説明

SVKのリアルタイムTURPシミュレーター

【課題】ヒト前立腺および膀胱の手術をトレーニングまたは開発するシミュレーション装置を提供する。
【解決手段】本装置は、複数の体構造シミュレーションを備え、このシミュレーションは、生体構造の特定部分のシミュレーションの一組であって、増加する解剖学的複雑性であるか、および/または増加する臨床的または外科的困難性を表し、外科的および/または臨床的技術が実施され得るようにシミュレーションの少なくとも1つを受ける手段である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前立腺切除、とりわけ、前立腺切除の現実的環境をシミュレーションするトレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺は、莢膜と称される組織の外層によって包まれる3つの葉から一般になる生殖性系腺で形成される。前立腺は、膀胱(尿を溜める)の下側部分と尿道(膀胱から体外に尿を通す管)の一部を囲む。前立腺の継続した成長は、前立腺肥大(BPH)をもたらし、継続して成長する前立腺組織が、膀胱と尿道の下側部分を締め付け、尿の通りを困難にする。BPHは、多くは、尿管を圧迫する前立腺の内部領域から過剰な前立腺組織を外科的に除去することによって治療され、通常、BPHによって生じる閉塞と膀胱の不完全排泄を軽減し、その残りの前立腺組織と莢膜を無傷のままに残す。
【0003】
外科医は、多くは、過剰の前立腺組織、即ち、標的とする前立腺組織を除去する経尿道の外科手術を行う。この外科手術は、尿道に切除用内視鏡を挿入することによって行われる。切除用内視鏡は、尿路の内部を観察して、標的とする前立腺組織片を切除(切開)するために使用される。外科手術の後、導尿カテーテルが、膀胱から尿を排泄するために尿道に挿入される。このカテーテルは、通常、尿中の血液の存在が消えるまで、一般に1〜4日間、適当な位置に残される。現在用いられている前立腺切除の手順にはいくつかのものがある。TURP手術(前立腺の経尿道切除)は、BPHの非常に一般的な処置である。TURP手術の間、外科医は、前立腺から障害組織を除去するため、標準的な電気外科的切断ループを使用する。電気外科的切断ループは、標的とする前立腺組織に、切除用内視鏡を通して挿入される。電気外科的切断ループは、前立腺の内側から標的とする前立腺組織の小片を「削り取る」ために、電気を使用する。外科手術の際、前立腺組織の削り取られた片は、切除用内視鏡を通って膀胱に流入する洗浄液によって運ばれる。手術の最後に、切除された前立腺組織のこれらの片は、洗浄液を用いて膀胱から流出され、大径の注射器を用いて吸い出され、および/または把持装置を用いて切除用内視鏡を通して除去される。
【0004】
その結果、上記の外科的プロセスの開発において遭遇する主な問題は、外科医のトレーニングである。重要なこととして、医者は、モニターの内視鏡から二次元像を観察しながら、患者内の外科手術用の器具の三次元の動きを正確にコントロールすることが必要である。こうした動きは、方向性および手と目の協調に伴う問題から、極めて困難である。したがって、極めて望ましいことは、トレーニングを最も有効にするために、このトレーニングの間に実際的な目視的および触覚的フィードバックを与えるシミュレーターを用い、こうした外科手術を行う技術を育成することである。
【0005】
医者は、通常、動物モデルで実施することによって、こうした内視鏡技術のトレーニングを受ける。しかしながら、こうした方法は、動物モデルは費用がかかり、動物について実施するのは、一般に、手術室、外科・麻酔装置、適切な免許・登録を必要とするため、有益ではない。しかも、動物を用いて外科的医療技術を実施するのは、倫理的に論争の余地があり、また、人体の組織構造を擬態するまたは再現していない。
【0006】
別のこうしたトレーニング方法には、解剖用死体の使用が挙げられる。しかしながら、動物モデルと同様に、解剖用死体の使用は費用がかかる。さらに、解剖用死体の組織の特性は、生体組織とは異なり、例えば、解剖用死体の組織には出血がない。したがって、これらの外科手術を解剖用死体で実施するのは、実際とは異なることがあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
