説明

4,4’−ビフェニルポリスルホン組成物、その調製方法、及びそれによって製造される物品

4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物であって、主成分として、4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成された50モル%より多い反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol PSU)、前記組成物の全質量に基づいて0.01質量%より多い、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有組成物、及び、ビスフェノールAと少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成された50モル%より多い反復単位を有する少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)を含む組成物。4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物は、その全質量に基づき少なくとも60質量%のBolPSUを含み、410℃、50秒-1(VR40)のずり速度で、1.20以下の溶融粘度比を有する。上記組成物を調製するために特に適切である方法。上記組成物から作られ又は上記方法によって調製される物品。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のスルホンモノマーとの反応により形成された50モル%より多い反復単位を含むポリスルホン(以降BolPSU)は、スルホンポリマーファミリーの無類のメンバーである。BolPSUのうち、ポリフェニルスルホン(以降PPSU)、すなわち、4,4'-ビフェノールと少なくとも1種の4,4'-ジハロジ-フェニルスルホンとの反応により形成された50モル%以上の反復単位を含むポリスルホンが、特に興味の対象である。BolPSUは、それらの温度等級における他のポリマーに基づく組成物に通常見られない機械特性を有する組成物を提供する。BolPSU組成物は、良好な溶融流れ習性については、通常高温で処理されることを必要とし、いくつかの二次加工形状においては、400〜420℃の溶融温度が要求される。
そのような高温で、BolPSU自体の粘度及び従っていかなる通常のBolPSU組成物の粘度は、経時的に非常に増加し、そしてこの粘度上昇によっては、この組成物に基づく高い品質の商品の製造が困難となる問題がある。
さらに、BolPSU自体又は通常のBolPSU組成物から物品を製造する場合、炭化物層が、使用される道具の壁に形成することが一般的に観察され(例えば、押出処理の場合のダイ中、又は射出成形処理の場合の射出ノズルに)、この好ましくない炭化層は、時間の経過とともに迅速に成長し、二次加工される物品に黒色斑点(speck)が発生する結果となり、その性能と審美性を低下する。この炭化は、さらに黒色斑点を有する押出物の形態でスクラップの発生の原因となる。系に由来する炭化層を除去するために、二次加工系の完全な中断及びクリーンアップが必要とされ、このことは、作業中止時間及び損失生成物の観点から高価である。
種々の芳香族ポリスルホン組成物の溶融安定性を改良するためにすでに試みがなされている。
【0002】
GB1 398 133は、0.01〜4質量%のホスフィットエステルの配合により、BolPSU以外の芳香族ポリスルホンのいくつかの種類の溶融粘度を実質的に改良し得ることを開示する。
本出願の優先日以前に出願され、その後発表されたWO 03/089520は、溶融安定化剤と言われる有機ホスフィット及びホスホナイトのような有機リン含有化合物が、その黄色さを減少させ、またその光線透過率を増加させる目的で、顔料及び/又は蛍光増白剤とともにPPSU組成物に有利にも添加され得ることを開示している。0.1質量%(組成物の全質量に基づき)よりはるかに下回るリン含有化合物の量は、目的に達成するのに充分と説明する。
Solvay Advanced Polymer,L.L.C.によって登録名RADEL(登録商標)R、Radel(登録商標)R-5600NT等の下で商品化されているいくつかの市販のPPSU等級は、未使用の(virgin)PPSUポリマーと、有機ホスフィット及び/又はホスホナイトの痕跡量(多くとも0.01質量%)とから成る。上記有機ホスフィット及び/又はホスホナイトは、PPSUが溶解している溶媒からPPSUを回収する工程の間(重縮合反応の調度後に)に、PPSUの量を基準にして0.20質量%までの量で、添加されるが、95%を上回って、それらは、有機ホスフィット及びホスホナイト以外の化合物に分解されるか、上記回収工程の間、失われる。
有機ホスフィット及び/又はホスホナイト化合物を含む全ての先行技術のPPSU組成物は、通常のPPSU組成物(すなわち、全体的にホスフィット及びホスホナイトなしのBolPSU組成物)に関してわずかに改良された溶融安定性を時に示すが、高温で不十分な溶融安定性を有し、通常のBolPSU組成物で遭遇するすべての問題及び欠点、例えば、上述の炭化及び黒色斑点の形成は依然として激しく生じる。
特にPPSU組成物の価格を低下させるためにPPSUの機械特性の欠点を伴いながらビフェノールAポリスルホンとPPSUとを混合することは、先行技術である。
