説明

RFIDタグパレット

【課題】無線周波数識別(RFID)タグ及びRFIDタグを用いたシステム及び方法を提供する。
【解決手段】RFIDタグは、コンテナ又はパレットのような目的物に組み込み可能な多面タグである。このタグ及び/又はこのタグ/前記目的物の結合物は、前記目的物の場所を追跡するための方法に使用できる。当該多面タグは、ある目的物がより容易に追跡されることを可能とすると共に、この目的物に対する追跡方法の信頼性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線周波数識別(RFID)タグ及びこれらのタグを用いたシステム及び方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
高効率的な棚卸及び輸送業務を実現することは、様々な場所を往復して輸送される時に仮置き及び/又は運搬されるパレット貨物,コンテナ及び他の目的物の移動を、正確に追跡することに有益である。世界的規模の棚卸及び輸送ビジネスにおいては、コンテナ,他の目的物のパレットが、その時々で、製造メーカーで、倉庫の中で、トラック又は船の上に仮置きされるかもしれず、又は最終目的地に既に配達された可能性もある。世界的規模のシステムでは、輸送される商品が、ある場所から集貨され、トラック,列車及び/又は船経由で輸送され、そして配達される。毎日出荷されるコンテナ,パレット又は他の目的物の量が極めて多いことに起因して、これらの目的物の位置を追跡し続けることは困難である。
【0003】
その上、一旦、商品が例えば倉庫などの特定の目的地へ配達されたならば、この商品は例えば格納先,備蓄場所,中間準備地域,発送センターなどの倉庫内の様々な場所に置かれる可能性がある。一般的な棚卸及び輸送業務においては、例えばフォークトラック,リーチトラック,リフトトラック,又はパレットトラックなどの輸送手段の運転者が、通常コンピュータによって印刷される備蓄又は集貨する注文書一式を受け取り、貨物及び場所を目視で確認して当該注文を実行し、前記注文書上で特定された場所を往復して貨物を輸送する。このようなシステムでは、とりわけ、多数の取り扱うべき場所及び貨物がある大規模倉庫の中で、間違える機会が非常に多い。
【0004】
倉庫管理業務は、貨物へ貼られるか又は特定の場所に印されたバーコードを使用する。このようなシステムの典型例では、運転者は、貨物(場合によっては備蓄場所)に付されたバーコードを読み取るために、ハンドヘルド(手持ち式)バーコードスキャナを使用する。このようなシステムは単に視覚的な工程上の改良ではあるが、完全に導入することは困難であるかもしれない。その原因の一つは、直接の視認,近接,スキャナとバーコードとの間の正確な位置合せの必要性にある。このシステムはまた、貨物識別工程に関与する運転者を必要とする。場合によっては、この運転者は、手動でバーコードを読み取るために、輸送手段から降りなければならない場合があり、その結果、倉庫作業の速度が落ちる。例えば背の高い備蓄棚や発送センターなどの特定の場所は、バーコードとリーダ(読取器)との間を近接させる必要から、多くの場合、バーコードを使用するのが特に難しい場所となる。結果として、これらの区域にある貨物は、その代わりにたいてい目視で確認される。
【0005】
無線周波数識別(RFID)応答器(タグ)は、バーコードの代替案として提案されている。RFIDタグは、様々な在庫管理,セキュリティ及びその他の目的のためのRFID基地局と連動して機能する。一般的に、例えば内部にタグが取り付けられたコンテナなどに関連付けられたタグを備えた商品は、基地局によって構築された「読み取り領域」に持ち込まれる。RFID基地局は、受信タグによって変調される質問RF信号を送信する。すなわち、RFID基地局は、搬送周波数で持続波電磁的外乱を生成し、この外乱は、当該外乱によって通信されるデータに対応するように変調される。当該変調された外乱又は信号は、データ転送速度と呼ばれる搬送周波数よりも低い速度で情報を通信する。受信タグは、タグの内部に記憶された信号情報に与えるためにRF信号を変調した後、当該変調されたRF信号(応答RF信号)を基地局へ送信する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的な従来のシステムにおいては、追跡される在庫商品の識別情報に関連付けられた情報を包含するRFIDタグは、当該在庫商品に取り付けられる。RFID質問器は、RFIDタグの存在を検知すると共に、このタグから識別情報を読み取るために使用される。一般的なRFID質問器は、RFIDタグ,RFトランシーバへ接続された一乃至複数のアンテナ,そして送受信されたRF信号中の符号化情報を読み書きするための関連するデコーダ及びエンコーダとの間で、各々やり取りされる応答信号の受信及び質問信号の送信用の前記RFトランシーバを備える。当該質問器は、読み取られるタグの近くに持ち込み可能な携帯機器でもよく、又は、質問器を内蔵する返却ステーションへ返却される図書館の本にタグを貼り付けた場合のように、この質問器へ持ち込まれたタグを読み取る固定機器でもよい。また、RFIDタグは、位置マーカーとなる場所付近に貼られてもよい。在庫商品に取り付けられているタグと位置マーキングタグの両方を検出した後、質問器に関連付けられた処理装置は、在庫商品がタグを付けた場所の近くに置かれていることを判断することが可能となる。これら従来の目的物追跡システムは、在庫商品及び時々それらの場所の履歴を保持できるものの、在庫商品の移動の追跡及び/又は管理にとって効率的ではない。
