説明

LED系ランプ

LEDランプ(ライティングバー)は、細長い(線形)アレイとして構成される複数の固体発光素子(LED)、およびLEDのアレイの長さ方向に沿って並べられた概して凹状のシリンドリカル光反射表面を含む。凹状光反射表面は、ランプの一面に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される。LEDは、それらの発光軸が、被照明面に対して0°と90°との間の角度で配向するように構成することができる。ランプは、凹状光反射表面が、ランプのそれぞれの一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される第2の概して凹状のシリンドリカル光反射表面をさらに含むことができる。本発明のランプを組み込んだパネルランプおよび標識も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本願は、その内容が参照により本明細書に組み入れられる、Haitao Yangによる「Led-based Lamps」と題された2010年8月9日出願の米国特許出願第12852,760号およびHaitao Yangによる「Solid State Light Emitter Based Lamp」と題された2009年8月13日出願の米国特許仮出願第61233,767号の優先権を主張する。
【0002】
発明の背景
1.本発明の属する技術分野
【0003】
本発明は、LED系(発光ダイオード系)ランプ、特に、それに限るわけではないが、陳列棚または冷蔵陳列棚で用いるための細長いライティングバーに関するものである。本発明は、さらに、1以上のこのようなランプを利用したパネルランプおよび発光標識に関するものである。
【0004】
2.背景技術の説明
【0005】
白色光発光LED(「白色LED」)は当該技術分野において公知であり、比較的最近の技術革新である。電磁スペクトルの青色/紫外線(UV)部分で発光する高輝度LEDが開発されるまで、LEDに基づく白色光源を開発することは実用的にならなかった。教示されるように、たとえば米国第5,998,925号では、白色LEDは、LEDによって発光される放射の一部分を吸収して異なる色(波長)の放射を再発光する、フォトルミネッセント材料である1以上の蛍光体材料を含む。典型的には、LEDチップは青色光を生成し、ならびに蛍光体材料は青色光をある割合で吸収し、黄色光、あるいは緑色および赤色光の、緑色および黄色光の、または黄色および赤色光の組み合わせを再発光する。LEDによって生成された青色光の、蛍光体材料によって発光された光と混合された蛍光体材料によって吸収されない部分は、ほぼ白色の色として目に見える光を提供する。
【0006】
それらの長い動作寿命(>50,000時間)および低い消費電力により、高輝度白色LEDは、従来の光源、たとえば蛍光灯、電球型蛍光灯、および白熱電球に取って代わるためにますます用いられている。今日、白色LEDを利用したほとんどのライティング器具設計は、白色LED(より典型的には、白色LEDのアレイ)が従来の光源部品に取って代わるシステムを含む。そのうえ、それらのコンパクトなサイズにより、従来の光源と比較して、白色LEDは、コンパクトなライティング器具を構築するための潜在力を与える。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、被照明面上にわたる実質的に均一な光の発光を生成することができる固体発光素子、典型的にはLEDに基づくコンパクトなランプを提供しようとして生まれた。
【0008】
本発明によれば、ランプは、細長いアレイとして構成される複数の固体発光素子、ならびに、発光素子のアレイの長さ方向に沿って並べられ、および、ランプの一面に配置された第1の被照明面上にわたる光を導くように構成される、第1の略凹状のシリンドリカル光反射表面を含む。典型的には、発光素子は、それらが直線に沿って等間隔の線形のアレイとして構成されるが、他の細長いアレイが当業者にとって二次元の細長いアレイを含むことが明らかである。作製を容易にするために、略凹状の光反射表面は、多面的であることができる。代替として、それは、連続的に湾曲された表面、および連続的な表面の組み合わせを含むことができる。光反射表面は、ランプから、少なくとも一部の方向への、発光素子からの光の発光を防止するようにさらに構成することができる。
【0009】
本発明に係るランプについて、発光デバイスは、それらの発光軸を、被照明面に対して0°と90°との間の角度で配向されるように構成することができ、つまり、発光デバイスは、それらの光の発光軸を被照明面と実質的に平行から被照明面と直交になる間の範囲で配向することができる。
【0010】
ランプは、凹状光反射表面が、ランプのそれぞれの一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される、第2の略凹状のシリンドリカル光反射表面をさらに含むことができる。このような構造では、発光デバイスが、それらの発光軸が被照明面と実質的に直交になるように構成され、凹状光反射表面が、発光素子のアレイに向かい、およびそれを覆うように延伸されて構成されるリッジを形成するように、境を接することができる。一般的に、このような構造では、光反射表面は、発光素子のアレイと同じ一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される。さらなる構造では、各凹状光反射表面が凸状部分を含み、および2つの凸状部分が発光素子のアレイを覆うように配置されるチャネルを形成するように境を接する。一般的に、このような構造では、光反射表面は、発光素子のアレイの対向する一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される。各被照明面上にわたる実質的に同じ照明を確実にするために、凹状および/または凸状光反射表面は、好ましくは、同じであり、発光素子のアレイの各一面上で対称となるように配列される。
【0011】
発光デバイスが、それらの発光軸が被照明面と実質的に平行になるように構成される構造では、ランプは、反対の方向に光を発光するように構成される発光デバイスのそれぞれのアレイを含むことができる。一般的に、このような構造では、光反射表面は、発光素子のアレイと同じ一面上の被照明面上にわたるほとんどの光を導くように構成される。ランプの長さ方向に沿って暗い領域を減らすために、光反射表面は、発光素子のアレイの反対の一面上の被照明面に向かって光を導くように構成される部分をさらに含むことができる。
