説明

I.S.マシン用プッシャ機構

【課題】I.S.マシンで形成されたボトルを、デッドプレートからコンベアまで押すためのプッシャ機構を提供する。
【解決手段】本プッシャ機構は、ハウジングによって支持されており且つ支持体の軸線を中心として及びこれと平行なハウジングの回転軸線を中心として移動自在のプッシャ指状体アッセンブリを含む。これらの回転を行うための二つの駆動ギヤの軸線は、同軸である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、I.S.マシンで形成されたボトルをデッドプレートからコンベアまで変位させるプッシャ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
I.S.(Individual section)マシンで形成されたガラスのボトルは、デッドプレート上に置かれ、そこで短時間に亘って冷却され、次いで約90°の所定角度にわたり押され、移動するコンベア上へ押される。多くの設計が権利消滅状態になっている。米国特許第4,414,758号及び米国特許第6,702,097号、CZ特許第288,848号及びCZ特許第295,688号、及び米国特許公開第2005/0199011号及び米国特許公開第2005/0193773号を参照されたい。これらのマシンの速度が上昇するにつれて、ボトルを変位させる際のボトルの制御に伴う困難が大きくなる。
【特許文献1】米国特許第4,414,758号
【特許文献2】米国特許第6,702,097号
【特許文献3】CZ特許第288,848号
【特許文献4】CZ特許第295,688号
【特許文献5】米国特許公開第2005/0199011号
【特許文献6】米国特許公開第2005/0193773号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、ボトルをデッドプレートからコンベアまで滑らかに移動させることができるプッシャ機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は、I.S.マシンで形成されたボトルを、デッドプレートから、移動するコンベアまで、約90度の角度に亘って押すためのプッシャ機構であって、該デッドプレート上のボトルを受け入れるための少なくとも一つのポケットを有するポケット指状体アーム部を含むポケット指状体アッセンブリを備えており、さらに、第1モータと、下側ハウジングと、上側ハウジングと、中空中央部を有し、垂直方向の第1軸線を中心として回転するように下側ハウジング内に取りつけられている第1被駆動ギヤであって、上側ハウジングに固定されている、第1被駆動ギヤと、上側ハウジングを第1軸線を中心として回転させるため、第1モータと第1被駆動ギヤとを相互接続するための第1連結手段と、第2モータと、第1軸線と平行な第2軸線を中心として回転するように、上側ハウジングに回転自在に取り付けられた第2被駆動ギヤと、第2被駆動ギヤから軸線方向に、垂直方向上方に延びる第1シャフトと、を含み、ポケット指状体アッセンブリは、垂直方向の第2軸線を中心として回転するように第1シャフトに固定されており、更に、第2モータと第2被駆動ギヤとを相互接続するため、第1被駆動ギヤの中空中央部を通って垂直方向に延びる第2シャフトを含む第2連結手段を含む、ことを特徴とするプッシャ機構を提供するものである。
【0005】
第1連結手段は、第1駆動ギヤと、第1駆動ギヤと第1被駆動ギヤとを相互接続する第1駆動ベルトとを含むようにすることが好ましく、また、第2連結手段は、第2駆動ギヤと、第2駆動ギヤと第2被駆動ギヤとを相互接続する第2駆動ベルトとを含むことが好ましい。第1モータは、第1駆動ギヤに接続された第1ギヤボックスを含むように構成できる。さらに、第2駆動ギヤに接続された第2ギヤボックスを含むように構成することができる。
【0006】
本発明のこの他の目的及び利点は、本明細書の以下の記載から、及び本発明の原理を組み込んだ現在の好ましい実施例を法令の定めるところに従って例示する添付図面から、明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
プッシャ機構を図1に開示する。この機構は、サーボモータ10、12、下側のプッシャハウジング14、及び上側のプッシャハウジング16を含む。図2を参照すると、これらのサーボモータは、下側のプッシャハウジングの最下部(bottom)に固定されており、ギヤボックス18を各々含む。サーボモータ12の頂部には、第1駆動ギヤ20が固定されている。この第1駆動ギヤ20は、第1ベルト24を介して第1被駆動ギヤ22に相互接続されている。下側ハウジングに形成された平らな環状ベアリング26によって支持された第1被駆動ギヤは、第1軸線A1を中心として回転する。この第1被駆動ギヤ22の上面27は、下側ハウジングのカバープレート30の開口部28を通って延び、適当なねじ32によって上側ハウジングの最下部に接続されている。従って、モータの回転により、上側のプッシャハウジングが第1軸線を中心として回転する。
