説明

SORF構築物および複数の遺伝子発現

本発明の実施形態は、多量体産物(治療抗体など)を含むポリペプチド発現のためのベクター構築物および方法に関する。
特定の構築物により、シングルオープンリーディングフレーム(sORF)から発現産物を生成することが可能である。1つの実施形態は、シングルオープンリーディングフレームインサートを含む1つ以上の組換えタンパク質産物を生成するための単離または精製された発現ベクターであって、前記インサートが、シグナルペプチドをコードするシグナルペプチド核酸配列、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列、第1のタンパク質切断部位をコードする第1の介在核酸配列であって、前記第1のタンパク質切断部位が、パイロコッカス(Pyrococcus)のlonプロテアーゼ遺伝子またはパイロコッカス(Pyrococcus)もしくはメタノコッカス(Methanococcus)のklbA遺伝子のインテインセグメントまたはインテインセグメント由来の改変インテインセグメントによって提供される、第1のタンパク質切断部位をコードする第1の介在核酸配列、および第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列を含む、単離または精製された発現ベクターを提供する。構築物および方法の一定の実施形態は、パイロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、またはパイロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)OT3のlonプロテアーゼ遺伝子のインテインセグメント、またはパイロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)またはメタノコッカス・ヤナシイ(Methanococcus jannaschii)のklbA遺伝子のインテインセグメント、または他のインテインセグメントを使用する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
シングルオープンリーディングフレームインサートを含む1つ以上の組換えタンパク質産物を生成するための単離または精製された発現ベクターであって、前記インサートが、以下:
(a)シグナルペプチドをコードするシグナルペプチド核酸配列、
(b)第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列、
(c)第1のタンパク質切断部位をコードする第1の介在核酸配列であって、前記第1のタンパク質切断部位が、パイロコッカス(Pyrococcus)のlonプロテアーゼ遺伝子またはパイロコッカス(Pyrococcus)もしくはメタノコッカス(Methanococcus)のklbA遺伝子のインテインセグメントまたは前記インテインセグメント由来の改変インテインセグメントによって提供される、第1のタンパク質切断部位をコードする第1の介在核酸配列および
(d)第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列
を含み、
前記第1のタンパク質切断部位をコードする第1の介在核酸配列が、前記第1の核酸配列と前記第2の核酸配列との間に作動可能に配置され、
前記シグナルペプチドをコードするシグナルペプチド核酸配列が、前記第1の核酸配列の前に作動可能に配置され、
前記発現ベクターが、前記第1のタンパク質切断部位で切断可能なシングルオープンリーディングフレームポリペプチドを発現することができる、単離または精製された発現ベクター。
【請求項2】
前記第1のタンパク質切断部位が、パイロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、またはパイロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)OT3のlonプロテアーゼ遺伝子のインテインセグメント、またはパイロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、またはメタノコッカス・ヤナシイ(Methanococcus jannaschii)のklbA遺伝子のインテインセグメント、または前記各インテインセグメント由来の改変インテインセグメントによって提供される、請求項1の発現ベクター。
【請求項3】
インテインセグメントまたは改変インテインセグメントが、リジン、セリンであるが、ヒスチジンではない最後から2番目の残基をコードする、請求項1の発現ベクター。
