説明

CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法

【課題】CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法を提供する。
【解決手段】血液・尿生化学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、尿中のデオキシピリノジリン、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド若しくはI型コラーゲン架橋C−テロペプチド、又は、血清中の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ、骨型アルカリフォスファターゼ、オステオカルシン、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド、MIP−1α若しくはMIP−1β、又は、血漿中のRANTESを測定するCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
AIDSに対する化学療法は、Highly Active Anti−Retroviral Therapy(HAART療法)の開発により格段の進歩を遂げた(非特許文献1)。しかしながら、近年では、薬剤耐性HIVの出現が大きな問題となっている。最近、ある家系においてケモカインレセプター5(CCR5)のN末端の32アミノ酸が欠損しているポリモルフィズムを持っており、その欠損を有する人は、HIV感染は起きるものの、AIDSは発症しないという特徴を有することが判明した。これより、CCR5が、HIV感染からAIDS発症に至るのに極めて重要であることが示唆される。即ち、CCR5は、HIVのレセプターとして機能しているものと考えられる。従って、CCR5を標的とする阻害剤は、従来の逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤等のAIDS治療薬とは異なる作用メカニズムによりAIDSの予防と治療とに役立つことが期待され、薬剤耐性HIVの治療にも効果を挙げることが期待されている。
【0003】
CCR5を標的とする阻害剤の1つであるAK602/GW873140は、米国におけるphase 2a臨床試験でHIV感染者への短期間投与により良好なHIV抑制効果を示した。しかしながら、CCR5阻害剤が宿主(生体)側因子であるCCR5を阻害することによる長期的な生体への影響やその機序については現在のところ未知である。実際、CCR5阻害剤のうちの一つであるapaplavirocは、副作用として肝毒性を示したことから、開発が中止されてしまった。
このようなCCR5を標的とする阻害剤からなる新薬の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法が求められていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】日本国際保険医療学会/国際保険用語集、[平成21年5月21日検索]、インターネット<URL:http://wiki.livedoor.jp/jaih/d/HAART>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、血液・尿生化学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、尿中のデオキシピリノジリン(DPD)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)若しくはI型コラーゲン架橋C−テロペプチド(CTX)、又は、血清中の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、オステオカルシン、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)、MIP(macrophage inflammatory protein)−1α若しくはMIP−1β、又は、血漿中のRANTES(regulated upon activation、 normal T−cell expressed and secreted)を測定するCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法である。
【0007】
本発明は、また、細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、骨髄細胞又は単球を、CCR5を標的とする阻害剤を添加した培養液を用いて培養することにより誘導した破骨細胞を、Fアクチン(フィラメント)染色又は酸性フォスファターゼ染色により染色して顕微鏡観察するCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法である。
本発明は、また、細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、骨髄細胞又は単球を、CCR5を標的とする阻害剤を添加した培養液を用いて培養することにより誘導した破骨細胞を象牙板上で培養し、培養後の前記象牙板を顕微鏡観察することを特徴とするCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法である。
【0008】
本発明は、更に、細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、実験動物に対象となるCCR5を標的とする阻害剤を投与した後に骨又は軟骨を採取して観察を行うCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
ケモカインレセプター(CCR)は、7回貫通型膜タンパク質で極めて特徴的な役割を果たしている。これまでに腹腔内に於ける脂肪をどん食するマクロファージは、その細胞表面にケモカインレセプター8(CCR8)を発現しており、この細胞の腸潰瘍の修復を行ない、また手術後の癒着にも関与している(土肥など論文および特許)ことが知られている。
本発明者は、CCR5が骨の代謝に重要な働きをしている事実を世界で初めて確認した。本発明者は、更に鋭意検討の結果、骨の代謝に関連する血液・尿生化学検査法、細胞生物学検査法、骨軟骨形態学検査法により、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価することができることを見出し、本発明を完成した。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】野生型、CCR1抑制型、CX3CR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの血液を採取し、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)及び酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)量を測定したグラフである。
【図2】野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの骨髄細胞から誘導した破骨細胞を、Fアクチン(フィラメント)染色及び酸性フォスファターゼ染色した場合の顕微鏡写真である。
