説明

LED駆動装置

【課題】 LEDを定電流で駆動すると共に、LEDに供給する電圧を最適化することでLEDを含む回路素子群の発熱を低減し、調光時でもバックライトユニットを安定して点灯させることができるLED駆動装置を提供する。
【解決手段】 本発明のLED駆動装置は、DC/DCコンバータ8、出力駆動素子10、電圧比較回路12及び出力電圧制御回路13にて供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループCL1を形成し、また、出力駆動素子10及び定電流制御回路11にて定電流制御用の第2の負帰還閉ループCL2を形成し、供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループCL1の周波数応答特性を定電流制御用の第2の負帰還閉ループCL2の周波数応答特性の1/20以下に設定することで、定電流制御の応答性を損なわずに供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループCL1を安定に動作させるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーションなどの液晶用のバックライトには、光源として水銀が封入された冷陰極蛍光ランプが使用されてきたが、近年有害物質である水銀の使用を減らすため、代りの光源として白色やRGBなどの発光ダイオード素子を使用したバックライトユニットが注目され徐々に商品化されつつある。
【0003】
図12は発光ダイオード素子(LED)を使った一般的なバックライトユニットを示す図である。バックライトユニットは導光板103、バックフレーム104、フロントフレーム106を備えている。バックフレーム104はLED実装用基板102を内蔵している。LED実装用基板102には、白色などのLED101が並べられ、これらのLED101から発せられる光が導光板103で偏向され、光学シート105等を透過して表示部107から液晶へ照射される。尚、従来は、このLED101とLED実装用基板102の代りに、光源として水銀が封入された冷陰極蛍光ランプが使用されていたのである。
【0004】
以下、LEDを点灯を制御する従来の技術を説明する。LEDの発光輝度は流れる電流の大きさに依存する。このため、LEDを安定して点灯させるためには、LEDを定電流にて駆動することが必要である。図13はLEDを定電流駆動するよう構成された従来の点灯回路のブロック図であり、図14は具体的回路例の回路図である。
【0005】
図13では、2個以上のLED201を直列に接続し、その一端にLED201に流れる電流を検出するための抵抗RCSを接続し接地(GND)している。このLED201に定電流を流すために、抵抗RCSに流れる電流を電圧変換した比較電圧を電圧比較回路212へ送り、所望の基準電圧と比較する。さらに、電圧比較回路212での比較結果に応じて、出力電圧制御回路213が降圧式又は昇圧式のスイッチング方式などのDC/DCコンバータ8を制御し、その出力電圧を平滑回路219で電力効率の良い所望のDC電圧値(VSW2)にしてLED201へ供給することで、負帰還の閉ループ制御CL3を行う。
【0006】
図14はこの従来のLED駆動回路の具体的回路例であり、次のように構成されている。LED201に流れる電流を検出用抵抗RCSに流すことで電圧変換し、その電圧変換値をオペアンプ等で構成された誤差増幅用の電圧比較回路220の比較値として使い、基準電圧VRefと比較する。さらに電圧比較回路220の出力をコンパレータで構成される出力電圧制御回路221で三角波VOSC2と比較し、その比較結果によりDUTYが変化するパルス状の方形波電圧VG2を生成する。そして、このDUTYが変化するパルス状の方形波電圧VG2にてPチャンネルFETで成るスイッチング素子214のゲートを制御し、電源VINの直流電圧を所定の直流電圧に変換して出力する。つまり、SW電源方式のDC/DCコンバータ208として動作する。そして、このスイッチング素子214のドレイン端子をダイオード215のカソードとインダクタ216へ接続した後、インダクタ216の他端から出力される電圧を平滑用コンデンサ217で直流電圧VSW2へ変換し、電力効率の良い電圧をLED201群に供給する。
【0007】
このようにして構成される負帰還閉ループCL3では、ILED×RCS=VRef(一定)になるように制御されることになり、LED201に流れる電流ILEDは概ねVRef/RCSの定電流で点灯されることとなる。すなわち、LED201に流れる電流が所望の電流より大きい場合は、スイッチング素子214のゲートにオン期間の幅の狭いパルス状の方形波電圧VG2が供給されることでLED201に印加される平滑化された電圧VSW2は低くなりLED201の電流を小さくする方向へ働く。逆に、LED201に流れる電流が所望の電流より小さくなった場合は、スイッチング素子214のゲートにオン期間の幅の広いパルス状の方形波電圧VG2が供給されることでLED201に印加される平滑化された電圧VSW2は高くなり、LED201の電流を大きくする方向へ働く。このような負帰還閉ループ制御により、電圧検出抵抗RCSの電圧値が基準電圧VREFと同じになるような所望の定電流ILEDがLED201に流れることで安定状態を作ることとなる。