その説明として、US 2002/0017743の実施例3は、50質量%のRadel(登録商標)R-5600 NT PPSU、25質量%のUdel(登録商標)P 1710NT 15ビスフェノールAポリスルホン及び25質量%のEMS TR70非結晶ポリアミド(スイスのEMS-Chemie AG社から入手可能)のブレンドを開示する。US 2002/0017743は、PPSUの溶解安定性に与えるビスフェノールAポリスルホンの可能な影響力については触れていない。より一般的に、出願人が知る限り、一般の開示は、PPSU溶融安定性に対して有するビスフェノールAポリスルホンの可能な影響力について対処する開示は存在しない。
【0003】
その別の説明は、Solvay Advanced Polymers, L.L.C.から商業上入手可能な独占的ブレンドであり、55質量%のPPSU及び45質量%のPSUからなる。
上述の先行技術BolPSU組成物によって生じた問題を扱う4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物を提供することが、本発明の目的である。
この目的のために、本発明は、以下の成分、
(1)主成分として、4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成された50モル%より多い反復単位を有する少なくとも1種のポリスルホン(BolPSU)、
(2)上記組成物の全質量に基づいて0.01質量%より多い、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有化合物、及び
(3)ビスフェノールAと少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成された50モル%より多い反復単位を有する少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)、
を含む4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物に関する。
BolPSUが、本組成物の主成分であることは、組成物中の質量分率が、本組成物中に存在する他のいかなる成分の質量分率より大きいことを意味する。
BolPSUが、単一のジオールとしての4,4'-ビフェノール(すなわち、4,4'-ジヒドロキシビフェニル)と、SM1との反応により形成される反復単位からなり得る。上記とは別に、BolPSUは、50モル%未満の4,4'-ビフェノール以外の1種以上のジオール、例えばビスフェノールA、4,4'-ジヒドロキシ-ジフェニルスルホン(ビスフェノールSとしても既知の)、ハイドロキノン及び4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテルから形成される反復単位を含み得る。
BolPSUは、好ましくは75モル%より多く、また非常に好ましくは90モル%より多い、4,4'-ビフェノールとSM1との反応により形成される反復単位を含む。BolPSUは、4,4'-ビフェノールとSM1との反応により形成される反復単位からなる。
SM1は、4,4'-ビフェノール又はいかなる他の芳香族ジヒドロキシ化合物とのポリ濃縮反応を起こし得る少なくとも1種の-S(=O)2-基を有するいかなるモノマーであり得る。SM1の50モル%より多く、また好ましくは全体が、少なくとも1つのS(=O)2-基を有する芳香族ジハロ化合物から、非常に好ましくは、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから、また4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニルから、及びより好ましくは4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される。
【0004】
4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される少なくとも1種のモノマーと4,4'-ビフェノールとの反応によって形成される反復単位から成るBolPSUは、良好な結果を提供した。
本発明の組成物は、(本組成物の全質量に基づいて、)有利にも少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、またより好ましくは少なくとも85質量%のBolPSUを含む。
本発明の組成物は、(組成物の全質量に基づいて、)有利にも多くとも98%、好ましくは、多くとも97%及びより好ましくは多くとも96質量%のBolPSUを含む。
さらにより好ましい組成物は、以下、
・85質量%〜92質量%(組成物の全質量に基づき)のBolPSUであるか、(この態様(以降、態様I)は、機械的特性の実質的な欠点を有さずに、特に高溶融粘度-安定性組成物を提供するために非常に好適である。)又は、
・92質量%〜96質量%(組成物の全質量に基づき)のBolPSU(この態様(以降、態様II)は、機械特性のいかなる欠点なしに、特に改良された溶融安定性の組成物を提供するために非常に好適である。)、
を含む。
有機ホスフィットは、特に、有機モノホスフィット又は有機ジホスフィットであり得る。
特定のクラスの有機モノホスフィットは、下式、

(式中、2種又は3種のR10基は、一緒になって、ホスフィット基の2又は3個の酸素原子にそれぞれ結合する。この結合基は、特にメチレン、プロパン-1,2,3-トリイル又はプロパン-1,3-ジイル-2-イリデン基となり得る。)に従うものから成る。
この分類のメンバーは、
【化1】

