説明

NFCシステムでのワイヤレス移動体通信装置のアプリケーション選択方法および対応するワイヤレス移動体通信装置

本発明は、独立した電源がない、すなわち装置の電源が一時的に動作しなくなるとき、または独立した電源がないときのNFCシステムの装置のアプリケーションおよび/または構成の選択の問題を解決することに向けられる。その目的のために、本発明によるNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置が、前記装置が近接するカプラにより放出される場によりセンサが電力を供給されている間に、前記装置の動きを検出する信号を生成する加速度計(Acc)タイプのセンサと、前記動き検出信号をアプリケーションおよび/または構成と一致する所定のシーケンスと比較し、比較が肯定的な場合、その信号に従って前記アプリケーションおよび/または構成を選択するためのプロセッサ(Pro)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NFCシステムでのワイヤレス移動体通信装置のアプリケーション、および/またはアプリケーションに関係する構成の選択方法、ならびに対応するワイヤレス移動体通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明によるワイヤレス移動体通信装置は:
集積回路およびアンテナを組み込むISO7816形式のタイプの非接触カードでも、
NFCコントローラ、またはSIMタイプのスマートカード、または安全な構成部品を含む携帯電話でもよい。
【0003】
このアプリケーションでは、NFC(Near Field Communication)は、(インフラストラクチャに属する)カプラとワイヤレス移動体通信装置の間、または少なくとも2つのワイヤレス移動体通信装置の間の通信を可能にする任意の解決策を意味する。
【0004】
ワイヤレス移動体通信装置が携帯電話である場合、NFCはワイヤレス移動体通信装置をカードエミュレーションモードで動作させることができ、これは(スマートカードタイプの)セキュリティ構成部品に関連付けられるワイヤレス移動体通信装置が、非接触スマートカードの機能をエミュレートすることを意味する。ワイヤレス移動体通信装置が携帯電話(たとえば、GSMまたはUMTSと互換性がある携帯電話)である場合、SIMカードがセキュリティ構成部品として使用される。用途は多く、非接触カードタイプの用途のスーパーセットを形成する。すなわち、支払い、チケット発行(たとえばNavigo)、クーポン、またはアクセス管理である。ワイヤレス移動体通信装置の拡張機能(UI、ネットワーク接続、処理能力)のために、ワイヤレス移動体通信装置はカードベースのサービスをかなり拡大する。たとえば、移動体装置は、いつでも輸送機関のチケットを支払うおよびリロードするため、または人の移動体ですべてのロイヤルティポイントを受け取るために使用されることがある。「リーダ(reader)」モードと呼ばれる代替モードでは、ワイヤレス移動体通信装置は、非接触カードリーダまたは受動タグ(電子ラベル)リーダとなる。そのモードは、ユーザが路上、ポスタ上、小包上、またはバス待合所の中、または名刺(vCard)上に配置される電子タグの前にユーザの移動体を保持することにより情報を読み出すことができるようにすることができる。
【0005】
より具体的には、本発明は、NFC(Near Field Communication)技術により通信する装置が、独立した電源(たとえば電池)を有しないときに、アプリケーション選択可能な方法および装置に関し、そのような事例として、たとえば非接触カードの場合、あるいは前記電源が、キーパッド、モニタ、またはスタイラスなどのユーザとのインタフェースの役割を果たす通常の装置に正しく電力を供給するのに一時的に不十分である、または自発的な行為のような行為を必要とする規制(たとえば、航空機内または病院内での移動体端末の不使用)により、ユーザによる自発的行為(電源スイッチをオフにする)により動作しなくなる場合である。
【0006】
本発明は、携帯電話内、または非接触スマートカード内、または一方ではSIMカード、および他方では携帯電話内に組み込まれたNFCコントローラなどの組合せなどのNFCワイヤレス移動体通信装置のすべての部分に実装されることがある。
【0007】
最新技術
ワイヤレス移動体通信装置は、たとえばISO14443、ISO15693、ISO18092などのNFC標準に基づき、外部のインフラストラクチャ(カプラ)と通信することができ、2つの可能な方法で電力を供給されることがある。すなわち:
カプラにより放出される磁場から電力を抽出することによる、および/または
電池などの独立した電源のいずれかによる。
【0008】
国際公開第2006/085246号パンフレットが、以下を含むNFCワイヤレス移動体通信装置の安全なNFC機能を保証する方法について説明している。すなわち:
電池の充電状態を測定し、
測定された充電状態が所定の限度を下まわるとすぐに、電力を電池からインフラストラクチャの遠隔カプラに切り換える(端末はカプラの放射の場内に配置される)。
【0009】