【0012】
好ましくは、凹状光反射表面は、被照明面上の発光光度の変動が20%未満、および好ましくは10%未満であるように構成される。
【0013】
1つの構造では、ランプは、発光素子が装置胴体の長さ方向に沿って離間して配置される、細長いチャネル形状にされた装置胴体を含む。凹状光反射表面は、装置胴体と一体化された部分、たとえば、例として、装置胴体の基部および/または壁面部分の内表面を含むことができる。代替として、凹状光反射表面は、装置胴体の基部と壁面部分との間に延伸されることができる。装置胴体は、好ましくは、熱伝導材料、たとえばアルミニウムを含み、発光素子は、発光素子によって生成された熱の分散を補助するために、装置胴体と熱的に連通して搭載される。
【0014】
ランプは、装置胴体の中に配置され、第2の壁面部分に沿って延伸され、および凹状光反射表面と併せて凸状光反射表面が動作中に被照明面上にわたる光を放出するように構成される、実質的に凸状の光反射シリンドリカル表面をさらに含むことができる。
【0015】
ランプの発光効率を最大化するために、光反射表面は、できるだけ光反射性があり、および少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、およびより好ましくは少なくとも98%の反射率を有する。反射表面は、研磨表面、たとえばアルミニウム、銀、またはクロムの金属化層、あるいは白色表面、たとえば塗装表面または高反射性紙を含むことができる。
【0016】
本発明が、ランプのアスペクト比が少なくとも4:1(照明幅:ランプの被照明面からの距離)である陳列棚または冷蔵陳列棚用のライティングバーに関して生まれた一方で、本発明のランプは、ランプにごく近接して、たとえば、例として、発光パネルランプまたは他の平面状の表面、たとえば看板のライティングの一部として配置された被照明面上にわたる均一な照明を提供することが必要とされる他の用途で用いるために適切である。
【0017】
本発明のさらなる態様によれば、パネルランプは、本発明に係る少なくとも1つのランプを組み込んだ筐体を含む。ランプは、筐体の基部に向かって光を発光するように構成することができる。代替として、ランプは、筐体の開口部に向かって光を発光するように構成することができる。パネルランプは、パネルランプの光の発光面を構成する筐体開口部を通す光を反射するための、筐体の基部上の光反射表面をさらに含むことができる。有利なことには、筐体の基部上の光反射表面は、たとえば光が表面から反射される角度をランダム化するために、およびパネルランプからの発光の均一性を最適化するために、光散乱表面の、たとえば、例として白色表面をさらに含む。好ましくは、筐体は、四辺形の形状、正方形または長方形であり、およびそれぞれのランプは筐体の対向する壁面に沿って配置される。加えて、パネルランプは、ランプの対向する一面上に配置された被照明面上にわたる光を発光する壁面の間に配置された1以上のランプを含むことができる。1つの構造では、光反射表面は、それに沿ってランプ(ライティングバー)が延伸される、筐体の壁面の間に延伸される凸状シリンドリカル表面を含む。さらなる構造では、光反射表面は、ランプが配置された筐体の壁面の間に延伸される実質的に平面状の表面を含む。
【0018】
有利なことに、パネルランプは、発光素子によって発光される光の少なくとも一部分を吸収し、および異なる波長範囲の光を発光するように動作可能で、筐体開口部に設けられる、少なくとも1つの蛍光体材料をさらに含む。(発光素子の中にそれを組み込むよりむしろ)LEDから物理的に遠隔の蛍光体材料を提供する利点は、光の生成、フォトルミネッセンスがより大きい表面エリア上で生じること、およびこれが発光された光のより均一な色および/またはCCT(相関色温度)という結果をもたらすことができることである。LEDから遠隔の蛍光体材料を配置するさらなる利点は、より少ない熱が蛍光体材料へ移送され、蛍光体材料の熱劣化を減らすことである。
【0019】
1つの構造では、少なくとも1つの蛍光体材料が、筐体開口部の上を覆う光透過性ウィンドウの中に組み込まれる。光透過性ウィンドウは、ポリマー材料、たとえば、例として、ポリカーボネート、アクリル、シリコーン、エポキシ材料または低温ガラスを含むことができる。ウィンドウがポリマー材料を含む場合、粉体の蛍光体材料はポリマー材料と混合することができ、そして、蛍光体/ポリマー混合物がそのボリューム全体にわたる蛍光体材料の均一(均質)な分布を有する均一な厚さのシートに形成される。ポリマーに対する蛍光体の積載重量比率は、典型的には、パネルランプの発光生成物の要求された色および/またはCCTによって決まる厳密な荷重で100分の35から85の範囲である。ポリマーに対する蛍光体材料の積載重量の場合のように、蛍光体積載ウィンドウの厚さは、ランプによって生成された光の色および/またはCCTを決定するだろう。ウィンドウの一部として蛍光体材料を提供する利点は、パネルランプの色および/またはCCTを、蛍光体/ポリマーウィンドウを変えることによって変えることを可能にする。
【0020】
代替構造では、少なくとも1つの蛍光体材料が、光透過性ウィンドウの少なくとも一部の表面上の1以上の層として提供される。便利なことに、蛍光体材料は、均一な厚さの層を形成するように光透過性ウィンドウ上にスクリーン印刷される。光透過性ウィンドウは、ポリマー材料、たとえば、例として、ポリカーボネート、アクリル、シリコーン、エポキシ材料、または低温ガラスを含むことができる。
【0021】
蛍光体フォトルミネッセンスの等方性により、蛍光体材料によって生成された光のおよそ半分は、筐体のボリュームの中へ戻る方向に発光するだろう。このような光は、光反射表面によって筐体の基部上で反射され、やがてパネルランプから発光されるだろう。パネルランプからの全体的な光の発光を増加させるために、蛍光体材料は、たとえば、発光素子によって生成された光および蛍光体によって生成された光に対して透過性のある蛍光体材料がないエリアのパターンを含むように、ウィンドウ上でパターン化することができる。このようなエリアは、発光素子によって発光された光および蛍光体材料によって発光された光の両方が、パネルランプからより容易に発光されることを可能にする。蛍光体材料は、たとえば、チェックパターンとして、正方形の格子形態のウィンドウによって互いから分離している正方形形状の蛍光体領域の正方形のアレイとして、あるいは、円形またはその他に形成されたウィンドウの規則的なアレイ(例、正方形または六角形のアレイ)を含む、光透過性ウィンドウの表面全体を覆う層として提供することができる。他の蛍光体/ウィンドウパターンが、当業者には明らかであるだろう。
