説明

ETC車載器

【課題】ACC電源のオフ時にカード側接点部への接触圧力を除去することにより、ICカードの変形を防止し、電気的導通不良を予防すると同時に、ICカードの盗難を未然に防止する。
【解決手段】ICカードホルダ30は、枢軸32を中心として、ハウジング10のICカード挿入口11と対向するカード挿抜位置と、ICカード挿入口11から離間するカード退避位置との間で揺動自在に配設されている。コイルバネ34は、ICカードホルダ30をカード退避位置に揺動するように付勢する。ソレノイド22は、ACC電源のオン時にICカードホルダ30をコイルバネ34の弾力に抗してカード挿抜位置に揺動させる。プリント基板20の基板側接触端子21は、ICカードホルダ30がカード挿抜位置にあるときにICカードホルダ30に挿入されたICカード100のカード側接点部101に接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受システム)車載装置に関し、特に通行料金決済に使用されるETC用のIC(Integrated Circuit)カードが着脱自在に挿入されるETC車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のETC車載器では、ユーザがICカードをETC車載器のICカード挿入口に挿入すると、車両の状態にかかわらず、ETC車載器の接点部(基板側接触端子)とICカードの接点部(カード側接点部)とに一定の接触圧力が印加された状態が常時保たれる構造となっていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−183074
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のETC車載器は、ETC車載器の接点部(基板側接触端子)とICカードの接点部(カード側接点部)とに一定の接触圧力が印加された状態が常時保たれるようになっていたので、真夏の炎天下などに長時間駐車された場合、車室内温度が一時的にICカードの耐熱温度を超えるような環境にさらされ、接点部に印加された接触圧力によりICカード自体が熱変形してしまい、正常な接触圧力が維持できなくなり、その結果、電気的導通が不安定になり、ICカードに正常にアクセスすることができなくなるという不具合が発生していた。ETC車載器の車両への搭載環境については、従来は、ダッシュボード下やコンソールボックス内部といった直射日光が比較的当たりにくい部位への搭載が一般的であったが、最近では車両インナーミラー部にETC車載器を搭載することも想定されており、この場合、直射日光がICカードに及ぼす温度環境はさらに苛酷な状況となっている。
【0004】
また、多くのETCユーザはICカードをETC車載器に挿入したまま車両から降車しており、ICカードを常時入れっぱなしという使用形態が多く見受けられるが、ICカードの盗難といったセキュリティ面での問題点も生じている。
【0005】
このため、近年のETC車載器には、車両のACC(Accessory)電源のオフ時にICカードがETC車載器の内部に残っていた場合、ユーザに対しICカードを抜き去るように音声案内を発する機種もある。しかし、ACC電源のオフ時にICカードを抜き去ると、逆にユーザが車両のACC電源のオン時にICカードの挿入忘れによるETCゲートの通行不能といった事例も多数報告されている。
【0006】
本発明の目的は、上述の点に鑑み、ACC電源のオフ時のICカードの挿入状態で、ETC車載器の接点部(基板側接触端子)とICカードの接点部(カード側接点部)との間の接触圧力を除去することにより、ICカードの変形を防止し、電気的導通不良を予防するようにしたETC車載器を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、ACC電源のオフ時のICカードの挿入状態で、ICカードをICカード挿入口から物理的に離間させることにより、ICカードの盗難被害を予防するようにしたETC車載器を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