である。
【0005】
好ましい有機モノホスフィットは、上記式(I)(式中、R10は、水素又は任意に1種以上のハロゲン原子により置換されるヒドロカルビル基から選択され、但し、1種以下のR10が、水素である。)に従う。ヒドロカルビル基は、著しく、シクロアルキル、アルキル、アリール、アルキルアリール又はアラルキル基であってもよい。
非常に好ましい有機モノホスフィットは、芳香族である。さらにより好ましいものは、トリス(任意にアルキル モノ-又はポリ置換アリール)ホスフィットである。トリス(2,4-ジ-t-ブチル-フェニル)ホスフィットで良好な結果が得られた。

このホスフィットは、CBI Speciality Chemicals,Inc.社から登録名Irgafos(登録商標)168の下で、商業上入手可能である。
有機ジホスフィットは、2回採用した式(I)から由来の化合物(式中、2度、2つのR10(それぞれ式(I)の二つ)は、2つのホスフィット基(それぞれ式(I)の一つ)に結合する)からなり得る。好ましくは、この部分が、ペンタエリスリトール部分である有機ジホスフィット、ジステアリルペンタエリスリトールジホスフィット又はビス(2,4-ジクミル)ペンタエリスリトールジホスフィット及び下式、
【化2】

の(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-ペンタエリスリトールジホスフィットから由来する化合物からなる。
【0006】
有機ホスホナイト(phosphonites)は、特に有機モノホスホナイト又は有機ジホスホナイトとなり得る。
特定の分類の有機モノホスホナイトは、式(V)、

(式中、R10(同一でも異なっていてもよく)は、ヒドロカルビル基であり、任意に1種以上のハロゲン原子で置換される。)に従うものから成る。ヒドロカルビル基は、特にシクロアルキル、アルキル、アリール、アルキルアリール又はアラルキル基であってもよい。
有機モノホスホナイト(式中、両方のR10が、C2-C12アルキル基から選択される。)が好ましい。それぞれのR10が2,4-ジ-t-ブチル-フェニルである有機モノホスホナイトは、非常に好ましい。
有機ホスホナイトは、下式、

からなり得、式中、上記のようなR10(互いに同一でも異なってもよい)である。
4つのR10の一つがC2-C12アルキル基から選択される有機ジホスホナイトが好ましい。各々R10が、2,4-ジ-t-ブチル-フェニルである有機ジホスホナイトは、非常に好適である。
【0007】
上記のように有機ホスフィット及び有機ホスホナイトのいかなる組み合わせも、本発明の目的に好適である。
好ましい組み合わせは、以下の4種のリン含有化合物





及び

である。
【0008】
良好な結果が、得られた。即ち、
・一方では、約16〜約20質量%の(III)、約40〜約46質量%の(VII)、約16〜約20質量%の(VIII)及び約12〜約14質量%の(IX)を含むリン含有の組み合わせ。これは、登録名Sandostab(登録商標)PEPQの下で、Clariant Corp.社から商業的に入手可能である。
・他方で、約58〜約60質量%の(III)、約20〜約23質量%の(VII)、約8〜約10質量%の(VIII)及び約6〜約7質量%の(IX)を含むリン含有の組み合わせ。これは、約50質量部のSandostab(登録商標)PEPQと約50質量部のIrgafos(登録商標)168リン含有化合物との混合物であり得る。
単一の有機ホスフィット又は有機ホスフィット(任意に、一種以上の有機ホスホナイトとの組み合わせで)、特にトリス(2,4-ジ-t-ブチル-フェニル)ホスフィット(単独又は一種以上の有機ホスホナイトとの組み合わせで)の混合物が、単一有機ホスホナイト又は有機ホスホナイトの混合物よりも優れた結果を示した。
本発明の組成物は、本組成物の全質量に基づき、好ましくは0.05%より多く、より好ましくは0.09%より多く、またさらに好ましくは0.12質量%より多いリン含有化合物を含む。
本発明の組成物は、せいぜい0.80、1.00、1.50、2.00、3.00又は更に5.00質量%(本組成物の全質量に基づき)のリン含有化合物を含み得る。好ましくは0.60質量%未満、より好ましくは0.40質量%未満及びさらにより好ましくは0.25質量%未満(本組成物の全質量に基づく)のリン含有化合物を含む。
【0009】
Bol A PSUは、単一のジオールとしてビスフェノールA(すなわち、4,4'-イソプロピリデンジフェノール)とSM2との反応によって形成される反復単位からなり得る。上記とは別に、Bol A PSUは、50モル未満のビスフェノールA以外の一種以上のジオール、例えば4,4'-ビフェノール、4,4'-ジヒドロキシ-ジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、ヒドロキノン及び4-4'-ジヒドロキシジフェニルエーテルから形成される反復単位を含み得る。
Bol A PSUは、好ましくは75モル%より多く、非常に好ましくは90モル%より多いビスフェノールとSM2との反応により形成される反復単位を含む。Bol A PSUが、ビスフェノールAとSM2との反応により形成される反復単位から成ることが最も好ましい。
