝目で表され、その最上位行を横見出し欄32、左端列を縦見出し欄31、それ以外の桝目の集合を明細欄33としたものである。つまり、縦見出し欄31と、横見出し欄32との交点によって、明細欄33の1部位が特定される。
【0040】
この2次元図表30には例えば、2属性によって1商品が定まる商品群を表示する場合、縦見出し欄31には一方の属性項目を、横見出し欄32には他方の属性項目を規定し、明細欄33の各桝目に商品名や商品コード、価格を規定した2次元状の商品桝目表が適用できる。より具体的には、色とサイズにより1商品を特定できる衣服などを適用でき、色(白、黒、青・・・)を横見出し欄32に、サイズ(S、M、L・・・)を縦見出し欄31に規定して明細欄33の各桝目に縦、横の属性によって定まる商品コードを規定した2次元状の一覧表などが挙げられる。
【0041】
また、2次元図表30としては、上記のような2属性によって1つの桝目が定まる2次元データの他、1次元データを2次元状に表示するものも適用できる。1次元データとしては例えば、Webサイトより検索によって得た不動産物件情報を、所在地、最寄り駅、価格、築年月などの見出し項目を規定した横見出し欄32と、番号(表示順)などを規定した縦見出し欄31と、抽出した物件の所在地、最寄り駅、価格、築年月などを表示した明細欄33とよりなるものが含まれる。
【0042】
一方、表示窓20はコンテンツである2次元図表30を部分的かつ選択的に表示するエリアであり、表示窓20内には明細欄33の一部が明細エリア23に表示され、表示された明細欄33の一部に対応した縦見出し欄31を表示窓20内の左端の縦見出しエリア21に、表示された明細欄33のの一部に対応した横見出し欄32を表示窓20内の最上位の横見出しエリア22に表示するものである。
【0043】
この表示窓20には、その表示対象である2次元図表30の明細欄33のどの部位を表示する場合にも、明細欄33のうちの選択した部位に対応した縦、横見出し欄31、32の部位が同期的に表示される。
【0044】
本発明では、このような明細欄33の表示窓20への表示の選択操作をマウス3のドラッグにより行えるようになっており、表示窓20内で表示された明細欄33をドラッグ操作することで、そのドラッグ操作した方向と距離に応じて明細欄33が移動するとともに、移動して表示される明細欄33に応じて縦見出し欄31は左端に固定された状態で縦方向に移動(スクロール)表示され、横見出し欄32は最上位に固定された状態で横方向に移動(スクロール)表示される。
【0045】
なお、ドラッグに対する移動の方向としては、ドラッグの操作が、コンテンツである2次元図表30を表示窓20に対して相対移動させる目的としたもの(図3参照)と、表示窓20を2次元図表30に対して相対移動させる目的としたもの(図4参照)の2通りが想定できる。以下の種々の例は、2次元図表30を表示窓20に対して相対移動させることを前提としたものを示している。
【0046】
ついで、図5のフローチャートを参照しながら表示プログラム基本動作を説明する。
【0047】
表示プログラムは、表示窓20の明細エリア23内でマウス3がポインティングされたことを監視し、ポインティングされると、縦、横見出し欄31、32がともに見出し欄として設定されているかを判別し、いずれもが有効に設定されているときには、ドラッグ検出手段12a(図1参照)によりドラッグされたかどうかを判別し、ドラッグされているときには、ドラッグの始点と終点より縦、横方向の移動量を算出し、明細欄33をドラッグ方向にそのまま移動させ、縦見出し欄31については算出した縦方向の移動量分、縦方向にスクロール表示させ、横見出し欄32については算出した横方向の移動量分、横方向にスクロール表示させる(ステップ101〜107)。この処理をマウス3のポインティングが外されるまで繰り返す(ステップ108)。
【0048】
また、縦、横見出し欄31、32ともに見出し欄として無効に設定されている場合には、縦、横見出し欄31、32を区別することなく2次元図表30をドラッグに応じて表示窓20内で移動させる(ステップ102のY、109〜111)。
【0049】
なお、縦、横見出し欄31、32のうちいずれか一方が見出し欄として無効に設定されている場合は、ステップ102〜108のうちの見出し欄のスクロール(ステップ106、107)の、無効とされている見出し欄については実行しないようになっている。
【0050】
このようなアプリケーション動作は、OS13によりスクロール機能の付与が可能なテーブルを縦、横見出し欄31、32、明細欄33ごとに定義し、テーブルを個別に、動的にスクロール機能を付与することで容易に実現できるが、そのようなOS13のスクロール機能を有さないものにも適用は可能である。
【0051】
このように、表示プログラムは、明細欄33をドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップを実行し、これによって、表示窓20にスクロール表示される明細欄33に合わせて、縦、横見出し欄31、32を同期的に縦、横方向にスクロール表示する構成としているので、2次元図表30の明細欄33の所望の部位をその部位に合った縦、横見出し欄31、32とともに素早くかつ確実に表示窓20に表示できる。また、マウスによるドラッグの移動量分だけ移動する構成であるため、スクロール量を判断しやすく操作性はきわめてよい。
【0052】
なお、図5に示した表示プログラムにおいて、ステップ104〜107の実行順序については、縦、横移動量算出ステップ(ステップ104)は縦、横見出し欄31、32をスクロール表示させるステップ(ステップ106、107)より前に実行することを前提として、他の実行順序であってもよい。
【0053】
