LEDライセンスランプ
【課題】部品点数や組付工数を削減してコストダウンや小型化を図ることができるLEDライセンスランプを提供することにある。
【解決手段】リードフレーム6に実装されたLEDと配光用のレンズ3とを一体化して成るLEDユニット4をメタル基板5に接合して構成されるLED基板ユニット2を、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジング3と一体化してLEDライセンスランプ1を構成する。又、前記コネクタ一体型ハウジング3に、車体への固定部を構成する嵌合溝3aを形成する。更に、縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用する。
【解決手段】リードフレーム6に実装されたLEDと配光用のレンズ3とを一体化して成るLEDユニット4をメタル基板5に接合して構成されるLED基板ユニット2を、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジング3と一体化してLEDライセンスランプ1を構成する。又、前記コネクタ一体型ハウジング3に、車体への固定部を構成する嵌合溝3aを形成する。更に、縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)を光源として使用するLEDライセンスランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
LEDは高輝度で省電力、高寿命等の特長を有することから、近年、街路灯、道路灯等の他、車両のライセンスプレートを照明するためのライセンスランプにも使用されつつある。
【0003】
ところで、従来のLEDライセンスランプは、白熱球等のバルブを用いたランプの代替品としての色彩が強く、既存のバルブタイプのライセンスランプとの互換性を考慮したものが多く、それぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ、防水用のガスケット等を組み付けて構成されていた。
【0004】
ところで、LEDを光源とするLEDライセンスランプを含む車両用バルブに関して、例えば特許文献1には、回路本体部を固定手段によってヒートシンクに固定することによって、当該車両用バルブをソケットに取り付けた場合に相手電極端子がヒートシンクに接触してショートするという不具合を解消するための提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−040289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1において提案された車両用バルブを含む従来のLEDライセンスバルブは、前述のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ、防水用のガスケット等を組み付けて構成されていたため、構成部品点数や組付工数が増えてコストアップや大型化を招くという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、部品点数や組付工数を削減してコストダウンや小型化を図ることができるLEDライセンスランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、リードフレームに実装されたLEDと配光用レンズとを一体化して成るLEDユニットをメタル基板に接合して構成されるLED基板ユニットを、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジングと一体化してLEDライセンスランプを構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記コネクタ一体型ハウジングに、車体への固定部を構成する嵌合溝を形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、LED基板ユニットとコネクタ一体型ハウジングとをゴムによるインサート成形によって一体化したため、従来のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ等を組み付ける必要がなく、部品点数と組付工数が削減されて当該LEDライセンスランプのコストダウンや小型化が図られる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、当該LEDライセンスランプの車体への固定は、ゴム製のコネクタ一体型ハウジングに形成された嵌合溝を車体に嵌め込むだけで簡単になされ、嵌合溝が車体に密着することによって固定部には高いシール性(防水性)が確保されるために防水用のガスケットが不要となる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することができるため、車体に対して縦方向に取り付けられる縦型のLEDライセンスランプと横方向に取り付けられるLEDライセンスランプにおいてハウジングを除く部品を共用することができ、部品点数を更に削減してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの側面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの背面図である。
【図6】図2のA−A線断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの断面斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの正面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの側面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの底面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの背面図である。
【図14】図10のB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図であり、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1は、車体に対して縦方向に取り付けられる縦型仕様のものであって、車両後部に取り付けられたライセンスプレート10を下方に向けて照射される光によって照明するものである。
【0017】