SM2は、ビスフェノールAとのポリ縮合反応を実行し得る少なくとも一種の-S(=O)2-基を含むいかなるモノマーであり得る。SM2の50モル%より多く、及び好ましくは全体は、好ましくは少なくとも1つの-S(=O)2-基を有する芳香族ジハロ化合物、非常に好ましくは4,4'-ジハロジフェニルスルホン及び4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニル及びさらにより好ましくは4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される。
4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなるBol A PSUは、良好な結果を提供した。
343℃、2.16kgの負荷でASTMD1238に従って測定されるBol A PSUのメルトフローは、有利にも4g/10分より大きく、好ましくは、8g/10分より大きく、及び非常に好ましくは、12g/10分より大きい。
さらに、Bol A PSUのメルトフローは、有利にも60g/10分より低く、好ましくは50g/10分より低くまた非常に好ましくは40g/10分より低い。
【0010】
さらにより好ましくは、Bol A PSUのメルトフローは、
・12〜22g/10分(これは、特に上記の実施例Iの組成物に対する場合である。)又は、
・22〜35g/10分(これは、特に上記の実施例IIの組成物に対する場合である。)
の範囲である。
Bol A PSUのメルトフローの範囲は、22〜35g/10分であることが最も好ましい。
本発明の組成物は、本組成物の全質量に基づき、有利にも少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%及びより好ましくは少なくとも3質量%のBol A PSUを含む。
本発明の組成物は、本組成物の全質量に基づき、有利にも多くとも、39%、好ましくは多くとも24%、より好ましくは多くとも14質量%のBol A PSUを含む。
さらにより好ましい組成物は、以下、
・7〜14質量%(本組成物の全質量に基づく)のBol A PSU(この範囲は、特に上記の実施例Iの組成物に特に良く適合する。)又は
・7質量%未満及び3質量%以上(本組成物の全質量に基づく)のBol A PSU(この範囲は特に上記のように実施例IIの組成物によく適合する。)
を含む。
【0011】
本発明の組成物が、(本組成物の全質量に基づき)7〜14質量%のBol A PSUを含むことが最も好ましい。
任意に、本発明の組成物は、特に他の目的とする性能又は処理寄与を達成するために、さらに1種以上の他の成分を含み得る。
これらの追加成分は、充填剤に限定されないが、潤滑剤、モールド放出、帯電防止剤、難燃剤、抗-噴霧剤、艶消剤、顔料、ダイ及び蛍光増白剤を含み得る。本発明の組成物は、好ましくは、充填剤、顔料及び艶消剤を含まない。
本発明の組成物は、(本組成物の全質量に基づき)有利なことに30質量%未満、好ましくは、10質量%未満、またさらにより好ましくは、5質量%未満の上記添加成分を含み、本発明の組成物が、それらのいずれも本質的に含まないことが最も好ましい。
高温で、顕著な溶融安定性を有する4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物を提供することが、本発明の別の目的である。
この目的のため、本発明は、4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき少なくとも60質量%の少なくとも1種のBol PSUを含む4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物に関し、上記組成物は、本出願の実施例で決定されるように410℃、50s-1(VR40)のずり速度で1.20未満の溶融粘度比を有する。
本発明の組成物は、Bol PSU、リン-含有化合物及びBol A PSUを含む先述の組成物のように、いかなる好ましい度合いで、有利にも、同一の比率で、同一の成分を含む。
先述のように先行技術のBolPSU組成物によって生じる問題を扱う4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物を特に良好に調製する方法を提供することは、本発明のさらに別の目的である。
【0012】
この目的のため、本発明は、4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の調製方法であって、以下の工程、
(1)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の主成分として、4,4'-ビフェノールと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成される反復単位の50モル%より多くを含む少なくとも1種のポリスルホン(A)(Bol PSU)を提供する工程、
(2)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき0.01質量%を超える、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有化合物(B)を提供する工程、
(3)ビスフェノールAと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成される50モル%より大きい反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)(C)を提供する工程、及び
(4)溶融状態で(A)、(B)及び(C)を混合する工程、