【図3】野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの骨髄細胞から誘導した破骨細胞を象牙板上で培養した後の、該象牙板の状態を示す顕微鏡写真である。
【図4】野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスから採取した骨(上段)及び軟骨(中段(200倍)、下段(100倍))の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)CCR5が骨の代謝との関係について
本発明者は、通常のマウス(以下、「野生型」ともいう)、ケモカインレセプター1(CCR1)が欠損したノックアウトマウス(以下、「CCR1抑制型」ともいう)、ケモカインの一種であるフラクタルカイン(CX3CR1)が欠損したノックアウトマウス(以下、「CX3CR1抑制型」ともいう)、及び、ケモカインレセプター5(CCR5)が欠損したノックアウトマウス(以下、「CCR5抑制型」ともいう)を用いて種々の実験を行い、CCR5が骨の代謝に重要な働きをしている事実を世界で初めて確認した。
【0013】
骨の形成には、造骨細胞(Osteoblast)と破骨細胞(Osteocrast)とが大きく関与している。子供から大人に成長するときには、古い骨を破骨細胞が破壊する一方、造骨細胞が新しい大きな骨を形成していく。また、成人になった後にも、造骨細胞と破骨細胞は活発に活動を続け、骨のメンテナンスが行われている。
破骨細胞は、酸性フォスファターゼとペプチターゼとを分泌する。酸性ホスファターゼは、骨表面のリン酸カルシウムを融解する役割を有する。ぺプチターゼは、骨表面下に存在するコラーゲン繊維を分解する役割を有する。例えば、近年、患者が増加している骨粗しょう症は、老化によって破骨細胞が制御できなくなり、骨の破壊が一方的に進むことが原因の一つであると考えられている。
【0014】
図1に、野生型、CCR1抑制型、CX3CR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの血液を採取し、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)及び酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)量を測定したグラフを示した。
骨形成マーカーである骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)については、野生型、CCR1抑制型、CX3CR1抑制型、及び、CCR5抑制型の間で有意な差異は認められない。これに対して、骨吸収のマーカーである酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)については、CCR1抑制型、CX3CR1抑制型、及び、CCR5抑制型ともに、有意に野生型よりも低値であることが判った。
【0015】
図2に、野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの骨髄細胞から誘導した破骨細胞を、Fアクチン(フィラメント)染色及び酸性フォスファターゼ染色した場合の顕微鏡写真である。
Fアクチン(フィラメント)染色された破骨細胞について、野生型では、Fアクチン(フィラメント)がリング状に細胞の周囲に存在する。一方、CCR1抑制型では、前骨細胞の融合は見られない(正常であれば、前骨細胞が融合し、多核の正常な破骨細胞が観察される。CCR5抑制型では、Fアクチン(フィラメント)の異常凝集が認められた。
酸性フォスファターゼ染色された破骨細胞について、野生型では、濃く染色されている。一方、CCR5抑制型では、酸性フォスファターゼの発現量が少なく、染色が薄い。また、CCR1抑制型では、正常な破骨細胞が認められず、染色もごく薄いものであった。
【0016】
図3に、野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスの骨髄細胞から誘導した破骨細胞を象牙板上で培養した後の、該象牙板の状態を示す顕微鏡写真を示した。
野生型の破骨細胞を培養した象牙板は、セメント質も、その下のコラーゲン繊維も溶解していた。一方、CCR1抑制型の破骨細胞を培養した象牙板は、セメント質も、その下のコラーゲン繊維も溶解しておらず、CCR5抑制型の破骨細胞を培養した象牙板は、セメント質は溶解していたが、その下のコラーゲン繊維は溶解していなかったことが判った。
【0017】
図4に、野生型、CCR1抑制型、及び、CCR5抑制型のマウスから採取した骨(上段)及び軟骨(中段(200倍)、下段(100倍))の顕微鏡写真を示した。CCR5抑制型の骨は、野生型に比べて骨厚が大きい一方、海綿骨が少なく疎である。また、軟骨については、野生型では軟骨細胞が整列し並んでいるのに対して、CCR5抑制型では軟骨細胞の並びが崩れていることが判った。
【0018】
(2)本発明のCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法
本発明のCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法について詳しく説明する。本発明のCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法は、血液・尿生化学検査法、細胞生物学検査法、骨軟骨形態学検査法の3つに大別される。
【0019】
(2−1)血液・尿生化学検査法
血液・尿生化学検査法においては、尿中のデオキシピリノジリン(DPD)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)、I型コラーゲン架橋C−テロペプチド(CTX)を測定する。また、血清中の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、オステオカルシン、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)、MIP(macrophage inflammatory protein)−1α、MIP−1βや、血漿中のRANTES(regulated upon activation、 normal T−cell expressed and secreted)を測定する。
【0020】
上記デオキシピリノジリン(DPD)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)、I型コラーゲン架橋C−テロペプチド(CTX)、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)は、骨吸収のマーカーとして知られるものである。
上記骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、オステオカルシンは、骨形成マーカーとして知られるものである。
上記MIP(macrophage inflammatory protein)−1α、MIP−1β、RANTES(regulated upon activation、 normal T−cell expressed and secreted)は、ケモカインレセプターCCR1、CCR5に結合するケモカインである。
【0021】