【0008】
この図14に示した回路例は、電源VINの電圧値がLED201を所望の明るさに点灯させるために必要な最大電圧値以上の場合であり、降圧式タイプのDC/DCコンバータ208を構成していることになる。しかし、DC/DCコンバータ208が、電源VINの電圧値とLED201に供給するのに必要な最大電圧値の大小比較に応じて降圧式、昇圧式、昇降圧式の3種類のタイプが考えられ、DC/DCコンバータ208の駆動方式は限定されていない。
【0009】
この従来回路の構成では、DC/DCコンバータ208の出力電圧を制御することによってLED201を定電流で駆動できるとともに、LED201のVF規格によらず高効率駆動が実現でき、所望の定電流値と温度に依存したVF値に応じた必要最小限の駆動電圧にDC/DCコンバータ208の出力が制御されるため、VF規格から考慮される電圧マージンによる損失は発生しないという特徴があった。
【0010】
上記従来回路例に類似した特許の一例として、DC/DCコンバータ208の形式を昇圧式に限定し、携帯機器に応用した技術が特開2003−152224号公報(特許文献1)に開示されている。
【0011】
しかしながら、従来の図13、図14に示したようなLED駆動回路では、電源VINの電圧変動や外部からのノイズ、さらに電流検出抵抗部分へ飛び込む外乱ノイズ、制御ループ内の変動が発生すると定電流制御が不安定となり、そのため制御ループCL3の応答速度(周波数特性)及びゲインをあまり高くすることができない技術的な限界がある。そのため、上記の従来回路は、携帯電話などのように常時決まった定電流をLED201に流すことで十分バックライトとしての目的を達成できるものには採用するには最適であったが、頻繁に所望の定電流値が変わるような商品、例えば調光機能が必要な分野の商品に採用するには不十分であった。特に、上記の従来回路では、調光率が概ね10%以下の領域で安定した調光性能が得られない上に、調光率に対するLED201の電流特性も誤差が増大し非線形となってしまうため、5%以下の極めて低い調光率まで線形な特性が要求される車載用のナビゲーション用の液晶バックライトヘの採用のためにはさらに技術改良が求められていた。
【特許文献1】特開2003−152224号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、発光ダイオード(LED)を定電流で駆動すると共に、LEDに供給する電圧を最適化することでLEDを含む回路素子群の発熱を低減し、調光時でもバックライトユニットを安定して点灯させることができるLED駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明のLED駆動装置は、直列接続された複数の発光ダイオードと、前記直列接続された発光ダイオードのアノード側に直流電源から電力効率の良い電圧値を供給するDC/DCコンバータと、前記直列接続された発光ダイオードのカソード側に一端が接続された出力駆動素子と、前記出力駆動素子の他端に、その一端が接続され、その他端が接地された電流検出用の抵抗と、前記複数の直列接続された発光ダイオードに効率の良い最適値の電圧を供給するために、前記DC/DCコンバータを制御する出力電圧制御回路と、前記出力電圧制御回路に出力電圧指令を与えるために、前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した電圧を第1の比較電圧とし、所望の基準電圧と比較して差電圧を前記出力電圧制御回路に出力する電圧比較回路と、前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した第2の比較電圧を定電流制御のための所定電圧と比較し、前記出力駆動素子をその通電電流が定電流になるように制御する定電流制御回路とを備え、前記DC/DCコンバータ、出力駆動素子、電圧比較回路及び出力電圧制御回路にて構成される閉ループを供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループとし、前記出力駆動素子及び定電流制御回路にて構成される閉ループを定電流制御用の第2の負帰還閉ループとしたものである。
【0014】