【0022】
本発明のパネルランプは、発光された光が、発光素子および少なくとも1つの蛍光体材料によって発光された光の組み合わせを含むだろう、ならびに白色の色に見えるだろう一般的なライティング用途で用いられるだろうことが想像される。典型的には、発光素子は、主波長が430から480nm(青色)の範囲を有する光を発光し、少なくとも1つの蛍光体材料は、主波長が555から585nm(黄色)の範囲を持つ光を発光する。発光された光のCRI(演色評価数)を改良するために、ランプは、好ましくは、スペクトルの異なる部分、典型的には緑色(490から550nm)および赤色(600から780nm)領域の主波長を有する光を発光するように動作可能な2以上の蛍光体材料を含む。代替として、発光素子は、青色および赤色光発光LEDの組み合わせを含むことができる。
【0023】
代替として、発光素子は、白色の色に見える光を発光するように動作可能な白色LEDを含むことができる。
【0024】
光透過性ウィンドウは、平面状の形状であることができる。代替として、光透過性ウィンドウは、弓状の形状であることが想像される。
【0025】
本発明のさらなる態様によれば、発光標識は、ディスプレイ表面、およびそのディスプレイ表面を照明するように構成される、本発明による少なくとも1つのランプおよび/またはパネルランプを含む。ディスプレイ表面は、典型的には、光透過性であるだろうが、それは光反射表面を含むことができる。好ましい実施態様では、標識は、発光素子によって発光された光の少なくとも一部分を吸収し、および異なる波長範囲の光を発光するように動作可能で、ディスプレイ表面上に配置される、少なくとも1つの蛍光体材料をさらに含む。1つの装置構成では、ディスプレイ表面は光透過性であり、少なくとも1つの蛍光体材料が、ディスプレイ表面上の1以上の層として設けられる。蛍光体材料は、表示情報、たとえば数字、文字、デバイス標章、指標、符号等の代表となるように構成することができる。
【0026】
本発明をよりよく理解するために、本発明の実施形態によるランプに基づくLED系ランプおよび発光標識は、ここで、添付の図面を参照して、例としてのみ説明されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態によるLED系ランプの概略斜視図である。
【図2】図1のランプの概略断面図である。
【図3】図1のランプの配置の例を示す、冷蔵陳列棚の一部の平断面図である。
【図4】本発明のさらなる実施形態によるLED系ランプのA−Aを通る断面図である。
【図5】図4のランプの分解斜視図である。
【図6】本発明の別の実施形態によるLED系ランプの概略断面図である。
【図7】本発明のまたさらなる実施形態によるLED系ランプの概略断面図である。
【図8】図1のランプを組み込んだ発光パネルランプの概略断面図である。
【図9】図1のランプを組み込んだ発光パネルランプの概略断面図である。
【図10】本発明の別の実施形態によるLED系ランプの概略断面図である。
【図11】図6および10のランプを組み込んだ発光パネルランプの概略断面図である。
【図12】本発明のまた別の実施形態によるLED系ランプの断面図である。
【図13】図12のランプの分解斜視図である。
【図14】本発明のさらなる実施形態によるLED系ランプの概略断面図である。
【0028】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態は、ランプの一面に配置された少なくとも1つの被照明面上にわたる概して均一な照明を生む細長い発光バー(ライティングバー)の形態の固体発光素子(典型的には、LED)系ランプを対象とする。本発明のランプは、細長いアレイとして構成される複数の固体発光素子、および発光デバイスのアレイの長さ方向に沿って並べられた光反射表面(例、凹状で略シリンドリカルの光反射表面)を含む。光反射表面は、ランプの一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される。加えて、光反射表面は、少なくとも一部では、発光素子からの光の直接発光を防止するように構成することができる。発光デバイスは、それらの光の発光軸が被照明面に対して0°と90°との間の角度で配向されるように構成することができ、つまり、発光デバイスは、それらの発光軸が、被照明面と実質的に平行から被照明面と直交になる間の範囲で配向することができる。典型的には、ランプのアスペクト比は少なくとも4:1(照明幅:ランプの被照明面からの距離)、より典型的には少なくとも5:1であり、ランプを、冷蔵商品の小売で普通に用いられるような冷蔵陳列棚の中でのライティングのように制限されたライティング空間の用途で、理想的に適合させる。本発明のランプは、薄型パネルランプの一部としても適切である。
【0029】
本明細書では、同様の参照番号は同様の部品を示すために用いられる。
【0030】
本発明の実施形態によるLED系ランプ10は、ここで、図1および2を参照して説明され、図1はランプ10の概略斜視図であり、図2はランプの概略断面図である。ランプ10は、細長いライティングバーの形態であり、相関色温度(CCT)が≒3000Kであり発光光度が400ルーメン(lm)オーダーである白色光を生成するように構成される。ランプ10は、内容物を見ることを可能にするために光透過性ドアを持つ種類の、たとえば、前面が開放された小売用陳列棚または冷蔵陳列棚の壁面または棚に沿って用いることを意図する。
【0031】
ランプ10は、好ましくは熱伝導材料、たとえば押出アルミニウムチャネルから作製される細長い装置胴体12を含む。図示の例では、装置胴体12は、平行壁面12a、12bおよび基部12cを持つ、断面が略U字型のチャネルを含む。図示のように、壁面12aは、他方の壁面12bの深さのおよそ2倍である。図2に図示されるように、ランプ10は、基部12cに近接する壁面12bの内表面に沿って位置づけられる複数の(この例では、10の)1W(≒40 lm発光光度)白色光発光GaN(窒化ガリウム)系白色LED14をさらに含む。作製および電気接続を容易にするために、LED14は、典型的には、壁面12bの内表面に搭載される基板(図示せず)、たとえばメタルコアプリント回路基板(MCPCB)上に搭載される。基板は、好ましくは、装置胴体12の比較的大きい熱質量へそれを移送することによるLEDによって生成された熱を分散させるのを補助するために、装置胴体と熱的に連通して搭載される。図示の例では、LED14は、装置胴体12の長さ方向に沿って等間隔であり、それらの発光軸16が壁面12bと直交するように配向されたLED14を持つ単一の線形アレイとして構成される。LEDは他の細長いアレイに配列することができることが認識されるだろう。