車両後部の車体パネル11の一段奥まった箇所に形成された平坦なプレート取付部11Aには矩形平板状のライセンスプレート10が取り付けられており、その上方の略水平なランプ取付部11Bには、左右2個のLEDライセンスランプ1(図1には一方のみ図示)が光源であるLED7を下にして取り付けられている。
【0018】
次に、本発明に係るLEDライセンスランプ11の構成を図2〜図8に基づいて以下に説明する。尚、左右2個のLEDライセンスランプ1の構成は同じであるため、以下、一方についてのみ図示及び説明する。
【0019】
図2はLEDライセンスランプの正面図、図3は同側面図、図4は同平面図、図5は同背面図、図6は図2のA−A線断面図、図7は同LEDライセンスランプの斜視図、図8は同LEDライセンスランプの断面斜視図である。
【0020】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1は、図6及び図8に示すように、LED基板ユニット2とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化することによって構成されている。
【0021】
上記LED基板ユニット2は、LEDユニット4をメタル基板5に接合して両者を一体化することによって構成されており、LEDユニット4は、リードフレーム6の先端部の左右に実装された2つのLED7(図1参照)と各LED7の光出射面を前方から覆うように配置された円弧曲面状の配光用レンズ8とを一体化して構成されている。ここで、レンズ8はアクリル等の透明樹脂によってLED7と共にモールド成形されており、図1に示すライセンスプレート10の面から離れる方向に照射される光が屈折してライセンスプレート10に照射されるようその形状が設定されている。又、ライセンスプレート10の広い範囲を光が拡散して照射されるようにレンズ8の面にはカットが施されている。
【0022】
又、前記メタル基板5は金属板の打ち抜き成形によって矩形枠状に形成されており、これには抵抗、ダイオードヒュージング等の各種電子部品9が取り付けられている。又、メタル基板5の後端部には、図6及び図8に示すように左右2本の端子5aが形成されている。そして、このメタル基板5の先端部にLEDユニット4のリードフレーム6がスポット溶接等によって接合されることによって前記LED基板ユニット2が構成される。
【0023】
而して、以上のように構成されたLED基板ユニット2を不図示の金型内にセットし、金型内に溶融して耐熱性ゴムを流し込んでインサート成形することによって、LED基板ユニット2とゴム製のコネクタ一体型ハウジング3とが一体化されたLEDライセンスランプ1が得られる。
【0024】
上記コネクタ一体型ハウジング3は、図2〜図8に示すように、略矩形ブロック状に成形されており、その前端には矩形フランジ3Aが一体に形成され、後端部には角筒状のコネクタ3Bが一体に形成されている。そして、矩形フランジ3Aの外周には車体への固定部を構成する嵌合溝3aが全周に亘って形成されている。又、図5及び図6に示すように、コネクタ一体型ハウジング3の後端に形成された前記コネクタ3Bの内部には、メタル基板5の後端部に形成された左右2本の前記端子5aが臨んでいる。
【0025】
而して、以上のように構成されたLEDライセンスランプ1は、図1に示すように、車両後部の車体パネル11の内部にLED7側(先端側)を下にして組み込まれ、車体パネ11の略水平なランプ取付部11Bに形成された矩形孔11aの内周縁に、矩形フランジ3Aの外周に形成された嵌合溝3aを嵌め込むことによって車体パネル11に略垂直に取り付けられる。尚、このようにして車体パネル11に取り付けられたLEDライセンスランプ1のゴム製のコネクタ一体型ハウジング3のコネクタ3Bには、不図示のバッテリ電源から延びる電源コードのプラグが差し込まれ、該プラグとコネクタ3Bの内部に収容されたメタル基板5の端子5aとが接続され、光源である2つのLED7は、リードフレーム6とメタル基板5及び電源コードを介してバッテリ電源に電気的に接続される。
【0026】
従って、夜間等において運転者がヘッドランプを点灯させると、これと同時にバッテリ電源から左右の各LEDライセンスランプ1へと給電され、各LEDライセンスランプ1においては各LED7に電流が供給される。すると、各LED7が起動されて発光し、その光は透明なレンズ8を透過して拡散しながら下向きにライセンスプレート10に向けて出射し、ライセンスプレート10の面を照射して該ライセンスプレート10の視認性を高める。
【0027】
以上において、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1によれば、LED基板ユニット2とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化したため、従来のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ等を組み付ける必要がなく、部品点数と組付工数が削減されて当該LEDライセンスランプ1のコストダウンや小型化が図られる。
【0028】
又、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1の車体パネル11への固定は、ゴム製のコネクタ一体型ハウジング3に形成された嵌合溝3aを車体パネル11のランプ取付部11Bに形成された矩形孔11aの内周縁に嵌め込むだけで簡単になされ、嵌合溝3aが車体パネル11に密着することによって固定部には高いシール性(防水性)が確保されるため、防水用のガスケットが不要となって部品点数と組付工数を更に削減することができる。
【0029】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図9〜図14に基づいて以下に説明する。
【0030】
図9は本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図、図10は同LEDライセンスランプの正面図、図11は同側面図、図12は同底面図、図13は同背面図、図14は図10のB−B線断面図であり、これらの図においては図1〜図8において示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0031】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’は、図9に示すように車体に対して横方向に取り付けられる横型仕様のものであって、車両後部に取り付けられたライセンスプレート10を下方に向けて照射される光によって照明するものである。