つぎに、表示プログラムの種々の適用例について説明する。
【0054】
図6〜図8の各(a)、(b)は、種々の適用例におけるドラッグ操作による表示の遷移を示した図である。
【0055】
図6は、先述の不動産物件情報のような1次元データを2次元図表30に表現したものである。表示窓20の最上位の横見出しエリア22に各物件の見出し項目(項目1〜5)を示す横見出し欄32が表示され、左端の縦見出しエリア21には項目1である番号(表示順)を示す縦見出し欄31が表示されるようになっており、表示窓20の明細エリア23内でマウス3によりドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(見出し項目)はその行位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(NO)はその列位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0056】
一方、同様の1次元データであっても、項目1を縦見出し欄31として扱わない場合には、縦見出し欄31を無効に設定することで、項目1は明細欄33として扱われ、ドラッグ操作にともないドラッグ方向に移動する(図7参照)。つまり図7の例では、項目1の列は横方向に移動するとともに、項目1の各データ(図中、Name1、Name2・・・)は上方にスライド移動する。
【0057】
このように、表示プログラムは、2次元図表30の縦、横見出し欄31、32のいずれか一方を見出し欄として無効に設定するステップを備えているので、縦、横見出し欄31、32の一方を明細欄33と同様にスクロール表示させることができ、他方を明細欄33に同期させて縦、横方向いずれかにスクロール表示させることができる。
【0058】
また、図8は地図データを2次元図表30に表現したものである。表示窓20の最上位の横見出しエリア22に地図の横方向の位置情報を示す横スケールが表示され、左端の縦見出しエリア21には縦方向の位置情報を示す縦スケールが表示されるようになっており、表示窓20内でマウス3によりドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(横スケール)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(縦スケール)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0059】
なお、図8の例では、明細欄33は表示窓20内いっぱいに表示され、縦見出し欄31、横見出し欄32は明細欄33の重なり合って表示される。
【0060】
このように、縦、横見出し欄31、32が明細欄33に表示される情報の位置情報を規定したものの場合にも、移動する明細欄33に合致した位置情報を縦、横見出し欄31、32に表示させることができる。その結果、2次元図表30の明細欄33の所望の部位を迅速かつ確実に表示窓に表示できる。
【0061】
図9(a)、(b)は、表示プログラムを表計算ソフトウェアに適用させた例を示している。
【0062】
図9(a)は、表計算ソフトウェアの表データ表示部を2次元図表30の明細欄33を表示するための明細エリア23とし、横スケール表示部を横見出しエリア22、縦スケール表示部を縦見出しエリア21とした表示窓20に2次元図表30を表示する場合を示している。この場合、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32(横スケール)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31(縦スケール)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0063】
また、図9(b)は、表計算ソフトウェアの表データ表示部内に、明細欄33、縦、横見出し欄31、32を含む2次元図表30を作成した例を示している。この場合、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、明細欄33がそれに応じてスクロール移動するとともに、横見出し欄32はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦見出し欄31はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0064】
なお、表データ表示部内で縦、横見出し欄31、32を有効とする設定がなされている場合、それを縦、横スケールよりも優先して縦、横見出し欄31、32として取り扱うようにすれば、図9(a)、(b)の2例を同一アプリケーションで実現することができる。
【0065】
ついで、電子商取引システムに適用される表示プログラムについて説明する。
【0066】
図10は、電子商取引システムの一例である電子モールシステムのシステム構成図である。
【0067】
このシステムは、販売者サーバSと、店舗の通信端末機Tと、購入者通信端末機UとがインターネットNを介して接続されている。店舗の販売者は店舗の通信端末機Tを通じて、販売者通信端末機Uに表示される商品選択画面Gの商品レイアウトを設計でき、その商品選択画面を販売者サーバに保存できるようになっており、購入者は、販売者サーバSをアクセスして商品選択画面Gを購入者通信端末機Uに表示させて、所望の商品を選択できるようになっている。
【0068】
各店舗が販売する商品は、購入者通信端末機Uでは図11の例に示すような商品桝目表40を含む商品選択画面Gで表示される。
【0069】