【請求項4】
前記インテインセグメントまたは改変インテインセグメントが、切断可能であるが、前記第1のポリペプチドの前記第2のポリペプチドへのライゲーションを完了できない、請求項1の発現ベクター。
【請求項5】
前記第1のタンパク質切断部位が、配列番号1、3、4、6、7、55、35、37および39からなる群から選択される配列を含むインテインセグメントおよび前記インテインセグメント由来の改変インテインセグメントによって提供される、請求項1の発現ベクター。
【請求項6】
第1のポリペプチドおよび第2のポリペプチドが多量体アセンブリ可能である、請求項1から5のいずれかの発現ベクター。
【請求項7】
前記第1のポリペプチドおよび第2のポリペプチドの少なくとも1つが細胞外分泌可能である、請求項1から6のいずれかの発現ベクター。
【請求項8】
前記第1のポリペプチドおよび第2のポリペプチドの少なくとも1つが哺乳動物起源である、請求項1から7のいずれかの発現ベクター。
【請求項9】
前記第1のポリペプチドが免疫グロブリン重鎖またはこの重鎖の機能的フラグメントを含み、前記第2のポリペプチドが免疫グロブリン軽鎖またはこの軽鎖の機能的フラグメントを含み、前記第1のポリペプチドが前記第2のポリペプチドの上流に存在する、請求項1から8のいずれかの発現ベクター。
【請求項10】
たった1つの前記シグナルペプチド核酸配列を含む、請求項1から9のいずれかの発現ベクター。
【請求項11】
第3のポリペプチドをコードする第3の核酸配列および第2のタンパク質切断部位をコードする第2の介在核酸配列をさらに含み、該第2の介在核酸配列および第3の核酸配列がこの順序で、前記第2の核酸配列の後に作動可能に配置される、請求項1から10のいずれかの発現ベクター。
【請求項12】
前記第1および前記第2のポリペプチドが、TNFα(腫瘍壊死因子−α)、エリスロポエチン受容体、RSV、EL/セレクチン、インターロイキン−1、インターロイキン−12、インターロイキン−13、インターロイキン−18、インターロイキン−23、インターロイキン−33、CD81、CD19、IGF1、IGF2、EGFR、CXCL−13、GLP−1R、プロスタグランジンE2およびアミロイドβからなる群から選択される抗原への結合を指示する抗原特異性を有する機能的抗体または他の抗原認識分子を含む、請求項1から11のいずれかの発現ベクター。
【請求項13】
第1および第2のポリペプチドが、D2E7、EL246、ABT−007、ABT−325またはABT−874の抗体由来の免疫グロブリン鎖対を含む、請求項1から12のいずれかの発現ベクター。
【請求項14】
第1および第2のポリペプチドが、D2E7、EL246、ABT−007、ABT−325、ABT−874または他の抗体の類似のセグメント由来の免疫グロブリン重鎖または免疫グロブリン軽鎖のセグメントからそれぞれ独立して選択される、請求項1から13のいずれかの発現ベクター。
【請求項15】
前記ベクターが、前記インサートのプロモーター調節エレメントをさらに含む、請求項1から14のいずれかの発現ベクター。
【請求項16】
前記プロモーター調節エレメントが誘導性または構成性である、請求項15に記載の発現ベクター。
【請求項17】
前記プロモーター調節エレメントが組織特異的である、請求項15に記載の発現ベクター。
【請求項18】
前記プロモーターがアデノウイルス主要後期プロモーターを含む、請求項15に記載の発現ベクター。
【請求項19】
請求項1から18のいずれかに記載のベクターを含む宿主細胞。
【請求項20】
前記宿主細胞が原核細胞である、請求項19に記載の宿主細胞。
【請求項21】
前記宿主細胞がエシュリキア・コライ(Escherichia coli)である、請求項20に記載の宿主細胞。
【請求項22】
前記宿主細胞が真核細胞である、請求項19に記載の宿主細胞。
【請求項23】
前記真核細胞が、原生生物細胞、動物細胞、植物細胞および真菌細胞からなる群から選択される、請求項22に記載の宿主細胞。
【請求項24】
前記真核細胞が、哺乳動物細胞、トリ細胞および昆虫細胞からなる群から選択される動物細胞である、請求項23に記載の宿主細胞。
【請求項25】
前記宿主細胞が哺乳動物細胞株である、請求項24に記載の宿主細胞。
【請求項26】
前記宿主細胞がCHO細胞またはジヒドロ葉酸レダクターゼ欠損CHO細胞である、請求項24に記載の宿主細胞。
【請求項27】
前記宿主細胞がCOS細胞またはHEK細胞である、請求項24に記載の宿主細胞。
【請求項28】