【0032】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’も基本的には前記実施の形態1に係る縦型仕様のLEDライセンスランプ1と同様に構成され、車両後部の車体パネル11の略垂直なランプ取付部11Bの左右に2つ横方向に取り付けられている。
【0033】
各LEDライセンスランプ1’は、前記実施の形態1に係るLEDライセンスランプ1と同様に、LED基板ユニット2’(図14参照)とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化することによって構成されているが、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においては、その車体への取付方向が横方向であるためにメタル基板5の先端部(LEDユニット4が接合される部分)が下方に向かって略直角に折り曲げられている。
【0034】
而して、本実施の形態では、前記実施の形態1に係るLEDライセンスランプ1に使用される縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を略直角に折り曲げることによって本実施の形態に係る横型仕様のLEDライセンスランプ1’のLED基板ユニット2’として使用するようにしている。
【0035】
以上のように、縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を略直角に折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニット2’として使用することができるため、車体に対して縦方向に取り付けられる前記実施の形態1に係る縦型のLEDライセンスランプ1と横方向に取り付けられる本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においてハウジングを除く部品を共用することができる。このため、LEDライセンスランプ1’の部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0036】
その他、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においても、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0037】
1,1’ LEDライセンスランプ
2,2’ LED基板ユニット
3 コネクタ一体型ハウジング
3A コネクタ一体型ハウジングの矩形フランジ
3B コネクタ一体型ハウジングのコネクタ
3a コネクタ一体型ハウジングの嵌合溝
4 LEDユニット
5 メタル基板
5a メタル基板の端子
6 リードフレーム
7 LED
8 レンズ
9 電子部品
10 ライセンスプレート
11 車体パネル
11A 車体パネルのプレート取付部
11B 車体パネルのランプ取付部
11a 車体パネルの矩形孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)を光源として使用するLEDライセンスランプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
LEDは高輝度で省電力、高寿命等の特長を有することから、近年、街路灯、道路灯等の他、車両のライセンスプレートを照明するためのライセンスランプにも使用されつつある。
【0003】
ところで、従来のLEDライセンスランプは、白熱球等のバルブを用いたランプの代替品としての色彩が強く、既存のバルブタイプのライセンスランプとの互換性を考慮したものが多く、それぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ、防水用のガスケット等を組み付けて構成されていた。
【0004】
ところで、LEDを光源とするLEDライセンスランプを含む車両用バルブに関して、例えば特許文献1には、回路本体部を固定手段によってヒートシンクに固定することによって、当該車両用バルブをソケットに取り付けた場合に相手電極端子がヒートシンクに接触してショートするという不具合を解消するための提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−040289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1において提案された車両用バルブを含む従来のLEDライセンスバルブは、前述のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ、防水用のガスケット等を組み付けて構成されていたため、構成部品点数や組付工数が増えてコストアップや大型化を招くという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、部品点数や組付工数を削減してコストダウンや小型化を図ることができるLEDライセンスランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、リードフレームに実装されたLEDと配光用レンズとを一体化して成るLEDユニットをメタル基板に接合して構成されるLED基板ユニットを、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジングと一体化してLEDライセンスランプを構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記コネクタ一体型ハウジングに、車体への固定部を構成する嵌合溝を形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、LED基板ユニットとコネクタ一体型ハウジングとをゴムによるインサート成形によって一体化したため、従来のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ等を組み付ける必要がなく、部品点数と組付工数が削減されて当該LEDライセンスランプのコストダウンや小型化が図られる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、当該LEDライセンスランプの車体への固定は、ゴム製のコネクタ一体型ハウジングに形成された嵌合溝を車体に嵌め込むだけで簡単になされ、嵌合溝が車体に密着することによって固定部には高いシール性(防水性)が確保されるために防水用のガスケットが不要となる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することができるため、車体に対して縦方向に取り付けられる縦型のLEDライセンスランプと横方向に取り付けられるLEDライセンスランプにおいてハウジングを除く部品を共用することができ、部品点数を更に削減してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの側面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの背面図である。