ワイヤレス移動体通信装置は、衝突している可能性がある多数のアプリケーションを受け入れることがあり、これらのアプリケーションは互換性のない通信パラメータを有するので、これらのアプリケーションはインフラストラクチャのカプラとインタフェースされることができないことがあることを意味する。
【0010】
このことは、例として上述された2つの動作モード(カードエミュレーションおよびリーダ)に加えて、NFCワイヤレス移動体通信装置が、いくつかの非接触通信プロトコルを使用することができ、たとえばプロトコルISO14443−AまたはプロトコルISO14443−B、あるいはISO15693などのいずれかに従ってデータを交換することができるためである。各プロトコルは、磁場放出周波数、能動モードでデータを放出するための磁場の振幅の変調方法、および受動モードでデータを放出するための、誘導結合を使用する電荷変調方法を規定する。したがって、NFCワイヤレス移動体通信装置が、マルチモード装置であり、かつマルチプロトコル装置である。プロトコルおよびモードの構成によりアプリケーションが規定される。一般に、NFCワイヤレス移動体通信装置は、たとえば以下のような異なるアプリケーションを含むことができる。
【0011】
リーダアプリケーション:ワイヤレス移動体通信装置が、非接触集積回路に対し読出しおよび書込みをするためのリーダモードにある。ワイヤレス移動体通信装置はこの場合、RFIDリーダのように使用される。このタイプのアプリケーションは無料のことがあり、たとえば広告表示に挿入される広告データを読み出すことにあることがある。アプリケーションはまた有料であり、たとえば加入者だけのための情報を読み出すことにあってもよい。対応するアプリケーションプログラムは、サービスが無料の場合、安全でないプロセッサにより保持され、実行されることが好ましく、あるいはサービスが有料の場合、アプリケーションプログラムが加入者を識別する、または送信されるデータ(たとえば署名)を認証する必要があるので、安全なプロセッサにより保持され実行されることが好ましい。
【0012】
カードエミュレーション型のアプリケーション:NFCワイヤレス移動体通信装置はカードエミュレーションモードにあり、支払いまたは有料アクセス管理アプリケーションでの従来のRDカプラ(支払機、地下交通機関入口など)により読み出されることができる。この場合、ワイヤレス移動体通信装置(たとえば携帯電話)はスマートカードのように使用される。サービスへのアクセスが加入者識別を必要とするので、AP2アプリケーションプログラムが安全なプロセッサにより保持され、実行されることが好ましい。
【0013】
デバイスタイプのアプリケーションも使用されることがある:この場合、NFCワイヤレス移動体通信装置はデバイスモードにあり、別の装置、たとえば別の携帯電話内に組み込まれたリーダ、またはコンピュータと対話する。そのようなアプリケーションは一般に無料であり、ある装置から別の装置にデータのパケットを送信(好ましくはポイントツーポイントファイル転送)するために使用される。アプリケーションプログラムは、このプロセッサがSIMカードプロセッサである場合、安全なプロセッサよりも大きな計算能力を有する安全でないプロセッサにより保持され、実行されることが好ましい。
【0014】
アプリケーションのインタフェースとなる多くのカプラは、カードにより基準が満たされるにもかかわらず、カプラの作動範囲内でただ1つのカードを受け入れるために、衝突解決アルゴリズムを実装する。米国特許出願公開第2006/0022042号明細書が、支払端末(Pay−pass)で一般に使用されるそのような1つのアルゴリズムについて記載している。カプラの作動範囲内で2つのカードが保持される場合、そのことがユーザにカードを取り除くように求める、ユーザへのメッセージ(「トランザクションが中断されました、カプラの作動範囲から外にカードを持って行ってください」)を即座に生成する。ここで、一部のアプリケーションは1種類の技術(たとえば標準ISO14443−AまたはISO14443−B)でしか動作せず、同じ移動体装置内部に一緒に実装することが困難である。いくつかのアプリケーションを収容するワイヤレス移動体通信装置が、アプリケーション選択問題を引き起こし得る。単一アプリケーション装置は、ユーザがいくつかの装置を所有し、カプラの前で適切な1つを保持しなければならないので、この問題にさらされることはない。たとえば、財布の中にいくつかの非接触カードを有するユーザが、必要とされるアプリケーションを有するカプラの前で正しいカードを保持する。非接触カードの本質によれば、非接触カード(単一アプリケーション)には独立した電源がなく、アプリケーションの選択用ユーザインタフェースに関係する問題が起きない。
【0015】
いくつかのアプリケーションを収容するワイヤレス移動体通信装置については、ユーザは互換性のあるアプリケーションをあらかじめ選択するために調停しなければならない。
【0016】
状況に応じて、ユーザは事前選択(たとえば輸送機関、支払い、読出しなど)を選び、取引を起動するためにカプラの前で前記ワイヤレス移動体通信装置を保持する。
【0017】
たとえば、ユーザが銀行Xの銀行預金口座を使って支払いをする決心をする。ユーザは、銀行Xのアプリケーションを含む事前選択を選び、取引を開始する。事前選択は、取引の条件に関して不確かな状況(たとえば、同じ事前選択に2つの銀行)につながる可能性がある2つの銀行を含まないように、あいまいであってはならない。