請求項2の発明のLED駆動装置は、直列接続された複数の発光ダイオードと、前記直列接続された発光ダイオードのアノード側に直流電源から電力効率の良い電圧値を供給するDC/DCコンバータと、前記直列接続された発光ダイオードのカソード側に一端が接続された出力駆動素子と、前記出力駆動素子の他端に、その一端が接続され、その他端が接地された電流検出用の抵抗と、前記複数の直列接続された発光ダイオードに効率の良い最適値の電圧を供給するために、前記DC/DCコンバータを制御する出力電圧制御回路と、前記出力駆動素子の両端の差電圧を算出する差電圧算出回路と、前記出力電圧制御回路に出力電圧指令を与えるために、前記差電圧算出回路の算出した差電圧を第1の比較電圧とし、所望の基準電圧と比較して電圧差を前記出力電圧制御回路に出力する電圧比較回路と、前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した第2の比較電圧を定電流制御のための所定電圧と比較し、前記出力駆動素子をその通電電流が定電流になるように制御する定電流制御回路とを備え、前記DC/DCコンバータ、出力駆動素子、差電圧算出回路、電圧比較回路及び出力電圧制御回路にて構成される閉ループを供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループとし、前記出力駆動素子及び定電流制御回路にて構成される閉ループを定電流制御用の第2の負帰還閉ループとしたものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2のLED駆動装置において、前記差電圧算出回路に対して、外部から与えられる調光率に対応して可変な基準電圧を与える制御基準作成回路を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループの周波数応答特性を定電流制御用の第2の負帰還閉ループの周波数応答特性の1/20以下に設定することで、定電流制御の応答性を損なわずに供給電圧制御が安定して行える。すなわち、各負帰還閉ループの周波数の応答特性が20倍以上も違うことからお互いが干渉して不安定になることがないので、定電流制御用の第2の負帰還閉ループの利得及び周波数応答を高く設定でき、非常に精度の良い定電流特性が達成できる。
【0017】
また、本発明によれば、電圧基準を調光率に応じて可変とすることで、頻繁に所望の定電流値が変わるような分野の商品や極めて低い調光性能が必要な分野の商品にも十分対応可能であり、特に車載用のナビゲーションの液晶バックライトに必要な5%以下の極めて低い調光率域での線形な電流特性を達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0019】
(第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態のLED駆動装置のブロック図である。図1において、1は発光ダイオード(LED)、8はDC/DCコンバータ、9は平滑回路、10は出力駆動素子、11は定電流制御回路、12は電圧比較回路、13は出力電圧制御回路を表している。
【0020】
2個以上のLED1を直列に接続し、そのアノード側には、バッテリー等のDC電源VINからの直流電力をDC/DC変換するための降圧式又は昇圧式、あるいは昇降圧式のスイッチング又はチョッパ方式などのDC/DCコンバータ8が平滑回路9を介して接続してある。また、LED1のカソード側には、トランジスタやFETなどの出力駆動素子10、電流検出用の抵抗RCSが順に接続してあり、この抵抗RCSの他端は接地(GND)してある。
【0021】
LED1に効率の良い最適値の電圧を供給するために、出力電圧制御回路13にてDC/DCコンバータ8を制御する。また、出力駆動素子10がLED1に定電流を流すように制御するために、この出力駆動素子10は定電流制御回路11にて制御する。
【0022】
DC/DCコンバータ8の制御は従来と同様であり、抵抗RCSに流れる電流ILEDを電圧変換した比較電圧(=RCS×ILED)を電圧比較回路12へ送り、所望の基準電圧VREFと比較する。さらに、電圧比較回路12での比較結果に応じて、出力電圧制御回路13がDC/DCコンバータ8を制御し、その出力電圧を平滑回路9で電力効率の良い所望のDC電圧値(VSW1)にしてLED1へ供給することで、負帰還の閉ループ制御CL1を行う。
【0023】
定電流制御回路11による定電流制御は、上記の電圧検出抵抗の比較電圧を所定値と比較し、出力駆動素子10の通電電流が定電流になるように制御することで、負帰還の閉ループ制御CL2を行う。
【0024】
本実施の形態のLED駆動装置は、LED1に効率の良い最適値の電圧を供給するための供給電圧制御用閉ループCL1を構成する回路群の中に、LED1に定電流を流すための制御用の閉ループCL2を構成した回路群が存在する構成であり、供給電圧制御用の閉ループCL1とLED1に定電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2との経路の一部が共通する構成となっている。閉ループCL1と閉ループCL2の共通部分は、LED1に流れる電流を、検出抵抗RCSを使って電圧情報に変換する部分であり、この検出抵抗RCSの電圧は定電流制御回路11及び電圧比較回路12それぞれの比較値としている。すなわち、LED1に流れる電流を電流検出用抵抗RCSによって電流−電圧変換した電圧値(ILED×RCS)を供給電圧制御用の比較情報とすると同時に、定電流制御用の比較情報としても利用することで、それぞれの制御用の閉ループCL1,CL2は所望の基準値VRef,I×Vに一致するように負帰還制御する。ここで、供給電圧制御用の閉ループCLlの周波数応答が定電流制御用の閉ループCL2の周波数応答の1/20以下に設定することで、定電流制御の応答性を損なわずに供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を安定に動作させることができる。すなわち、各負帰還閉ループCL1,CL2の周波数の応特性が20倍以上も違うことからお互いが干渉して不安定になることがないので、定電流制御用の負帰還閉ループCL2の利得及び周波数応答を高く設定できることから、非常に精度の良い定電流特性を達成できる。