【図6】図2のA−A線断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの断面斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの正面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの側面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの底面図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの背面図である。
【図14】図10のB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図であり、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1は、車体に対して縦方向に取り付けられる縦型仕様のものであって、車両後部に取り付けられたライセンスプレート10を下方に向けて照射される光によって照明するものである。
【0017】
車両後部の車体パネル11の一段奥まった箇所に形成された平坦なプレート取付部11Aには矩形平板状のライセンスプレート10が取り付けられており、その上方の略水平なランプ取付部11Bには、左右2個のLEDライセンスランプ1(図1には一方のみ図示)が光源であるLED7を下にして取り付けられている。
【0018】
次に、本発明に係るLEDライセンスランプ11の構成を図2〜図8に基づいて以下に説明する。尚、左右2個のLEDライセンスランプ1の構成は同じであるため、以下、一方についてのみ図示及び説明する。
【0019】
図2はLEDライセンスランプの正面図、図3は同側面図、図4は同平面図、図5は同背面図、図6は図2のA−A線断面図、図7は同LEDライセンスランプの斜視図、図8は同LEDライセンスランプの断面斜視図である。
【0020】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1は、図6及び図8に示すように、LED基板ユニット2とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化することによって構成されている。
【0021】
上記LED基板ユニット2は、LEDユニット4をメタル基板5に接合して両者を一体化することによって構成されており、LEDユニット4は、リードフレーム6の先端部の左右に実装された2つのLED7(図1参照)と各LED7の光出射面を前方から覆うように配置された円弧曲面状の配光用レンズ8とを一体化して構成されている。ここで、レンズ8はアクリル等の透明樹脂によってLED7と共にモールド成形されており、図1に示すライセンスプレート10の面から離れる方向に照射される光が屈折してライセンスプレート10に照射されるようその形状が設定されている。又、ライセンスプレート10の広い範囲を光が拡散して照射されるようにレンズ8の面にはカットが施されている。
【0022】
又、前記メタル基板5は金属板の打ち抜き成形によって矩形枠状に形成されており、これには抵抗、ダイオードヒュージング等の各種電子部品9が取り付けられている。又、メタル基板5の後端部には、図6及び図8に示すように左右2本の端子5aが形成されている。そして、このメタル基板5の先端部にLEDユニット4のリードフレーム6がスポット溶接等によって接合されることによって前記LED基板ユニット2が構成される。
【0023】
而して、以上のように構成されたLED基板ユニット2を不図示の金型内にセットし、金型内に溶融して耐熱性ゴムを流し込んでインサート成形することによって、LED基板ユニット2とゴム製のコネクタ一体型ハウジング3とが一体化されたLEDライセンスランプ1が得られる。
【0024】
上記コネクタ一体型ハウジング3は、図2〜図8に示すように、略矩形ブロック状に成形されており、その前端には矩形フランジ3Aが一体に形成され、後端部には角筒状のコネクタ3Bが一体に形成されている。そして、矩形フランジ3Aの外周には車体への固定部を構成する嵌合溝3aが全周に亘って形成されている。又、図5及び図6に示すように、コネクタ一体型ハウジング3の後端に形成された前記コネクタ3Bの内部には、メタル基板5の後端部に形成された左右2本の前記端子5aが臨んでいる。
【0025】
而して、以上のように構成されたLEDライセンスランプ1は、図1に示すように、車両後部の車体パネル11の内部にLED7側(先端側)を下にして組み込まれ、車体パネ11の略水平なランプ取付部11Bに形成された矩形孔11aの内周縁に、矩形フランジ3Aの外周に形成された嵌合溝3aを嵌め込むことによって車体パネル11に略垂直に取り付けられる。尚、このようにして車体パネル11に取り付けられたLEDライセンスランプ1のゴム製のコネクタ一体型ハウジング3のコネクタ3Bには、不図示のバッテリ電源から延びる電源コードのプラグが差し込まれ、該プラグとコネクタ3Bの内部に収容されたメタル基板5の端子5aとが接続され、光源である2つのLED7は、リードフレーム6とメタル基板5及び電源コードを介してバッテリ電源に電気的に接続される。
【0026】
従って、夜間等において運転者がヘッドランプを点灯させると、これと同時にバッテリ電源から左右の各LEDライセンスランプ1へと給電され、各LEDライセンスランプ1においては各LED7に電流が供給される。すると、各LED7が起動されて発光し、その光は透明なレンズ8を透過して拡散しながら下向きにライセンスプレート10に向けて出射し、ライセンスプレート10の面を照射して該ライセンスプレート10の視認性を高める。
【0027】
以上において、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1によれば、LED基板ユニット2とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化したため、従来のようにそれぞれ別体に構成されたハウジングやコネクタ等を組み付ける必要がなく、部品点数と組付工数が削減されて当該LEDライセンスランプ1のコストダウンや小型化が図られる。