【0018】
事前選択のこの選択は、ワイヤレス移動体通信装置に関係するユーザインタフェースを介して行われる。たとえば、ワイヤレス移動体通信装置が携帯電話である場合、その用途のために設計された専用のアプリケーション(たとえばメニュー)とのインタラクションのためのスクリーンおよびキーパッドを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】国際公開第2006/085246号
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0022042号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
ワイヤレス移動体通信装置の前記ユーザインタフェース(スクリーン、キーパッドなど)は、(非接触カード)に、または電池が使い尽くされたワイヤレス移動体通信装置に利用できない独立した電源(たとえば電池)を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明はその技術的問題を解決することに向けられる。その目的のために、NFCシステムのワイヤレス移動体通信装置のユーザによるアプリケーションの選択方法が提案され、前記装置は独立した電源を有しない、または前記電源は一時的に動作せず、方法は:
ワイヤレス移動体通信装置の加速度計タイプのセンサによる、前記装置の動きを検出する信号の生成の段階であり、前記センサが、装置が近接するカプラにより放出される場により電力を供給される段階と、
前記動き検出信号と、アプリケーション、またはアプリケーションに関係する構成に対応する所定のシーケンスとの比較の段階と、
比較が肯定的な場合、前記アプリケーション/構成の選択の段階とを含むことを特徴とし、
したがって、独立した電源がない、または電源が動作しなくなることによるユーザインタフェースの欠如を改善する。
【0022】
NFCシステムのワイヤレス移動体通信装置は、本発明によれば以下を含む。すなわち:
センサが、前記装置が近接するカプラにより放出される場により電力を供給されている間に、前記装置の動きの検出信号を生成する加速度計タイプのセンサ、
前記動き検出信号を、アプリケーション、またはアプリケーションに関係する構成に対応する所定のシーケンスと比較し、それに従って比較が肯定的な場合、前記アプリケーション/構成を選択するためのプロセッサ。
【0023】
本発明の別の特徴および有利な点が、添付の対応する図面を参照して以下の説明でより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】以前の技法によるワイヤレス移動体通信装置のアーキテクチャの一例を示す図である。
【図2】本発明によるワイヤレス移動体通信装置の実施形態モードを実装するための回路のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1に示されるように、ワイヤレス移動体通信装置は、携帯電話の形をとるとき、以前の技法に従って、NFCコントローラ1’を組み込む携帯電話本体1を含み、携帯電話はさらにSIMカード3を有する。NFCコントローラ1’は、具体的には1つまたは複数の非接触通信プロトコル、たとえば携帯電話の形のワイヤレス移動体通信装置が通信する遠隔カプラ2との通信のためのプロトコルISO14443−A、および/またはプロトコルISO14443−B、および/またはプロトコルISO15693を実装する知られている構成部品である。カプラ2は、たとえば支払端末、地下鉄または別の交通システムの改札口端末である。1つまたは複数の(支払い、輸送機関などのための)アプリケーションAPPLICATIONSがカプラ2に関連付けられる。NFCコントローラ1’はまた、この参照によりこのアプリケーションに含まれる、勧告TS102.613およびTS102.622でETSI(European Telecommunication Standardization Institute、欧州電気通信標準化機構)により規定される通信層SWP、HDLC、およびHCIを含む。これらの通信層は、対応する層SWP、HDLC、およびHCIを介して、SIMカード3とのデータの交換を可能にする。実施形態の例示されるモードでは、SIMカード2はまた、支払い、輸送機関、またはISOのOSIモデルに従うアプリケーション層においてカプラ2でAPPLICATIONSとデータを交換する別の目的のための1つまたは複数のアプリケーションAPPLICATIONS(ソフトウェア)を含む。
【0026】
ここで説明される実施形態モードではワイヤレス移動体通信装置内のAPPLICATIONSがSIMカード内にあるとしても、代わりにNFCコントローラ内、または特定の安全な構成部品内に含まれることがあることが留意されなければならない。別の代替形態では、ワイヤレス移動体通信装置自体が、一体化されたアンテナを有するISO7816−1形式の非接触カードである場合があり、その場合、APPLICATIONSは非接触カード自体の中にある。
【0027】
