説明

III−Vナノ粒子およびその製造方法

【課題】 半導体で使用されるものなどのナノ粒子形態のIII−V化合物の製造方法。
【解決手段】 III化合物原料とV化合物原料との反応により大気圧にて反応液中で反応が進行する。反応は高沸点溶媒中で進行する。溶媒は安定剤および塩基を含む。製造されたIII−V化合物は、反応溶液から析出され、単離され、精製され、分析される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、III−V粒子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2007年11月22日に出願の英国特許出願番号第0722920.6に基づく優先権を主張する。
【0003】
リン化インジウムなどのIII−V半導体粒子の製造方法は文献において公知である。例えば、米国特許第4783320号(Adamskiら、空軍長官に代表されるアメリカ合衆国を出願人とする)は、合成サイクル全体にわたって安定した温度プロフィールを提供するヒートパイプを組み込んだ三帯式加熱炉の独立温度制御を使用したInPの高圧合成法を教示している。米国特許第4783320号に開示のこれら装置および方法は、800℃を超える温度の加熱炉中でインジウム(In)およびリン(P)元素を直接反応させることによるInPの製造を教示している。
【0004】
米国特許第4185081号(Fauthら、空軍長官に代表されるアメリカ合衆国を出願人とする)は、Adamskiの米国特許第4783320号で教示の方法と同様のInPの製造方法を教示している。米国特許第4185081号は、制御された装置中でのInおよびP元素の直接反応を開示している。この装置は、InPを安全に製造するための、特定の加熱、冷却、および加圧を用いる。
【0005】
英国特許出願番号第2356395号(Venezia Tecnologie S.p.A)は、InPのさらなる直接製造法を開示しており、これによれば、InおよびP元素は、1000℃を超える温度および1850〜2000バールの圧力で経時的に一定の温度上昇をさせながら閉鎖系中で直接反応される。
【0006】
国際公開第2006/099386号(マサチューセッツ工科大学)は、コロイド状III−Vナノ粒子の製造方法を開示している。この製造方法は、III族元素を含む少なくとも1種の原料物質の溶液を別の原料物質と反応させることを含む。原料物質は、溶媒中にV族元素および還元剤を含む。この特許出願に開示の製造方法で使用される溶媒は、高沸点溶媒ではない。III−Vナノ粒子の製造は、高圧にて密閉容器中で行われる。
【0007】
この文献には、III−V半導体化合物の製造に関して多くの引用がある。例えば、Micicら、「InP、GaP、およびGaInP2の合成および特性決定(J.Phys.Chem.1995,99,7754−7759)」は、InP、GaP、およびGaInP2の量子ドットの製造および特性決定方法を開示している。この文献は、シュウ酸クロロインジウム錯体をP(SiMe33とIn:Pが1.6:1のモル比で混合することによるInPの製造方法を開示している。著者は、この製造方法ではトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)およびトリオクチルホスフィン(TOP)を用いている。
【0008】
Malikら、「ヒ化ガリウムナノ粒子:合成および特性決定(J.Mater.Chem.,2003,13,2591−2595)」は、167℃で7日間ゆっくりと加熱することによる、GaCl3およびAs(NMe23からのGaAsナノ粒子の製造を開示している。この出版物において使用されているP(SiMe33化合物は、非常に爆発および引火しやすく、また比較的高価である。
【0009】
どの先行技術も、本明細書に開示のようなIII−V粒子の簡潔な製造方法を開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4783320号
【特許文献2】米国特許第4185081号
【特許文献3】英国特許出願番号第2356395号
【特許文献4】国際公開第2006/099386号
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Micicら著、「InP、GaP、およびGaInP2の合成および特性決定」J.Phys.Chem.1995,99,7754−7759
【非特許文献2】Malikら著、「ヒ化ガリウムナノ粒子:合成および特性決定」J.Mater.Chem.,2003,13,2591−2595