【0028】
又、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1の車体パネル11への固定は、ゴム製のコネクタ一体型ハウジング3に形成された嵌合溝3aを車体パネル11のランプ取付部11Bに形成された矩形孔11aの内周縁に嵌め込むだけで簡単になされ、嵌合溝3aが車体パネル11に密着することによって固定部には高いシール性(防水性)が確保されるため、防水用のガスケットが不要となって部品点数と組付工数を更に削減することができる。
【0029】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図9〜図14に基づいて以下に説明する。
【0030】
図9は本発明の実施の形態2に係るLEDライセンスランプの車体への取付構造を示す側断面図、図10は同LEDライセンスランプの正面図、図11は同側面図、図12は同底面図、図13は同背面図、図14は図10のB−B線断面図であり、これらの図においては図1〜図8において示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0031】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’は、図9に示すように車体に対して横方向に取り付けられる横型仕様のものであって、車両後部に取り付けられたライセンスプレート10を下方に向けて照射される光によって照明するものである。
【0032】
本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’も基本的には前記実施の形態1に係る縦型仕様のLEDライセンスランプ1と同様に構成され、車両後部の車体パネル11の略垂直なランプ取付部11Bの左右に2つ横方向に取り付けられている。
【0033】
各LEDライセンスランプ1’は、前記実施の形態1に係るLEDライセンスランプ1と同様に、LED基板ユニット2’(図14参照)とコネクタ一体型ハウジング3とをゴムによるインサート成形によって一体化することによって構成されているが、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においては、その車体への取付方向が横方向であるためにメタル基板5の先端部(LEDユニット4が接合される部分)が下方に向かって略直角に折り曲げられている。
【0034】
而して、本実施の形態では、前記実施の形態1に係るLEDライセンスランプ1に使用される縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を略直角に折り曲げることによって本実施の形態に係る横型仕様のLEDライセンスランプ1’のLED基板ユニット2’として使用するようにしている。
【0035】
以上のように、縦型仕様のLED基板ユニット2を、そのメタル基板5を略直角に折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニット2’として使用することができるため、車体に対して縦方向に取り付けられる前記実施の形態1に係る縦型のLEDライセンスランプ1と横方向に取り付けられる本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においてハウジングを除く部品を共用することができる。このため、LEDライセンスランプ1’の部品点数を削減してコストダウンを図ることができる。
【0036】
その他、本実施の形態に係るLEDライセンスランプ1’においても、前記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0037】
1,1’ LEDライセンスランプ
2,2’ LED基板ユニット
3 コネクタ一体型ハウジング
3A コネクタ一体型ハウジングの矩形フランジ
3B コネクタ一体型ハウジングのコネクタ
3a コネクタ一体型ハウジングの嵌合溝
4 LEDユニット
5 メタル基板
5a メタル基板の端子
6 リードフレーム
7 LED
8 レンズ
9 電子部品
10 ライセンスプレート
11 車体パネル
11A 車体パネルのプレート取付部
11B 車体パネルのランプ取付部
11a 車体パネルの矩形孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のライセンスプレートを照明するためのランプであって、
リードフレームに実装されたLEDと配光用レンズとを一体化して成るLEDユニットをメタル基板に接合して構成されるLED基板ユニットを、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジングと一体化して構成されることを特徴とするLEDライセンスランプ。
【請求項2】
前記コネクタ一体型ハウジングに、車体への固定部を構成する嵌合溝を形成したことを特徴とする請求項1記載のLEDライセンスランプ。
【請求項3】
縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することを特徴とする請求項1又は2記載のLEDライセンスランプ。
【請求項1】
車両のライセンスプレートを照明するためのランプであって、
リードフレームに実装されたLEDと配光用レンズとを一体化して成るLEDユニットをメタル基板に接合して構成されるLED基板ユニットを、ゴムによるインサート成形によってコネクタ一体型ハウジングと一体化して構成されることを特徴とするLEDライセンスランプ。
【請求項2】
前記コネクタ一体型ハウジングに、車体への固定部を構成する嵌合溝を形成したことを特徴とする請求項1記載のLEDライセンスランプ。
【請求項3】
縦型仕様のLED基板ユニットを、そのメタル基板を折り曲げることによって横型仕様のLED基板ユニットとして使用することを特徴とする請求項1又は2記載のLEDライセンスランプ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−116267(P2012−116267A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266411(P2010−266411)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
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