【0007】
また、質問器が設置された場所の近くにRFIDタグ付き商品が位置する場合に、これらの商品を検知するために、様々な場所に固定されたRFID質問器を備える倉庫在庫追跡システムも存在する。例えば、発送センターゲート又はその付近に配置されたRFID質問器を有する倉庫がある。このようなシステムは、様々な場所でタグ付き商品の到着を追跡できるが、これらの場所に対して遠く離れた間違いを検出できない。例えば、フォークトラックが誤った集荷場所へ運転されたばかりに、このフォークトラックが誤った貨物を集荷した場合、当該間違いは、貨物がゲートに到達するまでは検出されなかった。この遅れた間違い検出は、倉庫作業の全体的効率に悪影響を与える。それに加えて、質問器を備えた多数の各発送センターゲートを用意することは、コスト効率が良くない。
【0008】
RFIDタグは、能動的又は受動的のどちらかに分類される。能動的RFIDは、内蔵バッテリで動作し、一般的にリード/ライト、すなわち、タグデータを再書き込み及び/又は修正可能である。能動的タグの記憶容量は、アプリケーション要件に従って変化する。能動的タグのバッテリ供給電力は、通常、このタグに広い読み込み範囲をもたらす。その代償は大きなサイズ,大きなコスト,そして限られた運用年数(最高10年にでき、動作温度及びバッテリタイプに依存する)である。
【0009】
受動的RFIDタグは、別個の外部電源無しで動作し、リーダから生じた動作電力を得る。従って、受動的タグは、能動的タグより軽く、高価でなく、事実上無制限の稼動寿命を提供する。読み込み専用タグは、一般的に受動的であると共に、修正不可能な固有のデータ一組(通常32〜128ビット)がプログラミングされる。
【0010】
読み込み専用タグは、ほとんどの場合、データベース中へライセンスプレートとして作用し、同様に、直線状のバーコードは、修正可能な製品明細情報を包含するデータベースを参照する。そして、それらはバッテリを内蔵していないことから、一般的に、「読み込み専用」受動的タグは非常に「環境に優しい」ものになる。
【0011】
磁界電力供給型の受動的タグRFIDシステムは、コスト,信頼性,そして環境面のメリットをもたらすとはいえ、磁界電力供給型の受動的タグRFIDシステムの効率的な動作に対する障害がある。特に、質問信号により基地局から磁界電力供給型の受動的タグへ十分な電力を伝送することが、多くの場合困難である。この基地局が信号に与えることが可能な電力量は、数々の要因により制限され、連邦通信委員会(FCC)による規定範囲を少しも逸脱できない。RFIDタグは、得られる信号電力を最大限活用するために、共振アンテナを使用してもよい。残念なことに、共振アンテナは、多くの適用例においてRFIDタグが利用できるものに比べてはるかに多くの領域を必要とする。
【0012】
さらに、RFIDシステムの全タイプの主な利点の1つは非接触であり、非視認を技術の本質とする。タグは、例えば雪,霧,氷,塗装,固まった汚れ,そして、バーコード又は他の光学読取技術が役に立たないと思われる他の視覚的及び環境的に困難な状態など、様々な物質を通り抜けて読み取り可能である。また、RFIDタグは、困難な状況においても顕著な速度で読み取り可能であり、ほとんどの場合100ミリ秒未満で応答する。しかしながら、視認が必要でないとはいえ、他のコンテナ及び/又はタグを読み取るために使用される非視認とするものにより、タグが遮断される場合においては、タグの読取範囲は減少し、その結果、タグの有効性が低減すると共に、コンテナ又は一連のコンテナ群が輸送中に「行方不明」になり得る状況を引き起こす。
【0013】
それゆえ、目的物識別や、輸送,棚卸,又は他の類似の作業の全体に渡る移動及び追跡に関する工程に対して、さらに高い正確度をもたらすシステムを提供するのに有益であろう。例えば、備蓄場所,格納棚,通路,倉庫,トラック,船,そして船積み埠頭などの棚卸及び輸送作業に関係する、多種多様なあらゆる場所での使用に適したこのようなシステムにとって必要性がある。
【0014】
本発明は、一乃至複数の上記問題を解決すると共に、一乃至複数の前記識別の必要性を満足させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、目的物の識別,輸送全体に渡る移動及び追跡,棚卸,又はその他類似の作業に関する方法における増大された正確度及び信頼性を有するシステムを提供する。本発明は、多面RFIDタグを使用することによりこのシステムを実現する。目的物へ取り付けられた多面RFIDタグを備えた目的物は、多面RFIDタグの応答性が増大するのに起因して、識別及び追跡がより容易になる。その結果、これらの目的物の追跡方法はさらに正確かつ信頼性があるものとなる。
【0016】
とりわけ、本発明の一実施例は、アンテナ,該アンテナと電気的に通じる半導体チップ,該アンテナ及び該半導体チップを保持するための基材を備えた多面無線周波数識別タグを提供する。多面無線周波数識別タグは、第1の面を占有するタグの第1の部分と、第2の面を占有するタグの第2の部分とを形成するために、タグ位置で曲がっている。
【0017】
本発明の別の実施例は、目的物と、目的物に取り付けられた多面無線周波数識別タグとを含めて追跡可能な目的物を提供する。多面無線周波数識別タグは、アンテナ,該アンテナと電気的に通じる半導体チップ,該アンテナ及び該半導体チップを保持するための基材を備える。多面無線周波数識別タグは、第1の面を占有するタグの第1の部分と、第2の面を占有するタグの第2の部分とを形成するために、タグ位置で曲がっている。