【0032】
凹状シリンドリカル光反射表面(凹状シリンドリカルミラー)18は装置胴体12の中に設けられ、壁面12aの端部と基部12cとの間に延伸される略弓状の表面を含む。凹状光反射表面18は多面的であること、ならびに一連の連続的な平面状の表面、または1以上のなめらかな(継続的な曲面の)表面、またはその組み合わせを含むことができる。図1および2では、全光反射表面は、より太い実線によって表示される。
【0033】
凸状シリンドリカル光反射表面(凸状シリンドリカルミラー)20は壁面12b上に設けられ、LEDに概ね近接する壁面12bから壁面12bの端部へ延伸される略弓状の表面を含む。図示のように、光反射表面は、一連の連続的な平面状の表面20a、20bを含むことができる。代替構造では、それは、1以上の継続的な曲面の表面を含むことができる。ランプからの光の発光を最大化するために、装置胴体12の全内表面は、好ましくは、鏡面加工(光反射)22、24される。
【0034】
各光反射(鏡面加工された)表面18、20、22、24は、たとえばアルミニウム、銀、またはクロムの金属化層、あるいは白色塗装表面を含むことができる。光反射表面の反射率はできるだけ高く、好ましくは90%より大きく、典型的には95%より大きく、およびより好ましくは99%より大きい。
【0035】
図2では、線26は、それによって光がランプ10から発光される光路の例を表示する。理解を容易にするために、壁面12aおよび基部12cと互いに直交する面にある、光路のみが図2では表示されるが、LED14の放射状の発光パターンにより他の路が存在することが認識されるだろう。図2で表示されるように、光反射表面18、20は、壁面12a、12b(すなわち、LEDの発光軸16が被照明面28と直交になる)と平行な被照明面28上にわたる実質的に均一にランプから発光されるように、それらが一緒に光を導くように構成される。加えて、光反射表面18および20が一緒にLEDからの光の直接発光を防止する。初期試験は、発光表面18、20の注意深い構成によって、光の被照明面28にわたる光度の変動が、典型的には±10%未満であること、および±8%未満が達成可能であるべきであることを表示する。そのうえ、生成された光全体の少なくとも90%のオーダーが、ランプ10から発光される。ランプ10は、ランプの一方の端部(側面)に沿って配置された被照明面28上にわたる光を発光するので、ランプは、端部(側面)発光ランプまたは端部ライティングバーと言われるだろう。
【0036】
図3を参照すると、本発明の端部ライティングバー10を組み込んだ冷蔵陳列棚の部分の平断面図が示されている。図示のように、ライティングバーは、ライティングバーの基部12cは、ランプが被照明面28において陳列棚の幅「w」にわたる均一な照明を生むように、壁面30に近接するように構成される。冷蔵/冷凍製品は、陳列棚の前面から少なくとも「d」の距離で被照明面28に、またはそれを越えて配置される。陳列棚の中に保存および照らされることができる製品の数を最大化するために、距離「d」はできるだけ短い必要があり、好ましくは6”(インチ)から8” の間未満である。このようにして、幅w=30” の陳列棚について、ランプは、5:1から4:1の間のアスペクト比を有する。図示のように、冷蔵陳列棚は、冷蔵陳列棚を開放しなければならないことなしに製品を見ることを可能にするために、二重窓ウィンドウ34を持つドア32を有する。
【0037】
図4および5は、それぞれ、本発明のさらなる実施形態によるLED系ランプ(端部ライティングバー)10の断面図および分解斜視図を示す。この実施形態では、LED14のアレイは、各LEDの発光軸16が被照明面28と平行であるように構成される。図4を参照すると、装置胴体12は、基部12cによって接続された壁面12aおよび12bを持つ、浅型で略U字型の形状である押出アルミニウム断面を含む。装置胴体12は、加えて、基部12cから延伸される壁面12dによって画定され、基部部分12eによって壁面12aと接続されたより深型のU字型チャネルを含む。さらに説明されるだろうように、より深型のチャネルが、装置胴体12の中にLED14およびリフレクタ18を搭載するために用いられる。LED14は、壁面12aの内表面に対して搭載され、基部部分12eの中のスロット40と一面12aの上部におけるリップ42との間の定位置で保持されるMCPCB38の帯上に搭載することができる。図5において最もよく分かるように、MCPCB38は、装置胴体の開放端部の中へMCPCB38を滑り込ませることによって装置胴体の中へ挿入することができる。
【0038】
図4のより太い線によって表示されるように、浅型で略凹状の表面を含む光反射表面18は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリカーボネート、アクリルまたは他のポリマー材料を含むことができ、有利には、その反射性を最大化するために、金属化表面を有する。代替として、光反射表面は、材料、たとえばアルミニウム、アルミニウム合金、またはマグネシウム合金を含むことができる。図示のように、光反射表面18は、光反射表面を装置胴体の中に搭載するためのMCPCB38の中の対応する貫通孔44に係合するように構成されるくい42を含むことができる。MCPCB38を装置胴体の中へ挿入するので、光反射表面18は、くい42がMCPCBの中の貫通孔44に係合するように装置胴体の中へ挿入すること、および壁面12b本体のリップ48の下で留まる、弾性的に変形可能な突起46によって定位置に保持することができる。ランプ10は端部キャップ50および光透過性カバー52をさらに含むことができ、ランプの中への水分の侵入を減らし、ランプをより容易に清掃することを可能にする。
【0039】