歴史的には、シミュレーターは、仮想現実成分を有し、投影されるデジタルビデオクリップが、実際の接触感覚と組織感触が無い中で、外科的雰囲気を形成する。これらは、主に、ソフトウェアによって作動される。これらのシミュレーターでのトレーニングは、切開の深さ、血液凝固、および組織ドラッグに関し、手術器具の制御について現実的感触を与えない。内視鏡の制限内でループ、レーザーファイバー等のような手術器具の特定のリアルタイムの動きについてアイデアがなければ、リアルタイムの外科手術の際に正確な動きで実施することは困難であると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、実習生および外科医に現実的な環境で作業することを可能にする改良されたシミュレーターであって、シミュレーションは、一般的に設計され、病変の重要形態に遭遇するようにも設計され、例えば、前立腺切除のような手術の実施において出くわすことを外科医が期待し得る生体構造の変化もまた取り入れている。全ての解剖学的目印、外科的境界、および尿道ルートを通って行われる前立腺切除の際のあり得る手術上の複雑性からなる。また、現実の生活条件に似せて対象シミュレーションを位置づけるメカニズムを提供し、外科医に触覚的フィードバックを与え、再度、監督指導者による設定とチェックのための容易なアクセスを与える。
【0009】
本発明は、個人に臨床または外科手術を行うための装置であり、この装置を用いて、外科トレーニング手術を、生物組織または合成組織で実施することができる。1つの態様において、この手術が、前立腺疾患の治療のための手術である。
【0010】
好ましい態様において、上記装置は、
(a)予め作成された前立腺型、
(b)金属シリンダー、
(c)前立腺窩(モジュール)、
(d)膀胱部分、および
(e)血流部分、を備える。
【0011】
好ましい態様において、上記装置の前立腺窩モジュールは、エネルギー伝導体として作用し、前立腺型を収める金属シリンダーを収容する。
【0012】
好ましい態様において、上記装置の前立腺型は、前立腺をシミュレーションする生物組織または合成組織からなり、前立腺の目印を備える。
【0013】
好ましい態様において、上記シミュレーションした前立腺型が、自動的に修正される様式で内側キャビティ内に配置される。
【0014】
好ましい態様において、上記目印が括約筋である。
【0015】
好ましい態様において、シミュレーターとしての上記装置が、合成血液をさらに備える。
【0016】
好ましい態様において、シミュレーターとしての上記装置が、出血に似た流体の流量を調節する圧力調節の液体フローチャンネルを有する管部分をさらに備える。
【0017】
好ましい態様において、シミュレーターとしての上記装置が、選択的解体のための複数の合成解剖学的構造をさらに備え、それによって前立腺の全体性を保持する。
【0018】
好ましい態様において、上記前立腺窩型を通り抜けるアース板ケーブルは、組織を切除するために、単極、双極、レーザーのような種々の形態のエネルギーを使用する。
【0019】
もう1つの局面において、本発明は、
(a)生物組織または合成組織、
(b)前記生物組織または合成組織を型の中に配置し、それによって、外科的被膜(莢膜)を確認することを容易にし、
(c)器官からの出血をシミュレーションする圧力調節の液体フローを有する管部分を前記型に加え、
(d)リザーバーを提供し、前記リザーバーは、流体体積と、リザーバーから前記管部分の入口まで延在する入口管を備え、
(e)切除用内視鏡を前記生物組織または合成組織まで導く手段であって、その前後の動きがリアルタイムの状況での動きに似た手段、および
(f)前記生物組織または合成組織に外科的または臨床的手術を行う、
各工程を含む、外科医に外科的または臨床的手術をトレーニングする方法である。
【0020】
好ましい態様において、上記外科トレーニング手術を行う外科的指導者の指導下で、外科的技術をトレーニングする。
【発明の効果】
【0021】
本新規なシミュレーターは、若い外科医および実習生に、外科医が前立腺と膀胱の手術を効率よく行うにおけるこれら手術のリアルタイム感触を得る機会を与えることができる。
【0022】
本発明のその他の局面と特徴は、明細書、特許請求の範囲、および添付図面を吟味することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】シミュレーターのアセンブリーである。
【図2】シミュレーターの外側側面図である。
【図3】前立腺部分の側面図である。
【図4】前立腺部分の平面図である。
【図5】金属シリンダーの側面図である。
【図6】前立腺型の調製を示す。
【図7】金属シリンダー中の前立腺型を示す。
【図8】膀胱部分の側面図である。
【図9】シミュレーターを収容するアクリルボックスである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
−序言−
以下の説明は、特に、本発明の性質とそれを実施すべき様式を記載する。