【0025】
図2は本実施の形態のLED駆動装置の具体回路図である。図2において、14はMOS−FET、15はダイオード、16はインダクタ、17はコンデンサ、18はLED駆動素子(トランジスタ)、19は負帰還増幅回路、20は電圧比較増幅器、21は比較器(コンパレータ)を表している。尚、LEDの符号「1」は図1と同様の符号を用いている。
【0026】
図1と図2を照合しながら説明する。図1のDC/DCコンバータ8に相当するのが、図2のPチャンネルのMOS−FET14とダイオード15であり、出力電圧制御回路13がコンパレータ21、電圧比較回路12が電圧比較増幅器20、平滑回路9がインダクタ16と平滑コンデンサ17である。本実施の形態の回路は降圧型のスイッチング電源方式のDC/DCコンバータ構成になっている。さらに、図1中の出力駆動素子10に相当するのが、トランジスタ18であり、定電流制御回路11に相当するのがトランジスタ18を負荷にした負帰還増幅回路19である。
【0027】
先ず、LED1に所望の一定の電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2の動作は、LED1に流れる電流を検出抵抗RCSを使って電圧情報V(=RCS×ILED)に変換し、その電圧値Vと所望の電流値に対応した基準電圧値VRef1(=I0×可変抵抗VRの抵抗値)とを比較し、その誤差に応じて出力駆動素子10を負帰還ループ制御する。
【0028】
他方、LED1に電力効率の良い必要最低な最適電圧を供給するための供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1は、次のように動作する。LED1に流れる電流を制御する出力駆動素子18が定電流動作及び応答性に追従できなくなる飽和領域で動作しないために必要な概ね最低電圧値を予め制御目標値として電圧比較増幅器20の基準値VRef2として設定している。電圧比較増幅器20では、先の定電流制御用の負帰還ループCL2に対する負帰還電圧値Vを比較情報として共通に用い、基準電圧値VREF2とこの比較電圧Vとを比較する。さらに電圧比較増幅器20の出力をコンパレータ21で三角波VOSC1と比較し、その比較結果によりDUTYが変化するパルス状の方形波電圧VG1を生成する。そして、このDUTYが変化するパルス状の方形波電圧VG1にてPチャンネルFET14のゲートを制御し、直流電源の直流電圧VINを所定の直流電圧VSW1に変換して出力する。このFET14の直流出力は、平滑用のインダクタ16とコンデンサ17にて平滑化し、電力効率の良い電圧としてLED1に供給する。
【0029】
図3は本実施の形態のLED駆動装置の電圧のオシロ波形図である。入力電圧VINに対してLED1に所望の定電流が流れるのに必要な電力変換効率の良い電圧値VSW1が供給され、しかも線形で安定な定電流ILEDとなっていることがわかる。ここで、電力変換効率の良い電圧VSW1とは、LED1が周囲の温度条件下で所望の電流を流すのに必要な各Vを足した電圧と出力駆動素子10がサチレーションしない電圧と検出抵抗RCSの電圧を総和した電圧値となる。
【0030】
本実施の形態のLED駆動装置によれば、各負帰還閉ループの周波数の応答特性が20倍以上も違うことからお互いが干渉して不安定動作になることがないため、定電流制御用の負帰還閉ループCL2の利得及び周波数応答を高く設定でき、これによって非常に精度良く高速に応答する定電流回路が達成できる。そのため、電圧基準を調光率に応じて可変とすることで、頻繁に所望の定電流値が変わるような分野の商品や極めて低い調光性能が必要な分野の商品にも十分対応可能であり、特に車載用のナビゲーションの液晶バックライトに必要な5%以下の極めて低い調光率域での線形な電流特性を達成できる。
【0031】
(第2の実施の形態)図4は本発明の第2の実施の形態のLED駆動装置のブロック図である。本実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態のLED駆動装置の構成に対して、差電圧算出回路31を付加したことを特徴とする。この差電圧算出回路31は、出力駆動素子10のドレイン−ソース間電圧又はコレクターエミッタ間電圧を算出するものであり、算出した差電圧を電圧比較回路12に対して出力するものである。尚、図4において、図1と同一の要素には同一の符号を用いて表している。