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このIII−V化合物の製造方法は、先行技術で開示の製造方法よりも安価かつ危険性の低い方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、III−V化合物の製造方法を開示する。III−V化合物の例は、半導体で使用される。III−V化合物の製造方法は、III族元素を含む少なくとも1種の原料物質とV族元素を含む原料物質とを含む溶液を反応させることを含む。反応は高沸点溶媒中で行われる。反応は不活性雰囲気中で大気圧にて行われる。高沸点溶媒は安定剤および還元剤を含む。反応は、所定の期間、所定の温度にて行われる。製造されたIII−V化合物は、高沸点溶媒から析出されて単離される。
【0014】
本発明の一態様では、高沸点溶媒と安定剤とV族原料との溶液は、トリオクチルホスフィンオキシドとトリオクチルホスフィン(TOPO/TOP)との溶液である。トリオクチルホスフィンオキシドとトリオクチルホスフィン(TOPO/TOP)には、追加のV族元素(生成物がIII−P化合物である場合)を必要としないという利点がある。
【0015】
反応の完了後、製造されたIII−V化合物は、極性有機液体の添加により反応液から析出される。極性有機液体としては、メタノール、エタノール、プロパノール、またはアセトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。製造されたIII−V化合物は、反応液から遠心分離されろ別される。製造されたIII−V化合物は、トルエンなどの非極性有機液体に再溶解されてさらに精製され、得られた溶液から極性有機液体の添加により析出される。製造されたIII−V化合物は、次いで、ろ過され単離される。精製工程は何度繰り返してもよい。
【0016】
III−V化合物の製造のために反応を進行させるための所定温度とは、100℃〜350℃以上である。反応を完了させるための所定の時間とは、1〜30時間である。
【0017】
III族化合物の原料物質は、III族の塩、III族のオキシド、またはIII族の酢酸塩からなる群から選ぶことができる。V族化合物の原料物質は、II−V化合物であってもよく、ここでII−V族化合物は、Ca32またはMg3As2からなる群から選ばれる。V族化合物の原料物質はまた、トリフェニルホスフィン(PPh3)であってもよい。これはまた、上記製造方法において高沸点溶媒として使用することができる。
【0018】
上記製造方法を効果的に進行させるために、高沸点溶媒は安定剤を含む。安定剤としては、トリオクチルホスフィン/トリオクチルホスフィンオキシドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。安定剤はまた、長鎖アミンであってもよい。安定剤はまた、トリオクチルホスフィン/トリオクチルホスフィンオキシドと長鎖アミンとの混合物であってもよい。
【0019】
高沸点溶媒はまた、還元剤を含む。還元剤は、ルイス塩基である。還元剤としては、ブチルリチウム(Buli)または水素化ホウ素カリウムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
この製造方法に使用される物質は、いずれも適度に安価である。この製造方法に使用される物質および装置は、利用しやすい。このIII−V化合物の製造方法は、先行技術で開示の製造方法よりも安価かつ危険性の低い方法を提供する。
【0021】
本発明およびその利点についての完全な理解のために、添付の図と併せて次なる詳細な説明を参照する。
【0022】
付帯の請求項、以下の詳細な説明、および添付の図を考慮すれば、本明細書に開示の本発明の様々な態様は、単に本発明を製造および使用するための具体的な様式の例示であり、したがって、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるはずである。
【0023】
本発明の一態様からの特徴は、本明細書を考慮するかまたは本明細書に開示の発明を実際に行うことから当業者に明らかになり、かつ当該特徴は、本発明の他の態様からの特徴と組み合わせることができることが分かるはずである。
【0024】
本発明は、III−V粒子の製造方法を教示する。特に、半導体粒子である。「ナノ粒子」とは、典型的には、100nm未満の寸法の粒子であると定義される。しかしながら、本発明は、当該寸法以下の粒子に限定されるものではなく、より大きな寸法のIII−V半導体ナノ粒子にも同様に適用可能であることに留意されたい。
【0025】
III−V粒子の製造方法は次のように進行する。
【0026】
【化1】