を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の方法により調製される4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物は、有利にも、上記本発明の組成物のすべての特性を満たす。
これは、特に本発明の方法において、リン含有化合物の量は、本組成物の全質量に基づき、好ましくは0.05%を超え、より好ましくは0.09%を超えまたさらにより好ましくは0.12質量%を超えることを示す。
【0013】
最後に、Bol PSU組成物から作られる物品を提供することは、本発明の別の目的であり、Bol PSU組成物は、全てのBol PSU組成物から作られる先行技術の物品の有益な特性を維持しながら、これらにより生ずる問題を解決する。
この最後の目的のために、本発明は、上記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物から作られ、又は4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物を調製するための上記方法によって調製される物品に関する。
本発明の物品は、半製品又は完成品であり得る。それは、より複雑な物品の要素のようなすべての物品であり得る。
本発明の物品は、特に(i)医療又は歯科装置部品、例えば、蒸気殺菌可能な医療トレー容器又は蒸気殺菌可能な外科ハンドル、(ii)蒸気殺菌可能な実験動物かご(又は水瓶のような、付属のかごに入れる部品の一つ)、(iii)施設向きの食物供給トレーとしての食物供給部品、(iv)電槽のような酸又はアルカリ溶液容器、(v)配管成分又は嵌合又はマニホールドのような温水送達系部品、(vi)食品加工の使用のための衛生器具、(vii)エアクラフト内部部品、(viii)電気的及び/又は電子部品、例えばコネクター、回路基板、スイッチ、リレー、ハウジングワイヤー又は磁石ワイヤー絶縁コーティング、(ix)光電子装置部品、例えばレンズ、プリズム又は導波、(x)繊維光学コネクター、(xi)衝撃抵抗性安全装置、例えばヘルメット、安全帽又はバンプキャップ、(xii)プラック、シート、フィルム、フィラメント、形材又はチュービングのような形状で押し出された半製品又は完成品となり得る。
【0014】
本発明の物品は、医療又は歯科装置部品から好ましく選択され得る。
本発明の物品は、当業者に公知ないかなる技術によって製造され得る。そのような技術の非限定的な例は、射出成形、熱成形、ブロー成形、押出し成形、及びいかなるその組み合わせである。それは、射出成形方法によって好ましくは製造され得る。
本発明の組成物は、通常、高温で、すなわちそのような高温で、優れた溶融安定性を示し、溶融組成物の粘度は、経時的にほとんど一定に保ち、上記組成物に基づく物品を製造することを容易にする。
本発明の組成物中、リン含有化合物だけでなく驚くほどにBol A PSUは、Bol PSUの溶融安定剤として作用することが観測された(すなわち、高温で粘度の上昇を最小化又は予防するために両方とも寄与する。)。さらに、当業者がかなり予測できない方法で、上記Bol A PSU及び上記リン含有化合物は、相乗的様式で作用し、顕著な溶融安定性を有する組成物となり、この相乗作用効果は、リン含有化合物が本組成物の全質量に基づき0.05質量を超える量で存在する。
優れた溶融安定性への達成の他に、本発明の組成物は、Bol PSUの重要な機械特性を通常維持し、さらに、それは、一般的に実質的に透明であり、汎用性及び種々の用途の商業有用性を増加させる。
【0015】
本発明の組成物を処理する場合には、二次加工に使用され得る道具(例えば、押出処理の場合のダイ又は射出成形方法の場合の射出ノズル)の壁には、炭化層は、形成せず又はそのような炭化層が作られるときには、その形成に、多くの時間がかかる。その後、炭化物層を除去するために装置の中断及び清浄化は、まったく又はほとんど必要ない。従って、生産性は、増加し、また損失生成量が最小化される。
本発明の物品は、通常黒色斑点なく(又は本質的になく)(炭化物がほとんど形成しないか全く形成しないので)、従って、すぐれた性能又は審美性又はそれらの両方を有する。
【実施例】
【0016】
本発明の)実施例1及び比較例1〜3
本発明の1つの組成物(組成物E1)及びそうではない3種の組成物(組成物CE1、CE2及びCE3)を調製した。これらは、表1に列挙されるような成分から成る。




















表1

組成物の調製
これらの全てを、25mmBerstorff共回転部分的にかみ合いツインスクリュー押出機での溶融配合によって調製した。
CE1を除いて、20分間、密封された5-ガロンプラスチックバケツ中で、10kgの混合物をリン含有化合物(粉末形態で)及び/又はBol A PSU(ペレットの形態で)と、Bol PSU(さらにペレットの形態で)とをタンブリングすることによって調製した。Bol PSUグレード自体(CE1)又は混合物(E1、CE2及びCE3)をその後200rpm及び11.5kg/hの押出量で作動する押出機のスロートに供給した。使用されるBerstorff機械は、非加熱の供給スロート部分とともに、7つの加熱バレル部分からなる。第一加熱バレル部分は大気に通風され、一方、6つの加熱バレル部分は、500-650mmHgの真空レベルに真空通気されていた。加熱したバレル部分温度設定は、それぞれ1〜7の加熱バレル部分に対して、315/320/350/345/345/340/345℃であった。使用されるダイは、2穴ダイであり、345℃で設定された。ポリマー押出物にて測定される溶解温度は、390-395℃の範囲であった。押出機を出るストランドを水浴で冷却し、従来のストランドカッティングペレタイザーを使用して、ペレットに切断した。