【0018】
本発明のさらに別の実施例は、少なくとも1つの無線周波数識別タグを目的物へ取り付けるステップと、目的物に取り付けられたタグをスキャンすると共に、目的物に関するデータをデータ記憶場所へ送信するために第1の場所に設置された第1の無線周波数識別質問器を使用するステップと、目的物に取り付けられたタグをスキャンすると共に、目的物に関するデータをデータ記憶場所へ送信するために第2の場所に設置された第2の無線周波数識別質問器を使用するステップと、そして第1の無線周波数識別質問器及び第2の無線周波数識別質問器によりスキャンされたデータを使用して目的物を追跡するステップとを備えた目的物の追跡方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、単に、当業者に明らかな多数の改良例及び変形例を説明することを意味する、以下の説明において詳しく記述される。明細書及び特許請求の範囲において使用されている単数形は、文脈が明確に別段の指示をする場合を除き、複数の対象を含む。また、明細書及び特許請求の範囲において使用されている「を備える」は、「から成る」や「から基本的に成る」などの実施例を含む。
【0020】
RFIDシステムのオブジェクトは、特定のアプリケーションが必要とする条件を満たすための時間及び場所で、機械読取手段によって、タグとして一般的に知られる好適な応答器内のデータを伝送すると共に、データを読み出すものである。タグ内のデータは、製品の一つ,輸送中の商品,場所や、乗り物,動物又は個人の身元に関する識別を可能とする。
【0021】
タグとリーダ間のデータ通信は無線通信で行なわれる。2つの方法はRFIDシステムを区別しかつ分類する。一つは近接電磁誘導結合に基づき、一つは伝搬電磁波に基づく。前記結合は、タグ及びリーダの両方に内蔵する主要物を形成するアンテナ構造で行なわれる。アンテナは、一般的に、大まかに適用される誘導システムでもある伝搬システムにより適していると考えられる。
【0022】
送信データは、空気界面を含む、データが通過しなければならない媒体又はチャンネル(伝達経路)の至るところで、それら媒体又はチャンネルに関する予測のつかない変動及び作用の影響を受けやすい。ノイズ,干渉及び歪みは、エラーのないデータ復旧を実現するために、シーキング(探索)を防ぐ必要がある実際の通信チャンネルで起こるデータ破損の原因になる。データ復旧の正確度の増大によって、商品の輸送及び追跡の手法がさらに効率的になると共に、取引先,仕入先,そしてそれに類似のものが作業をより良く管理できるようになる。
【0023】
本発明は有益な多面RFIDタグ,多面RFIDタグを組み込んだコンテナ,そして多面RFIDタグを使用した目的物追跡方法を提供する。複数面を持つことによって、本発明のRFIDタグはデータ伝送中に干渉の影響を受け難く、それゆえ、RFIDタグを使用した目的物の追跡及び輸送のための周知のシステム及び方法を改善する。
【0024】
第1の実施例では、本発明は多面RFIDタグを提供する。本明細書において次の用語「多面」は、RFIDタグが目的物の複数面を占めるように構成及び配置されることを示すために使用される。一実施例において、該タグは、第2の部分が第1の部分に対して垂直となるような2つの部分を有する。この実施例において、第2の部分が、第1の部分に対して90°で方向づけられた第2の面を占有した状態で、第1の部分が第1の面を占有する。タグが湾曲形状を有する目的物上に位置するそれらの実施例においては、当該タグは、丸みを帯びた目的物上にRFIDタグを取り付けることにより形成された円弧に沿う種々の点の接面によって定義される面の多数を占める。多面タグの使用により、本発明は、リーダに関するタグの方向又は目的物の方向に関係なく、タグが信号をより良く送受信できるように、目的物の異なる側面上のアンテナ領域を最大にする。受動的タグを利用する実施例においては、信号は、その時点で応答信号の強化を制限するために使用され得るタグにより吸収される、さらに多くのエネルギーに応じて強くなることが可能であり、それによって、リーダがタグを読み取るために決定せざるを得ない距離を増加している。異なる面におけるRFIDタグのアンテナを位置合わせすることにより、本発明はタグが着信信号を受信する機会を増加させる。無線周波数は比較的、指向性信号であるので、アンテナがタグの1つの面のみ占めた場合に受信失敗する信号を、受け取る可能性が多大にある。
【0025】
一般的に言えば、RFIDタグは、データ伝送及び/又は発電向けの、外部コイルへの接続に適した低電力IC(集積回路)又は「コイルオンチップ」技術を使ってなるものである。RFIDタグは、一乃至複数の以下の選択物、タグへの電力供給手段,データ伝送オプション,データ読込速度,プログラミングオプション,そしてそれらの物理的形状の一つに応じて設計可能である。
【0026】