図6は、本発明の別の実施形態によるLED系ランプ(端部ライティングバー)10の概略断面図である。この実施形態では、装置胴体12の内表面は凹状光反射表面18を構成する。図6において分かることができるように、凹状光反射表面18は、連続的に湾曲する表面のシリンドリカル表面を含む。凸状光反射表面20は、図示のように、装置胴体12とは分離した部品を含むこと、または装置胴体と一体の部品として形成することができる。
【0040】
図7は、本発明のまた別の実施形態によるLED系ランプ(端部ライティングバー)10の概略断面図である。図6の実施形態のように、装置胴体12の内表面は、凹状光反射表面18を構成する。図7において分かることができるように、各LED14はパッケージされたLEDチップのアレイを含み、凹状光反射表面は多面的なシリンドリカル表面を含む。光反射表面は、代替として連続的に湾曲された表面のシリンドリカル表面、または連続的に湾曲された表面および1以上の平面状の表面の組み合わせを含むことができることが認識されるだろう。凹状光反射表面18の形状の注意深い構成によって、凸状光反射表面20を必要とすることはなくなる。
【0041】
本発明は陳列棚または冷蔵陳列棚用の端部ライティングバーに関して生まれたが、本発明のランプは、他の平面状の表面、たとえば看板の他の用途、たとえば、例として発光パネルランプまたはライティングの一部として用いるのに適切である。図8は、本発明の端部ライティングバー10に基づく発光パネルランプ54の概略断面図である。パネルランプ54は、≒3000Kの相関色温度(CCT)、800ルーメン(lm)オーダーの発光光度、および120°オーダーの発光角度を持つ白色光を生成するように構成される。
【0042】
パネルランプ54は、図示の例では、50cmの長さおよび2cmオーダーの深さの一面を持つ浅型で正方形のトレイの形態である、筐体(ハウジング)56を含む。パネルランプ54は、天井、壁面、または他の略平面状の表面上に搭載される表面を意図する。支持部材(Tバー)の格子がケーブルによって天井から吊るされ、天井タイルが支持部材の格子によって支持される事務所および店舗で普通に用いられる種類の吊り(ドロップ)天井の中へパネルランプ54を組み込むことも想像される。典型的には、吊り天井タイルは、正方形(60cm×60cm)または長方形(120cm×60cm)のいずれかの形状であり、筐体56はこのようなサイズの開口部内に嵌め合わさるように容易に構成することができる。筐体56は、シート材料、たとえばアルミニウム;ダイカスト、またはたとえばプラスチック材料の成型、から作製することができる。
【0043】
図8に図示するように、パネルランプ54は、筐体56の基部58が天井に搭載され、光が、光の発光面60を構成する筐体56の開口部を通して下方への方向に発光される天井搭載可能器具として構成することができる。他に表示がない限り、部品の相対的な位置決めは、筐体の基部58がページ上部にあり光の発光面(筐体の開口部)60が下部にあるように、図8に示される配向を参照して説明されるだろう。
【0044】
パネルランプ54は、筐体56の対向する側壁面62に沿って搭載されるそれぞれのLEDランプ(端部ライティングバー)10をさらに含む。図8に示される例では、ライティングバー10は、図1および2に示されるものを含む。各端部ライティングバー10は、各ライティングバーが筐体基部58に向かう方向に光を発光するように、壁面62と接触するライティングバーの基部12c、および、筐体58の基部58と接触する短い方の壁面12b、で搭載される。ライティングバー10は、好ましくはライティングバーによって生成された熱を分散させるのを支援するために、筐体と熱的に連通して搭載される。
【0045】
平面状光反射散乱表面64は筐体基部58上に設けられ、筐体の床の表面エリアを実質的に覆う。光反射/散乱表面64は白色表面、たとえば、光反射粒子または高反射性紙を含む塗装表面を含む。表面64は、全方向へ均一に入射光を散乱させる。光が表面から反射された角度をランダム化することによって、これは、パネルランプ54からの光の均一な角度範囲毎の発光を生むことを支援することができる。
【0046】
ランプからの光の発光を最大化するために、筐体の全内表面、特に端部壁面は、光反射および/または光散乱表面(図示せず)を含む。
【0047】
理解を容易にするために、右手のライティングバーによって発光された光について、図8では光路26のみが表示される。そのうえ、側壁面62および基部58と互いに直交する面にある光路のみが表示されるが、LED14の角度範囲毎の発光パターンにより、光反射散乱表面および筐体の端部壁面に当たるであろう他の光路が存在することが認識されるだろう。
【0048】
本発明のパネルランプ54の特定の利点は、1以上の蛍光管を組み込む従来のパネルランプと比較して、光の発光面60上にわたる実質的に均一な(すなわち、光度の変動が±10%未満)光の発光光度を生むことができることである。本発明の端部ライティングバー10は、光が、ある角度範囲で表面に当たるだろうが、光反射/散乱表面64上の光の光度が実質的に均一であることを確実にすることが認識されるだろう。パネルランプ54からの光の角度範囲毎の発光が、光の発光面60上にわたる実質的に均一であることを確実にするために、光反射/散乱表面は、発光面に向かう光の反射角度をランダム化する。加えて、本発明のパネルランプ54は、従来のパネルランプより小さい全体的な厚さ(高さ)「h」を有する。
【0049】
ここまで説明した実施形態では、LED14は白色光発光デバイス、「白色LED」であり、1以上の蛍光体材料を組み込む。さらなる実施形態では、蛍光体を励起するために用いられる固体発光素子(LED)から物理的に遠隔になるように、光の発光面60を覆う、および/または置かれる1以上の蛍光体材料を提供することが想像される。
【0050】