図11に示した商品桝目表40(2次元図表30)は、ポロシャツの商品一覧を示しており、縦属性欄41(縦見出し欄31)に第1の商品属性であるサイズが規定され、横属性欄42(横見出し欄32)には第2の商品属性である色柄が規定され、桝目欄43(明細欄33)には第1、第2の商品属性によって特定される商品が複数集まって集合された商品群が規定されたものである。桝目欄43の各桝目44には、商品の価格44aと個数入力欄44bとが表示される。なお、図中の商品桝目表40の上方には、商品桝目表40に表示された商品群に関する、第1、第2の商品属性以外の共通の属性を表示するための共通事項欄45が表示される。
【0070】
また、縦属性欄41はS、M、L、LL、3L、4Lの6サイズの属性値で分類され、横属性欄42は白、青、赤、柄、黄、緑の6色の属性値で分類され、桝目欄43は6×6の桝目で構成されており、商品選択画面Gの初期表示では、表示窓20にはサイズをS、M、L、LLの4サイズ、色を白、青、赤、柄の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横属性欄41、42が表示されている(図11(a)参照)。
【0071】
商品を購入する場合、購入者が購入者通信端末機Uに表示された商品選択画面Gで所望の商品の桝目44に個数を入力していき、合計ボタン46を操作すると、合計金額47が表示される。その後、「カートに入れる」ボタン48を操作すると、選択した商品の情報がカート(購入用のメモリ)(不図示)に格納される。
【0072】
明細欄33(桝目欄43)内で、図例のように左斜め上方向にドラッグ操作がされると、桝目欄43がそれに応じてスクロール移動するとともに、横属性欄42(サイズ)はその縦方向の位置が変動することなく横方向の移動量分、左方向にスライド移動し、縦属性欄41(色)はその横方向の位置が変動することなく縦方向の移動量分、上方向に移動する。
【0073】
スクロール移動した結果、表示窓20にはサイズをL、LL、3L、4Lの4サイズ、色を赤、柄、黄、緑の4色とした16商品が表示され、それに対応した縦、横属性欄41、42が表示される(図11(b)参照)。
【0074】
また、ドラッグ操作により明細欄33、縦、横見出し欄31、32を移動表示できる表示プログラムは、販売者が購入者向けの商品選択画面Gを設計する場合にも適用できることはいうまでもない。
【0075】
このように、商品桝目表40を有した商品選択画面Gで商取引を行う電子商取引システムにおいて、上記のような表示プログラムを利用しているので、商品桝目表40の行、列数が多い場合でも、簡単に所望の部位を表示窓20に表示させることができる。
【0076】
以上に示した種々の例では、2次元図表30の表示サイズが表示窓20のサイズよりも大きい場合を示したが、表示窓20内に収まる場合には、ドラッグ操作による表示窓20内での移動がなされないようにしてもよいし、上記種々の例と同様にスクロール表示がなされるようにしてもよい。
【0077】
また上記の例では、縦見出し欄31は表示窓20の左端に表示し、横見出し欄32は表示窓20の最上位に表示するようにしたものを示したが、表示プログラムは、縦見出し欄31を右端、横見出し欄32を最下位に表示するものにも適用でき、その他の位置、例えば縦見出し欄31と横見出し欄32とがクロスして表示するものにも適用できる。
【0078】
以上には、装置構成としてコンピュータ1にディスプレイ2とポインティングデバイス(マウス3)が接続された例を示したが、これらが一体となった表示装置であってもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 コンピュータ
2 コンピュータ・ディスプレイ
3 マウス(ポインティングデバイス)
11 CPU
12 表示手段
12a ドラッグ検出手段
12b 縦、横移動量算出手段
12c 明細欄スクロール表示手段
12d 縦、横見出し欄スクロール手段
12e 縦、横見出し欄有効/無効設定手段
13 OS
20 表示窓
21 縦見出しエリア
22 横見出しエリア
23 明細エリア
30 2次元図表
31 縦見出し欄
32 横見出し欄
33 明細欄
S 販売者サーバ
T 店舗の通信端末機
U 購入者通信端末機
N インターネット
G 商品選択画面
40 商品桝目表
41 縦属性欄
42 横属性欄
43 桝目欄
44 桝目
45 共通事項欄
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示プログラムであって、
上記2次元図表は、予め、少なくとも縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、
上記表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出するステップ、
上記明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、
上記ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、
上記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、
これによって、上記明細欄のスクロール表示に合わせて、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示することを特徴とする、2次元図表の表示プログラム。
【請求項2】
請求項1において、
上記2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えている、2次元図表の表示プログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記縦、横見出し欄が、上記明細欄に表示される情報の位置情報を規定している、2次元図表の表示プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