本発明は、デバイスがその電力を得る方法によって専ら決定される指定により、タグが能動的又は受動的のどちらかとなり得るような実施例を含む。能動的タグは内蔵バッテリにより電力供給される。能動的タグを使用する実施例において、タグは、高い出力荷重比を示すセルを内蔵することがよくあり、かつ通常広い温度範囲を超えて動作可能である。バッテリの使用はRFIDタグが有限の寿命を持つことを示唆する。しかしながら、ある実施例では、タグは10年以上もの間の稼動が可能である。別の実施例では、受動的タグが使用される。受動的タグは、内蔵バッテリ電源なしで動作し、リーダにより生成された磁界から作用する電力を得る。受動的タグは、それゆえ、能動的タグより軽く、高価ではなく、事実上無制限の稼動寿命を提供する。受動的タグは、データを記憶するための容量及び電磁的なノイズ環境での実行能力に制約される。また、感度及び方向機能は、利用可能電力制限によって制約され得る。これらの制限にもかかわらず、受動的応答器は、コスト及び長寿命に関する事項における利点をもたらす。これら受動的応答器は、無制限と言ってもいい寿命を持ち、一般的に能動的応答器に比べて安価である。その結果、本発明における受動的タグ又は能動的タグのどちらかの選択は、前述した一乃至複数の設計上の特徴に依存することとなる。本発明は多面RFIDタグが受動的タグであることを考慮する。しかしながら、ある実施例では、多面RFIDタグは自身の電源を内蔵する。
【0027】
本発明の多面RFIDタグは、ある特定のサイズ又は形状に制限されない。一般的に、タグはRF回路,ロジック,そしてメモリを具備する半導体チップを内蔵する。また、タグはアンテナ及び部品実装用の基板を備える。タグは部品間の配線を内蔵し得る、すなわち、この配線はタグの製造方法に基づいて除去され得る。また、当該タグは物理的な筐体内に入れてもよい。一般的には、RFIDタグは、回路カードへ個別の要素を実装することによって製造される。この実装は、基板と一乃至複数の回路要素(データ記憶装置,キャパシタ,ダイオード,アンテナ)との間にショートワイヤボンド接続又は半田付け接続のどちらかを使用して成し遂げられる。回路カードは、例えばガラスエポキシ樹脂又はセラミックなどのある好適な材料から成る。回路カードは、基材内部に取り付ける又は入れてもよい。
【0028】
この基材は、ある好適な単一材料又は複数材料から製造され得る。基材に適した材料は、有利な特性を備えても良い。例えば、基材が、部品間の短絡を防ぐために、回路パターンの様々な部品間で非導電であってもよい。基材の一部分が、所要の電気的な接続を切断する及び/又は機材を分割することなく、折り畳まれる又はしわくちゃにすることが可能なぐらい、基材及び少なくとも回路パターンの一部を柔軟にするのが良い。基材を形成するために使用され得る材料例は、紙,厚紙,エチレンアセテート,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリウレタン,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ビニール,シリコーン,ゴム系接着剤,アクリル系接着剤,水溶性接着剤,ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN),ポリエーテルイミド(PEI),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリスルホン(PS),ポリフェニレンスルホン(PPS)や、ポリエーテルスルホン(PES),ポリ塩化ビニール(PVC),ポリエステル(登録商標MYLAR),ポリイミド(登録商標KAPTON),そしてそれらの合成物を含むが、これらに限定されない。さらに、該基材は同種の構造であってもよく、若しくは、幾層かそうでないものとして与えられた2以上の異なる物質から構成されてもよい。
【0029】
データ記憶装置は、一般的に、タグが付される目的物に関係する情報を内包するマイクロチップである。当該マイクロチップのサイズ及びデータ記憶容量は、どのような情報が記憶されるべきかに応じて変化する。この情報は、識別情報,配達及び/又は積荷場所,時間及び日付情報,シリアルナンバー,荷物の内容物,重要工程指示,そしてその組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0030】
多面RFIDタグの回路パターンは、導電パターンを形成するための様々な技術を使用して作成可能である。回路パターンは、例えば、元となるステンシルパターンが金属層の上にエッチングレジストインクを用いてスクリーン印刷され、非インクコーティング部分がその後にエッチング除去されるような、標準的な回路プリント方法を使用して形成される。導電パターンを提供するその他の技術は、例えば、フォトレジスト/エッチング技術,レーザアブレーション等によりパターン形成された金属箔など、同様に利用されることが可能である。別の好適な技術は、例えば、基材上への導電インクのステンシル印刷又は印刷を含んでもよい。さらに他の技術においては、回路パターンは、例えば金属層,種層,導電インク層など、パターン的なメッキにより積層されてもよい。
【0031】
RFIDタグの回路パターンはアンテナを含む。当該アンテナは、RFIDタグからリーダ又は質問器へ信号を送受信するために使用される。同様に、受動的タグの使用において、周波数の一部を、応答信号を制限するタグを有効にするエネルギーへ変換するために、アンテナが回路及び/又は電荷ポンプと同時に使用される。アンテナは、回路カードへ半田付けされたワイヤーのループを含む、すなわち回路カード上でエッチング又はメッキされた金属から構成可能である。また、アンテナは、リードフレームアンテナから構成してもよい。リードフレームアンテナは、一般的に、導電性があり、かつ、一乃至複数の端面で支持するときに、所定量の範囲内でのアンテナの屈曲を可能にするある程度の剛性を有する材料から成る。リードフレームアンテナは、一般に、パンチ及び/又はエッチングされた金属箔である。アンテナに使用可能な材料は、銅,銅合金,又は42合金のようなニッケル鉄合金を含み得るが、これらに限定されない。