本発明のさらなる実施形態によるパネルランプが、ここで、このようなパネルランプ54の概略断面図を示す図9を参照して説明される。この実施形態では、LED14は、青色(450〜480nm)光発光1.1W GaN系LEDを含み、光透過性ウィンドウ(カバー)66は発光面に設けられ、発光された光(典型的には白色)に要求された色および/またはCCTを生成するための1以上の蛍光体(フォトルミネッセント)材料68の1以上の層を含む。公知であるように、1以上の蛍光体材料は、LEDによって発光される青色光をある割合で吸収し、黄色、緑色、および/または赤色光を発光する。蛍光体材料によって発光された光と混合された蛍光体材料によって吸収されない青色光は、白色の色に見える発光生成物を与える。典型的には粉体の形態である蛍光体材料68は、バインダ材料、たとえばNAZDARの透明スクリーンインク9700と混合することができ、混合物はウィンドウの表面上にスクリーン印刷されて均一な厚さ「t」の層を形成する。蛍光体は、他の堆積方法、たとえば吹き付け、インクジェット印刷によって、あるいは粉体の蛍光体を光透過性バインダ材料、たとえばエポキシまたはシリコーンと混合して、蛍光体/ポリマー混合物をドクターブレード、スピンコーティング等を用いることによって塗布することができることが認識されるだろう。蛍光体材料68を保護するために、ウィンドウ66が、好ましくは筐体の内部に配置される蛍光体層68と共に、搭載される。典型的には、堆積材料の中の光透過性バインダに対する蛍光体材料の積載重量は10%と30%との間であるが、それは所望の発光生成物によって1%から99%の範囲であることができる。単位エリア、たとえば0.02〜0.04g/cmごとに十分な密度の蛍光体材料を堆積するために、複数の印刷パスを作ることが必要であってもよく、パス数は印刷スクリーンのメッシュサイズによって決まる。
【0051】
蛍光体材料は、無機または有機蛍光体、たとえば、例として一般的な組成、ASi(O,D)またはASi(O,D)、ただしSiがシリコン、Oが酸素、Aがストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)、またはカルシウム(Ca)を含み、およびDが塩素(Cl)、フッ素(F)、窒素(N)、または硫黄(S)を含む、シリケート系蛍光体を含むことができる。シリケート系蛍光体の例は、各内容の全体が参照により本明細書に組み入れられる、本出願人らの同時係属中の米国特許出願公報第2007/0029526 A1号「Silicate-based orange phosphors」、ならびに米国特許第7,311858 B2号「Silicate-based yellow-green phosphor」、第7,575697 B2号「Silicate-based green phosphors」および第7,601276 B2号「Two-phase silicate-based yellow phosphor」(全てIntematix Corporationに割り当てられる)において開示される。蛍光体は、各内容の全体が参照により本明細書に組み入れられる、本出願人らの同時係属中の米国特許出願公報第20060158090 A1号「Novel aluminate-based green phosphor」および米国特許第7,390,437 B2号「Aluminate-based blue phosphor」に教示されるようなアルミネート系材料、同時係属中の特許出願公報第2008/0111472 A1号「Aluminum-silicate based orange-red phosphor with mixed divalent and trivalent cations」に教示されるようなアルミニウム−シリケート蛍光体、あるいは本出願人らの同時係属中の特許出願公報第2009/0283721 A1号「Nitride-based red phosphors」および2009年12月7日出願の米国特許出願第12632,550号に教示されるような窒化物系赤色蛍光体材料も含むことができる。蛍光体材料は本明細書において説明される例に限定されないこと、ならびに窒化物および/またはサルフェート蛍光体材料、酸窒化物、およびオキシサルフェート蛍光体またはガーネット材料(YAG)を含む任意の蛍光体材料を含むことができることが認識されるだろう。
【0052】
LEDから遠隔の蛍光体を提供する利点は、光の生成、フォトルミネッセンス70がウィンドウ66の表面全体(光の発光面60)に生じることであり、これは、発光された光のより均一な色および/またはCCTという結果をもたらすことができる。蛍光体フォトルミネッセンスの等方性により、蛍光体によって生成された光70のおよそ半分は、ランプ筐体のボリューム72の中へ戻る方向に発光するだろう。このような光は、光反射/散乱表面64によって反射され、やがて光の発光面60を通して発光するだろう。光が蛍光体材料68によって散乱されるだろうことがさらに認識されるだろう。
【0053】
蛍光体をLEDから物理的に遠隔に配置するさらなる利点は、より少ない熱が蛍光体材料へ移送されて、蛍光体材料の熱劣化を減らすことである。加えて、パネルランプ54の色および/またはCCTは、蛍光体/ポリマーウィンドウ66を変えることによって変えることができる。
【0054】
またさらなる構造では、蛍光体材料68は、ウィンドウ66の中に組み込むことができる。このような構造では、粉体の蛍光体材料は混合ポリマー材料(たとえば、ポリカーボネート、アクリル、シリコーン、エポキシ材料)または低温ガラスであることができ、そして、混合物は、たとえば押出によって、そのボリューム全体にわたる蛍光体の均一(均質)な分布を有する均一な厚さのシートとして形成される。ウィンドウ材料に対する蛍光体の積載重量比率は、典型的には、ランプの発光生成物の必要とされるCCTによって決まる厳密な荷重で100分の35から85の範囲である。ポリマーに対する蛍光体の積載重量の場合のように、蛍光体積載ウィンドウ66の厚さは、ランプによって生成された光のCCTを決定するだろう。
【0055】
そのうえ、その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる、同時係属中の米国特許出願公報第2009/0101930 A1号「Light emitting device with phosphor wavelength conversion」において開示されるように、蛍光体材料は、たとえば、LEDによって生成された光および蛍光体によって生成された光に対して透過性のあるウィンドウパターン(すなわち、蛍光体材料がないエリア)を含むようにパターン化することができる。このような構造は、ランプ54からの全体的な光の発光を増加させることができる。たとえば、蛍光体材料は、2つの異なる蛍光体材料(例、緑色および赤色光発光蛍光体)のチェックパターンとして提供することができる。他の構造では、蛍光体材料は、正方形の格子形態のウィンドウによって互いから分離している正方形形状の蛍光体領域の正方形のアレイとして提供することができる。別の構造では、蛍光体材料を、光透過性ウィンドウ66の表面全体を覆う層として提供すること、およびそれが、円形またはその他に形成されたウィンドウの規則的なアレイ(例、正方形または六角形のアレイ)を含むことが想像される。他の蛍光体パターンが、当業者には明らかであるだろう。
