説明

MACアドレス生成装置およびMACアドレス生成方法

【課題】試験用のMACアドレスが他のMACアドレスと重複するのを抑制する。
【解決手段】MACアドレスの後半の24ビットの機器情報のうち上位4ビットに9年程前に登録されたMACアドレスの上位4ビットを固定値として設定すると共に残りの20ビットにランダムな値を設定することにより(S120,130)、試験用のMACアドレスを生成するから(S140)、試験用のMACアドレスが他のMACアドレスと重複するのを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベンダー毎に予め定められたベンダー情報と各ベンダーの機器毎に異なる値を定めた機器情報とにより各機器に登録されるMACアドレスを生成するMACアドレス生成装置およびMACアドレス生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のMACアドレス生成装置としては、ベンダーに固有の24ビットのベンダー情報と、ネットワークに接続される個々の通信装置に割り当てられる24ビットの機器情報とから構成されるMACアドレスを生成する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、ハッシュ関数などの乱数演算手法を用いて設定した機器情報とメーカー情報とを組み合わせることにより、一時的に使用する仮のMACアドレスを生成するものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2008−522507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような仮のMACアドレスを開発中の試作機器などに試験用のMACアドレスとして登録することにより、試作機器や製品機器を含む通信システムにおいて通信テストなどを行なうことができる。しかし、単に乱数により設定した仮のMACアドレスでは、製品機器に登録されているMACアドレスと重複するおそれがあり、重複が生じた場合には正常に通信を行なうことができなくなってしまう。
【0005】
本発明のMACアドレス生成装置およびMACアドレス生成方法は、試験用のMACアドレスが他のMACアドレスと重複するのを抑制することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のMACアドレス生成装置およびMACアドレス生成方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明のMACアドレス生成装置は、
ベンダー毎に予め定められたベンダー情報と各ベンダーの機器毎に異なる値を定めた機器情報とにより各機器に登録されるMACアドレスを生成するMACアドレス生成装置であって、
前記機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する
ことを特徴とする。
【0008】
この本発明のMACアドレス生成装置では、機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する。これにより、近年の機器に登録される機器情報と値が異なる固定値を定めるものなどとすれば、試験用のMACアドレスが他の機器のMACアドレスと重複するのを抑制することができる。ここで、試験機器には、製品開発中の開発機器や試験の専用機器など、製品として出荷される機器以外でMACアドレスを必要とする機器が含まれる。
【0009】
前記機器情報が最下位ビットから最上位ビットまで順に桁上がりするMACアドレスを生成する本発明のMACアドレス生成装置において、前記試験用のMACアドレスの機器情報における上位側の所定数のビットに、所定年数以内に登録されたMACアドレスの機器情報とは異なる値を前記固定値として定めるものとすることもできる。こうすれば、試験用のMACアドレスが所定年数以内に登録されたMACアドレスと重複するのを防止することができる。
【0010】
この態様の本発明のMACアドレス生成装置において、年の情報を含む日付情報を取得し、該取得した日付情報よりも前記所定年数以上前に登録されたMACアドレスの機器情報における最上位ビットから前記所定数のビットの値を前記固定値として定めるものとすることもできる。こうすれば、簡易な処理で固定値を定めることができる。
【0011】
あるいは、この態様の本発明のMACアドレス生成装置において、年の情報を含む日付情報を取得し、各機器に登録されたMACアドレスの機器情報において値1が定められた最も上位側のビットに対応するビットから前記所定数のビットに前記固定値として値0を定め、前記日付情報に基づく時間の経過に伴って前記所定数のビットを上位側に徐々にシフトさせるものとすることもできる。こうすれば、固定値を定める所定数のビットの数を少なくしても、試験用のMACアドレスが重複するのを防止することができる。また、所定数のビットの数を少なくすることにより、残りのランダムな値が定められるビットを多くすることができるから、試験用のMACアドレス同士が重複する可能性をより低くすることができる。