【0027】
続いて:
【0028】
【化2】

【0029】
式中、In(Ga)X1は、インジウムまたはガリウムの塩、オキシド、もしくは酢酸塩である。In(Ga)X1の例としては、InCl3が挙げられるが、これに限定されるものではない。In(Ga)X1化合物は、III−V粒子のためのIII原料を提供する。
【0030】
2P(As)は、金属リン化物、金属ヒ化物、またはアルキルホスフィンである。X2P(As)の例としては、Ca32、Mg3As2、またはPPh3が挙げられるが、これらに限定されるものではない。X2P(As)化合物は、III−V粒子のためのV原料を提供する。
【0031】
2Pはまた、高沸点溶媒、すなわちTOPO/TOP(後述のように)であってもよい。
【0032】
反応は、沸点が高い溶媒中で行われる。III−V粒子の製造方法では、高沸点溶媒はまた、安定剤および還元剤を含む。
【0033】
本発明によるIII−V粒子の製造の一態様は、トリオクチルホスフィンオキシドとトリオクチルホスフィン(TOPO/TOP)との高沸点溶媒中で、少なくとも1時間、100℃を超える温度、好ましくは120℃にて反応を行うことである。高沸点溶媒は、まず真空下で排気されて高沸点溶媒中に存在するすべての揮発性不純物が除去される。本発明のこの態様におけるトリオクチルホスフィンオキシドおよびトリオクチルホスフィンは、高沸点溶媒であり、コロイド状安定剤であり、かつリン原料である。本発明のこの態様においてそしてさらなる態様においては、TOPO/TOPは、III−P化合物の製造に使用される(先行技術文献の節に記載のMicicらによる論文、およびMurray、Norrisらによる文献を参照のこと)。
【0034】
高沸点溶媒のさらなる例としては、ヘキサデシルアミン、およびオクタデセン(高い沸点を有することが公知であるが安定剤ではない)と長鎖アミン(ヘキサデシルアミン、またはコロイド状安定剤として作用する類似化合物など)との混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。トリフェニルホスフィンがリン原料として使用される本発明の態様において、トリフェニルホスフィンは、比較的融点が低いが、沸点が高いので反応溶媒として直接使用される。
【0035】
使用される還元剤はルイス塩基であるが、本発明のさらなる態様においては、ブチルリチウム(Buli)または水素化ホウ素カリウム(KBH4)であってもよい。
【0036】
還元されたIII化合物とV化合物とを含む混合物が調製される。反応混合物は、次いで、少なくとも250℃まで加熱されるが、上限温度は350℃を超えてもよい。反応は30時間この加熱温度にて継続される。
【0037】
III−V粒子は、極性有機溶媒を使用して反応液から析出させた。III−V粒子の析出に使用する適切な極性有機溶媒の例としては、メタノール、プロパノール、エタノール、およびアセトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。析出したIII−V粒子は、メタノールおよびトルエンなどの有機液体で洗浄された。
【0038】
本発明のIII−V粒子はナノドットとして使用できる。
【発明の効果】
【0039】
この製造方法に使用される物質は、いずれも適度に安価である。この製造方法に使用される物質および装置は、利用しやすい。このIII−V化合物の製造方法は、先行技術で開示の製造方法よりも安価かつ危険性の低い方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、リン化インジウムナノ粒子のTEM画像を示す。
【図2】図2は、リン化インジウムナノ粒子のXRD画像を示す。
【図3】図3は、リン化インジウムナノ粒子のTEM画像を示す。
【図4】図4は、リン化インジウムナノ粒子のXRD画像を示す。
【図5】図5は、リン化インジウムナノ粒子のXRD画像を示す。
【図6】図6は、ヒ化インジウムナノ粒子のTEM画像を示す。
【図7】図7は、ヒ化インジウムナノ粒子のXRD画像を示す。
【図8】図8は、ヒ化ガリウムナノ粒子のTEM画像を示す。
【図9】図9は、ヒ化ガリウムナノ粒子の高解像度TEM画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
[実施例1]
下記式に従うリン化インジウムナノ粒子の調製
【0042】
【化3】