【0017】
VR40比(高温での組成物の溶融安定性を定量化する量である)の決定
安定性が試験される押出化合物ペレットを十分な真空下(71.12mmHg下の圧)、少なくとも3時間、150℃で乾燥した。直径9.55mmの口径を有し、20.32mm長×1.02mm直径のダイが装備されているKayeness Galaxy V 毛細管レオメーターを使用した。ダイの入口角は、120°であった。レオメーターバレルは410℃で均衡化され、次いでペレットで充填した。ペレットを5分間溶融させ、その時点でタイマーを開始した(この時間は今後toを意味する。)。50秒-1のずり速度でto+10分でレオメーターから粘度読み込みを行った。to+40分で、別の読み込みを同一のずり速度で行った。to+10分及びto+40分での粘度を共に記録し、またto+40分〜to+10分での粘度比率を計算した。この比率はいわゆるVR40と言われる。理想的な組成物において、VR40は、1に等しくなる。
機械的特性の決定
押出ペレットを、乾燥した空気乾燥機で149℃で16時間で終夜乾燥した後、厚さ3.175mm(0.125インチ)のASTM引張バー及びアイゾット(Izod)衝撃バーに射出形成した。射出成形を、120トンのBattenfeld往復スクリュー射出成形機で、350、350〜355℃のバレル温度設定を使用して、それぞれ後方、中央及び前部のバレル部分に対して実施した。ノズル温度を360℃に設定した。溶融温度を390℃で、鋳型温度は148℃である。75バールの射出成形圧を使用した。樹脂可塑化に対するスクリュー速度を250rpmで設定し、成形サイクル時間は35秒であった。
引張強さ、引張弾性率、引張降伏伸び及び破断点引張伸びをASTM法D638に従って測定した。
【0018】
溶融粘度及び機械特性の結果
E1は、410℃で1.12という顕著な溶融粘度安定性比VR40を達成し、理想粘度比1.00に近づいた。これによって、E1は、CE1の溶融安定性の約4倍の改良、CE3の溶融安定性の2倍より多くを上回る改良、CE2の溶融安定性の2倍以上の改良を達成した。さらに、E1は、組成物CE1、CE2及びCE3の機械特性に非常に類似する高レベルの機械特性を達成した。
(本発明の)実施例及び比較例1'〜3'-炭化物形成の評価
それぞれ組成物E1、CE1、CE2及びCE3と同一の化学特性を正確に有する組成物E1'、CE1'、CE2'及びCE3'をより大きい規模(半-パイロットスケール)で、W&P ZSK-40ツインスクリュー押出機を使用して、12バレル又は温度領域(B1〜B12)で調製した。設定点温度は、それぞれB1(供給区間)の200℃、B2〜B4の330℃、B5〜B6の340℃及びB7〜B12の345℃であった。最初加熱されたバレル区分を大気に通気し、一方、他の加熱したバレル区分を真空換気した。スクリュー速度は300rpmであった。すべての組成物を正確に同一条件下処理した。
比較例1'を420℃に達する溶融温度で上記押出処理で実施すると、相対的に短い持続時間の後に、炭化、及び押出ノズルオリフィスを詰まらせる黒色斑点を伴うダイ道具細工の閉塞が観測された。比較例2'及び3'を実施するとき、わずかに長い実施の後、僅かの強度で本質的に同一のことが生じる。逆に、実施例1が同一の方法で同一の操作条件で実施されるとき、ダイ道具(tooling)の閉塞だけでなく押出ノズルオリフィス閉塞させる黒色斑点も長時間の後観察されなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物であって、以下の成分、
(1)主成分として、4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成された50モル%より多い反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol PSU)、
(2)前記組成物の全質量に基づいて0.01質量%より多い、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有組成物、及び、
(3)ビスフェノールAと少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成された50モル%より多い反復単位を有する少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)、
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記Bol PSUが、4,4'-ビフェノールと、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなる請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物の全質量に基づき、少なくとも60質量%のBol PSUを含む請求項1又は2のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項4】