【0032】
しかしながら、特定の実施例において、アンテナはダイポールアンテナ又はダブルダイポールアンテナである。図3において以下さらに詳述すると、ダイポールアンテナは、2つの接続でチップへ接続される2つの小型アンテナを包含するアンテナである。結果として、アンテナは、RFIDタグが曲がっている場合には、実質的に第1の部分にある一のアンテナの全てを有し、実質的に第2の部分にある他のアンテナの全てを有し、それによって、本発明のRFIDタグを使用することに起因して増加した受信率及び信号強度を確実なものにする。その他の特定の実施例において、アンテナは、ダブルダイポールアンテナである。図4において以下さらに詳述すると、ダブルダイポールアンテナは、アクティブダイポール2組と反射板付ダイポール2組を備える。多面タグの第1及び第2の部分のそれぞれは、アクティブダイポールへ取り付けられたアンテナと、反射板付ダイポールへ取り付けられたアンテナを有し、それによって、本発明のRFIDタグを使用することに起因して増加した受信率及び信号強度を確実なものにする。
【0033】
タグは、湾曲及び、屈曲の結果として折り畳む又はしわを形成したタグとして構成及び配置される。その他の実施例において、屈曲は、円弧又は三日月形状を有するタグを生じる。RFIDタグにおける屈曲は、配向角を形成するために、2つの部分が直角に位置合わせされたような、第1の部分と第2の部分を有するタグを作り出す。本明細書において、用語「配向角」は、RFIDタグの第1の部分に対してRFIDタグの第2の部分によって定義される角度に言及する。90°の配向角は、第2の部分と第1の部分が直角を形成した、若しくは、言い換えると、第2の部分が第1の部分に対して垂直だったことを示す。RFIDタグが多面であるので、目的物のどのような形状にも使用可能であり、多面タグが取り付けられる目的物の形状に応じて配向角が約45°から約135°まで変動可能である。しかしながら、目的物の形状が強く必要とするならば、配向角が45°未満(但し0°よりは大きい)又は135°より大きい(但し180°未満)となり得ることは言うまでも無い。屈曲が三日月形状を有するタグを形成するそれらの実施例においては、配向角は、タグの端点についての接面の交差によって形成された角度になるであろう。最後に、本発明の多面RFIDタグは、タグが複数の屈曲部を有するように設計され得ることが考えられ、それによって、結果として2より多い部分を備えた多面タグとなる。例えば、追跡される目的物が正三角形断面を有し、かつタグが目的物の端部に配置されたならば、タグは、第2の部分と第3の部分が目的物の3つの側面のうち2つに配置されると同時に、タグの第1の部分が目的物の端部に配置されるような3つの部分を備えることができる。
【0034】
前述したように、屈曲は第1の部分と第2の部分を生じさせる。例えばマイクロプロセッサなどのデータ記憶装置は、アンテナの一部と同様に、これらの部分の一つに配置される。他の部分は、他のアンテナの一部を包含する。RFIDタグにおける屈曲は、タグの非データ記憶装置部分内のアンテナ領域を最大にすべく、タグに有利に働く。結果として、特定の実施例では、屈曲は、データ記憶装置自身に大きなストレスが掛かる箇所に位置させずに、データ記憶装置のできるだけ近くに位置される。屈曲は、データ記憶装置及び/又はデータ記憶装置接続部を損傷する虞があるので、データ記憶装置自身上に位置すべきでない。しかしながら、ある実施例、それもタグのサイズ,配向角の大きさ,タグを構成する材料,及び/又はデータ記憶装置の構成に依存するものにおいて、データ記憶装置が屈曲によって損傷されないということであれば、データ記憶装置の上若しくはデータ記憶装置の近くでRFIDタグを曲げることが可能となり得ることが考えられる。本発明の一実施例において、屈曲は、データ記憶装置の位置から約5mm〜約10mm離れて配置される。
【0035】
タグのサイズは重要ではない。通常、タグのサイズは、チップ及びアンテナを収容するのに十分であり、その一方で多面タグを形成するために折り曲げ可能な大きさになる。また、タグの薄さも重要ではなく、この場合もやはりタグを折り曲げ可能な程度となる。本発明の一実施例では、タグは約0.1mmから約2.0mmまでの厚さを有する。別の実施例では、タグは約0.3mmから約1.2mmまでの厚さを有する。
【0036】
各図の全体に渡って参照数字は類似又は同等の要素を示す図について、ここで具体的に説明する。初めに図1について説明する。本発明の一実施例において、本発明は、多面RFIDタグ100を提供する。タグ100は、第1の部分110と、第1の部分110とは別の面に位置する第2の部分120とを含む。
【0037】
図2を参照すると、第2の部分120は、第1の部分110から90°ぐらいの角度に向けられる。しかしながら、第1の部分110に対する第2の部分120の配向角は、実質的には90°に制限されないことは言うまでもない。
【0038】
図3及び図4には、それぞれダイポールとダブルダイポールアンテナとが描かれている。図3に示すように、タグ300は、チップ310へ接続された2つのアンテナ320を備えたチップ310を包含する。一の接続はアクティブダイポール330を形成し、他の接続は反射板付ダイポール340を形成する。図4において、タグ400は、チップ410へ接続されたアンテナ420を2組備えたチップ410を包含する。接続の配置に関しては、2つのアクティブダイポール430と2つの反射板付ダイポール440とは、チップ410の相対する両側とすればよい。