【0056】
ランプのCRI(演色評価数)を増加させるために、1以上の赤色(600から700nm)光発光ダイオードをさらに含むことが想像される。
【0057】
図10は、本発明の別の実施形態によるLED系ランプ74の概略断面図である。ランプ74は、ライティングバーの対向する端部に沿って配置されたそれぞれの被照明面28a、28b上にわたる光を発光するように構成される。ランプがランプの両方の端部に沿って配置された面上に均一な照明を生むので、そのランプは、中央ランプまたは中央ライティングバー74と言われるだろう。この実施形態では、光反射表面は、その端部がそれらの長さ方向に沿って境を接する2つの対称な凹状シリンドリカル表面18a、18bを含んで、ライティングバーの長さ方向に走るリッジ76を形成する。LED14は、それらの主要な発光軸16がリッジ74と直交するようにして、ライティングバーの長さ方向に沿って配置される。図10で分かることができるように、光反射表面18a、18bは、主要な軸16の第1の側面上に放射される光が、ライティングバーの同じ側面上に配置された被照明面上にわたって発光されるように構成される。たとえば、光反射表面18bが被照明面28b上にわたる光を導くように構成される一方で、光反射表面18aは、被照明面28a上にわたる光を導くように構成される。
【0058】
本発明の中央ライティングバー74の特定の利益は、端部ライティングバー10との組み合わせで、事実上任意のサイズの、たとえば大判ビルボードおよび広告看板に必要とされるような薄型パネルランプの構築を可能にすることである。
【0059】
図11は、端部ライティングバー10および中央ライティングバー74に基づく発光パネルランプ54の概略断面図である。
【0060】
図12および13は、それぞれ、本発明のさらなる実施形態による中央ライティングバー74の断面図および分解斜視図を示す。この実施形態では、中央ライティングバー74は、概して、図4および5に示される端部ライティングバー10を2つ含み、その装置胴体12が共通の中央壁面12aと共に2つのU字型チャネルを構成する。中央壁面12aに対応する被照明面28における暗い領域をなくすために、各光反射表面18a、18bは、図示のように、ライティングバーの対向する端部に沿って被照明面28a、28b上で光を導くように構成される、つまり光反射部分78aが被照明面28b上にわたるLED14aからの光を導くように構成され、逆も同様であるそれぞれの部分78a、78bを含むことができる。図13に示すように、ライティングバー74は、モジュール構造であること、および標準的な長さのLEDバー/リフレクタアセンブリ14、18で構成することができる。たとえば、図示のように、5フィートの中央ライティングバー74は、10個の1フィートのLEDバー/リフレクタアセンブリで構成することができる。
【0061】
図14は、本発明のさらなる実施形態によるライティングバー74の概略断面図である。この実施形態では、対称な光反射表面18a、18bは多面的であり、略凹状の形状である。各表面18a、18bは、表面の接合部がライティングバーの長さ方向に走る略「v」字型の溝82を規定するように、2つの表面が境を接するところに配置された凸状部分80a、80bをさらに含む。LED14は、溝82と直交するそれらの主要な発光軸16を持つライティングバーの長さ方向に沿って配置される。図14で分かることができるように、光反射表面18a、18b、80a、80bは、主要な軸16の第1の側面上にわたる発光される光が、ライティングバーの対向する側面上の被照明面上にわたる発光するように構成される。たとえば、光反射表面18b、80bが被照明面28a上にわたる光を導くように構成される一方で、光反射表面18a、80aは、被照明面28b上にわたる光を導くように構成される。
【0062】
本発明に係るLED系ランプは、高アスペクト比(すなわち、w[被照明面における照明幅]:d[被照明面からの光源の距離])で、均一な照明を生むこと、が必要な用途に適用されることが認識されるだろう。たとえば、ディスプレイ表面が、光の発光面60に設けられる、発光標識のバックライト(ライトボックス)として、パネルランプ54を使用することが想像される。ディスプレイ表面は、印刷された表面、あるいは、文字、数字、デバイス、または光透過性着色フィルタ、の形態の他の情報を含むことができる。
【0063】
他の構造では、バックライト54は、青色光を生成することができ、ディスプレイ表面は、必要とされる発光標識またはシンボルを生成するために、パターンとして設けられる1以上の蛍光体材料をさらに含む。このような標識の例は、発光出口標識、横断歩道の「進め」および「止まれ」の標識、交通標識、広告看板(ビルボード)等を含む。背面から照らされる発光標識の例は、その内容全体が参照により本明細書に組み入れられる、本出願人らの同時係属中の米国特許出願公報第2007/0240346 A1号「Light emitting sign and display surface therefor」に開示される。
【0064】
またさらなる実施形態では、本発明に係る1以上のライティング(端部または中央)バーは、たとえば、不動産標識などのディスプレイ表面の前面を照明するために用いることができる。
【0065】
本発明のランプおよび発光標識は説明された具体的な実施形態に限定されず、本発明の範囲内である変形例がなされることができる。たとえば、本発明に係るランプは、他の固体発光光素子、たとえば青色または紫外光を発光する、シリコンカーバイド(SiC)、セレン化亜鉛(ZnSe)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウム(AlN)、またはアルミニウム窒化ガリウム(AlGaN)系LEDチップを含むことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプであって、
細長いアレイとして構成される複数の固体発光素子、および
前記発光デバイスのアレイの長さ方向に沿って並べられ、および、前記ランプの一面に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される、第1の略凹状のシリンドリカル光反射表面