【0043】
グローブボックス内で、トリオクチルホスフィンオキシド(Aldrichから)を1gおよびトリオクチルホスフィン(Flukaから)を10ml、25ml三つ口フラスコに一緒に加えた。この溶液を1.5時間120℃で排気して、揮発成分を除去した。
【0044】
次に、トリオクチルホスフィン中のInCl3(Aldrich)の0.5M溶液を1ml上記溶液に加え、次に300℃まで加熱した。ヘキサン(Merckから)1ml中のブチルリチウム(Merckから)を0.5mmolこの熱溶液に滴下した。
【0045】
反応は20時間後には完了していた。遠心分離により析出物を溶液から分離した。次に、メタノール(Merckから)の添加、次いでさらなる遠心分離により粒子を抽出した。トルエン(Aldrichから)および再びメタノールで粒子をさらに抽出した。この洗浄工程を4回繰り返した。
【0046】
粒子をTEM(図1)およびXRD(図2)で特性決定した。
【0047】
[実施例2]
下記式に従うリン化インジウムナノ粒子の調製
【0048】
【化4】

【0049】
グローブボックス内で、25ml三つ口フラスコに、ヘキサデシルアミン(Merck)を9.0g、InCl3(Alfa)を0.1g、およびCa32(ABCR)を0.8g加えた。この懸濁液を1.5時間120℃で排気して、揮発成分を除去した。
【0050】
この溶液を300℃まで加熱した。次に、ヘキサン(Merckから)1ml中のブチルリチウム(Merckから)を0.5mmolこの熱溶液に滴下した。
【0051】
反応は20時間後には完了していた。遠心分離により析出物を反応液から分離した。次に、メタノール(Merckから)の添加、さらなる遠心分離により粒子を抽出した。トルエン(Aldrichから)および再びメタノールで粒子をさらに抽出した。この洗浄工程を4回繰り返した。
【0052】
粒子をTEM(図3)およびXRD(図4)で特性決定した。
【0053】
[実施例3]
下記式に従うリン化インジウムナノ粒子の調製
【0054】
【化5】

【0055】
グローブボックス内で、25ml三つ口フラスコに、トリフェニルホスフィン(Fluka)を10g、InCl3(Alfa)を0.1g加えた。この懸濁液を1.5時間120℃で排気して、揮発成分を除去した。
【0056】
次に、この溶液を300℃まで加熱した。ヘキサン(Merckから)1ml中のブチルリチウム(Merckから)を0.5mmolこの熱溶液に滴下した。
【0057】
反応は20時間後には完了していた。遠心分離により析出物を溶液から分離した。次に、メタノール(Merckから)の添加、さらなる遠心分離により粒子を抽出した。トルエン(Aldrichから)および再びメタノールで粒子をさらに抽出した。この洗浄工程を4回繰り返した。
【0058】
粒子をXRD(図5)で特性決定した。
【0059】
[実施例4]
下記式に従うヒ化インジウムナノ粒子の調製
【0060】
【化6】

【0061】
グローブボックス内で、25ml三つ口フラスコに、トリオクチルホスフィンオキシド(Aldrich)を3g、ヘキサデシルアミン(Fluka)を7g、Mg3As2(Aldrich)を0.06g、およびInCl3(Aldrich)を0.06g加えた。この混合物を1.5時間120℃で排気して、揮発成分を除去した。
【0062】
次に、この溶液を300℃まで加熱した。ヘキサン(Merckから)1ml中のブチルリチウム(Merckから)を0.5mmolこの熱溶液に滴下した。
【0063】
反応は20時間後には完了していた。遠心分離により析出物を溶液から分離した。次に、メタノール(Merckから)の添加、さらなる遠心分離により粒子を抽出した。トルエン(Aldrichから)および再びメタノールで粒子をさらに抽出した。この洗浄工程を4回繰り返した。
【0064】
粒子をTEM(図6)およびXRD(図7)で特性決定した。
【0065】
[実施例5]
下記式に従うヒ化ガリウムナノ粒子の調製
【0066】
【化7】