【0039】
また本発明は、多面RFIDタグを備えた目的物にも関する。本目的物は、その物の内部又は表面上に取り付けられるRFIDタグを備えることが可能なあらゆる物とすることができる。本発明の特定の実施例では、当該目的物は枠箱又はコンテナであり、そして別の実施例では、当該目的物はパレットである。目的物がコンテナ又は枠箱であるそれらの実施例においては、枠箱又はコンテナの形状は、一般的に長方形又は正方形である。しかしながら、コンテナが、円筒形,楕円,六角形,又は三角形などの他の幾何学的な形状となり得ることが考えられ、これらに限定されない。
【0040】
目的物の内部又は表面上にRFIDタグが取り付けられるときには、このタグは、タグが目的物の1より多い面を占有するように取り付けられる。例えば、図5に示すように、目的物が正方形又は長方形の輸送用枠箱500であったならば、タグ510は、タグの一の部分520が、例えば上面などの一の側面530に当接すると共に、他の部分540が隣接側面550に当接するように取り付けられることとなり、それによって90°の配向角を生じる。しかしながら、図6に示すように、目的物600が六角形形状を有していたならば、タグ610は、タグの一の部分620が一の側面630に当接すると共に、他の部分640が隣接側面650に当接するように取り付けられることとなり、それによって120°の配向角を生じる。目的物が円形又は楕円形であったならば、RFIDタグに明確な折り目又はしわはないであろうが、タグは、それでも1より多い面を占有することとなり、それによって、目的物に取付けた時のリード及び/又はライト性能を向上させるであろう。
【0041】
図7は、輸送用パレットに取り付けられた本発明の多面RFIDタグを示す。パレット700は、複数の支柱730と同様に、上面710及び底面720を含む。多面RFIDタグ740は、タグの第1の部分750が支柱の一側面に位置すると共に、第2の部分760が支柱の別の側面に位置するように、支柱のうちの一つへ取り付けられる。
【0042】
タグは、目的物の外部又は内部のどちらかへ取り付ければよい。すなわち、タグは、壁の中へタグをオーバーモールド又はインサート成形することにより、タグが目的物の壁に埋め込まれるように、目的物の少なくとも一つの壁に埋め込めばよい。タグは、例えばネジ,ツメ,止め金,又はこれらの組み合わせなどの機械的締結手段ないし、例えば接着剤又はホットメルト接着剤などの化学的締結手段ないし、機械的締結手段と化学的締結手段との組み合わせを含む(但しこれらに限定されない。)どのような周知の取付手段を使用して取り付けてもよい。
【0043】
多面RFIDタグが一たび目的物へ取り付けられたならば、本発明は、多面RFIDタグを使用した目的物の追跡方法をも含む。場所間で追跡される目的物は、この目的物の識別情報に関する情報を有する多面RFIDタグが装備される。当該情報は、一乃至複数の以下のもの、商品の型式及び/又は数量,シリアルナンバー,貨物番号,パレット番号,集荷及び/又は配達の日付及び/又は時刻,集荷及び/又は配達場所,そして例えば温度などのあらゆる特別な輸送必要条件を含み得るが、これらに制限されない。
【0044】
また、当該方法は、RFIDリーダ又は質問器の使用を含む。RFID質問器は、信号の受信に適したタイプであればどのようなものでもよい。RF受信機でもよく、質問信号を受動的RFIDタグへ与えるための送信機をも含んでもよい。さらに質問器はRFIDタグへ情報を送信可能にしてもよい。このようにして質問器は、目的物の移動履歴について更新された情報を与えることができる。また、当該方法は、RFIDタグに質問する機能が備えられた輸送手段を含んでもよい。RFIDタグへ質問可能な輸送手段が使用されたならば、その後、どのような特定の時間でも、あらゆる特定の目的物の場所に関する限り、追跡方法は付加的な情報を与える。
【0045】
その結果、本発明の方法においては、追跡される一乃至複数の目的物は、タグが追跡される一乃至複数の目的物の1より多い面を占有するような位置に合わされるように、外部表面上,内部表面上,又は目的物の壁面の中へタグを埋め込むことのいずれかにより、そこへ取り付けられた多面RFIDタグを備えている。その結果、このタグは、輸送作業の間中、様々な場所に設置された一連の質問器ユニットを使用して追跡される。特定の質問器ユニットの範囲内にあるとき、質問器ユニットは、タグの存在を確定し、タグの識別を確定し、そして、特定の質問器ユニットが関連する工程ステーションに基盤が置かれている注目すべき商品場所に関連づけられた、例えば、受け入れ完了,組立,出荷,仕入れ,商品に関する販売取引などの特定の工程ステップを生じさせる。これらの工程ステップは、その後、データ記憶場所へ送ってもよい。データ記憶場所は、このとき、手動又はCPU(中央演算処理装置)すなわちコンピュータの使用によるどちらかでデータを記録してもよい。コンピュータは、このとき、タグの移動という一貫した基準で、各タグの場所に関する情報を送信するよう構成されてもよい。その代案としては、コンピュータが、要求があったときにのみ、特定のタグについてのデータが読み出されるように機能してもよい。すなわち、コンピュータは、目的物を追跡するために有利であればどのような形で構成されてもよい。
【0046】
多面タグを使用することにより、本発明の目的物追跡方法は、データ信号の消失が少ないので、より正確かつ信頼性があり、それによって、目的物の輸送におけるあらゆる所定の地点で確認されることで、目的物の正確な場所がさらに適切になることを保証する。