を含む、ランプ。
【請求項2】
第2の略凹状のシリンドリカル光反射表面
をさらに含み、
その凹状光反射表面が、ランプのそれぞれの一面上に配置された被照明面上にわたる光を導くように構成される、
請求項1記載のランプ。
【請求項3】
前記固体発光素子が、それらの発光軸が前記被照明面に対して0°と90°との間の角度であるように構成される、
請求項1または2記載のランプ。
【請求項4】
前記各凹状光反射表面が、前記各発光素子のアレイに向かい、およびそれを覆うように延伸されて構成されるリッジを形成するように境を接する、請求項2記載のランプ。
【請求項5】
前記各凹状光反射表面が、凸状部分を含み、および該各凸状部分が前記各発光素子のアレイを覆うように構成されるチャネルを形成するように境を接する、請求項2記載のランプ。
【請求項6】
前記凹状光反射表面が、多面的であるか、連続的に湾曲された表面、およびそれらの組み合わせのうちの1つである、請求項1または2記載のランプ。
【請求項7】
前記各凹状光反射表面が、前記被照明面上の発光光度の変動が10%未満であるように構成される、請求項1または2記載のランプ。
【請求項8】
細長いチャネル形状の装置胴体
をさらに含み、
前記各発光素子が、前記装置胴体の中およびその長さ方向に沿って離間して配置される、
請求項1記載のランプ。
【請求項9】
前記凹状光反射表面が、前記装置胴体と一体化された表面を含む、
請求項8記載のランプ。
【請求項10】
前記凹状光反射表面が、前記装置胴体の基部および/または各壁面部分の内表面を含む、
請求項9記載のランプ。
【請求項11】
前記装置胴体が、基部および各壁面部分を含み、および前記凹状光反射表面が、前記装置胴体の前記基部部分と第1の壁面部分との間に延伸される、
請求項8記載のランプ。
【請求項12】
前記装置胴体の中に配置され、および前記第2の壁面部分に沿って延伸され、および前記凹状および凸状の各光反射表面が動作中に被照明面上にわたる光を導くように構成される、実質的に凸状の光反射シリンドリカル表面をさらに含む、
請求項11記載のランプ。
【請求項13】
前記各光反射表面が、少なくとも90%、少なくとも95%、および少なくとも98%:からなる群から選択される反射率を有する、
請求項1または12記載のランプ。
【請求項14】
筐体を含み、請求項1または2記載の少なくとも1つのランプが組み込まれている、
パネルランプ。
【請求項15】
前記少なくとも1つのランプが、前記筐体の中に配置され、前記筐体の開口部に向かって光を発光するように構成される、
請求項14記載のパネルランプ。
【請求項16】
前記少なくとも1つのランプが、前記筐体の中に配置され、前記筐体の基部に向かって光を発光するように構成される、
請求項14記載のパネルランプ。
【請求項17】
前記筐体の前記基部上の光反射表面をさらに含む、
請求項16記載のパネルランプ。
【請求項18】
前記筐体の前記基部上の前記光反射表面が、光散乱表面をさらに含む、
請求項17記載のパネルランプ。
【請求項19】
前記筐体が、四辺形の形状であり、
およびそれぞれのランプが、前記筐体に接して対向する壁面に配置され、
および前記光反射散乱表面が、
前記ランプが配置された前記筐体の前記壁面の間に延伸される凸状シリンドリカル表面
を含む、
請求項18記載のパネルランプ。
【請求項20】
前記筐体が、四辺形の形状であり、
および各ランプが、前記筐体に接して対向する壁面に配置され、
および前記光反射散乱表面が、
前記ランプが配置された前記筐体の前記壁面の間に延伸される実質的に平面状の表面
を含む、
請求項18記載のパネルランプ。
【請求項21】
前記発光素子によって発光される光の少なくとも一部分を吸収し、および異なる波長範囲の光を発光するように動作可能な少なくとも1つの蛍光体材料をさらに含み、
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、筐体開口部に設けられる、
請求項14記載のパネルランプ。
【請求項22】
前記筐体開口部の上を覆う光透過性ウィンドウをさらに含み、
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、前記光透過性ウィンドウの中に組み込まれる、
請求項21記載のパネルランプ。
【請求項23】
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、前記光透過性ウィンドウのボリューム全体にわたる実質的に均一に分布される、
請求項22記載のパネルランプ。
【請求項24】
前記筐体開口部の上を覆う光透過性ウィンドウをさらに含み、
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、前記光透過性ウィンドウの少なくとも一部の前記表面上の少なくとも1つの層を含む、
請求項22記載のパネルランプ。
【請求項25】
前記光透過性ウィンドウが、実質的に平面状、および弓状、の形状:
からなる群から選択される、
請求項23または24記載のパネルランプ。
【請求項26】
光透過性ディスプレイ表面、
および前記ディスプレイ表面を照明するように構成される、請求項1または2記載の少なくとも1つのランプ
を含む、発光標識。
【請求項27】
前記発光素子によって発光される光の少なくとも一部分を吸収し、および異なる波長範囲の光を発光するように動作可能な少なくとも1つの蛍光体材料をさらに含み、
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、前記ディスプレイ表面上に配置される、
請求項26記載の標識。
【請求項28】
前記ディスプレイ表面が、光透過性であり、
前記少なくとも1つの蛍光体材料が、前記ディスプレイ表面上の1以上の層として設けられる、
請求項27記載の標識。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2013−502042(P2013−502042A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524790(P2012−524790)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/045074
【国際公開番号】WO2011/019753
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】