本発明は非常に少ない電力しか必要としない、ユーザとの対話のための装置を使用し、したがって、この電力はワイヤレス移動体通信装置を取り囲む磁場から受け取られることができる。
【0028】
本発明は、電子的加速度計タイプの動きセンサを使用することを提案する。そのようなシリコン加速度計が今では非常に普及し、非常に安価である。シリコンひずみ計(http://en.wikipedia.org/wiki/Strain gauge)(http://fr.wikipedia.org/wiki/Jauge de contrainte)として動作し、そのような検出する電子的加速度計は:
SIMカードの安全なマイクロプロセッサ上に一体化される(スタッキングによる)、または
SIMカードの安全なマイクロプロセッサ内に一体化される(完全な一体化)、または
SIMカードの本体内に一体化される(安全性は必要ない)、または
携帯電話内のNFCコントローラのチップ上に一体化される(スタッキング)、またはさらに、
NFCコントローラに接続され、同じプリント回路上に接続される、または最後には
NFCコントローラ内に一体化されることがある。
【0029】
そのような方法で、カードがNFCアプリケーションで使用される場合、加速度計がNFCコントローラ内、またはSIMカードなどの安全な構成部品内のいずれかでワイヤレス移動体通信装置内に組み込まれることがある。前記加速度計はSIMカードの本体内、またはSIMカードのマイクロプロセッサ内に組み込まれることがあることはいうまでもない。
【0030】
このように、リーダの磁場から電力を抽出する装置を介して以下で説明されるように電力を供給される加速度計は、空間でのワイヤレス移動体通信装置の動きに関する情報を提供するように作られる。
【0031】
リーダの作動範囲内の合意された手の動き、および暗黙のうちのワイヤレス移動体通信装置の合意された動きを用いて、事前選択の選択に関する基本的なコマンドが送信されることができる。
【0032】
たとえば、2秒未満のうちに左から右、および逆に動く2回の回転が事前選択1を選択するために使用される。
【0033】
2秒未満のうちに右から左、および逆に動く2回の回転が次の事前選択を選択するために使用される。
【0034】
この装置は、現在の事前選択がリーダ、またはリーダのアプリケーションと互換性がないために取引が実行されることができない厄介な状況に対する満足な解決策を見いだすことができるようにする。
【0035】
図2を参照すると、(非接触カードではない)携帯電話を使用する実施形態のモードの場合、ワイヤレス移動体通信装置が、電池によってではなく磁場により電力を供給されていることを知らされるとすぐに、選択を復号するために加速度計Accにより送信される情報をリッスンし始めることが提案される。その目的のために、回路13’が携帯電話内の電池12の充電状態を測定する。電池の充電が所定の限度未満の場合、装置が前記カプラ2の近くに持って行かれたとき、NFCコントローラのアンテナ11’の出力で結合される電圧整流器12’の出力が、一方ではプロセッサProおよび加速度計Accに供給される電力が、カプラ2により生成される場により供給されるように、継電器(MOSFETトランジスタなどの電子的スイッチ)を介して選択される。
【0036】
ワイヤレス移動体通信装置が取引を実行しようと試みるとすぐに、事前選択の順序はユーザの設定の順序に従わなければならない。
【0037】
信号に従ってAPPLICATIONSの1つを選択するプロセッサProにより、加速度計Accにより生成されるデジタル化された信号が処理される。その目的のために、プロセッサProは、ユーザによる空間(または平面)でのワイヤレス移動体通信装置の所定の動きに対応する少なくとも1つの所定のデジタル化されたシーケンスを含む。加速度計Accにより生成されるデジタル化された信号が、デジタル化された所定のシーケンスとある程度マッチするとき、プロセッサは、空間または平面でのその動きに対応するAPPLICATION(たとえば地下交通機関、少額決済など)のアプリケーション選択信号を生成する。この説明で具体的に述べられるように、そのプロセッサProは、携帯電話内のNFCコントローラ、またはNFCコントローラに接続される携帯電話内のSIMカードのマイクロプロセッサ、またはNFCコントローラにも接続される安全な構成部品のプロセッサ、またはISO7816形式の非接触スマートカードのマイクロプロセッサのいずれかのことがある。事前選択セレクタに簡単な順序を送信するために、プロセッサProにより実行されるアルゴリズムが、動きを復号するために使用される。したがって、一般にプロセッサ内に組み込まれる事前選択セレクタは、(a)プログラムレジストリをロードすることによる、場合によりプロトコルパラメータなどを選択することによるアプリケーションの1つの選択、および/または(b)ワイヤレス移動体通信装置により動作が実行されるのに必要とされるモード構成および/またはプロトコルの選択を行う。
【0038】
非接触カードなどの完全に一体化されたシステムでは、すべての動作が、同じプロセッサProにより実行される。
【0039】
複合システム(たとえば電話機)については、加速度計が収容される場所(安全な構成部品またはNFCコントローラに接続されるまたは一体化される)にかかわらず、たとえば以下の解決策が可能である。