【0047】
さらに、本発明の方法は、複数のRFIDタグを使用することにより実現されてもよい。この実施例においては、タグは、多面タグでもよいし、1面のみ占有する扁平RFIDタグでもよい。2以上の扁平タグを使用すると共に、目的物の異なる場所へそれらを取り付けることにより、2以上のタグを異なる面に位置合わせすることができ、その結果としてデータ復旧の正確度が向上し、これが商品の追跡及び輸送の方法をより効率的にする。
【0048】
添付図面及び実施例を参照して、本明細書の具体的な実施態様がここに記載されているが、当該開示内容はこれらの明確な実施例に限定されないと理解されるべきであり、この開示内容の技術的思想から逸脱しない範囲で、当業者によって様々な他の変更及び改良が行われ得る。このような変更及び改良の全ては、添付された特許請求の範囲によって定義された開示内容の範囲内に含まれることを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施例に従った多面RFIDタグの透視図である。
【図2】図1に示す多面RFIDタグの側面図である。
【図3】本発明の一実施例における好適なダイポールアンテナの平面図である。
【図4】本発明の別の実施例における好適なダブルダイポールアンテナの平面図である。
【図5】本発明の別の実施例に従った多面RFIDタグを備えた長方形コンテナの側面図である。
【図6】本発明の別の実施例に従った多面RFIDタグを備えた六角形コンテナの側面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施例に従った多面RFIDタグを備えたパレットの透視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナと、前記アンテナと電気的に通じるデータ記憶手段と、前記アンテナ及び前記データ記憶手段を保持するための基材とを備え、第1の面を占有するタグの第1の部分と、第2の面を占有するタグの第2の部分とを形成するために、タグ位置に曲げ部を設けたことを特徴とする多面無線周波数識別タグ。
【請求項2】
前記基材が、紙,厚紙,エチレンアセテート,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリウレタン,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ビニール,シリコーン,ゴム系接着剤,アクリル系接着剤,水溶性接着剤,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエーテルイミド,ポリエーテルエーテルケトン,ポリスルホン,ポリフェニレンスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリ塩化ビニール,ポリエステル,ポリイミド,そしてそれらの合成物から選択された材料から成ることを特徴とする請求項1記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項3】
基材が、ポリプロピレン及びポリエステルから選択された材料から成ることを特徴とする請求項2記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項4】
前記アンテナは、リードフレームアンテナ,ダイポールアンテナ及びダブルダイポールアンテナから選択されたものであることを特徴とする請求項1記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項5】
前記アンテナがダブルダイポールアンテナであることを特徴とする請求項4記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項6】
約0.1mmから約2.0mmまでの厚さを有していることを特徴とする請求項1記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項7】
約0.3mmから約1.2mmまでの厚さを有していることを特徴とする請求項1記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項8】
前記曲げ部の位置が、データ記憶装置の位置に対して約5mmから約10mm離されたことを特徴とする請求項1記載の多面無線周波数識別タグ。
【請求項9】
目的物と、前記目的物に取り付けられた多面無線周波数識別タグとを備え、前記多面無線周波数識別タグは、アンテナと、前記アンテナと電気的に通じるデータ記憶手段と、前記アンテナ及び前記データ記憶手段を保持するための基材とを備えると共に、第1の面を占有するタグの第1の部分と、第2の面を占有するタグの第2の部分とを形成するために、タグ位置に曲げ部を設けたことを特徴とする被追跡目的物。
【請求項10】
前記目的物が、枠箱,コンテナ及びパレットから選択されたものであることを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項11】
前記多面無線周波数識別タグが、前記目的物の内部に配置されたことを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項12】
前記多面無線周波数識別タグが、前記目的物の外部に配置されたことを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項13】