具体的には、対象となるCCR5を標的とする阻害剤を投与した患者からなる群と、投与しない健常者からなる群とを設定し、採血、採尿を行ったうえで各々の群の骨吸収のマーカー、骨形成マーカー及びケモカインの数値を測定して比較することにより、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価することができる。
【0022】
(2−2)細胞生物学検査法
細胞生物学検査法においては、骨髄細胞又は単球をin vitroで培養して誘導した、破骨細胞を用いる。
【0023】
骨髄細胞をin vitroで培養して、破骨細胞を誘導する方法について説明する。
マウスやヒトの骨髄から採取した骨髄細胞を、10ng/mlのマクロファージコロニー刺激因子(Macrophage−Colony Stimulating Factor:M−CSF)を含むMEM培地にて24時間培養した後、破骨細胞に分化させる骨髄マクロファージとして浮遊細胞を分離する。更に10日間、10ng/mlのM−CSFを含むMEM培地にて培養した後、セファデックスカラム(Sephadex G−10 microspheres、Amersham biosciences社製)を通過させることにより、破骨細胞に分化させる骨髄マクロファージとして浮遊細胞を分離する。得られた浮遊細胞を、10ng/mlのM−CSFと20ng/mlのReceptor activator of NF−κB ligand(RANKL)を含むMEM培地で4日間培養することにより、前破骨細胞が得られる。その後、細胞数を5×10cells/mlに整えた条件下で、10ng/mlのM−CSFと20ng/mlのRANKLを含むMEM培地中で14〜21日程度培養することにより、破骨細胞が得られる。なお、培養液の交換は、4日に1回程度行う。
【0024】
単球をin vitroで培養して、破骨細胞を誘導する方法について説明する。
マウスやヒトの抹消血から分離した単球を、10ng/mlのM−CSFを含むMEM培地にて、10日間程度培養する。培養液を10ng/mlのM−CSFと20ng/mlのRANKLを含むMEM培地に変え、更に4日間程度培養することにより前破骨細胞が得られる。その後、細胞数を5×10cells/mlに整えた条件下で、10ng/mlのM−CSFと20ng/mlのRANKLを含むMEM培地中で14日程度培養することにより、破骨細胞が得られる。なお、培養液の交換は、4日に1回程度行う。
【0025】
本発明の細胞生物学検査法においては、上記培養に用いる培養液中に対象となるCCR5を標的とする阻害剤を添加した群と、添加しない群とを設定し、得られた破骨細胞を顕微鏡検査及び細胞機能評価を行う。
【0026】
上記破骨細胞の顕微鏡検査では、例えば、破骨細胞のFアクチン(フィラメント)を染色したり、酸性フォスファターゼを染色したりして顕微鏡が観察する。対象となるCCR5を標的とする阻害剤が高い疾病治療効果、予防効果を有したり、又は、強い副作用を有する場合には、多核の正常な破骨細胞が形成されなかったり、Fアクチン(フィラメント)の異常凝集が認められたり、酸性フォスファターゼ染色が薄かったりする。
【0027】
上記破骨細胞の細胞機能評価では、得られた破骨細胞の象牙溶解能を調べる。具体的には、骨髄細胞等から誘導した破骨細胞を象牙板上で培養した後、該象牙板の状態を顕微鏡等を用いて観察する。対象となるCCR5を標的とする阻害剤が高い疾病治療効果、予防効果を有したり、又は、強い副作用を有する場合には、象牙板のセメント質やコラーゲン繊維が溶解されない。
【0028】
(2−3)骨軟骨形態学検査法
骨軟骨形態学検査法においては、マウス等の実験動物に対象となるCCR5を標的とする阻害剤を投与した群と、投与しない群とを設定し、投与後の骨又は軟骨を採取して比較を行う。対象となるCCR5を標的とする阻害剤が高い疾病治療効果、予防効果を有したり、又は、強い副作用を有する場合には、骨の骨厚が大きくなったり、海綿骨が少なく疎になったり、また、軟骨中の軟骨細胞の並びが崩れたりする。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明によれば、CCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を、簡便かつ正確に予測する方法を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液・尿生化学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、
尿中のデオキシピリノジリン(DPD)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)若しくはI型コラーゲン架橋C−テロペプチド(CTX)、又は、血清中の酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRACP)、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)、オステオカルシン、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTX)、MIP(macrophage inflammatory protein)−1α若しくはMIP−1β、又は、血漿中のRANTES(regulated upon activation、 normal T−cell expressed and secreted)を測定する
ことを特徴とするCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法。
【請求項2】
細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、
骨髄細胞又は単球を、CCR5を標的とする阻害剤を添加した培養液を用いて培養することにより誘導した破骨細胞を、Fアクチン(フィラメント)染色又は酸性フォスファターゼ染色により染色して顕微鏡観察する
ことを特徴とするCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法。
【請求項3】
細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、
骨髄細胞又は単球を、CCR5を標的とする阻害剤を添加した培養液を用いて培養することにより誘導した破骨細胞を象牙板上で培養し、培養後の前記象牙板を顕微鏡観察する
ことを特徴とするCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法。
【請求項4】
細胞生物学検査法によりCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法であって、
実験動物に対象となるCCR5を標的とする阻害剤を投与した後に骨又は軟骨を採取して観察を行う
ことを特徴とするCCR5を標的とする阻害剤の疾病治療効果、予防効果及び副作用を評価する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−271181(P2010−271181A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123193(P2009−123193)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【出願人】(502165942)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】