【0040】
カプラ2により供給される放射を介してNFCコントローラにより電力を供給される加速度計Accが、SIMカード内のプロセッサProに情報を送信し、プロセッサProがその情報を解釈し、APPLICATIONSアプリケーション選択および/または構成のための基本的な順序をNFCコントローラに送信する。したがって、このモードでは、加速度計Accにより生成されるデータをSMカードが処理し、NFCコントローラはAPPLICATIONSおよび/または構成データを含み、APPLICATIONSおよび/または構成データは、SIMカードにより送信される情報またはコマンドの一部分により選択される。NFCコントローラは、アプリケーションAPPLICATIONを実行する責任がある。
【0041】
ワイヤレス移動体通信装置が独立した電源を有するが、その電源が従来のユーザインタフェースおよび/または関連する電子回路に電力を供給するのに十分でないときに、本解決策は相変わらず有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NFCシステムのワイヤレス移動体通信装置のユーザによるアプリケーション(APPLICATION)および/または構成の選択のための方法にして、前記装置が独立した電源を有しない、または前記電源が一時的に動作しなくなる場合の方法であって、
前記装置の動きを検出する信号を、ワイヤレス移動体通信装置内の加速度計タイプのセンサにより生成するステップであって、前記センサが、前記装置が近接するカプラにより放出される場により電力を供給されるステップと、
前記動き検出信号をアプリケーションに対応する所定のシーケンスと比較するステップと、
比較が肯定的な場合、前記アプリケーションおよび/または構成を選択し、それによって、独立した電源が存在しない、または独立した電源が動作しなくなることによるユーザインタフェースの欠如を埋め合わせるステップとを含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
NFCシステムのワイヤレス移動体通信装置であって、
前記装置が近接するカプラにより放出される場を介して電力を供給される間に、前記装置の動きの検出信号を生成する加速度計タイプのセンサであって、前記装置が独立した電源を有しない、または前記電源が一時的に動作しなくなる状況にある該センサと、
前記動き検出信号をアプリケーションおよび/または構成に対応する所定のシーケンスと比較し、比較が肯定的な場合、それに従ってアプリケーションおよび/または構成を選択するプロセッサとを含むことを特徴とする、NFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。
【請求項3】
集積回路およびアンテナを組み込むISO7816形式のタイプの非接触カードを含み、加速度計タイプの前記センサがシリコンからなり、集積回路上に積み重ねられる、または集積回路に一体化されるシリコンひずみ計として動作することを特徴とする、請求項2に記載のNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。
【請求項4】
NFCコントローラ、またはSIMタイプのスマートカード、または安全な構成部品を含む携帯電話を含むことを特徴とする、請求項2に記載のNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。
【請求項5】
加速度計タイプの前記センサがシリコンからなり、NFCコントローラを形成する集積回路上に積み上げられる、またはその集積回路に一体化されるシリコンひずみ計として動作することを特徴とする、請求項4に記載のNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。
【請求項6】
加速度計タイプの前記センサがシリコンからなり、安全な構成部品のSIMカードの集積回路上に積み重ねられる、またはその集積回路に一体化されるシリコンひずみ計として動作することを特徴とする、請求項4に記載のNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。
【請求項7】
アプリケーションデータおよび/または構成が、NFCコントローラ、またはSIMカード、または安全な構成部品のいずれかの中に記憶されることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載のNFCシステムのワイヤレス移動体通信装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−526011(P2011−526011A)
【公表日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512085(P2011−512085)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056621
【国際公開番号】WO2009/147094
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(508361405)
【Fターム(参考)】