【0012】
そして、これらの態様の本発明のMACアドレス生成装置において、前記日付情報と前記固定値との予め定められた関係に基づいて該固定値を定めるものとすることもできる。こうすれば、試験用のMACアドレスを迅速に定めることができる。
【0013】
本発明のMACアドレス生成方法は、
ベンダー毎に予め定められたベンダー情報と各ベンダーの機器毎に異なる値を定めた機器情報とにより各機器に登録されるMACアドレスを生成するコンピューターソフトウェアによるMACアドレス生成方法であって、
前記機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する
ことを特徴とする。
【0014】
この本発明のMACアドレス生成方法では、機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する。これにより、近年の機器に登録される機器情報と値が異なる固定値を定めるものなどとすれば、試験用のMACアドレスが他の機器のMACアドレスと重複するのを抑制することができる。なお、上述したMACアドレス生成装置のいずれかの機能を実現するステップを追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】通信システム10の構成の概略を示す構成図。
【図2】試験用MACアドレス生成処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
【図3】固定値設定用テーブルの一例を示す説明図。
【図4】固定値設定用テーブルの作成の考え方の一例を示す説明図。
【図5】変形例の固定値設定用テーブルを示す説明図。
【図6】変形例の固定値設定用テーブルの作成の考え方を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるプリンター30を含む通信システム10の構成の概略を示す構成図である。本実施形態の通信システム10は、図示するように、周知のパーソナルコンピューターとして構成されたPC20と、通信機能を有するプリンターとして構成された複数のプリンター30,40,50,60,70とがネットワークとしてのLAN12を介して通信可能に構成されている。この通信システム10は、例えば、プリンターの製造メーカーであるA社において開発機器(試作機)などの社内での通信試験用に構成され、本実施形態では、プリンター30が開発機器である場合に、PC20とプリンター30や数年以内に製造された製品機器であるプリンター40,50,60,70が通信を行なうものとして説明する。
【0017】
PC20は、装置全体の制御を行なうコントローラー21と、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶するHDD26と、LAN12に接続された機器との間で信号の送受信が可能なI/F27と、各種情報を表示するディスプレイ28と、ユーザーが各種指令を入力するキーボードなどの入力装置29とを備える。コントローラー21は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM23と、一時的にデータを記憶するRAM24と、年月日の計時を行なうタイマー25とを備える。
【0018】
プリンター30は、装置全体の制御を行なうコントローラー31と、用紙にインクを吐出することにより印刷を行なう周知のインクジェット方式の印刷機構36と、LAN12に接続された機器との間で信号の送受信が可能なI/F37と、各種情報を表示するディスプレイ38とを備える。コントローラー31は、CPU32を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM33と、一時的にデータを記憶するRAM34と、データを書き換え可能で電源を切ってもデータが保持されるフラッシュメモリー35とを備える。なお、プリンター40,50,60,70は、プリンター30の構成からディスプレイ38を除いたり、プリンター30の構成に原稿を読み取る読取機構を加えたりした以外は同様に構成されるため、詳細な説明は省略する。
【0019】