請求項1記載のETC車載器は、ICカードが着脱自在に挿入されるETC車載器であって、ハウジングのICカード挿入口と対向する第1の位置と、前記ICカード挿入口から離間する第2の位置との間で移動自在に配設されたICカードホルダと、前記ICカードホルダが前記第1の位置にあるときに前記ICカードホルダに挿入された前記ICカードの接点部に接触する基板側接触端子と、前記ICカードホルダを前記第2の位置に移動するように付勢する付勢手段と、ACC電源のオン時に前記ICカードホルダを前記付勢手段の付勢力に抗して前記第1の位置に移動させる駆動手段とを有することを特徴とする。請求項1記載のETC車載器によれば、車両のACC電源のオン/オフに連動して機械的に移動するICカードホルダを設けることにより、ETC車載器を使用しない時(ACC電源のオフ時)にはカード側接点部と車載器側接触端子との間に間隙を設けてカード側接点部にかかる接触圧力を除去することにより、ICカードの変形を防止することができる。また、ACC電源のオフ時のICカードの挿入状態で、ユーザがICカードを挿抜するためのICカード挿入口から物理的にICカードホルダを離間させることにより、ICカードの挿抜ができないにようにして、ICカードの盗難被害を予防することができる。
【0009】
請求項2記載のETC車載器は、請求項1記載のETC車載器において、前記ICカードホルダが枢軸を中心として揺動自在に配設されていることを特徴とする。請求項2記載のETC車載器によれば、前記ICカードホルダが枢軸を中心として揺動自在に配設されているので、第1の位置と第2の位置との間でのICカードホルダの移動を簡単な機構で実現できるという利点がある。
【0010】
請求項3記載のETC車載器は、請求項2記載のETC車載器において、前記ICカードの挿抜に連動して前記ICカードホルダ内をスライドするスライダと、前記ICカードを前記ICカードホルダ内から突出させる方向に前記スライダを付勢する第2の付勢手段と、前記ICカードの挿入状態で前記スライダを前記ICカードホルダと一体化させるようにロックして前記第2の付勢手段の付勢力を無効化する爪機構と、前記スライダに設けられたピンを挿通する長孔を有する揺動リンク部材とを備え、前記ACC電源のオフ時に、前記ICカードが挿入されていれば、前記ICカードホルダが前記付勢手段の付勢力により前記枢軸を中心として揺動して前記第2の位置に移動し、前記ICカードが挿入されていなければ、前記ICカードホルダが前記第2の付勢手段の付勢力により前記第1の位置に移動することを特徴とする。請求項3に記載のETC車載器によれば、ACC電源のオフ時には、駆動手段の駆動力が消失するが、ICカードが挿入されていれば、ICカードホルダが付勢手段の付勢力により第2の位置に移動するので、ICカードの盗難が防止される。一方、ICカードが挿入されていなければ、ICカードホルダが第2の付勢手段の付勢力により第1の位置に移動するので、ユーザがICカードを挿入できなくなるという不都合を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ACC電源のオフ時にカード側接点部への接触圧力を除去するという目的を、ICカードホルダを移動自在に配設することにより達成した。
【0012】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1ないし図3は、本発明の実施例1に係るETC車載器1の状態遷移を示す断面図である。図4は、本実施例1に係るETC車載器1のICカードホルダ30等を取り出して示す要部平面図である。図5は、ICカード100の平面図である。
【0014】
本実施例1に係るETC車載器1は、横長の直方体状の箱体からなるハウジング10と、ハウジング10内の底面壁に沿って配設されたプリント基板20と、ハウジング10のICカード挿入口11とは反対側の位置で枢軸32により揺動自在に軸支されて配設されたICカードホルダ30と、ICカードホルダ30内にスライド自在に配設されたスライダ40と、ICカードホルダ30の一側面側に揺動自在に配設された揺動リンク部材50とから、その主要部が構成されている。
【0015】
ハウジング10は、前面壁(図1で見て左面壁)にICカード挿入口11が穿設されている。
【0016】
プリント基板20は、基板側接触端子21およびソレノイド22,ならびにETC機能を実現する電子回路部品(図示せず)等が実装され、ハウジング10の内部に水平となるように配設されている。プリント基板20は、表面側の中程位置に、ETC機能を実現する電子回路部品(図示せず)に接続される基板側接触端子21が実装されている。また、プリント基板20は、表面側の奥側位置(図1で見て右側位置)に、ICカードホルダ30の駆動手段であるソレノイド22が実装されている。