【0025】
−好ましい実施形態の詳細な説明−
SVKのリアルタイムTURPシミュレーターの構成成分は、予め成形された前立腺型、金属シリンダー、前立腺窩(モジュール)、膀胱部分、および血流部分である。本発明のシミュレーターは、操作的手術が行われる腔のシミュレーションであるキャビティを提供する。シミュレーターの各々は、人間工学的に成形された容器であり、個人によって外科手術が実施される対象の中に取り付けられる腔を有する。
【0026】
本発明の好ましい実施形態において、前立腺、子宮、または直腸の型(図6と図7)が、新鮮なウシ肝臓から作成される。この型は、切除の際、外科的被膜を特定する利便を有する。寸法が約10×6cmで厚さ2cm以下の四角形のウシ肝臓の片を入手し、そのものは再使用可能な前立腺窩モジュールの内側に、巻いて適合させる。縁から約2cmの中央に、精丘として作用する着色ビーズを縫合し、計画した切除の安全な遠位端部に印を付す。肝臓の裏は、いわゆるベルのレベルにまたはそれより遠位で二重にする。可変の引張強度を有する伸縮性リングが、巻かれた組織の調製に適用されたとき、外的括約筋の圧縮力をシミュレーションする。次いで、最初の前立腺型のサイズに切断されたウシ網の四角い片は、外科的被膜(莢膜)として作用する、巻かれた「前立腺」組織の周りに巻かれる。これは、メチレンブルーに浸されたウシ肝臓のもう1つのより薄いけれども同じサイズである片で覆われ、周囲ゾーンと残余前立腺の組織として作用する。組織の内部型の近位部分は、裏返されて膀胱頸部をシミュレーションする。巻かれた組織の内側面は、側葉と尿道前立腺部をシミュレーションする。実生活の状況で遭遇し、また、子宮または直腸をシミュレーションするように、型は、いろいろなサイズと形状に作成して、いろいろなサイズの前立腺をシミュレーションすることができる。
【0027】
前立腺窩の外側表面の寸法と予備形成された「前立腺」組織型を有する金属シリンダー(図5)は、この中にピッタリと適合する。このシリンダーは、その回転軸上に、多数の穿孔(図5)および/または縦の隆起を有する。前者は、硬膜外カテーテルの侵入を可能にし(図3の管入口)、また、前立腺型を適所に固定するための縫合を配置することを助長し、このため、切除の際の動きを防止する。これは、単極の高周波電流の使用を促進する外的なアース板接続を提供する。縦の隆起は、全体ユニットが動かなくなるように、前立腺窩モジュールの内側表面の溝に収まる。これは、使い捨てまたは再使用可能であることができる。
【0028】
前立腺窩モジュールは(図3と図4)、合成非弾力性材料からなる。前立腺窩の内側表面は溝を有し(図4)、その中に、前立腺型を含む銅シリンダーがピッタリ入る。硬膜外カテーテルを収容する付加的な溝が、片側に存在する。その回転軸上の外側表面はポートを有し(図3と図4の電極接続)、単極切除用のアース板ケーブルを通し、また出血をシミュレーションする液体を輸送する硬膜外カテーテルを通す防水性シールを備える。前立腺窩モジュールの底は、防水性シールを有し(図3の切除用内視鏡の入口部分)、ヒト尿道中の切除用内視鏡の動きとかなり似た切除用内視鏡の前後の動きを可能にする。連続流の切除用内視鏡がトレーニングのために使用可能である。
【0029】
また、膀胱部分と称される膀胱をシミュレーションする模擬容器は(図8)、前立腺窩モジュールと同様な合成非弾力性材料からなる。これは、洗浄液を排出するための出口を有する(図8)。この膀胱部分の出口は、洗浄液を抜き取るのに役立つ。この構成は、あり得る複雑な評価を可能にする丁度実時間で、実習生に洗浄水を使用させる。膀胱と前立腺窩部分は、適当な連動を促進する12時の向きにマーカーを有する。前立腺と膀胱部分についてのこれらのマーカーの配置は、外科医が適当な向きを得るのを案内すると考えられる。
【0030】
管部分(図3、図4、図9)は、硬膜外カテーテル(または同様な非金属チューブ)からなり、前立腺型の重要箇所に配置され、銅シリンダーと前立腺窩入口を通して外部に導かれる。それらは、外部の、圧力制御(調節可能)チャンバーまたは着色液体もしくはクエン酸血を入れた注射器に接続される。着色流体もしくはクエン酸血の注入は、ゆっくりとまたは所望のパルス状態で、静脈または動脈の出血をそれぞれシミュレーションする。
【0031】
この完成されたユニットは、プラスチックのボックスの上に置かれると、単極または二極のRFまたはレーザーのような適切なエネルギー源を用いて切除を行える状態である。
【0032】