前記宿主細胞が酵母細胞である、請求項23に記載の宿主細胞。
【請求項29】
前記酵母細胞がサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である、請求項28に記載の宿主細胞。
【請求項30】
前記宿主細胞がスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)Sf9昆虫細胞である、請求項24に記載の宿主細胞。
【請求項31】
組換えポリタンパク質または複数のタンパク質を産生する方法であって、請求項19の宿主細胞をベクタータンパク質を発現させるのに十分な条件下にて培養培地中で培養することを含む、方法。
【請求項32】
前記ベクタータンパク質を回収および/または精製することをさらに含む、請求項31の方法。
【請求項33】
前記複数のタンパク質が多量体アセンブリ可能である、請求項31から32のいずれかの方法。
【請求項34】
組換えポリタンパク質または複数のタンパク質が生物学的に機能的および/または治療的である、請求項31から33のいずれかの方法。
【請求項35】
組換え産物の産生方法であって、該産物が免疫グロブリンタンパク質またはタンパク質の機能的フラグメント、アセンブリされた抗体または他の抗原認識分子であり、請求項19に記載の宿主細胞を該組換え産物を産出するのに十分な条件下にて培養培地中で培養することを含む、方法。
【請求項36】
請求項31から35のいずれかの方法に従って産生されたタンパク質。
【請求項37】
請求項31から36のいずれかの方法に従って産生されたポリタンパク質。
【請求項38】
請求項31から37のいずれかの方法に従って産生されたアセンブリされた免疫グロブリン、アセンブリされた他の抗原認識分子または各免疫グロブリン鎖もしくはこれらの機能的フラグメント。
【請求項39】
腫瘍壊死因子−α、エリスロポエチン受容体、RSV、EL/セレクチン、インターロイキン−1、インターロイキン−12、インターロイキン−13、インターロイキン−18、インターロイキン−23、インターロイキン−33、CD81、CD19、IGF1、IGF2、EGFR、プロスタグランジンE2、CXCL−13、GLP−1Rまたはアミロイドβへの特異的抗原結合をもたらすか寄与する能力が存在する、請求項38に記載の免疫グロブリン、他の抗原認識分子または各免疫グロブリン鎖もしくはこれらの機能的フラグメント。
【請求項40】
免疫グロブリンがD2E7またはABT−874であるか、機能的フラグメントがそれぞれ前記免疫グロブリンのフラグメントである、請求項39に記載の免疫グロブリンまたはグロブリンの機能的フラグメント。
【請求項41】
請求項36から40のいずれかに記載の治療有効量のタンパク質および医薬的に許容可能なキャリアを含む、医薬的組成物。
【請求項42】
タグをコードする核酸配列をさらに含む、請求項1から18のいずれかの発現ベクター。
【請求項43】
前記介在核酸配列がタグをさらにコードする、請求項1から18のいずれかの発現ベクター。
【請求項44】
ベクターが、請求項1から18のいずれかのベクターであり、および軽鎖シグナルペプチドをコードするセグメントをさらに含む、請求項1から43の発現ベクター、該ベクターを有する宿主細胞、ベクター発現産物、医薬的組成物、ならびに/または作製方法もしくは使用方法。
【請求項45】
コードされた軽鎖シグナルペプチドが、A17、A18、A19、A26およびH2Gからなる群から選択されるκ軽鎖シグナルペプチドである、請求項44のベクター、宿主細胞、ベクター発現産物、医薬的組成物および/または作製方法もしくは使用方法。
【請求項46】
コードされた軽鎖シグナルペプチドが、VKIIκ軽鎖シグナルペプチドA18(配列番号82(アミノ酸配列MRLPAQLLGLLMLWIPGSSA))である、請求項44のベクター、宿主細胞、ベクター発現産物、医薬的組成物および/または作製方法もしくは使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2013−509188(P2013−509188A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537061(P2012−537061)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/054475
【国際公開番号】WO2011/053699
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】