【0032】
複数個のLED1を直列に接続し、そのアノード側には、バッテリー等のDC電源VINから電力効率の良い電圧を供給するための降圧式又は昇圧式、あるいは昇降圧式のスィッチング又はチョッパ方式などのDC/DCコンバータ8を平滑回路9を介して接続している。また、LED1のカソード側はトランジスタやFETなどの出力駆動素子10を介して電流検出用の抵抗RCSを接続し、この抵抗RCSの他端を接地(GND)している。
【0033】
本実施の形態のLED駆動装置は、LED1に電力効率の良い最適値の電圧を供給するための供給電圧制御用閉ループCL1を構成する回路群と、LED1に一定の電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2を構成する回路群とを完全に別に存在する構成にしている。
【0034】
先ず、LED1に所望の一定の電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2の動作は、LED1に流れる電流を、検出抵抗RCSを使って電圧情報ILED×RCSに変換し、その電圧値と所望の電流値に対応した基準電圧値とを比較し、その誤差に応じて出力駆動素子10を負帰還ループ制御する。他方、LED群に電力効率の良い必要最低な最適電圧を供給するため、LED1に流れる電流を制御する出力駆動素子が定電流動作及び応答性に追従できなくなる飽和領域で動作しないために必要な概ね最低電圧値を予め制御目標値として電圧比較回路12の基準値として設定している。電圧比較回路12ではこの基準電圧値と、差電圧算出回路31で算出した電圧比較値、つまり、出力駆動素子10のドレイン−ソース間電圧又はコレクターエミッタ間電圧と比較する。そしてこの電圧比較回路12の出力に応じて、出力電圧制御回路13、DC/DCコンバータ8、平滑回路9により出力駆動素子10が飽和しないような電圧になるように供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を動作させる。
【0035】
図5は本発明の第2の実施の形態のLED駆動装置の具体回路図である。この第2の実施の形態の回路構成は、図2に示した第1の実施の形態の回路構成に対して、負側増幅器22、正側増幅器23を追加的に付加した構成を特徴としている。尚、図5において、図2と同一の要素には同一の符号を用いて表している。
【0036】
図5について図4と照合しながら説明する。図4中のDC/DCコンバータ8に相当するのが、図5中のPチャンネルのMOS−FET14とダイオード15であり、出力電圧制御回路13がコンパレータ21、電圧比較回路12が電圧比較増幅器20、平滑回路9がインダクタ16とコンデンサ17である。本実施の形態の回路は、第1の実施の形態と同様に降圧型のスイッチング電源方式のDC/DCコンバータ構成になっている。さらに、図4中の出力駆動素子10に相当するのがトランジスタ18であり、定電流制御回路11に相当するのが、トランジスタ18を負荷にした負帰還増幅回路19である。
【0037】
まず、定電流制御用閉ループCL2では、LED1に流れる電流ILEDを電流検出用抵抗RCSによって電流−電圧変換し、その電圧値V(=ILED×RCS)を定電流用の負帰還増幅器19の比較情報とし、目標とするLED1の電流に対応した基準電圧値VRef1(=I×R)と一致するようにトランジスタ18のベース電流を制御し、負帰還増幅回路動作させる。これにより、トランジスタ18は目的の定電流をLED1から引っ張ろうと動作する。
【0038】
他方、供給電圧制御用閉ループCL1では、LED1に電力効率の良い必要最低な最適電圧VSW1を供給するため、LED1に流れる電流を制御するトランジスタ18が定電流動作及び応答性に追従できなくなる飽和領域で動作しないために必要な最低電圧以上の値を予め制御目標値VRef2(I×R)として電圧比較増幅器20に与える。そして、出力駆動素子10のドレイン−ソース間の差電圧又はコレクターエミッタ間の差電圧を増幅器22、増幅器23、抵抗R31、ミラー回路25、抵抗R32で構成されている差電圧算出回路31で算出し、その差電圧を比較値VCOMPとして電圧比較増幅器20に対して出力する。第1の実施の形態と同様に、電圧比較回路12である電圧比較増幅器20、出力電圧制御回路13であるコンパレータ21は、この比較値VCOMPが目標値VRef2と一致するように供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を動作させる。尚、この供給電圧制御用の電圧増幅器20の基準値VRef2(I×R)は一定値に限定せず、2種類以上の設定値からLED1に流す電流や調光率に応じて選択できるようにしてもよい。
【0039】