【0017】
基板側接触端子21は、ICカードホルダ30に挿入されたICカード100のカード側接点部101(図5参照)と電気的導通を得るためのものであり、特には図示しないが、カード側接点部101と接触可能なように形成された板バネ部材でなる。図5に例示するように、ICカード100のカード側接点部101が6つの接点領域からなる場合、基板側接触端子21も6つの板バネ部材からなる。
【0018】
ソレノイド22は、プリント基板20に固着され、そのプランジャはICカードホルダ30に植設された取付軸35に結合されている。このため、ソレノイド22は、通電時にはプランジャを吸引して、ICカードホルダ30をコイルバネ34の弾力に抗して枢軸32を中心として反時計方向に揺動させる。また、非通電時にはプランジャの吸引力を消失して、ICカードホルダ30をコイルバネ34の弾力により枢軸32を中心として時計方向に揺動させる。
【0019】
ICカードホルダ30は、奥側の両端部を枢軸32によって揺動自在に軸支されて配設されており、前端面開口をハウジング10のICカード挿入口11と対向させるICカード挿抜位置(第1の位置)と、前端面開口をハウジング10のICカード挿入口11から離間させるICカード退避位置(第2の位置)との間で揺動する。ICカードホルダ30の底面壁には、基板側接触端子21を嵌入させる遊び孔(図示せず)が穿設されており、ICカード挿抜位置(第1の位置)では、ソレノイド22の吸引力またはコイルバネ42の緊縮弾力により、ICカードホルダ30に挿入されたICカード100のカード側接点部101が遊び孔(図示せず)を介してプリント基板20の基板側接触端子21に圧接するようになっている。ICカードホルダ30は、ICカード100の挿抜状態に連動してスライドするスライダ40と、スライダ40を前方に移動するように付勢するコイルバネ42とを備えている。
【0020】
スライダ40は、図4に示すように、ICカードホルダ30内に前後方向(図4で見て左右方向)にスライド自在に配設されており、その奥側(図4で見て右側)の一側面にはピン41が植設されている。ピン41は、ICカードホルダ30の一側面に穿設された長孔30a(図1参照)および揺動リンク部材50の長孔50a(図1参照)に遊嵌されて、さらに伸び出しており、その先端側には、ICカードホルダ30の手前側(図4で見て左側)の一側面に植設されたピン35に一端が係着されたコイルバネ42の他端が係着されている。
【0021】
揺動リンク部材50は、長手方向に沿って長孔50aが穿設された帯状の板体でなり、下端部寄りをハウジング10に固植された枢軸51に揺動自在に軸支されている。長孔50aには、スライダ40に植設されたピン41が遊嵌されている。このため、揺動リンク部材50は、ユーザのICカード100の挿入によるスライダ40のスライド,およびICカードホルダ30の揺動に伴い枢軸51を中心として揺動するようになっている。揺動リンク部材50の役割は、コイルバネ42の緊縮弾力をICカードホルダ30の回動力に変換させる作用にある。ICカード100が不完全な挿入状態(図4においてスライダ40が左端側に無い状態)では如何なる場合においても確実にカード挿入可能な状態を作る必要があるため、ICカードホルダ30をICカード挿抜位置(第1の位置)に引き込む回動力をコイルバネ42と揺動リンク部材50とで発生させている。つまり、ICカード100の未挿入状態ではコイルバネ42の緊縮弾力がコイルバネ34の弾力に勝るため、揺動リンク部材50を介してICカードホルダ30が枢軸32を中心に反時計回りに揺動し、ICカード挿抜位置(第1の位置)に自然復帰する。また、揺動リンク部材50は、ICカード100の挿入状態においては、ICカードホルダ30が必要以上に基板側接触端子21から離脱しないように一定のテンションを発生させ、位置を固定させる働きも同時にに行う。
【0022】
次に、このように構成された実施例1に係るETC車載器1の動作について、図1ないし図5を参照しながら説明する。
【0023】
(1) ACC電源オフ時のICカード100の未挿入状態
【0024】
ACC電源オフ時のICカード100の未挿入状態では、ソレノイド22の吸引力が発生しておらず、ICカードホルダ30は、コイルバネ42の緊縮弾力により、ピン41,スライダ40,揺動リンク部材50を介して、コイルバネ34の弾力に抗して枢軸32を中心として反時計方向に揺動する回動力を受けており、図1に示すような水平なICカード挿抜位置(第1の位置)を保っている。このため、ユーザは、ETC車載器1に対してICカード100の挿抜を随意に行うことが可能になる。
