説明

RON結合構築体およびその使用方法

本開示は、1つ以上の抗体定常領域ドメイン等の1つ以上の他のドメインを有する抗体ならびに単一特異的および多特異的一本鎖結合タンパク質を含む、ヒトマクロファージ刺激受容体(MST1R、本明細書においてrecepteur d’origine NantaiseまたはRONとも称される)に特異的に結合する免疫グロブリン結合分子を提供する。癌および炎症性障害の治療等の治療におけるそのような結合タンパク質の適用も提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトRONに特異的に結合する免疫グロブリン結合ポリペプチドであって、前記免疫グロブリン結合ポリペプチドは、
(a) VLドメインであって、
i. 配列番号67のCDR1アミノ酸配列、配列番号68のCDR2アミノ酸配列、および配列番号69のCDR3アミノ酸配列、もしくは
ii. 配列番号141のCDR1アミノ酸配列、配列番号142のCDR2アミノ酸配列、および配列番号143のCDR3アミノ酸配列、を含む、VLドメイン、または
(b) VHドメインであって、
i. 配列番号70のCDR1アミノ酸配列、配列番号71のCDR2アミノ酸配列、および配列番号72のCDR3アミノ酸配列、もしくは
ii. 配列番号144のCDR1アミノ酸配列、配列番号145のCDR2アミノ酸配列、および配列番号146のCDR3アミノ酸配列、を含む、VHドメイン、または
(c) (a)のVLおよび(b)のVH
を含む、免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項2】
前記VLドメインは、配列番号80または152のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含み、前記VHドメインは、配列番号81、153、および176のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項3】
前記VLドメインおよび前記VHドメインはヒト化される、請求項1に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項4】
ヒト化された前記VLは、配列番号82、83、および154のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含み、ヒト化された前記VHドメインは、配列番号84〜86、155、および156のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項5】
前記免疫グロブリン結合ポリペプチドは、抗体または抗体の抗原結合断片である、請求項1に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項6】
前記抗体または前記抗体の抗原結合断片は、非ヒトのもの、キメラのもの、ヒト化されたもの、またはヒトのものである、請求項5に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項7】
非ヒトの前記抗体もしくはキメラの前記抗体または非ヒトの前記抗体もしくはキメラの前記抗体の抗原結合断片は、配列番号80および152のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインと、配列番号81、153、および176のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインと、を有する、請求項6に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項8】
ヒト化された前記抗体またはヒト化された前記抗体の抗原結合断片は、配列番号82、83、および154のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインと、配列番号84〜86、155、および156のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインと、を有する、請求項6に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項9】
前記抗体または前記抗体の抗原結合断片は、配列番号80、82、83、152、および154のアミノ酸配列のうちのいずれか1つと少なくとも約90%同一のVLドメインを含み、かつ配列番号81、84〜86、153、155、156、および176のアミノ酸配列のうちのいずれか1つと少なくとも約90%同一のVHドメインを含む、請求項6に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項10】
前記結合ポリペプチドは、Fab断片、F(ab’)2断片、scFv、dAb、およびFv断片からなる群から選択される、請求項1に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項11】
前記scFvは、配列番号80および152のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインを有し、かつ配列番号81、153、および176のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインを有する、請求項10に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項12】
前記scFvは、ヒト化されており、かつ配列番号82、83、および154のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインを有し、かつ配列番号84〜86、155、および156のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインを有する、請求項10に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項13】
前記免疫グロブリン結合ポリペプチドは、小モジュラー式免疫製薬(SMIP)タンパク質である、請求項1に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項14】
前記SMIPタンパク質は、非ヒトのタンパク質、キメラのタンパク質、ヒト化されたタンパク質、またはヒトのタンパク質である、請求項13に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項15】
非ヒトの前記SMIPタンパク質またはキメラの前記SMIPタンパク質は、配列番号80および152のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインと、配列番号81、153、および176のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインと、を有する、請求項14に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項16】
ヒト化された前記SMIPタンパク質は、配列番号82、83、および154のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLドメインと、配列番号84〜86、155、および156のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含むVHドメインと、を有する、請求項14に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項17】
配列番号349〜366および420〜475のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を有するヒンジドメインを含む、請求項13〜16のいずれか一項に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項18】
IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、またはIgDの免疫グロブリンCH2CH3ドメインを含む免疫グロブリン定常サブ領域ドメインを含む、請求項17に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項19】
ヒトIgG1 CH2CH3を含む免疫グロブリン定常サブ領域ドメインを含む、請求項18に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項20】
前記ヒトIgG1 CH2は、配列番号241のアミノ酸配列を含み、前記ヒトIgG1 CH3は、配列番号319のアミノ酸配列を含む、請求項19に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項21】
前記SMIPタンパク質は、配列番号94〜114および160〜168から選択されるアミノ酸配列のうちのいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項14に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項22】
前記免疫グロブリン結合ポリペプチドは、第1のヘテロ二量化ドメインを含む第1の一本鎖ポリペプチド中に含有され、前記第1のヘテロ二量化ドメインは、前記第1のヘテロ二量化ドメインと同一ではない第2のヘテロ二量化ドメインを含む第2の一本鎖ポリペプチドと会合することができ、会合した前記第1の一本鎖ポリペプチドおよび前記第2の一本鎖ポリペプチドは、ポリペプチドヘテロ二量体を形成する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項23】
前記ポリペプチドヘテロ二量体は、
配列番号170のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号35のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号172のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号27のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号174のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号29のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号174のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号32のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号116のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号35のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号118のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号27のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、
配列番号120のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号29のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド、または
配列番号120のアミノ酸配列を含む第1の一本鎖ポリペプチド、および配列番号32のアミノ酸配列を含む第2の一本鎖ポリペプチド
を含む、請求項22に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項24】
前記免疫グロブリン結合ポリペプチドは、第1の結合ドメインと第2の結合ドメインとの間に配置される免疫グロブリン定常サブ領域ドメインを含む一本鎖多特異的結合タンパク質中に含有され、前記第1の結合ドメインは、請求項1〜21に記載のヒトRON結合ドメインであり、前記第2の結合ドメインは、請求項1〜21に記載のヒトRON結合ドメインであるか、あるいはヒトRON以外の標的分子に対して特異的である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項25】
前記免疫グロブリン定常サブ領域は、IgG1 CH2CH3である、請求項24に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項26】
前記免疫グロブリン定常サブ領域は、第1のリンカーペプチドと第2のリンカーペプチドとの間に配置される、請求項24に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項27】
前記第1のリンカーペプチドおよび前記第2のリンカーペプチドは独立して、配列番号610〜777に提供されるリンカーから選択される、請求項26に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項28】
前記第1のリンカーペプチドは、免疫グロブリンヒンジ領域を含み、前記第2のリンカーペプチドは、II型Cレクチンストーク領域を含む、請求項26または27に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項29】
以下の構造:
N−BD1−X−L2−BD2−C
を含み、式中、BD1は、ヒトRONに対して特異的なscFvを含み、
−X−は、−L1−CH2CH3−であり、式中、L1は、配列番号349〜366、420〜475のうちのいずれか1つを含むアミノ酸配列を有する免疫グロブリンIgG1ヒンジであり、−CH2CH3−は、ヒトIgG1 CH2CH3領域または1つ以上のエフェクター機能を欠くその変異体であり、
L2は、配列番号610〜777のうちのいずれか1つを含むアミノ酸配列を有するリンカーペプチドであり、
BD2は、ヒトRONまたはヒトRON以外の標的分子に対して特異的な結合ドメインである、
請求項24に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチド。
【請求項30】
請求項1〜29のうちのいずれか一項に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチドと、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、組成物。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれか一項に記載の免疫グロブリン結合ポリペプチドを発現することができる、発現ベクター。
【請求項32】
請求項31に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項33】
治療を必要とする対象に、治療的に有効な量の請求項30に記載の組成物を投与することを含む、癌を治療するための方法。
【請求項34】
前記癌は、膵臓癌、肺癌、結腸癌、および乳癌からなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
治療を必要とする対象に、治療的に有効な量の請求項30に記載の組成物を投与することを含む、炎症性障害を治療するための方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【公表番号】特表2013−515508(P2013−515508A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547281(P2012−547281)
【出願日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/062434
【国際公開番号】WO2011/090761
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(511001758)エマージェント プロダクト デベロップメント シアトル, エルエルシー (6)
【Fターム(参考)】