本発明のもう1つの実施形態において、前立腺、子宮、または直腸の型は(図6)、外科的被膜面に配置されたセンサーを備えた合成組織モジュールからなる。外的な括約筋シミュレーターとして作用する弾力性のある非伝導性バンドが、伝導性材料に重ねられる。これは、切除ループまたはレーザーファイバーがこの領域に触れた回数を測定するために使用することができる。この領域への現実のエネルギーの供給は、患者の括約筋を損傷すると考えられ、次に、失調症と称される合併症を生じさせることがある。安全な切除は、括約筋部分には決して触れない。
【0033】
このシステムは、さらに、外的な分析器ユニットを備え、その中に伝導性材料からフィードバックを送り、操作中に括約筋への何らかの損傷が生じたときに、実習生に警告するのに役立てることができる。
【0034】
前立腺窩の外側表面の寸法と予備形成された「前立腺組織」型を有する金属シリンダー(図5)は、この中にピッタリと適合する。このシリンダーは、その回転軸上に、多数の穿孔(図5)および/または縦の隆起を有する。前者は、硬膜外カテーテルの侵入を可能にし、また、前立腺型を適所に固定するための縫合を配置することを助長し、このため、切除の際の動きを防止する。これは、単極の高周波電流の使用を促進する外的なアース板接続を提供する。縦の隆起は、全体ユニットが動かなくなるように、前立腺窩モジュールの内側表面の溝に収まる。これは、使い捨てまたは再使用可能であることができる。
【0035】
前立腺窩モジュールは(図4)、合成非弾力性材料からなる。前立腺窩の内側表面は溝を有し(図4)、その中に、前立腺型を含む銅シリンダーがピッタリ入る。硬膜外カテーテルを収容する付加的な溝が、片側に存在する。その回転軸上の外側表面はポートを有し(図4)、単極切除用のアース板ケーブルを通し、また出血をシミュレーションする液体を輸送する硬膜外カテーテルを通す防水性シールを備える。前立腺窩モジュールの底は、防水性シールを有し、ヒト尿道中の切除用内視鏡の動きとかなり似た切除用内視鏡の前後の動きを可能にする。連続流の切除用内視鏡をトレーニングのために使用可能である。
【0036】
また、膀胱部分と称される膀胱をシミュレーションする模擬容器は(図8)、満杯と空の膀胱をシミュレーションする通常の膀胱に似せた弾力性のある構成成分からなる。弾力性のある膀胱部分は、膀胱腫瘍の経尿道手術をシミュレーションする合成組織または生物組織の標本を取付けるために用いることができる。
【0037】
管部分(図4と図9)は、硬膜外カテーテル(または同様な非金属チューブ)からなり、前立腺型の重要箇所に配置され、銅シリンダーと前立腺窩入口を通して外部に導かれる。それらは、外部の、圧力制御(調節可能)チャンバーまたは着色液体もしくはクエン酸血を入れた注射器に接続される。着色流体もしくはクエン酸血の注入は、ゆっくりとまたは所望のパルス状態で、静脈または動脈の出血をそれぞれシミュレーションする。
【0038】
この完成されたユニットは、プラスチックのボックスの上に置かれると、熱、レーザー、または超音波のような適切なエネルギー源を用いて切除を行える状態である。
【0039】
本発明の完成されたユニットの別の実施形態によると、経尿道超音波トランスデューサーを使用し、ロボットの組織除去手術で除去されるべき組織の体積を計算するために使用することができる。これは、縦(底から頂上)、横(左右)、および前臀部の軸の動きを持つロボットアームであり、画像ガイダンスと目標プラン用の集積超音波トランスデューサーを備え、手術を自動化する。
【0040】
−実施セッションの手順−
本発明の別の好ましい実施形態によると、外科ループを備えた切除用内視鏡が挿入され、ビデオモニター上に見ることができる。切除用内視鏡は、前後の動きと回転が可能であり、リアルタイムの状況に類似する。膀胱頸部を特定する対策として、外的括約筋と精丘を提供し、前立腺の切除/除核または気化を必要とする患者に似た実際の状況のように、切除を行うことができる。標的とする組織の切断部分は、通常の外科手術と同様に、エリック吸引器またはトーミー注射器を用い、手術の最後に吸入溝を通して吸い取る。括約筋の損傷が今にも起ころうとしている場合、実習生に対策の警告(視覚または聴覚)を与える。この切除部分の習得は、患者に手術を行うときの重大な問題を解消する。
【0041】
このシミュレーターは、このため、時間と腺サイズ、時間とエネルギー、血液の損失見込み、括約筋の損傷/保持、洗浄液体積、吸収される液体体積の見込み、チャンネルサイズの評価、ブリーダーの制御、および切除終点の特定(外科的被膜(莢膜))のような種々のパラメーターを与える。
【産業上の利用可能性】
【0042】
したがって、本発明によるシミュレーターは、種々の医療装置業者の社員のような、その分野の専門家ではない人達を教育するために使用することができ、また、医学生のトレーニングとは別に、前立腺切除を取扱う新たな技術を開発するために、前立腺に使用される新たな装置/エネルギーを実証するために使用することができる。