【0008】
モータのギヤボックスの頂部38には取り付けポスト40が固定されている。この取り付けポスト40は、第1被駆動ギヤ22の中央穴42を通って、垂直方向上方に延びる。
【0009】
この取り付けポスト40の頂部には、上側のプッシャハウジング16内に収容された第2駆動ギヤ44が、適当なねじ43によって固定されている。更に、上側のプッシャハウジング内には、シャフト46に取り付けられた第2被駆動ギヤ45が支持されている。第2駆動ギヤ44は、第2ベルト31を介して第2被駆動ギヤ45に相互接続されている。シャフト46は、第2軸線A2を中心として回転するように、上下のベアリング47によって回転自在に支持されている。このシャフトは、上側のプッシャハウジングのカバープレート48を通って上方に突出している。
【0010】
図4は、シャフト46(多くのねじ56を持つクランプ55によって固定される)を受け入れるための垂直穴54を有するブラケット52を含むプッシャ指状体アッセンブリ50を示す。3本のボトルと係合する指状体60を有する指状体バー58が、「L」形状のアーム部62及び中間ブラケット64を介してブラケットに固定されている。プッシャ指状体アッセンブリは、サーボモータ10の作動によって、軸線A2を中心として枢動する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の教示に従って製作されたプッシャ機構の斜視図である。
【図2】図1に示すプッシャ機構の一部の分解斜視図である。
【図3】図1に示すプッシャ機構の別の部分の分解斜視図である。
【図4】プッシャ指状体アッセンブリの斜視図である。
【符号の説明】
【0012】
10 サーボモータ
12 サーボモータ
14 下側のプッシャハウジング
16 上側のプッシャハウジング
18 ギヤボックス
20 第1駆動ギヤ
22 第1被駆動ギヤ
24 第1ベルト
40 取り付けポスト
42 中央穴
44 第2駆動ギヤ
45 第2被駆動ギヤ
46 シャフト
50 プッシャ指状体アッセンブリ
58 指状体バー
60 指状体
62 アーム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
I.S.マシンで形成されたボトルを、デッドプレートから、移動するコンベアまで、約90度の角度に亘って押すためのプッシャ機構であって、
該デッドプレート上のボトルを受け入れるための少なくとも一つのポケットを有するポケット指状体アーム部を含むポケット指状体アッセンブリを備えており、さらに、
第1モータと、
下側ハウジングと、
上側ハウジングと、
中空中央部を有し、垂直方向の第1軸線を中心として回転するように前記下側ハウジング内に取りつけられている第1被駆動ギヤであって、前記上側ハウジングに固定されている、第1被駆動ギヤと、
前記上側ハウジングを前記第1軸線を中心として回転させるため、前記第1モータと前記第1被駆動ギヤとを相互接続するための第1連結手段と、
第2モータと、
前記第1軸線と平行な第2軸線を中心として回転するように、前記上側ハウジングに回転自在に取り付けられた第2被駆動ギヤと、
前記第2被駆動ギヤから軸線方向に、垂直方向上方に延びる第1シャフトと、
を含み、
前記ポケット指状体アッセンブリは、垂直方向の前記第2軸線を中心として回転するように前記第1シャフトに固定されており、
更に、前記第2モータと前記第2被駆動ギヤとを相互接続するため、前記第1被駆動ギヤの前記中空中央部を通って垂直方向に延びる第2シャフトを含む第2連結手段を含む、ことを特徴とするプッシャ機構。
【請求項2】
請求項1に記載のプッシャ機構において、
前記第1連結手段は、第1駆動ギヤと、前記第1駆動ギヤと前記第1被駆動ギヤとを相互接続する第1駆動ベルトとを含む、ことを特徴とするプッシャ機構。
【請求項3】
請求項2に記載のプッシャ機構において、
前記第2連結手段は、第2駆動ギヤと、前記第2駆動ギヤと前記第2被駆動ギヤとを相互接続する第2駆動ベルトとを含む、ことを特徴とするプッシャ機構。
【請求項4】
請求項3に記載のプッシャ機構において、
前記第1モータは、前記第1駆動ギヤに接続された第1ギヤボックスを含む、プッシャ機構。
【請求項5】
請求項4に記載のプッシャ機構において、更に、
前記第2駆動ギヤに接続された第2ギヤボックスを含む、プッシャ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−210883(P2007−210883A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−27680(P2007−27680)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)
【Fターム(参考)】