ここで、通信システム10の各機器には、通信において各機器を識別するためのMACアドレスが登録されている。このMACアドレスは、例えば、16進数の「00−26−AB−CX−XX−XX」(大文字のXは、値0から値9または値Aから値Fまでの値)のような12桁の値で定められ、ビット表示では48ビット(00000000−00100110−10101011−1100xxxx−xxxxxxxx−xxxxxxxx,小文字のxは値0または値1)で定められる各機器に固有のアドレスである。また、「00−26−AB」で表される前半の6桁(24ビット)がA社などのベンダー毎に予め定められた固有のベンダー情報であり、「CX−XX−XX」で表される後半の6桁(24ビット)が各ベンダーの個々の機器毎に定められる固有の機器情報である。ここで、A社では、最下位ビットから最上位ビットまで順に桁上がりする機器情報とベンダー情報とにより生成したMACアドレスを製品機器であるプリンター40,50,60,70に登録し、開発機器であるプリンター30には後述する試験用のMACアドレスを登録する。なお、プリンター30のコントローラー31が本発明のMACアドレス生成装置に該当する。
【0020】
次に、こうして構成された本実施形態のプリンター30の動作、特に、試験用のMACアドレスを生成する際の動作について説明する。図2は、試験用MACアドレス生成処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、プリンター30の電源がオンされたときに、コントローラー31により実行される。なお、プリンター30において試験用のMACアドレスの生成などの通信に必要な各種設定がなされるときには、プリンター30はLAN12を介さずにPC20と直接的に接続されてデータのやり取りが可能な状態にあるものとする。
【0021】
このルーチンが実行されると、プリンター30のコントローラー31は、まず、試験用のMACアドレスが登録済みであるか否かを示す登録済みフラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS100)。この登録済みフラグFは、初期値は値0であり、本ルーチンの後述する処理で値1に設定されるものである。登録済みフラグFが値0のときには、PC20のタイマー25で計時されて入力した年月日の情報を日付情報として取得する(ステップS110)。そして、取得した日付情報を用いて固定値設定用テーブルを参照して導出した固定値を機器情報の一部に設定する(ステップS120)。この固定値設定用テーブルの一例を図3に示す。図示するように、固定値設定用テーブルは、日付情報と機器情報の6桁のうち上位1桁目(先頭の値であり、機器情報の最上位から4ビットに相当)の固定値とを対応付けたテーブルとして、プリンター30のROM33に予め記憶されている。また、この固定値設定用テーブルは、取得した日付情報が2010年のときには機器情報の上位1桁目が値1に固定され、取得した日付情報が2011年のときには値2に固定され、以下、日付情報が経過する(年が進む)につれて機器情報の上位1桁目が値1ずつ増加した値が固定値となるよう作成されている。
【0022】
ここで、この固定値設定用テーブルの作成の考え方の一例を図4に示す。ここでは、通信機能を有するプリンターなどの製品機器をA社が年間約100万台出荷するものとする。このため、個々の製品機器に登録(使用)されるMACアドレスも、年間約100万個となる。上述したように、MACアドレスの機器情報は最下位ビットから順に桁上がりするが、年間約100万個ずつその値が増加するため、機器情報のうち値16の5乗(約100万)に相当する上位1桁目がほぼ毎年桁上がりすることになる。このため、図4に示すように、2010年に機器情報として主に「AX−XX−XX」が登録されていた場合には、その1年程前には上位1桁目が一つ桁下がりした「9X−XX−XX」が登録されていたと考えられ、2年程前には上位1桁目がさらに一つ桁下がりした「8X−XX−XX」が登録されていたと考えられる。同様に、1年程後には上位1桁目が一つ桁上がりした「BX−XX−XX」が登録されていると考えられ、2年程後には上位1桁目がさらに一つ桁上がりした「CX−XX−XX」が登録されていると考えられる。本実施形態では、このような年毎のMACアドレスの登録の傾向や製品機器のライフサイクルなどに基づいて、数年以内の製品機器に登録されたMACアドレスと重複しない固定値として現時点から9年程前(8〜10年程前)に登録された機器情報の値が割り当てられるよう、固定値設定用テーブルを作成した。このため、固定値設定用テーブルを参照すると、2010年であれば機器情報の上位1桁目(最上位から4ビット)に9年程前の1桁目の値1が固定値として導出され、翌年の2011年であれば機器情報の上位1桁目に9年程前の1桁目の値2が固定値として導出されることになる。なお、このように最上位から4ビットを一律に固定するから、簡易な処理で固定値を定めることができる。また、日付情報と固定値との関係が予め記憶された固定値設定用テーブルを用いるから、演算式などで固定値を定めるものなどに比して迅速に固定値を定めることができる。
【0023】