前記リン含有化合物が、任意に1種以上の有機ホスホナイトと組み合わされた、1種以上の有機ホスフィットからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記リン含有化合物が、任意に1種以上の有機ホスホナイトと組み合わされた、トリス(2,4-ジ-t-ブチル-フェニル)ホスファイトからなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の全質量に基づき0.09質量%を超える前記リン含有化合物を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物の全質量に基づいて0.40質量%未満の前記リン含有化合物を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物の全質量に基づき少なくとも3質量%の前記Bol A PSUを含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物の全質量に基づきせいぜい14質量%の前記Bol A PSUを含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物の全質量に基づき10質量%未満のBol A PSU、リン含有化合物及びBol PSU以外の1種以上の成分を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
410℃かつ50s-1(VR40)のずり速度における、溶融粘度比が1.20以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき少なくとも60質量%の少なくとも1種のBol PSUを含有する4,4'ビフェノールポリスルホン組成物であって、410℃かつ50s-1(VR40)のずり速度における溶融粘度比が、1.20以下であることを特徴とする組成物。
【請求項13】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の製造方法であって、以下の工程、
(1)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の主成分として、4,4'-ビフェノールと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成される反復単位の50モル%より多くを含む少なくとも1種のポリスルホン(A)(Bol PSU)を提供する工程、
(2)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき0.01質量%を超える、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有化合物(B)を提供する工程、
(3)ビスフェノールAと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成される50モル%より大きい反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)(C)を提供する工程、及び
(4)溶融状態で(A)、(B)及び(C)を混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物から製造され、又は請求項13に記載の方法によって調製される物品。
【請求項15】
射出成形方法によって製造される請求項14に記載の物品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物であって、以下の成分、
(1)主成分として、4,4'-ビフェノールと少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成された50モル%より多い反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol PSU)、
(2)前記組成物の全質量に基づいて0.01質量%より多い、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有組成物、及び、
(3)ビスフェノールAと少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成された50モル%より多い反復単位を有する少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)、
を含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
SM1が、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記Bol PSUが、4,4'-ビフェノールと、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなる請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