前記多面無線周波数識別タグが、目的物の少なくとも1つの壁に埋め込まれたことを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項14】
前記多面無線周波数識別タグが、ネジ,ツメ,止め金,接着剤,ホットメルト接着剤,そしてそれらの組み合わせから選択された締結手段を使用して前記目的物へ取り付けられたことを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項15】
前記基材が、紙,厚紙,エチレンアセテート,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリウレタン,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ビニール,シリコーン,ゴム系接着剤,アクリル系接着剤,水溶性接着剤,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエーテルイミド,ポリエーテルエーテルケトン,ポリスルホン,ポリフェニレンスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリ塩化ビニール,ポリエステル,ポリイミド,そしてそれらの合成物から選択された材料から成ることを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項16】
基材が、ポリプロピレン及びポリエステルから選択された材料から成ることを特徴とする請求項15記載の被追跡目的物。
【請求項17】
前記アンテナは、リードフレームアンテナ,ダイポールアンテナ及びダブルダイポールアンテナから選択されたものであることを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項18】
前記アンテナがダブルダイポールアンテナであることを特徴とする請求項17記載の被追跡目的物。
【請求項19】
約0.1mmから約2.0mmまでの厚さを有していることを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項20】
約0.3mmから約1.2mmまでの厚さを有していることを特徴とする請求項19記載の被追跡目的物。
【請求項21】
前記曲げ部の位置が、データ記憶装置の位置に対して約5mmから約10mm離されたことを特徴とする請求項9記載の被追跡目的物。
【請求項22】
少なくとも1つの無線周波数識別タグが目的物の異なる面に位置合わせされたような、少なくとも1つの無線周波数識別タグを目的物へ取り付けるステップと、前記目的物に取り付けられた前記無線周波数識別タグをスキャンすると共に、前記目的物に関するデータをデータ記憶場所へ送信するために第1の場所に設置された第1の無線周波数識別質問器を使用するステップと、前記目的物に取り付けられた前記無線周波数識別タグをスキャンすると共に、前記目的物に関するデータをデータ記憶場所へ送信するために第2の場所に設置された第2の無線周波数識別質問器を使用するステップと、前記第1の無線周波数識別質問器及び前記第2の無線周波数識別質問器によりスキャンされたデータを使用して前記目的物を追跡するステップとを備えたことを特徴とする目的物追跡方法。
【請求項23】
前記無線周波数識別タグをスキャンすると共に前記目的物に関するデータをデータ記憶場所へ送信し、かつ少なくとも1つの追加無線周波数識別質問器によりスキャンされたデータを使用して目的物を追跡するために、少なくとも1つの追加場所に設置された前記少なくとも1つの追加無線周波数識別質問器を備えたことを特徴とする請求項22記載の目的物追跡方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの無線周波数識別タグは、アンテナと、前記アンテナと電気的に通じるデータ記憶手段と、前記アンテナ及び前記データ記憶手段を保持するための基材とを備えると共に、第1の面を占有するタグの第1の部分と、第2の面を占有するタグの第2の部分とを形成するために、タグ位置に曲げ部を設けた多面無線周波数識別タグから成ることを特徴とする請求項22記載の目的物追跡方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの無線周波数識別タグは、少なくとも2つの無線周波数識別タグから成り、前記2つの無線周波数識別タグは、前記2つの無線周波数識別タグが前記目的物の異なる面上に位置合わせされたような異なる位置で目的物へ取り付けられたものであることを特徴とする請求項22記載の目的物追跡方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−524153(P2007−524153A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538019(P2006−538019)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/032834
【国際公開番号】WO2005/048167
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コイル オン チップ
【出願人】(506152335)チェップ インターナショナル,インク. (1)
【Fターム(参考)】