図6は出力駆動素子10であるトランジスタ18のコレクタ電圧V、エミッタ電圧Vのオシロ波形図、図7は直流電源電圧VIN、LED駆動電圧VSW、そしてLED電流ILEDのオシロ波形図である。入力電圧VINに対してLED1に所望の定電流が流れるのに必要な電力変換効率の良い電圧値VSWが供給され、しかも線形で安定な定電流ILEDとなっていることがわかる。ここで、電力変換効率の良い電圧VSWとは、LED1が周囲の温度条件下で所望の電流を流すのに必要な各Vを足した電圧とトランジスタ18がサチレーションしない電圧と検出抵抗RCSの電圧を総和した電圧値である。
【0040】
本実施の形態によれば、供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1の周波数応答が定電流制御用の負帰還閉ループCL2の周波数応答の1/20以下に設定することで、定電流制御の応答性を損なわずに供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を安定に動作させることができる。すなわち、各負帰還閉ループCL1,CL2の周波数の応特性が20倍以上も違うことからお互いが干渉して不安定になることがないので、定電流制御用の負帰還閉ループCL2の利得及び周波数応答を高く設定でき、これによって非常に精度の良い定電流特性が達成できる。そのため、電圧基準を調光率に応じて可変とすることで、頻繁に所望の定電流値が変わるような分野の商品や極めて低い調光性能が必要な分野の商品にも十分対応可能であり、特に車載用のナビゲーションの液晶バックライトに必要な5%以下の極めて低い調光率域での線形な電流特性を達成できる。
【0041】
(第3の実施の形態)図8は本発明の第3の実施の形態のLED駆動装置のブロック図である。本実施の形態は、図4に示した第2の実施の形態に対して、制御基準値作成回路32と、調光率判定回路33を付加した構成を特徴としている。尚、図8において、図1、図4と同一の要素には同一の符号を用いて表している。
【0042】
複数個のLED1を直列に接続し、そのアノード側に、バッテリー等のDC電源VINから電力効率の良い電圧を供給するための降圧式又は昇圧式、あるいは昇降圧式のスイッチング又はチョッパ方式などのDC/DCコンバータ8を、平滑回路9を介して接続している。また、LED1のカソード側にはトランジスタやFETなどの出力駆動素子10、電流検出用の抵抗RCSを順に接続し、この抵抗RCSの他端は接地させている。
【0043】
本実施の形態でも、LED1に電力効率の良い最適値の電圧を供給するための供給電圧制御用閉ループCL1を構成する回路群と、LED1に一定の電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2を構成する回路群とが完全に別に存在する構成にしている。先ず、LED1に所望の一定の電流を流すための定電流制御用の閉ループCL2の動作は、LED1に流れる電流を検出抵抗RCSを使って電圧情報に変換し、その電圧値と所望の電流値に対応した基準電圧値とを比較しその誤差に応じて出力駆動素子10を負帰還ループ制御している。
【0044】
他方、供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1の動作は次の通りである。LED群に電力効率の良い必要最低な最適電圧を供給するため、LED1に流れる電流を制御する出力駆動素子10が定電流動作し、かつ応答性に追従できなくなる飽和領域で動作しないようにするために必要な最低電圧値を予め制御目標値とする。この制御目標値は、制御基準値作成回路32にて作成する。この制御基準値作成回路32は調光率判定回路33からの調光率判定値に応じた制御基準値を作成し、電圧比較回路12に対して基準値として出力する。電圧比較回路12は、出力駆動素子10のドレイン−ソース間電圧又はコレクタ−エミッタ間電圧を差電圧算出回路31で算出した比較値と基準値とを比較し、比較結果を出力電圧制御回路13に出力する。出力電圧制御回路13は従来例と同様に動作し、DC/DCコンンバータ8の出力電圧を制御し、平滑回路9よりLED1を介して出力駆動素子10に流れる直流が出力駆動素子10を飽和させない電圧になるように制御する。
【0045】
図9は本実施の形態のLED駆動回路の具体回路図である。図9において、24は制御基準値作成回路である。尚、図9において、図2、図5と同一の要素には同一の符号を用いて表している。
【0046】
以下、図9を図8と照合しながら説明する。図8中のDC/DCコンバータ8に相当するのが、図9中のPチャンネルのMOS−FET14とダイオード15であり、出力電圧制御回路13がコンパレータ21、電圧比較回路12が電圧比較増幅器20、平滑回路9がインダクタ16とコンデンサ17である。本実施の形態の回路は降圧型のスイッチング電源方式のDC/DCコンバータ構成になっている。また、図8中の出力駆動素子10に相当するのが、トランジスタ18であり、定電流制御回路11に相当するのがトランジスタ18を負荷にした負帰還増幅回路19である。図9中の増幅器22、増幅器23、抵抗R31、ミラー回路25、抵抗R32は、図8中の差電圧算出回路31に相当する。制御基準値作成回路24は、図8における制御基準値作成回路32に対応している。この制御基準値作成回路24は、定電流Iと可変電流Iとの和電流I+Iを抵抗R2に流すことで、電圧基準値VRef2として可変電圧値を電圧比較増幅器20に与える。