こうして機器情報の上位1桁目(上位4ビット)に固定値を設定すると、機器情報の6桁(24ビット)のうち固定値が割り当てられた上位4ビットを除いた残りの20ビットにランダムな値を設定する(ステップS130)。次に、前半6桁にベンダー情報を割り当てると共に後半6桁に機器情報を割り当てることにより試験用のMACアドレスを生成してフラッシュメモリー35の図示しない試験用アドレス登録領域に登録し(ステップS140)、登録済みフラグFを値1に設定して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。これにより、プリンター30には、試験用のMACアドレスが登録されることになり、プリンター30はこの試験用のMACアドレスを用いて通信システム10において通信を行なうことができる。試験用のMACアドレスは、上述したように、機器情報の上位1桁目の値を9年程前の値に固定することにより9年程前のアドレスとなっているから、ここ数年以内に製造された他のプリンター40,50,60,70のMACアドレスと重複するのを防止することができる。このため、MACアドレスが重複することによる通信トラブルを回避することができる。また、固定値は4ビット分として残りのビットにはランダムな値を設定するから、通信システム10に開発機器が複数台含まれる場合でも試験用のMACアドレス同士が重複するのを抑制することができる。機器情報の6桁(24ビット)のうち上位1桁目(上位4ビット)に9年程前の機器情報の上位4ビットを固定値として設定すると共に残りの20ビットにランダムな値を設定するのは、こうした理由による。なお、登録済みフラグFを値1に設定した以降は、次回に本ルーチンが実行されたときにステップS100で登録済みフラグFが値0ではないと判定して、そのまま本ルーチンを終了する。このため、一旦試験用のMACアドレスを登録した以降は、プリンター30の電源がオンオフされる度に試験用のMACアドレスを新たに生成することなく継続して使用するから、PC20などにおいて通信先を特定し直す処理を行なう必要はない。
【0024】
以上説明した本実施形態のプリンター30によれば、機器情報のうち上位1桁目(上位4ビット)に9年程前に登録されたMACアドレスの上位4ビットを固定値として設定すると共に残りの20ビットにランダムな値を設定することにより試験用のMACアドレスを生成するから、試験用のMACアドレスが他のMACアドレスと重複するのを抑制することができる。また、機器情報の最上位から4ビットを固定するから、簡易な処理で固定値を定めることができる。さらに、日付情報と固定値との関係が予め記憶された固定値設定用テーブルを用いて固定値を迅速に定めることができる。
【0025】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0026】
上述した実施形態では、9年程前に使用されていたMACアドレスに基づいて固定値を定めるものとしたが、これに限られず、製品のライフサイクルなどを考慮して3年程前や5年程前に使用されていたMACアドレスや10年以上前に使用されていたMACアドレスに基づいて固定値を定めるものとしてもよい。
【0027】
上述した実施形態では、年間約100万台の製品機器を出荷するものとして機器情報の上位4ビットを固定するものとしたが、これに限られず、100万台よりも少ない台数や多い台数の製品機器を出荷するものとして機器情報の上位ビットを固定するものとしてもよい。例えば、年間約50万台の製品機器を出荷する場合には上位から5ビットを固定するものとしてもよいし、年間約10万台の製品機器を出荷する場合には上位から7ビットあるいは8ビットを固定するものとしてもよい。
【0028】
上述した実施形態では、固定値が上位4ビットに固定されるものとしたが、これに限られず、固定値がシフトするものとしてもよい。この場合の変形例の固定値設定用テーブルを図5に示し、変形例の固定値設定用テーブルの作成の考え方を図6に示す。ここでは、年間約10万台の製品機器を出荷するものとする。図6に示すように、機器情報の上位2桁に相当する8ビットのうち値1が設定された最も上位側のビット(2010年の場合は5ビット目)を先頭ビットとして、その先頭ビットから3ビット分を固定値である値0に設定することにより、固定値設定用テーブルを作成する。また、本実施形態とは異なり、値0に設定する3ビット分以外は、それよりも上位ビットであっても固定値を設定することなくランダムな値を設定する。このため、取得した日付情報が2010年では、図5に示すように、上位4ビットがランダムな値で、5ビットから7ビットまでが固定値(値0)で、8ビット以降がランダムな値となる。また、先頭ビットが桁上がりしないと考えられる2011年から2014年までは2010年と同様に固定値を設定する。こうして設定される機器情報は、5ビットから7ビットまでが値0となる機器情報が2010年から6年以上前なので、例えば、2010年では5年以内の機器情報と重複することはなく、2014年では9年以内の機器情報と重複することはない。そして、2015年になると桁上がりして先頭ビットが上位側にシフトするため、固定されるビットを上位側にシフトして上位4ビットから6ビットまでを固定値(値0)とする。このため、2015年では9年以内の機器情報と重複することはない。これにより、本実施形態と同様に、試験用のMACアドレスが他のMACアドレスと重複するのを抑制することができる。また、時間(年)の経過に伴って固定するビットを上位側に徐々にシフトすることにより、ビットを固定する範囲を少なくすることができる。このため、試験用のMACアドレス(機器情報)においてランダムな値が設定される範囲を広げることができるから、試験用のMACアドレス同士が重複する可能性をより低くすることができる。