SM1が、4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニルから選択される請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記Bol PSUが、4,4'-ビフェノールと、4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニルから選択される少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなる請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の全質量に基づき、少なくとも60質量%のBol PSUを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記リン含有化合物が、任意に1種以上の有機ホスホナイトと組み合わされた、1種以上の有機ホスフィットからなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記リン含有化合物が、任意に1種以上の有機ホスホナイトと組み合わされた、トリス(2,4-ジ-t-ブチル-フェニル)ホスファイトからなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物の全質量に基づき0.09質量%を超える前記リン含有化合物を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物の全質量に基づいて0.40質量%未満の前記リン含有化合物を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物の全質量に基づき少なくとも3質量%の前記Bol A PSUを含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物の全質量に基づきせいぜい14質量%の前記Bol A PSUを含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物の全質量に基づき10質量%未満のBol A PSU、リン含有化合物及びBol PSU以外の1種以上の成分を含む請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
410℃かつ50s-1(VR40)のずり速度における、溶融粘度比が1.20以下である請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき少なくとも60質量%の少なくとも1種のBol PSUを含有する4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物であって、410℃かつ50s-1(VR40)のずり速度における溶融粘度比が、1.20以下であることを特徴とする組成物。
【請求項16】
SM1が、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記Bol PSUが、4,4'-ビフェノールと、4,4'-ジハロジフェニルスルホンから選択される少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなる請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
SM1が、4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニルから選択される請求項15に記載の組成物。
【請求項19】
前記Bol PSUが、4,4'-ビフェノールと、4,4'-ビス(4-ハロフェニルスルホニル)-1,1'-ビフェニルから選択される少なくとも1種のモノマーとの反応により形成される反復単位からなる請求項15に記載の組成物。
【請求項20】
4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の製造方法であって、以下の工程、
(1)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の主成分として、4,4'-ビフェノールと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM1との反応により形成される反復単位の50モル%より多くを含む少なくとも1種のポリスルホン(A)(Bol PSU)を提供する工程、
(2)前記4,4'-ビフェノールポリスルホン組成物の全質量に基づき0.01質量%を超える、有機ホスフィット又は有機ホスホナイトから選択される少なくとも1種のリン含有化合物(B)を提供する工程、
(3)ビスフェノールAと、少なくとも1種のスルホンモノマーSM2との反応により形成される50モル%より大きい反復単位を含む少なくとも1種のポリスルホン(Bol A PSU)(C)を提供する工程、及び
(4)溶融状態で(A)、(B)及び(C)を混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物から製造され、又は請求項20に記載の方法によって調製される物品。
【請求項22】
射出成形方法によって製造される請求項21に記載の物品。

【公表番号】特表2006−510791(P2006−510791A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−563636(P2004−563636)
【出願日】平成15年12月17日(2003.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/040117
【国際公開番号】WO2004/058870
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(502030880)ソルヴェイ アドバンスド ポリマーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (39)
【Fターム(参考)】