【0047】
先ず、定電流制御用の負帰還閉ループCL2では、LED1に流れる電流ILEDを電流検出用抵抗RCSによって電流−電圧変換した電圧値V(=ILED×RCS)を定電流用の負帰還増幅器19の比較情報として負帰還させる。そして負帰還増幅器19は、この比較電圧Vが目標とするLED1の電流に対応した基準電圧値VRef1(=I×VR1)と一致するようにトランジスタ18のベース電流を制御し、トランジスタ18に目的の定電流をLED1から引っ張らせる。
【0048】
他方、供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1では、LED1に電力効率の良い必要最低な最適電圧VSW1を供給するため、LED1に流れる電流ILEDを制御するトランジスタ18が定電流動作し、かつ、応答性に追従できなくなる飽和領域で動作しないために必要な最低電圧以上の値を予め制御基準値VRef2(=I×R)として設定し、トランジスタ18のドレイン−ソース間電圧又はコレクタ−エミッタ間の差電圧VCOMPを増幅器22、増幅器23、R31、ミラー回路25、抵抗R32で構成された差電圧算出回路31で算出し、電圧比較増幅器20でこの差電圧VCOMPと制御基準値VRef2とを比較させる。第1の実施の形態と同様に、電圧比較回路12である電圧比較増幅器20、出力電圧制御回路13であるコンパレータ21は、この比較値VCOMPが制御基準値VRef2と一致するように供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を動作させる。
【0049】
また、本実施の形態の場合、供給電圧制御用の電圧比較増幅器20の基準値VRef2は一定値に限定せず、2種類以上の設定値からLED1に流す電流や調光率に応じて可変設定する。そのために、制御基準値作成回路24が(I+I)×Rにより基準値VRef2を作成するが、Iは一定値、IはLED1に流す電流値に比例した可変値とし、LED1の設定電流値が増えるとIも増え、逆にLED1の設定電流値が減るとIも減るようにしている。
【0050】
図10は、調光率に応じて基準値VRef2を変化させる制御基準値作成回路24の具体的な回路例を示しており、図11はこの制御基準値作成回路24が作成する基準値VRef2の設定の概念を示す説明図である。すなわち、外部からの調光信号DIM1を調光率判定回路33で判定し、調光率が比較的高いとき、例えば100%のときにはSW1のみがオンする信号をこの制御基準値作成回路24に入力し、調光率が比較的低いとき、例えば50%のときにはSW1、SW2の両方がオンする信号を入力する。このように、調光率に応じてSW1、SW2をオン、オフさせることで基準電圧値の設定がきめ細かく行える。
【0051】
図10、図11では、出力駆動素子10の応答速度が端子電圧に依存することから、調光率が低い場合は出力駆動素子10の端子電圧(FETの場合はドレイン−ソース間の端子電圧、トランジスタの場合はコレクタ−エミッタ間の電圧)の設定値を、調光率が高い場合よりも高くする必要があることを示している。一般に、調光率判定をしない場合は、調光率が極めて低い時(例えば0.5%)を想定して、高い端子電圧の設定が必要となる。
【0052】
本実施の形態によれば、供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1の周波数応答特性を定電流制御用の負帰還閉ループCL2の周波数応答特性の1/20以下に設定することで、定電流制御の応答性を損なわずに供給電圧制御用の負帰還閉ループCL1を安定に動作させることができる。すなわち、各負帰還閉ループCL1,CL2の周波数の応答特性が20倍以上も違うことからお互いが干渉して不安定になることがないので、定電流制御用の負帰還閉ループCL2の利得及び周波数応答を高く設定でき、非常に精度の良い定電流特性が達成できる。そのため、頻繁に所望の定電流値が変わるような分野の商品や極めて低い調光性能が必要な分野の商品にも十分対応可能であり、特に車載用のナビゲーションの液晶バックライトに必要な5%以下の極めて低い調光率域での線形な電流特性を達成できる。
【0053】
図15は本実施の形態のLED駆動装置による調光率とLED電流との特性Aを、従来例の特性B、また携帯電話用バックライトの特性Cと比較して示したグラフであり、本実施の形態のLED駆動装置では、5%以下の極めて低い調光率域での線形な電流特性が得られていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第1の実施の形態のLED駆動回路のブロック図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のLED駆動回路の回路図。
【図3】本発明の第1の実施の形態のLED駆動回路の電圧のオシロ波形図。