【0029】
上述した実施形態では、プリンター30はPC20から入力された日付情報を取得するものとしたが、これに限られず、プリンター30内にタイマーを設けておきそのタイマーから日付情報を取得するものとしてもよい。また、日付情報として年月日を取得するものとしたが、これに限られず、年が含まれる日付情報であればよい。
【0030】
上述した実施形態では、取得した日付情報を用いて固定値設定用テーブルを参照して固定を定めるものとしたが、これに限られず、取得した日付情報を用いた演算式などにより固定値を定めるものとしてもよい。
【0031】
上述した実施形態では、MACアドレスが最下位ビットから最上位ビットまで順に桁上がりする機器情報を含むものとしたが、これに限られず、機器毎に値が定められるものであれば如何なる機器情報を含むものとしてもよい。
【0032】
上述した実施形態では、本発明のMACアドレス生成装置がプリンター30に搭載されるものとして説明したが、これに限られず、如何なる通信機器に搭載されるものとしてもよいし、MACアドレスを生成する専用の装置として構成されるものとしてもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 通信システム、12 LAN、20 PC、21 コントローラー、22 CPU、23 ROM、24 RAM、25 タイマー、26 HDD、27 I/F、28 ディスプレイ、29 入力装置、30,40,50,60,70 プリンター、31 コントローラー、32 CPU、33 ROM、34 RAM、35 フラッシュメモリー、36 印刷機構、37 I/F、38 ディスプレイ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベンダー毎に予め定められたベンダー情報と各ベンダーの機器毎に異なる値を定めた機器情報とにより各機器に登録されるMACアドレスを生成するMACアドレス生成装置であって、
前記機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する
ことを特徴とするMACアドレス生成装置。
【請求項2】
前記機器情報が最下位ビットから最上位ビットまで順に桁上がりするMACアドレスを生成する請求項1記載のMACアドレス生成装置であって、
前記試験用のMACアドレスの機器情報における上位側の所定数のビットに、所定年数以内に登録されたMACアドレスの機器情報とは異なる値を前記固定値として定める
MACアドレス生成装置。
【請求項3】
年の情報を含む日付情報を取得し、該取得した日付情報よりも前記所定年数以上前に登録されたMACアドレスの機器情報における最上位ビットから前記所定数のビットの値を前記固定値として定める請求項2記載のMACアドレス生成装置。
【請求項4】
年の情報を含む日付情報を取得し、各機器に登録されたMACアドレスの機器情報において値1が定められた最も上位側のビットに対応するビットから前記所定数のビットに前記固定値として値0を定め、前記日付情報に基づく時間の経過に伴って前記所定数のビットを上位側に徐々にシフトさせる請求項2記載のMACアドレス生成装置。
【請求項5】
前記日付情報と前記固定値との予め定められた関係に基づいて該固定値を定める請求項3または4記載のMACアドレス生成装置。
【請求項6】
ベンダー毎に予め定められたベンダー情報と各ベンダーの機器毎に異なる値を定めた機器情報とにより各機器に登録されるMACアドレスを生成するコンピューターソフトウェアによるMACアドレス生成方法であって、
前記機器情報のうち一部に固定値を定めると共に残りにランダムな値を定めることにより、試験機器に用いられる試験用のMACアドレスを生成する
ことを特徴とするMACアドレス生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−222709(P2012−222709A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88763(P2011−88763)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】