【0025】
(2) ACC電源オフ時のICカード100の挿入
【0026】
ACC電源オフ時のICカード100の未挿入状態で、図1中に破線で示すように、ユーザがICカード100をICカード挿入口11からETC車載器1に挿入していくと、ICカード100は、コイルバネ42の緊縮弾力に抗してスライダ40をスライドさせながらICカードホルダ30内に挿入されていく。スライダ40のスライドに伴い、スライダ40に植設されたピン41が移動するので、ピン41および長孔50aを介して揺動リンク部材50が枢軸51を中心として時計方向に揺動する。
【0027】
そして、図2に示すように、ICカード100がETC車載器1に完全に挿入されると、図示しない爪機構によりスライダ40はICカードホルダ30と一体的にロックされる。このため、コイルバネ42の緊縮弾力はピン41には作用しなくなり、図3に示すように、ICカードホルダ30は、コイルバネ34の弾力により、枢軸32を中心としてプリント基板20から離間するカード退避位置(第2の位置)まで揺動して停止する。その結果、ICカード100のカード側接点部101とプリント基板20の基板側接触端子21との間には間隙が生じ、カード側接点部101に対する接触圧力が取り除かれる。このため、ICカード100の変形が予防されるとともに、ICカード100がICカード挿入口11から構造的に取り出し不可能な位置までICカードホルダ30が揺動するので、ICカード100の抜き取りが防止される。ICカードホルダ30の揺動に伴い、スライダ40に植設されたピン41が移動するので、ピン41および長孔50aを介して揺動リンク部材50が枢軸51を中心として時計方向にさらに揺動する。
【0028】
(3) ICカード100の挿入状態においてACC電源のオフ→オン
【0029】
図3に示すICカード100の挿入状態においてACC電源がオフの状態からオンされると、ソレノイド22に駆動電源が供給され、ICカードホルダ30は、ソレノイド22の吸引力により、コイルバネ34の弾力に抗して、枢軸32を中心として反時計方向に揺動してプリント基板20と近接する方向に移動する。そして、ICカードホルダ30は、図2に示すように、前端面開口をハウジング10のICカード挿入口11と対向させる水平なカード挿抜位置(第1の位置)まで揺動して停止する。この際、揺動リンク部材50は、ピン41および長孔50aを介して枢軸51を中心として反時計方向に若干揺動する。
【0030】
そして、図2では、ICカード100は、ソレノイド22の吸引力により、カード側接点部101をICカードホルダ30の底面壁に穿設された遊び孔(図示せず)を介して基板側接触端子21と接触させる。このため、ICカード100のカード側接点部101と基板側接触端子21とが所定の接触圧力で接触して電気的に導通される。よって、ETC車載器1は、動作可能となる。
【0031】
ICカードホルダ30のカード挿抜位置(第1の位置)で、図示しないイジェクトボタンを操作すると、既述した爪機構によるスライダ40とICカードホルダ30とを一体化するロックが外れて、コイルバネ42の緊縮弾力が復元する。このため、コイルバネ42の緊縮弾力によってスライダ40が手前側(図2で見て左側)にスライドされて、ICカード100は、図1に示すように、ICカードホルダ30内から前方に突出することになる。このため、ユーザは、ICカード100をETC車載器1から抜き取ることができる。この際、揺動リンク部材50は、スライダ40のスライドに連動して、ピン41および長孔50aを介して枢軸51を中心として反時計方向に揺動する。
【0032】
(4) ICカード100の挿入状態においてACC電源のオン→オフ
【0033】
図2に示すICカード100の挿入状態においてACC電源がオン状態からオフされると、ソレノイド22の吸引力が消失するので、ICカードホルダ30は、図3に示すように、コイルバネ34の弾力により、枢軸32を中心として時計方向に揺動してプリント基板20から離間するカード退避位置(第2の位置)まで移動する。その結果、ICカード100のカード側接点部101とプリント基板20の基板側接触端子21との間に間隙が生じ、カード側接点部101に対する接触圧力が取り除かれる。このため、ICカード100の変形が予防されるとともに、ICカード100がICカード挿入口11から構造的に取り出し不可能な位置までICカードホルダ30が揺動するので、ICカード100の抜き取りが防止される。ICカードホルダ30の揺動に伴い、スライダ40に植設されたピン41が移動するので、ピン41および長孔50aを介して揺動リンク部材50が枢軸51を中心として時計方向に揺動する。