【0067】
グローブボックス内で、25ml三つ口フラスコに、トリオクチルホスフィンオキシド(Aldrich)を1g、オクタデセン(Fluka)を10ml、Mg3As2(Aldrich)を0.032g、およびGaCl3(Aldrich)を0.044g加えた。この混合物を1.5時間120℃で排気して、揮発成分を除去した。
【0068】
この溶液を次に315℃まで加熱した。ヘキサン(Merckから)4ml中のブチルリチウム(Merckから)を0.75mmolこの熱溶液に滴下した。
【0069】
反応は4時間後には完了していた。遠心分離により析出物を溶液から分離した。次に、メタノール(Merckから)の添加、さらなる遠心分離により粒子を抽出した。トルエン(Aldrichから)および再びメタノールで粒子をさらに抽出した。この洗浄工程を4回繰り返した。
【0070】
粒子をTEM(図8)および高解像度TEM(図9)で特性決定した。
【0071】
本明細書および実施例は単に例示として考慮されることを意図し、本発明の真の範囲は、下記請求項により示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気圧でのIII−V化合物の製造方法であって、
高沸点溶媒および安定剤を加熱すること、
前記溶媒にIII族化合物を加えること、
得られた溶液にV族化合物を加えること、
得られた溶液を加熱すること、
加熱された得られた溶液に還元剤を加えることを含み、
前記III−V化合物は前記加熱された得られた溶液から析出されて精製される方法。
【請求項2】
前記高沸点溶媒と安定剤とV族化合物との溶液が、トリオクチルホスフィンオキシドとトリオクチルホスフィン(TOPO/TOP)との溶液である、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項3】
極性有機液体の添加により前記反応液から前記III−V化合物を析出させることをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記析出したIII−V化合物を前記反応混合物から遠心分離することをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記析出したIII−Vを非極性有機溶媒に溶解すること、およびさらに極性有機溶媒を添加して精製物を析出させることをさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記非極性有機溶媒がトルエンである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記極性有機液体が、メタノール、エタノール、プロパノール、およびアセトンからなる群から選ばれる、請求項3〜6の一項に記載の方法。
【請求項8】
前記高沸点溶媒および安定剤が少なくとも1時間少なくとも100℃の温度で加熱される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
III−V化合物が30時間以内に前記溶液中で形成される、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記III族化合物が、III族の塩、III族のオキシド、またはIII族の酢酸塩を含む群から選ばれる、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記V族化合物が、II−V化合物からなる群から選ばれる、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記II−V族化合物が、Ca32またはMg3As2からなる群から選ばれる、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記V族化合物がトリフェニルホスフィン(PPh3)である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記高沸点溶媒とV族化合物との溶液がトリフェニルホスフィン(PPh3)である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記安定剤が、トリオクチルホスフィン/トリオクチルホスフィンオキシド、長鎖アミン、またはこれらのいずれかと前記高沸点溶媒との混合物からなる群から選ばれる、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記還元剤がルイス塩基である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記還元剤が、ブチルリチウムまたは水素化ホウ素カリウムからなる群から選ばれる、先行する請求項のいずれかに記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2011−504445(P2011−504445A)
【公表日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534423(P2010−534423)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062527
【国際公開番号】WO2009/065639
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(506370685)ツェントラム・フューア・アンゲヴァンテ・ナノテヒノロギー(ツェーアーエン)ゲーエムベーハー (4)
【Fターム(参考)】