【0043】
本発明を種々の実施形態に関して説明したが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態の特定の置換、変更、および省略があり得ることが明らかと考えられる。したがって、前述の説明は、例示に過ぎないことを意味し、特許請求の範囲に示した本発明の範囲を限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人に臨床または外科手術を行うことを特徴とする装置。
【請求項2】
外科トレーニング手術を生物組織または合成組織で実施することができる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外科トレーニング手術が、前立腺疾患の治療のためである請求項2に記載の装置。
【請求項4】
(a)予め作成された前立腺型、
(b)金属シリンダー、
(c)前立腺窩モジュール、
(d)膀胱部分、および
(e)血流部分、
を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記前立腺窩モジュールが、エネルギー伝導体として作用し、前立腺型を収める金属シリンダーを収容する請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記前立腺型が、前立腺をシミュレーションする生物組織または合成組織からなり、前立腺の目印を備える請求項5に記載の装置。
【請求項7】
シミュレーションした前立腺型が、自動的に修正される様式で内側キャビティ内に配置される請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記目印が括約筋である請求項6に記載の装置。
【請求項9】
合成血液をさらに備えるシミュレーターとしての請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
出血に似た流体の流量を調節する圧力調節の液体フローチャンネルを有する管部分をさらに備えるシミュレーターとしての請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
選択的解体のための複数の合成解剖学的構造をさらに備え、それによって前立腺の全体性を保持する解剖学シミュレーターとしての請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記前立腺窩型を通り抜けるアース板ケーブルは、組織を切除するために、単極、双極、レーザーのような種々の形態のエネルギーを使用する請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
(a)生物組織または合成組織、
(b)前記生物組織または合成組織を型の中に配置し、それによって、外科的被膜(莢膜)を確認することを容易にし、
(c)器官からの出血をシミュレーションする圧力調節の液体フローを有する管部分を前記型に加え、
(d)リザーバーを提供し、前記リザーバーは、流体体積と、リザーバーから前記管部分の入口まで延在する入口管を備え、
(e)切除用内視鏡を前記生物組織または合成組織まで導く手段であって、その前後の動きがリアルタイムの状況での動きに似た手段、および
(f)前記生物組織または合成組織に外科的または臨床的手術を行う、
各工程を含むことを特徴とする外科医に外科的または臨床的手術をトレーニングする方法。
【請求項14】
(a)請求項2に記載の外科的指導者を提供し、および
(b)前記外科的指導者の下で、請求項13に記載の外科的技術を施す、
各工程を含む、外科的技術をトレーニングする方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−277040(P2010−277040A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−132295(P2009−132295)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成20年11月30日 Endourological Society,Society for Engineering and Urology,Society of Urologic Robotic Surgery発行の「JOURNAL OF ENDOUROLOGY(Volume 22,Supplement 1・November 2008)」に発表
【出願人】(509154006)
【Fターム(参考)】