【0034】
実施例1によれば、車両のACC電源のオン/オフに連動して機械的に揺動するICカードホルダ30を設けたことにより、ETC車載器1を使用しない時(ACC電源のオフ時)には、カード側接点部101とETC車載器側接触端子21との間に間隙を設けてカード側接点部101にかかる接触圧力を除去することができ、ICカード100の変形を防止することができる。
【0035】
また、実施例1によれば、ETC車載器1を使用しない時(ACC電源のオフ時)には、ソレノイド22の吸引力が消失するが、ICカード100が挿入されていれば、ICカードホルダ30がコイルバネ34の弾力によりカード退避位置(第2の位置)に移動するので、ICカード100の盗難が防止される。一方、ICカード100が挿入されていなければ、ICカードホルダ30がコイルバネ42の緊縮弾力によりカード挿抜位置(第1の位置)に移動するので、ユーザがICカード100できなくなるという不都合を解消することができる。
【0036】
なお、実施例1では、ICカードホルダ30を枢軸32を中心として揺動自在に配設するようにしたが、ICカードホルダを移動する機構は、どのような機構であってもよい。例えば、ICカードホルダ30を水平移動したり、垂直移動したりする機構であってもよいことはいうまでもない。
【0037】
以上、本発明の実施例を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1に係るETC車載器の状態遷移を説明する断面図。
【図2】本実施例1に係るETC車載器の状態遷移を説明する断面図。
【図3】本実施例1に係るETC車載器の状態遷移を説明する断面図。
【図4】本実施例1に係るETC車載器のICカードホルダ等を取り出して示す要部平面図。
【図5】ICカードの平面図。
【符号の説明】
【0039】
1 ETC車載器
10 ハウジング
11 カード挿入孔
20 プリント基板
21 基板側接触端子
22 ソレノイド(駆動手段)
30 ICカードホルダ
32 枢軸
34 コイルバネ(付勢手段)
40 スライダ
41 ピン
42 コイルバネ(第2の付勢手段)
50 揺動リンク部材
50a 長孔
51 枢軸
100 ICカード
101 カード側接点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカードが着脱自在に挿入されるETC車載器であって、
ハウジングのICカード挿入口と対向する第1の位置と、前記ICカード挿入口から離間する第2の位置との間で移動自在に配設されたICカードホルダと、
前記ICカードホルダが前記第1の位置にあるときに前記ICカードホルダに挿入された前記ICカードの接点部に接触する基板側接触端子と、
前記ICカードホルダを前記第2の位置に移動するように付勢する付勢手段と、
ACC電源のオン時に前記ICカードホルダを前記付勢手段の付勢力に抗して前記第1の位置に移動させる駆動手段と
を有することを特徴とするETC車載器。
【請求項2】
前記ICカードホルダが枢軸を中心として揺動自在に配設されている請求項1記載のETC車載器。
【請求項3】
前記ICカードの挿抜に連動して前記ICカードホルダ内をスライドするスライダと、前記ICカードを前記ICカードホルダ内から突出させる方向に前記スライダを付勢する第2の付勢手段と、前記ICカードの挿入状態で前記スライダを前記ICカードホルダと一体化させるようにロックして前記第2の付勢手段の付勢力を無効化する爪機構と、前記スライダに設けられたピンを挿通する長孔を有する揺動リンク部材とを備え、前記ACC電源のオフ時に、前記ICカードが挿入されていれば、前記ICカードホルダが前記付勢手段の付勢力により前記枢軸を中心として揺動して前記第2の位置に移動し、前記ICカードが挿入されていなければ、前記ICカードホルダが前記第2の付勢手段の付勢力により前記第1の位置に移動する請求項2に記載のETC車載器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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