上記2次元図表は、第1の商品属性に関する複数の属性項目を含む縦属性欄と、第2の商品属性に関する複数の属性項目を含む横属性欄と、縦属性欄および横属性欄の属性項目同士の組み合わせによって1つの桝目を特定して商品を選択できるようになっている桝目欄とを備えた、2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されており、
上記縦見出し欄は上記縦属性欄で構成され、上記横見出し欄は上記横属性欄で構成され、上記明細欄は上記桝目欄で構成されている、電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラム。
【請求項5】
2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示装置であって、
上記2次元図表は、予め縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、
上記表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、
上記明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、
上記ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、
上記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備え、
上記明細欄がスクロール表示されたときに、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示させる機能を備えた、2次元図表の表示装置。
【請求項1】
2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示プログラムであって、
上記2次元図表は、予め、少なくとも縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、
上記表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出するステップ、
上記明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示するステップ、
上記ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出するステップ、
上記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させるステップを実行し、
これによって、上記明細欄のスクロール表示に合わせて、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示することを特徴とする、2次元図表の表示プログラム。
【請求項2】
請求項1において、
上記2次元図表の縦、横見出し欄のいずれか一方を無効に設定するステップを更に備えている、2次元図表の表示プログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記縦、横見出し欄が、上記明細欄に表示される情報の位置情報を規定している、2次元図表の表示プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
上記2次元図表は、第1の商品属性に関する複数の属性項目を含む縦属性欄と、第2の商品属性に関する複数の属性項目を含む横属性欄と、縦属性欄および横属性欄の属性項目同士の組み合わせによって1つの桝目を特定して商品を選択できるようになっている桝目欄とを備えた、2次元マトリクス状の商品桝目表により構成されており、
上記縦見出し欄は上記縦属性欄で構成され、上記横見出し欄は上記横属性欄で構成され、上記明細欄は上記桝目欄で構成されている、電子商取引システムで使用される、2次元図表の表示プログラム。
【請求項5】
2次元図表を、コンピュータ・ディスプレイの画面上に表示された表示窓に表示する表示装置であって、
上記2次元図表は、予め縦見出し欄、横見出し欄、明細欄に区画形成されており、
上記表示窓内に表示される明細欄上でポインティングデバイスによるドラッグを検出する手段、
上記明細欄を上記ドラッグ操作に合わせてスクロール表示する手段、
上記ドラッグ操作の始点から縦方向、横方向への移動量を算出する手段、
上記算出した縦方向、横方向の移動量に合わせて、上記縦、横見出し欄をスクロール表示させる手段とを備え、
上記明細欄がスクロール表示されたときに、上記縦、横見出し欄を同期的にスクロールさせて表示させる機能を備えた、2次元図表の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−3579(P2012−3579A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139141(P2010−139141)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(507316527)株式会社ECS (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(507316527)株式会社ECS (6)
【Fターム(参考)】
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