【図4】本発明の第2の実施の形態のLED駆動回路のブロック図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のLED駆動回路の回路図。
【図6】本発明の第2の実施の形態のLED駆動回路の電圧のオシロ波形図(その1)。
【図7】本発明の第2の実施の形態のLED駆動回路の電圧のオシロ波形図(その2)。
【図8】本発明の第3の実施の形態のLED駆動回路のブロック図。
【図9】本発明の第3の実施の形態のLED駆動回路の回路図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の制御基準値作成回路の一例を示す回路図。
【図11】本発明の第3の実施の形態のVREF2の設定の概念を示す説明図。
【図12】LEDを用いた一般的なバックライト構造示す図。
【図13】従来のLED駆動回路のブロック図。
【図14】従来のLED駆動回路の回路図。
【図15】本発明の第3の実施の形態と従来例との調光率−電流間の特性を示すグラフ。
【符号の説明】
【0055】
1 LED(発光ダイオード)
8 DC/DCコンバータ
9 平滑回路
10 出力駆動素子
11 定電流制御回路
12 電圧比較回路
13 出力電圧制御回路
14 スイッチング素子
15 ダイオード
16 インダクタ
17 平滑コンデンサ
18 トランジスタ
19 負帰還増幅器
20 電圧比較増幅器
21 比較器
22 負側増幅器
23 正側増幅器
24 制御基準値作成回路
25 ミラー回路
31 差電圧算出回路
32 制御基準値作成回路
33 調光率判定回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列接続された複数の発光ダイオードと、
前記直列接続された発光ダイオードのアノード側に直流電源から電力効率の良い電圧値を供給するDC/DCコンバータと、
前記直列接続された発光ダイオードのカソード側に一端が接続された出力駆動素子と、
前記出力駆動素子の他端に、その一端が接続され、その他端が接地された電流検出用の抵抗と、
前記複数の直列接続された発光ダイオードに効率の良い最適値の電圧を供給するために、前記DC/DCコンバータを制御する出力電圧制御回路と、
前記出力電圧制御回路に出力電圧指令を与えるために、前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した電圧を第1の比較電圧とし、所望の基準電圧と比較して差電圧を前記出力電圧制御回路に出力する電圧比較回路と、
前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した第2の比較電圧を定電流制御のための所定電圧と比較し、前記出力駆動素子をその通電電流が定電流になるように制御する定電流制御回路とを備え、
前記DC/DCコンバータ、出力駆動素子、電圧比較回路及び出力電圧制御回路にて構成される閉ループを供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループとし、前記出力駆動素子及び定電流制御回路にて構成される閉ループを定電流制御用の第2の負帰還閉ループとしたことを特徴とするLED駆動装置。
【請求項2】
直列接続された複数の発光ダイオードと、
前記直列接続された発光ダイオードのアノード側に直流電源から電力効率の良い電圧値を供給するDC/DCコンバータと、
前記直列接続された発光ダイオードのカソード側に一端が接続された出力駆動素子と、
前記出力駆動素子の他端に、その一端が接続され、その他端が接地された電流検出用の抵抗と、
前記複数の直列接続された発光ダイオードに効率の良い最適値の電圧を供給するために、前記DC/DCコンバータを制御する出力電圧制御回路と、
前記出力駆動素子の両端の差電圧を算出する差電圧算出回路と、
前記出力電圧制御回路に出力電圧指令を与えるために、前記差電圧算出回路の算出した差電圧を第1の比較電圧とし、所望の基準電圧と比較して電圧差を前記出力電圧制御回路に出力する電圧比較回路と、
前記電流検出用の抵抗に流れる電流を変換した第2の比較電圧を定電流制御のための所定電圧と比較し、前記出力駆動素子をその通電電流が定電流になるように制御する定電流制御回路とを備え、
前記DC/DCコンバータ、出力駆動素子、差電圧算出回路、電圧比較回路及び出力電圧制御回路にて構成される閉ループを供給電圧制御用の第1の負帰還閉ループとし、前記出力駆動素子及び定電流制御回路にて構成される閉ループを定電流制御用の第2の負帰還閉ループとしたことを特徴とするLED駆動装置。
【請求項3】
前記差電圧算出回路に対して、外部から与えられる調光率に対応して可変な基準電圧を与える制御基準作成回路を備えたことを特徴とする請求項2に記載のLED駆動装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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